JP3938882B2 - Neutral / relief valve or neutral valve for hydraulic continuously variable transmission - Google Patents
Neutral / relief valve or neutral valve for hydraulic continuously variable transmission Download PDFInfo
- Publication number
- JP3938882B2 JP3938882B2 JP2002110295A JP2002110295A JP3938882B2 JP 3938882 B2 JP3938882 B2 JP 3938882B2 JP 2002110295 A JP2002110295 A JP 2002110295A JP 2002110295 A JP2002110295 A JP 2002110295A JP 3938882 B2 JP3938882 B2 JP 3938882B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- neutral
- valve
- valve body
- main circuit
- hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Control Of Fluid Gearings (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧式無段変速機に設けられる、中立バルブの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、可変容積型油圧ポンプと油圧モータより成る油圧式無段変速機(以下HST式変速機)においては、HST式変速機を中立(速度ゼロ)状態に操作した場合であっても、油圧ポンプの可動斜板の傾きを正確に中立位置に保持することは困難であったため、油路板に形成される一対のメイン回路にそれぞれ中立バルブを設けて、HST式変速機を中立状態に保持するようにしていた。また、HST式変速機に設けられるメイン回路のうちいずれか一方の作動油圧が、過剰に高圧となって設定されたリリーフ圧を超えると、低圧側のメイン回路に作動油を逃がすためのリリーフバルブが設けられている。このリリーフバルブは、一対のメイン回路の何れが高圧となった場合でも作動して、リリーフ機能を発揮することができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、中立バルブと、リリーフバルブは一般に独立して設けられるものであり、また、中立バルブは各メイン回路に必要であり二個備えられるため、コストが嵩んでしまう。また、前述の二つのメイン回路に対し一個で機能する構造のリリーフバルブには、二つのメイン回路の圧が同時に作用するため、リリーフバルブの弁体に掛かるチャージ圧が高いほど実際のリリーフ圧は設定値に対し低下する傾向があり、設定通りのリリーフ圧が得られないという不具合がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、可変容積型油圧ポンプ(21)と油圧モータ(22)と油路板(32)より成る油圧式無段変速機(10)の中立状態を保持する中立・リリーフバルブ(35A)であって、該油路板(32)には、油路板(32)に形成されたメイン回路(32m・32m)間を連通する連通回路(32d)、及び該連通回路(32d)と片方のメイン回路(32m)の交差部を含むバルブ穴(50)を形成し、該油路板(32)の中央側部に位置するバルブ穴(50)の奥部は、該連通回路(32d)と連通し、該奥部に弁座(40)を形成し、該バルブ穴(50)の該弁座(40)近傍には環状溝(43)を設け、該バルブ穴(50)は、中途部でメイン回路(32m)と連通し、該バルブ穴(50)には中立弁体(46)を摺動可能に挿嵌し、該バルブ穴(50)は油路板(32)の外側から蓋体(45)を挿入し閉塞し、前記中立弁体(46)の頭面(46f)はバルブ穴(50)の奥部に位置する弁座(40)に当接可能とし、中立弁体(46)の頭面(46f)が弁座(40)に当接している状態で、前記中立弁体(46)と蓋体(45)とが離間するよう配置し、該中立弁体(46)は、頭面(46f)が弁座(40)に当接する位置から、尾面(46n)が蓋体(45)に当接する位置までバルブ穴(50)内を摺動可能とし、前記蓋体(45)には、胴部(45e)から頭部(45f)へかけてメイン回路(32m)側が開口する穴を形成し、該穴をバネ室(45a)とし、該バネ室(45a)の奥部と、中立弁体(46)内に嵌挿される安全弁体(47)に一体的に設けられたバネ受け部(47b)との間に、安全弁体(47)を連通回路(32d)側へ付勢するバネ(42)を介装し、前記蓋体(45)には、バネ室45a内と外部のドレン回路とを連通する通路(45c)を形成し、前記中立弁体(46)は、略円筒状の部材であり、内部に連通孔(46h)を形成し、該連通孔(46h)には尾面(46n)側から安全弁体(47)を摺動可能に挿入し、該安全弁体(47)の弁部(47a)は、連通孔(46h)内部に形成されたリリーフバルブの弁座(41)に着座し、前記バネ(42)によって中立弁体(46)が弁座(40)に着座する方向に付勢し、前記中立弁体(46)は、連通孔(46h)とメイン回路(32m)を連通するための通路(46e)を設け、リリーフバルブが開弁して、安全弁体(47)の弁部(47a)が弁座(41)から離れたときには、該通路(46e)を通って連通回路(32d)からメイン回路(32m)へ、又はメイン回路(32m)から連通回路(32d)へ作動油をリリーフし、前記中立弁体(46)の小径部(46b)端の頭面(46f)は、外周部と連通孔(46h)とを結ぶ溝(46g)を形成し、該溝(46g)によって、中立弁体(46)の頭面(46f)が弁座(41)に当接した状態でも、連通回路(32d)から溝(46g)を通って環状溝(43)へ 至る油路を確保し、該小径部(46b)の外周部は部分的に二面が切り欠かれた通路(46c・46c)を形成し、外周部がバルブ穴(50)の内周に接していても、環状溝(43)から通路(46c・46c)を介してメイン回路(32m)への油路を確保し、該通路(46c・46c)は頭面(46f)から離れた位置から形成し、前記油圧ポンプ(21)の可動斜板(21c)が中立の時は、中立弁体(46)が弁座(40)に着座した状態で、連通回路(32d)とメイン回路(32m)間の油路が確保されているが、該可動斜板(21c)が中立の状態から傾動すると、連通回路(32d)側とメイン回路(32m)側との間で一定以上の差圧が生じ、連通回路(32d)側の油圧が大きいときには、連通回路(32d)とメイン回路(32m)間の油路を閉鎖し、該状態で、連通回路(32d)と連通する高圧側のメイン回路(32m)の油圧がリリーフ設定圧を超えたときには、安全弁体(47)の弁部(47a)に圧が掛かってバネ(42)が収縮し、該弁部(47a)と弁座(41)が離れて、連通回路(32d)側から、中立弁体(46)の連通孔(46h)と通路(46e)を通って低圧側のメイン回路(32m)に至る油路が形成され、高圧側のメイン回路(32m)から低圧側のメイン回路(32m)へ作動油を逃がすべく構成したものである。
【0006】
請求項2においては、可変容積型油圧ポンプ(21)と油圧モータ(22)と油路板(32)より成る油圧式無段変速機(10)の中立状態を保持する中立・リリーフバルブ(35B)であって、該油路板(32)には、油路板(32)に形成されたメイン回路(32m・32m)間を連通する連通回路(32d)、及び該連通回路(32d)と片方のメイン回路(32m)の交差部を含むバルブ穴(50)を形成し、該油路板(32)の中央側部に位置するバルブ穴(50)の奥部は、該連通回路(32d)と連通し、該奥部に弁座(40)を形成し、該バルブ穴(50)の該弁座(40)近傍には環状溝(43)を設け、該バルブ穴(50)は、中途部でメイン回路(32m)と連通し、該バルブ穴(50)には中立弁体(55)を摺動可能に挿嵌し、該バルブ穴(50)は油路板(32)の外側から蓋体(45)を挿入し閉塞し、前記中立弁体(55)の頭面(55f)はバルブ穴(50)の奥部に位置する弁座(40)に当接可能とし、中立弁体(55)の頭面(55f)が弁座(40)に当接している状態で、前記中立弁体(55)と蓋体(45)とが離間するよう配置し、該中立弁体(55)は、頭面(55f)が弁座(40)に当接する位置から、尾面(55n)が蓋体(45)に当接する位置までバルブ穴(50)内を摺動可能とし、前記蓋体(45)には、胴部(45e)から頭部(45f)へかけてメイン回路(32m)側が開口する穴を形成し、該穴をバネ室(45a)とし、該バネ室(45a)の奥部と、中立弁体(55)内に嵌挿される安全弁体(47)に一体的に設けられたバネ受け部(47b)との間に、安全弁体(47)を連通回路(32d)側へ付勢するバネ(42)を介装し、前記蓋体(45)には、バネ室45a内と外部のドレン回路とを連通する通路(45c)を形成し、前記中立弁体(55)は、略円筒状の部材であり、内部に連通孔(55h)を形成し、該連通孔(55h)には尾面(55n)側から安全弁体(47)を摺動可能に挿入し、該安全弁体(47)の弁部(47a)は、連通孔(55h)内部に形成されたリリーフバルブの弁座(41)に着座し、前記バネ(42)によって中立弁体(55)が弁座(40)に着座する方向に付勢し、前記中立弁体(55)は、連通孔(55h)とメイン回路(32m)を連通するための通路(55e)を設け、リリーフバルブが開弁して、安全弁体(47)の弁部(47a)が弁座(41)から離れたときには、該通路(55e)を通って連通回路(32d)からメイン回路(32m)へ、又はメイン回路(32m)から連通回路(32d)へ作動油をリリーフし、該中立弁体(55)は、尾面(55n)側に外周の二面を切り欠いた通路(55k・55k)が形成され、中立弁体(55)の頭面(55f)が弁座40に着座している状態、すなわち、可動斜板(21c)が中立となるよう操作されている状態では、メイン回路(32m)から、バルブ穴(50)に形成した溝(49)と、中立弁体(55)の外径部に形成した通路(55k・55k)を通じて、バネ室(45a)に連通する通路を形成し、バネ室(45a)は、ドレン回路と連通し大気圧とし、該中立弁体(55)の頭面(55f)が弁座(40)に当接 