JP3738589B2 - 袋織りエアバッグ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、袋状となるように織られかつ内部所定位置に仕切りとして機能する接合部を有する袋織りエアバッグ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、図15及び図16を用いて、従来の袋織りエアバッグ及びその製造方法の一例について説明する。従来では、図15(A)に示されるように、先ず袋織り構造の織物を織った後に、その反物100の外側の両面に通気止め用のコーティングを施す。なお、斜線を付した部分がコーティングが施された部分であり、以下この部分を「コート層102」と称す。次に、図15(B)に示されるように、当該反物100を所定の形状に裁断する。これにより、図16に示されるように、袋状の基布104と、当該基布104の外側の両面に塗布されたコート層102とからなる袋織りエアバッグ106が形成される。なお、裁断される際の形状は、袋織りエアバッグ106の平面展開形状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の袋織りエアバッグ及びその製造方法は、通気止めという点において不利であり、この点において改善の余地がある。すなわち、図16に示されるように、従来の袋織りエアバッグ及びその製造方法による場合、基布104の外側の両面にコート層102が形成されるため、基布104内にインフレータからのガスが流入されて内圧Pがかかったときに、コート層102に瞬間的に大きな引張力が作用する。このため、コート層102が基布104の膨張形状に追従しきれず、コート層102が剥がれる(以下、この現象を「コート剥がれ」と称す)可能性がある。仮にコート層102が剥がれると、その部分からガスが外部に漏れ、袋織りエアバッグ106の内圧保持機能が低下する。
【0004】
本発明は上記背景に鑑みてなされたものであり、内圧保持機能を向上させることができる袋織りエアバッグ及びその製造方法を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、袋状となるように織られかつ内部所定位置に仕切りとして機能する接合部を有する袋織りエアバッグの製造方法であって、硬化状態又は溶融状態のコート層形成材料を熱風の吹き込みにより溶融及び乾燥させることにより、袋織りエアバッグの内側面にコート層を形成する、ことを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の本発明に係る袋織りエアバッグの製造方法は、請求項1に記載の発明において、袋織りエアバッグを構成する繊維を予めコート層形成材料で被覆しておく、ことを特徴としている。
【0008】
請求項3記載の本発明に係る袋織りエアバッグの製造方法は、請求項1に記載の発明において、接着剤の袋織りエアバッグの内側面への吹き付け及び硬化状態のコート層形成材料の袋織りエアバッグの内側面への吹き付けをこの順に又は同時に行った後に、熱風を吹き込む、ことを特徴としている。
【0009】
請求項4記載の本発明に係る袋織りエアバッグの製造方法は、請求項1に記載の発明において、溶融状態のコート層形成材料の袋織りエアバッグの内側面への吹き付け及び熱風の吹き込みをこの順に又は同時に行う、ことを特徴としている。
【0010】
請求項5記載の本発明は、袋状となるように織られかつ内部所定位置に仕切りとして機能する接合部を有する袋織りエアバッグであって、袋織りエアバッグを多重織りすることにより当該袋織りエアバッグの外側に外袋部を形成し、当該外袋部内にコート層を形成した、ことを特徴としている。
【0011】
請求項6記載の本発明は、袋状となるように織られかつ内部所定位置に仕切りとして機能する接合部を有する袋織りエアバッグの製造方法であって、袋織りエアバッグを多重織りすることにより当該袋織りエアバッグの外側に外袋部を形成した後、当該外袋部内に溶融可能なコート層形成材料を配置し、当該袋織りエアバッグを熱プレスしてコート層形成材料を溶融させて、当該外袋部内にコート層を形成する、ことを特徴としている。
【0013】
請求項1記載の本発明によれば、袋織りエアバッグは、袋状となるように織られているだけでなく、内部所定位置に仕切りとして機能する接合部を有している。このため、袋織りエアバッグは接合部が存在することによって裏返すことができず、そこに袋織りエアバッグの内側面にコート層を形成することの本来的な困難性がある。
【0014】
本発明では、上記製造方法上の困難性を背景として、硬化状態又は溶融状態のコート層形成材料を熱風の吹き込みにより溶融及び乾燥させることにより、袋織りエアバッグが車両の所定部位に格納される前に袋織りエアバッグの内側面にコート層を形成することとしたので、裏返し不可能な袋織りエアバッグに対しても適用することができる。また、本発明に係る袋織りエアバッグの製造方法を適用することにより、袋織りエアバッグの内側面にコート層が形成されるため、前述したようにコート剥がれが生じることがなくなり、ガス漏れが生じるのを防止することができる。
