JP3928731B2 - 環状帯 - Google Patents
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- A47D13/025—Baby-carriers; Carry-cots for carrying children in seated position
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Description
予め、子供保持部分103を凹み部として幼児の臀部の形状に合わせて曲面状に形成しているので、素材の寸法取り等が煩雑でもある。
子供を使用者の体の前面に座らせて支える仕組みになっているので、抱っこの自由度に欠ける。
また、特許文献2の発明にあっては次のことが欠点として挙げられる。
ベルトを着脱する手間が掛かる。
装着後は、ベルト側の開口部が使用者の体で塞がれてしまう為、使用できる開口部は1ケ所に限られる。
ベルトが金具等との組合せになっているので、金具等による子供のケガを予防する為に、使用中及び保管場所等に注意が必要である。
図1(a)の本環状帯1は所定幅Wを有する支持部2とこの幅Wの整数倍の幅(本実施例では5倍)を有する保持部3とを互いの端部で縫合した結合部Kを有する環状のものであって、支持部2の両端の結合部Kに続く保持部3は支持部2の幅Wで波折りに5段に折り重ねて、支持部2の両端部に縫合されている。この縫合された結合部Kを基点として保持部3の前期複数の波折りの折り重なりを支持部2の面と反対側に展開することにより凹形弧状の保持部3となる。
第1工程(裁断図2(a))
図2(a)に示すように、本環状帯1となる素材を方形に裁断する。図において短手F、Hは保持部3の幅を成し、長手G、Iは開口部4の両側を成す布である。
第2工程(筒状帯の製作図2(b))
長手G、Iが筒周になる様に短手FとHを所定幅Lで重ね合わせ重なり部位Zを仮止めして筒状帯を作る。
第3工程(波折り加工図2(c))
筒状帯に折り目印として、実線Y1、Y2を山折り線、点線T1、T2を谷折り線として、所定均等幅Wで折り線印を記した。この折り線印の通りに筒周径にそって交互に山折り、谷折りにすると、山折り線Y1とY2筒端Iが重なり、筒端Gと谷折り線T1、T2が重なり揃う。このイ、ロ、ハ、ニ、ホの5段の波折りの折り重なりを持つ環状帯のうち、最も重なり厚みがある前記所定幅Lの重なり部位Zの重なりを縫合、結合して支持部2とし、保持部3と一体化して完成したものが、図1(a)、(b)に示す本環状帯1である。
図13は本発明の環状帯1を展開した状態の側面図(従来例の作用を説明した図12に対応)。図14は本発明の環状帯1の保持部を中央で切断し、支持部を中心にして展開した図である。
図13においてまず、保持部3のイの部分に負荷が掛かるとイ部分の延長部分でありイ幅部分と同じ幅を持つ支持部2の面の幅Wに負荷の荷重が掛かる。これと同じ論でロの負荷もWに、ハ、ニ、ホの負荷もそれぞれWに掛かることになる。よって保持部3のイ、ロ、ハ、ニ、ホの各部に偏った負荷物の重さが掛かった場合でもそれぞれの偏った負荷の重さが幅W間に重畳して掛かることになるので、負荷全体の重さが幅W間に均等に掛かり、ひいては支持部2の全面にほぼ均等の負荷が掛かることになる。よって保持部3も均等に保持される。
図14において支持部2の対向面である保持部3を支持部2の面の反対側に展開すると、結合部K、Kの各端点M、N、O、Pがそれぞれ支点となり5段に重ねた布の折り重なりが開き、保持部幅方向に偏りのない凹形弧状を成す保持部3となる。また保持部3が支持部2の幅W以上に展開すると、展開面は各結合支点M、N、O、Pから緊張支持される。特に展開幅が広くなるほど(矢印方向)、端部QはN、Oから、他端部VはM、Pから引っ張られてより緊張する為、端部Q、Vの位置は内側に引かれ寄り、凹形弧が深くなる。
