JP3799228B2 - 樹脂成形光学部品及びそれを備えた光ピックアップ装置 - Google Patents

樹脂成形光学部品及びそれを備えた光ピックアップ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂成形光学部品に関し、特にディスク装置の光ピックアップに用いられる反射ミラーとして最適な樹脂成形光学部品及びそれを備えた光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、光ピックアップは、半導体レーザから出射されたレーザ光をコリメータレンズ、立上げミラー、対物レンズを通して光ディスク面に集光させ、その光ディスク面から反射された戻り光をもとの光学系に通して、光ディスク面に記録された記録情報をフォトダイオードにて読取りこの記録情報を再生するようになっている。
【0003】
図17には、従来のこの種の光ピックアップ101が示されている。
光ピックアップ101は、板金からなるキャリッジ124内に搭載された、対物レンズ22を備えたレンズアクチュエータ115と、対物レンズ22に立上げミラー120を通じてレーザ光を出射し、また対物レンズ22からの戻り光を入射する投受光部118とから主に構成されている。
【0004】
キャリッジ124は、底板部126aと、底板部126aの長手方向の両縁に沿って、それぞれ対向立設された側壁部126b、126cとから構成されている。
底板部126aには、ほぼ中央に略方形状をした開口部136が形成されている。
この開口部136部分には、対向立設された一対の切り起こし片138a、138bが形成されている。
【0005】
開口部136に隣接して、底板部126aに形成された開口部137には、切り起こし片139a、139bが形成されている。
コリメータレンズ145は、これら切り起こし片139a、139b間に挟持され、その隙間及び溝部139cに接着剤が注入されて取付け固定されるようになっている。
【0006】
立上げミラー120は、方形板状をしたガラスまたは樹脂部材にその反射面に金属膜を蒸着してなり、切り起こし片138a、138b間に挟持されて取付けられている。
【0007】
次に、立上げミラー120をキャリッジ124に組立てする方法を説明する。
先ず、立上げミラー120を治具(図示せず)に設けられた取付け基準面となる載置部に載置し、立上げミラー120と各切り起こし片138a、138bとを位置決めし、立上げミラー120が約45度となるように保持した状態で、各切り起こし片138a、138bと立上げミラー120との隙間部分に紫外線硬化型などの接着剤を注入充填して紫外線を照射し空中接着にて固着する。
【0008】
組み込みが完成した光ピックアップ101において、投受光部118から出射したレーザ光は、コリメータレンズ145にて平行光に変換され、立上げミラー120を通って、略直角に立ち上げられて対物レンズ22に入射する。
そして、対物レンズ22から出射したレーザ光は、図示しない光ディスク面にて集光し、光ディスクに記録された情報に応じた戻り光が発生する。
この戻り光が同じ光路を通って投受光部118に入射し、光ディスクに記録された記録情報を再生する。
また、光ピックアップ101のキャリッジ124は、この光ディスクからの戻り光に応じて制御され、光ディスク装置の所定の位置に移動可能に支持される。
【0009】
次に、従来の他の実施例を図18A及び図18Bに基づいて説明すると、ここでは立上げミラー120の代わりにガラス製の三角プリズム150を用いたことを特徴とする。
キャリッジ124の底板部126a上に三角プリズム150を搭載して、三角プリズム150による対物レンズ22(図15参照)へのレーザ光の立ち上がりが所定の位置となるように位置調整が行われた後、その三角プリズム150の取付面の外周縁部に接着剤100を塗布して、接着剤100に紫外線を照射して硬化させ接着固定する。
このように三角プリズム150を用いた場合には、三角プリズム150の反射面150aが取付面である底面に対して約45度で形成されているため、上述した治具による反射面の角度調整をしなくても三角プリズム150をそのまま光ピックアップのキャリッジ124の底板部126aに単に接着するだけで角度合わせすることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、立上げミラー120をキャリッジ124の底板部126aの切り起こし片138a、138b間に空中接着する際に、治具を用いて角度を含めた位置決め調整をしなければならず、組み立てのより簡素化が求められていた。
また、三角プリズム150を底板部126aに接着固定する際に、従来のガラス製の三角プリズム150では高価なので、それに代わって樹脂製のものが図示しない射出成形機による射出成形にて製作することができるようになってきた。
しかし、樹脂製の三角プリズム150では、反射面の肉厚部分が中央では厚く外縁では薄くなるため、上記射出成形で軟性状態となった成形樹脂が徐々に硬化していく際に、引けによる歪みが発生して反射面の平坦度を精度良く形成することが難しいという問題がある。
【0011】
また、近年、光ピックアップ101およびそれを搭載したディスク装置全体の薄型化を図ることが要求されている。
しかし、三角プリズム150の下縁部には、接着剤100を塗布する部分が必要なため、レーザ光の有効径の下端がキャリッジ124の底板部126aよりも高い位置となり、反射面に入射するレーザ光の所定の光軸、および有効径などの光学機能を保持するために、上記光ピックアップなどの薄型化が図れない。
【0012】
また、立上げミラー120で反射したレーザ光を対物レンズ22の中心を通るように、上記立上げミラーの位置を調整して決める際に、回転方向や傾斜角などが変化し易く、保持して位置決め調整することが難しかった。
【0013】