【0015】
請求項2記載の本発明によれば、袋織りエアバッグを構成する繊維が予めコート層形成材料によって被覆される。かかる繊維を使って袋織りエアバッグを形成すると、当該袋織りエアバッグの内側面には構成繊維を被覆しているコート層形成材料が露出される。この状態で、袋織りエアバッグ内へ熱風を吹き込むと、袋織りエアバッグは膨張状態を維持しながら、当該袋織りエアバッグの内側面に露出されたコート層形成材料が溶融及び乾燥される。これにより、袋織りエアバッグの内側面にコート層が形成される。従って、袋織りエアバッグが膨張した際にコート剥がれが生じることがなくなり、ガス漏れが生じるのを防止することができる。
【0016】
また、この製造方法による場合、繊維をコート層形成材料で被覆する工程と袋織りエアバッグ内へ熱風を吹き込む工程とが異質な工程であるため、両工程を別個独立に管理することができる。このため、品質管理が容易になる。従って、高品質のコート層を形成することが可能になる。
【0017】
請求項3記載の本発明によれば、先ず接着剤の袋織りエアバッグの内側面への吹き付け及び硬化状態のコート層形成材料の袋織りエアバッグの内側面への吹き付けがこの順に又は同時に行われる。これにより、袋織りエアバッグの内側面に接着剤が付着され、更に当該接着剤に硬化状態のコート層形成材料が付着される。次いで、袋織りエアバッグ内へ熱風が吹き込まれる。熱風が吹き込まれると、袋織りエアバッグは膨張状態を維持しながら、硬化状態のコート層形成材料が溶融及び乾燥される。これにより、袋織りエアバッグの内側面にコート層が形成される。従って、袋織りエアバッグが膨張した際にコート剥がれが生じることがなくなり、ガス漏れが生じるのを防止することができる。
【0018】
また、この製造方法による場合、接着剤を使用するので、種々の硬化状態のコート層形成材料を使用することができる。
【0019】
請求項4記載の本発明によれば、溶融状態のコート層形成材料の袋織りエアバッグの内側面への吹き付け及び熱風の吹き込みがこの順に又は同時に行われる。これにより、袋織りエアバッグの内側面に溶融状態のコート層形成材料がそのまま付着され、更に熱風の吹き込みによって溶融状態のコート層形成材料が融合しながら袋織りエアバッグの内側面に沿って塗膜状に拡がっていき、乾燥することによりコート層が形成される。
【0020】
また、この製造方法による場合、溶融状態のコート層形成材料を使用するので、接着剤の使用を省くことができる。
【0021】
請求項5記載の本発明によれば、袋状となるように織られかつ内部所定位置に仕切りとして機能する接合部を有する袋織りエアバッグを適用の前提としている。本発明では、当該袋織りエアバッグを多重織りすることにより、袋織りエアバッグの外側に外袋部を形成し、当該外袋部内にコート層を形成したので、外袋部に通気遮断機能が付与される。
【0022】
なお、ここでいう「外袋部」とは、袋織りエアバッグの外側の基布とその内側の基布とによって形成された袋状の部分をいい、「当該外袋部内にコート層を形成」するとは、外袋部を構成する外側の基布と内側の基布との間にコート層が形成されることを意味する。
【0023】
請求項6記載の本発明においても、前述した請求項1の作用として記載した製造方法上の困難性を背景として案出された製造方法である。すなわち、本発明では、先ず袋織りエアバッグを多重織りすることにより、当該袋織りエアバッグの外側に外袋部が形成される。その後、当該外袋部内に溶融可能なコート層形成材料が配置される。次に、当該袋織りエアバッグを熱プレスすることにより、外袋部内のコート層形成材料が溶融される。溶融されたコート層形成材料が乾燥して固まると、外袋部内にコート層が形成される。
【0024】
なお、ここでいう「外袋部」の意味、及び、「当該外袋部内にコーティング層形成材料が配置」の意味は、請求項5の発明の作用のところで説明した意味と同義である。
【0025】
よって、本発明に係る袋織りエアバッグの製造方法も、請求項1乃至請求項4に記載された発明と同様に、裏返し不可能な袋織りエアバッグに対して適用することができる。また、本発明に係る袋織りエアバッグの製造方法を適用することにより、袋織りエアバッグの外側の外袋部内にコート層が形成されるため、当該外袋部に通気遮断機能が付与される。
【0026】
また、本発明によれば、コート層形成材料が内側の基布によって隔成されるため、請求項1乃至請求項4に記載された発明と比べて、袋織りエアバッグの内側面にコート層を形成すべく溶融状態にあるコート層形成材料同士が密着することについての心配は全く無い。換言すれば、袋織りエアバッグを膨張した状態で維持する工程が不要になる。
【0027】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図3を用いて、本発明の第1実施形態について説明する。
【0028】