した状態において、メイン回路(32m)→バルブ穴(50)に形成した溝(49)→中立弁体(55)の外径部に形成された通路(55k・55k)→バネ室(45a)と連通し、前記油圧ポンプ(21)の可動斜板(21c)が中立の時は、中立弁体(55)が弁座(40)に着座した状態で、連通回路(32d)とメイン回路(32m)間の油路が確保されているが、該可動斜板(21c)が中立の状態から傾動すると、連通回路(32d)側とメイン回路(32m)側との間で一定以上の差圧が生じ、連通回路(32d)側の油圧が大きいときには、連通回路(32d)とメイン回路(32m)間の油路を閉鎖し、該状態で、連通回路(32d)と連通する高圧側のメイン回路(32m)の油圧がリリーフ設定圧を超えたときには、安全弁体(47)の弁部(47a)に圧が掛かってバネ(42)が収縮し、該弁部(47a)と弁座(41)が離れて、連通回路(32d)側から、中立弁体(55)の連通孔(55h)と通路(55e)を通って低圧側のメイン回路(32m)に至る油路が形成され、高圧側のメイン回路(32m)から低圧側のメイン回路(32m)へ作動油を逃がすべく構成したものである。
【0007】
請求項3においては、請求項1又は請求項2に記載の油圧式無段変速機の中立・リリーフバルブバルブにおいて、中立・リリーフバルブ(35)の蓋体(45)に通路(45g)を設け、該通路(45g)とチャージポンプ(51)に接続されるチャージ回路(32c)とを接続し、該バネ室(45a)の圧をチャージポンプ(51)によって制御されるチャージ回路(32c)のチャージ圧と略等しくし、バネ室(45a)をチャージ圧とすることで、中立弁体(46・55)が移動始める圧力を設定又は設定変更可能としたものである。
【0008】
請求項4においては、可変容積型油圧ポンプ(21)と油圧モータ(22)と油路板(32)より成る油圧式無段変速機(10)の中立状態を保持する中立バルブ(35C)であって、中立バルブ(35C)は、前記油路板(32)の連通回路(32d)とメイン回路(32m)が交わる部分に形成されたバルブ穴(50)に挿嵌された中立弁体(53)と、該バルブ穴(50)に挿入して閉塞する蓋体(45)とで構成し、前記蓋体(45)の内部には、中立弁体(53)側に開口する穴が形成されてバネ室(45a)とし、前記中立弁体(53)の頭面(53f)は連通回路(32d)に面し、該頭面(53f)がバルブ穴(50)の奥部に形成された弁座(40)と当接している状態で該中立弁体(53)の尾面(53n)が蓋体(45)の胴部(45e)と離間するよう構成し、該中立弁体(53)の外周は、頭面(53f)から離れた位置から二面が切り欠かれて通路(53c・53c)を形成し、該頭面(53f)には、頭面(53f)が弁座(40)に着座した状態でバルブ穴(50)に形成された環状溝(43)と連通回路(32d)とが連通するよう溝(53g)を形成し、前記中立弁体(53)の頭面(53f)が弁座(40)に着座した状態では、連通回路(32d)→頭面(53f)の溝(53g)→環状溝(43)→小径部(53b)に形成された通路(53c)→メイン回路(32m)、又はメイン回路(32m)から連通回路(32d)への逆方向可能な油路を形成し、該中立弁体(53)の外周はバルブ穴(50)の内周に接して摺動可能とし、該外周端に位置する尾面(53n)に、バネ受け部(53m)を形成し、該バネ受け部(53m)と、蓋体(45)に形成されたバネ室(45a)の奥部との間にバネ(42)を介装し、該バネ(42)によって中立弁体(53)を連通回路(32d)側へ付勢し、該中立バルブ(35C)において、HST式変速機(10)の油圧ポンプ(21)の可動斜板(21c)が略中立位置にあるとき、中立弁体(53)はバネ(42)により付勢されて弁座(40)に着座し、該状態で連通回路(32d)からメイン回路(32m)までの油路を確保し、該油路を通じて連通回路(32d)とメイン回路(32m)間で作動油が移動して差圧を解消し、HST式変速機(10)を中立状態に保持する中立バルブとして作用し、前記可動斜板(21c)が傾倒して、連通回路(32d)とメイン回路(32m)間に差圧が生じ、連通回路(32d)側が高圧となれば、該中立弁体(53)が蓋体(45)側へ摺動し、該中立弁体(53)が蓋体(45)側へ移動する途中で、中立弁体(53)の小径部(53b)の 外周がバルブ穴(50)の内周に接して連通回路(32d)とメイン回路(32m)間の油路を断つものである。
【0009】
請求項5においては、請求項1・2又は4のいずれかに記載の油圧式無段変速機の中立・リリーフバルブ又は中立バルブの何れかにおいて、前記弁本体である中立弁体(46・53・55)を、頭面(46f・・)側より小径部(46b・・)、中径部(46d・・)及び大径部(46a・・)と、少なくとも大小二段の外径を有する筒状体として、小径部断面積と、大径部断面積と小径部断面積との差分面積とが略等しくなるように形成し、該小径部を一方のメイン回路に連通し、大径部と小径部との段差部を他方のメイン回路に連通したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の中立バルブが設けられるHST式変速機を示す側面断面図、図2は同じくHST式変速機の油路板を示す正面断面図である。図3は第一実施例に係る中立・リリーフバルブが開いている状態を示す断面図である。図4は中立弁体の図3におけるV矢視図、図5は中立弁体の図3におけるX−X矢視図、図6は中立バルブとして作用している中立・リリーフバルブが閉じている状態を示す断面図、図7は中立弁体の変位とメイン回路間の油路面積の変化を示す図、図8は第一実施例における中立弁体の別形態を示す断面図である。図9は第二実施例に係る中立・リリーフバルブが開いている状態を示す断面図、図10は中立弁体の図9におけるY−Y矢視図、図11は第二実施例に係る中立・リリーフバルブが開いている状態を示す断面図、図12は第二実施例に係る中立・リリーフバルブの別形態を示す図である。図13は第三実施例に係る中立バルブが開いている状態を示す断面図、図14は第三実施例に係る中立バルブが閉じている状態を示す断面図である。
【0011】
まず、本発明の中立バルブ35が設けられる油圧式無段変速機の概略構成について説明する。図1及び図2に示す如く、油圧式無段変速機(以降HST式変速機と記す)10は油圧ポンプ21及び油圧モータ22により構成され、該油圧ポンプ21及び油圧モータ22はハウジング31に内包されている。
【0012】
油圧ポンプ21は駆動軸21a、シリンダブロック21b、プランジャ21e及び可動斜板21c等により、可変容量式油圧ポンプに構成されている。前記シリンダブロック21bは、可動斜板21cに当接するプランジャ21eが摺動可能に挿嵌されるとともに、該シリンダブロック21bに挿嵌された駆動軸21aと共に回動する。
【0013】
また、前記可動斜板21cはプランジャ21eの摺動量を規制し、油圧ポンプ21の作動油の吐出量を調節可能に構成されている。そして、油路板32に設けられたメイン回路32mを介して、作動油が油圧ポンプ21より油圧モータ22に供給される。
【0014】
一方、前記油圧モータ22は、出力軸22a、シリンダブロック22b、プランジャ22e及び固定斜板22c等により構成されている。前記出力軸22aは、油路板32に挿通され、シリンダブロック22bに挿嵌され、その一端をハウジング31により回動自在に支承されている。前記シリンダブッロク22bは出力軸22aと共に回動し、該シリンダブッロク22bにはプランジャ22eが摺動自在に挿嵌されている。該プランジャ22eはハウジング31に固設された固定斜板22cに当接している。
【0015】
上記の構成により、駆動力が駆動軸21aに入力され、油圧ポンプ21が駆動されると、該油圧ポンプ21により吐出された作動油は油路板32に形成されたメイン回路32m・32mを介して油圧モータ22に供給され、該作動油により油圧モータ22が駆動されて、該駆動力が出力軸22aに伝達される。
【0016】
また、前記油路板32には、チャージ回路32cが形成されており、該チャージ回路32cと前記メイン回路32m・32mとの間にはチェックバルブ36・36が介装されている。さらに、二つのメイン回路32m・32mは連通回路32dで連通されており、メイン回路32mと連通回路32dとの間に中立バルブ35が介装されている。
【0017】
ここで、本発明の第一実施例に係る中立バルブ35(中立・リリーフバルブ35A)の構成について説明する。本第一実施例に係る中立バルブ35は、リリーフバルブとしての機能を併せ持った、中立・リリーフバルブ35Aであり、油路板32に形成されたバルブ穴50に挿入されるリリーフバルブの弁本体としての中立弁体46、調圧用バネ座としての蓋体45及び安全弁体47等で構成されている。すなわち、リリーフバルブとして、弁本体と調圧用バネ座が分離した構成としている。
【0018】
HST式変速機10の出力をゼロとする(即ち、出力軸22aの回転を停止させる)ためには、油圧ポンプ21の可動斜板21cの斜板角を中立位置に保持して、両メイン回路32m・32m間における作動油圧を等しくしなければならないが、実際には、該可動斜板21cを正確に中立位置に保持しておくのは困難であり、二つのメイン回路32m・32m間で若干の差圧が生じてしまうことがある。そこで、中立バルブを設けて、二つのメイン回路32m・32m間で作動油に差圧が生じないようにして、HST式変速機10の中立状態を保持するようにしている。また、リリーフバルブは、作動油の圧力が設定圧以上に高くなると開弁して高圧側のメイン回路32mから低圧側のメイン回路32mへ作動油を逃がし、メイン回路32m・32mの油圧を設定圧以上とさせないために設けられている。
