JP3758298B2 - エアバッグアセンブリ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、エアバッグの折り畳み状態を保持する仮止めバンドに特徴があるエアバッグアセンブリに関する。
【0002】
【発明の背景】
エアバッグアセンブリは、一般的に、折り畳み状態のエアバッグと、該エアバッグにエア流入可能に接続されるインフレータと、前記エアバッグ及びインフレータを一体保持するバッグホルダとを備えた構成である。
【0003】
そして、上記エアバッグ12は、例えば、図1に示すように、実質的に同一平面形状(図例では楕円板)の前面布14と背面布16とが周縁で縫合反転されて形成された周縁縫合部17を備えるとともに、前記背面布14がガス流入口18を備えたものである。通常、前面布14及び背面布16は、ナイロン織布等により形成され、バッグ内側となる面には、耐熱性コーティング等が施されている。さらに、背面布16のガス流入口18の周縁部は補強布19等で二重に形成されている。
【0004】
このエアバッグ12を折り畳むに先立ち、背面布16のガス流入口部18にはリテーナ(図示省略)を内側に組み付ける。図2に示す如く、リテーナ20は、取り付けボルト22を備えており、該取り付けボルト22は、ガス流入口18周縁部に形成された取り付け孔23を介して取り付けボルト22が外側へ突出する(図2参照)。
【0005】
この状態で、平面状に広げたエアバッグ12を、図1(A)に示す状態から、図1(B)に示す如く、ガス流入口を中心として、外周縁側の左右対称部位24、24を、それぞれ、山折りm、谷折りv、山折りmを行って縦折り(対称波折り)をした後、図1(C)に示す如く、外周縁側の上下対称部位26、26を上下端から山折りm、谷折りvを行って横折りを行って折り畳みを完了する。当該横折りの代わりに、ロール巻きを行ってもよい。そして、通常、該折り畳み後のエアバッグ12は、可撓性の仮止めバンド28で折り畳み形状を保持する。この仮止めバンド28はエアバッグ28の保護を兼ねる場合もある。該仮止めバンド28は、バンド28の周面と直交する方向に、エアバッグ展開時に線状破断する破断予定部30を備えている。該破断予定部30は、例えば、ミシン目、スリット30a等により破断強度が全長にわたり略均等に形成されている(図3(A)参照)。該破断予定部の設計は、例えば、4本のスリット30aで3点結合されて破断予定部30が形成された幅w=150mm、厚みt=0.3mmの織布製の仮止めバンド28の場合、長さa=5mmで結合部30bの破断強度98N(10kgf )となるように行う。
【0006】
この折り畳み状態を仮止めバンド28で保持してエアバッグ12を、インフレータ32とともにバッグホルダ(バッグケース)34で一体保持してアセンブリ化し、車体に取り付けて、例えば、図2に示す如く、インストルメントパネル36に取り付けて、インフレータ32を作動させると、エアバッグ12内にガスが流入して、展開膨出しようとする。
【0007】
ここで、エアバッグ12の破断予定部30の破断強度は全長にわたり略均等であるため、図3(B)に示す如く、中央部及び左右両側が同時的に破断する。そして、エアバッグ12のガス流入口18が存在する中央部よりが、先に展開膨出し易い。なお、インストルメントパネル36のエアバッグ飛び出し口36aは、エアバッグ12の展開膨出により開き可能なバッグパッド(リッド)38で閉じられている。なお、図2において31は、ウィンドシールドである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、昨今、エアバッグの展開設計は、可及的に中央部側が周囲側(左右)に比してゆっくりと展開するものが望ましい。
【0009】
これに対処するために、従来は、折り畳み形態を変更したり、ストラップ(テザー)をバッグ内面に取り付けたり、または、ガス流れを制御したりして対応していたが、エアバッグの展開膨出速度の部分的制御は容易とは言えなかった。
【0010】
