JP3739130B2 - 移動物体の変位検出方法およびその装置 - Google Patents

移動物体の変位検出方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械的な角度や位置変位などを電気信号に変換する変位検出方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、機械装置における位置決めには移動物体の変位検出装置として、光学式リニアエンコーダが広く使用されている。光学式リニアエンコーダは、回転板と固定板にそれぞれスリットを設け、両スリットを通過した光を光電変換器により電気信号に変えて出力することにより、長さや回転角を測定するものである。
【0003】
上記従来の光学式エンコーダの一例について図9を参照しながら説明する。図9は従来の光学式リニアエンコーダの構成図である。
図9において、101 は光源であり、光源101 を射出した光はコリメータレンズ102 により平行光とされ固定スリット板103 を照射する。この固定スリット板103 に対向して互いにピッチが等しく溝方向が平行なスリットを有す移動スリット板104 が設けられており、固定スリット板103 のスリットを通過した光は移動スリット板104 のスリットを通過し、その光束は光電変換器からなる受光部105 において受光され、電気信号に変換される。
【0004】
上記光源101 とコリメータレンズ102 と移動スリット板104 と受光部105 は一体となって移動部106 を構成している。通常、この移動部106 は移動スリット板104 に形成されたスリットの配列方向がその移動方向となるように移動物体に一体に固定され、移動物体と同一の速度で移動する。これに対して固定スリット103 は移動物体に対して相対的に静止した基準物体に固定される。
【0005】
以上のように構成された光学式リニアエンコーダについて、以下その動作について説明する。
光源101 を射出した光はコリメータレンズ102 により平行光とされ固定スリット板103 を照射する。移動部106 は固定スリット板103 のスリットに平行な方向に移動するので、移動スリット板104 のスリットを通過する射出光の光量は変化する。この光量の変化が移動スリット板104 に配置されている受光部105 によって電気信号に変換されて、移動部106 の移動量が検出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の光学式リニアエンコーダを変位検出装置として使用した移動物体の位置決め装置では、光源101 またはコリメータレンズ102 を移動物体上に搭載しなければならないため、移動物体の重量が増加し、高速移動が困難になるという問題を有していた。また、移動物体は光源101 と受光部105 の導線を含めて移動する必要があるため、さらに高速移動が困難になるといった問題を有していた。
【0007】
また、磁気ディスクのような回転平板に対して磁気ヘッドのような移動物体を位置決めする場合には、回転平板の偏芯のためにディスク面上の情報トラックに正確に位置決めできないという問題もあった。
【0008】
そこで、本発明は、移動物体の変位検出方法およびその装置において、移動の高速化、位置決め精度の向上を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明の移動物体の変位検出方法においては、回転平板の回転軸と略同心に同心円状の第1パターンを形成し、前記回転平板に対向する空間を移動する移動物体に前記同心円状の第1パターンと重畳される第2パターンを設け、前記第1パターンおよび第2パターンとを透過した光、または反射した光の強度の変化から前記移動物体の変位を検出することを特徴とするものである。
【0010】
この本発明によれば、移動の高速化、位置決め精度の向上を図ることができる移動物体の変位検出方法が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項記載の移動物体の変位検出方法は、回転平板の回転軸と略同心に同心円状の第1パターンを形成し、前記回転平板に対向する空間を移動する移動物体に前記同心円状の第1パターンと重畳される第2パターンを設け、前記第1パターンおよび第2パターンとを透過した光、または反射した光の強度の変化から前記移動物体の変位を検出するものであり、移動物体上に光源あるいはレンズを搭載する必要がないため、負荷重量が軽減され、よって高速移動が可能となる。