本発明の目的は、反射などの光学機能面を備えた樹脂成形光学部品において、高い光学機能をもつように取付け精度を高め、且つ取付けを容易にすることにある。
【0014】
また、光ピックアップ全体の薄型化に対応する樹脂成形光学部品の取付け構造を提供することにある。
【0015】
また、樹脂成形部品の取付けに際し、光軸に沿った方向の位置調整を容易にした樹脂成形光学部品の取付け構造を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題の少なくとも1つを解決するための第1の解決手段として、光学機能面を有する平板部と、該平板部を所定の角度で保持する基体部とを一体に備えた樹脂成形光学部品を光ピックアップに取り付けるための取付け構造であって、 前記基体部には、前記光ピックアップを形成するキャリッジに取り付け可能な取付面部が形成されるとともに、前記平板部は反射ミラーであり前記取付面部の取付面に対して45度の角度で保持され、レーザダイオードから出射されたレーザ光を光ディスクのディスク面と直交する方向へ反射させるものである
【0017】
また、第2の解決手段として、前記基体部を前記反射ミラーの下端部に連続して形成したものである。
【0018】
また、第3の解決手段として、前記反射ミラーは、方形状に形成されるとともに前記キャリッジには対物レンズを支持し、該対物レンズを所定方向に可動させるアクチュエータ部が搭載されており、前記反射ミラーは前記対物レンズの下方に配設され、かつ、前記反射ミラーの上端角部は切り落とされているものである。
【0019】
また、第4の解決手段として、樹脂成形時のゲートの位置を前記反射ミラーまたは前記基体部のいずれかの先端面に設けたものである。
【0020】
また、第5の解決手段として、前記キャリッジの底面には開口部が形成されて、前記基体部は前記平板部の上端部側に連なり、前記平板部の下端部側は前記開口部内に挿入されているものである。
【0021】
また、第6の解決手段として、前記基体部の前記取付面部は、前記平板部より幅広に形成されているものである。
【0022】
また、第7の解決手段として、前記基体部と前記キャリッジとの間には相互に係合可能な係合部と係合受部とが設けられ、前記反射ミラーに入射されるレーザ光の光軸に沿った方向にのみ前記基体部が摺動して位置調整可能となっているものである。
【0023】
また、第8の解決手段として、前記係合部は、前記取付面部から突出して互いに平行な少なくとも1対の突起部であり、前記係合受部は、前記突起部と係合し、前記キャリッジに穿設されたガイド孔としたものである。
【0024】
また、第9の解決手段として、前記係合部は、前記取付面部に穿設された互いに平行な少なくとも一対のガイド孔であり、前記係合受部は、前記ガイド孔と係合し、前記キャリッジから突出した突起部としたものである。
【0025】
また、第10の解決手段として、光学機能面を有する平板部と、該平板部を所定の角度で保持する基体部とを一体に備えた樹脂成形光学部品を光ピックアップに取り付けるための取付け構造であって、前記基体部には、被取付部に取り付け可能な取付面部が形成されるとともに、前記平板部は反射ミラーであり前記取付面部の取付面に対して45度の角度で保持され、レーザダイオードから出射されたレーザ光を光ディスクのディスク面と直交する方向へ反射させるとともに、
前記基体部と前記被取付部との間には相互に係合可能な係合部と係合受部とが設けられ、前記反射ミラーに入射される前記レーザ光の光軸に沿った方向にのみ前記基体部が摺動して位置調整可能となっているものである。
【0026】
また、第11の解決手段として、前記被取付部であるアクチュエータベースと、該アクチュエータベースに対物レンズを駆動可能に支持するレンズアクチュエータとを設け、 前記係合部は、前記取付面部から突出した互いに平行な少なくとも1対の突起部であり、前記係合受部は、前記アクチュエータベースに穿設された互いに平行な少なくとも一対のガイド孔としたものである。
【0027】
また、第12の解決手段として、前記被取付部であるアクチュエータベースと、該アクチュエータベースに対物レンズを駆動可能に支持するレンズアクチュエータとを設け、 前記係合部は、前記取付面部に穿設された互いに平行な少なくとも1対のガイド孔であり、 前記係合受部は、前記アクチュエータベースから突出した突起部としたものである。
【0028】
また、第13の解決手段として、前記基体部の側壁には、ラックが形成され、前記被取付部の底面には前記ラックに近接して治具挿入孔が形成され、 前記治具挿入孔にピニオンを備えた治具の一部を挿入して該ピニオンを回転可能に配置し、前記ピニオンを前記ラックと噛合わせて、前記基体部を摺動させるようにしたものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態である反射ミラー(樹脂成形光学部品)を図1乃至図6に基づいて以下に説明する。
図1に示すように、光ピックアップ1は、その本体を板金からなるキャリッジ3から構成され、キャリッジ3には底板部3aと底板部3aの長手方向の両縁に沿ってそれぞれ対向配置された側壁部(図示せず)とが設けられている。
このキャリッジ3の底板部3aには、レーザダイオード及びフォトダイオードを備えた投受光部5と、コリメータレンズ7と、反射ミラー10と、アクチュエータ11とが搭載されている。
【0031】
図2に示すように、反射ミラー10は、一種の樹脂の一体成形により形成された光学部品からなり、基体部12とこの基体部12に支持された光学機能部14とを備える。
基体部12は、矩形状をした平板からなり、上面部12a及びそれに対向する底面部(取付面部)12bとを備えている。
なお、底面部12bは、被取付部であるキャリッジ3の底板部3aに取付けする際の取付基準面Lとなっている。
また、基体部12の先端面12cには、樹脂成形時に金型に注入充填した際にその注入箇所であるゲート部12dが設けられている。
