JP3872302B2 - 排水処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脱臭装置を備えた排水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、有機性排水中の硝酸塩等を活性汚泥により脱窒する脱窒槽と、脱窒された排水中のアンモニア分を活性汚泥により硝化する硝化槽と、硝化された活性汚泥含有排水の一部を脱窒槽に戻す循環手段とを備えたいわゆる循環脱窒型の排水処理装置が用いられている。そして、例えば、特開平10−15588号公報に開示されているように、循環手段によって脱窒槽に戻す活性汚泥含有排水を脱窒槽の水面上に設置された充填層に散水することによって、脱窒槽から発生する有臭ガスを脱臭する脱臭装置を備えた排水処理装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような脱臭装置を備える排水処理装置においては充填層に活性汚泥等の固形分が詰まりやすく、詰まり予防のために頻繁な充填層の洗浄が欠かせずメンテナンスコストが高いという問題がある。
【0004】
一方、このような循環型の排水処理装置の脱臭装置において、さらに脱窒槽以外から発生する有臭ガスを脱臭することが望まれている。しかしながら、上述の排水処理装置では、脱窒槽以外から発生する有臭ガスの脱臭には対応していない。また、上述の排水処理装置の脱窒槽に外部から有臭ガスを供給しようとすると、脱窒処理中の活性汚泥含有排水と外部からの有臭ガスとが直接接触して活性汚泥含有排水の溶存酸素濃度が上昇し、脱窒槽内の嫌気性条件が維持しにくくなって脱窒効率が悪化するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、脱窒槽の嫌気性条件を維持しつつ外部の有臭ガスを効率的に脱臭することが可能な脱臭装置を備えた排水処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を進めた結果、硝化槽から脱窒槽に循環する排水の一部を、脱窒槽とは異なる外部の容器で有臭ガスと接触させた後に脱窒槽に戻すことにより、脱窒槽内の嫌気性条件を維持しつつ有臭ガスの脱臭が可能であること、また、活性汚泥含有排水を当該容器中の有臭ガスに噴霧するとともに、有臭ガスを当該容器中に保持される活性汚泥含有排水中に散気することにより、従来は充分な脱臭のために必要と考えられていた充填層を配置せずとも有臭ガスの充分かつ効率的な脱臭が可能であることを見出した。
【0007】
本発明に係る排水処理装置は、有機性排水を受け入れ嫌気性条件下で脱窒処理を行なう脱窒手段と、脱窒手段で脱窒処理された排水を受け入れ好気性条件下で硝化処理を行なう硝化手段と、硝化手段で硝化処理された排水の少なくとも一部を脱窒手段に戻す循環手段とを備える排水処理装置において、循環手段は、所定の水位に排水が保持される容器と、脱窒手段に戻される排水を容器内の上方から噴霧して液滴を形成させる噴霧手段と、容器内に保持される排水中に有臭ガスを散気する散気手段とを具備しており、噴霧手段と容器内に保持された排水の液面との間に液滴が液面まで有臭ガスと向流接触しつつ自由落下するガス液滴接触部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の排水処理装置によれば、硝化手段において活性汚泥により硝化され脱窒手段に戻される排水を脱窒手段とは別の容器を備える脱臭装置内で有臭ガスと接触させることにより有臭ガスの脱臭がなされ、有臭ガスが脱臭される際に脱窒手段内の液体と有臭ガスとが直接接触しないので、脱窒手段内の嫌気性条件が容易に維持され、脱窒能力が低下しない。
【0009】
