JP3872216B2 - 簡易乗用型茶葉摘採機 - Google Patents

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大典 相田
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、茶樹畝を跨いで移動しながら茶葉摘採作業を行う乗用型の茶葉摘採機に関し、さらに詳しくは、摘採機能以外の機能に転用可能な構成を備えた簡易乗用型茶葉摘採機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、作業者の高齢化に伴い、茶園を管理する様々な機械の自動化及び作業負担の軽減が急務とされてきている。これらの、要望に答えるべく、例えば乗用型の茶葉摘採機が提案されている。
【0003】
上記乗用型の茶葉摘採機は、茶畝を跨いでその両側の畝間を自走する乗用車体に、摘採装置と,大型の送風装置と,茶葉を収容する大型の収容装置とを設けている。そして乗用車体を畝間に乗り入れ、摘採装置を稼働して摘採作業を行い、摘採茶葉を、送風装置により圧送してダクト内にて上昇させ、収容装置内に収容するようにしている。これにより、極端な傾斜地でない限り、乗用型の摘採機を乗入れて摘採作業を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した乗用型の茶葉摘採機には、以下に述べるような欠点がある。
つまり、乗用型の茶葉摘採機の場合、機器構成自体が大がかりなもので、価格自体が高価になってしまい、大きな茶園では、そのメリットを十分に発揮するが、小規模,中規模程度の茶園では、このシステムを導入できないといった問題点がある。しかも、乗用型の茶葉摘採機を用いた場合、摘採機の重量によっては地盤が締め固められることがあり、これによって、耕耘作業の際の掘り起こしが良好に行えず、管理作業が困難となる虞がある。
【0005】
一方、上述した茶葉摘採機は摘採作業にのみ用いられる。このため、茶園管理作業の一つである防除作業には適用できない。
そこで、防除作業を行う場合には、防除用の薬液タンクを搭載し、この薬液タンクからの薬液を噴霧するためのノズル装置を備えた防除装置を装備した乗用型の防除機を準備する必要がある。
しかし、茶葉摘採機と防除機とを準備するには維持負担が大きくなることで茶業農家にとっては経済的な負担の増加を招くことになり、好ましくない。
【0006】
本発明の目的は、上記従来の茶葉摘採機、特に、乗用型の茶葉摘採機における問題に鑑み、本来の茶葉摘採機能に加えてその機能以外の機能に転用可能な構成を備えた簡易式乗用型茶葉摘採機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、茶樹畝を跨ぐ前後の門型フレームで構成される車体本体と、記車体本体の左右基端部に連結され畝間を走行するクローラ型の走行装置と、茶樹畝から茶葉を摘採する摘採装置が着脱可能に取り付けられると共に、上記摘採装置により摘採された茶葉を収容する茶袋を載置するように上記前後の門型フレームの間に上下動可能に配設された荷台と、少なくとも上記荷台の幅方向一端に配置されて上記荷台の昇降駆動を行う昇降体等の昇降装置と、を備えた簡易乗用型茶葉摘採機において、
上記荷台の後端縁は、防除作業を行うための動力噴霧装置のポンプ駆動用エンジンを載置する支持板が取り付け可能とされていると共に、上記昇降体のうちで、上記車体本体の後部に位置する昇降体に対して、上記ポンプ駆動用エンジンから圧送される薬液を茶樹畝に向かって噴霧する薬液噴霧ノズル手段を着脱可能に支持するための支持部材が設けられ、さらに、上記車体本体の上部に、上記動力噴霧装置に接続配管されて薬液を供給する薬液タンクを着脱可能に搭載するための空間が形成されており、上記荷台の後端縁に上記支持板を取り付け、且つ当該支持板に上記ポンプ駆動用エンジンを載置すると共に、上記支持部材に上記薬液噴霧ノズル、上記空間に上記薬液タンクをそれぞれ取り付けることによって、防除機として転用されることを特徴とする。
