JP3790829B2 - 超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置 - Google Patents

超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、カメラや望遠鏡等の使用時における手振れ等に起因した像振れを防止する振れ防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばカメラに関して、自動化が推進されており、自動露出,自動巻き上げ,オートスピードライトさらにはオートフォーカス等が実現されており、写真撮影がより簡単になってきている。しかし、ズームコンパクトカメラの高倍率化に伴い、特に長焦点距離の撮影では、手振れ等による像振れの影響を無視することができない状況になっている。
【0003】
このような状況下で、撮影時の手振れを補正して像振れを防止する振れ防止装置が、例えば特開平3─110530号公報や本出願人が先に提案した特願平5─95204号により、提案されている。
図33は、このような振れ防止装置を適用されたカメラの一例を一部透視状態で示す斜視図である。
【0004】
同図に示すように、カメラ1の光軸Zと垂直な面において横方向(カメラの左右変化:ヨーイング方向,X方向)及び縦方向(カメラの上下変化:ピッチング方向,Y方向)それぞれの角速度センサ2,3と,レンズを保持するレンズ枠4をX方向及びY方向それぞれに駆動する二つの伝達ギヤ列5,6と,伝達ギヤ列5,6に接続される電磁モータ7,8とを設けて振れ防止光学系9を構成しておき、角速度センサ2,3の出力から得られた振れ情報にしたがって、電磁モータ7,8を起動してレンズ枠4を振れ方向と反対方向にシフトさせる。
このように、振れにより生じる像の移動をレンズ枠を振れ方向と反対方向に向けてシフトさせて相殺することにより、撮影時の手振れを補正して像振れの防止を図っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の振れ防止装置は、駆動源として高速回転・低トルクの電磁モータ7,8を用い、この電磁モータ7,8に減速機構である伝達ギヤ列5,6を接続してトルクの増大を図ってから、レンズ枠4を光軸Zと直交する平面内でシフトさせるため、装置全体が大型化・高重量化し、小型化及び軽量化を図るには限界があった。
【0006】
また、多数の歯車からなる伝達ギヤ列5,6を用いるため、部品点数が増加して構造的に複雑化し、部品の製造及び組立てコストが嵩んでしまい、今まで以上の低コスト化を図ることが難しいという問題もあった。
【0007】
また、伝達ギヤ列5,6の歯車に与えるバックラッシやイナーシャのために、応答性,特に振れ防止装置としては極めて重要な起動時の立ち上がりの応答性の根本的な向上を図ることが難しいとともに、機械騒音を解消できないという問題もあった。
【0008】
さらに、レンズ枠4をX方向及びY方向へそれぞれ独立してシフトさせるために、伝達ギヤ列5,6及び電磁モータ7,8を、一方向について最低一ユニット設ける必要があり、このことも、装置の大型化,高重量化,複雑化さらには騒音化に一層拍車をかけていた。
【0009】
本発明の目的は、小型化及び軽量化を図ることができ、応答性,特に起動時の立ち上がりの応答性を根本的に向上することができ、静粛性に優れ、さらには部品点数の削減を図ることができる振れ防止装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため、請求項の発明は、振動することにより生じる振れを防止するために主光学系の光軸に対して直交する平面内又は略直交する平面内で移動自在に設置される振れ防止光学系を備える振れ防止装置において、前記振れ防止光学系の駆動源は、超音波アクチュエータであり、前記超音波アクチュエータは、前記レンズを収容する開口部を備える中空型であることを特徴とする。
【0011】
請求項の発明は、請求項1に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、前記超音波アクチュエータは、中空円板型をした弾性材料からなる弾性体と、前記弾性体に接合されており、駆動信号により励振され、前記弾性体に伸縮運動と屈曲振動とを発生し、その縮退により前記弾性体の所定部分に楕円運動を発生する電気機械変換素子とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項の発明は、請求項1に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、前記超音波アクチュエータは、少なくとも一対の対向する平行な辺を有する多角形により外形が構成され、枠体状を呈する弾性体と,前記弾性体のうちの前記平行な辺を含む枠辺部に接合されており、駆動信号によりこの枠辺部に縦振動モードと屈曲振動モードとを発生し、それらの合成運動により前記枠辺部の所定位置に楕円運動を発生する電気機械変換素子とを含むことを特徴とする。
【0013】
請求項の発明は、請求項3に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、前記多角形は正4角形であるとともに、前記所定位置は正4角形の頂点の近傍であることを特徴とする。
【0014】
請求項の発明は、請求項3に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、前記多角形は正6角形であるとともに、前記所定位置は正6角形の頂点の近傍であることを特徴とする。
【0015】
請求項の発明は、振動することにより生じる振れを防止するために主光学系の光軸に対して直交又は略直交する平面内で移動自在に設置される振れ防止光学系を備える振れ防止装置において、前記振れ補正光学系を支持する弾性体と、前記振れ補正光学系を駆動するために、前記弾性体に設けられた少なくとも4個のインパクト駆動型アクチュエータとを有し、前記インパクト駆動型アクチュエータは、それぞれ2個が一対として対向配置さ れていることを特徴とする。
【0016】
請求項の発明は、請求項6に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、前記振れ防止光学系は、前記平面と平行で前記光軸で直交する駆動軸を有し、前記一対のアクチュェータは前記駆動軸を挟んで対向配置され、該アクチュエータの駆動方向は前記駆動軸と平行であることを特徴とする。
【0017】
請求項の発明は、振動することにより生じる振れを防止するために主光学系の光軸に対して直交又は略直交する平面内で移動自在に設置される振れ防止光学系を備える振れ防止装置において、前記振れ補正光学系を支持する弾性体と、前記振れ補正光学系を駆動するために、前記弾性体に設けられた少なくとも4個のインパクト駆動型アクチュエータとを有し、前記振れ防止光学系を該振れ防止光学系の外周部で保持するレンズ枠と、前記インパクト駆動型アクチュエータは、前記レンズ枠の中心部で直交する2本の仮想直線が前記レンズ枠と交差する4カ所に設けられたことを特徴とする。
【0018】
請求項の発明は、請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、前記インパクト駆動型アクチュエータは、前記レンズ枠の外面に突設されたフランジ部に離間して固定される中空のフレームの対称位置に合計8個設置されることを特徴とする。
【0019】
【作用】
本発明によれば、以下のような作用がある。
(1)前記超音波アクチュエータが、前記レンズを収容する開口部を備える中空型であるため、できるだけコンパクトに設置されるようになる。
【0020】
(2)前記超音波アクチュエータが、中空円板型をした弾性材料からなる弾性体と,前記弾性体に接合されており、駆動信号により励振され、前記弾性体に伸縮運動と屈曲振動とを発生し、その縮退により前記弾性体の所定部分に楕円運動を発生する電気機械変換素子とを備えるため、超音波アクチュエータによりレンズ枠を確実に駆動するようになる。
【0021】
(3)前記超音波アクチュエータが、少なくとも一対の対向する平行な辺を有する多角形により外形が構成され、枠体状を呈する弾性体と,前記弾性体のうちの前記平行な辺を含む枠辺部に接合されており、駆動信号によりこの枠辺部に縦振動モードと屈曲振動モードとを発生し、それらの合成運動により前記枠辺部の所定位置に楕円運動を発生する電気機械変換素子とを含むため、超音波アクチュエータによりレンズ枠を確実に駆動するようになる。
【0022】
(4)前記多角形は正4角形であるとともに、前記所定位置は正4角形の頂点の近傍であるため、確実に楕円運動を生じるようになる。
【0023】
(5)前記多角形は正6角形であるとともに、前記所定位置は正6角形の頂点の近傍であるため、確実に楕円運動を生じるようになる。
【0024】
(6)前記超音波アクチュエータは、相対運動部材と,一端が前記相対運動部材に設置されて印加電圧により励振する電気機械変換素子と,前記電気機械変換素子の他端に取り付けられて前記相対運動部材に衝撃力を与える慣性体とを備える少なくとも2つのインパクト駆動型アクチュエータであるため、超音波アクチュエータによりレンズ枠を確実に駆動するようになる。
