JP3899686B2 - ガスタービン発電機の軸トルク監視装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガスタービン発電機の軸トルク監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンを原動機とする発電機では、過負荷から原動機を保護するために減速機と発電機との間にシェアピンが設けられている。図4はガスタービンを原動機とする発電機を使用した系統の構成図で、図4において41はガスタービン、42は発電機で、ガスタービン41と発電機42との間には減速機43が設けられ、減速機43と発電機42との間にはシェアピン44が設けられている。このシェアピン44は、原動機に過負荷がかかった場合に、原動機が破損しないための保護装置であり、このシェアピン44にかかるトルクが、一定の値に達すると破断するように設計されている。
【0003】
この臨界値は通常、発電機定格トルクの数倍である。発電機42が連系されている電力系統45で事故があり、発電機42の電気的出力トルクが急激に変化すると発電機軸にねじりトルクが発生する。この軸ねじりトルクが、上記臨界値を越えない瞬時電圧低下のような事故の場合でもトルクによる振動が発生し、その振動は疲労として蓄積されていく。このように累積された疲労が疲労限度に達した時、クラック(ひび)が出来る。クラックが“臨界長”まで成長した時、シェアピン44は破断する。“臨界長”に至るためのねじりトルクは、クラック“初期化”のためのそれに比べ何倍も大である。
【0004】
よって“初期化”から“臨界長”へ至るには、瞬時の場合もあるが長時間がかかる場合もある。シェアピン44が破断すると、これを修復するには長時間がかかり、その間発電機の運転は不能となる。そのため、あらかじめシェアピン44の寿命を予測して、発電機42の点検時にシェアピン44を交換すれば不要な発電機の停止を防ぐことが出来る。そのために、軸トルク監視装置が必要となる。現在技術で軸トルク監視装置を構成すれば、以下のようになる。図4でガスタービン41の軸端にトルクゲージを貼り付け、これをFM受信器21で受信して軸ねじりトルクを検出する。この軸ねじりトルクは検出部22に入力され、検出部22では、このトルクが所定の値を越えた場合に警報を発する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
(1)軸ねじりトルクはFM受信器で検出されるため、トルクゲージは露出している部分に貼らなければならない。そのため、ガスタービンの軸にトルクゲージを貼り付けることになる。そこで検出される軸ねじりトルクは、シェアピンにかかる軸ねじりトルクとは異なり、寿命を正確に予測することが出来ない。
【0006】
(2)軸ねじりトルクの大きさは検出できるが、シェアピンの寿命(あと何サイクルで破断するか)を予測することができない。
【0007】
(3)FM受信器を用いるため軸トルク装置の構成が複雑となる。
【0008】
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、シェアピンにかかるトルクを演算し、これを累積することによりシェアピンの寿命を予測できるようにしたガスタービン発電機の軸トルク監視装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を達成するために、第1発明は、発電機の端子電圧および電流を検出し、この検出信号をディジタル変換して演算処理装置に入力し、演算処理装置で入力した信号を処理して警報を送出するガスタービン発電機の軸トルク監視装置において、
前記演算処理装置は、入力される2相の電圧値、入力される2相の電流値および発電機の定数から電気的出力トルクを算出する電気的出力トルク演算部と、このトルク演算部で算出されたトルクと事故直前の電気的出力トルクおよび発電機の定数から軸ねじりトルクを算出し、原動機、発電機からなる二元連立微分方程式を一元に縮約した微分方程式を解くための一つの積分演算部のみにより構成する軸ねじりトルク演算部と、シェアピンにかかる応力と寿命の関係を示すS−N曲線を、トルク対寿命データに変換して記憶するS−N曲線記憶部と、軸ねじりトルク演算部で算出された軸ねじりトルクの履歴とS−N曲線データからシェアピン寿命を算出してこれを累積するシェアピン寿命演算部と、このシェアピン寿命演算部で算出されたシェアピン寿命が予め設定された値よりも小となったときに警報を発する検出部とを備え、