【0012】
本発明の請求項記載の移動物体の変位検出方法は、請求項記載の移動物体の変位検出方法であって、回転平板が磁気ディスク、または光ディスク、または光磁気ディスクであるというものであり、光ディスクなどにヘッドのアクセスやトラッキングのために案内溝を設ける必要がないため、装置の構成を簡略化することが可能となる。
【0013】
本発明の請求項記載の移動物体の変位検出方法は、請求項1または請求項2記載の移動物体の変位検出方法であって、移動物体が磁気ヘッド本体、または光ヘッド本体、または光磁気ヘッド本体、またはこれらの支持移送機構であるというものであり、トラッキング制御信号をヘッドで検出する必要がないので移送重量が軽量化され、よって高速アクセスが可能となる。
【0014】
本発明の請求項記載の移動物体の変位検出装置は、回転平板の回転軸と略同心に同心円状の第1パターンを形成する第1パターン形成手段と、前記回転平板に対向する空間を移動する移動物体に前記第1パターンと重畳される第2パターンを発生させる第2パターン形成手段と、前記第1パターンおよび第2パターンとを透過した光、または反射した光を受光する受光手段とを備えたというものであり、第1パターンおよび第2パターンとを透過した光、または反射した光の強度の変化から移動物体の変位が検出される。この構成により、移動物体上に光源あるいはレンズを搭載する必要がないため、負荷重量が軽減され、よって高速移動が可能となる。
【0015】
本発明の請求項記載の移動物体の変位検出装置は、請求項記載の移動物体の変位検出装置であって、受光手段を、移動物体上に設けたというものであり、移動物体上で第1パターンおよび第2パターンとを透過した光、または反射した光の強度の変化から移動物体の変位が検出される。この構成により、移動物体独自で自身の変位を検出することが可能となり、独自で位置制御を行うことが可能となる。
【0016】
本発明の請求項記載の移動物体の変位検出装置は、請求項または請求項記載の移動物体の変位検出装置であって、第1パターン形成手段を、回転平板の回転軸と略同軸に固着したというものであり、回転平板の回転に伴う偏芯が発生した場合でも同心円状の第1パターンも同様の偏芯を発生させるため、移動物体の回転平板に対する位置決め精度は損なわれない。
【0017】
本発明の請求項記載の移動物体の変位検出装置は、請求項〜請求項のいずれかに記載の移動物体の変位検出装置であって、第1パターン形成手段を、位相型または振幅型の同心円状回折格子により構成したというものであり、位相型または振幅型の同心円状回折格子により第1パターンが形成される。
【0018】
本発明の請求項記載の移動物体の変位検出装置は、請求項〜請求項のいずれかに記載の移動物体の変位検出装置であって、第1パターン形成手段を、円錐プリズムにより構成したというものであり、円錐プリズムにより第1パターンが形成される。
【0019】
本発明の請求項記載の移動物体の変位検出装置は、請求項に記載の移動物体の変位検出装置であって、位相型回折格子は矩形波状の位相型格子であり、その基材の屈折率をn、光の波長をλとすると、格子の溝深さdが、
(n−1)d=λ/4
を満足するように構成されているというものであり、回折光の次数として0次光および高次光が抑圧され、±1次光のみが発生することとなり第1パターンのコントラストが向上する。よって、移動物体の変位検出精度が向上し、位置決め精度が改善される。
【0020】
本発明の請求項10記載の移動物体の変位検出装置は、請求項〜請求項のいずれかに記載の移動物体の変位検出装置であって、回転平板が、磁気ディスクまたは光ディスクまたは光磁気ディスクであるとしたものであり、光ディスクなどにヘッドのアクセスやトラッキングのために案内溝を設ける必要がないため、装置の構成を簡略化することが可能となる。
【0021】