【0009】
請求項記載の発明は、請求項1記載の簡易乗用型茶葉摘採機において、上記薬液噴霧ノズル手段は、上記車体本体が跨いで走行する茶樹畝を対象として薬液を散布するように茶樹畝の上面に沿った噴霧管及び当該噴霧管に設けられた複数の噴口を備えたノズル手段と、上記車体本体が跨いで走行する茶樹畝と隣り合う茶樹畝を対象として薬液を散布するように隣接する茶樹畝の上面に沿った噴霧管及び当該噴霧管に設けられた複数の噴口を備えた隣接茶樹用ノズル手段とを備え、上記隣接茶樹用ノズル手段は、上記昇降体に支持された一端部側を回動中心として、不使用時には起立し、薬液散布時には隣接する茶樹畝の上面に臨むように倒れるように設けられていることを特徴とする
【0010】
【作用】
請求項1記載の発明によると、簡易乗用型摘採機は、荷台の後端縁に支持板を取り付け、その支持板に動力噴霧装置を載置すると共に、昇降体の支持部材に薬液噴霧ノズル手段を取り付け、さらに、車体本体上部の空間に薬液タンクを取り付けて、薬液タンクから動力噴霧装置の薬液噴霧ノズル手段への配管を施せば、摘採機の構成をそのまま防除機として転用することができるようになる。しかも、薬液噴霧ノズル手段は昇降体に取り付けられるので、茶樹畝における茶樹の高さの違いに関係なく薬液散布に必要なノズル高さ位置を人手を介することなく調整することができる。これにより、簡易乗用型摘採機は、必要に応じて摘採機能の他に防除機能を備えるようになるので、茶業農家は、茶葉摘採機と防除機とを各1台ずつ準備する必要はなくなり、経済的負担を大幅に軽減することができる。
請求項2記載の発明によると、薬液噴霧ノズル手段は、車体本体が跨いで走行する茶樹畝だけでなく、必要に応じて隣接する茶樹畝の上面に臨むように倒れる起倒可能な隣接茶樹用ノズル手段を備えている。これにより、複数の茶樹畝への薬液散布が行えることで防除作業の効率を向上させると共に、転回時等には隣接茶樹畝用ノズル手段が邪魔にならないように起こして機動性を良好にすることができる。
【0011】
【実施例】
以下、図示実施例により本発明の詳細を説明する。
本発明は、茶葉摘採機を防除機に転用することを特徴としているので、まず始めに、茶葉摘採機能に係る構成について説明する。
図1は、茶葉摘採機能を発揮させるために摘採装置および摘採された茶葉を収容する機構を備えた構成を説明するための簡易乗用型茶葉摘採機の後方斜視図であり、同図において簡易乗用型茶葉摘採機1は、車体本体2と,走行装置3と,摘採装置4と,荷台5とを具備している。
【0012】
上記車体本体2は、車体の前後に配設される門型フレーム21,22と、該門型フレーム21,22の間に配設される昇降フレーム23と、門型フレーム21,22に跨って固着される乗車板24とで構成されている。
前記門型フレーム21,22は、茶畝を跨ぐように形成され、また、剛性を有する材質で形成されている。
また前記昇降フレーム23は、摘採装置4を昇降ガイドするための縦フレームで、該昇降フレーム23を門型フレーム21,22との間に配設することで、車体本体2の補強も兼ねている。昇降フレーム23は、荷台5に有する案内板49の幅方向両端にて縦方向に延設されているが、その一部には門型フレーム21、22間で車体本体2の走行方向に沿った連結フレーム60が固定されている。
さらに前記乗車板24は、ある程度の厚みを有する剛性板で、該乗車板24の上には、乗員が座る操縦席25と、該操縦席25の前方に配設される操縦部26とが配設されている。
【0013】
上記走行装置3は、後端に配設された駆動輪31と先端に配設された従動輪32との間にゴムクローラ33巻装されている。また、駆動輪31と従動輪32と補強フレーム34に軸支されており、該補強フレーム34には複数の転輪35が枢支されていると共に、前記門型フレーム21,22及び昇降フレーム23の基端部が固着されていて、車体本体2の荷重を走行装置3の全体で受けるように構成されている。本実施例では駆動輪31が、それぞれ油圧モータ62によって駆動されるようになっている。油圧モータ62に対する油圧制御回路は、走行装置3の駆動源として用いられるエンジン63を駆動源とするオイルポンプ64からのオイルを各油圧モータ62に対して給排制御する方向切り換え弁(図示ず)および油圧モータ62の正転、逆転および停止制御のための回転用方向切り換え弁(図示ず)が主要部として備えられている。なお、走行装置としては、上述したゴムクローラ33を用いた構成に代えて、タイヤやキャタピラなどを用いた構成とすることも可能である。