【0019】
図2及び図3に示す如く、油路板32には、該油路板32に形成されたメイン回路32m・32m間を連通する連通回路32d、及び該連通回路32dと片方のメイン回路32mの交差部を含むバルブ穴50が形成されている。そして、該バルブ穴50の奥部(油路板32の中央側部)は連通回路32dと連通しており、該奥部に弁座40が形成され、バルブ穴50の該弁座40近傍には環状溝43が設けられている。また、該バルブ穴50は、中途部でメイン回路32mと連通している。
【0020】
前記バルブ穴50には中立弁体46が摺動可能に挿嵌され、さらに、該バルブ穴50は蓋体45が挿入されて閉塞されている。前記中立弁体46の頭面46fはバルブ穴50の奥部に位置する弁座40に当接可能とし、中立弁体46の頭面46fが弁座40に当接している状態で、中立弁体46と蓋体45とが離間するよう配置されている。従って、中立弁体46は、頭面46fが弁座40に当接する位置から、尾面46nが蓋体45に当接する位置までバルブ穴50内を摺動することができる。
【0021】
前記蓋体45は、頭部45fと該頭部45fより小径の胴部45eとで構成され、胴部45eがバルブ穴50に螺挿されている。そして、蓋体45内には、胴部45eから頭部45fへかけてメイン回路32m側が開口する穴が形成されており、該穴をバネ室45aとしている。該バネ室45aの奥部と、中立弁体46内に嵌挿される安全弁体47に一体的に設けられたバネ受け部47bとの間に、安全弁体47を連通回路32d側へ付勢するバネ42が介装されており、バネ42が圧縮されたときには安全弁体47のバネ受け部47bはバネ室45a内を摺動することができる。
【0022】
また、前記蓋体45の胴部45eには、バネ室45a内と、バネ室45a外部のドレン回路とを連通する通路45cが形成されている。なお、ドレン回路は略大気圧とされているため、バネ室45aの内圧は略大気圧となっている。
【0023】
一方、前記中立弁体46は、略円筒状の部材であり、内部に連通孔46hが形成され、該連通孔46hには尾面46n側から安全弁体47が摺動可能に挿入されている。安全弁体47の弁部47aは、該安全弁体47に一体的に設けられたバネ受け部47bに当接し前記バネ室45aに内装されるバネ42によって、連通孔46h内部に形成されたリリーフバルブの弁座41に着座している。そして、該バネ42によって付勢された安全弁体47によって中立弁体46が弁座40に着座する方向に付勢されている。
【0024】
前記中立弁体46は、頭面46f側より小径部46b、中径部46d及び大径部46aとされている。中立弁体46の中径部46dに、連通孔46hとメイン回路32mを連通するための通路46eが設けられており、リリーフバルブが開弁して、安全弁体47の弁部47aが弁座41から離れたときには、該通路46eを通って連通回路32dからメイン回路32mへ、又はメイン回路32mから連通回路32dへ作動油がリリーフされる。また、前記中立弁体46の大径部46aでは、内部に安全弁体47を摺動可能に内挿し、また、その外周をバルブ穴50に接して摺動するよう構成されている。
【0025】
前記中立弁体46の小径部46b端の頭面46fは、図4にも示す如く、小径部46bの外周部と連通孔46hとを結ぶ溝46gが形成されている。該溝46gによって、中立弁体46の頭面46fが弁座41に当接した状態であっても、連通回路32dから溝46gを通って環状溝43へ至る油路が確保されている。また、図5に示す如く、小径部46bの外周部は部分的に二面が切り欠かれて通路46c・46cが形成されて、小径部46bの外周がバルブ穴50の内周に接していても、環状溝43から通路46c・46cを介してメイン回路32mへの油路が確保されている。なお、通路46c・46cは小径部46bの頭面46fから離れた位置から形成されている。このようにして、中立弁体46の頭面46fが弁座40に当接した状態において、連通回路32d→溝46g→環状溝43→通路46c→メイン回路32m(又は逆方向)という、連通回路32dからメイン回路32m(又はメイン回路32mから連通回路32d)へ通じる油路が形成されている。
【0026】
なお、図8に示す如く、中立弁体46の小径部46bの外周に凹部48を形成して、頭面46fが弁座40に当接している状態で、連通回路32d→溝46g→環状溝43→凹部48→メイン回路32m(又は逆方向)という油路を形成し、中立弁体46が蓋体45側へ摺動して凹部48の壁面48aが環状溝43の壁面43aと当接することによって該油路を断つように構成することもできる。
【0027】
そして、図4に示す如く、前記中立弁体46の連通回路32d側の受圧面積(A)と、メイン回路32m側の受圧面積(B)とは略同一となるよう構成されている。すなわち、連通回路32d側の受圧面積(A)は、頭面4fの面積(a1)と連通孔46hの断面積(a2)の和であり、小径部46bの半径R1を用いて表せば、「A=π(R1)2 」となる。また、メイン回路32m側の受圧面積(B)は、大径部46aの径を直径とする円の面積から中径部46dの径を直径とする面積の差(b2)と、中径部46dの径を直径とする円の面積と小径部46bの径を直径とする面積の差(b1)との和であり、大径部46aの半径R2と小径部46bの半径R1を用いて表せば、「B=π(R2)2 −π(R1)2 」となる。そして、これらの間に、「A≒B」という関係が成り立つように構成されているのである。
【0028】
これは、連通回路32d側からの受圧面積と、メイン回路32m側からの受圧面積とを略等しくすることによって、連通回路32d側又はメイン回路32m側のいずれかの油圧が大きくなったときに中立バルブが作動するが、いずれの回路の油圧が大きくなった場合でも、略等しい差圧が生じたときに中立バルブを作動させるためである。
【0029】
なお、例えば、HST式変速機10を車両に備えて、前進時と後進時とで油圧ポンプ21の可動斜板21cの斜板角の中立比に差を設定するとき等には、連通回路32d側の受圧面積とメイン回路32m側の受圧面積とに差を設けるようにして、中立比の差を設定することもできる。
【0030】
上述の如く構成した中立・リリーフバルブ35Aにおいて、可動斜板21cが中立の状態から傾動する際に、連通回路32d側とメイン回路32m側との間で一定以上の差圧が生じ、連通回路32d側の油圧が大きいときには、中立弁体46の頭面46fに圧が掛かってバネ42が圧縮され、安全弁体47と中立弁体46は一体となってバルブ穴50を蓋体45側へ摺動する。前述の如く、中立弁体46が弁座40に着座した状態では、連通回路32dとメイン回路32m間の油路が確保されているが、中立弁体46が摺動するに従って、その油路面積は減少し、環状溝43と通路46c・46cとの連通が断たれたときに油路面積はほぼゼロになり、連通回路32dとメイン回路32m間の油路が断たれる。即ち、中立弁体46の摺動位置により、溝46g、環状溝43、及び通路46cを通じて、一方のメイン回路32mに連通する連通回路32dと、他方のメイン回路32mとの間が開閉される。なお、このあとも、図6に示す如く、中立弁体46の尾面46nが蓋体45の胴部45eに当接するまで該中立弁体46が摺動する。
【0031】
逆に、可動斜板21cが中立の状態から傾動する際に、連通回路32d側とメイン回路32m側との間で一定以上の差圧が生じ、メイン回路32m側の油圧が大きいときには、中立弁体46の大径部46aと中径部46dの段差面に圧が掛かってバネ42が圧縮され、安全弁体47と中立弁体46は一体となってバルブ穴50を蓋体45側へ摺動する。前述の如く、中立弁体46が弁座40に着座した状態では、連通回路32dとメイン回路32m間の油路が確保されているが、中立弁体46が摺動するに従って、その油路面積は減少し、環状溝43と通路46c・46cとの連通が断たれたときに油路面積はほぼゼロになり、連通回路32dとメイン回路32m間の油路が断たれる。このあとも、中立弁体46の尾面46nが蓋体45の胴部45eに当接するまで該中立弁体46が摺動する。
【0032】
すなわち、図7に示す如く、可動斜板21cが中立の状態から傾動する際に、連通回路32d側とメイン回路32m側との間で生じた差圧が一定圧力を超えたときに、中立弁体46が移動し始めて、連通回路32dとメイン回路32m間の油路面積が減少し始め、さらに、中立弁体46が移動することによって該油路面積が略ゼロとなり、中立弁体46の尾面46nが蓋体45に当接して中立弁体46の移動が止まる。
【0033】
上述の中立弁体46の動作は、連通回路32d側又はメイン回路32m側のいずれの油圧が大きいときでも同様に動作し、連通回路32d側とメイン回路32m側との間で生じた差圧が一定圧力を超えるまで、すなわち、可動斜板21cが中立位置に近い傾動位置にある状態では、連通回路32dとメイン回路32m間の油路を通って作動油が移動し、連通回路32d側とメイン回路32m側との間の差圧を略ゼロとしてHST式変速機10の中立状態を保つようにする、中立バルブとして作用している。そして、可動斜板21cの傾動角が大きくなって、連通回路32d側とメイン回路32m側との間で生じた差圧が一定圧力を超えた状態では、連通回路32dとメイン回路32m間の油路が断たれて、個々のメイン回路32m・32mが独立し、通常のHST式変速機10の動作に移行する。
【0034】
一方、中立・リリーフバルブ35Aがリリーフバルブとして作用するとき、中立弁体46の尾面46nが蓋体45に当接して、連通回路32dとメイン回路32mが断たれた状態で、連通回路32dと連通する高圧側のメイン回路32mの油圧がリリーフ設定圧を超えたときには、安全弁体47の弁部47aに圧が掛かってバネ42が収縮し、該弁部47aと弁座41が離れて、連通回路32d側から、中立弁体46の連通孔46hと通路46eを通って低圧側のメイン回路32mに至る油路が形成され、高圧側のメイン回路32mから低圧側のメイン回路32mへ作動油を逃がす。