【0025】
(7)前記超音波インパクト駆動型アクチュエータは、前記振れ防止光学系のレンズを保持するレンズ枠が前記光軸に対して直交する平面又は略直交する平面で移動自在となるように、設置されるため、レンズ枠が前記超音波アクチュエータに駆動されて前記光軸に対して直交する平面又は略直交する平面で自由に移動するようになる。
【0026】
(8)前記インパクト駆動型アクチュエータは、前記レンズ枠の中心部で直交する2本の仮想直線が前記レンズ枠の外周に交差する4箇所に、前記レンズ枠を相対運動部材として設置されるため、前記レンズ枠を例えばX方向及びY方向に確実に移動するようになる。
【0027】
(9)前記インパクト駆動型アクチュエータは、前記レンズ枠の外面に突設されたフランジ部に離間して固定される中空のフレームの対称位置に合計8個設置されるため、例えばX方向及びY方向にそれぞれ独立して直線的に移動するようになるとともに、X方向及びY方向の合成方向にも直線的に移動するようになる。
【0028】
【実施例】
(第1実施例)
以下に、本発明の実施例を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0029】
本発明は、略述すれば、振れ防止装置の振れ防止光学系の駆動源として超音波アクチュエータを用いた点に特徴を有するものである。そこで、まず、本実施例で用いる超音波アクチュエータを説明する。
【0030】
図1は、本実施例で用いる円環状の超音波アクチュエータ10を分解した状態で示す斜視図である。
【0031】
図1に示すように、本実施例で用いる円環状の超音波アクチュエータ10は、中空円板型をした弾性材料からなる弾性体11と,弾性体11の一方の平面11aに例えば接着により接合され、駆動信号により励振され、弾性体11に伸縮運動と屈曲振動とを発生し、その縮退により弾性体の所定部分に楕円運動を発生する電気機械変換素子の一例である2枚の圧電素子12及び13と,弾性体11の他方の平面11bに形成された4個の駆動力取出部材14a,14b,14c及び14d等を備える。
【0032】
弾性体11は、図示するように、中空円板型の弾性部材であって、金属又はプラスチック等の弾性材料により製作されている。
【0033】
弾性体11は、図2によって説明するように、中空円板の寸法を適宜設定することにより、伸縮運動(R1モード:面方向への広がり振動)と,2次の屈曲振動(B21モード)とを一致させることが可能である。本実施例では、中空円板の内側の穴の径を調整することによって実現している。
【0034】
図2の横軸は、中空円板の外径2aと内径2bとの比y=b/aを示しており、0の位置では孔が開いておらず、1に近づくにしたがって孔が大きくなる。
また、縦軸は、B21モードの共振周波数ω21に対するR1モードの共振周波数ω00の比,すなわち、ω21/ω00={α21 2 /[ 2.05・(3)1/3 ] }・(h/2a)を示す。
【0035】
ここで、図2の曲線(A)は、R1モードを示しており、曲線(B)、曲線(C)及び曲線(D)は、B21モードの場合であって、h(円板の厚み)/2aの値を、3/40,2.5/40,2/40と異ならせたものである。
【0036】
図2から明らかなように、厚みh=2.5mm,外径2a=40mmの場合に、y=0.6付近で縮退が可能である。このように、弾性体11に生じる伸縮運動及び屈曲振動それぞれの共振周波数がほぼ一致するように、弾性体11の外径2a及び内径2bの比が調整されるため、高効率で楕円運動が生じる。
【0037】
本実施例では、R1モードとB21モードとを縮退させる例で説明し、R1−B21モードのときの節を後述する図3に破線で示す。
【0038】
圧電素子12,13は、図1に示すように、半中空円板型をしており、PZT等により製作されている。圧電素子12,13は、圧電材料が1方向に分極されており、2相の入力電圧A,Bが印加される。また、圧電素子12,13の表面には、電極が、4つの四半円形の電極板15a,15b,15c及び15dに分割されて、例えば接着により装着されている。
【0039】
駆動力取出部材14a,14b,14c及び14dは、弾性体11の屈曲振動と伸縮振動との合成振動により発生する楕円運動を取り出す部分であり、固定部材(相対運動部材)と接触しながら相対移動する。駆動力取出部材14a,14b,14c及び14dは、弾性体11の下面であって、その外縁部の4箇所に90°毎に設けられている。これらの駆動力取出部材14a〜14dは耐磨耗性を向上させるために、窒化珪素などの球体を取り付けている。
【0040】
これらの駆動力取出部材14a〜14dは、駆動力を効率的に取り出すために縦振動の節となる位置を避けて設けることがよく、本実施例では、屈曲振動モードにより生じる、移動平面に対して略垂直方向の上下振動の腹の位置に設けている。
【0041】
この超音波アクチュエータ10の駆動回路の一例を図3に示す。図3において、発振器16は、2つの圧電素子12,13に高周波電圧A,Bを印加するためのものであり、その出力は分岐して、一方は、X方向用移相器17X,Y方向用移相器17Yによって時間的にπ/2だけ移相された後に、X方向用の増幅器18X,Y方向用の増幅器18Yに接続され、他方は、X方向用の増幅器19X,Y方向用の増幅器19Yに直接接続されている。
【0042】
各増幅器18X,18Y,19X,19Yは、切換スイッチ20を介して、各電極板15a,15b,15c及び15dに接続されている。
【0043】
切換スイッチ20は、接点が全てX側(図3の破線の状態)に切り換わっているときに、増幅器18Xの出力は、電極板15a,15bに接続され、増幅器19Xの出力は、電極板15c,15dに接続される。したがって、左側の電極板15a,15bがグループ化されるとともに、右側の電極板15c,15dがグループ化されるため、超音波アクチュエータ10はX方向へ移動することができる。
【0044】
同様にして、切換スイッチ20は、接点が全てY側(図3の実線の状態)に切り換わっているときに、増幅器18Yの出力は、電極板15a,15cに接続され、増幅器19Yの出力は、電極板15b,15dに接続される。したがって、上側の電極板15a,15cがグループ化されるとともに、下側の電極板15b,15dがグループされるため、超音波アクチュエータ10はY方向へ移動することができる。
【0045】
図4(A)は、この超音波アクチュエータ10に入力される2相の高周波電圧A,Bの時間的変化をt1 〜t9 で示している。図4(A)の横軸は、高周波電圧の実効値を示している。図4(B)は、超音波アクチュエータ10の断面の変形の様子を示し、超音波アクチュエータ10に発生する屈曲振動の時間的変化(t1 〜t9 )を示している。図4(C)は、超音波アクチュエータ10の断面の変形の様子を示し、超音波アクチュエータ10に発生する伸縮振動の時間的変化(t1 〜t9 )を示している。図4(D)は、超音波アクチュエータ10の駆動力取出部材14aないし14dに発生する楕円運動の時間的変化(t1 〜t9 )を示している。
【0046】
次に、本実施例の超音波アクチュエータ10の動作を、時間的変化(t1 〜t9 )毎に説明する。
【0047】
時間t1 において、図4(A)に示すように、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波電圧Bは同一の正の電圧を発生する。図4(B)に示すように、高周波電圧A,Bによる屈曲振動は互いに打ち消し合い、質点Y1とZ1とが振幅零となる。また、図4(C)に示すように、高周波電圧A,Bによる伸縮振動は伸張する方向に発生する。質点Y2とZ2とは矢印で示されるように、節Xを中心にして最大の伸張を示す。その結果、図4(D)に示すように、上記両振幅が複合され、質点Y1とY2との運動の合成が質点Yの運動となり、また、質点Z1とZ2との運動の合成が質点Zの運動となる。
【0048】
時間t2 において、図4(A)に示すように、高周波電圧Bは零となり、高周波電圧Bは零となり、高周波電圧Aは正の電圧を発生する。図5(B)に示すように、高周波電圧Aによる屈曲振動が発生し、質点Y1が負方向に振幅し、質点Z1が正方向に振幅する。また、図4(C)に示すように、高周波電圧Aによる伸縮運動が発生し、質点Y2とZ2とが時間t1 のときよりも縮む。その結果、図4(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点YとZとが時間t1 のときよりも左回りに移動する。
【0049】
時間t3 において、図4(A)に示すように、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波電圧Bは同一の負の電圧を発生する。図4(B)に示すように、高周波電圧A及びBによる屈曲運動が合成されて増幅され、質点Y1が時間t2 のときよりも負方向に増幅され、最大の負の振幅値を示す。質点Z1が時間t2 のときよりも正方向に振幅され、最大の正の振幅値を示す。また、図4(C)に示すように、高周波電圧A及びBによる伸縮運動が互いに打ち消しあい、質点Y2とZ2とが元の位置に戻る。その結果、図4(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点YとZとが時間t2 のときよりも左回りに移動する。
