JP3931152B2 - 撮像装置の評価方法、画像補正方法、および撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置の評価方法、画像補正方法、および撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビデオカメラやデジタルカメラなどの撮像装置は、一般の撮影に多く使われているが、ビジュアル特性重視のためにダイナミックレンジ補正、視感度補正、γ補正などの出力補正を施しているものが多い。従って、物面輝度を正しく反映する画像が得られないものが多い。
【0003】
一方、一部の計測分野に利用される撮像装置においては、物面輝度を正しく反映する画像が得られるように配慮されている。特開平6−233333号公報で開示されている較正技術はその1つである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この較正技術を用いた撮像装置においては標準発光面が不可欠である。この標準発光面は、毎回の撮影に必要なものであり、品質管理が煩わしく劣化が生じる。よってこの種の撮像装置では、出力特性の評価精度および画像の較正精度も十分であるとは言えない。
【0005】
本発明の第1の目的は、既知の輝度分布を有する物面を用意することなく、撮像装置の出力特性を正しく評価する撮像装置の評価方法を提供することにある。
【0006】
本発明の第2の目的は、既知の輝度分布を有する物面を用意することなく、物面輝度を正しく反映する画像を補正画像として得る画像補正方法を提供することにある。
【0007】
本発明の第3の目的は、既知の輝度分布を有する物面を用意することなく、物面輝度を正しく反映する画像が得られる撮像装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
課題を解決し目的を達成するために、本発明の撮像装置の評価方法、画像補正方法、および撮像装置は以下の如く構成されている。
【0009】
(1)本発明の撮像装置の評価方法は、同一の空間輝度分布面を異なる露光時間で撮像することにより得られた複数の画像データを比較することにより原画像データの出力関数を求める。
【0010】
(2)本発明の撮像装置の評価方法は上記(1)に記載の方法であり、かつkを露光時間比、Pnを低い方からn番目の物点輝度、f(Pn)およびf(kPn)をそれぞれ物点輝度Pnに対応する第一画像データおよび第二画像データの出力輝度とし、式
【数19】
【0011】
および式
【数20】
により、原画像データの出力関数f(P)を求める。
【0012】
(3)本発明の撮像装置の評価方法は上記(2)に記載の方法であり、かつ第一画像データの出力輝度をf(Pn)、Pnを閾値とし、この閾値より大なる第一画像データの出力輝度の面積に等しい出力輝度の面積が得られる第二画像データの閾値をf(kPn)とする。
【0013】
(4)本発明の画像補正方法は、同一の空間輝度分布面を異なる露光時間で撮像することにより得られた複数の画像データを比較することにより較正係数aを算出し、この較正係数aを基に補正画像データを求める。
【0014】
(5)本発明の画像補正方法は上記(4)に記載の方法であり、かつ原画像データI(P)に対して補正画像データI′(P)を
【数21】
として求める。
【0015】
(6)本発明の画像補正方法は上記(5)に記載の方法であり、かつkを露光時間比、Pnを低い方からn番目の物点輝度、f(Pn)およびf(kPn)をそれぞれ物点輝度Pnに対応する第一画像データおよび第二画像データの出力輝度とし、式
【数22】
【0016】
および式
【数23】
により、原画像データの出力関数f(P)を求めた上、較正係数aを
【数24】
の平均値として求める。
【0017】
(7)本発明の画像補正方法は上記(6)に記載の方法であり、かつ露光時間比kを変化させ、
【0018】
【数25】
の平均値からの偏差の二乗和が最小となるkを用いる。
【0019】
(8)本発明の画像補正方法は上記(5)に記載の方法であり、かつkを露光時間比、Pnを低い方からn番目の物点輝度、f(Pn)およびf(kPn)をそれぞれ物点輝度Pnに対応する第一画像データおよび第二画像データの出力輝度とし、式
【0020】
【数26】
【0021】
および式
【数27】
により、原画像データの出力関数f(P)を求めた上、較正係数aを
【0022】
【数28】
の近似勾配として求める。
【0023】
(9)本発明の画像補正方法は上記(8)に記載の方法であり、かつ露光時間比kを変化させ、
