JP3899688B2 - アルデヒドの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はロジウム系触媒の存在下、オレフィンをヒドロホルミル化してアルデヒドを製造する方法に関する。詳しくは、ヒドロホルミル化反応液から分離されたロジウム含有廃触媒液からロジウムを回収、再使用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
オレフィン性二重結合へ水素及び一酸化炭素を付加させるヒドロホルミル化反応(オキソ反応)は、アルデヒドあるいはアルコールの製造法としてよく知られている。ヒドロホルミル化反応の触媒としては、反応の活性及び選択性が優れているという理由で、高価であるにも拘わらず、ロジウムを含有する触媒が用いられる場合が多い。それ故、オキソ反応を工業的に実施する際には、高価なロジウム触媒をリサイクル使用することが不可欠である。しかし、触媒を系内でリサイクル使用しているうちに、原料のオレフィン、水性ガス等から微量に混入する被毒物質の影響により触媒が徐々に失活してくるため、反応系から連続的あるいは間欠的に触媒を抜き出し、新たな触媒を補充する必要がある。この様な廃触媒、あるいは反応後の失活触媒から高価なロジウムを回収し、再使用する方法については既に、種々の方法が提案されている。例えば、特開昭54−26218号に示されるトリアリールホスファイトを配位子とするヒドロホルミル化反応の蒸留残留物からのロジウムの回収法は、酸素ガスを用いた酸化によりゼロ価のロジウムを沈殿物として回収する方法であるが、回収した金属を活性な触媒に再生するためには繁雑な化学処理が必要である。
【0003】
また、特開昭57−72995号には、第VIII族貴金属を含有する有機溶液を極性有機溶剤と水およびアルカリの存在下、空気酸化して金属錯体を晶析させて回収する方法が開示されているが、このように晶析や沈殿により回収する方法は、ろ過設備を必要とし工業的に有利とはいえない。
特開平2−145439号にはロジウムとトリフェニルホスフィンのような非極性リン配位子との錯体の有機溶液に、トリフェニルホスフィントリスルホン酸(TPPTS)のような極性リン配位子の水性溶液を接触させて錯体を水溶液に抽出し、ついでこれらの極性リン配位子の錯体への配位力を減少させることができる状態調節試薬で処理した後、非極性のリン配位子を含有する有機溶剤で再度抽出する方法が開示されている。しかし、この方法はTPPTSのような極性配位子を必要とする。また、この方法は有機相と水相の双方にロジウムと錯体を形成する配位子が含有されているため、平衡となり回収率が低い。
【0004】
特開平3−146423号は、ヒドロホルミル化反応の蒸留残留物をカルボン酸およびカルボン酸アルカリ金属塩の存在下、酸素ガスで処理した後、水で抽出することによりロジウムを回収する方法を開示しているが、工業的に回収した触媒金属をリサイクル使用する場合、反応系への混入成分に留意しなければならない。例えば、ヒドロホルミル化反応においてアルカリ金属塩の混入は高沸点物の生成を促進することが知られている。従って、回収した触媒金属をリサイクルするにあたっては、その前段階でほぼ完全な脱アルカリ金属をしなければならないが、完全なもしくは実質的に反応系に影響を与えない脱アルカリ金属は容易でない。
【0005】
米国特許第4390473号は、低圧ヒドロホルミル化法において触媒として使用されたロジウム及びコバルトを含有する溶液をギ酸水溶液と接触させ、酸素を含有するガスを導通した後、相分離し、水相にロジウムおよびコバルトを回収する方法を示しているが、この方法は実際上はギ酸が還元的に作用するため、ロジウムが部分的に金属形で分離する。この金属形ロジウムは実質上損失である。
【0006】
また、特開平2−48419号には、ヒドロホルミル化反応の蒸留残滓を酸化剤と反応させた後、水性ガスの存在下、水溶性ホスフィン等を含有する水溶液を用いて、水溶液中にロジウム錯体を抽出する方法が開示されている。しかし、この方法は水溶液中にロジウム錯体を調製する方法である。ヒドロホルミル化反応等においては原料が非水溶性の場合が多く、その反応は非水溶性の有機溶液中で行われることが多い。従って、水溶性の触媒では原料の水溶液への溶解度が低いために反応性が低い等の問題があり、これらの方法は有機溶液中での反応のための触媒の調製法としては不適である。
【0007】
特開平2−145440号には、ロジウムおよび場合により配位子を含有する水溶液を、過剰量の炭素数7から22のカルボン酸の水溶性塩の存在下、酸化剤で処理し水不溶性の化合物としてロジウムを分離し、水不溶性有機溶媒で抽出して回収する方法が開示されている。しかし、この方法は有機溶媒中のロジウムを回収するために、濾過等の操作を必要とし望ましくない。
【0008】
特表平8−505137号にはコバルト触媒を用いたヒドロホルミル化反応液から、水溶性リン配位子水溶液を用いて水相にコバルトを抽出し、この水溶液を水性ガスで処理することにより有機溶媒にコバルトを抽出する方法が開示されている。しかし、ロジウムについては何ら言及されていない。また、コバルトは一酸化炭素含有ガスで処理することにより比較的容易に安定なジコバルトオクタカルボニルが生成することが知られているが、ロジウムに関しては安定性の点でロジウムカルボニルの生成は困難である。
【0009】
ヨーロッパ特許(EP)695734号には、同様にロジウムを用いたヒドロホルミル化反応液から、水溶性リン配位子水溶液を用いて水相にロジウムを抽出し、この水溶液を水性ガスで処理することにより有機溶媒にロジウムを抽出する方法が開示されている。しかし、水溶液および非水溶性有機溶媒液のどちらにもロジウムと錯体を形成しやすい有機リン化合物が存在する場合には、非水溶性有機溶媒中のロジウムの回収率が低い等の問題点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この様に、ヒドロホルミル化反応液からロジウムを回収し触媒として再使用する方法については多くの提案が成されているものの、何れも工業的実施に際し、満足し得るものとはいえなかった。本発明者等は、先に、従来技術の欠点を避け、ロジウムを含有するヒドロホルミル化反応液よりロジウムを効率的に回収し、再使用する工業的有利な方法として、ヒドロホルミル化反応液から分離されたロジウム含有液を、水及び水溶性促進剤の存在下、酸化処理して、ロジウムを水溶性化合物として水相中に抽出し、次いで一酸化炭素ガス雰囲気下、非水溶性有機リン化合物の有機溶媒液と接触させ、得られるロジウムの有機リン錯体溶液をヒドロホルミル化反応に循環するアルデヒドの製造方法を提案した(EP829300号)。
本発明の目的は、上記EP829300号の方法を改良することにより、更に工業的有利なアルデヒドの製造法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記目的を達成するためEP829300号の方法について更に検討を重ね、ヒドロホルミル化反応に循環されるロジウムの有機リン錯体溶液中には、未だ水溶性の促進剤が残存し、これを除去することにより、循環再使用されるロジウム錯体の触媒活性を向上させ得ることを知り、本発明に到達した。即ち本発明の要旨は、オレフィン性不飽和結合を有する化合物をロジウム錯体の存在下、非水溶性媒体中で一酸化炭素及び水素でヒドロホルミル化してアルデヒドを製造する方法において、
1)ヒドロホルミル化反応工程から分離されたロジウム含有液を、水溶性促進剤を含有する水性媒体の存在下、酸化処理してロジウムを水相中に抽出した後、水相と有機相を分離するロジウム抽出分離工程、
2)第1工程で分離されたロジウムの水溶性化合物を含有する水相を、一酸化炭素含有ガス雰囲気で、非水溶性第3級有機リン化合物の有機溶媒溶液と接触させ、水相中のロジウムを第3級有機リン化合物錯体として有機溶媒中に抽出した後、有機相と水相を分離するカルボニル錯体調製工程、
3)第2工程で分離されたロジウム−第3級有機リン化合物錯体を含有する有機相から促進剤を除去する促進剤除去工程、
4)第3工程で得られた促進剤除去後のロジウム−第3級有機リン化合物錯体を含有する有機溶液を、ヒドロホルミル化工程に循環する循環工程、
で構成されることを特徴とするアルデヒドの製造法に存する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明方法は、オレフィン性不飽和結合を有する化合物をロジウム錯体の存在下、非水溶性媒体中で一酸化炭素及び水素でヒドロホルミル化するアルデヒドの製造方法に適用される。原料となるオレフィン性不飽和結合を有する化合物としては、特に限定されるものではなく、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、ブテン混合物、ブテンダイマー、ヘキセン、オクテン、ノネン、プロピレントリマー等の炭素数2〜20のオレフィン系炭化水素、あるいはそれらの混合物、またはアリルアルコール、酢酸ビニル、塩化ビニル等の官能基を持つオレフィン性化合物等が挙げられる。好ましくは、オレフィン系炭化水素である。
【0013】
触媒としては、ロジウムが、単独で、あるいは錯塩形成配位子と組み合わせて用いられる。錯塩形成配位子としては有機リン化合物、具体的には、第3級アルキル又はアリールホスフィンあるいは第3級アルキル又はアリールホスファイトが使用される。具体的には、例えば、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン類、トリフェニルホスフィン、トリトルイルホスフィン、トリキシリルホスフィン等のトリアリールホスフィン類、ジフェニルプロピルホスフィン、フェニルジプロピルホスフィン等の第3級アルキルアリールホスフィン類が挙げられる。また、ホスファイトの例としては、トリエチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(o−ターシャリーブチルフェニル)ホスファイト等の立体障害により加水分解性の低いホスファイト類が挙げられる。また、ホスフィンとホスファイトの混合物であってもよい。好ましくはトリアリールホスフィン、特に好ましくはトリフェニルホスフィンである。
【0014】
ヒドロホルミル化反応のプロセスはトルエン等の炭化水素溶媒あるいはヒドロホルミル化反応により生じる高沸点副生物等の非水溶性媒体中で行われる。反応後、未反応ガスによるストリッピングあるいは蒸留等の手段で粗生成物を分離し、触媒は反応域に残留させたまま、あるいは一旦取り出してから反応域に再循環して反応に用いられる。何れの方法においても、失活した触媒金属あるいは高沸点物等の副生物の蓄積を避けるため、触媒を含有する廃触媒液が間欠的または連続的に反応域外に抜き出される。
本発明は、ヒドロホルミル化反応工程から分離される、この様なロジウム含有液からロジウムを回収し、活性化する方法に係わる。
【0015】
ヒドロホルミル化工程から分離されたロジウム含有液には、原料、反応生成物及び副生物、反応溶媒等が任意の割合からなる溶液中にロジウムが溶解している。本発明方法は、生成アルデヒドを含有した反応液にも適用できるが、好ましくは、ストリッピングあるいは蒸留により実質的に全てのアルデヒドを留去した後の触媒液、さらには反応溶媒あるいは高沸点副生物を濃縮した後の触媒液、これら触媒液から配位子あるいは金属錯体を1部除去した後の溶液等に適用される。より好ましくは、生成アルデヒド及び配位子を除いた溶液である。ロジウムの濃度は、特に限定されるものではないが、好ましくは、10から10,000ppm、より好ましくは50から1,000ppmである。
【0016】
次いで、ヒドロホルミル化工程から分離されたロジウム含有液は、先ず第1工程で、促進剤を含有する水性媒体の存在下で酸化処理される。ここに促進剤とは、ロジウムを酸化処理して水相中に抽出する反応を促進する水溶性の物質であって、カルボン酸、アミン又はアミン塩、アンモニア又はアンモニウム塩、無機酸又は無機酸塩等が使用される。
具体的には、カルボン酸としては酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸等のモノ又はジカルボン酸あるいはその混合物である。
水性媒体中のカルボン酸の濃度は5〜50重量%、好ましくは20〜40重量%である。
【0017】
促進剤として使用されるアミンとしては水性媒体に溶解する脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環アミンが使用される。これらアミンの中、好ましくはロジウム含有液と接触させた時、水溶液中への分配が大きいアミンであり、窒素上の置換基にヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基等の極性官能基を有するアミンが好ましい。特に好ましくはアルカノールアミン類やジアミン類である。アルカノールアミン類の具体例としては、例えば、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン等である。ジアミン類の具体例としては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン等である。上記の脂肪族アミンの他、本発明において用いることができるアミンの例としては、アニリン等の芳香族アミン、ピリジン、ピロール、イミダゾール、オキサゾール等の複素環アミンが挙げられる。
【0018】
アミン塩としては、上記アミンの有機酸塩、無機酸塩から選ぶことができる。有機酸塩としては脂肪族のモノまたはジカルボン酸の塩あるいは芳香族のカルボン酸の塩である。適用できるカルボン酸は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、オクチル酸、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸など炭素数2〜8個のモノあるいはジカルボン酸である。無機酸塩としては硫酸、硝酸等の塩である。また、アミン塩は系内で生成させることも可能である。例えば、上記の酸とアミンを別々に加え系中で調製したり、ヒドロホルミル化反応溶液中に既に有機酸、無機酸が存在する場合には、アミンを加え塩を生成させることができる。水性媒体中のアミンあるいはアミン塩の濃度は0.01〜10mol/L、好ましくは0.1〜5mol/Lである。
【0019】
促進剤として使用されるアンモニウム塩としては、水性媒体に溶解する有機酸塩、無機酸塩から選ぶことができる。
有機酸塩としては、前述のアミン塩の場合と同様の有機酸の塩が挙げられる。無機酸塩としては、硫酸、硝酸、塩酸、炭酸、ほう酸、あるいはリン酸の塩が挙げられる。
水性媒体中のアンモニア又はアンモニウム塩の濃度は0.01〜10mol/L、好ましくは0.1〜5mol/Lである。アンモニアはアンモニア水でもガス状でのフィードでもよく、併用も可能である。また、アンモニウム塩は、酸とアンモニアから系中で生成させてもよい。
【0020】
促進剤として使用される無機酸又は無機酸塩としては、硫酸、硝酸、塩酸、炭酸、ほう酸あるいはリン酸及びそれ等のアルカリ金属塩が挙げられる。好ましくは硫酸塩又は炭酸塩である。水性媒体中の無機酸塩濃度は0.01〜10mol/L、好ましくは0.1〜5mol/Lである。
而して、これら促進剤の存在下、酸化処理してロジウムを抽出した水相中には、通常、促進剤が残存している。そして、促進剤の種類によっては、後工程で、非水溶性第3級有機リン化合物の有機溶媒溶液を用いて水相からロジウムを有機溶媒相に抽出する際、ロジウム錯体の回収率を低下させるので、残存量に注意を要する。このような系にはカルボン酸を添加することにより水相からロジウムを有機溶媒相へ抽出する際の回収率を向上させることができる。
【0021】
上述の促進剤の中、好ましい促進剤はカルボン酸、特に、炭素数2〜4のカルボン酸である。具体的には酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸が好ましく、特に好ましいのは酢酸である。
促進剤を含有する水性溶液の使用量は処理されるロジウム含有液に対し、0.1〜10容量倍、好ましくは0.5〜4容量倍である。
【0022】
酸化処理は、酸化剤と接触させることにより実施される。酸化剤としては、過酸化水素等の無機過酸化物、t−ブチルパーオキサイド、オクテンパーオキサイド等の有機過酸化物、あるいは酸素又は酸素含有ガスから選ばれる。好ましくは、過酸化水素、あるいは酸素又は酸素含有ガス、特に好ましくは、酸素含有ガスである。酸素含有ガスの酸素濃度は任意に選ぶことができ、酸素を不活性ガスで希釈したものが使用できる。工業的には、空気が使用される。
酸素含有ガスのフィード形式は特に限定されるものではなく、バッチ方式、連続方式のいずれでもよい。必要酸素量はロジウム含有液中のロジウム、配位子、あるいは有機物等の酸化されるものの量によって決まるので、これらに対して過剰量あればよい。ただし、回収率は酸素の全体量だけでなく分圧にも依存するため加圧系が好ましい。その圧力はガス中の酸素濃度等の条件によって変わるが、例えば、空気の時は1〜150kg/cm2 G、好ましくは10から100kg/cm2 Gである。
【0023】
酸化剤処理は、ロジウム含有液と促進剤含有水性媒体を充分な撹拌状態で60〜160℃、好ましくは80〜150℃、より好ましくは100℃〜140℃で実施される。
反応方式は特に限定されるものではなく、バッチ式でも連続式でもよい。また、一度ロジウムを水相に抽出し、相分離した後の有機相を、再度促進剤を含有した水性媒体と接触させ、繰り返し酸化処理することは、ロジウムの回収率を向上させるために有効である。
【0024】
本発明の酸化剤処理におけるロジウム回収の機構に関して詳細は明らかではないが、以下のように考えられる。すなわち、酸化処理によって溶液中に存在する錯形成性配位子と結合したロジウム種から上記配位子を脱離させ、かつロジウムの酸化状態を増加させることにより、水相への溶解性を向上させる。この酸化処理の際に、有機相が単独で存在する場合に比べ、水性媒体が系中に同時に存在することにより、酸化されたロジウム種が水相へ移行するために、より効率的に酸化反応が進行すると考えられる。
【0025】
酸化処理後、処理液を相分離し、ロジウムを含有する水相を第2工程へ供給する。第2工程では、水相は、一酸化炭素を含むガス雰囲気で非水溶性第3級有機リン化合物を含有する有機溶媒と接触させ、水相中の水溶性ロジウム化合物を油溶性の第3級有機リン化合物錯体として有機溶媒中へ抽出する。
非水溶性第3級有機リン化合物としては、使用する水溶液への溶解度が低く有機溶媒に対する溶解度の高いものであれば良い。これらの第3級有機リン化合物としてはホスフィン、ホスファイトが挙げられる。好ましいホスフィン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリトルイルホスフィン、トリキシリルホスフィン等のトリアリールホスフィン、あるいはプロピルジフェニルホスフィン、ジプロピルフェニルホスフィン等のアルキルアリールホスフィン、またトリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリベンジルホスフィンなどのアルキルホスフィンである。また、好ましいホスファイト化合物としては、トリフェニルホスファイト等のトリアリールホスファイト、トリス(o−ターシャリーブチルフェニル)ホスファイト等の立体障害により加水分解性のないホスファイト類が挙げられる。またこれらホスフィン、ホスファイト化合物の混合物であっても差し支えない。更に、ロジウム錯体溶液を触媒として用いる反応に、非水溶性第3級有機リン化合物を用いる場合には、これと同じ有機リン化合物を用いるのが好ましい。非水溶性第3級有機リン化合物の有機溶媒中の濃度は0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%である。
【0026】
有機溶媒としては、ロジウムを含有する水相と2相を形成し、第3級有機リン化合物及び生成する錯体を溶解できるものであればよく、具体的には、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、ヘキセン、オクテン、ノネン等の脂肪族不飽和炭化水素、酢酸エチル等のエステル、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、ノニルアルデヒド、デシルアルデヒド等のアルデヒド類及びそれらの混合物が挙げられる。またヒドロホルミル化反応の溶媒、反応混合液、又はその濃縮物も使用できる。好ましくはヒドロホルミル化反応の溶媒(反応液)又は芳香族炭化水素である。ロジウム含有水相と有機リン含有溶液の接触は、水相/油相(有機相)の体積比が0.1〜10、好ましくは1〜5の範囲で実施される。
【0027】
接触は一酸化炭素雰囲気下、好ましくは一酸化炭素及び水素ガス雰囲気下で行われる。水素と一酸化炭素ガスの体積比は0.1〜10の間で任意の範囲から選ばれ、好ましくは、水素と一酸化炭素の混合比が1:1の水性ガスがよい。水性ガスの圧力は常圧〜300kg/cm2 G、好ましくは5〜100kg/cm2 G、更に好ましくは10〜50kg/cm2 Gである。
この場合の一酸化炭素ガスの作用は明らかではないが、水相中のロジウムを有機溶媒へ溶解しやすい錯体への変換を促進しているものと考えられる。即ち、水溶性のロジウム化合物は3価のロジウム化合物が多いが、一酸化炭素ガスにより還元されて1価のロジウム錯体となること、及び一酸化炭素の配位によりカルボニル錯体を生成すること、により有機溶媒への溶解を促進し抽出率を向上させると考えられる。また、一酸化炭素ガス下の処理により、ヒドロホルミル化反応触媒としても活性が良好な錯体を得ることができる。
【0028】
カルボニル錯体調製温度は、常温から200℃、好ましくは80から150℃、更に好ましくは120から140℃である。処理時間は特に限定されるものではなく、有機溶媒中にロジウムが充分に抽出される時間、通常、0.5〜2時間である。
反応形式は回分式でも、ガスだけを流通させる半回分式あるいは連続式の何れでも差し支えない。また本反応は、気−液(水)−液(油)の3相系の反応であるため、これら3相の接触を充分に行わせることが必要である。3相の接触が充分に行われるならば、撹拌槽、充填式又は段塔式の向流又は並流連続抽出塔、スタティックミキサー等何れの反応器を用いてもかまわない。
一酸化炭素ガス下で処理した後、処理液を相分離し、ロジウム錯体を含有する有機溶媒相を回収し、促進剤除去工程に供給する。
一方、有機溶媒相を分離した後の水相は促進剤を含有しており、抽出分離工程に循環再使用することができる。この際、全量再使用してもよいが、好ましくない成分の蓄積を防止するため、連続的又は間欠的に1部をパージしてもよく、促進剤の濃度を一定に保つため促進剤を補給してもよい。
【0029】
錯体溶液中から促進剤を除去する方法は、特に限定されるものでは無く、蒸留、溶剤抽出等が採用可能である。好ましくは、除去剤として水を用いた抽出(水洗)法である。水洗の方法は、バッチ式、連続式のいずれでも良い。又、2相(油−水)の接触が十分に行えるならば、撹拌層、充填式混合機、向流接触塔又はスタティックミキサー等を使用する如何なる方法を用いてもかまわない。水洗処理時の水油比は、通常、0.4〜10の間から選ばれる。促進剤除去の観点からは、水油比は大きい方が好ましいが、水溶性の促進剤を含有する廃水の処理を考慮すると、好ましい水油比は0.4〜1の範囲である。水洗処理により、処理後の錯体溶液中の促進剤量を0.5重量%以下、好ましくは、0.1重量%以下にする。
促進剤除去後のロジウム−非水溶性第3級有機リン化合物錯体溶液は、ヒドロホルミル化反応工程へ循環再使用される。
【0030】
【実施例】
以下本発明を実施例により、更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。なお、「%」は特記しない限り「重量%」を意味する。
市販のロジウム−非水溶性第3級リン化合物錯体を触媒とし、プロピレン30gを原料とするヒドロホルミル化反応を、反応圧力50kg/cm2 G、反応温度110℃、反応時間2時間の条件下で実施した後の触媒活性を1とし、廃触媒液から促進剤を用いて回収したロジウム錯体溶液中の促進剤を除去した場合と除去しなかった場合の触媒の比活性を以下に比較した。
【0031】
比較例1
ロジウム−非水溶性第3級リン化合物錯体(Rh濃度310mg/L)とトリフェニルホスフィンを25重量%含有する廃触媒液100mlと20%の酢酸水溶液100mlを0.5Lの誘導撹拌式SUS製オートクレーブに仕込み、空気を20kg/cm2 Gに加圧した状態で、40NL/hのガス流量で空気を流通させながら、回転数1000rpmで、120℃、2時間処理した。次いでガスフィードを止め、室温に降温した後、空気を放圧し、油水を分離し、水相を回収した。酸化抽出処理後の油相を更に2回原料として、上記と同様の酸化抽出処理を実施した。
【0032】
これら3回の酸化抽出処理で得られた水溶液180mLとトリフェニルホスフィン25重量%を含有するトルエン溶液60mL(油水比3)を0.5Lの誘導回転撹拌式オートクレーブに仕込み、水性ガスで20kg/cm2 Gに加圧し、130℃で0.5時間、1000rpmで撹拌した。処理後、降温し、油水を分離した。以上の酸化抽出処理とカルボニル錯体調製処理を5サイクル繰り返して得られたロジウム−非水溶性第3級リン化合物錯体と促進剤の酢酸を2重量%含有する有機相50mlを、水洗処理による促進剤除去を実施せずに触媒液として使用し、プロピレン10gを原料とするヒドロホルミル化反応を反応圧力50kg/cm2 G、反応温度110℃、反応時間2時間の条件下で実施した。この時の比活性は、0.47であった。なお、触媒活性は半減期法で求めた基準触媒の単位ロジウム当りのk値(1次反応速度定数)を基準値(1)とした時の割合で示した。
【0033】
実施例1
比較例1で用いたものと同じ酢酸を2重量%を含有する有機相50mlと水50ml(水油比:1)を容器に入れ、常温で10分間振動撹拌して水洗処理を実施した。水洗処理後の有機相中の酢酸濃度は、0.1重量%であった。水洗処理後、同液を触媒液とし、比較例1と同条件でのヒドロホルミル化反応を実施した後の触媒の比活性は、0.86であった。
【0034】
実施例2
比較例1で用いたものと同じ酢酸を2重量%を含有する有機相340ml/minと水340ml/min(水油比:1)を、内径3.4mm、長さ70mmのスタティックミキサーに供給し、実施例1と同様に常温1パスで接触撹拌し水洗処理を実施した。水洗処理後の有機相中の酢酸濃度は、0.1重量%であった。
【0035】
実施例3
実施例2の方法において、有機相75ml/min、水400ml/min(水油比:5)で供給したこと以外は同一条件で水洗処理を実施した後の有機相中の酢酸濃度は、0.1重量%であった。
【0036】
実施例4
実施例2の方法において、有機相64ml/min、水28ml/min(水油比:0.4)で供給したこと以外は同一条件で水洗処理を実施した後の有機相中の酢酸濃度は、0.1重量%であった。
【0037】
実施例5
実施例2の方法において、有機相35ml/min、水35ml/min(水油比:1)で供給したことと、スタティックミキサーの代わりに内径3mm、長さ70mmの単管を使用したこと以外は同一条件で水洗処理を実施した後の有機相中の酢酸濃度は、0.1重量%であった。
【0038】
【発明の効果】
本発明方法に依ればヒドロホルミル化反応に使用された廃触媒液のロジウムを、ロジウム−非水溶性第3級有機リン化合物錯体の有機溶媒液として高率で且つ高活性で回収し、ヒドロホルミル化反応の触媒として再使用して効率良くアルデヒドを製造することができる。

Claims (8)

  1. オレフィン性不飽和結合を有する化合物をロジウム錯体の存在下、非水溶性媒体中で一酸化炭素及び水素でヒドロホルミル化してアルデヒドを製造する方法において、
    1)ヒドロホルミル化反応工程から分離されたロジウム含有液を、水溶性促進剤を含有する水性媒体の存在下、酸化処理してロジウムを水相中に抽出した後、水相と有機相を分離するロジウム抽出分離工程、
    2)第1工程で分離されたロジウムの水溶性化合物を含有する水相を、一酸化炭素含有ガス雰囲気で、非水溶性第3級有機リン化合物の有機溶媒溶液と接触させ、水相中のロジウムを第3級有機リン化合物錯体として有機溶媒中に抽出した後、有機相と水相を分離するカルボニル錯体調製工程、
    3)第2工程で分離されたロジウム−第3級有機リン化合物錯体を含有する有機相を水と接触させることにより、該有機相から促進剤を除去する促進剤除去工程、
    4)第3工程で得られたロジウム−第3級有機リン化合物錯体を含有する有機溶液をヒドロホルミル化工程に循環する循環工程、
    で構成されることを特徴とするアルデヒドの製造法。
  2. 第2工程で分離された水相を、第1工程に循環、再使用することを特徴とする請求項記載のアルデヒドの製造法。
  3. 促進剤が、炭素数2−4のカルボン酸であることを特徴とする請求項1又は2記載のアルデヒドの製造法。
  4. 促進剤が、アンモニア又はアンモニウム塩であることを特徴とする請求項1又は2記載のアルデヒドの製造法。
  5. 促進剤が、アミン又はアミン塩であることを特徴とする請求項1又は2記載のアルデヒドの製造法。
  6. 酸化処理に酸素あるいは酸素含有ガスを使用することを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のアルデヒドの製造法。
  7. 非水溶性の第3級有機リン化合物がトリアリールホスフィンであることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のアルデヒドの製造法。
  8. 一酸化炭素を含有するガスが水性ガスであることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のアルデヒドの製造法。
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