【0050】
時間t4 において、図4(A)に示すように、高周波電圧は零となり、高周波電圧Bは負の電圧を発生する。図4(B)に示すように、高周波電圧Bによる屈曲運動が発生し、質点Y1は時間t3 のときよりも振幅が低下し、質点Z1(時間t3 )のときよりも振幅が低下する。また、図4(C)に示すように、高周波電圧Bによる伸縮運動が発生し、質点Y2とZ2が収縮する。その結果、図4(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点YとZとが時間t3 のときよりも右回りに移動する。
【0051】
時間t5 において、図4(A)に示すように、高周波電圧Aは負の電圧を発生し、同様に高周波電圧Bは同一の負の電圧を発生する。図4(B)に示すように、高周波電圧A,Bによる屈曲運動は互いに打ち消しあい、質点Y1とZ1とが振幅零となる。また、図4(C)に示すように、高周波電圧A,Bによる伸縮運動は収縮する方向に発生する。質点Y2とZ2とは矢印で示されるように、節Xを中心にして最大の収縮を示す。その結果、図4(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点YとZとが時間t4 のときよりも左回りに移動する。
【0052】
時間t6 〜時間t9 に変化するにしたがって、上述の原理と同様に屈曲振動及び伸縮振動が発生し、その結果、図4(D)に示すように、質点Y及び質点Zが左回りに移動し、楕円運動をする。
【0053】
以上の原理により、この超音波アクチュエータ10は、駆動力取出部材14aないし14dの先端に楕円運動を発生させ、駆動力を発生させる。したがって、駆動力取出部材14aないし14dの先端を固定部に加圧すると、弾性体11は固定部に対して自走する。
【0054】
本実施例で用いた超音波アクチュエータ10では、弾性体11に対する圧電素子15aないし15dの接着位置決めが容易であるため、励振むらが低減される上、移動方向の違いによる左右差(+X方向,−X方向,+Y方向,−Y方向の移動速度の差)も低減される。
【0055】
本実施例では、このような超音波アクチュエータ10を、カメラの振れ防止光学系に適用して振れ防止装置を構成した。
図5は、本実施例の振れ防止装置を示す断面図であり、図6は、図5のA部付近を拡大して示す説明図である。また、図7は、図5におけるII−II断面図であり、図8は、図5におけるIII −III 断面図である。
【0056】
図5及び図6においては、振れ防止光学系30を保持するレンズ枠31と,このレンズ枠31に接続された円環状の超音波アクチュエータ10とが、断面溝型の円環状のケース40の内部に設置されている。
【0057】
振れ防止光学系30は、円筒状のレンズ枠31により保持されており、後述するようにレンズ枠31がケース40に対して移動自在に配置されるため、主光学系の光軸Zに対して直交する平面内で移動自在であり、手振れ等により生ずる像振れの防止が図られる。
【0058】
この振れ防止光学系30を保持するレンズ枠31の外面であって光軸Z方向の略中央部には、円環状にフランジ部32が突設されている。
円環状のフランジ部32の一方の平面には、図8に示すように、0°,90°,180°及び270°それぞれの位置に、連結棒21a,21b,21c及び21dが光軸方向に向けて例えば螺着されている。
【0059】
図9には、X方向及びY方向それぞれへの移動の際の、B21振動モードB21X ,B21Y それぞれの節交差位置を示すが、連結棒21a,21b,21c及び21dの設置位置は、これらの節交差位置を選択することが望ましく、本実施例では、内周側の4つの節交差位置に対向する位置に設置した。
円環状のフランジ部32の他方の表面には、図7にも示すように、0°,90°,180°及び270°それぞれの位置に、スプリング保持穴32a,32b,32c及び32dが設けられている。
【0060】
連結棒21a,21b,21c及び21dのもう一端には、内径がレンズ枠31の外径よりも大きい円環状の超音波アクチュエータ10の圧電素子12,13装着面がフランジ部32に臨むようにして、螺着される。
【0061】
超音波アクチュエータ10を構成する弾性体11の他方の平面の外縁部であって0°,90°,180°及び270°それぞれの位置には、例えばセラミックスからなる立方体状の駆動力取出部取付台22a,22b,22c及び22dが例えば接着により設置されている。
【0062】
これらの駆動力取出部取付台22a,22b,22c及び22dそれぞれにより、例えば窒化ボール等により構成される移動足たる駆動力取出部材14a,14b,14c及び14dが例えば接着により配設されている。この駆動力取出部材14a,14b,14c及び14dは、弾性体11に生じる縦振動の腹となる位置に設けられているために高効率で楕円運動が生じるようになるとともに、その端部が曲面体であるために弾性体11のX方向及びY方向への運動をできるだけ妨げることなく、楕円運動を生じることができる。
【0063】
ケース40は、外縁部に延設されたフランジ部を有する中空円板状の底部40aと,このフランジ部と嵌合するフランジ部を有する中空円板状の蓋部40bとからなり、底部40a及び蓋部40bはそれぞれの端部に設けられた嵌合部分により脱着自在である。
【0064】
底部40aの内部底面は、超音波アクチュエータ10に対向して設置される摺動面であり、駆動力取出部材14a,14b,14c及び14dが摺動する例えばポリフロン等からなる摺動材40cが貼付されている。一方、蓋部40bの内面には、レンズ枠31のフランジ部32に設けられたスプリング保持穴32a,32b,32c及び32dと対向する位置に、円形溝型のスプリング取付部41a,41b,41c,41dが設けられている。
【0065】
底部40aの内部底面には、超音波アクチュエータ10がフランジ部32に接続されたレンズ枠31を配置し、フランジ部32に設けられたスプリング保持穴32a,32b,32c及び32dと,蓋部40bに設けられたスプリング取付部41a,41b,41c及び41dとの間に、超音波アクチュエータ10を付勢し摺動材40cが貼付された摺動面に当接させる付勢機構の一例である4つのスプリング42a,42b,42c及び42dが介在するようにして、蓋部40bを底部40aに装着する。
【0066】
そのため、フランジ部32は、スプリング42a,42b,42c及び42dにより加圧されており、連結棒21aないし21dを介して超音波アクチュエータ10が摺動材40cに向けて加圧されている。
【0067】
このように、本実施例では、レンズ枠31が光軸Zに対して直交する平面で2次元に移動自在となるように、超音波アクチュエータ10が設置される。
また、超音波アクチュエータ10はレンズ枠31を収容する開口部を備える中空型であるため、レンズ枠31の周囲にできるだけコンパクトに設置される。
【0068】
蓋部40bの内面,フランジ部32の一方の面それぞれの外縁部には、図7にも示すように、90°間隔で、投光器43a及び43b(赤外発光ダイオード;IRED),受光器44a及び44b(半導***置検出素子;PSD)が取り付けられており、ケース40に対するレンズ枠31のY方向,X方向それぞれへの移動量を検出するレンズ位置検出センサを構成している。
【0069】
図10は、本実施例の振れ防止装置の制御回路を示すブロック図である。同図に示すように、図5ないし図9により示す本実施例の振れ防止装置の制御では、振れ防止光学系30の光軸Zの位置を、補償回路48により、フランジ部32の周囲に設けた投光器43a及び43b,受光器44a及び44b、レンズ位置検出回路45により検出し、カメラ本体等の振れ防止装置の振動状態を検出する角速度センサ46及び手振れ量検出回路47から得られる情報と比較し、図3にも示すUSMドライバ49から、超音波アクチュエータ10に、X方向,Y方向のいずれかを指定する移動軸指令信号及び,移動方向を指定する移動方向正逆指令信号を出力して、以降フィードバック制御を行うことにより、手振れ等により生じる像振れに対応させて、超音波アクチュエータ10を起動してレンズ枠31を振れ方向と反対方向にシフトさせて、像振れを防止することが可能となる。
【0070】
このような本発明にかかる振れ防止装置では、従来の振れ防止装置では必要であった伝達ギヤ列,及びこの伝達ギヤ列を駆動する電磁モータが不要になる。そのため、この伝達ギヤ列及び電磁モータを駆動源として用いていたことに起因して発生していた、装置の大型化、高重量化、複雑化さらには騒音化が改善されるようになるとともに、応答性,特に振れ防止装置としては極めて重要な起動時の立ち上がりの応答性が根本的に改善される。
【0071】
(第2実施例)
図11は、第2実施例の振れ防止装置の構造を部分的に拡大して示す断面図である。