また、脱臭装置の容器に保持される活性汚泥含有排水中に有臭ガスが散気されて液中を上昇し、有臭ガスと活性汚泥含有排水とが良好に接触して有臭ガスが効率よく脱臭されるとともに、散気されて液中を上昇した後液面上のガス液滴接触部に放出された未脱臭の有臭ガスも、噴霧手段によって噴霧された活性汚泥含有排水の液滴と向流接触して効率良く脱臭されるので、充填層を必要とすることなく高効率に有臭ガスの脱臭がなされる。そして、充填層を必要としないので、活性汚泥等の詰まりによる充填層の閉塞等の問題も起こらない。
【0010】
ここで、散気手段は、液面より200〜250mm下方から有臭ガスを散気するものであることが好ましい。
【0011】
散気位置と水面との間隔が200mm未満では、活性汚泥含有排水と有臭ガスとの接触時間が短くなって脱臭効率が低下する傾向にある。一方、散気位置と水面との間隔が250mmを超えると、散気するために高い有臭ガスの圧力を必要とし、有臭ガスの排気に用いられる一般的なファンの吐出圧力では散気が困難となる傾向にある。
【0012】
また、容器から脱窒手段に戻されるべき排水を所定時間静置させて脱気せしめる脱気手段をさらに備えることが好ましい。
【0013】
脱気手段を備えることにより、脱窒手段に戻される排水が脱気され、溶存酸素濃度が充分に低くなったのちに脱窒手段に戻るので、脱窒手段をより確実に嫌気性条件に維持することが可能とされる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る排水処理装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
図1は、本発明の排水処理装置の実施形態を示す模式図である。本実施形態の排水処理装置100は、排水中の窒素分を脱窒する脱窒槽(脱窒手段)10と、排水中のアンモニア等を硝化する硝化槽(硝化手段)11と、硝化された排水に対して2度目の脱窒をする二次脱窒槽12と、2度目の脱窒がなされた排水中に残留する分解性有機物を酸化する酸化槽13と、分解性有機物が酸化された排水から活性汚泥を分離する膜分離器14と、有臭ガスを脱臭する脱臭装置1と、脱臭装置1に隣接し脱臭装置1で有臭ガスを脱臭した排水を脱気する脱気槽(脱気手段)2とを備えている。
【0016】
脱窒槽10は、嫌気性条件下で活性汚泥中の脱窒菌によって排水中の硝酸塩や亜硝酸塩等の窒素酸化物を排水中の分解性有機物を炭素源として還元し窒素にする生物処理槽であり、他の系からの有機系排水を受け入れるラインL1と、脱気槽2からの排水を受け入れるラインL3と、脱窒槽10で脱窒処理した排水を硝化槽11へ溢流させる溢流管21とを備えている。
【0017】
硝化槽11は、好気性条件下で活性汚泥中の硝化菌によって排水中のアンモニア等を硝酸塩や亜硝酸塩等の窒素酸化物に硝化する生物処理槽であり、脱窒槽10からの排水を受け入れる溢流管21が接続されているとともに、硝化槽11で硝化処理された排水の一部を二次脱窒槽へ送るラインL5と、硝化槽11で硝化処理された排水の一部をポンプ50を介して脱臭装置1へ送るラインL2とが接続されている。また、硝化槽11は、硝化槽11内の排水を空気等に晒して好気性条件とするための曝気管32を備え、この曝気管32はブロアー61に接続されている。
【0018】
そして、硝化槽11で硝化処理された排水の一部は、ポンプ50、ラインL2、脱臭装置1、脱気槽2およびラインL3によって形成される循環装置(循環手段)70を介して脱窒槽10へ循環される。
【0019】
二次脱窒槽12は、硝化槽11で硝化された排水中に残留する硝酸塩や亜硝酸塩等の窒素酸化物を、活性汚泥中の脱窒菌と炭素源として添加されるメタノールとにより嫌気性条件下で還元脱窒して除去するものであり、メタノールを添加するメタノール供給器63と、脱窒された排水を溢流させて酸化槽13へ送る溢流管48とを備えている。