【0032】
光学機能部14は、基体部12の上面部12aの一縁部から上方に約45度の傾斜角で一体に設けられ、基体部12の長手方向に幅広な矩形状をした平行で均一な厚さを有する平板部(平行平板部)14gを備えている。すなわち、平板部14gは、基体部12の取付基準面Lに対して斜め45度の角度となっている。
平板部14gの上面部には、SiO2、AlO2、TiO2及びそれらのいくつかの組合せなどからなる誘電体多層膜が積層されて形成され、図1に示すレーザ光S1及びその戻り光S2を反射する反射面(ミラー面)14aとなっている。
そして、反射ミラー10の反射面14aは、その中央部分が対物レンズ22の中央(光軸)と一致するようにその真下に対向配置された状態で、キャリッジ3の底板部3aに搭載されている(図1参照)。
【0033】
次に、反射ミラー10の製造、組立て方法を図2に基づいて説明する。
先ず、加熱され軟性状態となった成形用の樹脂部材を図示しない射出成形機にて金型内に注入して充填させ、所望の形状をした反射ミラー10の原型を射出成形にて形成する。
次に、反射ミラー10の平板部14gに、蒸着装置等によってその表面に誘電体多層膜を積層することにより反射面14aを形成し、基体部12を備えた反射ミラー10を完成させる。このとき、光学機能部14は、肉厚が均一となった平板状としたので樹脂硬化時の樹脂にかかる応力が同じとなり、このときの引けによる歪みが少ない。また、樹脂成形のゲート位置を基体部12の先端面にしたので光学機能部14における樹脂成形時の樹脂流動圧を一定に保てるので、引けによる歪みがより少なく、光学機能面である反射面14aをより精度良く形成することができる。
【0034】
次に、図1に示すように、反射ミラー10を他の構成部品(投受光部5、コリメータレンズ7、アクチュエータ11)とともにキャリッジ3に搭載する。そして、反射ミラー10をキャリッジ3に取付け固定するために接着剤100を準備する。この接着剤100には、紫外線硬化型の接着剤等が用いられる。なお、接着剤には、紫外線硬化型の他にエポキシ系接着剤でもよく、その場合には紫外線を照射しなくても固着することができる。
【0035】
次に、反射ミラー10の基体部12をキャリッジ3の底板部3aの所定箇所に載せ、予め取付け固定したコリメータレンズ7に光学機能部14の反射面14aが対向するように配置する。それとともに、光学機能部14の反射面14aが予め取付けられたアクチュエータ11の対物レンズ22に、投受光部5から出射してコリメータレンズ7から入射したレーザ光が入射するように、前後方向(図1の左右方向)に移動して位置決め調整をし、組立てる。
【0036】
このようにキャリッジ3の底板部3aに反射ミラー10の基体部12を搭載させて位置決め調整した後、これらの取付位置がずれないように保持した状態で、反射ミラー10の基体部12に紫外線硬化型の接着剤を塗布して紫外線照射による硬化によって固着させる。
【0037】
以上のように組立てることにより、投受光部5から出射したレーザ光S1の光軸に対して、反射ミラー10の光学機能部14は、反射面14aの取付面に対する角度は変わらなく、その取付け基準面Lに対する反射面14aの角度精度出しが既にできているので、常に同じ角度でレーザ光を立ち上げるようにすることができることにより、組み立てが容易となる。
なお、基体部12の上面部12aから底面部12bに貫通する接着剤挿入用の孔(図示せず)を形成することにより、より一層強固に反射ミラー10をキャリッジ3に取付け固定してもよい。
また、立上げミラー10の成形樹脂には、紫外線を良く通す材料を使用することにより、さらに接着剤に満遍なく紫外線を照射でき確実に硬化させることができる。
こうして、底面部(取付面)12bなどに接着剤を塗布して固着することにより、光学機能部14の下端が基体部12の一端部と連絡する構造なので、空間部ができ、接着剤硬化による歪みが発生しても直接光学機能には問題が発生しない。
【0038】
このように構成され、組立てられた反射ミラー10は、図2に示すように、コリメータレンズ7から基体部12の当接面部12bと平行に光学機能部14に入射したレーザ光S1を反射面(ミラー面)14aで反射させて、略垂直方向に立ち上げて対物レンズ22に入射する。そして、戻り光S2は、対物レンズ22から光学機能部14に入射し、水平方向に偏向させてコリメータレンズ7、投受光部5に入射する。そして、光ディスク16面に記録された情報がこの投受光部5にて読み取られ再生される。
【0039】
次に、本発明の第1の実施形態である反射ミラー10の第1の変形例を図3に基づいて説明する。
第1の変形例である反射ミラー30は、基体部12と光学機能部14との連続した繋ぎ部分の端面部に、反射面14aを平板状にしてその光学機能を維持した状態で補強部30aを一体に設けたことを特徴とする。
したがって、小さな光学部品である反射ミラー30を取り扱う際に、基体部12と光学機能部14との連続した繋ぎ部分が補強されたことにより、組立て作業時に折れたり歪ませたりしないので光学機能への影響(劣化)を少なくすることができる。
【0040】
次に、本発明の第1の実施形態である反射ミラー10の第2の変形例を図4に基づいて説明する。
第2の変形例である反射ミラー40は、基体部12および光学機能部14の各端面を連続して繋ぐ略三角形状をした繋止部40aが一体成形にて設けられたことを特徴とする。
したがってレーザ光の入射、出射に用いられる反射面14aが平板状となり、その他の部分が上記補強部30aと同様に、その補強部材となっている。
このように反射ミラー40に繋止部40aを設けたことにより、基体部12と光学機能部14との連続した繋ぎ部分がより一層補強されたことにより、組立て作業時に折れたり歪ませたりしないので光学機能への影響(劣化)を少なくすることができる。
【0041】
