JP3902043B2 - 盗難検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動二輪車、鞄などの盗難検知対象物を構造物に繋ぎ止める盗難検出用ケーブルを用い、この盗難検出用ケーブルが強制的に切断もしくは脱落された際の異常を検知し、所定の通報センタへの通報を行う盗難検出装置に関する。
【0002】
従来、ワイヤケーブルの端部に錠を配したワイヤロック形式の施錠装置が知られている。ところが、この様な施錠装置は、ワイヤカッタ等の工具を用いてワイヤが切断された場合、このワイヤの切断を検知することができなかった。
【0003】
そこで、上述した問題を解消するための盗難検出装置として従来より様々なものが出願されている。その一例として、特開昭60−226979号公報に開示される盗難検出装置が知られている。この盗難検出装置では、ワイヤケーブル内に導体を組み込んで通電しておき、ワイヤケーブルが切断されたときに導体の断線状態を検出して報知動作を行っている。
【0004】
また、別の例として、特開昭58−120965号公報に開示される盗難検出装置も知られている。この盗難検出装置は、通電状態にある一対の導体を組み込んだワイヤケーブルを有し、このワイヤケーブルが切断される際の導体の短絡を検出して報知動作を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特開昭60−226979号公報に開示される盗難検出装置では、ワイヤケーブルの通電導体に代わる電流の迂回回路を別個に形成することにより盗難検出動作を回避することが可能になるという問題があった。
【0006】
また、特開昭58−120965号公報に開示される盗難検出装置においては、ワイヤカッタ等の金属製工具にてワイヤケーブルが切断された際にこの金属製工具によりワイヤケーブル内の導体が短絡する構成となっている。このため、セラミックナイフ等の非導電材よりなる工具を用いて切断された場合において、ワイヤケーブルの断線を検知できない虞があった。
【0007】
何れにしても、従来の盗難検出装置では、ワイヤケーブルの断線と短絡の両方を検出することができず、十分なセキュリティを確保できないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ワイヤケーブルへの画策行為による断線や短絡を確実に検知して十分なセキュリティを確保でき、優れた防盗効果と携帯性とを兼備えた盗難検出装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、第一の発明は、盗難検知対象物を構造物に繋ぎ止める盗難検出用ケーブルが接続され、該盗難検出用ケーブルが切断されたことを検出することにより盗難を検出する盗難検出装置であって、可撓性を有する一対の信号線先端部において所定の抵抗器にて接続た盗難検出用ケーブルと、前記盗難検出用ケーブルの基端部が内装される筐体に形成され前記盗難検出用ケーブルの前記先端部が挿通される挿通穴部と、前記挿通穴部の内側に設けられ前記抵抗器による接続部分を有する前記盗難検出用ケーブルの前記先端部が前記挿通穴部に入り込んだ状態において該先端部を係脱可能に係合する係脱手段と、前記盗難検出用ケーブルの基端部が接続され、前記信号線に対して通電したときの信号線にかかる電圧又は信号線を流れる電流に基づいて前記盗難検出用ケーブルの断線及び短絡の有無を判別し、断線又は短絡有りと判別したときに異常出力する盗難監視部とを具備する盗難検出装置を提供する。
【0010】
かかる盗難検出装置は、自動車、自動二輪車、自転車、鞄、貴重品、ペットなどの盗難検知対象物と支柱、柵、ベンチなどの構造物とを盗難検出用ケーブルにて繋ぎ止め、先端に接続された抵抗器及び信号線にて形成される回路を電圧又は電流にて監視することによって、盗難検出用ケーブルの断線及び短絡の両方を検出できる。これにより、第一の発明は、盗難検出用ケーブルを非導電材よりなる工具による切断、盗難検出用ケーブルを故意に短絡させる画策行為を確実に検出することが可能となる。
【0011】
また、かかる課題を解決するために、第二の発明は、車両を構造物に繋ぎ止める盗難検出用ケーブルが接続され、該盗難検出用ケーブルが切断されたことを検出したときに監視センタに通報する車両用の盗難検出装置であって、可撓性を有する一対の信号線先端部において所定の抵抗器にて接続た盗難検出用ケーブルと、前記盗難検出用ケーブルの基端部が内装される筐体に形成され前記盗難検出用ケーブルの前記先端部が挿通される挿通穴部と、前記挿通穴部の内側に設けられ前記抵抗器による接続部分を有する前記盗難検出用ケーブルの前記先端部が前記挿通穴部に入り込んだ状態において該先端部を係脱可能に係合する係脱手段と、前記盗難検出用ケーブルの基端部が接続され、前記信号線に対して通電したときの信号線にかかる電圧又は信号線を流れる電流に基づいて前記盗難検出用ケーブルの断線及び短絡の有無を判別し、断線又は短絡有りと判別したときに異常出力する盗難監視部と、前記盗難監視部から異常出力を受けたときに、測位した前記車両の現在位置とともに異常信号を前記監視センタに通報する通報部とを具備する盗難検出装置を提供する。
【0012】
かかる盗難検出装置は、自動車、自動二輪車、自転車などの車両の盗難検知対象物と支柱、柵、ベンチなどの構造物とを盗難検出用ケーブルにて繋ぎ止め、先端に接続された抵抗器及び信号線にて形成される回路を電圧又は電流にて監視することによって、盗難検出用ケーブルの断線及び短絡の両方を検出できると共に、現在位置とともに監視センタに異常信号を通報することができる。これにより、第二の発明は、盗難検出用ケーブルを非導電材よりなる工具による切断、盗難検出用ケーブルを故意に短絡させる画策行為を確実に検出することが可能となるとともに、監視センタにて盗難された車両の位置を把握することができる。
【0013】
好適な態様では、監視モード中は、盗難検出用ケーブルの先端部が係脱手段から脱落状態になると異常出力し、非監視モード中は盗難検出用ケーブルの先端部が係脱手段から脱落状態になっても異常出力しないようにする。かかる態様によれば、盗難検出用ケーブルの断線又は短絡のみならず、先端部の脱落をも検出できるので、セキュリティ性が向上する。