【0020】
酸化槽13は、二次脱窒槽12で脱窒された排水中に残留するメタノール等の分解性有機物を、好気性条件下で活性汚泥中の酸化菌によって酸化分解するものであり、二次脱窒槽12の排水を受け入れる溢流管48と、酸化分解処理された排水を膜分離器14へ送るラインL6とが接続されている。また、酸化槽13は、酸化槽13内の排水を空気等に晒すための曝気管49を備え、この曝気管49はブロアー62に接続されている。
【0021】
膜分離器14は、酸化槽13で処理された排水から活性汚泥を分離して清澄な処理済水を得るための固液分離装置であり、酸化槽13から活性汚泥を含む処理済水を受け入れるラインL6と、固液分離された清澄な処理済水をポンプ52を介して外部に送るラインL9と、回収された汚泥の一部をポンプ53を介してラインL2の排水に合流させるラインL7と、回収された汚泥の一部をポンプ54を介して系外に排出するラインL8とを備えている。
【0022】
脱臭装置1は、硝化槽11から循環される活性汚泥を含む排水と有臭ガスとを接触させて有臭ガスを活性汚泥を含む排水に吸収させるとともに、活性汚泥によって有臭成分を分解処理するものであり、図2に示すように、壁(容器)20,20aによって外郭が構成されている。また、脱気槽2は、脱臭装置1で有臭ガスを吸収・分解した後の排水を受け入れて静置することにより排水を脱気せしめ、溶存酸素濃度を低下させるものであり、脱臭装置1に隣接し、脱臭装置1の側面下部の壁20aと壁31により外郭が構成されている。
【0023】
脱臭装置1と脱気槽2が共有する壁20aの上部と下部には、脱臭装置1と脱気槽2との間を連通する上部連通孔22および下部連通孔23が形成されているとともに、脱気槽2には、脱気槽2内で脱気された排水を上部連通孔22と下部連通孔23との間の高さの所定の水位から溢流させてラインL3に送る溢流管24を備えている。そして、この上部連通孔22、下部連通孔23および溢流管24によって、脱臭装置1には、脱気槽2と同じ水位の活性汚泥含有排水である液相部41が形成されるようになっている。また、脱臭装置1の液相部41の上部には気相部42が形成されるようになっている。
【0024】
また、脱臭装置1は、液相部41の水面から所定の距離Lだけ下方に設置され、液相部41内に有臭ガスを気泡として散気するための散気管(散気手段)26を備え、散気管26から散気された有臭ガスの気泡が液相部41中で活性汚泥含有排水と接触したのち、気相部42へ放出されるようになっている。そして、この散気管26は、ファン51によって図示しない排気ダクトから有臭ガスを補集してくるラインL4と接続されている。
【0025】
なお、散気管26の水面からの距離Lに制限はないが、Lが大きすぎると3400Pa程度の吐出圧力を有する一般的なファン51の吐出圧力では散気が困難となる傾向にあり、他方、Lが小さすぎると液相部41の活性汚泥含有排水と散気された有臭ガスとの接触時間が少なくなって脱臭効率が低下する傾向にあるので、200mm≦L≦250mmとすることが好ましい。
【0026】
そして、脱臭装置1は、気相部42の上方に設置され、ラインL2を介して循環される硝化槽11からの活性汚泥含有排水を下方に向けて噴霧して液滴を形成させる噴霧器(噴霧手段)25を備えるとともに、噴霧器25と液相部41の液面との間に噴霧された液滴が液面まで有臭ガスと向流接触しつつ自由落下するガス液滴接触部43が形成されている。また、脱臭装置1の壁20の天井部には、活性汚泥含有排水と接触することにより生物学的に脱臭されたガスを外部に排出するラインL10が接続されている。
【0027】
なお、脱臭装置1内での活性汚泥含有排水と有臭ガスとの接触時間や、有臭ガスの空塔速度に特に制限はないが、より確実に脱臭をするためには接触時間を3〜40秒程度にすることが好ましく、空塔速度は0.3〜1.0m/sとすることが好ましい。そして、脱臭装置1の容量は処理ガス流量×接触時間により、脱臭装置1の断面積は処理ガス流量/ガス空塔速度により各々好適な大きさに設定できる。