前記検出部からの警報によってシェアピンの寿命を予測するようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
第2発明は、演算処理装置は、マイクロプロセッサから構成したことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、この発明の実施の形態を述べる前に、図2により、2つの質量で表現したガスタービン発電機ロータについて述べる。図2において、ガスタービン発電機のロータは、バネで接続された複数の質量と考えることができるので、ニュートンの法則により次式(1)、(2)が成り立つ。
【0013】
【数1】
Figure 0003899686
【0014】
(1)式、(2)式において、J1,J2は回転体の質量、T1,T2は回転体へ与えられるトルク、T12は軸トルク、δ1、δ2は機械的位相角である。
【0015】
外から与えられるトルクは次の(3)式、(4)式になる。
1=Tm ……(3)
2=−Te ……(4)
ここで、Tmは機械的入力トルク、Teは電気的出力トルクである。
【0016】
また、軸トルクT12は次の(5)式で表される。
12=K12(δ2−δ1) ……(5)
ただし、K12はばね定数である。
【0017】
上記(1)式から(5)式は、次式(6a),(6b)式のようにまとめることができる。
【0018】
【数2】
Figure 0003899686
【0019】
なお、電気的出力トルクは次式(7)式で表すことができる。
Te(t)=va(t)ia(t)+vb(t)ib+vc(t)ic(t) ……(7)
ただし、
va,vb,vc:発電機端子電圧
ia、ib、ic:発電機端子電流
事故発生から数サイクル以内では、ガバナなどの影響は無視できるので、機械的入力トルクは一定であり、その値は、事故直前の値に等しいと考えることができる。また、事故発生前は定常状態であるので、機械的入力トルクと電気的出力トルクの値は等しい。よって、事故直前の電気的出力トルクをもって事故後の機械的入力トルクを近似することができる。
【0020】
m=Tm0=Te0 ……(8)
ただし、
m0:事故直前の機械的入力トルク
e0:事故直前の電気的出力トルク
なお、図3は、電気的出力トルクと軸ねじりトルクの特性図である。
【0021】
ここで、この発明の実施の第1形態を図1により説明するに、図4と同一部分は同一符号を付して述べる。図1において、発電機42の端子電圧および電流は変圧器PTおよび変流器CTで検出してアナログ・ディジタル変換器A/Dに入力され、ディジタル信号に変換される。このディジタル信号は、電気的出力トルク演算部11に供給され、この演算部11で前記(7)式によって電気的出力トルクを算出する。
【0022】
電気的出力トルク演算部11により演算によって算出されたトルクと、事故直前に算出された電気的出力トルク((8)式参照)および発電機の定数は、軸ねじりトルク演算部12に供給され、この演算部12で前記(5)式、(6a)および(6b)式によって軸ねじりトルクを算出する。
【0023】
軸ねじりトルクの履歴が分かれば、それを図5に示すS−N曲線に関連づけることができる。このS−N曲線は、シェアピンにかかる応力と寿命(サイクル)の関係を示す曲線でシェアピンメーカから供給される。この応力対寿命データをトルク対寿命データに変換した後、S−N曲線記憶部13にあらかじめ格納しておく。そして、軸ねじりトルク演算部12で算出された軸ねじりトルクと、S−N曲線記憶部13に格納されたS−N曲線データをシェアピン寿命演算部14に供給する。
【0024】
このシェアピン寿命算出部14では、軸ねじりトルクに対応するシェアピンの寿命をS−N曲線データから求め、次の(9)式によりシェアピンの寿命を累積する。シェアピン寿命演算部14により算出された寿命は、検出部15に供給され、検出部15では、この寿命があらかじめ設定された値よりも小となった時に警報を発する。
【0025】
【数3】
Figure 0003899686
【0026】