【0014】
更に、好適な態様では、脱落状態を検出してから所定時間内に非監視モードに移行すると、異常出力をキャンセルさせる。かかる態様によれば、監視モードから非監視モードへの移行させる前に、誤って利用者が盗難検出用ケーブルの係合を解いたとしても、直ちに異常判定とならないようにできる。
【0015】
更に、好適な態様では、盗難防止用ケーブルは、巻出し/巻戻しが自在な巻取り機構に収納される。
【0017】
盗難検出用ケーブルの好適な態様は、一対の信号線が中心導体と外導体とからなる同軸構造をなし、外導体がニッケルメッキ線又はステンレスメッキ線の撚り線で形成されるとともに、中心導体の先端部と外導体の先端部との間を所定の抵抗器を介して連結される。かかる盗難検出用ケーブルは、巻取り機構にて巻出し/巻戻しが行える程度の可撓性を維持しつつ、容易に切断されない防盗性を確保できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る盗難検出装置および盗難検出用ケーブルの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本実施の形態では、本発明に係る盗難検出装置および盗難検出用ケーブルを盗難検知対象物として自動二輪車に採用した場合を例にとって説明する。また、盗難検知対象物には、車、鞄、貴重品など利用者が盗難されたくない物であれば、自動二輪車に限られるものではない。
【0019】
図1は本発明に係る盗難検出装置および盗難検出用ケーブルを含む盗難検出システムの全体概要を示す図、図2は本発明に係る盗難検出装置および盗難検出用ケーブルの実施の形態を示す図、図3は本発明に係る盗難検出用ケーブルを含む施錠部の全体構成を示す概略図、図4は本発明に係る盗難検出用ケーブルの先端の構造を示す部分拡大断面図、図5は本発明に係る盗難検出装置の異常判別手段の回路構成例を示す図、図6は本発明に係る盗難検出装置の動作フローチャートである。
【0020】
まず、本発明に係る盗難検出用ケーブル及び盗難検出装置を含む盗難検出システムの概要について図1を参照しながら説明する。
【0021】
図1に示すように、盗難検出システム1は、盗難検出装置3、GPS衛星5、衛星基準局6、基地局7、監視センタ8とから構成される。
【0022】
GPS衛星5は、地球の低軌道上を周回している衛星であって、それぞれ位置を算出するための情報源となる電波を発信している。衛星基準局6は、各GPS衛星5から発信される電波に基づいて位置の誤差情報を算出している。基地局7は、盗難検出装置3と通信網との携帯電話方式による通信を中継している。監視センタ8のセンタ装置内には位置情報管理サーバ8aと監視サーバ8bが配備されている。位置情報管理サーバ8aは、盗難検出装置3からの位置情報に衛星基準局6のGPS衛星5の誤差情報、各基地局7の位置情報などを加味し、精度の高い緯度・経度情報を算出している。盗難検出装置3は、盗難検知対象物である自動二輪車9に搭載され、GPS衛星5の信号を受信し、地上の位置を定めるGPS位置測定機能を有している。
【0023】
なお、監視センタ8の位置情報管理サーバ8aからの精度の高い位置情報は、通常、盗難検出装置3に返信されるが、この位置情報は監視サーバ8bからも利用可能となっている。また、位置情報管理サーバ8aは、図1において監視センタ8のセンタ装置内に設置されるものとしているが、監視センタ8とは別に外部に独立して設置して通信網に接続してもよい。
【0024】
盗難検出システム1は、盗難検出装置3にて自動二輪車9の盗難異常が検出されると、自動二輪車9の現在位置を位置情報管理サーバ8aから取得し、異常信号とともに監視サーバ8bに通報する。監視センタ8では、監視員が監視サーバ8bを常時監視している。監視サーバ8bでは、異常信号等を受信すると、その旨をディスプレイに表示する。監視員は、この表示を見て、利用者への電話連絡、緊急対処員を現場に向かわせるなど適切な処置をとる。
【0025】
次に、本発明に係る盗難検出用ケーブル2及び盗難検出装置3の構成について説明する。盗難検出装置3は、図2に示すように、盗難検出用ケーブル2を含む施錠部11、盗難監視部12、通報部13を備えて大略構成される。
【0026】
施錠部11は、図3に示すように、盗難検知対象物としての自動二輪車の所定位置に固定される筐体14と、基端部2aが筐体14に内装されて先端部2bが自由端として筐体14の外に延出される盗難検出用ケーブルとしてのワイヤケーブル2と、ワイヤケーブル2の先端部2bと筐体14とを係合及び脱落させる係脱手段15と、筐体14内に配設されてワイヤケーブル2を基端部2a側から巻出し/巻戻しが自在な巻取り機構16とを備えて概略構成される。
【0027】
筐体14は、図3に示すように、施錠部11の本体をなし、略矩形状に構成される。この筐体14は、自動二輪車9の所定位置に不図示の取付金具を介してボルト等により強固に締付固定される。これにより、筐体14が自動二輪車9から容易に取り外せないようになっている。
【0028】
筐体14の一側面の2箇所には、ワイヤケーブル2の挿通が可能な挿通孔17,18が形成されている。一方の挿通孔17は、その径がワイヤケーブル2の外径より大きく、かつ後述するワイヤケーブル2の係合部29より小さく形成される。また、他方の挿通孔18は、その径がワイヤケーブル2及びワイヤケーブル2の係合部29よりも大きく形成される。そして、ワイヤケーブル2は、基端部2aが筐体14に内装された状態で先端部2bを自由端として一方の挿通孔17から筐体14の外部に延出されている。なお、図3では、ワイヤケーブル2が係脱手段15により筐体14に固定接続された状態を示している。
【0029】
筐体14の外面には表示器19が設けられている。図3の例では、表示器をLED19とし、その配線構造を図示している。LED19は、アノード端子及びカソード端子が筐体14内の内部配線20を介して盗難監視部12側と接続されている。このLED19は、ワイヤケーブル2への通電時に点灯し、自動二輪車9の盗難監視を行っている旨を外部に報知している。
【0030】