【0024】
【数29】
の近似直線からの偏差の二乗和が最小となるkを用いる。
【0025】
(10)本発明の撮像装置は、同一の空間輝度分布面を異なる露光時間で撮像することにより得られた複数の画像データを比較することにより較正係数aを算出し、この較正係数aを基に補正画像データを求める処理部を有する。
【0026】
(11)本発明の撮像装置は上記(10)に記載の方法であり、かつ原画像データI(P)に対して補正画像データI′(P)を
【数30】
として求める処理部を有する。
【0027】
【数30】
として求める処理部を有する。
【0028】
(12)本発明の撮像装置は上記(11)に記載の装置であり、かつkを露光時間比、Pnを低い方からn番目の物点輝度、f(Pn)およびf(kPn)をそれぞれ物点輝度Pnに対応する第一画像データおよび第二画像データの出力輝度とし、式
【0029】
【数31】
【0030】
および式
【数32】
により、原画像データの出力関数f(P)を求めた上、較正係数aを
【0031】
【数33】
の平均値として求める処理部を有する。
【0032】
(13)本発明の撮像装置は上記(11)に記載の装置であり、かつkを露光時間比、Pnを低い方からn番目の物点輝度、f(Pn)およびf(kPn)をそれぞれ物点輝度Pnに対応する第一画像データおよび第二画像データの出力輝度とし、式
【0033】
【数34】
【0034】
および式
【数35】
により、原画像データの出力関数f(P)を求めた上、較正係数aを
【数36】
の近似勾配として求める処理部を有する。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0036】
図1は、本発明の実施の形態に係る第1の撮像装置のブロック図である。図1において、撮像装置本体1には補正画像処理部2が接続されており、補正画像処理部2には画像出力部3が接続されている。撮像装置本体1、補正画像処理部2、および画像出力部3には制御部10が接続されている。撮像装置本体1は、CCD等の撮像素子からなる。補正画像処理部2は、コンピュータからなる。画像出力部3はメモリ装置からなる。制御部10はCPUからなる。
【0037】
撮像装置本体1は画像データI(P)を取得する。補正画像処理部2は画像データI(P)を入力し、後述するように
【数37】
【0038】
を演算する。画像出力部3は画像データI′(P)を入力、記憶し、適宜出力する。
【0039】
図2は、本発明の実施の形態に係る撮像装置評価装置のブロック図である。図2において図1と同一な部分には同符号を付してある。図2において、撮像装置本体1には出力関数演算部11が接続されており、出力関数演算部11には出力関数出力部12が接続されている。撮像装置本体1、出力関数演算部11、および出力関数出力部12には制御部10が接続されている。
【0040】
図3は、本発明の実施の形態に係る較正係数取得装置のブロック図である。図3において図1,図2と同一な部分には同符号を付してある。図3において、撮像装置本体1には出力関数演算部11が接続されており、出力関数演算部11には較正係数演算部21が接続されており、較正係数演算部21には較正係数出力部22が接続されている。撮像装置本体1、出力関数演算部11、較正係数演算部21、および較正係数出力部22には制御部10が接続されている。
【0041】
図4は、本発明の実施の形態に係る第2の撮像装置のブロック図である。図4において図1,図2,図3と同一な部分には同符号を付してある。図4において、撮像装置本体1には出力関数演算部11が接続されており、出力関数演算部11には較正係数演算部21が接続されており、較正係数演算部21には補正画像処理部2が接続されており、補正画像処理部2には画像出力部3が接続されている。撮像装置本体1、出力関数演算部11、較正係数演算部21、補正画像処理部2、および画像出力部3には制御部10が接続されている。
【0042】
以下、本実施の形態の作用を説明する。
【0043】
今、原画像データの出力関数がf(P)である撮像装置本体1からなるデジタル撮像装置を用いて、空間輝度分布面をある露光時間で撮像して第一画像データを得、さらに第一画像データのk倍の露光時間で同一の空間輝度分布面を撮像して第二画像データを得るものとする。この空間輝度分布面は、後述する出力関数f(P)の取得および較正係数aの取得を行なうための専用の物面であっても、あるいは実際の被写体であっても良い。物面が実際の被写体である場合は、撮像装置を図4の構成とすればよく、適正露光で撮像された画像を被写体画像とし、この適正露光のk倍の露光時間で撮像された画像を較正係数aの取得を行なうための較正用画像とする。なお、この較正用画像は較正係数aの取得後は不要となるのでメモリ装置の節約のために削除することが望ましい。