本発明の請求項11記載の移動物体の変位検出装置は、請求項10記載の移動物体の変位検出装置であって、移動物体が、磁気ヘッド本体または光ヘッド本体または光磁気ヘッド本体またはこれらの支持移送機構であるというものであり、トラッキング制御信号をヘッドで検出する必要がないので移送重量を軽量化でき、よって高速アクセスが可能となる。
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
参考例1)
図1は本発明の参考例1における移動物体の変位検出方法を説明する概念図である。
【0023】
図1において、1は、たとえば一般にマイクロマシンと呼ばれている微少な移動物体であり、図示しない駆動手段、たとえば圧電アクチェータによって移動空間xyz内を移動する。この移動物体1の移動空間xyzは、たとえば原子力発電所における配管内などの空間であり、この移動空間xyz内には第1パターン2(後述する)が形成され、また移動物体1上にはスリット、または回折格子などで形成される第2パターン3が設けられている。
【0024】
上記第1パターン2の形成方法の一例を図2により説明する。
図2において、4は第1のコヒーレント光源4aと第2のコヒーレント光源4bからなる互いにコヒーレントな光源であり、2つの光源4a,4bは互いに空間的にも時間的にもコヒーレントな光源であり移動空間xyzの中に配置されている。これらの光源は必ずしも独立なものでなくともよく、1つの光源から分割して作ったいわゆる2次光源でもよい。また図2では2個の光源としたが3個以上であってもよい。
【0025】
このように配置された複数の互いにコヒーレントな光源4a、4bから発せられた光は、よく知られているようにそれぞれの光路長差が半波長の偶数倍の場合には互いに強めあって明部を、逆に半波長の奇数倍の場合には互いに弱めあって暗部を形成する。このようにして第1パターン2が形成される。
【0026】
上記第1パターン2と第2パターン3の両方を透過した光、または反射した光の強度の変化を、図示しない、たとえば光電変換器からなる強度変化検出手段によって検出することで移動物体1の変位が検出される。
【0027】
このように、本参考例1によれば、移動物体1上に光源あるいはレンズを搭載する必要がないため、負荷重量が軽減され、よって高速移動を可能にすることができる。一般にマイクロマシンと呼ばれている微少な移動物体1に対して適用した場合には、特に顕著な効果を上げることができる。
【0028】
さらに、上記強度変化検出手段を移動物体1上ではなく、移動空間xyz内に配置すれば、より一層の重量軽減が図れるばかりでなく、移動物体1に強度変化検出手段のための電力線、信号線を供給する必要もなくなり、線負荷も軽減できる。これによりさらなる高速化が可能となることは言うまでもない。
【0029】
また強度変化検出手段を移動物体1上に配置すれば、移動物体1独自で自身の変位を検出することが可能となり、独自で位置制御を行うことが可能となる。
上記第1パターン2の作成方法の他の一例を図3により説明する。
【0030】
図3において、5は光源、6はスリットであり、このスリット6は、たとえばエッチングした金属板、パターンを表示した液晶パネルなどで構成されている。
このスリット6を光源5で照射することによって、移動空間xyz内に第1パターン2が形成される。特に、光源5をコヒーレント光源とすることで、一般にフーリエイメージと呼ばれる強いパターンが光軸方向に式(1)で表される周期dで形成される。式(1)において、λは光の波長、Pはスリットのピッチである。
【0031】
d=λ×λ/P ・・・(1)
この第1パターン作成方法によれば、移動空間zyz内に密度高く第1パターン2を形成できる。
【0032】
なお、第2パターン3を、第1パターン2と同様に、光源から発せられた光を分岐した複数の光の干渉縞を発生させることで形成することも可能である。
(実施の形態
図4(a)は本発明の実施の形態における移動物体の変位検出方法を説明する概念図、図4(b)は第1パターンを示す図である。
【0033】