先ず図2を用いて、本実施形態に係る袋織りエアバッグ10の全体構成について簡単に説明する。この図に示されるように、袋織りエアバッグ10は袋状となるように織られており、全体としては略矩形状に形成されている。袋織りエアバッグ10の周縁部12はガス漏れが生じないように閉部とされており、又前端部には図示しないインフレータをブラケット等を介して直接的に又はチューブ等を介して間接的に接続するための開口部14が形成されている。さらに、袋織りエアバッグ10の中央部には、当該袋織りエアバッグ10を膨張させる際のガス流入経路を上縁側と下縁側とに二分させて展開速度(膨出速度)を早める機能並びに膨張した当該袋織りエアバッグ10の厚さを規制する機能を有する湾曲形状の接合部16が形成されている。この接合部16も、前述した周縁部12と同じく、ガスは通過しない部分である。
【0029】
上述した袋織りエアバッグ10は、バッグ高さ方向に蛇腹状等に折り畳まれて車両の所定部位に格納されるようになっている。具体的には、本実施形態に係る袋織りエアバッグ10は乗員の頭部保護用のエアバッグ装置に使用されるものであるため、車両のフロントピラー部からルーフサイドレール部にわたってボディーと内装材との間(即ち、フロントピラーインナパネルとフロントピラーガーニッシュとの間並びにルーフサイドレールとルーフヘッドライニングの端末部との間)に長尺状に格納されている。
【0030】
ここで、本実施形態では、図1(A)に示されるように、袋織りエアバッグ10を構成する繊維18の表面が、低融点の樹脂材料であるコート層形成材料20によって被覆されている。なお、繊維18としては、ナイロン、ポリエステル等が適用可能である。また、コート層形成材料20としては、ポリエチレン、低融点のポリエステル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が適用可能である。好適例としては、ナイロン66を繊維18として用いると共にポリエチレン樹脂(融点は約130°C)をコート層形成材料20として用いたものを挙げることができる。この場合の熱風22の温度は約160°C程度とする。
【0031】
次に、本実施形態に係る袋織りエアバッグ10の製造方法について説明し、当該説明を通して本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0032】
まず、本実施形態に係る袋織りエアバッグ10及びその製造方法を案出するに至った背景について触れておく。本実施形態に係る袋織りエアバッグ10では、袋状となるように織られているだけでなく、中央部に仕切りとして機能する接合部16を有している。仮に中央部等にこのような接合部が存在しなければ、袋織りエアバッグをインフレータ接続用の開口部から裏返すことができるため、裏返した状態で袋織りエアバッグの表面にコーティング剤を塗布して再び元の状態に戻せば、袋織りエアバッグの内側面にコート層を容易に形成することができる。しかしながら、中央部に接合部16を有する本実施形態の袋織りエアバッグ10の場合にはそれができない。そこにこのような構造の袋織りエアバッグ10の内側面にコート層を形成することの本来的な困難性がある。
【0033】
本実施形態では、上記製造方法上の困難性を背景として、以下の如くして袋織りエアバッグ10が製造される。まず、袋織りエアバッグ10を構成する繊維18の表面がコート層形成材料20によって予め被覆される。かかる繊維18を使って袋状となるように織られた反物(図示省略)が作られる。この反物を袋織りエアバッグ10の平面展開形状に合致するように裁断した後、図2に示される如く、インフレータ接続用の開口部14から約160°Cの熱風22が吹き込まれる。熱風22が袋織りエアバッグ10内へ吹き込まれると、当該熱風22は接合部16回りに循環して袋織りエアバッグ10を膨張させながら、開口部14から排出されていく。
【0034】
一方、熱風22が供給される前の袋織りエアバッグ10の内側面は、図1(A)に示されるような状態になっている。すなわち、この状態では、繊維18の表面のコート層形成材料(コート膜)20は未だ溶融しておらず、硬化状態にある。この状態から、熱風22が前述した如く袋織りエアバッグ10内へ吹き込まれると、コート層形成材料20の融点は熱風22の温度よりも低い約130°Cであるため、熱風22と接した部分のコート層形成材料20が溶融される。これにより、図1(B)に示される如く、縦糸となる繊維18のコート層形成材料20と横糸となる繊維18のコート層形成材料20とが相互に融合される。その結果、図3に示されるように、袋織りエアバッグ10の内側面にコート層24が形成される。なお、熱風22はコート層24が完全に乾燥するまで袋織りエアバッグ10内へ供給されて膨張形状を維持するので、袋織りエアバッグ10の内側面同士が密着することはない。
【0035】
上述した製造方法によれば、中央部に接合部16が存在する関係で裏返し不可能な構造の袋織りエアバッグ10であっても、内側面にコート層24を確実に形成することができる。また、上記の如くして製造された本実施形態に係る袋織りエアバッグ10による場合、内側面にコート層24が形成されるため、袋織りエアバッグ10が膨張した際に瞬間的に作用する大きな引張力の影響を受けずに済む。そのため、本実施形態に係る袋織りエアバッグ10による場合、コート層24が剥がれてガス漏れするのを確実に防止することができる。その結果、本実施形態によれば、袋織りエアバッグ10の内圧保持機能を向上させることができる。