また、筐体14の外面には、筐体14に対するワイヤケーブル2の先端部2bの固定/解除、巻取り機構16の巻取り部16aの回転/停止を操作するための操作釦21が設けられている。操作釦21は、例えばバネ、スプリングなどの付勢手段22により常に押し戻す方向に付勢されている。すなわち、操作釦21は、押下を解除したときに、付勢手段22の付勢力によって元の位置(図3の一点鎖線で示す位置)に自動的に復帰できるようになっている。
【0031】
図3に示すように、操作釦21の底部には、操作釦21の押下に連動する板状の係合片23が設けられている。この係合片23は、図3に示すように、先端がL字状に折曲されて鉤爪23aを形成している。係合片23には、後述するワイヤケーブル2の係合部29が係合される係合孔23bが形成されている。係合孔23bは、係脱手段15の構成の一部をなし、操作釦21を押下したときに、筐体14の他方の挿通孔18と対向するように係合片23に形成されている。係合片23は、操作釦21が押下されていない状態で先端の鉤爪23aが巻取り機構16の歯車列16bに咬合している。これにより、巻取り機構16の巻取り部16aが回転するのを抑止している。これに対し、操作釦21を押下したときは、係合片23の鉤爪23bと巻取り機構16の歯車列16bとの間の咬合が解除される。これにより、巻取り機構16の巻取り部16aが回転可能となり、ワイヤケーブル2を手で引き出すことにより容易に繰り出すことができる。
【0032】
なお、操作釦21は、図示しないダイアル錠等により押下が抑止できる構成となっている。これにより、操作釦21を不用意に押下して操作するのを防ぐことができる。
【0033】
ワイヤケーブル2は、可撓性を有する導体からなる一対の信号線24,25を有している。本例におけるワイヤケーブル2としては、一方の信号線24が中心導体(芯線)をなし、他方の信号線25が外導体をなす同軸構造となっている。このため、図3及び図4に示すように、中心導体となる一方の信号線24の周囲が絶縁部材26で被覆され、この絶縁部材26の周囲に外導体となる他方の信号線25が形成され、この他方の信号線25の周囲が絶縁部材27で被覆されている。
【0034】
また、ワイヤケーブル2は、例えば外径が3mm程度の細線で形成される。さらに、一対の信号線24,25の材料としては、導電性が高く強固であるとともに可撓性を有する線材が使用される。これにより、ワイヤケーブル2を基端部2a側から巻取り機構16によって巻取りが行えるようになっている。さらに説明すると、外導体25として、ニッケルメッキ線やステンレスメッキ線等を使用し、これらの線を編み込んで撚り線にすることで好ましい強度及び可撓性を得ることができる。
【0035】
ワイヤケーブル2の中心導体24の先端部と外導体25の先端部との間は、所定の抵抗値を有する抵抗器28を介して連結されている。この抵抗器28は、ワイヤケーブル2の線路抵抗と比較して十分大きな値となるものを使用する。具体的には、線路抵抗の100倍以上の大きな抵抗値を有する抵抗器28を使用するのが好ましい。
【0036】
ワイヤケーブル2は、基端部2aが筐体14に内装されて巻取り機構16の巻取り部16aに取り付けられ、先端部2bが筐体14の一方の挿通孔17より自由端として筐体14の外部に延出されている。
【0037】
ワイヤケーブル2の先端部2bには、係脱手段15の構成の一部である係合部29が嵌装されている。係合部29は、先端部分がテーパ形状をなし、ワイヤケーブル2の外径より大径に形成された略円筒形状の部材で構成される。また、係合部29の内部には、永久磁石30が埋め込まれている。さらに、係合部29の中途位置の外周部分には切欠き部29aが形成されている。この切欠き部29aは、ワイヤケーブル2の先端部2bを筐体14に固定する際に、係合片23の係合孔23bに係合される。
【0038】
また、筐体14の内部には、磁力に反応して接点の開閉を行うリードスイッチ31が配設されている。このリードスイッチ31は、永久磁石30との組み合わせにより、筐体14に対するワイヤケーブル2の係合状態又は脱落状態にあるか否かを検出する係脱検出手段32を構成している。リードスイッチ31は、ワイヤケーブル2の先端部2bを筐体14に固定した際に、ワイヤケーブル2の係合部29内の永久磁石30と対向した位置に配設される。リードスイッチ31は、一端がワイヤケーブル2の中心導体24に接続され、他端が内部配線20、リード線52を介して盗難監視部12側に接続されている。
【0039】
巻取り機構16は、略円板状に形成された巻取り部16aを筐体14の内部に有している。巻取り部16aは、中心軸が回転可能に筐体14内面に軸支されており、ワイヤケーブル2の巻取り及び繰り出しが行えるようになっている。
【0040】
巻取り部16aには、ワイヤケーブル2の基端部2aが接続されている。また、巻取り部16aは、図示しない付勢手段によりワイヤケーブル2の巻取り方向に常時回転方向が付勢されている。さらに、巻取り部16aの外周面縁部には、円周方向に沿って歯車列16bが形成されている。この歯車列16bは、操作釦21が押下されていない状態で、係合片23の先端に形成された駒爪23aと咬合している。
【0041】
次に、盗難監視部12の構成について説明する。盗難監視部12は、自動二輪車9の車載バッテリーからの電力を駆動電源としている。また、盗難監視部12は、施錠部11の筐体14とは別体をなして個別に設けられており、リモコン送信機41を除いて、例えば自動二輪車9のシート下に配設される。
【0042】
盗難監視部12は、図2に示すように、自動二輪車9の持ち主である利用者が所持するリモコン送信機41、リモコン受信機42、信号判別手段44、係脱判別手段45、モード切替手段46、振動波形判別手段47、ケーブル監視手段48、報知手段としてのブザー49、通報用インタフェース(通報用I/F)50を備えて構成される。
【0043】
リモコン送信機41は、例えば自動二輪車9の持ち主の操作により赤外線等の無線信号にてリモコン受信機42へモード切替信号を送信する。このモード切替信号としては、モード切替鳴動信号とモード切替非鳴動信号の2種類が送信可能となっており、リモコン送信機41からは何れか一方の信号がリモコン受信機42に送信される。また、リモコン送信機41から送信される無線信号にはリモコン送信機41固有のIDコードが含まれている。
【0044】