【0014】
上記摘採装置4は、支持フレーム41,41の両側端部に対をなす側板42,42を設け、この側板42,42間の下部前側に、円孤状のバリカン刃からなる刈刃43が往復動するように支持されている。また該摘採装置4の左右両端には、エンジン44,45が配設されており、該エンジン44,45には送風管46が連通されている。そしてエンジン44は前記刈刃43を往復動させると同時に送風管46に空気を送り込み、エンジン45は送風管46に空気を送込む専用のものである。この送風管46には、複数のノズル46aが設けられており、刈刃43の上方から、刈刃43の後方に向け圧力風を吹き付け、刈刃43により摘採された茶葉を後方に吹き飛ばすように,所定間隔に配設されている。また摘採装置4の後部開口部の底面として案内板49が着脱自在に連結されている。
【0015】
上記摘採装置4には昇降体47が設けられており、該昇降体47はローラ47aを介して前記昇降フレーム23に嵌合している。そして昇降フレーム23の頂部に設けられた昇降モータ48の回転に伴い、昇降体47が上下動し、摘採装置4の摘採位置を決定することができる。
昇降モータ48は、連結フレーム60の上部に配置されており、昇降モータ48からの駆動力は、昇降体47に設けられているボールネジ(図示ず)に噛み合うように昇降フレーム23内に立設されているねじ棒(図示ず)に対して昇降モータ48に連結されている減速機構61を介して伝達されるようになっている。このため、昇降モータ48からの回転力を昇降体47に伝達するための部材が操縦席25の後方で横架されるようになっていないので、その部分の空間(図1中符号Sで示す範囲の空間)が開放された状態で形成されている。
【0016】
上記荷台5は、その一部が操縦席25の後方に位置し、且つ摘採装置4の後部に配置されている案内板49と、この案内板49に対してヒンジ結合されることで起倒可能かつ着脱可能な袋受け部50とで構成されており、いずれも、所要幅(茶袋の幅程度)また所要長さを持たせて形成されている。袋受け部50には、伸縮自在のシリンダ55が連結されており、シリンダ55が伸長している時には、案内板49に連続して略水平状態に展開されて茶袋を搭載可能にしており、シリンダ55が収縮している時には、ヒンジ結合部を支点に折れ曲がり、略垂直状態に収納されるようになる。さらに車体本体2の後部に位置する門型フレーム22には案内板49と一体化された昇降体56が設けられており、昇降体56は、ローラ56aを介して門型フレーム22に昇降自在に嵌合している。そのため、前記摘採装置4が昇降するに伴い、袋受け部50も案内板49と共に昇降するようになる。
【0017】
このような構成の簡易乗用型茶葉摘採機1は、シリンダ55を伸長させ、袋受け部50を案内板49と連続して水平状態に展開し、袋受け部50に茶袋(図示せず)を搭載する。そして作業者が簡易乗用型茶葉摘採機1に乗り込んで操縦席25に着席し、操縦部26を操作して、適宜な茶畝を跨いで簡易乗用型茶葉摘採機1を茶園に乗入れる。
次に操縦部26を操作し、昇降モータ48を駆動して摘採装置4及び荷台5の案内板49および袋受け部50を上下動して摘採位置を決定し、エンジン44,45を始動させて摘採装置4を稼働し、油圧モータ62を駆動して走行装置3を走行させて摘採作業を行う。
ここで摘採装置4により摘採された茶葉は、摘採装置4に設けられた送風管46のノズル46aからの圧送空気により後方に圧送され、荷台5上に設けられた茶袋に収容されるようになる。ここで、荷台5は案内板49に加えて袋受け部50が延設されることにより長くされているので、大型の茶袋を搭載することができ、1列の茶畝において茶袋を交換することなく、摘採作業を行うことができる。