【0035】
また、中立・リリーフバルブ35Aがリリーフバルブとして作用するとき、中立弁体46の尾面46nが蓋体45に当接して、連通回路32dとメイン回路32mが断たれた状態で、中立・リリーフバルブ35Aが挿嵌されたバルブ穴50に連通するメイン回路32mの油圧がリリーフ設定圧を超えたときには、中立弁体46の中径部46dに形成された通路46eを通じて安全弁体47の弁部47aに圧が掛かってバネ42が収縮し、該弁部47aと弁座41が離れて、メイン回路32m側から、中立弁体46の通路46eと連通孔46hを通って連通回路32dに至る油路が形成されて、高圧側のメイン回路32mから連通回路32dに繋がる低圧側のメイン回路32mへ作動油を逃がす。
【0036】
このように、いずれのメイン回路32mが高圧側となっても中立・リリーフバルブ35Aはリリーフバルブとして作用することができる。なお、中立・リリーフバルブ35Aが中立バルブとして作用する差圧と、リリーフバルブとして作用する差圧との間には、十分な差がある。
【0037】
上述の如く、中立・リリーフバルブ35Aは、可動斜板21cが中立の状態で、連通回路32dとメイン回路32m、すなわち、二つのメイン回路32m・32mの差圧が一定圧以下のときには中立弁体46が開弁し、可動斜板21cが傾動して差圧が一定圧以上になると中立弁体46が閉弁して、中立バルブとして作用する。また、中立・リリーフバルブ35Aは、可動斜板21cが傾動している状態で、高圧側のメイン回路32mが設定リリーフ圧以上となったときには安全弁体47が開弁して、リリーフバルブとして作用する。
【0038】
このように、一組の中立・リリーフバルブ35Aで、中立バルブとリリーフバルブの機能を併せ持つことができるため、従来のように、中立バルブとリリーフバルブとを別体のバルブとして構成するときと比較して、部品点数を低減させることができ、コストを削減することができる。また、従来中立バルブは、個々のメイン回路32m・32mに必要であったが、一組のHST式変速機10に一つの中立バルブがあれば足り、部品点数を低減して、コストを削減することができる。
【0039】
ここで、本発明の第二実施例に係る中立バルブ35(中立・リリーフバルブ35B)の構成について説明する。本第二実施例に係る中立バルブ35(35B)は、前記第一実施例で示した中立バルブ35(35A)と同様に、リリーフバルブの機能を併せ持つ中立・リリーフバルブ35Bであり、前記第一実施例と比較して、中立弁体55の構造が異なり、また、HST式変速機10の一方のメイン回路32mに設ける形態のものである。本第二実施例においても、リリーフバルブと中立バルブを別体に構成するときと比較して、リリーフバルブと中立バルブを同一の部品とすることができるため、低コストに構成することができる。以下に、第一実施例と共通する蓋体45及び安全弁体47の構造に関する説明は省略し、中立弁体55の構造に関して詳細に説明する。
【0040】
図9に示す如く、油路板32に形成されたバルブ穴50に挿嵌された中立弁体55は、連通回路32d側の頭面55fを弁座40に当接した状態で、その尾面55nが蓋体45の胴部45eと離間するよう構成されている。該中立弁体55は、頭面55f側から小径部55b、中径部55d及び大径部55aが設けられた円筒状の部材であり、内部に形成した連通孔55hに尾面55n側から安全弁体47を摺動可能に挿入し、該安全弁体47を連通回路32d側へ付勢するバネ42によって中立弁体55が連通回路32d側へ付勢され、可動斜板21cが中立状態であるとき、該中立弁体55の頭面55fが弁座40に着座するよう構成されている。
【0041】
前記中立弁体55の中径部55dには、安全弁体47の弁部47aがリリーフバルブの弁座41から離れたときに連通孔55hとメイン回路32mとを連通する通路55eが形成されている。また、中立弁体55の大径部55aは、図10にも示す如く、尾面55n側に外周の二面を切り欠いた通路55k・55kが形成されている。中立弁体55の頭面55fが弁座40に着座している状態、すなわち、可動斜板21cが中立となるよう操作されている状態では、メイン回路32mから、バルブ穴50に形成した溝49と、中立弁体55の外径部に形成された通路55k・55kを通じて、バネ室45aに連通する通路が形成される。なお、バネ室45aは、図示せぬドレン回路と連通し、大気圧とされている
【0042】
前述の如く、本実施例に係る中立・リリーフバルブ35Bは、例えば、HST式変速機1が、一方のメイン回路32mが主に高圧側となるように使用される場合に、一方のメイン回路32mに設けられるものである。従って、可動斜板21cが中立位置近傍に操作されている状態で、両メイン回路32m・32mに差圧が生じた場合は、差圧分の作動油が中立・リリーフバルブ35Bによってドレン回路側へ漏出されることで差圧が解消され、HST式変速機1を中立に保持することができる。
【0043】
そして、可動斜板21cの傾動角が大きくなって、中立・リリーフバルブ35Bが設けられた側のメイン回路32mの油圧が一定圧力以上となると、中立弁体55の中径部55dと大径部55aの段差面に圧が掛かって、中立弁体55が蓋体45側へ移動しバネ42が圧縮される。図11に示す如く、中立弁体55は蓋体45に当接するまで移動し、この状態では、中立弁体55の大径部55aの外周がバルブ穴50の内周に接してバネ室45aとメイン回路32m間の通路が断たれて、各メイン回路32m間に差圧が生じ得る状態となり、可動斜板21cが傾倒可能な状態となる。
【0044】
また、バネ室45aを大気圧とするのではなく、バネ室45aにチャージ圧を設定することもできる。図12に示す如く、中立・リリーフバルブ35Bの蓋体45に通路45gを設け、該通路45gとチャージポンプ51に接続されるチャージ回路32cとを接続することで、チャージ回路32cとバネ室45aとを連通して、バネ室45aの圧をチャージポンプ51によって制御されるチャージ回路32cのチャージ圧と略等しくしている。このように、バネ室45aをチャージ圧とすることで、中立弁体55が移動始める圧力を容易に設定又は設定変更することができ、さらに、精密に設定することが可能となる。
【0045】
また、バネ室45aをチャージ回路32cに接続することで、リリーフバルブが開弁した際に、リリーフ油がドレン回路に流出しないため、チャージポンプ51からチャージ回路32cに送るチャージ流量を低く抑えることができる。そして、中立・リリーフバルブ35Bがリリーフバルブとして作用するとき、連通回路32dとメイン回路32mのいずれの圧力にも対応し、左右両メイン回路32m・32m間の差圧が設定リリーフ圧になると開弁するよう作動する構成であるため、バネ室45aに圧を与えてチャージ圧とすることで、バネ室45aに内装されるバネ42の強度を変化することなく、設定リリーフ圧を高圧に設定することができる。
【0046】
次に、本発明の第三実施例に係る中立バルブ35(35C)について説明する。従来は各メイン回路32mに設ける必要があるが、本第三実施例に係る中立バルブ35CはHST式変速機10に一つ設ければ、両方向に対して機能を果たすことが可能である。
【0047】
図13に示す如く、中立バルブ35Cは油路板32の連通回路32dとメイン回路32mが交わる部分に形成されたバルブ穴50に挿嵌された中立弁体53と、該バルブ穴50に挿入して閉塞する蓋体45とで構成されている。
【0048】
前記蓋体45は、バルブ穴50に挿入された胴部45eと、該胴部45eより大径の頭部45fで構成されている。そして、蓋体45の内部には、中立弁体53側に開口する穴が形成されてバネ室45aとされている。前記中立弁体53の頭面53fは連通回路32dに面し、該頭面53fがバルブ穴50の奥部に形成された弁座40と当接している状態で該中立弁体53の尾面53nが蓋体45の胴部45eと離間するよう構成されている。
【0049】
中立弁体53は頭部45f側から小径部53b、中径部53d及び大径部53aで構成され、小径部53bの外周は頭面53fから離れた位置から二面が切り欠かれて通路53c・53cが形成されている。また、頭面53fには、頭面53fが弁座40に着座した状態でバルブ穴50に形成された環状溝43と連通回路32dとが連通するよう溝53gが形成されている。従って、中立弁体53の頭面53fが弁座40に着座した状態では、連通回路32d→頭面53fの溝53g→環状溝43→小径部53bに形成された通路53c→メイン回路32m(又は逆方向)の油路が形成されている。
【0050】
中立弁体53の大径部53aの外周はバルブ穴50の内周に接して摺動可能とされ、また、該大径部53a端に位置する尾面53nにはバネ受け部53mが形成されている。該バネ受け部53mと、蓋体45に形成されたバネ室45aの奥部との間にバネ42が介装され、該バネ42によって中立弁体53が連通回路32d側へ付勢されている。
【0051】
上述の如く構成した中立バルブ35Cにおいて、HST式変速機10の油圧ポンプ21の可動斜板21cが略中立位置にあるとき、中立弁体53はバネ42により付勢されて弁座40に着座している。このとき、前述の如く、連通回路32dからメイン回路32mまでの油路が確保されており、該油路を通じて連通回路32dとメイン回路32m間で作動油が移動して差圧を解消し、HST式変速機10を中立状態に保持する。すなわち、中立バルブとして作用する。
【0052】
そして、可動斜板21cが傾倒して、連通回路32dとメイン回路32m間に差圧が生じ、連通回路32d側が高圧となれば中立弁体53の頭面53fに、あるいは、メイン回路32m側が高圧となれば中立弁体53の中径部53dと大径部53aの段差面等に、圧が掛かって、図14に示す如く、中立弁体53が蓋体45側へ摺動してバネ42が圧縮される。中立弁体53は尾面53nが蓋体45の胴部45eに当接するまで移動する。