なお、以下に説明する各実施例の説明では、前述した第1実施例と同様な機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
【0072】
本実施例では、圧電素子12,13を第1実施例とは逆の平面に、例えば接着により貼付し、レンズ枠31が光軸Zと直交する平面で移動自在となるように、超音波アクチュエータ10を設置したものである。第1実施例では、圧電素子12,13の表面に、連結棒21a,21b,21c及び21dの貫通穴を設けたが、本実施例ではこのような必要がなくなり、圧電素子12,13の加工工数の低減を図ることができるとともに、圧電素子12,13の表面積の拡大を図ることができ、駆動力を増加できる。
【0073】
(第3実施例)
図12は、第3実施例の振れ防止装置の構造を部分的に拡大して示す断面図である。
【0074】
本実施例は、図11に示す第2実施例において、超音波アクチュエータ10を付勢し摺動材40cに当接させる付勢機構としてのスプリング42a〜42dをスプリング取付部41a〜41dに支持させるのではなく、蓋部40bに設けたネジ穴40a〜40dに、ネジ部51a〜51dを有する加圧力調整用ボルト50a〜50dを螺合させ、ネジ部51a〜51dの先端に設けた加圧板52a〜52dにより、スプリング42a〜42dを加圧する。
【0075】
略述すれば、本実施例は、第2実施例の付勢機構に加圧力調整機構を付加したものである。すなわち、超音波アクチュエータは、加圧力の大小により駆動力(移動速度)が変化するため、例えば(a)圧電素子12,13の接着位置ずれ,(b)弾性体11の加工精度不足による形状不良,(c)駆動力取出部材14a〜14dの摺動材40cとの間の摩擦による接触不良等に起因して発生する±x方向,±y方向の移動速度むらを、製品組立後(例えば使用時)に、4つの加圧力調整用ボルト50a〜50dを回転させることにより調整できるようにしたものである。
【0076】
(第4実施例)
図13は、第4実施例の振れ防止装置の構造を示す断面図である。
【0077】
本実施例では、第1実施例ないし第3実施例のように超音波アクチュエータ10をフランジ部32を介してレンズ枠31に固定し、レンズ枠31とともに超音波アクチュエータ10もケース40に対して移動させるのに対し、超音波アクチュエータ10をケース40に固定し、超音波アクチュエータ10とレンズ枠31との間で相対運動を行うものである。
【0078】
振れ防止光学系30を支持するレンズ枠31のフランジ部32の他方の面には、摺動材32eが例えば接着により装着されており、この摺動材32eに、ケース40の底部40aに固定された連結棒21a〜21dを介して固設された超音波アクチュエータ10の駆動力取出部材14a〜14dが接触している。
【0079】
フランジ部32は、スプリング42a〜42d及び加圧力調整用ボルト50a〜50dにより適宜圧力で加圧されている。
このように構成することにより、ケース40に対して移動する移動系全体の重量を低減でき、移動に伴うイナーシャの低減を図ることができる。したがって、移動量の誤差低減及び起動時の立ち上がり(応答性)の改善を図ることができる。
【0080】
(第5実施例)
図14は、第1実施例における超音波アクチュエータの変形例を示す斜視図である。
【0081】
この実施例は、第1実施例において圧電素子12,13をそれぞれ二つの圧電素子12−1,12−2,13−1,13−2に分割したものであり、第1実施例と同様にX方向及びY方向の2次元に移動可能である。
第1実施例の超音波アクチュエータ10に比較すると、電極板15a〜15dが不要となって、構造を簡素化でき、製造コストを低減できる。
【0082】
(第6実施例)
図15〜図18は、第1実施例における超音波アクチュエータの他の変形例を示す図であり、図15は全体の構成を示す模式図であり、図16は圧電素子を示す斜視図であり、図17及び図18は、それぞれ駆動力取出部材の配置を示す図である。
【0083】
第1実施例ないし第5実施例では、2次元(X方向及びY方向)の移動を可能とするため、4分割した圧電素子をX方向用とY方向用にグループ化する切換を行ったが、本実施例は、弾性体11の両面にX方向用とY方向用の圧電素子を別々に設けたものである。
【0084】
図16に示すように、X方向用の圧電素子12−3,12−4は、弾性体11の上面に配置されており、Y方向用の圧電素子13−3,13−4は、弾性体11の下面に配置されている。
【0085】
また、駆動回路は図15に示すように、発振器16−1からの高周波信号が切換スイッチ20−1を介して、X方向用の駆動回路(移相器17−1X,増幅器18−1X,19−1X)及びY方向用の駆動回路(移相器17−1Y,増幅器18−1Y,19−1Y)に接続されている。
【0086】
各増幅器18−1X,18−1Y,19−1X,19−1Yは、切換スイッチ20−1を介して、各圧電素子12−3,12−4,13−3,13−4に接続されている。
【0087】
切換スイッチ20−1は、接点がX側(図15の実線の状態)に切り換わっているときに、増幅器18−1Xの出力は、圧電素子12−3に接続され、増幅器19−1Xの出力は、圧電素子12−4に接続されるので、X方向への移動が可能となる。
【0088】
切換スイッチ20−1は、接点がY側(図15の破線の状態)に切り換わっているときに、増幅器18−1Yの出力は、圧電素子13−3に接続され、増幅器19−1Yの出力は、圧電素子13−4に接続されるので、Y方向への移動が可能となる。
【0089】
本実施例では、圧電素子12が弾性体11の下面にも設けられるので、駆動力取出部材14−1a〜14−1dは、2つの圧電素子13−3,13−4を跨がる位置に配置されることになる。そのため、図17に示すように、ファインセラミックス等の絶縁材料からなる駆動力取出部取付台22−1を介して取り付けるようにしている。
【0090】
また、図18(A),図18(B)に示すように、圧電素子12−4,12−5を取付部材の幅だけ小さい半径にしたり、図18(C)に示すように、圧電素子13−3,13−4の間隔を駆動力取出部材14−1cの大きさよりも広くして、弾性体11に直接取り付けるようにしてもよい。さらに、図18(D)に示すように、弾性体11の外側に駆動力取出部取付台22−2を張り出して、その駆動力取出部材22−2に駆動力取出部材23a〜23dを取り付けるようにしてもよい。
【0091】
本実施例では、複数の圧電素子を使用するため、分極(ポーリング)状態が等しいものを選別して、全体として、セクタ毎のむらが少ない構成の圧電素子群とすることができる利点がある。
【0092】
(第7実施例)
図19,図20は、本実施例で用いる超音波アクチュエータのさらに他の実施例を示した図であって、図19は、圧電素子の配置を示す展開斜視図であり、図20は、図19の部分拡大図である。
【0093】
第6実施例は、弾性体11の両面にX方向用とY方向用の圧電素子を別々設けたが、本実施例では、弾性体11の上面にX方向用とY方向用の圧電素子を重ねて配置したものである。
【0094】
Y方向用の圧電素子24は、弾性体11の上面に接合されており、銅板等の電極板25YA,25YBを挟んで、圧電材料24A−1,24B−1と圧電材料24A−2,24B−2とが積層されている。
【0095】
また、X方向用の圧電素子26は、Y方向用の圧電素子24の上に電極板25−1を介して接合されており、電極板25XA,25XBを挟んで、圧電材料26A−1,26B−1と圧電材料26A−2,26B−2とが積層され、さらに、その上面に電極板25−2が接合されている。
【0096】
各圧電材料の分極方向は、図20の通りであり、電極板25XA,25XB及び電極板25YA,25YBは、それぞれX方向用入力及びY方向用入力が接続されており、電極板25−1,25−2及び弾性体11は、グランドに接続される。
【0097】
本実施例によれば、圧電材料の枚数を多くできるため、大きな駆動力を得られる利点がある。
【0098】
(第8実施例)
図21は、本実施例で用いる超音波アクチュエータを示す模式図である。
第8実施例は、R1−B11X −B11Y (1次の屈曲)の場合を示している。このときの節11bが図21(A)に示されている。
【0099】
R1−B11,R1−B11X −B11Y モードでは、R1−B21,R1−B21X −B21Y モードの場合と比較して、R1モードとB11モードの振動が縮退するときの弾性体の環状部の寸法が細くて厚くなる。従って、本実施例は、駆動対象物への組込寸法などの制約により、外径に対して内径を大きくしたい、つまり中空部をできるだけ大きくしたい場合に適している。
【0100】
(第9実施例)
第1実施例ないし第8実施例では、環状の弾性体を有し、この弾性体に伸縮運動と屈曲振動とを発生させることにより駆動力を取り出す超音波アクチュエータを用いたが、本実施例及び後述する第10実施例は、ともに、枠型の弾性体を有し、この弾性体に縦振動と屈曲振動とを発生させることにより駆動力を取り出す超音波アクチュエータを用いた場合である。
【0101】