【0036】
また、本実施形態に係る袋織りエアバッグ10の製造方法による場合、繊維18をコート層形成材料20で予め被覆する工程と、袋織りエアバッグ10内へ熱風22を吹き込む工程とが異質な工程であるため、両者を別個独立に管理することができる。このため、品質管理が容易になり、高品質のコート層24を形成することが可能になる。その結果、本実施形態に係る袋織りエアバッグ10の製造方法によれば、袋織りエアバッグ10の内圧保持機能をより一層向上させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、図4〜図6を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0037】
この実施形態に係る袋織りエアバッグ10の製造方法は、以下の通りである。まず、図4に示される如く、開口部14から接着剤26が袋織りエアバッグ10の内側面へ吹き付けられる(噴霧される)。このとき使用される接着剤26の接着力は比較的弱いものでよく、適用例については後述する。また、請求項3に記載された「接着剤」の概念には、文字通りの接着剤が含まれるのはもとより、接着剤に相当する機能を有するために前記文字通りの接着剤に替えて使用されるものも含まれる。
【0038】
次いで、図5に示される如く、開口部14から「コート層構成材料」としての粉末状かつ硬化状態のパウダ28が袋織りエアバッグ10の内側面へ吹き付けられる。これにより、袋織りエアバッグ10の内側面に既に付着された接着剤26の表面にパウダ28が一様に付着される。
【0039】
その後、図6に示される如く、開口部14から熱風22が袋織りエアバッグ10内へ吹き込まれる。これにより、接着剤26の表面に付着されたパウダ28が熱風22の熱によって溶融され相互に融合して乾燥することにより、前述した第1実施形態の図3に示したコート層24が形成される。
【0040】
なお、上記構成における接着剤26及びパウダ28としては、クロロプレン系、シリコン系、ウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系、フッ素系、クロロスルフォン化ポリエチレン系、エチレン−プロピレン共重合系の各種材料が適用可能である。また、本実施形態を実施する場合の好適例としては、ナイロン66を袋織りエアバッグ10の構成繊維として使用した場合、ウレタンゴムを接着剤26として又ポリウレタンをパウダ28としてそれぞれ用いたものを挙げることができる。この場合の熱風22の温度は約200°C程度とする。
【0041】
上記製造方法によっても、袋織りエアバッグ10の内側面にコート層24が形成されるため、前述した第1実施形態と同様の作用並びに効果(即ち、コート剥がれによるガス漏れを防止することにより、袋織りエアバッグ10の内圧保持機能を向上させる効果)が得られる。
【0042】
また、本実施形態に係る製造方法による場合、接着剤26を使用するので、硬化状態のコート層形成材料として種々の樹脂材料からなるパウダ28を使用することができる。その結果、本実施形態によれば、材料選択の自由度を高めることができる。
【0043】
なお、本実施形態では、接着剤26の袋織りエアバッグ10の内側面への吹き付け及び硬化状態のコート層形成材料(パウダ28)の袋織りエアバッグ10の内側面への吹き付けをこの順に行ったが、これに限らず、接着剤26の吹き付けとパウダ28の吹き付けを同時に行うようにしてもよい。例えば、図4に示される如く袋織りエアバッグ10の開口部14から接着剤26の吹き付け作業を行う際に、開口部14の上方側から一定の落下速度でパウダ28を接着剤26の送給気流に載せることで混入させるような手法を採ってもよい。
〔第3実施形態〕
次に、図7を用いて、本発明の第3実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0044】
この実施形態に係る袋織りエアバッグ10の製造方法は、以下の通りである。図7に示される如く、本実施形態では、「コート層形成材料」としての樹脂30を溶融した状態で使用する。そして、この溶融状態の樹脂30を熱風22と共に開口部14から袋織りエアバッグ10の内側面へ吹き付ける。これにより、袋織りエアバッグ10は膨張状態を維持しながら、その内側面に溶融状態の樹脂30がそのまま付着され、更に同時に吹き込まれた熱風22によって溶融状態の樹脂30が融合しながら袋織りエアバッグ10の内側面に沿って塗膜状に拡がっていき、その後も送給され続ける熱風22によって乾燥することによりコート層24が形成される。
【0045】
なお、上記構成における溶融した樹脂30としては、前述した第2実施形態と全く同様に、クロロプレン系、シリコン系、ウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系、フッ素系、クロロスルフォン化ポリエチレン系、エチレン−プロピレン共重合系の各種材料が適用可能である。また、本実施形態を実施する場合の好適例としては、ナイロン66を袋織りエアバッグ10の構成繊維として使用した場合、シリコン系の樹脂を挙げることができる。この場合の熱風22の温度は約200°C程度とする。