図4において、7は、たとえば磁気ディスクまたは光ディスクまたは光磁気ディスクなどからなる回転平板であり、この回転平板7上には、同心円状のパターン(第1パターン)9が形成されている。またこの回転平板7に対向してその下方位置(移動空間)を、図示しない駆動手段、たとえば圧電アクチェータによって移動する移動物体8が設けられている。この移動物体8は、たとえば磁気ヘッドまたは光ヘッドまたは光磁気ヘッドまたはこれらの支持移送機構であり、移動物体8上にはスリットまたは回折格子などによる第2パターン10が形成されている。
【0034】
上記回転平板7により移動物体8の移動空間に上記第1パターンが形成され、この第1パターン9と第2パターン10の両方を透過した光、または反射した光の強度の変化を、図示しない、たとえば光電変換器からなる強度変化検出手段によって検出することで移動物体8の変位が検出される。
【0035】
このとき、移動物体8が回転平板7上の1つの半径方向、たとえばx方向のみを移動するのであれば、第1パターン9を同心円状に構成する必要はなく、直線状のパターンであればよい。しかし、移動物体8が回転平板7上を2次元的に移動する場合には、本実施の形態のように同心円状でなければならない。
【0036】
このように本実施の形態によれば、回転平板7である光ディスクなどに、移動物体8であるヘッドのアクセスやトラッキングのために案内溝を予め設ける必要がないため、装置の構成を簡略化することができる。また、フォーカシング制御信号とトラッキング制御信号の両方を光ディスク面へ集光したビームから得ているために不可避的に発生する2つの制御信号の相互干渉も防止でき、高速アクセス、高精度トラッキングが可能となる。さらに、トラッキング制御信号を光ヘッドで検出する必要がないので移送重量を軽量化でき、よって高速アクセスが可能となる。
【0037】
なお、図4(a)では第1パターン9および第2のパターン10を透過する光を検出する構成について説明したが、もちろんいずれかの反射する光を検出する構成としても同様の効果が得られる。
参考例2
以下、本発明の参考例2における移動物体の変位検出装置を図5〜図7に基づいて説明する。
【0038】
図5は本発明の参考例2における移動物体の変位検出装置の構成図である。
図5において、11は略平行光を発するコヒーレントな光源であり、第1パターン形成手段12において、前記光源11より発せられた光により分岐した複数の光の干渉縞が発生され、よって図示しない、たとえば静電モータなどで移動される移動物体13が移動する空間xyz内に第1パターンが形成される。前記第1パターン形成手段12は、図5では回折格子により構成されている。また移動物体13上には、前記第1パターンと重畳する第2パターンを形成する第2パターン形成手段14が設けられている。この第2パターン形成手段14は、たとえばエッチングした金属板、パターンを表示した液晶パネルなどで構成されたスリットで形成されている。なお、第2パターン形成手段14は回折格子で構成してもよい。
【0039】
また移動体13の下面には、第1パターンおよび第2のパターンを透過した光を検出し、電気信号に変換する、たとえば光電変換器からなる受光手段15が設けられている。
【0040】
参考例2の変位検出装置の動作について図5〜図7を用いて説明する。
光源11から発せられた光は、第1パターン形成手段である回折格子12に略平行に入射する。一般に、回折格子12に平行光が入射した場合の射出光の回折角θは式(2)で表される。式(2)において、Pは回折格子のピッチ、λは光の波長、mは回折次数である。
【0041】
θ=sin-1(mλ/P) ・・・(2)
したがって、この式(2)で表される回折角θの多数の互いに平行光が射出され、それらが干渉しあって多数の第1パターンが移動空間xyz内に形成されることになる。
【0042】
一方、移動物体13上には上記スリットにより第2パターンが構成されているので、移動物体13の移動に伴い、第1パターンおよび第2のパターンを透過した光の強度が変化する。これを受光手段15により検出することで移動物体13の変位を検出できる。
【0043】
上記第1パターン作成手段12の他の一例を図6により説明する。
図6において、16はプリズムであり、図6では平行光が入射するよう構成されている。このような平行入射光はプリズム16の左右の斜面でスネルの法則にしたがって屈折して互いに平行に射出していく。そして移動空間xyz内でそれらの光路長差が半波長の偶数倍となったところでは強め合い、奇数倍となったところでは弱めあうという干渉を発生させる。これにより移動空間xyz内に第1パターンが形成される。