ここで、モード切替鳴動信号とは、自動二輪車9の盗難監視を行う監視モードと、自動二輪車9の盗難監視を行わない非監視モードとのモード切り替えと同時に、報知手段としてのブザー49を鳴動させるための信号である。また、モード切替非鳴動信号とは、上記監視モードと非監視モードのモード切り替えのみを行い、報知手段としてのブザー49を鳴動させないための信号である。
【0045】
リモコン受信機42は、リモコン送信機41からの無線信号を受信すると、受信した信号を信号判別手段44に出力している。その際に受信した信号には、予め定められたリモコン送信機41からの信号であるか否かを認証するためのIDコードが含まれている。
【0046】
信号判別手段44は、リモコン受信機42からIDコードを含むモード切替信号が入力されたときに、IDコードが予め定められたリモコン送信機41からの信号であるか否かを判別している。そして、信号判別手段44は、IDコードの認証がOKと判別したときに、モード切替鳴動信号又はモード切替非鳴動信号をモード切替手段46に出力する。
【0047】
ここで、監視モードとは、ワイヤケーブル2に通電して常時電圧を検出するとともに、後述する振動センサ51からの振動パルスを検出し、これらの検出結果に基づいて自動二輪車9の盗難を監視するモードである。また、非監視モードは、ワイヤケーブル9への通電を停止するとともに、振動センサ51からの振動パルスの検出を停止して自動二輪車9の盗難の監視を停止するモードである。なお、監視モードではLED19が点灯しており、非監視モードではLED19が消灯している。
【0048】
係脱判別手段45は、ワイヤケーブル2の先端部2bが筐体14に固定接続されているか否かを判別している。この判別は、リードスイッチ31の接点の開閉に伴うワイヤケーブル2への通電状態によって行われる。すなわち、ワイヤケーブル2の係合部29が係合片23の係合孔23bに挿入されてワイヤケーブル2がロック状態となる。この状態で係合部29に内装された永久磁石30の磁力によりリードスイッチ31の接点が閉じてワイヤケーブル2に通電され、正常な電圧が検出されると、ワイヤケーブル2の先端部2bが筐体14に固定接続されたと判別している。
【0049】
なお、本実施の形態では、ワイヤケーブル2に通電して係脱を判定しているが、これに限られるものでなく、例えば係合部29が係合孔23bに挿入されていることを押し釦スイッチにて検出しているか否かにより判別しても良い。
【0050】
モード切替手段46は、信号判別手段45からの入力に基づいて現在のモードを監視モードから非監視モード、又は非監視モードから監視モードに切り替え制御を行う。
【0051】
すなわち、信号判別手段45からモード切替鳴動信号の入力があると、通電手段48cからワイヤケーブル2を一瞬通電状態とし、係脱判別手段45にてワイヤケーブル2が係合状態にあるか否かを判別する。ここで、係合状態にあれば、モードの切り替えとともにブザー49を鳴動させ、LED19を点灯/消灯させる。利用者は、ブザー49の鳴動及びLED19の点灯/消灯によって、モードが移行したことを認識する。
【0052】
他方、ワイヤケーブル2が係合状態になく脱落状態であれば、非監視モードから監視モードへのモード移行は行わず、ブザー49も鳴動せず、更にLED19も消灯のままである。これによって、利用者は、ワイヤケーブル2を係合させていないために、監視モードへ移行できなかったことを認識する。そして、ワイヤケーブル2が確実に係合状態となっていない状態での監視モードに移行させるのを防止している。なお、監視モードから非監視モードへのモード移行の場合は、モードの切り替えとともにブザー49を鳴動させ、LED19を消灯させる。更に、後述する計時手段48dにモード移行信号を出力する。利用者は、ブザー49の鳴動及びLED19の消灯によって、モードが移行したことを認識する。
【0053】
信号判別手段45からモード切替非鳴動信号の入力の場合は、ブザー49が鳴動しない点を除き、モード切替鳴動信号と同様の動作を実行する。このモード切替非鳴動信号は、自動二輪車9を深夜にマンション等に駐車するとき、近隣の人にブザー49の鳴動によって迷惑とならないようにするものである。
【0054】
振動波形判別手段47は、自動二輪車9の車体の所定部位に取り付けられた振動センサ51の出力と、予め登録された複数の振動パターン(例えば自動二輪車のエンジン音による振動や故意による自動二輪車の移動に伴う振動のパターンと区別するための例えば強風などの振動パターン)とを比較している。そして、この判別結果をケーブル監視手段48に出力している。
【0055】
ケーブル監視手段48は、通電手段48a、電圧検出手段48b、異常判別手段48c、計時手段48d、盗難有無判別手段48eを備えて構成される。
【0056】
通電手段48aは、リード線52を介して施錠部11の筐体14内の内部配線20に接続され、この内部配線20を介してワイヤケーブル2の一対の信号線(中心導体24と外導体25)の基端部2aに接続される。これにより、図3に示すように、通電手段48aから見て、リード線52→内部配線20→リードスイッチ31→内部配線20→ワイヤケーブル2の中心導体24→抵抗器28→ワイヤケーブル2の外導体25→内部配線20→リード線52の信号経路53が形成される。そして、この通電手段48aは、モード切替手段46によりモードが監視モードに切り替えられたときに、上記信号経路53を介してワイヤケーブル2に通電し、ワイヤケーブル2に微弱な電流を流している。
【0057】
電圧検出手段48bは、通電手段48aより内部配線20を介してワイヤケーブル2に通電したときに、ワイヤケーブル2から出力される電圧を検出しており、そのときの検出信号(電圧値)を異常判別手段48cに出力している。
【0058】
異常判別手段48cは、電圧検出手段48bが検出した電圧値に基づいてワイヤケーブル2の断線や短絡の有無を判別している。異常判別手段48cは、例えば図5に示すように、2つのコンパレータ54,55と論理積回路56とを備えて構成される。一方のコンパレータ54の非反転端子(+)にはワイヤケーブル2の短絡を検出するためのしきい値Aの基準電圧が入力される。また、他方のコンパレータ55の反転端子(−)にはワイヤケーブル2の断線を検出するためのしきい値Bの基準電圧が入力される。そして、一方のコンパレータ54の反転端子(−)及び他方のコンパレータ55の非反転端子(+)には電圧検出手段48bからの検出電圧が入力される。この異常判別手段48cでは、電圧検出手段48bが検出する検出電圧を2つのコンパレータ54,55を用いて場合分けし、これら2つのコンパレータ54,55の出力の論理積をとってワイヤケーブル2の断線や短絡の有無を判別している。