次に、本発明の第1の実施形態である反射ミラー10の第3の変形例を図5に基づいて説明する。
第3の変形例である反射ミラー50は、上記繋止部40aの中央をくり抜いて三角形状をした孔部51を形成したことにより、基体部12と平板部14gの各先端部分の両端を一体成形にて形成した繋止部50aを備えている。
したがって、組立作業時に、反射面14aの基体部12に対する傾斜角が常に45度で確実に保持されるため、キャリッジ3に単に搭載するだけで所定の角度で反射するように簡単に取付け固定することができる。
【0042】
次に、本発明の第1の実施形態である反射ミラー10の第4の変形例を図6に基づいて以下に説明する。
第4の変形例である反射ミラー60は、上述した反射ミラー10の構造と同じであるが、平板部14gの上方側先端の隅部を円弧状にカットしてなる。
このように隅部をカットして丸めることにより、対物レンズ22を保持するレンズホルダ(図16参照)がトラッキング方向(光ディスク16の径方向)へ可動する際にレンズホルダの一部が反射ミラー60に突き当たるのを防止することができる。
光ピックアップ1を薄型化してもレンズホルダが反射ミラー60に突き当たらないようにすることができる。
【0043】
次に、本発明の第2の実施形態である反射ミラー(樹脂成形光学部品)の取付け構造を図7乃至図16に基づいて以下に説明する。
図7に示すように、光ピックアップ71は、その本体を板金からなるキャリッジ3から構成され、キャリッジ3に矩形状をした開口部4を有する底板部3aと底板部3aの長手方向の両縁に沿ってそれぞれ対向配置された側壁部(図示せず)とが設けられている。
このキャリッジ3の底板部3aには、レーザダイオード及びフォトダイオードを備えた投受光部5と、コリメータレンズ7と、反射ミラー80と、アクチュエータ85とが搭載されている。
【0044】
図8および図9に示すように、反射ミラー80は、一種の樹脂で成形された光学部品からなり、基体部82とこの基体部82に支持された光学機能部84とを備える。
基体部82は、矩形状をした平板からなり、上面部82a及びこれに対向する底面部(取付面部)82bとを備えている。そして、上面部82a及び底面部82bを貫くように、2個の貫通孔(充填部)82fが形成されている。
さらに、底面部82bの中央部分には、凹状に窪ませた凹部82c(図14参照)が形成されていて、この凹部82c内に上記貫通孔82fが挿通して繋がっている。
なお、底面部82bの凹部82cの周縁部は、被取付部であるキャリッジ3に取付けする際の取付基準面L2となっている。
【0045】
光学機能部84は、基体部82の上面部82aの縁部から上方に突出し、その長手方向に幅広な矩形状をした支持部84fと、この支持部84fの先端に一体に設けられ、基体部82の底面部82bに対して傾斜する平板部84gとを備えている。
反射ミラー80の平板部84gは、その基端部84jが支持部84fと連続して繋がるように一体成形されている。
平板部84gの上面部には、SiO2、AlO2、TiO2及びそれらのいくつかの組合せなどからなる誘電体多層膜が積層されて形成され、レーザ光S1及びその戻り光S2(図7参照)を反射する反射面(ミラー面)84aとなっている。
【0046】
反射ミラー80の平板部84gの先端部84kは、上面部82aに対して鋭角となる角度でカットされ、自由端となっている。そして、この平板部84gの先端部84kが開口部4内に位置するように、反射ミラー80の基体部82はキャリッジ3の底板部3aに搭載されている(図9参照)。
ここで、平板部84gの先端部84kを上述したようにカットして、キャリッジ3の底板部3aとの間に隙間を設けている。
【0047】
上記アクチュエータ85は、対物レンズ22を可動可能に支持するレンズアクチュエータ(アクチュエータ部)89(図16参照)を備えている。
レンズアクチュエータ89は、キャリッジ3の底板部3aに立設された固定部と、対物レンズ22を保持するレンズホルダと、固定部とレンズホルダとを連結する4本のワイヤと、レンズホルダを所定の方向へ駆動するための電磁駆動機構とを備えている。
そして、対物レンズ22が反射ミラー80の平板部84gの真上に位置するように、アクチュエータ85をキャリッジ3の底板部3aに取付け固定している。
【0048】
次に、この光ピックアップ71の反射ミラー80の取付け位置調整を図9に基づいて説明する。
先ず、反射ミラー80を準備し、他の構成部品(投受光部6、コリメータレンズ7、レンズアクチュエータ89)とともにキャリッジ3の底板部3a上に搭載する。
【0049】
次に、反射ミラー80の基体部82の底面部82bを底板部3aの開口部4に面した周縁部またはその近傍に載せ、予め取付け固定したコリメータレンズ7に光学機能部84の反射面84aが対向するように配置する。さらに、反射ミラー80の反射面84aを予め取付け固定したレンズアクチュエータ89に支持された対物レンズ22と対向させるとともに、反射面84aの下端が開口部4内に配するように平板部84gの先端部84kを挿入する。
このようにして、底板部3a上で前後方向(図7の左右方向)に動かして位置決め調整する。
ここで、投受光部5から出射したレーザ光S1の光軸に対して、反射ミラー80の光学機能部84は、前後方向に移動したとしても反射面84aの取付基準面L2に対する角度は変わらず常に同じ角度でレーザ光S1を垂直方向に立ち上げることができ、反射面84aの角度の精度出しが簡単にできる。
【0050】
このようにキャリッジ3の底板部3aに反射ミラー80の底面部82bを接触させて位置決め調整した後、これらの取付位置がずれないように保持した状態で反射ミラー80の基体部82の貫通孔82fから紫外線硬化型の接着剤(図示せず)を注入する。
基体部82の凹部82cに接着剤を充填し、その後に紫外線を照射してキャリッジ3の底板部3aに反射ミラー80を取付け固定する。