そして茶畝を旋回移動する際に、特に旋回スペースが狭い場合には、シリンダ55を収縮させて荷台5を略垂直状態に折り畳んで次の茶畝に移動する。
【0018】
次に、上記構成を備えた簡易乗用型茶葉摘採機1を茶葉摘採機能から防除機能に転用する場合の構成について説明する。
図2は、図1に示した構成における荷台5を構成する一部である袋受け部50を取り外した状態を示す側面図である。なお、図2には図1に示した摘採装置4が示されていないが、本実施例では、機能転用の際にこれを外すことなく設置したままとすることも可能であり、要は転用する機能に関係した部材を設置するに必要な箇所に存在する部材のみを取り外せばよい。
図2において、荷台5を構成している一部材である袋受け部50が案内板49から取り外され、代わりに、後述する薬液噴霧ノズル手段73を一構成部材として含む動力噴霧装置70が取り付けられる。
動力噴霧装置70は、図3に示すように、荷台5の幅方向に沿った長手方向を有する支持桿71と、案内板49の後端縁に取り付けられた支持板72Aに搭載支持されるポンプ駆動用エンジン72と、支持桿71によって支持されている薬液噴霧ノズル手段73とを備えている。
【0019】
支持桿71は、図4に示すように、昇降体のうちの後方に位置する昇降体56の後部面に一体化されている支持部材74に対して着脱可能に設けられるようになっている。つまり、支持部材74は、昇降体56の後部面に締結あるいは溶接などによって一体化されておりその中央部には取付ネジ孔74Aが形成されている。
図4において支持桿71には、長手方向両端に支持パイプ71Aが一体化されており、その支持パイプ71Aには、支持部材74に締結される取付ブラケット75に固定されている取付棒76が挿通できるようになっている。
取付棒76は、その径方向に向かった係止孔76Aが軸の長手方向に沿って複数形成されており、支持パイプ71Aに形成されている孔(図示ず)との位置を整合した上で係止部材77を挿通ることにより抜け止めされる。上記取付ブラケット75の上端には、支持部材74の上端に係合させることができる鈎部75Aが形成されており、この鈎部75Aを支持部材74の上端に掛け止めすることで脱落防止されている。
【0020】
図3において薬液噴霧用ノズル手段73は、支持部材74を介して昇降体56に対して着脱可能に設けられており、車体本体2が跨いで走行する茶樹畝を対象として薬液を散布可能なノズル手段73Aと、このノズル手段73が散布対象とする茶樹畝と隣り合う茶樹畝を対象として薬液を散布する隣接茶樹畝用ノズル手段73Bとを備えている。
隣接茶樹畝用ノズル手段73Bは、図4に示すように、支持桿71の長手方向両端の何れかにて枢軸78により基端が枢支されて起倒可能に支持された保持部材78に取り付けられており、上記保持部材78の基端は、支持桿71に取り付けられているシリンダ79に連結されている。
【0021】
一方、車体本体2には、図1において符号Sで示した操縦席25の後方空間に対して図示しないクレーンなどによって薬液タンク80が搭載されるようになっている。
薬液タンク80には、図2および図3に示すように、薬液吐出口80Aが各ノズル手段73A、73Bの数に合わせて形成されており、この薬液吐出口80Aには、ポンプ駆動エンジン72によって駆動されるポンプ72Bとの間を接続する配管81が設けられ、さらに、ポンプ72Bから各ノズル手段73A、73Bに対しては、図2に示すように、コック82を介して配管83が設けられている。
【0022】
本実施例は以上のような構成であるから、摘採作業ではなく、防除作業を行う場合には、荷台5の一部材である袋受け部50を案内板49から取り外し、動力噴霧装置70を設置する。
動力噴霧装置70は、予め、ノズル手段73Aおよび隣接茶樹畝用ノズル手段73Bが支持桿71に設けられており、隣接茶樹畝用ノズル手段73Bは保持部材78が枢軸78によって枢支されることで起倒可能に設けられている。