【0059】
すなわち、図5に示す構成の異常判別手段48cでは、しきい値B<検出電圧<しきい値Aの条件を満たしたときにワイヤケーブル2の断線や短絡が無いと判別して正常信号を計時手段48dに出力している。これに対し、検出電圧がしきい値Aより大きいか、しきい値Bより小さいときにワイヤケーブル2の断線や短絡が有りと判別して異常信号を計時手段48dに出力している。
【0060】
計時手段(タイマー)48dは、異常判別手段48cがワイヤケーブル2の断線や短絡が有りと判別して異常信号が入力されたときに計時を開始している。また、計時手段48dは、計時中にモード切替手段46から非監視モードへの移行信号が入力されたときには計時を終了する。
【0061】
盗難有無判別手段48eは、計時手段48dが計時するカウント時間tに基づいて自動二輪車9の盗難の有無を判別している。この盗難有無判別手段48eでは、計時手段48dの計時が開始されて所定時間(設定時間T)以上経過したときに、自動二輪車9が盗難されたものと判別している。そして、自動二輪車9が盗難されたと判別したときには、ブザー49を鳴動するとともに、その旨を示す異常信号を通報用I/F50を介して通報部13に出力している。
【0062】
通報用I/F50は、盗難有無判別手段48eから自動二輪車9が盗難された旨の異常信号を受けたときに、その異常信号を通報部13に出力している。
【0063】
次に、通報部13の構成について説明する。図2に示すように、通報部13は、小型の無線通信端末で構成され、アンテナ61、通信部62、制御部63、記憶部64、接続用インタフェース(接続用I/F)65を備えて概略構成される。この通報部13は、盗難監視部12の通報用I/F50に接続用I/F65を介して配線接続されている。また、通報部13は、施錠部11の筐体14及び盗難監視部12の本体とは別体をなして構成されており、例えば自動二輪車9のシート下に盗難監視部12の本体とともに配設されている。この通報部13は、図1に示すGPS衛星5の信号を受信し、概略の現在位置の算出するとともに、携帯電話の電波を使用して監視センタ8などと通信が行われる。また、通報部13は、本体に内蔵される充電式バッテリ66からの電力を駆動電源としている。なお、充電式バッテリ66は、車載バッテリから盗難監視部12を介して充電可能に構成されている。
【0064】
アンテナ61は、図1におけるGPS衛星5の電波受信、及び携帯電話の電波を受信するものである。通信部62は、アンテナ61からのGPS衛星5の電波の受信処理及び携帯電話の電波の送受信処理を行っている。また、通信部62は、携帯電話の電波の受信状態を常時あるいは所定周期毎に検出している。
【0065】
制御部63は、例えばマイクロプロセッサで構成され、接続用I/F65を介して盗難監視部12からの異常信号又は監視センタ8からの通信コマンドを受け、計測された現在の位置情報を異常信号とともに又は単独で監視センタ8に通報する処理を行っている。この制御部63の処理は、記憶部64に予め格納された処理プログラムにも基づいて実行される。また、記憶部64には、GPS衛星5からの電波に基づいて算出されたデータなどが記憶されている。
【0066】
次に、上記のように構成された盗難監視システム1による盗難監視時の動作手順について順を追って説明する。
【0067】
まず、自動二輪車9を構造物67に繋ぎ止める場合には、図1に示すように、上述した構成のワイヤケーブル2を電柱などの構造物67に巻きつける。その後、ワイヤケーブル2の先端部2bを係脱手段15により筐体14に接続固定する。これにより、自動二輪車9の車体が構造物67に繋ぎ止められる。
【0068】
さらに、ワイヤケーブル2の先端部2bを係脱手段15により筐体14に接続固定する場合の動作について説明する。操作釦21を押下した状態でワイヤケーブル2の係合部29を他方の挿通孔18から挿通し、この挿通孔18に対向する係合片23の係合孔23bにワイヤケーブル2の係合部29を挿入する。ワイヤケーブル2の係合部29が係合孔23bに挿入され、係合孔23bに係合部29の切欠き部29aが位置した状態で操作釦21の押下を解除する。これにより、操作釦21が元の位置に戻るのに連動して係合孔23bがワイヤケーブル2の係合部29の切欠き部29aの外周面に押圧接触し、ワイヤケーブル2の先端部2bが筐体14に対して固定される(ロック状態)。
【0069】
また、上記ロック状態時において、操作釦21を押下するとワイヤケーブル2の係合部29の切欠き部29aに対する係合孔23bの押圧接触が解除され、筐体14に対するワイヤケーブル2の先端部2bの固定が開放される。このとき、係合片23の鉤爪23aと巻取り機構16の歯車列16bとの間の咬合も解除される。これにより、巻取り機構16の巻取り部16aは付勢力により巻取り方向により回転を始めるため、ワイヤケーブル2の係合部29が係合片23の係合孔23bより脱落し、ワイヤケーブル2が基端部2a側から巻取り機構16により筐体14内に巻き取られる(非ロック状態)。
【0070】
なお、ワイヤケーブル2の巻取り時において、一方の挿通孔17はその径を係合部29より小さく形成されているため、ワイヤケーブル2の係合部29は筐体14内に巻き取られることなく、係合部29が一方の挿通孔17から筐体14の外面に突出した状態となる。
【0071】
次に、盗難監視部12が実行する処理手順について図6の動作フローチャートを参照しながら説明する。
【0072】
初期状態では、モードが非監視モードに設定され、例えば自動二輪車9の持ち主が所持するリモコン送信機41からのモード切替信号の待ち受け状態となっている。この状態でリモコン送信機41からリモコン受信機42がモード切替信号を受信すると(ST1)、信号判別手段44はモード切替信号に含まれるIDコードが予め定められたリモコン送信機41からの信号であるか否かを判別する(ST2)。このIDコードの認証がNGと判別されると(ST2−No)、動作を終了する。これに対し、IDコードの認証がOKと判別されると(ST2−Yes)、現在が非監視モードか否かを判別する(ST3)。