【0044】
さらに上記第1パターン作成手段12の他の一例を図7により説明する。
図7において、17a,17bはミラー、18はビームスプリッタであり、ビームスプリッタ18に平行光が入射するよう構成されている。ビームスプリッタ18で2つに分岐された光は、それぞれミラー17aとミラー17bによって折り返される。この2つの光路の移動空間xyz内でそれらの光路長差が半波長の偶数倍となったところでは強め合い、奇数倍となったところでは弱めあうという干渉を発生させる。これにより移動空間xyz内に第1のパターンが形成される。
【0045】
このように本参考例2によれば、光源あるいはレンズを移動物体13上に搭載する必要がないため、負荷重量を軽減でき、高速移動を可能とすることができる。一般にマイクロマシンと呼ばれている微少な移動物体に対して適用した場合には、特に顕著な効果を上げることができる。
【0046】
さらに、受光手段15を移動物体13上ではなく、移動空間xyz内に配置すれば、より一層の重量軽減が図れるばかりでなく、移動物体13に受光手段15のための電力線、信号線を供給する必要もなくなり、線負荷も軽減できる。これによりさらなる移動の高速化が可能となることは言うまでもない。
【0047】
また受光手段15を移動物体13上に配置することにより、移動物体13独自で自身の変位を検出することが可能となり、独自で位置制御を行うことが可能となる。
なお、第1パターン形成手段12を光源11により照射されるスリットで構成しても同様の作用効果を上げられることは言うまでもない。また、第1パターンおよび第2パターンを透過した光ではなく、いずれかを反射する光を受光手段15により検出する構成でもよい。
【0048】
参考例3
以下、本発明の参考例3における移動物体の変位検出装置を図8に基づいて説明する。
【0049】
図8は本発明の参考例3における移動物体の変位検出装置の構成図である。
図8において、19は、たとえば磁気ディスクまたは光ディスクまたは光磁気ディスクなどである回転平板であり、この回転平板19の回転軸20には、回転平板19と一体となって回転する同心円状の第1パターンを形成する第1パターン形成手段22が固着されている。この第1パターン形成手段22は、図8では同心円回折格子によって構成されている。
【0050】
また21は、たとえば磁気ヘッドまたは光ヘッドまたは光磁気ヘッドまたはこれらの支持移送機構である移動物体であり、この移動物体21は、図示しない駆動手段、たとえば圧電アクチェータによって回転平板19上の移動空間xyz内を移動する。上記移動空間xyz内には第1パターンである同心円状のパターンが形成されている。
【0051】
また移動物体21の上面に、たとえばエッチングした金属板、パターンを表示した液晶パネルなどで構成されたスリットからなる第2パターン形成手段23が設けられ、移動物体21の下面に、第1パターンおよび第2パターンを透過した光を検出し、電気信号に変換する、たとえば光電変換器からなる受光手段(図示せず)が設けられている。
【0052】
上記移動空間xyz内には第1パターンである同心円状のパターンが形成され、一方、移動物体21上には第2パターンが形成されているため、第1パターンと第2パターンの両方を透過した光の強度の変化を、受光手段24によって検出することで移動物体21の変位が検出される。
【0053】
このように本参考例3によれば、回転平板19である光ディスクなどに、移動物体21であるヘッドのアクセスやトラッキングのために案内溝を予め設ける必要がないため、装置の構成を簡略化することができる。また、フォーカシング制御信号とトラッキング制御信号の両方を光ディスク面へ集光したビームから得ているために不可避的に発生する2つの制御信号の相互干渉も防止でき、高速アクセス、高精度トラッキングが可能となる。さらに、トラッキング制御信号を光ヘッドで検出する必要がないので移送重量を軽量化でき、よって高速アクセスが可能となる。
【0054】