昇降体56に有する支持部材74に対して取付ブラケット75を締結し、取付ブラケット75に有する取付棒76を支持桿71の支持パイプ71Aに挿通することで支持桿71に有する薬液噴霧ノズル手段73が車体本体2側に設置される。支持桿71の設置時には、シリンダ79が収縮した状態維持され、隣接茶樹畝用薬液ノズル手段73Bが起こされている。
【0023】
案内板49の後端縁には支持板72Aが取り付けられてポンプ駆動用エンジン72が設置され、さらに、車体本体2の操縦席後方の空間部(図1中符号Sで示す空間)に対し図示しないクレーンを用いて薬液タンク80が搭載されると、薬液タンク80とポンプ72Bとの間およびポンプ72Bとノズル手段73Aおよび隣接茶樹畝用ノズル手段73Bとの間に配管81、83が設けられて接続される。
【0024】
防除作業を開始する際には、摘採作業と同じように適宜な茶畝を跨いで簡易乗用型茶葉摘採機1を茶園に乗入れる。
薬液散布を行う際に車体本体2が跨いでいる茶樹畝に隣接する茶樹畝がある場合には、操縦部26での操作によってシリンダ79を伸長させて隣接茶樹畝用ノズル手段73Bを倒す。
隣接茶樹畝用ノズル手段73の態位が決められると、茶樹の高さに合わせて薬液噴霧ノズル手段73の位置が調整される。つまり、この場合には、摘採作業時と同様に昇降駆動モータ48が駆動され、これに連動して昇降体47、56が昇降て茶樹の高さに応じた位置に位置決めされる。この結果、薬液噴霧ノズル手段73は、人手を介さなくても茶樹の高さに関係なく、最も効率よく薬液散布が行える位置に位置決めされることになる。
薬液噴霧ノズル手段73の高さ方向の位置決めが終了すると、ポンプ駆動エンジン72からポンプ72Bへの駆動力の伝達を開始する。この場合には、エンジン72とポンプ72Bとの間に配置されているクラッチを繋ぐ。
この結果、薬液タンク80からの薬液がポンプ72Bを介した配管81、83を通って薬液噴霧ノズル手段73のノズル手段73Aおよび隣接茶樹畝用ノズル手段73Bから散布される。
【0025】
一方、車体本体2の転回時や隣接する茶樹畝がない場合には、隣接茶樹畝用ノズル手段73Bが起こされる。この場合には、シリンダ7収縮させ、保持部材78(図4参照)が引き起こされる。また、この場合には、コック82の操作によって隣接茶樹畝用ノズル手段73Bへの薬液の供給が遮断される。
【0026】
上記実施例によれば、動力噴霧装置70をアタッチメントとして準備するだけで薬液散布を可能にすることができる。
なお、上記実施例においては、薬液タンク80が車体本体2に搭載される構成を対象としたが、本発明では、この構成に限らない、例えば、薬液噴霧ノズル手段73のみを簡易乗用型茶葉摘採機1に装備して、薬液タンク80やポンプ駆動エンジン72を圃場外に待機させているトラックなどに搭載し、薬液噴霧ノズル手段73とは車体本体2側に巻取可能な部材を備えた薬液ホースを介して接続することも可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、簡易乗用型摘採機は、荷台の後端縁に支持板を取り付け、その支持板に動力噴霧装置を載置すると共に、昇降体の支持部材に薬液噴霧ノズル手段を取り付け、さらに、車体本体上部の空間に薬液タンクを取り付けて、薬液タンクから動力噴霧装置の薬液噴霧ノズル手段への配管を施せば、摘採機の構成をそのまま防除機として転用することができるようになる。しかも、薬液噴霧ノズル手段が取り付けられる支持部材は昇降体に一体化しているので、茶樹畝における茶樹の高さの違いに関係なく薬液散布に必要なノズル高さ位置を人手を介することなく調整することができる。これにより、茶業農家は、防除機を準備することなく、摘採機の構成をそのまま用いて摘採とは異なる機能を発揮させることができるので、摘採作業以外の作業のための機械や設備を新たに準備する必要がなくなることによって経費節減が可能となるばかりでなく、簡便な操作が多機能化を実現することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、薬液噴霧ノズル手段は、車体本体が跨いで走行する茶樹畝だけでなく、必要に応じて隣接する茶樹畝の上面に臨むように倒れる起倒可能な隣接茶樹用ノズル手段を備えている。これにより、複数の茶樹畝への薬液散布が行えることで防除作業の効率を向上させると共に、転回時等には隣接茶樹畝用ノズル手段が邪魔にならないように起こして機動性を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例による簡易乗用型茶葉摘採機における摘採作業用の構成を説明するための簡易乗用型茶葉摘採機の後方斜視図である。