なお、反射ミラー80の成形樹脂には、紫外線を良く通すものを使用すると、接着剤に満遍なく紫外線を照射でき確実に硬化させることができる。
【0051】
このように構成され、組立てられた反射ミラー80は、上述した反射ミラー10と同様に、その反射面80aにより、水平方向から入射したレーザ光S1を垂直方向へ、また逆に垂直方向から入射したレーザ光(戻り光)S2を水平方向へ入出射させる。
こうして、光ピックアップ71の反射ミラー80、アクチュエータ85を含む光学系が完成する。
そして、反射ミラー80の反射面80aの下端を開口部4内に配しているので、投受光部5のレーザダイオードから出射したレーザ光の光軸をより一層キャリッジ3の底板部3aに近づけることができ、光ピックアップ71の薄型化を図ることができる。
【0052】
次に、本発明の第2の実施形態である反射ミラー80の第1の変形例を図10乃至図15に基づいて以下に説明する。
この第1の変形例では、反射ミラー90に突起部が設けられ、キャリッジ3にガイド孔を設けて、突起部をガイド孔に係合させながら取付け位置を調整する取付け構造としたことを特徴とする。
先ず、キャリッジ3の底板部3aには、開口部4に隣接して互いに平行な矩形状をした一対のガイド孔3cが穿設されている。各ガイド孔3cは、開口部4の方向に長い形状となっている。
また、底板部3aにはガイド孔3cの長い縁部に近接して治具(図示せず)の一部を挿入するための治具挿入孔95が形成されている。
【0053】
反射ミラー90は、一種の樹脂で成形された光学部品からなり、基体部92とこの基体部92に支持された光学機能部84とを備える。
なお、光学機能部84は上述しており、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0054】
基体部92は、矩形状をした平板からなり、上面部92a及びこれに対向する底面部(取付面部)92bとを備えている。そして、上面部92a及び底面部92bを貫くように、2個の貫通孔82fが形成されている。
底面部92bには、その中央部分に凹状に窪ませた凹部82cが形成されていて、この凹部82c内に貫通孔82fが挿通して繋がっている。
さらに、底面部92bには、凹部82cの長手方向の両側に突出した互いに平行となる細長の1対の突起部92fが形成されている。
これら突起部92fは各ガイド孔3c内に係合するようになっていて、各ガイド孔3cよりも短い大きさとなっている。
なお、底面部92bの突起部92fを除いた部分は、被取付部の1つであるキャリッジ3に取付けする際の取付基準面L3となっている(図10参照)。
【0055】
反射ミラー90の基体部92の側壁には、平板に格子状の歯をつけたラック94が形成されている。
そして、図示しない治具にピニオン200を備え、ラック94にピニオン200を噛合わせ、その回転軸を治具挿入孔95に挿入して、ピニオン200を回転させ、ラック94を形成した反射ミラー90をスライド移動させるようになっている。
【0056】
次に、反射ミラー90の取付け位置調整を図10乃至図15に基づいて説明する。
先ず、反射ミラー90を準備して、キャリッジ3の底板部3aに反射ミラー90の基体部92を搭載し、各ガイド孔3cと各突起部92fとを係合させる。
【0057】
各ガイド孔3cに突起部92fを係合することにより、予め取付け固定したコリメータレンズ7に光学機能部84の反射面84aが対向し、さらに、予め取付け固定したアクチュエータ85のレンズアクチュエータ89に支持された対物レンズ22の下方に位置する。
【0058】
次に、キャリッジ3の底板部3a上で反射ミラー90のラック94に治具のピニオン200を噛合わせつつ、ピニオン200の回転軸を治具挿入孔95に挿入する。
そして、ピニオン200を回転させて、ラック94を介して反射ミラー90の基体部92を前後方向(図10及び図11中の左右方向)に動かす。
反射ミラー90の基体部92は、突起部92fがガイド孔3cに規制され、投受光部5のレーザダイオードから出射してコリメータレンズ7から入射したレーザ光が対物レンズ22の中央に出射するように、反射ミラー90の反射面84aに入射するレーザ光の光軸に沿った方向のみに基体部92をキャリッジ3の底板部3a上を摺動させて位置決め調整する。
【0059】
このようにキャリッジ3の底板部3aに反射ミラー90の底面部92bを接触させて位置決め調整した後、これらの取付位置がずれないように保持した状態で、反射ミラー90の基体部92の各貫通孔82fから紫外線硬化型の接着剤100を注入する。 底面部(取付面)92bの凹部82cに上記接着剤を充填して、接着剤に紫外線を照射して硬化させキャリッジ3に反射ミラー90を取付け固定する。
【0060】
投受光部5から出射したレーザ光S1の光軸に対して、反射ミラー90の光学機能部84は、前後方向に移動したとしても、反射面84aの取付面に対する角度は変わらないので常に同じ角度でレーザ光を立ち上げるようにすることができるので、組み立てが容易となる。
また、基体部92の底面部(取付面)92bの貫通孔82fに接着剤を挿通し凹部82cが接着剤用の接着溜まりとなって、底面部(取付面)92bの外周縁部より内方を充填させるようにし、その基体部92の底面部92bにて取付けられるので、中央部分の接着強度が強化されて強固なものにすることができる。
さらに、キャリッジ3のガイド孔3cに反射ミラー90の突起部92fを取付けた状態で接着剤を注入し充填することでより反射ミラー90をキャリッジ3により一層強固に嵌着させることができる。
【0061】
このように構成され、組立てられた反射ミラー90は、図7と同じように、コリメータレンズ7から基体部92の取付面部92bと平行に光学機能部84に入射したレーザ光S1を反射面(ミラー面)84aで反射させて、略垂直方向に立ち上げて対物レンズ22に入射する。