また、回転軸20に対して略同軸に第1パターン形成手段22を固着し一体に回転する構成としたことにより、回転平板22の回転に伴う偏芯が発生した場合でも同心円状の第1パターンも同様の偏芯を発生するため、移動物体21の回転平板19に対する位置決め精度は損なわれず、精度の高い位置制御を行うことができる。
【0055】
特に、本参考例3の移動物体の変位検出装置を、一般にハードディスクのサーボトラックライターと呼ばれている、出荷時に磁気ディスクに対して予めサーボトラックを磁気信号によって書き込む装置に使用した場合には、第1パターン形成手段22を書き込み対象たる回転平板19の回転軸20に同軸に装着し、第1パターン形成手段22によって形成される同心円状の第1パターンを基準として書き込み磁気ヘッドたる移動物体21を位置決めすることができ、書き込み完了後には第1パターン形成手段22を取り外せばよい。
【0056】
なお、第1パターン形成手段22は、矩形波状の位相型回折格子であり、その溝深さdが格子基材の屈折率をnとし光の波長をλとするとき、式(3)を満たす回折格子によって構成すると、よく知られているように回折光の次数として0次光および高次光が抑圧され、±1次光のみが発生することとなり第1パターンのコントラストが向上する。
【0057】
(n−1)d=λ/4 ・・・(3)
その結果、移動物体21の変位検出精度が向上し、位置決め精度を改善できる。
また、第1パターン形成手段22として円錐プリズムを用いても、やはり同心円状の第1パターンを形成できる。
【0058】
なお、図8では第1パターンおよび第2パターンを透過する光を検出する構成について説明したが、もちろんいずれかの反射光を受光手段24により検出する構成としても同様の効果が得られる。
【0059】
また、移動物体19が回転平板21上の1つの半径方向、たとえば、x方向のみを移動するのであれば、第1パターンを同心円状に構成する必要はなく、直線状のパターンであればよい。しかし、移動物体21が回転平板19上を2次元的に移動する場合には、本参考例のように同心円状でなければならない。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、移動物体の移動空間内に第1パターンを形成することにより、光源あるいはレンズを移動物体上に搭載する必要がないため、負荷重量を軽減でき、高速移動を可能にすることができる。さらに、一般にマイクロマシンと呼ばれている微少な移動物体に対して適用した場合には、特に顕著な効果を上げることができる。
【0061】
また光の強度変化を検出する受光手段を移動物体上ではなく、移動空間内に配置すれば、より一層の重量軽減を図ることができ、さらに移動物体に受光手段のための電力線、信号線を供給する必要もなくなり、線負荷も軽減でき、これによりさらなる高速化を可能にすることができる。
【0062】
また請求項または請求項10記載の発明によれば、従来のリニアエンコーダに代えて、本発明の変位検出装置を磁気ディスクまたは光ディスクのような回転平板に対して使用すると、予め光ディスクなどにヘッドのアクセスやトラッキングのために案内溝を設ける必要がないため、装置の構成を簡略化することができる。また、フォーカシング制御信号とトラッキング制御信号の両方を光ディスク面へ集光したビームから得ているために不可避的に発生する2つの制御信号の相互干渉も防止でき、高速アクセス、高精度トラッキングが可能となる。
【0063】
さらに、請求項または請求項11記載の発明によれば、トラッキング制御信号を光ヘッドで検出する必要がないことにより、移送重量を軽量化でき、高速アクセスを可能とすることができる。
【0064】
さらに、請求項記載の発明によれば、受光手段を移動物体上に設けることにより、移動物体独自で自身の変位を検出でき、独自で位置制御を行うことを可能とすることができる。
【0065】
また請求項記載の発明によれば、回折光の次数として0次光および高次光が抑圧され、±1次光のみが発生することとなり第1パターンのコントラストを向上でき、その結果、移動物体の変位検出精度が向上でき、位置決め精度を改善することができる。
【0066】