図22ないし図26は、本実施例で用いた超音波アクチュエータを示す図であって、図22は、超音波アクチュエータ全体の構成を示す斜視図であり、図23は、図22の超音波アクチュエータの三面図であり、図24は、超音波アクチュエータの動作を説明する線図であり、図25は、各電気機械変換素子への制御を示すブロック図であり、さらに、図26は、図22の超音波アクチュエータを組み込んだ振れ防止装置の構成を示す断面図である。
【0102】
図22及び図23に示すように、本実施例の超音波アクチュエータ60は、正4角形により外径が構成された枠板状を呈する弾性体61と,この弾性体61の4つの枠辺部61a,61b,61c及び61dそれぞれの上面に接合される電気機械変換素子である圧電素子62a及び63a,62b及び63b,62c及び63c,62d及び63dと,弾性体61の下面の頂点近傍に設置された駆動力取出部材64a,64b,64c及び64dとにより構成される。
【0103】
本実施例の弾性体61は、外形が正4角形の枠板状を呈する弾性部材であって、金属又はプラスチック等の弾性材料を用いて製作される。弾性体61が枠体状であるために、例えばレンズ鏡筒に組み込み易く、かつレンズ鏡筒を内部に収容するように組み込んだ場合に装置の大型化をできるだけ抑制できる。なお、図23(a)には、レンズ鏡筒をこの弾性体61に組み込んだ場合のレンズ鏡筒の外郭を一点鎖線で示す。
【0104】
電気機械変換素子である圧電素子62a及び63a,62b及び63b,62c及び63c,62d及び63dへ駆動電圧を印加することにより、弾性体61に縦振動モードと屈曲振動モードとを発生させ、これらの合成運動による楕円運動を生じさせるため、縦振動モードと屈曲振動モードとをできるだけ一致させることが重要である。
【0105】
そのため、弾性体61の枠辺部61a〜61dに生じる振動モードと各枠辺部61a,61b,61c及び61d単体の共振周波数とを解析して、弾性体61の寸法を設定することが重要であり、弾性体61の枠辺部の外長,内長及び板厚等を適宜設定する。
【0106】
弾性体61の各枠辺部61a,61b,61c及び61dには、それぞれ、圧電素子62a及び63a,62b及び63b,62c及び63c,62d及び63dが、本実施例では接着により、装着される。これらの圧電素子はいずれもPZT等により薄膜状に形成される。
【0107】
各枠辺部61a〜61dそれぞれにおいて隣接する圧電素子62a及び63a,62b及び63b,62c及び63c,62d及び63dは、互いに一定距離離間して設置され、各枠辺部61a〜61dそれぞれにおいて隣接する圧電素子62a及び63a,62b及び63b,62c及び63c,62d及び63dは分極されており、隣接するそれぞれの圧電素子に位相がπ/2異なる2相の入力電圧A,Bが印加される。
【0108】
隣接する2つの圧電素子62a及び63a,62b及び63b,62c及び63c,62d及び63dは、互いに極性が同一方向になるように分極され、高周波電圧A,Bは、π/2の時間的位相差を有している。なお、2つの圧電素子62a及び63a,62b及び63b,62c及び63c,62d及び63dの分極は互いに逆方向であってもよい。
【0109】
駆動力取出部材64a,64b,64c及び64dは、弾性体61の縦振動及び屈曲振動の合成振動により発生する楕円運動を取り出す部分であり、これらの駆動力取出部材64a〜64dが加圧接触する固定部材(相対運動部材)と接触しながら相対運動する。駆動力取出部材64a〜64dは、所定位置,すなわち弾性体61の下面であって正4角形の頂点近傍に設置する。この頂点近傍の位置は、駆動力を効率的に取り出すために弾性体61に生じる縦振動の節となる位置を避けた位置であり、本実施例では、屈曲振動モードにより生ずる、移動平面に対して略垂直方向の上下振動の腹となる位置とした。
【0110】
本実施例では、駆動力取出部材64a〜64dは、耐摩耗性を向上させるために窒化硅素製とするとともに、楕円運動をできるだけ阻害しないために接触部である先端を曲面体としている。
【0111】
図24(A)は、この超音波アクチュエータ60に入力される2相の高周波電圧A,Bの時間的変化をt1 〜t9 で示す。図24(A)の横軸は、高周波電圧A,Bの実効値を示している。図24(B)は、超音波アクチュエータ60の断面の変形の様子を示し、超音波アクチュエータ60に発生する屈曲振動の時間的変化(t1 〜t9 )を示している。図24(C)は、超音波アクチュエータ60の断面の変形の様子を示し、超音波アクチュエータ60に発生する伸縮振動の時間的変化(t1 〜t9 )を示している。図24(D)は、超音波アクチュエータの駆動力取出部材64b,64cに発生する楕円運動の時間的変化(t1 〜t9 )を示している。
【0112】
次に、本実施例の超音波アクチュエータ60の動作を、時間的変化(t1 〜t9 )毎に説明する。なお、各枠辺部61a〜61dに配置された圧電素子62a及び63a,62b及び63b,62c及び63c,62d及び63dに独立して駆動電圧を印加した場合、各枠辺部61a〜61dは全く同様に変形するために、図24による説明では、枠辺部61cを例にとって行う。
【0113】
時間t1 において、図24(A)に示すように、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波電圧Bは同一の正の電圧を発生する。図24(B)に示すように、高周波電圧A,Bによる屈曲運動は互いに打ち消し合い、質点Y1とZ1とが振幅零となる。また、図24(C)に示すように、高周波電圧A,Bによる伸縮振動は伸張する方向に発生する。質点Y2とZ2とは矢印で示されるように、節Xを中心にして最大の伸長を示す。その結果、図24(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点Y1とY2との運動の合成が質点Yの運動となり、また、質点Z1とZ2との運動の合成が質点Zの運動となる。
【0114】
時間t2 において、図24(A)に示すように、高周波電圧Bは零となり、高周波電圧Aは正の電圧を発生する。図24(B)に示すように、高周波電圧Aによる屈曲運動が発生し、質点Y1が負方向に振幅し、質点Z1が正方向に振幅する。また、図24(C)に示すように、高周波電圧Aによる伸縮振動が発生し、質点Y2と質点Z2とが時間t1 のときよりも縮む。その結果、図24(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点YとZとが時間t1 のときよりも左回りに移動する。
【0115】
時間t3 において、図24(A)に示すように、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波電圧Bは同一の負の電圧を発生する。図24(B)に示すように、高周波電圧A及びBによる屈曲運動が合成されて増幅され、質点Y1が時間t2 のときよりも負方向に増幅され、最大の負の振幅値を示す。質点Z1が時間t2 のときよりも正方向に増幅され、最大の正の振幅値を示す。また、図24(C)に示すように、高周波電圧A及びBによる伸縮振動が互いに打ち消しあい、質点Y2とZ2とが元の位置に戻る。その結果、図24(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点YとZ質点とが時間t2 のときよりも左回りに移動する。
【0116】
時間t4 において、図24(A)に示すように、高周波電圧Aは零となり、高周波電圧Bは負の電圧を発生する。図24(B)に示すように、高周波電圧Bによる屈曲運動が発生し、質点Y1は時間t3 のときよりも振幅が低下し、質点Z1(時間t3 )のときよりも振幅が低下する。また、図24(C)に示すように、高周波電圧Bによる伸縮振動が発生し、質点Y2とZ2が収縮する。その結果、図24(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点YとZとが時間t3 のときよりも左回りに移動する。
【0117】
時間t5 において、図24(A)に示すように、高周波電圧Aは負の電圧を発生し、同様に高周波電圧Bは同一の負の電圧を発生する。図24(B)に示すように、高周波電圧A,Bによる屈曲運動は互いに打ち消し合い、質点Y1とZ1とが振幅零となる。また、図24(C)に示すように、高周波電圧A,Bによる伸縮振動は収縮する方向に発生する。質点Y2とZ2とは矢印で示されるように、節Xを中心にして最大の収縮を示す。その結果、図24(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点Yと質点Zとが時間t4 のときよりも左回りに移動する。
【0118】
時間t6 〜t9 に変化するにしたがって、上述の原理と同様に屈曲振動及び伸縮振動が発生し、その結果、図24(D)に示すように、質点Y及び質点Zが左回りに移動し、楕円運動をする。
【0119】
以上の原理により、この超音波アクチュエータは、駆動力取出部材64aないし64dの先端に楕円運動を発生させ、駆動力を発生させる。したがって、駆動力取出部材64aないし64dの先端を固定部に加圧すると、弾性体61は、固定部に対して自走する。
【0120】