なお、図1において、電気的出力トルク演算部11、軸ねじりトルク演算部12、S−N曲線記憶部13、シェアピン寿命演算部14および検出部15からなる演算処理装置は、マイクロプロセッサ46から構成される。
【0027】
次にこの発明の実施の第2形態について述べる。図1、図2において、発電機42が接地されていない場合、あるいは高抵抗で接地されている場合には、前記(7)式を次式(10)式のように簡略化することができる。発電機42の中性点が接地されていないか、高抵抗で接地されている場合には、次式(10)式が成り立つ。
【0028】
Figure 0003899686
この(10)式を(7)式に代入すると、次式(11)式が得られる。
Figure 0003899686
電気的出力トルク演算部11で(7)式の替わりに(11)式を用いることにより、3台の変圧器PT,変流器CTを、それぞれ2台に削減することができるようになる。
【0029】
次にこの発明の実施の第3形態について述べる。前記(6a)式、(6b)式の二元連立微分方程式を、ひとつの微分方程式に縮約することができる。すなわち、(6a)式/J1−(6b)式/J2より次式(12)式が得られる。
【0030】
【数4】
Figure 0003899686
【0031】
この微分方程式は容易に解くことができ、軸ねじりトルク演算部12は一つの積分演算部で構成することができるようになる。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、軸トルクの値から疲労の蓄積を計算することができるようになり、何かのじょう乱があったときに、次の判断が可能となる。
(A)当該発電機の運転を継続し、シェアピンの点検はしない。
(B)当該発電機の運転を継続し、次の停止時にシェアピンの点検を計画する。
(C)直ちに当該発電機の運転を中止し、シェアピンの点検が終了するまで運転しない。
よって以下の利点が得られる。
(1)不必要に発電機の運転を中止することがなくなる。
(2)シェアピンに急速に成長するクラックを残したまま、発電機の運転を継続することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す構成説明図。
【図2】実施の形態の補足説明用のガスタービン発電機ロータを示す原理説明図。
【図3】実施の形態の補足説明用の電気的出力トルクと軸ねじりトルクの特性図。
【図4】従来例を示す構成説明図。
【図5】S−N曲線例を示す特性図。
【符号の説明】
11…電気的出力トルク演算部
12…軸ねじりトルク演算部
13…S−N曲線記憶部
14…シェアピン寿命演算部
15…検出部
21…FM受信器
22…検出部
41…ガスタービン
42…発電機
43…減速機
44…シェアピン
45…電力系統
46…マイクロプロセッサ
47…系統連系遮断器
PT…変圧器
CT…変流器
A/D…アナログ・ディジタル変換器

Claims (2)

  1. 発電機の端子電圧および電流を検出し、この検出信号をディジタル変換して演算処理装置に入力し、演算処理装置で入力した信号を処理して警報を送出するガスタービン発電機の軸トルク監視装置において、
    前記演算処理装置は、入力される2相の電圧値、入力される2相の電流値および発電機の定数から電気的出力トルクを算出する電気的出力トルク演算部と、このトルク演算部で算出されたトルクと事故直前の電気的出力トルクおよび発電機の定数から軸ねじりトルクを算出し、原動機、発電機からなる二元連立微分方程式を一元に縮約した微分方程式を解くための一つの積分演算部のみにより構成する軸ねじりトルク演算部と、シェアピンにかかる応力と寿命の関係を示すS−N曲線を、トルク対寿命データに変換して記憶するS−N曲線記憶部と、軸ねじりトルク演算部で算出された軸ねじりトルクの履歴とS−N曲線データからシェアピン寿命を算出してこれを累積するシェアピン寿命演算部と、このシェアピン寿命演算部で算出されたシェアピン寿命が予め設定された値よりも小となったときに警報を発する検出部とを備え、
    前記検出部からの警報によってシェアピンの寿命を予測するようにしたことを特徴とするガスタービン発電機の軸トルク監視装置。
  2. 前記演算処理装置は、マイクロプロセッサから構成したことを特徴とする請求項1記載のガスタービン発電機の軸トルク監視装置。
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