【0028】
また、硝化槽11から循環装置70を介して脱窒槽10に循環される排水の量に関しても特に制限はないが、より効率よく有機性排水の処理を行うためには循環流量がラインL1を介して流入される有機性排水に対し15〜50倍程度になることが好ましい。
【0029】
さらに、脱気槽2での滞留時間には特に制限はないが、より効果的に溶存酸素濃度を低下させるには1分〜5分程度の滞留時間となるように脱気槽2の容量等を設定することが好ましい。
【0030】
つぎに、本実施形態に係る排水処理装置100の作用について説明する。
【0031】
まず、予め脱窒槽10、硝化槽11、二次脱窒槽12および酸化槽13にそれぞれ活性汚泥を投入し、各槽において各々の生物処理が可能な状態とする。
【0032】
つぎに、ラインL1を介して、有機性排水を脱窒槽10に受け入れる。脱窒槽10では、嫌気性条件下で活性汚泥によって、排水中の硝酸塩や亜硝酸塩が排水中の分解性有機物を炭素源として還元脱窒され窒素ガスになる。脱窒された排水は、溢流管21を介して硝化槽11に送られる。
【0033】
硝化槽11では、排水中の窒素化合物が曝気管32による曝気によって形成される好気性条件下で活性汚泥によって亜硝酸塩や硝酸塩に硝化される。そして、硝化された排水の大部分は、ポンプ50によってラインL2を介して脱臭装置1に送られる。
【0034】
脱臭装置1に送られた排水は、噴霧器25によって脱臭装置1内の気相部42に噴霧され、液滴となって脱臭装置1内のガス液滴接触部43中を霧状に自由落下し、脱臭装置1内の液相部41の水面に到達する。そして、液相部41内の活性汚泥を含む排水は、下部連通孔23を介して、脱気槽2に流入し、所定の滞留時間静置することにより脱気されて溶存酸素濃度が充分低くなった後、溢流管24によって溢流しラインL3を介して、脱窒槽10に戻る。
【0035】
そして、脱窒槽10では、循環された排水中の亜硝酸塩や硝酸塩等が前述と同様に活性汚泥によって嫌気性条件下で脱窒される。
【0036】
一方、硝化槽11で硝化された排水の一部は、ラインL5を介して二次脱窒槽12に流入される。二次脱窒槽では、メタノール供給器63から供給されたメタノールを炭素源として、嫌気性条件下で排水中に残存する亜硝酸塩と硝酸塩が活性汚泥により還元脱窒される。そして、再度の脱窒が行なわれた排水は、溢流管48を介して、酸化槽13に流入される。酸化槽13では、曝気管49による曝気により形成される好気性条件下で、排水中に残留するメタノール等の分解性有機物が活性汚泥によって酸化除去される。
【0037】
これらの処理を経て浄化された水は、ラインL6を介して膜分離器14に導入され、固形分である活性汚泥が分離される。そして、清澄な水は、ポンプ52によってラインL9を介して外界に放流されたり再利用される。一方、分離された活性汚泥の一部は、ポンプ53によってラインL7を介してラインL2と合流して脱臭装置1に循環されるほか、ポンプ54によってラインL8を介して系外に排出され、廃棄等が行なわれる。
【0038】
ここで、図示しない排気ダクト等からファン51によって補集された有臭ガスがラインL4を介して、脱臭装置1の散気管26から液相部41の活性汚泥含有排水中に気泡として散気される。これにより、散気された有臭ガスの気泡が液相部41を上昇しながら活性汚泥含有排水と効率よく接触し、有臭ガス成分が活性汚泥含有排水に吸収され、さらに、活性汚泥により有臭ガス成分が分解されて排水中の分解性有機物成分となる。
【0039】