本実施例の超音波アクチュエータ60は、(a)圧電素子62a及び63aと,圧電素子62c及び63cとにそれぞれ位相がπ/2異なる高周波電圧A,Bを印加することにより、枠辺部61a及び61cそれぞれに屈曲振動と伸縮振動との複合振動を起こし、これにより駆動力取出部材64aないし64dの先端にX方向へ向けての楕円運動を発生させ、一方、(b)圧電素子62b及び63bと,圧電素子62d及び63dとにそれぞれ位相がπ/2異なる高周波電圧A,Bを印加することにより、枠辺部61b及び61dそれぞれに屈曲振動と伸縮振動との複合振動を起こし、これにより駆動力取出部材64aないし64dの先端にY方向へ向けての楕円運動を発生させる。
【0121】
これら(a)と(b)の制御は、互いに独立して行うが、同時に行ってもよい。独立して行えばX方向,Y方向へ独立して移動するが、同時に行うことによりX方向及びY方向の合成方向に移動する。
【0122】
図25は、各圧電素子への駆動電圧の印加を示すブロック図である。
図25において、発振器70は、各圧電素子62a〜62d,63a〜63dに高周波電圧A,Bを印加するためのものであり、その出力は分岐して、一方は、X方向用移相器71XとY方向用移相器71Yとによって時間的にπ/2だけ移相された後に、X方向用の増幅器72XとY方向用の増幅器72Yとに接続され、他方は、X方向用の増幅器73XとY方向用の増幅器73Yとに直接接続される。
【0123】
各増幅器72X,72Y,73X,73Yは、切換スイッチ74,75と,切換スイッチ76a,76b,76c,76dを介して、各圧電素子62a〜62d,63a〜63dに接続される。なお、通常の場合、切換スイッチ76a〜76dは全てONされている。
【0124】
(a)切換スイッチ74が図25に示すように、上にある場合、圧電素子62a及び63cと,圧電素子63a及び62cに高周波電圧A,Bが印加されるため、超音波アクチュエータ60は±x方向に並進する。
(b)切換スイッチ74が下にある場合、圧電素子63a及び63cと,圧電素子62a及び62cに高周波電圧A,Bが印加されるため、超音波アクチュエータ60は中心部Oを回転中心にして回転する。
【0125】
(c)切換スイッチ75が図25に示すように、上にある場合、圧電素子63b及び62dと,圧電素子62b及び63dに高周波電圧A,Bが印加されるため、超音波アクチュエータ60は±y方向に並進する。
(d)切換スイッチ75が下にある場合、圧電素子63b及び63dと,圧電素子62b及び62dに高周波電圧A,Bが印加されるため、超音波アクチュエータ60は中心部Oを回転中心にして回転する。
【0126】
なお、切換スイッチ76a〜76dをOFFすることにより、対向する枠辺部61a及び61c,61b及び61dのいずれか一方だけに駆動電圧を印加することも可能であり、この場合、超音波アクチュエータ60には回転力が作用し、超音波アクチュエータ60を回転移動させる。
【0127】
このように、本実施例では、対向する圧電素子が同方向へ移動するように駆動電圧を印加して、X方向及びY方向の一方ないしは両方への並進を行うことを基本とするが、対向する圧電素子が互いに逆方向へ移動するように駆動電圧を印加することにより、並進ではなく、回転させることも可能である。
【0128】
図26は、このような超音波アクチュエータ60を組み込んだ本実施例の振れ防止装置の構成を示す断面図である。
同図に示すように、レンズ枠31のフランジ部32に設置した連結棒21a〜21dにより、超音波アクチュエータ60が固定されている。超音波アクチュエータ60の駆動力取出部64a〜64dは、ケース40の底部40aの内部底面に貼付された摺動材40cに加圧接触している。
【0129】
この超音波アクチュエータ60の表面に形成された圧電素子62a〜62d,63a〜63dに、図示しない駆動電圧装置から駆動電圧を印加することにより、超音波アクチュエータ60は摺動材40に対して摺動し、これにより、レンズ枠31がケース40に対して移動できる。
【0130】
(第10実施例)
図27は、本発明にかかる振れ防止装置の駆動源として用いる超音波アクチュエータの第10実施例を示す斜視図である。
【0131】
本実施例の超音波アクチュエータ60−1は、正6角形により外形が構成された枠板状を呈する弾性体61−1と,この弾性体61−1の6つの枠辺部61−1a,61−1b,61−1c,61−1d,61−1e及び61−1fに接合される電気機械変換素子である圧電素子62−1a及び63−1a,62−1b及び63−1b,62−1c及び63−1c,62−1d及び63−1d,62−1e及び63−1e,62−1f及び63−1fと、弾性体61−1の6つの頂点近傍に配置された駆動力取出部材64−1a,64−1b,64−1c,64−1d,64−1e,64−1fにより構成される。
【0132】
このように、弾性体の外形を多角化させることにより、圧電素子の指向方向が増加し、この弾性体の枠辺部に設けられた圧電素子による移動方向を増加させることが可能となる。
なお、これ以外の構成は、前述の第9実施例と全く同様であるため、これ以上の説明は省略する。
【0133】
(第11実施例)
図28は、本実施例の振れ防止装置に組み込んだ超音波アクチュエータの構造を示す平面図である。
【0134】
本実施例では、第1実施例ないし第8実施例,第9実施例及び第10実施例と異なり、いわゆるインパクト駆動型アクチュエータを組み合わせて用いる。
図28においては、外形が正方形の枠板状の弾性体81の一方の表面であって4つの頂点近傍に、互いに枠辺部81aないし81dに沿って互いに90°ずつ交差する向きに2つのインパクト駆動型アクチュエータ82a及び82b,82c及び82d,82e及び82f,82g及び82hを合計8個設置する。
【0135】
各インパクト駆動型アクチュエータ82a,82b,82c,82d,82e,82f,82g,82hは、立方体状の慣性体83a,83b,83c,83d,83e,83f,83g,83hに、棒状の積層型の圧電素子84a,84b,84c,84d,84e,84f,84g,84hの一端が取り付けられている。
【0136】
圧電素子84a,84bの他端は、弾性体81の一方の表面に突設されたインパクト型取付棒85aの先端に取り付けられた立方体状の移動体86aに、圧電素子84c,84dの他端は、弾性体81の一方の表面に突設されたインパクト型取付棒85bの先端に取り付けられた立方体状の移動体86bに、圧電素子84e,84fの他端は、弾性体81の一方の表面に突設されたインパクト型取付棒85cの先端に取り付けられた立方体状の移動体86cに、圧電素子84g,84hの他端は、弾性体81の一方の表面に突設されたインパクト型取付棒85dの先端に取り付けられた立方体状の移動体86dに、それぞれ90°ずつ交差するように配置されて、取り付けられる。
【0137】
相対運動部材である移動体86a〜86dは、インパクト型取付棒85a〜85dを介して弾性体81に固定されるが、各慣性体83a〜83hと,棒状の積層型の圧電素子84a〜84hとは、弾性体81の表面には接触しない。
さらに、弾性体81の頂点近傍の他方の表面には、先端が球体状の棒状の接触部材87a〜87dが突設されており、図示しない固定部材に加圧接触する。
【0138】
これらのインパクト駆動型アクチュエータ82a〜82hは、圧電素子84a〜84hに駆動電圧を印加することにより全く同様に励振されるため、各インパクト駆動型アクチュエータ82a〜82hの駆動原理をインパクト駆動型アクチュエータ82aを例にとって説明する。
【0139】
圧電素子84aに図示しない駆動電圧装置から、電圧上昇率が大きな駆動電圧を印加すると、圧電素子84aは急激に収縮するため、この収縮に伴って慣性体83aは移動体86a及びインパクト型取付棒85aに向けて引っ張られるとともに、インパクト型取付棒85aを介して弾性体81は図面上右方向に向けて移動する。
【0140】
その後、電圧減少率の小さな駆動電圧を印加すると、弾性体81は静摩擦係数が大きいために停止するが、慣性体83aは移動体86aに向けて移動し続け、移動体86aを介してインパクト型取付棒85aに衝突するのと同じ状態となり、この衝撃により弾性体81は図面上左方へ移動する。
【0141】
このように、図28に示す枠板状の弾性体81を有する超音波アクチュエータ80では、4つの各頂点に設置されたインパクト型取付棒85a〜85dにより支持された移動体86a〜86dを相対運動部材として利用している。
【0142】
したがって、この超音波アクチュエータ80では、同一方向へ向けて対向する位置に配置された圧電素子(例えば、圧電素子84a及び84dや,圧電素子84b及び84g等)を同一方向に変位させる駆動電圧を印加することにより、弾性体81を変位方向と同一方向に直線的に並進させることができる。
【0143】
図28に示す実施例では、圧電素子はx方向(84a,84d,84e及び84h)とy方向(84b,84c,84f及び84g)とについて設置されているため、弾性体81はX方向及びY方向の2次元に移動できる。また、このような2次元の移動はそれぞれの方向へ独立して行ってもよいが、同時に行うことにより移動したい位置へ斜めに直線的に最短距離及び最小時間で移動できるため、カメラの振れ防止装置に適用することにより、応答性の向上が図られる。