【0053】
中立弁体53が蓋体45側へ移動する途中で、中立弁体53の小径部53bの外周がバルブ穴50の内周に接して連通回路32dとメイン回路32m間の油路が断たれて、連通回路32dとメイン回路32mが断絶される。すなわち、連通回路32dに連通するメイン回路32mとメイン回路32mとが独立した状態となる。
【0054】
上述の如く、HST式変速機10に設けられた二つのメイン回路32m・32mに設けた一つの中立バルブ35Cによって、可動斜板21cが中立状態にあるときに各メイン回路32m・32m間の差圧を解消することができる。従って、中立バルブを各メイン回路32mに設ける従来の構成と比較して、部品点数を低減することができコストの削減に寄与している。
【0055】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0056】
請求項1に示す如く、可変容積型油圧ポンプ(21)と油圧モータ(22)と油路板(32)より成る油圧式無段変速機(10)の中立状態を保持する中立・リリーフバルブ(35A)であって、該油路板(32)には、油路板(32)に形成されたメイン回路(32m・32m)間を連通する連通回路(32d)、及び該連通回路(32d)と片方のメイン回路(32m)の交差部を含むバルブ穴(50)を形成し、該油路板(32)の中央 側部に位置するバルブ穴(50)の奥部は、該連通回路(32d)と連通し、該奥部に弁座(40)を形成し、該バルブ穴(50)の該弁座(40)近傍には環状溝(43)を設け、該バルブ穴(50)は、中途部でメイン回路(32m)と連通し、該バルブ穴(50)には中立弁体(46)を摺動可能に挿嵌し、該バルブ穴(50)は油路板(32)の外側から蓋体(45)を挿入し閉塞し、前記中立弁体(46)の頭面(46f)はバルブ穴(50)の奥部に位置する弁座(40)に当接可能とし、中立弁体(46)の頭面(46f)が弁座(40)に当接している状態で、前記中立弁体(46)と蓋体(45)とが離間するよう配置し、該中立弁体(46)は、頭面(46f)が弁座(40)に当接する位置から、尾面(46n)が蓋体(45)に当接する位置までバルブ穴(50)内を摺動可能とし、前記蓋体(45)には、胴部(45e)から頭部(45f)へかけてメイン回路(32m)側が開口する穴を形成し、該穴をバネ室(45a)とし、該バネ室(45a)の奥部と、中立弁体(46)内に嵌挿される安全弁体(47)に一体的に設けられたバネ受け部(47b)との間に、安全弁体(47)を連通回路(32d)側へ付勢するバネ(42)を介装し、前記蓋体(45)には、バネ室45a内と外部のドレン回路とを連通する通路(45c)を形成し、前記中立弁体(46)は、略円筒状の部材であり、内部に連通孔(46h)を形成し、該連通孔(46h)には尾面(46n)側から安全弁体(47)を摺動可能に挿入し、該安全弁体(47)の弁部(47a)は、連通孔(46h)内部に形成されたリリーフバルブの弁座(41)に着座し、前記バネ(42)によって中立弁体(46)が弁座(40)に着座する方向に付勢し、前記中立弁体(46)は、連通孔(46h)とメイン回路(32m)を連通するための通路(46e)を設け、リリーフバルブが開弁して、安全弁体(47)の弁部(47a)が弁座(41)から離れたときには、該通路(46e)を通って連通回路(32d)からメイン回路(32m)へ、又はメイン回路(32m)から連通回路(32d)へ作動油をリリーフし、前記中立弁体(46)の小径部(46b)端の頭面(46f)は、外周部と連通孔(46h)とを結ぶ溝(46g)を形成し、該溝(46g)によって、中立弁体(46)の頭面(46f)が弁座(41)に当接した状態でも、連通回路(32d)から溝(46g)を通って環状溝(43)へ至る油路を確保し、該小径部(46b)の外周部は部分的に二面が切り欠かれた通路(46c・46c)を形成し、外周部がバルブ穴(50)の内周に接していても、環状溝(43)から通路(46c・46c)を介してメイン回路(32m)への油路を確保し、該通路(46c・46c)は頭面(46f)から離れた位置から形成し、前記油圧ポンプ(21)の可動斜板(21c)が中立の時は、中立弁体(46)が弁座(40)に着座した状態で、連通回路(32d)とメイン回路(32m)間の油路が確保されているが、該可動斜板(21c)が中立の状態から傾動すると、連通回路(32d)側とメイン回路(32m)側との間で一定以上の差圧が生じ、連通回路(32d)側の油圧が大きいときには、連通回路(32d)とメイン回路(32m)間の油路を閉鎖し、該状態で、連通回路(32d)と連通する高圧側のメイン回路(32m)の油圧がリリーフ設定圧を超えたときには、安全弁体(47)の弁部(47a)に圧が掛かってバネ(42)が収縮し、該弁部(47a)と弁座(41)が離れて、連通回路(32d)側から、中立弁体(46)の連通孔(46h)と通路(46e)を通って低圧側のメイン回路(32m)に至る油路が形成され、高圧側のメイン回路(32m)から低圧側のメイン回路(32m)へ作動油を逃がすべく構成したので、中立バルブにリリーフバルブの機能を併せ持つことができ、また、複数のメイン回路に対し一個の中立バルブで機能を果たすため、部品点数を削減して安価に構成可能とすることができる。
【0057】
請求項2に示す如く、可変容積型油圧ポンプ(21)と油圧モータ(22)と油路板(32)より成る油圧式無段変速機(10)の中立状態を保持する中立・リリーフバルブ(35B)であって、該油路板(32)には、油路板(32)に形成されたメイン回路(32m・32m)間を連通する連通回路(32d)、及び該連通回路(32d)と片方のメイン回路(32m)の交差部を含むバルブ穴(50)を形成し、該油路板(32)の中央側部に位置するバルブ穴(50)の奥部は、該連通回路(32d)と連通し、該奥部に弁 座(40)を形成し、該バルブ穴(50)の該弁座(40)近傍には環状溝(43)を設け、該バルブ穴(50)は、中途部でメイン回路(32m)と連通し、該バルブ穴(50)には中立弁体(55)を摺動可能に挿嵌し、該バルブ穴(50)は油路板(32)の外側から蓋体(45)を挿入し閉塞し、前記中立弁体(55)の頭面(55f)はバルブ穴(50)の奥部に位置する弁座(40)に当接可能とし、中立弁体(55)の頭面(55f)が弁座(40)に当接している状態で、前記中立弁体(55)と蓋体(45)とが離間するよう配置し、該中立弁体(55)は、頭面(55f)が弁座(40)に当接する位置から、尾面(55n)が蓋体(45)に当接する位置までバルブ穴(50)内を摺動可能とし、前記蓋体(45)には、胴部(45e)から頭部(45f)へかけてメイン回路(32m)側が開口する穴を形成し、該穴をバネ室(45a)とし、該バネ室(45a)の奥部と、中立弁体(55)内に嵌挿される安全弁体(47)に一体的に設けられたバネ受け部(47b)との間に、安全弁体(47)を連通回路(32d)側へ付勢するバネ(42)を介装し、前記蓋体(45)には、バネ室45a内と外部のドレン回路とを連通する通路(45c)を形成し、前記中立弁体(55)は、略円筒状の部材であり、内部に連通孔(55h)を形成し、該連通孔(55h)には尾面(55n)側から安全弁体(47)を摺動可能に挿入し、該安全弁体(47)の弁部(47a)は、連通孔(55h)内部に形成されたリリーフバルブの弁座(41)に着座し、前記バネ(42)によって中立弁体(55)が弁座(40)に着座する方向に付勢し、前記中立弁体(55)は、連通孔(55h)とメイン回路(32m)を連通するための通路(55e)を設け、リリーフバルブが開弁して、安全弁体(47)の弁部(47a)が弁座(41)から離れたときには、該通路(55e)を通って連通回路(32d)からメイン回路(32m)へ、又はメイン回路(32m)から連通回路(32d)へ作動油をリリーフし、該中立弁体(55)は、尾面(55n)側に外周の二面を切り欠いた通路(55k・55k)が形成され、中立弁体(55)の頭面(55f)が弁座40に着座している状態、すなわち、可動斜板(21c)が中立となるよう操作されている状態では、メイン回路(32m)から、バルブ穴(50)に形成した溝(49)と、中立弁体(55)の外径部に形成した通路(55k・55k)を通じて、バネ室(45a)に連通する通路を形成し、バネ室(45a)は、ドレン回路と連通し大気圧とし、該中立弁体(55)の頭面(55f)が弁座(40)に当接した状態において、メイン回路(32m)→バルブ穴(50)に形成した溝(49)→中立弁体(55)の外径部に形成された通路(55k・55k)→バネ室(45a)と連通し、前記油圧ポンプ(21)の可動斜板(21c)が中立の時は、中立弁体(55)が弁座(40)に着座した状態で、連通回路(32d)とメイン回路(32m)間の油路が確保されているが、該可動斜板(21c)が中立の状態から傾動すると、連通回路(32d)側とメイン回路(32m)側との間で一定以上の差圧が生じ、連通回路(32d)側の油圧が大きいときには、連通回路(32d)とメイン回路(32m)間の油路を閉鎖し、該状態で、連通回路(32d)と連通する高圧側のメイン回路(32m)の油圧がリリーフ設定圧を超えたときには、安全弁体(47)の弁部(47a)に圧が掛かってバネ(42)が収縮し、該弁部(47a)と弁座(41)が離れて、連通回路(32d)側から、中立弁体(55)の連通孔(55h)と通路(55e)を通って低圧側のメイン回路(32m)に至る油路が形成され、高圧側のメイン回路(32m)から低圧側のメイン回路(32m)へ作動油を逃がすべく構成したので、中立バルブにリリーフバルブの機能を併せ持つことができ、部品点数を削減して安価に構成可能とすることができる。
【0058】