そして、戻り光S2は、対物レンズ22から光学機能部84の反射面84aに入射し、水平方向に偏向させてコリメータレンズ7、投受光部5のフォトダイオードに入射する。そして、光ディスク16面に記録された情報がこの投受光部5にて読み取られ再生される。
【0062】
次に、反射ミラー90の第2の変形例を図16に基づいて説明する。
この第2の変形例では、キャリッジ3の底板部3aの代わりに、アクチュエータ85のアクチュエータベース99を用い、このアクチュエータベース99に反射ミラー90を位置決め調整して取付け固定したことを特徴とする。
したがって、キャリッジ3の底板部3aには開口部4が不要となる。
【0063】
図16に示すように、アクチュエータ85は、平板状をしたアクチュエータベース99と、アクチュエータベース99上に一体に取付けられ、対物レンズ22を可動可能に支持するレンズアクチュエータ(アクチュエータ部)89とから構成されている。
【0064】
樹脂からなるアクチュエータベース99は、上面部99a及びこれに対向する底面部(取付面部)99bとを備えている。そして、アクチュエータベース99には、上面部99a及び底面部99bを貫くように、矩形状をした開口部(図示せず)が形成されている。
なお、アクチュエータベース99の底面部99bは、キャリッジ3の底板部3aとともに取付ける際の取付け基準面となっている。
【0065】
レンズアクチュエータ15は、樹脂からなる矩形状をしたアクチュエータベース99上に、アクチュエータベース99の上面部99aと一体となるように立設成形された固定部17と、対物レンズ22を保持するレンズホルダ19と、固定部17とレンズホルダ19とを連結する4本のワイヤ18と、レンズホルダ19を所定の方向へ駆動するための電磁駆動機構20とを備えている。
【0066】
固定部17の各側壁には、取付部17fが形成されている。
そして、固定部17は、所定の間隔をおいて、アクチュエータベース99と一体成形にて設けられている。
【0067】
レンズホルダ19は、円筒状をしたレンズ保持部19aと、レンズ保持部19aの一部と一体成形された方形状のヨーク保持部19bとから構成され、レンズ保持部19aの開口縁に対物レンズ22が支持されている。
そして、レンズ保持部19aのヨーク保持部19bの各側壁には、取付部19fが形成されている。
【0068】
各ワイヤ18は、数十μm程度の極細の金属線材からなり、その一方の端部をレンズホルダ19の各取付部19fに係合させ、他方の端部を固定部17の各取付部17fに係合している。
そして、取付部17f及び取付部19fの各溝部分には、紫外線硬化型の接着剤100を注入充填し、紫外線を照射してこれらワイヤ18の端部をそれぞれ固着している。
このようにしてレンズホルダ19は、これら4本のワイヤ18によって2軸方向(トラッキング方向及びフォーカシング方向)に移動自在に支持され可動するようになっている。
【0069】
電磁駆動機構20は、レンズホルダ19に取付けられた金属磁性材からなるリング状のヨーク28と、ヨーク28の内壁に沿って取付けられた磁石29と、磁石29と対向しヨーク28と交差するようにアクチュエータベース99に取付けられたコイル部30(フォーカシングコイル及びトラッキングコイル)とから構成されて、1つの磁気回路を有している。
【0070】
こうして構成されたアクチュエータ85は、開口部及び一対のガイド孔99fを有するアクチュエータベース99と固定部17が2図示しない射出成形機で射出成形して一体成形される。
【0071】
次に、反射ミラー90のアクチュエータベース99への取付け位置調整については、上記キャリッジ3の底板部3aへの反射ミラー90の取付け位置調整の仕方とほぼ同じになる。
この際に、反射ミラー90が直接アクチュエータベース99に取付けられるので、反射ミラー90の反射面84aと対物レンズ22の中心との位置合せが確実にできる。
なお、予めアクチュエータ85と反射ミラー90とをキャリッジ3の底板部3aに搭載する前に組立てることにより、その組立てを容易にすることができる。
【0072】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、その主旨を逸脱しない範囲内において変更して実施することができる。例えば、上記被取付部であるキャリッジ3の底板部3aまたはアクチュエータベース99の各ガイド孔30、99fの代わりに突起部とし、その突起部に対応するように反射ミラー80、90にガイド孔を設けるようにしても良い。
また、樹脂成形光学部品を反射ミラーで説明したが、他の光学部品、例えば回折格子などであっても良い。
【0073】
【発明の効果】
以上のように説明してきた本発明の樹脂成形光学部品は、光学機能面を有する平板部と、該平板部を所定の角度で保持する基体部とを樹脂成形し、前記基体部には被取付部に取り付け可能な取付面部が形成されていることにより、平板部が平板状で平行(厚みが均一)なので樹脂硬化時の引けによる歪みが少なくでき、光学機能面の平坦度が保たれて光学機能の精度を維持することができる。
【0074】
また、光学機能面を有する平板部と、この平板部を所定の角度で保持する基体部とを一体に備えた樹脂成形光学部品を光ピックアップに取り付けるための取付け構造であって、基体部には、光ピックアップを形成するキャリッジに取り付け可能な取付面部が形成されるとともに、平板部は反射ミラーであり取付面部の取付面に対して45度の角度で保持され、レーザダイオードから出射されたレーザ光を光ディスクのディスク面と直交する方向へ反射させることにより、レーザ光を光ディスク面の所定の箇所にミラー面を介して精度良く出射させることができる。
【0075】
また、基体部を反射ミラーの下端部に連続して形成したことにより、キャリッジの底面に単に搭載するだけで反射ミラーのミラー面をその底面に対して45度の角度とすることができるので、ミラー面の角度を調整する必要がなく、作業を容易にすることができる。
【0076】