本発明は、上記にかんがみて、エアバッグの展開膨出速度の部分的制御が容易となるエアバッグアセンブリを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエアバッグアセンブリは、上記課題を、下記構成により解決するものである。
【0012】
折り畳み状態のエアバッグと、該エアバッグにガス流入可能に接続されるインフレータと、前記エアバッグ及びインフレータを一体保持するバッグホルダとを備えたエアバッグアセンブリであって、
エアバッグは、可撓性の仮止めバンドで折り畳み形状が保持されているものにおいて、
仮止めバンドは、バンドの周面と直交する方向に、エアバッグ展開時に線状破断する破断予定部を備え、
該破断予定部は、破断予定部は、所要部位と残部とで破断強度に差を有していることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
(1) 以下、本発明の実施形態を、図例に基づいて説明する(特に図2・4〜7参照)。既述例と同一部分については、同一図符号を付して、それらの説明の全部または一部を省略する。
【0014】
本実施形態のエアバッグアセンブリAは、折り畳み状態のエアバッグ12と、該エアバッグ12にガス流入可能に接続されるインフレータ32と、エアバッグ12及びインフレータ32を一体保持するバッグホルダ34とを備えた構成を上位概念的構成とする。なお、一体保持の態様は、リテーナ20のエアバッグ12から突出する取り付けボルト22を、バッグホルダ(バッグケース)34の中間取り付け段部34aから突出させてナット40等を用いてねじ締結することにより行う。
【0015】
上記エアバッグアセンブリAは、前述と同様にして、インストルメントパネル36のバッグパッド38の直下に配して、車体からのブラケット等(図示省略)を介して取付ける。
【0016】
(2) 上記構成において、前述と同様にして、エアバッグ12は、可撓性の仮止めバンド128で折り畳み形状を保持されている。該仮止めバンド128は、バンド128の周面と直交する方向に、エアバッグ展開時に線状破断する破断予定部130を備えている。該破断予定部130は、所要部位と残部とで破断強度に差を有している、通常、中央部と両側部とで破断強度に差を有している。
【0017】
ここで、エアバッグ12の折り畳み状態は、前述と同様に、エアバッグ12のガス流入口18を中心とした左右対称の縦折り部(ロール巻きを含む)を備えているとともに、縦折り部と同一方向に仮止めバンド128がエアバッグ12に掛けられている。
【0018】
そして、破断予定部130は両側部の破断強度が中央部のそれよりも弱く形成されてエアバッグ12の左右両側が優先して展開するようにされている。
【0019】
例えば、4本のスリット130aで3点結合されて破断予定部130が形成された前述と同様の仮止めバンド128の場合、中央結合部長さb=10mm、両側結合部長さc=3mmとする。この際、破断予定部130の設計は、例えば、
中央結合部130bの破断強度>両側結合部130cの破断強度×2
の関係を有し、中央結合部130bの破断強度約50kgf (490N)となるように行う。
【0020】
上記において、破断予定部130の所定部位と他部との強度差は、スリットで形成される結合部の長さの差で付与したが、ミシン目、断面積(厚み)を変化させて付与してもよい。
【0021】
仮止めバンド128の材質は、織布、不織布、更には、プラスチックフィルム等任意である。
【0022】
本実施形態では、図2(図1)に示す山・谷折を対称波折りとしたエアバッグ12を例に採ったが、図5〜7に示すような種々のエアバッグ、例えば、図5に示す対称内ロール巻き、図6に示す対称外ロール巻き、図7に示す蛇腹折等の各エアバッグ12A、12B、12Cにも本発明は適用できる。さらには、ガス流入口を挟んで左右に縦折り部を備えていれば、縦折り部が左右対称でないものにも本発明は適用できる。
【0023】
(2) 上記実施形態の使用態様を説明する。
【0024】
エアバッグが膨張時、従来と同様、仮止めバンド128の破断予定部130が破断する。このとき、破断予定部130の両側部の破断強度が中央部のそれより小さい。このため、エアバッグ12の中央部寄り展開速度が抑制されて、エアバッグ12の左右両側が優先して展開する。同時的にエアバッグパッド38が開き、エアバッグ12が展開膨出する。