【0073】
ここで、現在が非監視モードでない、すなわち監視モードと判別されると(ST3−No)、モード切替手段46が監視モードから非監視モードに切り替え(ST4)、動作を終了する。このとき、LED19が消灯し、ブザー49が「ピッピッ」と短く鳴動し、モードが監視モードから非監視モードに切り替わったことを報知する。なお、リモコン送信機41からの信号がモード切替非鳴動信号の場合には、LED19のみが消灯し、ブザー49は鳴動しない。これに対し、現在が非監視モードと判別されると(ST3−Yes)、ワイヤケーブル2がロック状態か否かを判別する(ST5)。
【0074】
このワイヤケーブル2がロック状態か否かの判別は、通電手段48aよりワイヤケーブル2を含む信号経路53に通電したときにリードスイッチ31の接点の開閉に伴って信号経路53に電流が流れて正常な電圧が検出されるか否かによって行われる。このとき、ワイヤケーブル2がロック状態でなければ(ST5−No)、リードスイッチ31の接点が開いたままで信号経路53に電流が流れず、正常な電圧が検出されない。この場合には、通電手段48aによるワイヤケーブル2への通電が停止され、動作を終了する。これに対し、ワイヤケーブル2がロック状態であれば(ST5−Yes)、ワイヤケーブル2の係合部29に埋め込まれた永久磁石30によりリードスイッチ31の接点が閉じ、信号経路53に電流が流れて正常な電圧が検出される。この場合は、モード切替手段46が非監視モードから監視モードに切り替える(ST6)。このとき、LED19が点灯し、ブザー49が「ピッ」と短く鳴動し、モードが非監視モードから監視モードに切り替わったことを報知する。なお、リモコン送信機41からの信号がモード切替非鳴動信号の場合には、LED19のみが点灯し、ブザー49は鳴動しない。
【0075】
モードが監視モードに切り替わると(ST6)、再度リモコン送信機41よりモード切替信号を受信したか否かを判別する(ST7)。ここで、リモコン送信機41よりモード切替信号を受信すると(ST7−Yes)、モード切替手段46が監視モードから非監視モードに切り替え(ST4)、動作を終了する。このとき、LED19が消灯し、ブザー49が「ピッピッ」と短く鳴動し、モードが監視モードから非監視モードに切り替わったことを報知する。なお、リモコン送信機41からの信号がモード切替非鳴動信号の場合には、LED19のみが消灯し、ブザー49は鳴動しない。これに対し、リモコン送信機41よりモード切替信号を受信しなければ(ST7−No)、振動センサ51の出力と登録された振動パターンと比較して異常による出力かどうかを判別する(ST8)。
【0076】
そして、振動センサ51の出力が異常と判別された場合は(ST8−Yes)、自動二輪車9には何らかの外的要因により振動が発生していることとなり、計時手段48dによる計時が開始される(ST10)。これに対し、振動センサ51の出力が異常によるものではないと判別された場合は(ST8−No)、電圧検出手段48bからの検出電圧がしきい値B<検出電圧<しきい値Aの条件を満たすか否か判別する(ST9)。しきい値B<検出電圧<しきい値Aの条件を満たすと(ST9−Yes)、ST7の動作に戻る。これに対し、しきい値B<検出電圧<しきい値Aの条件を満たさなければ(ST9−No)、計時手段48dによる所定時間(設定時間T)の計時が開始される(ST10)。
【0077】
ここで、しきい値B<検出電圧<しきい値Aの条件を満たさない状態とは、まず、電圧検出手段48bの検出電圧がコンパレータ54のしきい値Aと比較して極大な値を示している状態である。この場合、検出電圧は、ワイヤケーブル2の抵抗器28で消費されていないことになる。すなわち、ワイヤケーブル2を含む信号経路53の何れかの箇所で短絡状態となる。
【0078】
また、電圧検出手段48bの検出電圧がコンパレータ55のしきい値Bと比較して極小な値を示す状態もしきい値B<検出電圧<しきい値Aの条件を満たさない状態となる。この場合、ワイヤケーブル2を含む信号経路53の何れかの箇所で途切れた断線状態となる。
【0079】
次に、計時手段48dによるカウント時間tが所定時間Tを超えたか否かを判別する(ST11)。計時手段48dによるカウント時間tが所定時間Tを超えなければ(ST11−No)、リモコン送信機41よりモード切替信号を受信したか否かを判別する(ST12)。そして、リモコン送信機41よりモード切替信号を受信しなければ(ST12−No)、ST11に戻って計時手段48dによる計時が継続される。これに対し、リモコン送信機41よりモード切替信号を受信すると(ST12−Yes)、モード切替手段46が監視モードから非監視モードに切り替え(ST4)、動作を終了する。このとき、LED19が消灯し、ブザー49が「ピッピッ」と短く鳴動し、モードが監視モードから非監視モードに切り替わったことを報知する。なお、リモコン送信機41からの信号がモード切替非鳴動信号の場合には、LED19のみが消灯し、ブザー49は鳴動しない。
【0080】
そして、計時手段48dによるカウント時間tが所定時間Tを超えると(ST11−Yes)、ワイヤケーブル2が断線又は短絡したと判別して異常信号を出力し、警報鳴動及び通報処理として、ブザー49を鳴動するとともに異常信号を通報用I/F50を介して通報部13に出力する(ST13)。
【0081】
なお、上述した動作において、監視モード中にワイヤケーブル2が非ロック状態、すなわちワイヤケーブル2が係合片23の係合孔23bから脱落して外れた場合には、リードスイッチ31の接点が開き、ワイヤケーブル2を含む信号線路53が断線状態となる。従って、この場合には、電圧検出手段48bの検出電圧がしきい値B<検出電圧<しきい値Aの条件を満たさないので、計時手段48dによる所定時間Tのカウントが開始される。そして、計時手段48dによるカウント時間が所定時間Tを経過すれば、ワイヤケーブル2が故意に脱落されたものと判別し、ブザー49を鳴動するとともに異常信号を通報用I/F50を介して通報部13に出力する。また、上記カウント時間が所定時間Tを経過する前にリモコン送信機41からモード切替信号を受信すると、誤操作によるワイヤケーブル2の脱落と判別し、上記異常出力がキャンセルされ、モード切替手段46が監視モードから非監視モードに切り替える。