【0046】
上記製造方法によっても、袋織りエアバッグ10の内側面にコート層24が形成されるため、前述した第1実施形態と同様の作用並びに効果(即ち、コート剥がれによるガス漏れを防止することにより、袋織りエアバッグ10の内圧保持機能を向上させる効果)が得られる。
【0047】
また、本実施形態に係る製造方法による場合、溶融状態の樹脂30を使用するので、第2実施形態では使用した接着剤の使用を省くことができる。その結果、本実施形態によれば、製造工数の削減を図ることができ、コスト削減等に資することができる。
【0048】
なお、本実施形態では、溶融状態の樹脂30を熱風22と共に袋織りエアバッグ10の内部へ吹き込むようにしたが、これに限らず、溶融状態の樹脂の袋織りエアバッグ内への吹き付け及び熱風の吹き込みをこの順に行うようにしてもよい。この場合、溶融状態の樹脂30が硬化しないうちに、熱風22の吹き込みを行うことが望ましい。
〔第4実施形態〕
次に、図8〜図11を用いて、本発明の第4実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0049】
先ず図8〜図10を用いて、本実施形態に係る袋織りエアバッグ32の全体構成について簡単に説明する。これらの図に示されるように、本実施形態に係る袋織りエアバッグ32も、袋状となるように織られており、全体としては略矩形状に形成されている点で、前述した第1実施形態に係る袋織りエアバッグ10と同様の構成である。
【0050】
但し、本実施形態に係る袋織りエアバッグ32は四重織物として構成されている点で、前述した第1実施形態に係る袋織りエアバッグ10とは相違している。すなわち、本実施形態に係る袋織りエアバッグ32では、図9及び図10に示されるように、袋織りエアバッグ32の周縁部12及び接合部16は閉部とされており、この部分は一重織物として構成されている。袋織りエアバッグ32における周縁部12及び接合部16以外の部分は四重織物として構成されている。これにより、本実施形態に係る袋織りエアバッグ32は、二枚の内側の基布33によって形成されかつインフレータからのガスが流入して膨張される内袋部34と、当該内側の基布33と外側の基布35とによって形成された一対の外袋部36とを備えた構造となっている。すなわち、内袋部34及び外袋部36は、内側の基布33を共用するかたちで袋状に形成されている。これらの一対の外袋部36内には、ペースト状又はパウダ状等のコート層形成材料38からなるコート層40が一様に形成されている。
【0051】
なお、上記構成におけるコート層形成材料38としては、前述した第3実施形態と全く同様に、クロロプレン系、シリコン系、ウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系、フッ素系、クロロスルフォン化ポリエチレン系、エチレン−プロピレン共重合系の各種材料が適用可能である。また、本実施形態を実施する場合の好適例としては、コート層形成材料38としてシリコン系樹脂を用いて、約200°Cの熱プレス温度で熱プレスする態様を挙げることができる。
【0052】
次に、本実施形態に係る袋織りエアバッグ32の製造方法について説明し、当該説明を通して本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0053】
まず、内袋部34の外側に一対の外袋部36が形成されるように多重織りされた反物(図示省略)が作られる。この反物を袋織りエアバッグ32の平面展開形状に合致するように裁断した後、開口部14から一対の外袋部36内(即ち、外側の基布35と内側の基布33との間に形成された内部空間41)へペースト状又はパウダ状等のコート層形成材料38が投入(充填)される。次いで、図11に示される熱プレス機42を使って加熱しながらプレスする。これにより、一対の外袋部36内に充填されたコート層形成材料38が溶融される。その後、袋織りエアバッグ32を熱プレス機42から取り出して、溶融されたコート層形成材料38を自然乾燥等によって乾燥させれば、コート層40が形成される。なお、熱プレスされている間、一対の外袋部36内へ投入されたコート層形成材料38は内袋部34を構成する内側の基布33によって隔成されているため、コート層形成材料38同士が触れ合うことはない。
【0054】
上述した製造方法によれば、内袋部34の外側に一対の外袋部36が形成されるように袋織りし、これらの外袋部36内へコート層形成材料38を充填して熱プレスすることによりコート層40を形成する構成であるため、中央部に接合部16が存在する関係で裏返し不可能な構造の袋織りエアバッグ32に対しても適用することができる。また、本実施形態では、袋織りエアバッグ32の外側を構成する外袋部36内にコート層40が形成されるため、外袋部36に通気遮断機能が付与される。その結果、本実施形態によれば、袋織りエアバッグ32の内圧保持機能を向上させることができる。
【0055】