また、上記活性汚泥含有排水に吸収されなかった有臭ガス成分は、水面上の気相部42に放出されるが、噴霧器25によって噴霧されガス液滴接触部43を落下してくる活性汚泥含有排水の液滴と向流接触し、有臭ガス成分は液滴に効率よく吸収され、活性汚泥により分解されて排水中の分解性有機物成分となる。そして、活性汚泥含有排水と接触して有臭成分が除去されたガスは、脱臭装置1のラインL10から外部に排出される。
【0040】
一方、有臭ガス成分由来の分解性有機物成分を含む排水は、脱気槽2で所定の滞留時間静置されて脱気されたあと、溢流管24を介して脱窒槽10に流入され、排水中の分解性有機物成分は亜硝酸塩や硝酸塩を還元する炭素源とされる。
【0041】
このように、本発明の排水処理装置100によれば、活性汚泥含有排水を噴霧する噴霧器25と、有臭ガスを活性汚泥含有排水中に散気する散気管26とを具備し、噴霧された液滴が落下するガス液滴接触部43が形成された脱臭装置1を循環装置70が備えていて、有臭ガスが散気管26により活性汚泥含有排水中に気泡として散気されて活性汚泥含有排水と良好に接触して効率よく脱臭されるとともに、脱臭されなかった有臭ガスもガス液滴接触部43において噴霧器25によって噴霧された活性汚泥含有排水の液滴と向流接触して効率よく脱臭されるので、充填層を必要とすること無く高効率に有臭ガスの脱臭が行なわれる。また、脱臭装置1内において活性汚泥等の固形分による詰まり等による問題が起こらない。
【0042】
さらに、硝化槽11において硝化され脱窒槽10に戻される排水が脱窒槽10とは別の容器20,20aを備える脱臭装置1内で有臭ガスと接触することにより有臭ガスの脱臭がなされ、有臭ガスが脱臭される際に脱窒槽10内の排水と有臭ガスとが直接接触しないので、脱窒槽10内の嫌気性条件が容易に維持され、脱窒能力が低下しない。
【0043】
そして、脱窒槽10に移送される排水が脱気槽2において脱気され、溶存酸素濃度が充分に低くなったのちに脱窒槽10に戻るので、脱窒槽10をより確実に嫌気性条件に維持することが可能とされている。
【0044】
また、脱臭装置1においては、さまざまな菌体を含む活性汚泥が硝化槽11から常時供給されるので、有臭ガスの種類や組成が急変したとき等でも問題なく対応して脱臭することができるとともに、菌の偏りによる経時的な脱臭能力の低下も防止されている。
【0045】
つぎに、本実施形態の排水処理装置100の脱臭装置1の他の構成を、図3(a)および図3(b)を参照して説明する。この構成の脱臭装置1は、噴霧器として、壁20の内側に水平に接するようにパイプが略円環状に接合された噴霧管125を備えている。この噴霧管125は、活性汚泥を含む排水を所望の方向に噴霧するための噴霧ノズル129を備え、この噴霧ノズル129は、噴霧管125の円環の中心方向で、かつ、各々の噴霧ノズル129から水平な方向と、水平な方向から30度下方を向いた方向との間に活性汚泥含有排水を噴霧するように設定されている。
【0046】
このようにすると、噴霧管125によって噴霧される液滴が略水平方向に出射され、下方に向けて噴霧する場合に比べてガス液滴接触部43における液滴の滞留時間が伸びるので、さらに効率よくガス液滴接触部43での有臭ガスと活性汚泥含有排水の液滴との接触による有臭ガスの吸収・分解が行なわれる傾向にある。
【0047】
なお、本発明に係る排水処理装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形態様をとることが可能である。例えば、本実施形態では、二次脱窒槽12と酸化槽13とを備え、硝化槽11から排出された排水中の残存窒素酸化物の生物処理を行なっているが、硝化槽11から排出される排水の残存窒素酸化物濃度が問題とならない場合等は、二次脱窒槽12と酸化槽13とを備えなくてもよい。
【0048】