【0082】
次に、ワイヤケーブル2の断線又は短絡を検出して盗難監視部12から異常信号が出力された場合の通報部13の動作について説明する。
【0083】
通報部13は、盗難監視部12から接続用I/F50を介して異常信号を受信すると、GPS位置測定機能を動作させ、アンテナ61、通信部62にてGPS信号を受信する。次に、携帯電話機能を使用し、通信網を経由して位置情報管理サーバ8aに接続し、位置の補正をして正確な現在位置を計算してもらう。その後、通報部13は、位置情報管理サーバ8aからの正確な現在位置の計算結果を受信し、その位置情報とともに盗難監視部12からの異常信号(自動二輪車が盗難された旨の異常信号)をネットワーク網を経由して監視センタ8の監視サーバ8bに送信する。
【0084】
監視センタ8では、監視サーバ8bにて通報部13または利用者からの盗難情報を受信すると、位置情報管理サーバ8aから通報部13の現在位置を確認し、その状況を利用者に連絡する。場合によっては利用者の依頼により対処用端末を持った緊急対処員を現地に急行させ、異常信号を発信している自動二輪車9を探索する。
【0085】
このように、上記構成による盗難検出装置3によれば、先端部が抵抗器28を介して接続された一対の信号線24,25を有する通電路線としてのワイヤケーブル2を含む信号経路53に通電し、そのときの検出電圧がしきい値B<検出電圧<しきい値Aの条件を満たすか否かにより、ワイヤケーブル2の断線及び短絡を確実に検出して自動二輪車の盗難を検出することができる。
【0086】
例えば導電性を有するワイヤカッタを用いて第三者がワイヤケーブル2を切断すると、ワイヤケーブル2の切断途中においてワイヤケーブル2を構成する一対の信号線24,25がワイヤカッタにより短絡されるので、検出電圧がしきい値Aより極大な値を示して異常と判別されるので、瞬時にワイヤケーブル2の短絡を検知することができる。また、非導電材よりなる工具を用いてワイヤケーブル2が切断された場合でも、ワイヤケーブル2を構成する一対の信号線24,25のうち何れか一方が切断されると、その時点で検出電圧がしきい値Bより極小な値を示して異常と判別されるので、瞬時に断線を検知することができる。これにより効果的な盗難の防止を実現することができる。
【0087】
また、筐体14に固定接続されるワイヤケーブル2の係合部29側の一対の信号線24,25の先端部に抵抗器28を備える構成としたので、従来のようにワイヤケーブルの途中に電流の迂回路を別個に形成しても、ワイヤケーブル2に通電したときの検出電圧の変化として検出することができるので、盗難の検知を回避するという画策行為を確実に防止することができる。
【0088】
さらに、ワイヤケーブル2の係合部29に埋設された永久磁石30の磁力により接点が開閉されるリードスイッチ31を用い、このリードスイッチ31を含む信号経路53の電圧値が正常か否かによってワイヤケーブル2のロック状態及び非ロック状態の検出を行うようにしたので、確実に監視モードへのモード切り替えが行えるとともに、監視モードにおいて極めて効果的に盗難を防止できる。
【0089】
また、ワイヤケーブル2を強度の高い細い線材で形成したので、取り扱い易く、折曲や切断を困難にすることができる。しかも、不使用時には、ワイヤケーブル2が巻取り機構16により筐体14内に巻き取られる構成なので、外観を良好にするとともに、装置の小型化を図ることができる。
【0090】
さらに、通報部13は、盗難監視部12から車両の異常信号を受けると、この異常信号とともに盗難検出装置3の現在の位置情報等を監視センタ8に送信する構成なので、盗難された車両を即座に探索することができる。
【0091】
ところで、本実施の形態では、ワイヤケーブル2の一対の信号線24,25を含む信号経路53に通電したときの電圧値に基づいてワイヤケーブル2の異常(断線や短絡)の有無を判別する構成として説明したが、上記信号経路53に流れる電流値の変化として検出する構成としてもよい。
【0092】
また、本実施の形態では、ワイヤケーブル2の一対の信号線24,25の先端部が抵抗器28を介して接続された構成としているが、この抵抗器28にコンデンサを直列接続してもよい。この場合、盗難監視部12の通電手段48aより常時一定のパルスを発生し、このパルスが存在するときのみ作動するようにしたトランジスタにより間欠的な電流に変換し、異常時に電流の変化(電圧の変化)を検出する。
【0093】
さらに、盗難監視部12及び通報部13は、駆動電源を車載バッテリーからの電力供給により受ける構成として説明したが、別途充電池や乾電池などを電力源として使用してもよい。
【0094】
また、本実施の形態では、盗難検出装置3を施錠部11、盗難監視部12、通報部13の3つの筐体で構成したが、盗難監視部12に通報部13の機能を持たせた構成とすることも可能である。
【0095】
さらに、本実施の形態では、ワイヤケーブル2を筐体14に固定する係脱手段15として、常時押し戻す方向に付勢される操作釦21に連動する係合片23の係合孔23bにワイヤケーブル2の係合部29の切欠き部29aを係合する構成として説明したが、この構成に限定されるものではない。
【0096】
例えばリモコン送信機41からのモード切替信号に基づいて動作するソレノイドを用いることもできる。この場合、リモコン送信機41からのモード切替信号により監視モードが選択されている間だけソレノイドが通電され、ソレノイドの先端がワイヤケーブル2の係合部29の切欠き部29aに係合する。これにより、監視モード中にワイヤケーブル2が不用意に脱落するのを防止することができる。
【0097】
また、本実施の形態では、盗難検知対象物を自動二輪車を例にとって説明したが、これは限定されるものではなく、自転車等の二輪車は勿論のこと、旅行用トランクや手提げ鞄において使用しても同様の効果が得られる。この場合、電力源としては充電池や乾電池などが使用される。