また、反射ミラーは、方形状に形成されるとともにキャリッジには対物レンズを支持し、この対物レンズを所定方向に可動させるアクチュエータ部が搭載されており、反射ミラーは対物レンズの下方に配設され、かつ、反射ミラーの上端角部は切り落とされていることにより、対物レンズを支持するアクチュエータ部の一部が対物レンズとともに平板部にぶつかることなくスムーズに駆動させることができる。
さらに、対物レンズと反射ミラーとの空間を狭くすることができるので、薄型化に対応することができる。
【0077】
また、樹脂成形時のゲートの位置を反射ミラーまたは基体部のいずれかの先端面に設けたことにより、光学機能面における樹脂成形時の樹脂流動圧を一定に保てるので、引けによる歪みがより少なく、光学機能面をより精度良く形成することができる。
【0078】
また、キャリッジの底面には開口部が形成されて、基体部は平板部の上端部側に連なり、平板部の下端部側は開口部内に挿入されていることにより、レーザ光の光軸を極力キャリッジに近づけるられるので、より薄型化を図ることができる。
【0079】
また、基体部の取付面部を平板部の幅より幅広に形成したことにより、取付面部の取付け部分の面積を広くしたので、安定且つ確実に取付け固定することができる。
【0080】
また、基体部とキャリッジとの間には相互に係合可能な係合部と係合受部とが設けられ、反射ミラーに入射されるレーザ光の光軸に沿った方向にのみ基体部が摺動して位置調整可能となっていることにより、レーザ光の光軸に沿って単に位置調整すればよいので、光学機能面の角度調整などの複雑な調整がいらず、簡単に組立てすることができる。
【0081】
また、係合部は、取付面部から突出した突起部であり、係合受部は、突起部と係合し、被取付部であるキャリッジに穿設されたガイド孔であることにより、基体部の突起部、キャリッジのガイド孔を簡単に加工でき、それぞれの構成を簡単に形成できる形状としたので、複雑な調整機構を使用しなくてもよい。
【0082】
また、アクチュエータベースと、このアクチュエータベース上に対物レンズを駆動可能に支持するアクチュエータ部とを設け、係合部は、取付面部から突出した突起部であり、係合受部は、突起部と係合し、アクチュエータベースに穿設された互いに平行な少なくとも一対のガイド孔であることにより、光学機能部を直接アクチュエータベースに取付けられるので、光学機能面の中心(光軸上の中心点)と対物レンズの中心との位置合せが確実に行うことができる。
【0083】
また、基体部の側壁にはラックが形成され、被取付部の底面にはラックに近接して治具挿入孔が形成され、治具挿入孔にピニオンを備えた治具の一部を挿入して該ピニオンを回転可能に配置し、ピニオンをラックと噛合わせて、基体部を摺動させるようにしたことにより、単に治具のピニオンを回転させることで、簡単に位置調整することができる。また、高いギア比とすることで微調整が簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である樹脂成形光学部品を搭載した光ピックアップの光学系の概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態である樹脂成形光学部品の全体斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態である樹脂成形光学部品の第1変形例を示した全体斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態である樹脂成形光学部品の第2変形例を示した全体斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態である樹脂成形光学部品の第3変形例を示した全体斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施形態である樹脂成形光学部品の第4変形例を示した全体斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態である樹脂成形光学部品を搭載した光ピックアップの光学系の概略図である。
【図8】本発明の第2の実施形態である樹脂成形光学部品の全体斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態である樹脂成形光学部品を搭載した光ピックアップの要部縦断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態である樹脂成形光学部品を搭載した光ピックアップの要部縦断面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態である樹脂成形光学部品を搭載した光ピックアップの要部縦断面図である。
【図12】本発明の第2の実施形態である樹脂成形光学部品を搭載する光ピックアップのキャリッジ底面の要部平面図である。
【図13】本発明の第2の実施形態である樹脂成形光学部品の平面図である。
【図14】本発明の第2の実施形態である樹脂成形光学部品の底面図である。
【図15】本発明の第2の実施形態である樹脂成形光学部品の取付け調整を説明するための要部斜視図である。
【図16】本発明の第2の実施形態である樹脂成形光学部品を搭載した光ピックアップの側面図である。
【図17】従来の樹脂成形光学部品を搭載した光ピックアップの全体斜視図である。
【図18】従来の他の樹脂成形光学部品である三角プリズムの取付け方法を説明した図である。
【符号の説明】
1 光ピックアップ(光ピックアップ装置)
3 キャリッジ
3c ガイド孔
4 開口部
10、30、40、50、60、80、90 反射ミラー(樹脂成形光学部品)
12、82、92 基体部
12b、82b、92b 取付面部(底面部)
14、84g 平板部(平行平板部)
14a、84a 光学機能面(反射面)
22 対物レンズ
84 光学機能部
84f 支持部
89 レンズアクチュエータ