保持部3のQ部分が振れた場合、振れをもどす拮抗作用がQ部分を吊持する結合部K、Kと、結合支点M、N、O、Pから相互に働く。同じ論がR、S、T、U、V部分についても言える。またこの拮抗作用と、前述の基本作用2の緊張支持とにより、負荷物を載置した保持部3が振れると振れが制御される作用が働く。よって復元力があり重心が定まり易く、振れに対する安定性が良い。すなわち支持部2の安定性に寄与する。
載置物の動きにより、保持部3がねじれると結合支点M、N、O、Pから放射状に広がるそれぞれの布の重なり部がねじれ、重なり詰まり、ゆるみ、離開してねじれに応じる作用がある。
載置物のある保持部3の布面が使用者と接する面積が広いほど、この接面に保持部3の重さの荷重が分散される。
以上の通り、本発明には5つの基本作用がある。
支持部2を構成する複数の波折りの布の折り重なりの一体化部位が、厚みがありながら使用者の体に適度に添う可撓性と緩衝作用を発揮しつつ、布の重なりのズレを生じない為、使用者の体に密接し、負荷過重が掛かってもズレない。本発明を実施するための最良の第3の実施の形態においては支持部となる支持部材に本固有作用1を持つ性状のものを用いれば、前記2第1、第2の実施の形態と同じ効果がある。
第1手順 本環状帯1の保持部3を支持部2の幅で環にそって波折りに折り重ねる(図1(b)参照)。
第2手順 支持部2を端にして細長だ円形に伸ばす(図3(a))。
第3手順 折り揃えた保持部3をぴったり重ね伸ばし、1本の帯状にする(図3(b))。
第4手順 1本の帯状にした本保持帯の端部に位置する支持部2を芯にして保持部3の上位置まで折り曲げ、保持部3の中間位置をひねり、ひねり部に続く保持部3の下端部を離開して輪にする(図3(c))。
第5手順 保持部3の下端部を離開して輪にした保持部3の輪の中に、折り曲げた支持部2と保持部3の折り曲げ部分を通して、挟み入れ、収納が完了する。
首がすわらない乳児に用いる場合(図4(a)(b))
首がすわらない乳児(以後乳児と称す)5を本環状帯1の保持部3に載置、収納する。方法には次の2通りがある。第1の方法は本環状帯1を床面に置き保持部3の布面を障り無く充分に広げる。そして幅方向か、幅方向よりやや斜めに乳児5を載置、収納し、支持部2を中心にして持ち上げ、使用者6の肩にたすき掛けにする方法である。第2の方法は、使用者6が支持部2をたすき掛けにして肩に掛け、乳児5をあお向けに寝かせて保持部3の都合の良い方の開口部4から、幅方向または幅方向よりやや斜めに、足元側の布余りを多くして載置、収納する方法である。収納後使用者6の片手は乳児5の頭肩部を、もう片方の手は腰背部をおび布の上から添え支える。この様に使用者6はおび布の上から両手を添えて乳児5の自然なあお向けの姿勢を使用者6の腹部の位置で保持する。
1.首を安定させて抱かなければならない。
2.体が柔らかく自力で安楽な姿勢をする事ができない乳児5を安楽な姿勢(背中をやや丸め、股関節を開き膝を曲げた姿勢)に保って支え抱かなければならない。
3.小刻みに回数多く抱かなければならない。
4.授乳時は必ず抱かなければならない。
5.外出時は乳児5の体を保護布(おくるみ等)で被って抱かなくてはならない。
6.乳児5の顔を観察しながら抱かなくてはならない。
本環状帯1を前述の使用法で乳児5に用いる事によりこれらの問題に対応する事ができる。
図では首がすわった乳幼児(以後、乳幼児と称す)7を使用者6が「背面縦抱き」にしている。背面縦抱きでは、使用者6が乳幼児7を背面から抱き、股関節を広げあぐらをかかせた様に座らせた姿勢で、保持部3に収納、保持するものであり、使用者6の片手は乳幼児7の胸部上半身を添え支え、もう片方の手を布上から腰殿部に添えて抱く。