請求項3に示す如く、請求項1又は請求項2に記載の油圧式無段変速機の中立・リリーフバルブバルブにおいて、中立・リリーフバルブ(35)の蓋体(45)に通路(45g)を設け、該通路(45g)とチャージポンプ(51)に接続されるチャージ回路(32c)とを接続し、該バネ室(45a)の圧をチャージポンプ(51)によって制御されるチャージ回路(32c)のチャージ圧と略等しくし、バネ室(45a)をチャージ圧とすることで、中立弁体(46・55)が移動始める圧力を設定又は設定変更可能としたので、中立バルブにリリーフバルブの機能を併せ持つことができ、部品点数を削減して安価に構成可能とすることができる。
また、リリーフバルブの開弁する圧力を、バネの圧力より大きく設定でき、さらに、リリーフ油がドレン回路に流れないため、チャージ流量を低く抑えることができる。
【0059】
請求項4に示す如く、可変容積型油圧ポンプ(21)と油圧モータ(22)と油路板(32)より成る油圧式無段変速機(10)の中立状態を保持する中立バルブ(35C)であって、中立バルブ(35C)は、前記油路板(32)の連通回路(32d)とメイン回路(32m)が交わる部分に形成されたバルブ穴(50)に挿嵌された中立弁体(53)と、該バルブ穴(50)に挿入して閉塞する蓋体(45)とで構成し、前記蓋体(45)の内部には、中立弁体(53)側に開口する穴が形成されてバネ室(45a)とし、前記中立弁体(53)の頭面(53f)は連通回路(32d)に面し、該頭面(53f)がバルブ穴(50)の奥部に形成された弁座(40)と当接している状態で該中立弁体(53)の尾面(53n)が蓋体(45)の胴部(45e)と離間するよう構成し、該中立弁体(53)の外周は、頭面(53f)から離れた位置から二面が切り欠かれて通路(53c・53c)を形成し、該頭面(53f)には、頭面(53f)が弁座(40)に着座した状態でバルブ穴(50)に形成された環状溝(43)と連通回路(32d)とが連通するよう溝(53g)を形成し、前記中立弁体(53)の頭面(53f)が弁座(40)に着座した状態では、連通回路(32d)→頭面(53f)の溝(53g)→環状溝(43)→小径部(53b)に形成された通路(53c)→メイン回路(32m)、又はメイン回路(32m)から連通回路(32d)への逆方向可能な油路を形成し、該中立弁体(53)の外周はバルブ穴(50)の内周に接して摺動可能とし、該外周端に位置する尾面(53n)に、バネ受け部(53m)を形成し、該バネ受け部(53m)と、蓋体(45)に形成されたバネ室(45a)の奥部との間にバネ(42)を介装し、該バネ(42)によって中立弁体(53)を連通回路(32d)側へ付勢し、該中立バルブ(35C)において、HST式変速機(10)の油圧ポンプ(21)の可動斜板(21c)が略中立位置にあるとき、中立弁体(53)はバネ(42)により付勢されて弁座(40)に着座し、該状態で連通回路(32d)からメイン回路(32m)までの油路を確保し、該油路を通じて連通回路(32d)とメイン回路(32m)間で作動油が移動して差圧を解消し、HST式変速機(10)を中立状態に保持する中立バルブとして作用し、前記可動斜板(21c)が傾倒して、連通回路(32d)とメイン回路(32m)間に差圧が生じ、連通回路(32d)側が高圧となれば、該中立弁体(53)が蓋体(45)側へ摺動し、該中立弁体(53)が蓋体(45)側へ移動する途中で、中立弁体(53)の小径部(53b)の外周がバルブ穴(50)の内周に接して連通回路(32d)とメイン回路(32m)間の油路を断つので、複数のメイン回路に対し一個の中立バルブで機能を果たすため、部品点数を削減して安価に構成可能とすることができる。
【0060】
請求項5に示す如く、請求項1・2又は4のいずれかに記載の油圧式無段変速機の中立・リリーフバルブ又は中立バルブの何れかにおいて、前記弁本体である中立弁体(46・53・55)を、頭面(46f・・)側より小径部(46b・・)、中径部(46d・・)及び大径部(46a・・)と、少なくとも大小二段の外径を有する筒状体として、小径部断面積と、大径部断面積と小径部断面積との差分面積とが略等しくなるように形成し、該小径部を一方のメイン回路に連通し、大径部と小径部との段差部を他方のメイン回路に連通したので、中立バルブの作動し始めるメイン回路間の差圧を両メイン回路で略等しくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の中立バルブが設けられるHST式変速機を示す側面断面図。
【図2】 同じくHST式変速機の油路板を示す正面断面図。
【図3】 第一実施例に係る中立・リリーフバルブが開いている状態を示す断面図。
【図4】 中立弁体の図3におけるV矢視図。
【図5】 中立弁体の図3におけるX−X矢視図。
【図6】 中立バルブとして作用している中立・リリーフバルブが閉じている状態を示す断面図。
【図7】 中立弁体の変位とメイン回路間の油路面積の変化を示す図。
【図8】 第一実施例における中立弁体の別形態を示す断面図。
【図9】 第二実施例に係る中立・リリーフバルブが開いている状態を示す断面図。
【図10】 中立弁体の図9におけるY−Y矢視図。
【図11】 第二実施例に係る中立・リリーフバルブが開いている状態を示す断面図。
【図12】 第二実施例に係る中立・リリーフバルブの別形態を示す図。
【図13】 第三実施例に係る中立バルブが開いている状態を示す断面図。
【図14】 第三実施例に係る中立バルブが閉じている状態を示す断面図。
【符号の説明】
10 HST式変速機
21 油圧ポンプ
22 油圧モータ
32c チャージ回路
32d 連通回路
32m メイン回路
35(35A・35B・35C) 中立バルブ
40 弁座
41 弁座
45 蓋体
46・53・55 中立弁体
47 安全弁体
50 バルブ穴[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a configuration of a neutral valve provided in a hydraulic continuously variable transmission.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in a hydraulic continuously variable transmission (hereinafter referred to as HST transmission) composed of a variable displacement hydraulic pump and a hydraulic motor, even if the HST transmission is operated in a neutral (zero speed) state, Since it was difficult to accurately maintain the inclination of the movable swash plate of the pump at the neutral position, a neutral valve was provided in each of the pair of main circuits formed on the oil passage plate to hold the HST transmission in the neutral state. I was trying to do it. A relief valve for releasing hydraulic oil to the low-pressure main circuit when the hydraulic pressure of one of the main circuits provided in the HST transmission exceeds the relief pressure set to an excessively high pressure. Is provided. This relief valve operates even when any one of the pair of main circuits becomes high pressure, and can exert a relief function.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the neutral valve and the relief valve are generally provided independently, and two neutral valves are necessary for each main circuit, so that the cost increases. In addition, since the pressure of the two main circuits acts simultaneously on the relief valve having a structure that functions as a single unit for the two main circuits described above, the higher the charge pressure applied to the valve body of the relief valve, the higher the actual relief pressure is. There is a tendency to decrease with respect to the set value, and there is a problem that the relief pressure as set cannot be obtained.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The problem to be solved by the present invention is as described above. Next, means for solving the problem will be described.
