JP3723432B2 - 画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルコンピュータ等のホスト機やプリンタ等の外部装置に接続されて使用されるイメージスキャナ、デジタル複写機やファクシミリ装置のスキャナ部等の画像読取装置、この画像読取装置を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、ステッピングモータにより、原稿と光源とを副走査方向に相対的に移動させることにより露光走査した原稿画像をCCDにより光学的に読み取り、読み取った画像データをインターフェイスを介して外部装置に転送するようにした画像読取装置がある。
【0003】
このような画像読取装置では、原稿画像の読取速度が予め一意に決定されている。また、読み取った画像データを、外部装置に転送する転送速度も外部装置の処理速度により固定的とされている。
【0004】
このため、読取密度と読取エリアとにより決定される所定数の画像データを画像読取装置から外部装置に転送する際に、画像データを転送する転送速度が原稿を読み取る読取速度よりも相対的に速い場合には画像データは画像読取装置内に滞ることなく外部装置に対して転送されるが、画像データを転送する転送速度が原稿画像を読み取る読取速度よりも相対的に遅い場合には、画像読取装置内にDRAM等の画像メモリを装備し、画像データを一旦画像メモリ内に記憶し、記憶した画像データを外部装置の転送速度に合わせて転送させるようにしている。
【0005】
一般に、画像読取装置から外部装置への画像データの転送は、以下の(1)、(2)の処理により行われている。
(1)読み取った画像データをDRAM等の画像メモリに格納する。
(2)DRAM等の画像メモリに格納された画像データを外部装置に転送する。上述の(1)、(2)の処理は、同時に行われる。
【0006】
ここで、画像メモリに画像データを格納するスピードが画像メモリに格納された画像データを外部装置へ転送するスピードよりも相対的に速い場合には、画像データが画像メモリに徐々に溜まっていくこととなる。
【0007】
一方で画像メモリの容量には限りがあるため、高い読取密度で原稿画像を読み取った場合には、DRAM等の大容量の画像メモリを使用していても所定量以上の画像データが画像メモリに溜まった場合には、ステッピングモータを停止させて原稿画像の読み取りを中断し、画像メモリ中の画像データが所定量以下まで減少した時点で再びステッピングモータを駆動させて原稿画像の読み取りを再開する原稿画像の読み取り処理を間欠的に実行する間欠動作により対応している。間欠動作に際しては、ステッピングモータの性質上の理由から、スルーアップおよびスルーダウンと称されるステッピングモータの駆動速度を徐々に変化させる制御方法がとられる。
【0008】
上述のような画像読取装置が実行する間欠動作には、ステッピングモータのスルーアップおよびスルーダウン制御の実行中にも原稿画像の読み取りを行う通常間欠動作と称される読取モードと、ステッピングモータのスルーアップおよびスルーダウン制御の実行中には原稿画像の読み取りを実行せずにステッピングモータが定速である場合にのみ原稿画像の読み取りを実行する戻し間欠動作と称される読取モードとがある。
【0009】
通常間欠動作は、図10(a)に示すように、ステッピングモータが定速で駆動されている区間では一定間隔で原稿画像を読み取り、ステッピングモータがスルーアップおよびスルーダウンされている区間ではステッピングモータの加速あるいは減速に応じて、定速での読取間隔よりも頻度を間引いた間隔で原稿画像を読み取る。
【0010】
戻し間欠動作は、図10(b)に示すように、ステッピングモータのスルーアップおよびスルーダウン区間では原稿画像の読み取りは一切行わず、ステッピングモータが定速で駆動されている区間でのみ原稿画像を読み取る。戻し間欠動作では、画像メモリ内の画像データ量に応じて原稿画像の読み取りを中断した場合には、読み取りを中断した位置から読み取りを再開できるように、ステッピングモータのスルーアップおよびスルーダウン区間に相当する距離分だけ原稿または光源を戻す処理を行う。
【0011】
一般的に、戻し間欠動作の定速は、通常間欠動作の定速よりも速く設定される。このため、同じ原稿画像を読み取る場合、戻し間欠動作の方が通常間欠動作よりも速く読み取ることができる。
【0012】
また、特開平5−22531号公報には、原稿を読み取る際には、予め設定された第1の速度と第1の読取速度より速い第2の読取速度からいずれか一方を選択的に設定するようにした画像読取装置が開示されている。同公報に開示された技術によれば、例えばモノクロデータのような2値の高速読み取りに適した読取速度とカラーイメージのような多値の読み取りに適した読取速度との選択を行うことが可能になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、通常の間欠動作により原稿画像を読み取る場合、ステッピングモータの駆動時には常に原稿画像を読み取るために戻し間欠動作のような戻し動作は必要ないが、ステッピングモータのスルーアップおよびスルーダウン制御の実行中においても、ジターを発生させずに原稿画像の読み取りを良好に行うためには、原稿画像を読み取る速度の高速化に限界がある。
【0014】