また、本実施形態によれば、袋織りエアバッグ32が四重織物として構成され、内袋部34の外側に一対の外袋部36が形成されるため、最終的にコート層40となるコート層形成材料38同士が密着することについての心配は全く無い。換言すれば、袋織りエアバッグ32を膨張した状態で維持する工程が不要になる。その結果、本実施形態によれば、袋織りエアバッグ32の製造の容易化を図ることができる。
【0056】
さらに、本実施形態によれば、熱プレス機42を用いて加熱する製造方法であるため、熱風を使用する製造方法に比べて、コート層40の品質を向上させることができる。つまり、熱風を使用すると、熱風に対して上流側に位置するコート層形成材料が先行して熱風に晒され、下流側に位置するコート層形成材料が遅れて熱風に晒されるため、熱風を受ける時間に僅かな時間差が生じ、コート層形成材料の溶融ムラが生じる可能性があるが、熱プレス機42を用いて加熱する本実施形態では、袋織りエアバッグ32の全面を一度期に加熱するため、コート層形成材料38に付与される熱量は均一になる。従って、コート層40の品質を向上させることができる。
〔第5実施形態〕
次に、図12〜図14を用いて、本発明の第5実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0057】
先ず図12及び図13を用いて、本実施形態に係る袋織りエアバッグ44の全体構成について簡単に説明する。図12には本実施形態に係る袋織りエアバッグ44の一般部の断面図(前述した図9に相当する断面図)が示されており、又図13には当該袋織りエアバッグ44の接合部46の断面図(前述した図10に相当する断面図)が示されている。これらの図に示されるように、本実施形態に係る袋織りエアバッグ44も、基本的には四重織物として構成されている点で、前述した第4実施形態に係る袋織りエアバッグ32と同様である。
【0058】
但し、本実施形態に係る袋織りエアバッグ44では、周縁部12及び接合部46がいずれも閉部とされているものの、周縁部12については第4実施形態と同様に一重織物として構成されているが、接合部46については三重織物として構成されている点で第4実施形態と相違している。これにより、袋織りエアバッグ44の一般部(前述した第4実施形態における図9に相当する断面部分)については、第4実施形態と同様に、二枚の内側の基布33によって形成された内袋部34の外側に、当該内側の基布33と外側の基布35とによって形成された一対の外袋部36が形成された構造とされ、接合部46が形成された部分(前述した第4実施形態における図10に相当する断面部分)については、第4実施形態とは異なり一般部と同様の構造が保たれている。すなわち、接合部46が形成された部分についても、二枚の内側の基布33によって形成された内袋部34の外側に、当該内側の基布33と外側の基布35とによって形成された一対の外袋部48が形成されている。本実施形態で新たに形成された一対の外袋部48は、一般部における外袋部36の内部空間41と相互に連通されており、かつバッグ高さ方向に連続した内部空間50を形成するものである。
【0059】
後述する熱プレス工程前の状態における袋織りエアバッグ44の外袋部36、48内には、「コート層形成材料」としての柔軟なフィルム状の樹脂部材52が挿入されて配置されている。なお、樹脂部材52としては、前述した第3実施形態と全く同様な材料であるクロロプレン系、シリコン系、ウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系、フッ素系、クロロスルフォン化ポリエチレン系、エチレン−プロピレン共重合系の各種材料をフィルム状にしたものが適用可能である。また、フィルム状の樹脂部材52の好適例としては、シリコン系樹脂を用いて、約200°Cの熱プレス温度で熱プレスする態様を挙げることができる。
【0060】
上記構成によれば、先ず内袋部34の外側に一対の外袋部36、48が形成されるように多重織りされた反物(図示省略)が作られる。この反物を袋織りエアバッグ44の平面展開形状に合致するように裁断した後、開口部14から一対の外袋部36、48内(即ち、外側の基布35と内側の基布33との間に形成された内部空間41、50)へフィルム状の樹脂部材52が挿入される。なお、この樹脂部材52は柔軟性を有するため、必要に応じて丸める等すれば、開口部14からの挿入性は阻害されない。次いで、前述した第4実施形態と同様に熱プレス機を使って加熱しながらプレスする。これにより、一対の外袋部36、48内に挿入された樹脂部材52が溶融される。溶融された樹脂部材52は、外袋部36、48を構成する外側の基布35の内側面及び内側の基布33の外側面の少なくとも一方の全面域に含浸される。その後、袋織りエアバッグ44を熱プレス機から取り出して、溶融された樹脂部材52を自然乾燥等により乾燥させれば、前述した第4実施形態で示したコート層40と同等のコート層が形成される。なお、熱プレスされている間、溶融状態にある樹脂部材52は内袋部34を構成する内側の基布33によって隔成されているため、溶融状態にある樹脂部材52同士が触れ合うことはない。
【0061】