92f 突起部
94 ラック
95 治具挿入孔
99 アクチュエータベース
99f ガイド孔

Claims (13)

  1. 光学機能面を有する平板部と、該平板部を所定の角度で保持する基体部とを一体に備えた樹脂成形光学部品を光ピックアップに取り付けるための取付け構造であって、
    前記基体部には、前記光ピックアップを形成するキャリッジに取り付け可能な取付面部が形成されるとともに、前記平板部は反射ミラーであり前記取付面部の取付面に対して45度の角度で保持され、レーザダイオードから出射されたレーザ光を光ディスクのディスク面と直交する方向へ反射させることを特徴とする樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置
  2. 前記基体部を前記反射ミラーの下端部に連続して形成したことを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
  3. 前記反射ミラーは、方形状に形成されるとともに前記キャリッジには対物レンズを支持し、該対物レンズを所定方向に可動させるアクチュエータ部が搭載されており、前記反射ミラーは前記対物レンズの下方に配設され、かつ、前記反射ミラーの上端角部は切り落とされていることを特徴とする請求項2に記載の樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
  4. 樹脂成形時のゲートの位置を前記反射ミラーまたは前記基体部のいずれかの先端面に設けたことを特徴とする請求項に記載の樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
  5. 前記キャリッジの底面には開口部が形成されて、前記基体部は前記平板部の上端部側に連なり、前記平板部の下端部側は前記開口部内に挿入されていることを特徴とする請求項に記載の樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
  6. 前記基体部の前記取付面部は、前記平板部より幅広に形成されていることを特徴とする請求項に記載の樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
  7. 前記基体部と前記キャリッジとの間には相互に係合可能な係合部と係合受部とが設けられ、前記反射ミラーに入射されるレーザ光の光軸に沿った方向にのみ前記基体部が摺動して位置調整可能となっていることを特徴とする請求項に記載の樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
  8. 前記係合部は、前記取付面部から突出して互いに平行な少なくとも1対の突起部であり、前記係合受部は、前記突起部と係合し、前記キャリッジに穿設されたガイド孔であることを特徴とする請求項に記載の樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
  9. 前記係合部は、前記取付面部に穿設された互いに平行な少なくとも一対のガイド孔であり、前記係合受部は、前記ガイド孔と係合し、前記キャリッジから突出した突起部であることを特徴とする請求項8に記載の樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
  10. 光学機能面を有する平板部と、該平板部を所定の角度で保持する基体部とを一体に備えた樹脂成形光学部品を光ピックアップに取り付けるための取付け構造であって、
    前記基体部には、被取付部に取り付け可能な取付面部が形成されるとともに、前記平板部は反射ミラーであり前記取付面部の取付面に対して45度の角度で保持され、
    レーザダイオードから出射されたレーザ光を光ディスクのディスク面と直交する方向へ反射させるとともに、
    前記基体部と前記被取付部との間には相互に係合可能な係合部と係合受部とが設けられ、前記反射ミラーに入射される前記レーザ光の光軸に沿った方向にのみ前記基体部が摺動して位置調整可能となっていることを特徴とする樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
  11. 前記被取付部であるアクチュエータベースと、該アクチュエータベースに対物レンズを駆動可能に支持するレンズアクチュエータとを設け、 前記係合部は、前記取付面部から突出した互いに平行な少なくとも1対の突起部であり、
    前記係合受部は、前記アクチュエータベースに穿設された互いに平行な少なくとも一対のガイド孔であることを特徴とする請求項10に記載の樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
  12. 前記被取付部であるアクチュエータベースと、該アクチュエータベースに対物レンズを駆動可能に支持するレンズアクチュエータとを設け、 前記係合部は、前記取付面部に穿設された互いに平行な少なくとも1対のガイド孔であり、
    前記係合受部は、前記アクチュエータベースから突出した突起部であることを特徴とする請求項10に記載の樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
  13. 前記基体部の側壁には、ラックが形成され、前記被取付部の底面には前記ラックに近接して治具挿入孔が形成され、
    前記治具挿入孔にピニオンを備えた治具の一部を挿入して該ピニオンを回転可能に配置し、前記ピニオンを前記ラックと噛合わせて、前記基体部を摺動させるようにしたことを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の樹脂成形光学部品を備えた光ピックアップ装置。
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