【0044】
空間輝度分布面上の物点輝度を小さい方からP0,P1,P2,P3,…,Pn,…とし、露光感度Rnを次式により定義する。
【0045】
【数38】
【0046】
ここで、f(Pn)およびf(kPn)は、それぞれ物点輝度Pnに対応する第一画像データおよび第二画像データの出力輝度である。つまり、露光感度Rnは出力関数f(P)が物点輝度Pに比例する場合にkにかかわらず1になるが、比例しない場合は出力関数f(P)に応じて増加関数もしくは減少関数となる。またPn−Pn−1が微小であるとすれば近似的に次式が成り立つ。
【0047】
【数39】
(1)式および(2)式により、次式が得られる。
【0048】
【数40】
【0049】
ただし、P0≒0の場合、出力関数の値は物点輝度に等しいと考えて良いから、
f(P0)=P0 (4)
が成り立つ。(1)式(3)式および(4)式を用いて、P1,P2,P3,…,Pn,…に対応するデータ列f(P1),f(P2),f(P3),…,f(Pn),…を求めることができ、これを関数化すれば原画像データの出力関数f(P)となる。さらに、較正後の出力関数をg(P)、較正関数をA(P)とすれば、近似的に次式が成り立つ。
【0050】
【数41】
【0051】
ここで、g(P)=P、すなわち較正後の出力関数g(P)が物点輝度を正しく反映する条件を満たす場合には、(5)式により、
【数42】
【0052】
となる。(6)式を用いることにより、較正後の出力関数g(P)が物点輝度を正しく反映するための較正関数A(P)を演算することができる。今、較正関数A(P)の平均値を較正係数aとして定義し、(5)式内のA(P)をaで置き換えることにより、
【数43】
【0053】
となる。(7)式の右辺に原画像データの出力関数f(P)および較正係数aを代入することにより、ほぼPに等しい較正後の出力関数g(P)を求めることができる。
【0054】
どのような空間輝度分布面であっても、同一の撮像装置においては原画像データの出力関数f(P)は同一であるので、どのような原画像データI(P)であっても(7)式により求められた補正画像データI′(P)は物点輝度を正しく反映するのである。従って、補正画像データI′(P)を原画像データI(P)と較正係数aとで表すと次式のようになる。
【0055】
【数44】
【0056】
図5は、本実施の形態の撮像装置の評価処理手順を示すフローチャートである。この処理は図2の装置において制御部10の制御により実行される。なお以下では、Pmax;最大階調値 Pmin;最小階調値 Pstep;階調ステップ t;第一画像データの露光時間 k;露光時間比、とする。
【0057】
ステップS101で、撮像装置本体1は、露光時間tの第一画像データIを取得する。出力関数演算部11は、t′=ktとする。撮像装置本体1は、露光時間t′の第二画像データI′を取得する。出力関数演算部11は、nmax=(Pmax−Pmin)/Pstepを演算し、n=0とする。
【0058】
ステップS102で、出力関数演算部11は、Pn=Pmin+nPstepを演算する。出力関数演算部11は、閾値をPnとする第一画像データIの二値化画像データ
【数45】
を取得する。出力関数演算部11は、二値化画像データ
【0059】
【数46】
の白部分の面積Snを取得し、二値化画像データ
【0060】
【数47】
の白部分の面積がSnとなる閾値f(kPn)を取得する。
【0061】
ステップS103で、n=nmaxでなければ、ステップS104で、出力関数演算部11はn=n+1とし、ステップS102に戻る。ステップS103で、n=nmaxであれば、ステップS105で、出力関数演算部11は、f(P0)=P0,μ0=1,n=1、とする。
【0062】
ステップS106で、出力関数演算部11は
【数48】
を演算する。
【0063】
ステップS107で、n=nmaxでなければ、ステップS108で、出力関数演算部11はn=n+1とし、ステップS106に戻る。なお、特性係数μnは出力感度値の逆数であり、f(Pn)は出力関数である。
【0064】
これにより、図6(a)のような入力輝度に対する特性係数μを示すグラフと、図6(b)のような入力輝度Pに対する出力輝度f(P)つまり出力輝度を示すグラフが得られる。
【0065】
ステップS107で、n=nmaxであれば、ステップS109で、μnの近似直線の切片μ0′を演算する。さらに、このμ0′を用いて出力関数演算部11は