上述した製造方法によっても、前述した第4実施形態と同様の作用並びに効果が得られる。すなわち、本実施形態では、袋織りエアバッグ44が四重織物として構成されると共に接合部46が三重織物として構成されているため、接合部46の影響を受けないバッグ高さ方向に連続した内部空間50を形成することができる。これにより、フィルム状の樹脂部材52の挿入が可能となる。そして、最終的には、袋織りエアバッグ44の外側の外袋部36、48内にフィルム状の樹脂部材52を溶融させて作ったコート層が形成されるため、当該外袋部36、48に通気遮断機能が付与される。その結果、本実施形態によれば、袋織りエアバッグ44の内圧保持機能を向上させることができる。
【0062】
また、内袋部34の外側に一対の外袋部36、48が形成されるため、溶融した樹脂部材52同士が密着することについての心配は全く無い。換言すれば、袋織りエアバッグ44を膨張した状態で維持する工程が不要になる。その結果、本実施形態によれば、袋織りエアバッグ44の製造の容易化を図ることができる。
【0063】
さらに、本実施形態によれば、熱プレス機を用いて加熱する製造方法であるため、前述した第4実施形態のところで説明したように、熱風を使用する製造方法に比べて、コート層の品質を向上させることができる。
【0064】
加えて、本実施形態では、前述した如く、フィルム状の樹脂部材52を利用することが可能になるため、作業的には当該樹脂部材52を外袋部36、48内へ挿入するだけで、熱プレス工程に移行することができる。このため、作業性を向上させることができ、この点からも袋織りエアバッグ44の製造の容易化を図ることができる。
【0065】
さらに、フィルム状の樹脂部材52を使用することにより、袋織りエアバッグ44の外袋部36、48の構成基布に含浸される樹脂量を一定に保つことができる。このため、コート層の厚さの均一化を図ることも可能となり、この点からもコート層の品質を向上させることができる。
【0066】
なお、本実施形態では、袋織りエアバッグ44の内袋部34を四重織物として構成したが、図14に示される如く、当該内袋部34と袋織りエアバッグ44の周縁部12との接続端部を三重織物として構成するようにしてもよい。このように内袋部34と周縁部12との接続端部を三重織物として構成した場合、樹脂部材52の挿入性をより一層向上させることができるというメリットがある。
【0067】
なお、上述した各実施形態では、乗員の頭部保護用のエアバッグ装置に適用される袋織りエアバッグ10、32、44を例にして説明したが、本発明の適用対象はこれに限らず、接合部16、46が存在することによって裏返し不可能(反転不可能)な袋織りエアバッグであればすべて適用可能である。例えば、車両側部への所定の高荷重作用時に、車両用シートのシートバックのサイド部分から車両前方側へ膨出されて、サイドドアと乗員の胴部との間に介在される所謂サイドエアバッグ装置の袋織りエアバッグに対して本発明を適用してもよく、この場合においても同様の作用効果が得られる。
【0069】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明に係る袋織りエアバッグの製造方法は、硬化状態又は溶融状態のコート層形成材料を熱風の吹き込みにより溶融及び乾燥させることにより、袋織りエアバッグの内側面にコート層を形成することとしたので、裏返し不可能な袋織りエアバッグに対しても適用することができ、又適用した場合には袋織りエアバッグが膨張した際にコート剥がれが生じるのを防止することができ、その結果、袋織りエアバッグの内圧保持機能を向上させることができるという優れた効果を有する。
【0070】
請求項2記載の本発明に係る袋織りエアバッグの製造方法は、請求項1に記載の発明において、袋織りエアバッグを構成する繊維を予めコート層形成材料で被覆しておくこととしたので、品質管理の容易化を図ることができ、その結果、袋織りエアバッグの内圧保持機能をより一層向上させることができるという優れた効果を有する。
【0071】
請求項3記載の本発明に係る袋織りエアバッグの製造方法は、請求項1に記載の発明において、接着剤の袋織りエアバッグの内側面への吹き付け及び硬化状態のコート層形成材料の袋織りエアバッグの内側面への吹き付けをこの順に又は同時に行った後に、熱風を吹き込むこととしたので、種々の硬化状態のコート層形成材料を使用することができ、その結果、コート層形成材料の選択の自由度を高めることができるという優れた効果を有する。
【0072】
請求項4記載の本発明に係る袋織りエアバッグの製造方法は、請求項1に記載の発明において、溶融状態のコート層形成材料の袋織りエアバッグの内側面への吹き付け及び熱風の吹き込みをこの順に又は同時に行うこととしたので、接着剤の使用を省くことができ、その結果、袋織りエアバッグの製造工数の削減を図ることができるという優れた効果を有する。
【0073】
請求項5記載の本発明に係る袋織りエアバッグは、袋織りエアバッグを多重織りすることにより当該袋織りエアバッグの外側に外袋部を形成し、当該外袋部内にコート層を形成したので、外袋部に通気遮断機能が付与され、その結果、袋織りエアバッグの内圧保持機能を向上させることができるという優れた効果を有する。