【0144】
さらに、弾性体81の対角線上に対向する位置に配置された圧電素子(例えば、82a及び82eや,84c及び84g等)を逆方向に変位させる駆動電圧を印加することにより、弾性体81を中心点Oを回転中心にして回転させることも可能となる。
【0145】
本実施例では、インパクト駆動型アクチュエータを8個設置しているが、対向する枠辺部に1個ずつ最低2個設けてあれば、一方向への移動が可能である。
本実施例では、インパクト駆動型アクチュエータを8つ組み合わせた図28に示す超音波アクチュエータ80を、カメラの振れ防止装置に適用した。図29は、本実施例の振れ防止装置の断面図である。
【0146】
図29に示す本実施例では、前述した第1実施例(図5及び図6)において、超音波アクチュエータ10に替えて、図28に示す超音波アクチュエータ80を用いた。図29に示すように、レンズ枠31のフランジ部32に連結棒88a〜88dを介して移動体86a〜86dを取り付けることにより、レンズ枠31が光軸に対して直交する平面又は略直交する平面で移動自在となるように、インパクト駆動型アクチュエータ82aないし82hを取り付けた。
【0147】
超音波アクチュエータ80は、連結棒86a〜86d及びフランジ部32を介してスプリング41a〜41dにより、ケース40の底部40aの内部底面に例えば接着により装着された摺動材40cに加圧されており、超音波アクチュエータ80がx方向及びY方向の両方向ないしは一方向に移動することにより、フランジ部32を介してレンズ枠31をケース40に対して相対移動させることができる。
【0148】
特に、移動したい位置へ斜めに直線的に移動させると、移動距離及び移動時間が最小となるため、振れ防止装置の応答性を向上できる。
また、本実施例では、インパクト駆動型アクチュエータ82a〜82hをレンズ枠31に直接設けるのではなく連結棒88a〜88dを介してフランジ部32に設けるため、インパクト駆動型アクチュエータ82a〜82hのインパクト駆動時に発生する不用振動を抑制できる。
【0149】
(第12実施例)
図30は、本実施例の振れ防止装置に組み込んだ超音波アクチュエータの構造を示す平面図である。
【0150】
本実施例は、第7実施例において弾性体81−1が円環状の場合であり、これにともなって、各インパクト駆動型アクチュエータ82−1a〜82−1hが、弾性体81−1の90°ずつ異なる4点に設けられたインパクト型取付棒85−1a〜85−1dに取り付けられた移動体86−1a〜86−1dに、二つずつ互いに同方向を指向して対向するように配置されている。
【0151】
図30に示す超音波アクチュエータ80−1は、これ以外は、図29に示す超音波アクチュエータ80と全く同様であり、これ以上の説明は省略する。
【0152】
(第13実施例)
本実施例は、図29に示す第11実施例の変形例である。図31は、本実施例におけるレンズ枠31を示す斜視図であり、図32は、本実施例の振れ防止装置の構成を示す断面図である。
【0153】
図31に示すように、4個のインパクト駆動型アクチュエータ82−2a〜82−2dがレンズ枠31の外周面に直接に90°間隔で設けられており、図32に示すように、このレンズ枠31がケース40の内部に、駆動力取出部材40a〜40dが摺動材40cに加圧接触するようにして、設けられている。
【0154】
本実施例によれば、レンズ枠31のフランジ部32の周辺の構造を簡素化できるため、レンズ枠31を移動自在に支持するためのケース40の光軸方向の厚みを低減でき、カメラ本体の軽量化を図ることができる。
【0155】
(変形例)
本発明における超音波アクチュエータとして、第1実施例ないし第8実施例では環状の超音波アクチュエータを用い、第9実施例及び第10実施例では枠型の超音波アクチュエータを用い、さらに、第11実施例ないし第13実施例ではいわゆるインパクト駆動型アクチュエータを用いたが、本発明における超音波アクチュエータはこれらに限定されるものではなく、例えばカメラの振れ防止装置の場合には、振れ防止光学系のレンズを保持するレンズ枠を、光軸に対して直交する平面又は略直交する平面で移動自在とすることができる超音波アクチュエータであればいかなる型式の超音波アクチュエータであってもよい。
【0156】
また、以上の各実施例では、本発明にかかる超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置をカメラに適用した場合を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、カメラ以外に望遠鏡や双眼鏡等にも適用可能である。また、顕微鏡用XYステージ、プロッター用紙の送り装置などにも好適に利用できる。
【0157】
また、以上の各実施例では、電気機械変換素子として圧電素子を用いたが、これに限定されるものではなく、電歪素子や磁歪素子等を用いることも可能である。
【0158】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような効果がある。
(1)前記超音波アクチュエータが、前記レンズを収容する開口部を備える中空型であるため、できるだけコンパクトに設置できる。
【0159】
(2)前記超音波アクチュエータが、中空円板型をした弾性材料からなる弾性体と,前記弾性体に接合されており、駆動信号により励振され、前記弾性体に伸縮運動と屈曲振動とを発生し、その縮退により前記弾性体の所定部分に楕円運動を発生する電気機械変換素子とを備えるため、超音波アクチュエータによりレンズ枠を駆動することが確実に実現される。
【0160】
(3)前記超音波アクチュエータが、少なくとも一対の対向する平行な辺を有する多角形により外形が構成され、枠体状を呈する弾性体と,前記弾性体のうちの前記平行な辺を含む枠辺部に接合されており、駆動信号によりこの枠辺部に縦振動モードと屈曲振動モードとを発生し、それらの合成運動により前記枠辺部の所定位置に楕円運動を発生する電気機械変換素子とを含むため、超音波アクチュエータによりレンズ枠を駆動することが確実に実現できる。
【0161】
(4)前記多角形は正4角形であるとともに、前記所定位置は正4角形の頂点の近傍であるため、確実に楕円運動を生じることができる。
【0162】
(5)前記多角形は正6角形であるとともに、前記所定位置は正6角形の頂点の近傍であるため、確実に楕円運動を生じることができる。
【0163】
(6)前記超音波アクチュエータは、相対運動部材と,一端が前記相対運動部材に設置されて印加電圧により励振する電気機械変換素子と,前記電気機械変換素子の他端に取り付けられて前記相対運動部材に衝撃力を与える慣性体とを備える少なくとも2つのインパクト駆動型アクチュエータであるため、超音波アクチュエータによりレンズ枠を駆動することが確実に実現できる。
【0164】
(7)前記超音波インパクト駆動型アクチュエータは、前記振れ防止光学系のレンズを保持するレンズ枠が前記光軸に対して直交する平面又は略直交する平面で移動自在となるように、設置されるため、レンズ枠が前記超音波アクチュエータに駆動されて前記光軸に対して直交する平面又は略直交する平面で自由に移動できる。
【0165】
(8)前記インパクト駆動型アクチュエータは、前記レンズ枠の中心部で直交する2本の仮想直線が前記レンズ枠の外周に交差する4箇所に、前記レンズ枠を相対運動部材として設置されるため、前記レンズ枠をX方向及びY方向に確実に移動できる。
【0166】
(9)前記インパクト駆動型アクチュエータは、前記レンズ枠の外面に突設されたフランジ部に離間して固定される中空のフレームの対称位置に合計8個設置されるため、X方向及びY方向にそれぞれ独立して直線的に移動するようになるとともに、X方向及びY方向の合成方向にも直線的に移動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例で用いる円環状の超音波アクチュエータを分解した状態で示す斜視図である。
【図2】 弾性体の形状と,ω21/ω00との関係を示すグラフである。
【図3】 超音波アクチュエータの駆動回路の一例を示す説明図である。
【図4】 第1実施例の超音波アクチュエータの動作を時間的変化(t1 〜t9 )毎に示す説明図である。
【図5】 第1実施例の振れ防止装置を示す断面図である。
【図6】 図5のA部付近を拡大して示す断面図である。
【図7】 図5におけるII−II断面図である。
【図8】 図5におけるIII −III 断面図である。
【図9】 X方向及びY方向それぞれへの移動の際の、B21振動モードB21X ,B21Y のそれぞれの節交差位置を示す説明図である。
【図10】 第1実施例の振れ防止装置の制御回路を示すブロック図である。
【図11】 第2実施例の振れ防止装置の構造を部分的に示す断面図である。
【図12】 第3実施例の振れ防止装置の構造を部分的に示す断面図である。
【図13】 第4実施例の振れ防止装置の構造を示す断面図である。
【図14】 第5実施例の超音波アクチュエータを示す斜視図である。
【図15】 第5実施例の超音波アクチュエータ全体の構成を示す模式図である。