【数49】
【0066】
を演算する。これにより、f(P0)=P0およびρ0=1となる。この処理は輝度0の近傍において出力輝度を入力輝度に一致させ、出力感度値を1にするためのものである。さらに、出力関数演算部11はn=1とする。
【0067】
ステップS110で、出力関数演算部11は
【数50】
を演算する。
【0068】
ステップS111で、n=nmaxでなければ、ステップS112で、出力関数演算部11はn=n+1とし、ステップS110に戻る。なお、ρ(Pn)は出力感度であり、f(Pn)は出力関数である。ステップS111で、n=nmaxであれば、出力関数演算部11は処理を終了する。出力関数f(Pn)はメモリ装置からなる出力関数出力部12に記憶される。
【0069】
これにより、特性係数μが補正され、図7(a)のような入力輝度に対する特性係数μを示すグラフと、図7(b)のような入力輝度に対する出力輝度を示すグラフが得られる。また、図7(a)から図8のような入力輝度に対する出力感度値(特性係数の逆数)を示すグラフが得られる。
【0070】
撮像装置において物点輝度が正しく反映されている場合、図7(a)のグラフでは入力輝度の変化に対して特性係数が常にほぼ1となり、図8のグラフでは入力輝度の変化に対して出力感度値が常にほぼ1となり、図7(b)のグラフでは入力輝度と出力輝度とがほぼ正比例する。しかし、図7(a)(b)と図8の評価結果から分かるように、この撮像装置では物点輝度が正しく反映されていない。以下、物点輝度を正しく反映するよう、補正処理を行なう。
【0071】
図9は、本実施の形態の撮像装置による画像補正処理手順を示すフローチャートである。この処理は図4の装置において制御部10の制御により実行される。
【0072】
ステップS1で、出力関数演算部11により出力関数f(P)が取得される。ステップS2で、較正係数演算部21により較正係数aが取得される。ステップS3で、補正画像処理部2により
【数51】
【0073】
が演算される。この補正画像データI′(P)は、画像出力部3に記憶される。
【0074】
図10は、本実施の形態の撮像装置による第1の較正係数取得処理手順を示すフローチャートである。この処理は図9のステップS2に相当し、図4の装置において制御部10の制御により実行される。また、この処理は図3の装置において制御部10の制御により実行することもできる。なお以下では、Pmax;最大階調値 Pmin;最小階調値 Pstep;階調ステップ t;第一画像データの露光時間 k;露光時間比、とする。
【0075】
ステップS201で、撮像装置本体1は、露光時間tの第一画像データIを取得する。較正係数演算部21は、t′=ktとする。撮像装置本体1は、露光時間t′の第二画像データI′を取得する。較正係数演算部21は、nmax=(Pmax−Pmin)/Pstepを演算し、a=0, A1=0、とする。
【0076】
ステップS202で、較正係数演算部21はn=0とし、ステップS203で、較正係数演算部21は、Pn=Pmin+nPstepを演算する。較正係数演算部21は、閾値をPnとする第一画像データIの二値化画像データ
【数52】
を取得する。較正係数演算部21は、二値化画像データ
【0077】
【数53】
の白部分の面積Snを取得し、二値化画像データ
【0078】
【数54】
の白部分の面積がSnとなる閾値f(kPn)を取得する。
【0079】
ステップS204で、n=nmaxでなければ、ステップS205で、較正係数演算部21はn=n+1とし、ステップS203に戻る。ステップS204で、n=nmaxであれば、ステップS206で、較正係数演算部21は、f(P0)=P0,a′=0,S=00,n=1、とする。
【0080】
ステップS207で、較正係数演算部21は
【数55】
を演算する。
【0081】
ステップS208で、n=nmaxでなければ、ステップS209で、較正係数演算部21はn=n+1とし、ステップS207に戻る。ステップS208で、n=nmaxであれば、ステップS210で、較正係数演算部21は
【数56】
を演算する。
【0082】
ステップS211で、|a′|<0.001|a|でなければ、ステップS212で、較正係数演算部21は、a=a+a′,I=I/(1−aI),I′=I′/(1−aI′)、を演算する。ステップS211で、|a′|<0.001|a|であれば、較正係数演算部21は処理を終了する。これにより、適切な較正係数aが得られる。なお図3の装置では、較正係数aはメモリ装置からなる較正係数出力部22に記憶される。