【0074】
請求項6記載の本発明に係る袋織りエアバッグの製造方法は、袋織りエアバッグを多重織りすることにより当該袋織りエアバッグの外側に外袋部を形成した後、当該外袋部内に溶融可能なコート層形成材料を配置し、当該袋織りエアバッグを熱プレスしてコート層形成材料を溶融させて、当該外袋部内にコート層を形成することとしたので、外袋部に通気遮断機能が付与されると共に、溶融状態のコート層構成材料同士が密着することについての心配が全く無く、その結果、袋織りエアバッグの内圧保持機能を向上させることができると共に、袋織りエアバッグの製造の容易化を図ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1実施形態に係る袋織りエアバッグの要部(繊維の表面をコート層形成材料で被覆した点)を示す模式図であり、(B)は熱風によってコート層形成材料が溶融してコート層が形成された状態を示す模式図である。
【図2】第1実施形態に係る袋織りエアバッグの正面図である。
【図3】図2に示される袋織りエアバッグの3−3線断面図である。
【図4】第2実施形態に係る袋織りエアバッグの製造方法における第1工程(接着剤吹き付け工程)を示す製造工程図である。
【図5】第2実施形態に係る袋織りエアバッグの製造方法における第2工程(パウダ吹き付け工程)を示す製造工程図である。
【図6】第2実施形態に係る袋織りエアバッグの製造方法における第3工程(熱風吹き込み工程)を示す製造工程図である。
【図7】第3実施形態に係る袋織りエアバッグの製造方法を示す説明図である。
【図8】第4実施形態に係る袋織りエアバッグの正面図である。
【図9】図8に示される袋織りエアバッグの9−9線断面図である。
【図10】図8に示される袋織りエアバッグの10−10線断面図である。
【図11】第4実施形態に係る袋織りエアバッグの製造方法における熱プレス工程を示す製造工程図である。
【図12】第5実施形態に係る袋織りエアバッグの一般部の構造を示す図9に対応する断面図である。
【図13】第5実施形態に係る袋織りエアバッグの接合部の構造を示す図10に対応する断面図である。
【図14】図12及び図13に示される袋織りエアバッグの改良例を示す要部拡大断面図である。
【図15】従来例に係る袋織りエアバッグの製造方法を示す製造工程図であり、(A)は反物の斜視図、(B)は裁断された袋織りエアバッグの斜視図である。
【図16】従来例に係る袋織りエアバッグの問題点を説明するための縦断面図である。
【符号の説明】
10 袋織りエアバッグ
16 接合部
18 繊維
20 コート層形成材料
22 熱風
24 コート層
28 パウダ(コート層形成材料)
30 樹脂(コート層形成材料)
32 袋織りエアバッグ
36 外袋部
38 コート層形成材料
40 コート層
42 熱プレス機
44 袋織りエアバッグ
46 接合部
48 外袋部
52 樹脂部材(コート層形成材料)

Claims (6)

  1. 袋状となるように織られかつ内部所定位置に仕切りとして機能する接合部を有する袋織りエアバッグの製造方法であって、
    硬化状態又は溶融状態のコート層形成材料を熱風の吹き込みにより溶融及び乾燥させることにより、袋織りエアバッグが車両の所定部位に格納される前に袋織りエアバッグの内側面にコート層を形成する、
    ことを特徴とする袋織りエアバッグの製造方法。
  2. 袋織りエアバッグを構成する繊維を予めコート層形成材料で被覆しておく、
    ことを特徴とする請求項1に記載の袋織りエアバッグの製造方法。
  3. 接着剤の袋織りエアバッグの内側面への吹き付け及び硬化状態のコート層形成材料の袋織りエアバッグの内側面への吹き付けをこの順に又は同時に行った後に、熱風を吹き込む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の袋織りエアバッグの製造方法。
  4. 溶融状態のコート層形成材料の袋織りエアバッグの内側面への吹き付け及び熱風の吹き込みをこの順に又は同時に行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の袋織りエアバッグの製造方法。
  5. 袋状となるように織られかつ内部所定位置に仕切りとして機能する接合部を有する袋織りエアバッグであって、
    袋織りエアバッグを多重織りすることにより当該袋織りエアバッグの外側に外袋部を形成し、
    当該外袋部内にコート層を形成した、
    ことを特徴とする袋織りエアバッグ。
  6. 袋状となるように織られかつ内部所定位置に仕切りとして機能する接合部を有する袋織りエアバッグの製造方法であって、
    袋織りエアバッグを多重織りすることにより当該袋織りエアバッグの外側に外袋部を形成した後、当該外袋部内に溶融可能なコート層形成材料を配置し、
    当該袋織りエアバッグを熱プレスしてコート層形成材料を溶融させて、当該外袋部内にコート層を形成する、
    ことを特徴とする袋織りエアバッグの製造方法。
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