また、本実施形態では、生物処理された処理済水から活性汚泥を分離して清澄水を得るべく固液分離器として膜分離器14を備えているが、活性汚泥を含む処理済水を後工程で使用したい場合等には、これを備えなくても構わない。
【0049】
また、本実施形態では、脱臭装置1で有臭ガスを脱臭した排水を脱気して溶存酸素を低下させてから脱窒槽10へ流入させるべく脱気槽2を備えているが、脱臭装置1の液相部41の水位を高くするとともに散気管26と容器20の底との間隔を充分にとることにより、散気管26の下部での排水の滞留時間を長くして脱気部を兼ねるようにしてもよい。また、有臭ガスの処理量が比較的小さい時等は、脱気槽2を設けなくても構わない。
【0050】
また、本実施形態では、硝化槽11から脱窒槽10に循環される硝化排水を全量脱臭装置1に送っているが、脱臭負荷が比較的小さい場合等は一部を脱臭装置1に送り、一部を直接脱窒槽10に戻しても構わない。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の排水処理装置によれば、有臭ガスが散気手段により活性汚泥含有排水中に気泡として散気されて活性汚泥含有排水と良好に接触して効率よく脱臭されるとともに、排水中で完全に脱臭されなかった有臭ガスもガス液滴接触部において噴霧手段によって噴霧された活性汚泥含有排水の液滴と向流接触して脱臭されるので、充填層を必要とすること無く有臭ガスの脱臭が効率的に行なわれる。また、脱臭装置内において活性汚泥等の固形分による詰まり等による問題が起こらない。
【0052】
さらに、硝化手段において硝化され脱窒手段に戻される排水の一部が脱窒手段とは別の容器を備える脱臭装置内で有臭ガスと接触することにより有臭ガスの脱臭がなされ、有臭ガスが脱臭される際に脱窒手段内の排水と有臭ガスとが直接接触しないので、脱窒手段内の嫌気性条件が容易に維持され、脱窒能力の低下が十分に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る排水処理装置を示す模式図である。
【図2】図1中に示す脱臭装置および脱気槽の断面図である。
【図3】(a)は図1中に示す脱気槽の他の構成を示す垂直断面図、(b)は(a)の垂直断面図中のA−A断面における脱気槽の水平断面図である。
【符号の説明】
1…脱臭装置、2…脱気槽(脱気手段)、10…脱窒槽(脱窒手段)、11…硝化槽(硝化手段)、20…壁(容器)、25…噴霧器(噴霧手段)、26…散気管(散気手段)、43…ガス液滴接触部、70…循環装置(循環手段)、100…排水処理装置。

Claims (3)

  1. 有機性排水を受け入れ嫌気性条件下で脱窒処理を行なう脱窒手段と、前記脱窒手段で脱窒処理された排水を受け入れ好気性条件下で硝化処理を行なう硝化手段と、前記硝化手段で硝化処理された排水の少なくとも一部を前記脱窒手段に戻す循環手段とを備える排水処理装置において、
    前記循環手段は、所定の水位に排水が保持される容器と、前記脱窒手段に戻される排水を前記容器内の上方から噴霧して液滴を形成させる噴霧手段と、前記容器内に保持される排水中に有臭ガスを散気する散気手段とを具備しており、前記噴霧手段と前記容器内に保持された排水の液面との間に前記液滴が前記液面まで前記有臭ガスと向流接触しつつ自由落下するガス液滴接触部が形成されていることを特徴とする、排水処理装置。
  2. 前記散気手段は、前記液面より200〜250mm下方から前記有臭ガスを散気するものであることを特徴とする、請求項1に記載の排水処理装置。
  3. 前記容器から前記脱窒手段に戻されるべき排水を所定時間静置させて脱気せしめる脱気手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の排水処理装置。
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