【図16】 第6実施例の圧電素子を示す斜視図である。
【図17】 第6実施例の駆動力取出部材の配置を示す図である。
【図18】 第6実施例の駆動力取出部材の配置を示す図である。
【図19】 第7実施例で用いる超音波アクチュエータの圧電素子の配置を示す展開斜視図である。
【図20】 図19の部分拡大図である。
【図21】 第8実施例で用いる超音波アクチュエータを示す模式図である。
【図22】 第9実施例で用いる超音波アクチュエータ全体の構成を示す斜視図である。
【図23】 第9実施例で用いる超音波アクチュエータの三面図である。
【図24】 第9実施例で用いる超音波アクチュエータの動作を説明する線図である。
【図25】 第9実施例で用いる超音波アクチュエータの電気機械変換素子への制御を示すブロック図である。
【図26】 第9実施例の振れ防止装置の構成を部分的に拡大して示す断面図である。
【図27】 第10実施例で用いる超音波アクチュエータを示す斜視図である。
【図28】 第11実施例で用いる超音波アクチュエータの構造を示す平面図である。
【図29】 第11実施例の振れ防止装置の断面図である。
【図30】 第12実施例の振れ防止装置の平面図である。
【図31】 第13実施例におけるレンズ枠を示す斜視図である。
【図32】 第13実施例における振れ防止装置の構成を部分的に拡大して示す断面図である。
【図33】従来の振れ防止装置を組み込まれたカメラを示す斜視図である。
【符号の説明】
10,60,60−1,80,80−1 超音波アクチュエータ
11,61,61−1,81,81−1 弾性体
11a,11b 平面
12,12−1,12−2,12−3,12−4 圧電素子
13,13−1,13−2,13−3,13−4 圧電素子
14a〜14d,14−1 駆動力取出部材
15a〜15d 電極板
16,16−1 発振器
17X,17−1X X方向用移相器
17Y,17−1Y Y方向用移相器
18X,18−1X,19X,19−1X 増幅器
18Y,18−1Y,19Y,19−1Y 増幅器
20,20−1 切換スイッチ
21a〜21d 連結棒
22a〜22d,22−1,22−2 駆動力取出部取付台
23a〜23d 駆動力取出部材
24 Y方向用圧電素子
25 電極板
26 X方向用圧電素子
30 振れ防止光学系
31 レンズ枠
32 フランジ部
32a〜32d スプリング保持穴
32e 摺動材
40 ケース
40a 底部
40b 蓋部
40c 摺動材
40d ネジ穴
41a〜41d スプリング取付部
42a〜42d スプリング
43a,43b 投光器
44a,44b 受光器
45 レンズ位置検出回路
46 角速度センサ
47 手振れ量検出回路
48 補償回路
49 USMドライバ
50a〜50d 加圧力調整用ボルト
51a〜51d ネジ部
52a〜52d 加圧板
61a〜61d,61−1a〜61−1f 枠辺部
62a〜62d,62−1a〜62−1f,63a〜63d,63−1a〜63−1f 圧電素子
64a〜64d,64−1a〜64−1f 駆動力取出部材
70 発振器
71X X方向用移相器
72Y Y方向用移相器
72X,73X,72Y,73Y 増幅器
74,75 切換スイッチ
76a〜76d 切換スイッチ
81a〜81d 枠辺部
82a〜82h,82−1a〜82−1h,82−1a〜82−1h インパクト駆動型アクチュエータ
83a〜83h 慣性体
84a〜84h 圧電素子
85a〜85d,85−1a〜85−1d インパクト型取付棒
86a〜86d,86−1a〜86−1d 移動体
87a〜87d 接触部材
88a〜88d 連結棒

Claims (9)

  1. 振動することにより生じる振れを防止するために主光学系の光軸に対して直交する平面内又は略直交する平面内で移動自在に設置される振れ防止光学系を備える振れ防止装置において、
    前記振れ防止光学系の駆動源は、超音波アクチュエータであり、
    前記超音波アクチュエータは、前記レンズを収容する開口部を備える中空型である
    ことを特徴とする超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置。
  2. 請求項1に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、
    前記超音波アクチュエータは、
    中空円板型をした弾性材料からなる弾性体と、
    前記弾性体に接合されており、駆動信号により励振され、前記弾性体に伸縮運動と屈曲振動とを発生し、その縮退により前記弾性体の所定部分に楕円運動を発生する電気機械変換素子と
    を備える
    ことを特徴とする超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置。
  3. 請求項1に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、
    前記超音波アクチュエータは、
    少なくとも一対の対向する平行な辺を有する多角形により外形が構成され、枠体状を呈する弾性体と,
    前記弾性体のうちの前記平行な辺を含む枠辺部に接合されており、駆動信号によりこの枠辺部に縦振動モードと屈曲振動モードとを発生し、それらの合成運動により前記枠辺部の所定位置に楕円運動を発生する電気機械変換素子とを含む
    ことを特徴とする超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置。
  4. 請求項3に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、
    前記多角形は正4角形であるとともに、前記所定位置は正4角形の頂点の近傍である
    ことを特徴とする超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置。
  5. 請求項3に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、
    前記多角形は正6角形であるとともに、前記所定位置は正6角形の頂点の近傍である
    ことを特徴とする超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置。
  6. 振動することにより生じる振れを防止するために主光学系の光軸に対して直交又は略直交する平面内で移動自在に設置される振れ防止光学系を備える振れ防止装置において、
    前記振れ補正光学系を支持する弾性体と、
    前記振れ補正光学系を駆動するために、前記弾性体に設けられた少なくとも4個のインパクト駆動型アクチュエータとを有し、
    前記インパクト駆動型アクチュエータは、それぞれ2個が一対として対向配置されている
    ことを特徴とする超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置。
  7. 請求項6に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、
    前記振れ防止光学系は、前記平面と平行で前記光軸で直交する駆動軸を有し、
    前記一対のアクチュェータは前記駆動軸を挟んで対向配置され、該アクチュエータの駆動方向は前記駆動軸と平行である
    ことを特徴とする超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置。
  8. 振動することにより生じる振れを防止するために主光学系の光軸に対して直交又は略直交する平面内で移動自在に設置される振れ防止光学系を備える振れ防止装置において、
    前記振れ補正光学系を支持する弾性体と、
    前記振れ補正光学系を駆動するために、前記弾性体に設けられた少なくとも4個のインパクト駆動型アクチュエータとを有し、
    前記振れ防止光学系を該振れ防止光学系の外周部で保持するレンズ枠と、
    前記インパクト駆動型アクチュエータは、前記レンズ枠の中心部で直交する2本の仮想直線が前記レンズ枠と交差する4カ所に設けられた
    ことを特徴とする超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置。
  9. 請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置において、
    前記インパクト駆動型アクチュエータは、
    前記レンズ枠の外面に突設されたフランジ部に離間して固定される中空のフレームの対称位置に合計8個設置される
    ことを特徴とする超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置。
JP09687595A 1995-04-21 1995-04-21 超音波アクチュエータを用いる振れ防止装置 Expired - Lifetime JP3790829B2 (ja)

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