1.首のすわらない乳児期よりも外出の時間、回数が増えるにもかかわらずまだ歩けない為、そのつど抱かなければならない。
2.まだ授乳時期にあり、外出先でも授乳時には必ず抱かなければならない。
3.身長、体重も増え、重く嵩張る様になるので抱くのに体力の消耗も多くなる。
4.乳幼児7の体の動きが活発になり、事故防止を考慮してバランスをくずさない様に注意して抱く必要がある。
すなわち、本環状帯1を首がすわった乳幼児7に前述の使用法で用いる事によりこれらの問題に対応する事ができる。
以上の様に本環状帯1を使用する事によって、乳幼児7を抱く際の前記問題が解決でき、使用者6は体力の消耗を防ぎながら乳幼児7を安楽で完全に抱き運ぶ事ができる。
図では、歩く年齢の幼児(以後、幼児と称す)8を使用者6が「背面腰かけ縦抱き」にしている。背面腰かけ縦抱きでは使用者6が幼児8を背面から抱き保持部3にブランコに座る様にして深く腰掛けさせて載置、収納し、両膝下は外に出して下垂させる。使用者6は片手で幼児8の胸部を引き寄せ上半身を支え、もう片方の手を保持部3の布上から腰殿部に添え抱く。
1.歩けても急に抱っこをせがむ事が良くある。
2.外出先で眠ったら抱き運ばなくてはならない。
3.身長、体重が増え嵩張り、片手で抱いたり長時間抱くのは困難で、より体力を使う。
この抱き方で抱いたとしても、前記背面腰かけ縦抱きと同様の作用、効果がある。
1.障害腕を適切な位置に安定させて、安全に保たなければならない。
2.障害腕が濡れたり、汚れたりしない様に汚染から保護しなければならない。
3.障害腕を持ちながら、機能回復訓練や、仕事、日常生活で、動かなければならない。
「首かけ式腕吊り具」(以後、首かけ式と称す)の用途も、前記たすき掛け式腕吊り具(以後、たすき掛け式と称す)と同じである。首掛け式においては、支持部2を使用者の首にかけて、保持部3に障害腕を保持する。使い方の手順は前記たすき掛け式に準ずる。本首かけ式に特徴的な作用・効果として、保持部3が使用者の背面に渡っていない為、たすき掛け式に比べて接面が小さく、障害腕の重さの荷重の分散が小さいので、使用者の首への負担が多い。
引き起こし具においては、補助があれば起き上がれる人(以後起きる人と称す)10の上半身に所定サイズの引き起こし具1を開口部4から通し、支持部2を起きる人10の体前面中央にして、展開した保持部3の幅方向を腰背部から後頭部全体に敷き伸ばし、介助者11が支持部2を握って引き起こすものである(図7(a))。
1.補助されて起き上がる際に、本人の力が足りない為バランス良く上半身を保てない。
2.介助者は、起き上がりたい人の体のどこを支えればうまく起こせるのかが分かりにくい。
3.補助する際、介助者はどの位置で支えたら良いかを定めにくい。
4.急に起こすと寝ていた人の容態の変動が起き易い為、介助者は補助される人の顔を観察しながら起こさなければならない。
所定サイズの物入れ具においては、支持部を使用者の肩にたすき掛けや腕掛け、及び手提げ式にして保持部に手荷物やペット(小動物)等の物品を載置、保持、運搬するものである。
1.重く嵩張る手荷物は手や肩への負担が大きい。
2.肩や腕に掛けた手荷物が肩や腕の一部分にくい込んだり、ズレたりして持ちにくい。
以下、本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成図は参照引用し、図にそって製作過程を説明する。