【0025】
(3) なお、上記実施形態では、仮止めバンドの破断予定部の両側部の破断強度を中央部のそれより小さくしたが、逆の関係、即ち、破断予定部の両側部の破断強度を中央部のそれより大きくすることもできる。この場合は、エアバッグの展開を中央部を先にさせて展開方向を安定させたいようなときに好適である。
【0026】
また、場合によっては、左右の一方側の破断予定部の破断強度を他部のそれより小さくして、一方側にガイドさせて展開させることも可能である。
【0027】
(4) 更に、上記実施形態では、助手席用エアバッグモジュールを例に採ったが、ステアリングホイール用・側突用エアバッグモジュールでも同様である。ステアリングホイール用の場合は、バッグパッドもエアバッグモジュールの一部となる。
【0028】
また、エアバッグとして、周縁縫合部は、縫合後反転したものを例に採ったが、縫合のみで反転しなくてもよい。
【0029】
更に、説明を省略したが、エアバッグの展開膨出態様を制御する他の手段、例えば、エアバッグの主として突出高さを制御するストラップや、ガス流れを制御するデフューザ、等を併用できることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】
本発明のエアバッグアセンブリは、エアバッグが、可撓性の仮止めバンドで折り畳み形状が保持されていると共に、仮止めバンドが、バンドの周面と直交する方向に、エアバッグ展開時に線状破断する破断予定部を備え、該破断予定部の所要部位の破断強度を他部位のそれより小さくして、エアバッグ展開時に前記所要部位を先に破断可能とされている構成である。
【0031】
従って、エアバッグの所要部位を先にガイド展開させることが可能となる。
【0032】
よって、本発明のエアバッグアセンブリは、仮止めバンドの破断予定部の所要部位と他部の破断強度に差を持たせることにより、エアバッグの展開膨出速度の部分的制御が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するエアバッグの一折り畳みの方法を示す工程図
【図2】本発明を適用するエアバッグアセンブリの一例を示す概略断面図
【図3】従来のエアバッグアセンブリにおける仮止めバンドの平面図及びその破断態様図
【図4】本発明のエアバッグアセンブリにおける仮止めバンドの平面図及びその破断態様図
【図5】本発明を適用できるエアバッグの他の折り畳みの態様である対称内ロール巻きの概念図
【図6】同じくさらに他の折り畳みの態様である対称外ロール巻きの概念図
【図7】同じくさらに他の折り畳みの態様である対称蛇腹折りの概念図
【符号の説明】
12、12A、12B、12C エアバッグ
28 仮止めバンド
30、130 破断予定部
30a、130a スリット
32 インフレータ
34 バッグホルダ(バッグケース)
36 インストルメントパネル
38 バッグパッド
Claims (2)
- 折り畳み状態のエアバッグと、該エアバッグにガス流入可能に接続されるインフレータと、前記エアバッグ及びインフレータを一体保持するバッグホルダとを備えたエアバッグアセンブリであって、
前記エアバッグは、可撓性の仮止めバンドで折り畳み形状が保持されているものにおいて、
前記仮止めバンドは、バンドの周面と直交する方向に、エアバッグ展開時に線状破断する破断予定部を備え、
該破断予定部は、所要部位と残部とで破断強度に差を有していることを特徴とするエアバッグアセンブリ。 - 前記エアバッグの折り畳みが、該エアバッグのガス流入口を挟んで左右に縦折り部を備えているとともに、該縦折部と同一方向に前記仮止めバンドが前記エアバッグに掛けられているとともに、前記破断予定部は両側部の破断強度が中央部のそれよりも弱く形成されて、前記エアバッグの左右両側が優先して展開するようにしたことを特徴とするエアバッグアセンブリ。
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