【0083】
図11,図12,図13は、それぞれ上述した処理により得られた一回目の較正関数A(P)、二回目の較正関数A(P)、三回目の較正関数A(P)、すなわち入力輝度に対する較正関数値を示すグラフである。図13のように、三回目の較正関数A(P)により、|a′|<0.001|a|の条件式が満たされ、入力輝度に対して較正関数値は常にほぼ0となり、このときのaが較正係数となる。なお、前記条件式の係数は、0.001に限らず、適宜変更できる。
【0084】
図14は、本実施の形態の撮像装置による第2の較正係数取得処理手順を示すフローチャートである。この処理は図9のステップS2に相当し、図4の装置において制御部10の制御により実行される。また、この処理は図3の装置において制御部10の制御により実行することもできる。なお以下では、Pmax;最大階調値 Pmin;最小階調値 Pstep;階調ステップ t;第一画像データの露光時間 k;露光時間比、とする。
【0085】
ステップS301で、撮像装置本体1は、露光時間tの第一画像データIを取得する。較正係数演算部21は、t′=ktとする。撮像装置本体1は、露光時間t′の第二画像データI′を取得する。較正係数演算部21は、nmax=(Pmax−Pmin)/Pstepを演算し、a=0, A1=0、とする。
【0086】
ステップS302で、較正係数演算部21はn=0とし、ステップS303で、較正係数演算部21は、Pn=Pmin+nPstepを演算する。較正係数演算部21は、閾値をPnとする第一画像データIの二値化画像データ
【数57】
を取得する。較正係数演算部21は、二値化画像データ
【0087】
【数58】
の白部分の面積Snを取得し、二値化画像データ
【0088】
【数59】
の白部分の面積がSnとなる閾値f(kPn)を取得する。
【0089】
ステップS304で、n=nmaxでなければ、ステップS305で、較正係数演算部21はn=n+1とし、ステップS303に戻る。ステップS304で、n=nmaxであれば、ステップS306で、較正係数演算部21は、f(P0)=P0,a′=0,S=00,n=1、とする。
【0090】
ステップS307で、較正係数演算部21は
【数60】
を演算する。
【0091】
ステップS308で、n=nmaxでなければ、ステップS309で、較正係数演算部21はn=n+1とし、ステップS307に戻る。ステップS308で、n=nmaxであれば、ステップS310で、較正係数演算部21はμnの近似直線の切片μ0=1を得るため、μ0′=μnの近似直線の切片、
【数61】
を演算し、較正係数演算部21はn=1とする。
【0092】
ステップS311で、較正係数演算部21は
【数62】
を演算する。
【0093】
ステップS312で、n=nmaxでなければ、ステップS313で、較正係数演算部21はn=n+1とし、ステップS311に戻る。ステップS312で、n=nmaxであれば、ステップS314で、較正係数演算部21はμnの近似直線の近似勾配a′を求め、μnの近似直線とμnとの偏差の二乗和Sμを求める。なお、露光時間比kを変化させて本第2の較正係数取得処理を複数回行い、
【数63】
【0094】
の近似直線からの偏差の二乗和が最小となるkを用いることにより、より精確な較正係数が得られる。
【0095】
ステップS315で、|a′|<0.001|a|でなければ、ステップS316で、較正係数演算部21はa=a+a′,I=I/(1−aI),I′=I′/(1−aI′)、を演算する。ステップS315で、|a′|<0.001|a|であれば、較正係数演算部21は処理を終了する。これにより、適切な較正係数aが得られる。なお図3の装置では、較正係数aは較正係数出力部22に記憶される。
【0096】
図15,図16,図17は、それぞれ上述した処理により得られた一回目の特性係数μ、二回目の特性係数μ、三回目の特性係数μ、すなわち各回の入力輝度に対する特性係数値を示すグラフである。図17のように、三回目の特性係数により、|a′|<0.001|a|の条件が満たされ、入力輝度の変化に対して特性係数値が常にほぼ1となり、このときのaが較正係数となる。
【0097】
なお、図9のステップS2の較正係数aの取得処理においては、図10に示した第1の較正係数取得処理と図14に示した第2の較正係数取得処理のいずれかが実行される。
【0098】
このようにして得られた較正係数aを基に、図9のステップS3で図4の装置における補正画像処理部2が
【数64】
【0099】
を演算することにより、原画像データI(P)に対する補正画像データI′(P)が得られる。この補正画像データI′(P)は、画像出力部3に記憶される。