【図2】本発明実施例による簡易乗用型茶葉摘採機における摘採機能以外の機能を実行するための構成を示す簡易乗用型茶葉摘採機の側面図である。
【図3】図2に示した構成を有する簡易乗用型茶葉摘採機の後方図である。
【図4】図2に示した構成の要部を説明するための部分的な斜視図である。
【符号の説明】
1 簡易乗用型摘採機
2 車体本体
21 門型フレーム
22 門型フレーム
23 昇降フレーム
24 乗車板
25 操縦席
26 操縦部
3 走行装置
31 駆動輪
32 従動輪
33 ゴムクローラ
34 補強フレーム
35 転輪
4 摘採装置
41 支持フレーム
42 側板
43 刈刃
44 エンジン
45 エンジン
46 送風管
46a ノズル
47 昇降体
47a ローラ
48 昇降モータ
49 案内板
5 荷台
50 袋受け部
55 シリンダ
56 昇降体
56a ローラ
60 連結フレーム
61 減速機構
62 油圧モータ
70 動力噴霧装置
71 支持桿
72 ポンプ駆動エンジン
73 薬液噴霧ノズル手段
73A ノズル手段
73B 隣接茶樹畝用ノズル手段
74 支持部材
75 取付ブラケット
76 取付棒
78 枢軸
79 シリンダ
80 薬液タンク
81、82 配管

Claims (2)

  1. 茶樹畝を跨ぐ前後の門型フレームで構成される車体本体と、記車体本体の左右基端部に連結され畝間を走行するクローラ型の走行装置と、茶樹畝から茶葉を摘採する摘採装置が着脱可能に取り付けられると共に、上記摘採装置により摘採された茶葉を収容する茶袋を載置するように上記前後の門型フレームの間に上下動可能に配設された荷台と、少なくとも上記荷台の幅方向一端に配置されて上記荷台の昇降駆動を行う昇降体等の昇降装置と、を備えた簡易乗用型茶葉摘採機において、
    上記荷台の後端縁は、防除作業を行うための動力噴霧装置のポンプ駆動用エンジンを載置する支持板が取り付け可能とされていると共に、上記昇降体のうちで、上記車体本体の後部に位置する昇降体に対して、上記ポンプ駆動用エンジンから圧送される薬液を茶樹畝に向かって噴霧する薬液噴霧ノズル手段を着脱可能に支持するための支持部材が設けられ、さらに、上記車体本体の上部に、上記動力噴霧装置に接続配管されて薬液を供給する薬液タンクを着脱可能に搭載するための空間が形成されており、上記荷台の後端縁に上記支持板を取り付け、且つ当該支持板に上記ポンプ駆動用エンジンを載置すると共に、上記支持部材に上記薬液噴霧ノズル、上記空間に上記薬液タンクをそれぞれ取り付けることによって、防除機として転用されることを特徴とする簡易乗用型茶葉摘採機。
  2. 請求項1記載の簡易乗用型茶葉摘採機において、
    上記薬液噴霧ノズル手段は、上記車体本体が跨いで走行する茶樹畝を対象として薬液を散布するように茶樹畝の上面に沿った噴霧管及び当該噴霧管に設けられた複数の噴口を備えたノズル手段と、
    上記車体本体が跨いで走行する茶樹畝と隣り合う茶樹畝を対象として薬液を散布するように隣接する茶樹畝の上面に沿った噴霧管及び当該噴霧管に設けられた複数の噴口を備えた隣接茶樹用ノズル手段とを備え、
    上記隣接茶樹用ノズル手段は、上記昇降体に支持された一端部側を回動中心として、不使用時には起立し、薬液散布時には隣接する茶樹畝の上面に臨むように倒れるように設けられていることを特徴とする簡易乗用型茶葉摘採機。
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