まず、縫製前環状帯布は図2(a)と同じであるおび状の広幅布であり、長手G、I(図では長手を省略図とした)と、短手F、Hとからなる。なお、この短手F、H幅は本環状帯1の完成後、保持部3の幅を成し、長手G、Iは開口部4(図1(a)参照)の両側を成す布である(図2(a)参照)。縫製前環状帯布(図2(a)参照)の長手方向にそって、所定均等幅W(短手F、H幅の1/N(Nは2以上の自然数であり、本環状帯1の完成後、支持部2の幅である)に山折り、谷折りを交互に折り、この複数の折り目をぴったり重ね、長おび状にしたおび幅端に長手端G、谷折り線T1、T2が揃い、山折り線Y1、Y2、長手端Iが、重なり揃った長おび帯12であり、この長おび帯12の長手両端を重ね合わせる過程で長おび帯12を曲げて馬蹄形にしたおび帯13、馬蹄形おび帯13の両端を所定幅Lで重ね合わせ縫合固定した結合部K・K,この結合部K・K間の最も重なり厚みがある重なり部位Lを縫着して支持部2とし、保持部3と一体化して完成した環状帯1であり、保持部3を展開すると本環状帯1(図1(a)参照)となる。第1の形態の環状帯1(図1(a)(b)参照)と、第2の形態の環状帯1図8(c)との違いは、支持部2を構成する布の重なり方が異なる為の、支持部2の布の重なり外観だけの違いである。この様に形成した環状帯1にしても、本発明を実施するための最良の形態と同様な作用効果が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の第1の形態と第2の形態と同一構成部分は参照引用し、同一符号を付して、重複する図と説明を省略し、図にそって製作過程を説明する。
まず、用意する縫製前環状帯布は、本発明を実施するための第1と第2の形態と同じ(図2(a)参照)である。次からは実施のための第2の形態の製作と同じ手順で(図8(a)(b))、馬蹄形にしたおび帯13(図8(b)参照)までを作成する。
図9(a)は、馬蹄形おび帯13(図8(b)参照)の長手両端に結合されて支持部となる支持部材14である。馬蹄形おび帯13(図8(b)参照)の長手両端部に支持部材14を縫合法、接着法等で合目的に結合して、この支持部材14を有する支持部2と保持部3を一体化して完成した本環状帯1であり、保持部3を展開すると図1(a)とほぼ同じ外観を呈する。本第3の形態の環状帯と、第1及び第2の形態の環状帯1との違いは、支持部2の構成材料が異なる為の、支持部2の外観だけの違いである。この様に形成した環状帯1にしても、本発明を実施するための実施の形態1と同様な作用効果が得られる。
保持部幅(短手F・H) およそ 110cm
支持部幅 およそ 10cm
折り重ね段数 11段
環状帯長 およそ 140cm
2:支持部
3:保持部
4:開口部
5:首のすわらない乳児
6:使用者
7:首のすわった乳幼児
8:歩く年齢の幼児
9:障害腕のある使用者
9a:障害腕
10:補助があれば起き上がれる人
11:介助者の手
12:長おび帯
13:馬蹄形おび帯
14:支持部材
A、B、C、D、E:保持部幅区分
a、b、c、d、e:肩当て部幅区分
F、H:短手(短辺)
G、I:長手(長辺)
K:結合部
L:重なり幅
M、N、O、P:支持部四隅(結合部支点)
Q、R、S、T、U、V:保持部区分点
W:支持部幅(1/N幅)
T1、T2:谷折り線
Y1、Y2:山折り線
Z:重なり部位
イ、ロ、ハ、ニ、ホ:折り重ねた各面
ヘ、ト、チ、リ:反転部位
Claims (1)
- 円筒状の布を円筒の軸方向に円筒長の1/N幅(Nは2以上の整数)で均等に波折に折り重ねて、この折重ねた周方向の一部と幅方向の全部とで作られる部分を固着して支持部とし、残余の折り重ねの部分を前記支持部の両端部を基点として展開することによって形成される凹形弧状となる面を保持部とした事を特徴とする環状帯。
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