【0100】
このように、上記式(8)に較正係数aを代入することで、以降の撮像装置による撮影において、物面輝度が正しく反映された補正画像が得られる。すなわち、撮像装置による通常の撮影時に既知の輝度分布を有する物面を用意することなく、物面輝度を正しく反映する画像が得られる。なお、較正係数aは撮像装置の出荷時等に上述したように演算され、補正画像処理部2の上記式に代入される。
【0101】
よって、図1に示す構成をなす第1の撮像装置の場合、別の装置によりあらかじめ測定されている較正係数aを補正画像処理部2の上記式に代入するだけで、物面輝度が正しく反映される補正画像を得るための設定を行なえる。
【0102】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されず、要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施できる。
【0103】
【発明の効果】
本発明によれば、既知の輝度分布を有する物面を用意することなく、撮像装置の出力特性を正しく評価する撮像装置の評価方法を提供できる。
【0104】
また本発明によれば、既知の輝度分布を有する物面を用意することなく、物面輝度を正しく反映する画像を補正画像として得る画像補正方法を提供できる。
【0105】
また本発明によれば、既知の輝度分布を有する物面を用意することなく、物面輝度を正しく反映する画像が得られる撮像装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る第1の撮像装置のブロック図。
【図2】本発明の実施の形態に係る撮像装置評価装置のブロック図。
【図3】本発明の実施の形態に係る較正係数取得装置のブロック図。
【図4】本発明の実施の形態に係る第2の撮像装置のブロック図。
【図5】本発明の実施の形態に係る撮像装置の評価処理手順を示すフローチャート。
【図6】本発明の実施の形態に係るμ補正前の入力輝度に対する特性係数μを示す図と、入力輝度に対する出力輝度を示す図。
【図7】本発明の実施の形態に係るμ補正後の入力輝度に対する特性係数μを示す図と、入力輝度に対する出力輝度を示す図。
【図8】本発明の実施の形態に係る入力輝度に対する出力感度値(特性係数の逆数)を示す図。
【図9】本発明の実施の形態に係る撮像装置による画像補正処理手順を示すフローチャート。
【図10】本発明の実施の形態に係る撮像装置による第1の較正係数取得処理手順を示すフローチャート。
【図11】本発明の実施の形態に係る一回目の入力輝度に対する較正関数値を示す図。
【図12】本発明の実施の形態に係る二回目の入力輝度に対する較正関数値を示す図。
【図13】本発明の実施の形態に係る三回目の入力輝度に対する較正関数値を示す図。
【図14】本発明の実施の形態に係る撮像装置による第2の較正係数取得処理手順を示すフローチャート。
【図15】本発明の実施の形態に係る一回目の入力輝度に対する特性係数値を示す図。
【図16】本発明の実施の形態に係る二回目の入力輝度に対する特性係数値を示す図。
【図17】本発明の実施の形態に係る三回目の入力輝度に対する特性係数値を示す図。
【符号の説明】
1…撮像装置本体 2…補正画像処理部 3…画像出力部 10…制御部
11…出力関数演算部 12…出力関数出力部 21…較正係数演算部
22…較正係数出力部
Claims (13)
- 同一の空間輝度分布面を異なる露光時間で撮像することにより得られた複数の画像データを比較することにより原画像データの出力関数を求めることを特徴とする撮像装置の評価方法。
- 第一画像データの出力輝度をf(Pn)、Pnを閾値とし、この閾値より大なる第一画像データの出力輝度の面積に等しい出力輝度の面積が得られる第二画像データの閾値をf(kPn)とすることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置の評価方法。
- 同一の空間輝度分布面を異なる露光時間で撮像することにより得られた複数の画像データを比較することにより較正係数aを算出し、この較正係数aを基に補正画像データを求めることを特徴とする画像補正方法。
- 同一の空間輝度分布面を異なる露光時間で撮像することにより得られた複数の画像データを比較することにより較正係数aを算出し、この較正係数aを基に補正画像データを求める処理部を有することを特徴とする撮像装置。
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