[0005]
In claim 1,A neutral / relief valve (35A) for maintaining a neutral state of a hydraulic continuously variable transmission (10) comprising a variable displacement hydraulic pump (21), a hydraulic motor (22), and an oil passage plate (32), The oil passage plate (32) includes a communication circuit (32d) communicating between the main circuits (32m and 32m) formed on the oil passage plate (32), and the communication circuit (32d) and one main circuit (32m). ), And the inner part of the valve hole (50) located at the center side of the oil passage plate (32) communicates with the communication circuit (32d). A valve seat (40) is formed at the back, an annular groove (43) is provided in the vicinity of the valve seat (40) of the valve hole (50), and the valve hole (50) is connected to the main circuit ( 32m), and a neutral valve body (46) is slidably inserted into the valve hole (50). The hole (50) is closed by inserting a lid (45) from the outside of the oil passage plate (32), and the head surface (46f) of the neutral valve body (46) is located at the back of the valve hole (50). The neutral valve body (46) and the lid body (45) can be brought into contact with the valve seat (40) and the head surface (46f) of the neutral valve body (46) is in contact with the valve seat (40). The neutral valve body (46) is positioned from the position where the head surface (46f) contacts the valve seat (40) to the position where the tail surface (46n) contacts the lid body (45). The inside of the valve hole (50) is slidable, and the lid (45) is formed with a hole that opens from the body (45e) to the head (45f) on the main circuit (32m) side. The spring chamber (45a) is provided integrally with the back of the spring chamber (45a) and the safety valve body (47) inserted into the neutral valve body (46). A spring (42) that urges the safety valve body (47) toward the communication circuit (32d) is interposed between the spring receiving portion (47b), and the lid (45) includes a
[0006]
In claim 2,A neutral / relief valve (35B) for maintaining a neutral state of a hydraulic continuously variable transmission (10) comprising a variable displacement hydraulic pump (21), a hydraulic motor (22), and an oil passage plate (32), The oil passage plate (32) includes a communication circuit (32d) communicating between the main circuits (32m and 32m) formed on the oil passage plate (32), and the communication circuit (32d) and one main circuit (32m). ), And the inner part of the valve hole (50) located at the center side of the oil passage plate (32) communicates with the communication circuit (32d). A valve seat (40) is formed at the back, an annular groove (43) is provided in the vicinity of the valve seat (40) of the valve hole (50), and the valve hole (50) is connected to the main circuit ( 32m), and a neutral valve body (55) is slidably inserted into the valve hole (50). The hole (50) is closed by inserting a lid (45) from the outside of the oil passage plate (32), and the head surface (55f) of the neutral valve body (55) is located at the back of the valve hole (50). The neutral valve body (55) and the lid body (45) can be brought into contact with the valve seat (40) and the head surface (55f) of the neutral valve body (55) is in contact with the valve seat (40). The neutral valve body (55) is positioned from the position where the head surface (55f) contacts the valve seat (40) to the position where the tail surface (55n) contacts the lid body (45). The inside of the valve hole (50) is slidable, and the lid (45) is formed with a hole that opens from the body (45e) to the head (45f) on the main circuit (32m) side. The spring chamber (45a) is provided integrally with the back of the spring chamber (45a) and the safety valve body (47) fitted into the neutral valve body (55). A spring (42) that urges the safety valve body (47) toward the communication circuit (32d) is interposed between the spring receiving portion (47b), and the lid (45) includes a
[0007]
In claim 3,The neutral / relief valve valve of the hydraulic continuously variable transmission according to claim 1 or 2, wherein a passage (45g) is provided in a lid (45) of the neutral / relief valve (35), and the passage (45g) And a charge circuit (32c) connected to the charge pump (51), and the pressure of the spring chamber (45a) is made substantially equal to the charge pressure of the charge circuit (32c) controlled by the charge pump (51). By setting the spring chamber (45a) as the charge pressure, the pressure at which the neutral valve body (46, 55) starts to move can be set or changed.Is.
[0008]
In
[0009]
In claim 5,5. The neutral / relief valve or neutral valve of the hydraulic continuously variable transmission according to
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the invention will be described. FIG. 1 is a side sectional view showing an HST transmission provided with a neutral valve of the present invention, and FIG. 2 is a front sectional view showing an oil passage plate of the HST transmission. FIG. 3 is a sectional view showing a state in which the neutral / relief valve according to the first embodiment is open. 4 is a view of the neutral valve body as viewed in the direction of arrow V in FIG. 3, FIG. 5 is a view of the neutral valve body in the direction of arrow XX in FIG. 3, and FIG. 6 is a view showing that the neutral / relief valve acting as a neutral valve is closed. FIG. 7 is a cross-sectional view showing the state, FIG. 7 is a view showing the displacement of the neutral valve body and the change in the oil passage area between the main circuits, and FIG. 8 is a cross-sectional view showing another embodiment of the neutral valve body in the first embodiment. 9 is a cross-sectional view showing a state in which the neutral / relief valve according to the second embodiment is open, FIG. 10 is a view of the neutral valve body taken along the line YY in FIG. 9, and FIG. 11 is a neutral view according to the second embodiment. FIG. 12 is a view showing another embodiment of the neutral / relief valve according to the second embodiment. FIG. 13 is a sectional view showing a state where the neutral valve according to the third embodiment is open, and FIG. 14 is a sectional view showing a state where the neutral valve according to the third embodiment is closed.
[0011]
First, a schematic configuration of a hydraulic continuously variable transmission provided with the
[0012]
The
[0013]
The
[0014]
On the other hand, the
[0015]
With the above configuration, when the driving force is input to the
[0016]
The
[0017]
Here, the configuration of the neutral valve 35 (neutral /
[0018]
In order to make the output of the
[0019]
As shown in FIGS. 2 and 3, the
[0020]
A
[0021]
The
[0022]
The
[0023]
On the other hand, the
[0024]
The
[0025]
As shown in FIG. 4, the
[0026]
As shown in FIG. 8, the
[0027]
As shown in FIG. 4, the pressure receiving area (A) on the
[0028]
This is neutral when the pressure receiving area from the
[0029]
For example, when the vehicle is equipped with the
[0030]
In the neutral /
[0031]
Conversely, when the
[0032]
That is, as shown in FIG. 7, when the
[0033]
The above-described operation of the
[0034]
On the other hand, when the neutral /
[0035]
Further, when the neutral /
[0036]
In this manner, the neutral /
[0037]
As described above, the neutral /
[0038]
In this way, the neutral /
[0039]
Here, the configuration of the neutral valve 35 (neutral / relief valve 35B) according to the second embodiment of the present invention will be described. Similar to the neutral valve 35 (35A) shown in the first embodiment, the neutral valve 35 (35B) according to the second embodiment is a neutral / relief valve 35B having a relief valve function. Compared to the embodiment, the structure of the
[0040]
As shown in FIG. 9, the
[0041]
A
[0042]
As described above, the neutral / relief valve 35B according to the present embodiment includes, for example, one
[0043]
When the tilt angle of the
[0044]
In addition, instead of setting the
[0045]
Further, by connecting the
[0046]
Next, the neutral valve 35 (35C) according to the third embodiment of the present invention will be described. Conventionally, it is necessary to provide each
[0047]
As shown in FIG. 13, the
[0048]
The
[0049]
The
[0050]
The outer periphery of the large-
[0051]
In the neutral valve 35C configured as described above, when the
[0052]
Then, the
[0053]
While the
[0054]
As described above, the difference between the
[0055]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, the following effects can be obtained.