また請求項記載の発明によれば、回転平板の回転軸に対して略同軸に第1パターン形成手段を固着して一体に回転する構成とることにより、回転平板の回転に伴う偏芯が発生した場合でも第1パターンも同様の偏芯を発生するため、移動物体の回転平板に対する位置決め精度は損なわれず、精度の高い位置制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例1における移動物体の変位検出方法を説明する概念図である。
【図2】 同参考例1における第1パターンの作成方法の一例を説明する図である。
【図3】 同参考例1における第1パターンの作成方法の別の一例を説明する図である。
【図4】 本発明の実施の形態における移動物体の変位検出方法を説明する概念図、および第1パターンを示す図である。
【図5】 本発明の参考例2における移動物体の変位検出装置の構成図である。
【図6】 同参考例2における第1パターン形成手段の別の一例を説明する図である。
【図7】 同参考例2における第1パターン形成手段の別の一例を説明する図である。
【図8】 本参考例3における移動物体の変位検出装置の構成図である。
【図9】 従来の変位検出装置の構成図である。
【符号の説明】
1,8,13,21 移動物体
2 第1パターン
3 第2パターン
4a,4b 互いにコヒーレントな光源
5,11 光源
6 スリット
7,19 回転平板
9 同心円状パターン(第1パターン)
10 第2パターン
12,22 第1パターン形成手段
14,23 第2パターン形成手段
15 受光手段
16 プリズム
17a,17b ミラー
18 ビームスプリッタ
20 回転軸

Claims (11)

  1. 回転平板の回転軸と略同心に同心円状の第1パターンを形成し、前記回転平板に対向する空間を移動する移動物体に前記同心円状の第1パターンと重畳される第2パターンを設け、前記第1パターンおよび第2パターンとを透過した光、または反射した光の強度の変化から前記移動物体の変位を検出することを特徴とする移動物体の変位検出方法。
  2. 回転平板が磁気ディスク、または光ディスク、または光磁気ディスクであることを特徴とする請求項1記載の移動物体の変位検出方法。
  3. 移動物体が磁気ヘッド本体、または光ヘッド本体、または光磁気ヘッド本体、またはこれらの支持移送機構であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の移動物体の変位検出方法。
  4. 回転平板の回転軸と略同心に同心円状の第1パターンを形成する第1パターン形成手段と、前記回転平板に対向する空間を移動する移動物体に前記第1パターンと重畳される第2パターンを発生させる第2パターン形成手段と、前記第1パターンおよび第2パターンとを透過した光、または反射した光を受光する受光手段とを備えたことを特徴とする移動物体の変位検出装置。
  5. 受光手段を、移動物体上に設けたことを特徴とする請求項4記載の移動物体の変位検出装置。
  6. 第1パターン形成手段を、回転平板の回転軸と略同軸に固着したことを特徴とする請求項4または請求項5記載の移動物体の変位検出装置。
  7. 第1パターン形成手段を、位相型または振幅型の同心円状回折格子により構成したことを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれかに記載の移動物体の変位検出装置。
  8. 第1パターン形成手段を、円錐プリズムにより構成したことを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれかに記載の移動物体の変位検出装置。
  9. 位相型回折格子は矩形波状の位相型格子であり、その基材の屈折率をn、光の波長をλとすると、格子の溝深さdが、
    (n−1)d=λ/4
    を満足するように構成されていることを特徴とする請求項7記載の移動物体の変位検出装置。
  10. 回転平板が、磁気ディスクまたは光ディスクまたは光磁気ディスクであることを特徴とする請求項4〜請求項9のいずれかに記載の移動物体の変位検出装置。
  11. 移動物体が、磁気ヘッド本体または光ヘッド本体または光磁気ヘッド本体またはこれらの支持移送機構であることを特徴とする請求項10記載の移動物体の変位検出装置。
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