【0098】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、盗難検出用ケーブルの一対の信号線の先端部に抵抗器を介して接続され、この一対の信号線に通電したときの検出電圧又は検出電流に基づいて断線や短絡の有無を判別するので、盗難検出用ケーブルの断線のみならず、切断途中における信号線の短絡をも検出し、車両を含む盗難検知対象物の盗難を確実に検出することができる。しかも、従来のような信号線の途中に信号の迂回路を別個形成して画策行為を図った場合でも、信号経路の断線や短絡が検出されるので、盗難検知を回避することができず、極めて効果的に盗難を防止できるという効果を奏する。
【0099】
また、通報部は、盗難監視部から異常出力を受けたときに、測位した現在の位置情報とともに異常出力を監視センタに通報する構成なので、盗難された車両を即座に探索することができる。
【0100】
さらに、本体に対する盗難検出用ケーブルの係合状態又は脱落状態を検出し、監視モード中に脱落状態を検出したときには異常出力するので、故意による盗難検出用ケーブルの脱落を確実に検出することができる。
【0101】
また、本体に対する盗難検出用ケーブルの脱落状態を検出してから所定時間内に非監視モードに移行した場合には異常出力がキャンセルされるので、盗難検出用ケーブルを誤って脱落させたときの誤操作による異常出力を防止することができる。
【0102】
さらに、盗難検出用ケーブルは、同軸構造をなし、外導体がニッケルメッキ線やステンレスメッキ線の撚り線からなる強度の高い細い線材で形成されるので、取り扱い易く、折曲や切断を困難にすることができる。しかも、盗難検出用ケーブルは、不使用時に筐体内に巻取り収納される構成なので、外観を良好にするとともに、装置の小型化を図ることができ、優れた防盗効果と携帯性とを可能にするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る盗難検出装置および盗難検出用ケーブルを含む盗難検出システムの全体概要を示す図
【図2】本発明に係る盗難検出装置および盗難検出用ケーブルの実施の形態を示す図
【図3】本発明に係る盗難検出用ケーブルを含む施錠部の全体構成を示す概略図
【図4】本発明に係る盗難検出用ケーブルの先端の構造を示す部分拡大断面図
【図5】本発明に係る盗難検出装置の異常判別手段の回路構成例を示す図
【図6】本発明に係る盗難検出装置の動作フローチャート
【符号の説明】
2…盗難検出用ケーブル(ワイヤケーブル)、3…盗難検出装置、9…盗難検知対象物(自動二輪車)、11…施錠部、12…盗難監視部、13…通報部、14…筐体、15…係脱手段、16…巻取り機構、24…信号線(中心導体)、25…信号線(外導体)、28…抵抗器、32…係脱検出手段、67…構造物。

Claims (6)

  1. 盗難検知対象物を構造物に繋ぎ止める盗難検出用ケーブルが接続され、該盗難検出用ケーブルが切断されたことを検出することにより盗難を検出する盗難検出装置であって、
    可撓性を有する一対の信号線先端部において所定の抵抗器にて接続た盗難検出用ケーブルと、
    前記盗難検出用ケーブルの基端部が内装される筐体に形成され前記盗難検出用ケーブルの前記先端部が挿通される挿通穴部と、
    前記挿通穴部の内側に設けられ前記抵抗器による接続部分を有する前記盗難検出用ケーブルの前記先端部が前記挿通穴部に入り込んだ状態において該先端部を係脱可能に係合する係脱手段と、
    前記盗難検出用ケーブルの基端部が接続され、前記信号線に対して通電したときの信号線にかかる電圧又は信号線を流れる電流に基づいて前記盗難検出用ケーブルの断線及び短絡の有無を判別し、断線又は短絡有りと判別したときに異常出力する盗難監視部とを具備することを特徴とする盗難検出装置。
  2. 車両を構造物に繋ぎ止める盗難検出用ケーブルが接続され、該盗難検出用ケーブルが切断されたことを検出したときに監視センタに通報する車両用の盗難検出装置であって、
    可撓性を有する一対の信号線先端部において所定の抵抗器にて接続た盗難検出用ケーブルと、
    前記盗難検出用ケーブルの基端部が内装され前記車両に固定される筐体に形成され前記盗難検出用ケーブルの前記先端部が挿通される挿通穴部と、
    前記挿通穴部の内側に設けられ前記抵抗器による接続部分を有する前記盗難検出用ケーブルの前記先端部が前記挿通穴部に入り込んだ状態において該先端部を係脱可能に係合する係脱手段と、
    前記盗難検出用ケーブルの基端部が接続され、前記信号線に対して通電したときの信号線にかかる電圧又は信号線を流れる電流に基づいて前記盗難検出用ケーブルの断線及び短絡の有無を判別し、断線又は短絡有りと判別したときに異常出力する盗難監視部と、
    前記盗難監視部から異常出力を受けたときに、測位した前記車両の現在位置とともに異常信号を前記監視センタに通報する通報部とを具備することを特徴とする盗難検出装置。
  3. 前記盗難検出用ケーブルの先端部が前記係脱手段によって係合状態又は脱落状態にあるかを検出する係脱検出手段と、
    監視モード又は非監視モードに切り替えるモード切替手段とを有し、
    前記盗難監視部は、監視モード中に前記係脱検出手段が脱落状態を検出すると異常出力し、非監視モード中に前記係脱検出手段が脱落状態を検出しても異常出力しないことを特徴とする請求項1又は2記載の盗難検出装置。
  4. 前記盗難監視部は、脱落状態を検出してから所定時間内に非監視モードに移行すると前記異常出力をキャンセルすることを特徴とする請求項3記載の盗難検出装置。
  5. 前記盗難検出用ケーブルの巻出し/巻戻しが自在な巻取り機構を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の盗難検出装置。
  6. 前記盗難検出用ケーブルは、
    前記一対の信号線が中心導体と外導体とからなる同軸構造をなし、前記外導体が撚り線で形成されるとともに、前記中心導体の先端部と前記外導体の先端部との間を前記所定の抵抗器を介して連結されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の盗難検出装置
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