[0056]
As shown in claim 1A neutral / relief valve (35A) for maintaining a neutral state of a hydraulic continuously variable transmission (10) comprising a variable displacement hydraulic pump (21), a hydraulic motor (22), and an oil passage plate (32), The oil passage plate (32) includes a communication circuit (32d) communicating between the main circuits (32m and 32m) formed on the oil passage plate (32), and the communication circuit (32d) and one main circuit (32m). ) To form a valve hole (50) including the intersection of the oil passage plate (32). The back part of the valve hole (50) located on the side part communicates with the communication circuit (32d), forms a valve seat (40) in the back part, and the valve seat (40) of the valve hole (50). ) An annular groove (43) is provided in the vicinity, the valve hole (50) communicates with the main circuit (32m) in the middle, and the neutral valve body (46) can slide in the valve hole (50). The valve hole (50) is closed by inserting the lid (45) from the outside of the oil passage plate (32), and the head surface (46f) of the neutral valve body (46) is closed by the valve hole (50). The neutral valve body (46) can be brought into contact with the valve seat (40) located at the back of the neutral valve body (46) and the head surface (46f) of the neutral valve body (46) is in contact with the valve seat (40). ) And the lid body (45) are separated from each other, and the neutral valve body (46) has a caudal surface (46n) from the position where the head surface (46f) contacts the valve seat (40). The valve hole (50) can be slid to the position where it abuts against (45), and the lid (45) opens from the body (45e) to the head (45f) on the main circuit (32m) side. The hole is formed as a spring chamber (45a), and is provided integrally with the back of the spring chamber (45a) and the safety valve body (47) inserted into the neutral valve body (46). A spring (42) that urges the safety valve body (47) toward the communication circuit (32d) is interposed between the spring receiving portion (47b), and the lid (45) includes a
[0057]
As shown in claim 2,A neutral / relief valve (35B) for maintaining a neutral state of a hydraulic continuously variable transmission (10) comprising a variable displacement hydraulic pump (21), a hydraulic motor (22), and an oil passage plate (32), The oil passage plate (32) includes a communication circuit (32d) communicating between the main circuits (32m and 32m) formed on the oil passage plate (32), and the communication circuit (32d) and one main circuit (32m). ), And the inner part of the valve hole (50) located at the center side of the oil passage plate (32) communicates with the communication circuit (32d). Valve at the back A seat (40) is formed, and an annular groove (43) is provided in the vicinity of the valve seat (40) of the valve hole (50). The valve hole (50) communicates with the main circuit (32m) in the middle. A neutral valve body (55) is slidably inserted into the valve hole (50), and the valve hole (50) is closed by inserting a lid (45) from the outside of the oil passage plate (32). The head surface (55f) of the neutral valve body (55) can be brought into contact with the valve seat (40) located at the back of the valve hole (50), and the head surface (55f) of the neutral valve body (55). The neutral valve body (55) and the lid body (45) are arranged so as to be separated from each other while the valve seat (40) is in contact with the valve seat (40), and the neutral valve body (55) has a head surface (55f). The inside of the valve hole (50) is slidable from the position where it abuts on the valve seat (40) to the position where the tail surface (55n) abuts on the lid (45). A hole is formed on the main circuit (32m) side from the body part (45e) to the head part (45f), and the hole is used as a spring chamber (45a). A spring that urges the safety valve body (47) toward the communication circuit (32d) between the safety receiving body (47b) provided integrally with the safety valve body (47) inserted into the valve body (55). (42) is interposed, and the lid (45) is formed with a passage (45c) communicating the inside of the
[0058]
As shown in claim 3,The neutral / relief valve valve of the hydraulic continuously variable transmission according to claim 1 or 2, wherein a passage (45g) is provided in a lid (45) of the neutral / relief valve (35), and the passage (45g) And a charge circuit (32c) connected to the charge pump (51), and the pressure of the spring chamber (45a) is made substantially equal to the charge pressure of the charge circuit (32c) controlled by the charge pump (51). By setting the spring chamber (45a) as the charge pressure, the pressure at which the neutral valve body (46, 55) starts to move can be set or changed.Therefore, the function of the relief valve can be provided in addition to the neutral valve, and the number of parts can be reduced and the structure can be made inexpensively.
Further, the pressure at which the relief valve is opened can be set larger than the pressure of the spring, and further, since the relief oil does not flow into the drain circuit, the charge flow rate can be kept low.
[0059]
As shown in
[0060]
As shown in claim 5,5. The neutral / relief valve or neutral valve of the hydraulic continuously variable transmission according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side sectional view showing an HST type transmission provided with a neutral valve of the present invention.
FIG. 2 is a front cross-sectional view showing an oil passage plate of the HST transmission.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a state in which a neutral / relief valve according to the first embodiment is open.
4 is a V arrow view of the neutral valve body in FIG. 3;
FIG. 5 is a view of the neutral valve body taken along line XX in FIG.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing a state in which a neutral / relief valve acting as a neutral valve is closed.
FIG. 7 is a diagram showing the displacement of the neutral valve body and the change in the oil passage area between the main circuits.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing another embodiment of the neutral valve body in the first embodiment.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a state in which a neutral / relief valve according to a second embodiment is open.
10 is a view of the neutral valve body as viewed in the direction of arrows YY in FIG. 9;
FIG. 11 is a cross-sectional view showing a state in which a neutral / relief valve according to a second embodiment is open.
FIG. 12 is a view showing another embodiment of the neutral / relief valve according to the second embodiment.
FIG. 13 is a cross-sectional view showing a state in which a neutral valve according to a third embodiment is open.
FIG. 14 is a cross-sectional view showing a state where a neutral valve according to a third embodiment is closed.
[Explanation of symbols]
10 HST transmission
21 Hydraulic pump
22 Hydraulic motor
32c charge circuit
32d communication circuit
32m main circuit
35 (35A / 35B / 35C) Neutral valve
40 Valve seat
41 Valve seat
45 lid
46, 53, 55 Neutral disc
47 Safety valve
50 Valve hole
Claims (5)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002110295A JP3938882B2 (en) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | Neutral / relief valve or neutral valve for hydraulic continuously variable transmission |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002110295A JP3938882B2 (en) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | Neutral / relief valve or neutral valve for hydraulic continuously variable transmission |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003301943A JP2003301943A (en) | 2003-10-24 |
JP3938882B2 true JP3938882B2 (en) | 2007-06-27 |
Family
ID=29393482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002110295A Expired - Fee Related JP3938882B2 (en) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | Neutral / relief valve or neutral valve for hydraulic continuously variable transmission |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3938882B2 (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102384261A (en) * | 2011-07-12 | 2012-03-21 | 宁波合昊液压泵业有限公司 | Plug-in-mounting-type neutral position valve for continuously variable transmission |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006329213A (en) * | 2005-05-23 | 2006-12-07 | Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd | Neutral valve structure |
JP4605605B2 (en) * | 2005-09-27 | 2011-01-05 | ヤンマー株式会社 | Hydraulic continuously variable transmission |
JP5211385B2 (en) * | 2010-06-24 | 2013-06-12 | 株式会社 神崎高級工機製作所 | Hydraulic continuously variable transmission |
KR101943740B1 (en) * | 2017-06-22 | 2019-04-17 | 현대트랜시스 주식회사 | Neutral returning device for automated manual transmission |
-
2002
- 2002-04-12 JP JP2002110295A patent/JP3938882B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102384261A (en) * | 2011-07-12 | 2012-03-21 | 宁波合昊液压泵业有限公司 | Plug-in-mounting-type neutral position valve for continuously variable transmission |
CN102384261B (en) * | 2011-07-12 | 2014-08-20 | 宁波合昊液压泵业有限公司 | Plug-in-mounting-type neutral position valve for continuously variable transmission |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003301943A (en) | 2003-10-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2016125639A1 (en) | Variable displacement pump | |
JP3623101B2 (en) | Hydrostatic transmission system | |
JP3938882B2 (en) | Neutral / relief valve or neutral valve for hydraulic continuously variable transmission | |
JP3820273B2 (en) | Hydraulic pump flow control valve | |
JP3827471B2 (en) | Pump control device | |
JP4605604B2 (en) | Hydraulic continuously variable transmission | |
JP2008185111A (en) | Hydraulic continuously variable transmission | |
JPH06167281A (en) | Variable displacement pump | |
JP4694935B2 (en) | Hydraulic continuously variable transmission | |
JP3938894B2 (en) | Valve structure of hydraulic equipment | |
JP4718953B2 (en) | Hydraulic continuously variable transmission | |
JP2007092803A (en) | Hydrostatic continuously variable transmission | |
JPH10281106A (en) | Hydraulic power unit | |
JP2000136781A (en) | Variable displacement pump | |
JPH08161057A (en) | Pressure control valve | |
JPH11115783A (en) | Power steering device | |
JP2746857B2 (en) | Shockless valve | |
JP3707840B2 (en) | Fluid circuit for motor drive | |
JP3938895B2 (en) | Charge circuit for hydraulic continuously variable transmission | |
JPH09317878A (en) | Fluid pressure driving device for vehicle | |
JP4610454B2 (en) | Hydraulic continuously variable transmission | |
JPH11301505A (en) | Power steering device | |
JP3195143B2 (en) | Axle drive for work vehicle | |
JP2002168356A (en) | Check relief valve for hydraulic continuously variable transmission | |
JP3954933B2 (en) | Check valve |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040308 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061226 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061228 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070223 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070320 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070326 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |