JP3899687B2 - ガスタービン発電機のシェアピン保護装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガスタービン発電機のシェアピン保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンを原動機とする発電機では、過負荷から原動機を保護するために減速機と発電機との間にシェアピンが設けられている。図4はガスタービンを原動機とする発電機を使用した系統の構成図で、図4において41はガスタービン、42は発電機で、ガスタービン41と発電機42との間には減速機43が設けられ、減速機43と発電機42との間にはシェアピン44が設けられている。このシェアピン44は、原動機に過負荷がかかった場合に、原動機が破損しないための保護装置であり、このシェアピン44にかかるトルクが、一定の値に達すると破断するように設計されている。
【0003】
この臨界値は通常、発電機定格トルクの数倍である。発電機42が連系されている電力系統45で事故があり、発電機42の電気的出力トルクが急激に変化すると発電機軸にねじりトルクが発生する。この軸ねじりトルクが、発電機定格トルクの数倍に達し、このため、シェアピンが破断することがある。シェアピン44が破断すると、これを修復するには長時間がかかり、その間発電機の運転は不能となる。このため、適切なシェアピン保護機能、すなわち軸ねじりトルクが原動機を破損させるには至らないが、シェアピンが破断するような大きさであった場合にシェアピンを破断から保護する機能が必要となる。
【0004】
次に、文献等に開示された従来技術について述べる。
従来技術−1
発電機の端子電圧と電流を変圧器と変流器から得て、この電圧と電流をヒューズ動作指令検出装置に入力し、ここで、発電機の電気的出力トルクを求める。この求められたトルクが所定値以上になったときにシェアピンの破断を保護する必要がある。このため、発電機を系統から高速に解列させるためにヒューズ遮断器を遮断させるようにしている技術がある。(参考資料:論文「系統側の電気的外乱によるガスタービン発電機のシェアピン保護』H5電気学会B部門大会No.357」)
従来技術−2
発電機42の端子電圧と電流を変圧器PTと変流器CTから得て、この電圧と電流をマイクロプロセッサ46に入力し、ここで、発電機42の電気的出力トルクと事故直前に算出された電気的出力トルクとの差が所定値以上になったときに、シェアピンを破断から保護する必要がある。このため、発電機42を系統45から高速に解列させるために系統連系遮断器47を遮断させるようにしている技術がある。(特願平7−271401号公報)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術には次のような問題点がある。
従来技術−1の問題点
(1)シェアピンにかかるトルクは、軸ねじりトルクであるにもかかわらず、電気的出力トルクの検出値でシェアピン破断を予測しているため、正確な予測ができず誤動作/誤不動作が起き易い。
(2)電気的出力トルクの算出過程で極めて複雑な計算を行うため、演算部が複雑となる。
【0006】
従来技術−2の問題点
(1)シェアピンにかかるトルクは、軸ねじりトルクであるが、電気的出力トルクと事故直前に算出された電気的出力トルクとの差の検出値でシェアピン破断を予測しているため正確な予測ができず誤動作/誤不動作が起き易い。
(2)電気的出力トルクの算出過程で事故点を発電機端子近傍と仮定しているため、常に電気的出力トルクを実際より大きめに見積もる傾向があり、誤動作が起き易い。
(3)電気的出力トルクの算出過程で短絡や地絡事故を判別する事故様相判別部を必要とするため演算部が複雑となる。
【0007】
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、シェアピンにかかるトルクを演算し、これによりシェアピンの破断を予測することにより、誤動作/誤不動作の少ないガスタービン発電機のシェアピン保護装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を達成するために、第1発明は、発電機の端子電圧および電流を検出し、この検出信号をディジタル変換して演算処理装置に入力し、演算処理装置で入力した信号を処理して遮断指令を送出するガスタービン発電機のシェアピン保護装置において、
前記演算処理装置は、入力される2相の電圧値、入力される2相の電流値および発電機の定数から電気的出力トルクを算出する電気的出力トルク演算部と、このトルク演算部で算出されたトルクと事故直前の電気的出力トルクおよび発電機の定数から軸ねじりトルクを算出し、原動機、発電機からなる二元連立微分方程式を一元に縮約した微分方程式を解くための一つの積分演算部のみにより構成する軸ねじりトルク演算部と、この軸ねじりトルク演算部で算出された軸ねじりトルク値が供給される検出部と、この検出部に入力された軸ねじりトルク値が一定値以上になったときに遮断指令を系統連系遮断器へ与えて、発電機を系統から解列する手段とを備え、
前記発電機を系統から解列する手段によってシェアピンの破断を保護することを特徴とするものである。
【0009】
第2発明は、演算処理装置は、マイクロプロセッサから構成したことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、この発明の実施の形態を述べる前に、図2により、2つの質量で表現したガスタービン発電機ロータについて述べる。図2において、ガスタービン発電機のロータは、バネで接続された複数の質量と考えることができるので、ニュートンの法則により次式(1)、(2)が成り立つ。
【0012】
【数1】
Figure 0003899687
【0013】
(1)式、(2)式において、J1,J2は回転体の質量、T1,T2は回転体へ与えられるトルク、T12は軸トルク、δ1、δ2は機械的位相角である。
【0014】
外から与えられるトルクは次の(3)式、(4)式になる。
1=Tm ……(3)
2=−Te ……(4)
ここで、Tmは機械的入力トルク、Teは電気的出力トルクである。
【0015】
また、軸トルクT12は次の(5)式で表される。
12=K12(δ2−δ1) ……(5)
ただし、K12はばね定数である。
【0016】
上記(1)式から(5)式は、次式(6a),(6b)式のようにまとめることができる。
【0017】
【数2】
Figure 0003899687
【0018】
なお、電気的出力トルクは次式(7)式で表すことができる。
Te(t)=va(t)ia(t)+vb(t)ib+vc(t)ic(t) ……(7)
ただし、
va,vb,vc:発電機端子電圧
ia、ib、ic:発電機端子電流
事故発生から数サイクル以内では、ガバナなどの影響は無視できるので、機械的入力トルクは一定であり、その値は、事故直前の値に等しいと考えることができる。また、事故発生前は定常状態であるので、機械的入力トルクと電気的出力トルクの値は等しい。よって、事故直前の電気的出力トルクをもって事故後の機械的入力トルクを近似することができる。
【0019】
m=Tm0=Te0 ……(8)
ただし、
m0:事故直前の機械的入力トルク
e0:事故直前の電気的出力トルク
なお、図3は、電気的出力トルクと軸ねじりトルクの特性図である。
【0020】
ここで、この発明の実施の第1形態を図1により説明するに、図4と同一部分は同一符号を付して述べる。図1において、発電機42の端子電圧および電流は変圧器PTおよび変流器CTで検出してアナログ・ディジタル変換器A/Dに入力され、ディジタル信号に変換される。このディジタル信号は、電気的出力トルク演算部11に供給され、この演算部11で前記(7)式によって電気的出力トルクを算出する。
【0021】
(7)式は近似式であり、ここでは発電機の回転速度が事故前と変わらず一定であると仮定しているが、一般に発電機の電気的出力トルクの最大値は事故発生から数サイクル以内で発生し、シェアピンの破断の予測には、この最大値が対象となるので、発電機の回転速度の変化は無視することができる。また、(7)式では、電機子の抵抗による損失を考慮していないが、電機子の抵抗は小さいので、これを無視しても差し支えない。
【0022】
電気的出力トルク演算部11により演算によって算出されたトルクと、事故直前に算出された電気的出力トルク((8)式参照)および発電機の定数は、軸ねじりトルク演算部12に供給され、この演算部12で前記(5)式、(6a)および(6b)式によって軸ねじりトルクが算出される。算出された軸ねじりトルクは、検出部13に供給され、供給されたトルクの値が一定値以上のときに、遮断指令を系統連系遮断器47に送出する。なお、上記(5)式、(6a)および(6b)式は近似式であり、ここでは、摩擦など発電機機械系の損失は無視している。上記の理由で軸トルクの最大値は、事故発生から数サイクル以内で発生し、シェアピンの破断の予測には、この最大値が対象となるので、発電機機械系の損失は無視することができる。
【0023】
上記図1に示すように構成することにより、発電機42の軸ねじりトルクが発電機42の定格出力に対するトルクの数倍になるような電気的外乱、すなわち系統事故が発生すると、発電機42の三相分の端子電圧、電流から演算部11で演算して、系統事故時の発電機42の電気的出力トルクを求める。求められたこの値と、あらかじめ求められていた事故直前のトルクとを演算部12で演算して軸ねじりトルクを求める。このようにして求めたトルク検出値を検出部13に入力して、その検出値が一定値以上になったときに遮断指令を系統連系遮断器47へ与えて、発電機42を系統から解列し、シェアピン44を破断から保護する。
【0024】
次に、この発明の実施の第2形態について述べる。図1、図2において、発電機42が接地されていない場合、あるいは高抵抗で接地されている場合には、前記(7)式を次式(9)式のように簡略化することができる。発電機42の中性点が接地されていないか、高抵抗で接地されている場合には、次式(9)式が成り立つ。
【0025】
Figure 0003899687
この(10)式を(7)式に代入すると、次式(11)式が得られる。
Figure 0003899687
電気的出力トルク演算部11で(7)式の替わりに、上記(11)式を用いることにより、3台の変圧器PT,変流器CTを、それぞれ2台に削減することができるようになる。
【0026】
次に、この発明の実施の第3形態について述べる。前記(6a)式、(6b)式の二元連立微分方程式を、ひとつの微分方程式に縮約することができる。すなわち、(6a)式/J1−(6b)式/J2より次式(12)式が得られる。
【0027】
【数3】
Figure 0003899687
【0028】
この微分方程式は容易に解くことができ、軸ねじりトルク演算部12は一つの積分演算部で構成することができるようになる。
【0029】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、シェアピンにかかる軸トルクを演算し、これによりシェアピンの破断を予測するため、保護装置の誤動作/誤不動作がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す構成説明図。
【図2】実施の形態の補足説明用のガスタービン発電機ロータを示す原理説明図。
【図3】実施の形態の補足説明用の電気的出力トルクと軸ねじりトルクの特性図。
【図4】従来例を示す構成説明図。
【符号の説明】
11…電気的出力トルク演算部
12…軸ねじりトルク演算部
13…検出部
41…ガスタービン
42…発電機
43…減速機
44…シェアピン
45…電力系統
46…マイクロプロセッサ
47…系統連系遮断器
PT…変圧器
CT…変流器
A/D…アナログ・ディジタル変換器

Claims (2)

  1. 発電機の端子電圧および電流を検出し、この検出信号をディジタル変換して演算処理装置に入力し、演算処理装置で入力した信号を処理して遮断指令を送出するガスタービン発電機のシェアピン保護装置において、
    前記演算処理装置は、入力される2相の電圧値、入力される2相の電流値および発電機の定数から電気的出力トルクを算出する電気的出力トルク演算部と、このトルク演算部で算出されたトルクと事故直前の電気的出力トルクおよび発電機の定数から軸ねじりトルクを算出し、原動機、発電機からなる二元連立微分方程式を一元に縮約した微分方程式を解くための一つの積分演算部のみにより構成する軸ねじりトルク演算部と、この軸ねじりトルク演算部で算出された軸ねじりトルク値が供給される検出部と、この検出部に入力された軸ねじりトルク値が一定値以上になったときに遮断指令を系統連系遮断器へ与えて、発電機を系統から解列する手段とを備え、
    前記発電機を系統から解列する手段によってシェアピンの破断を保護することを特徴とするガスタービン発電機のシェアピン保護装置。
  2. 前記演算処理装置は、マイクロプロセッサから構成したことを特徴とする請求項1記載のガスタービン発電機のシェアピン保護装置。
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