戻し間欠動作により原稿画像を読み取る場合、通常の間欠動作により原稿画像を読み取る場合よりも原稿画像を速く読み取るためには、原稿画像を読み取る速度を可能な限り高速化する必要がある。
【0015】
これにより、単一のステッピングモータを用いて通常の間欠動作と戻し間欠動作とを行う際に、ステッピングモータの駆動速度を、通常の間欠動作に合わせた場合には戻し間欠動作におけるパフォーマンス性が低下してしまい、戻し間欠動作に合わせた場合には通常の間欠動作において読み取った画像の品質が低下してしまう。
【0016】
加えて、戻し間欠動作により原稿画像を読み取る場合、通常の間欠動作により原稿画像を読み取る場合よりも原稿画像を速く読み取ることが可能であるが、ステッピングモータの定速を通常間欠動作での定速よりも高速に設定することで、スルーアップおよびスルーダウン区間が通常の間欠動作でのスルーアップおよびスルーダウン区間よりも長くなる。このため、原稿画像の読み取り終了位置の近傍で戻し間欠動作により原稿画像を読み取る場合には、スルーアップおよびスルーダウン区間が足りずに走行体が壁に衝突することによる装置の破損が懸念される。
【0017】
特開平5−22531号公報に開示された技術では、ステッピングモータを駆動する速度を調整することが可能であるが、やはり上述と同様の問題を有している。
【0018】
本発明は、状況に応じて原稿画像の読み取りを行うことができる画像読取装置および画像形成装置を得ることを目的とする。
【0019】
本発明は、状況に応じてパフォーマンス優先と搬送品質優先とを使い分けることができる画像読取装置および画像形成装置を得ることを目的とする。
【0020】
本発明は、状況に応じて適切な速度で原稿画像の読み取りを行うことができる画像読取装置および画像形成装置を得ることを目的とする。
【0021】
本発明は、状況に応じて原稿画像の読取速度を調整することにより、各読取モードの特性を生かして、パフォーマンス優先と搬送品質優先とをより効果的に使い分けることができる画像読取装置および画像形成装置を得ることを目的とする。
【0022】
本発明は、装置のパフォーマンス性を維持しつつ、装置の破損を防止することができる画像読取装置および画像形成装置を得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の画像読取装置は、原稿画像を露光する露光光学系と、前記露光光学系と前記原稿画像とを副走査方向に相対的に移動させる移動装置と、前記移動装置による前記露光光学系と前記原稿画像との相対的な移動により露光走査した前記原稿画像の画像データを読み取る光電変換素子と、前記光電変換素子により読み取った前記画像データを一時記憶する画像メモリと、前記画像メモリに一時記憶された前記画像データを外部装置へ転送する転送手段と、前記画像メモリに前記画像データを記憶する速度と前記転送手段により前記外部装置に前記画像データを転送する速度との速度差による前記画像メモリ内の前記画像データ量に応じて前記移動装置による前記露光光学系と前記原稿画像との相対的な移動速度を管理する速度管理手段と、前記速度管理手段により前記移動速度が加速または減速されている際には前記光電変換素子により前記画像データを一部間引いて読み取る第1の読取モードと前記速度管理手段により前記移動速度が加速または減速されている際には前記光電変換素子による前記画像データの読み取りを行わない第2の読取モードとのうちいずれか一方を設定する読取モード設定手段と、前記光電変換素子による前記原稿画像の読み取りを中断したか否かを判断する中断判断手段と、前記中断判断手段により前記光電変換素子による前記原稿画像の読み取りを中断したと判断した場合に、当該中断位置が副走査方向の移動可能範囲内に設定された所定位置より読取開始側にあるか読取終了側にあるかを判断する中断位置判断手段と、を備え、前記中断位置判断手段によって前記中断位置が前記所定位置より読取終了側にあると判断した場合、前記読取モード設定手段は前記第1の読取モードを設定することを特徴とする
【0024】
したがって、設定受付手段によって受け付けられた任意な設定指示に応じて読取モード設定手段によって第1の読取モードが設定されている場合には、速度管理手段によって移動速度が加速または減速されている際には光電変換素子によって画像データが一部間引いて読み取られ、第2の読取モードが設定されている場合には、速度管理手段によって移動速度が加速または減速されている際には光電変換素子による画像データの読み取りが行われずに移動速度が定速である場合にのみ画像データが読み取られる。これによって、パフォーマンス優先か搬送品質優先かを、状況に応じて操作者が任意に設定することが可能になる。
また、中断判断手段によって原稿画像の読み取りが中断されたと判断され、中断位置判断手段によって中断位置が副走査方向の移動可能範囲内に設定された所定位置より読取終了側にあると判断された場合には、第1の読取モードが設定される。これによって、読み取りを開始する時点でパフォーマンスを優先した場合にも中断した位置に応じて搬送品質優先に切り替えることが可能になる。
【0025】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像読取装置において、前記速度管理手段は、前記読取モード設定手段が設定した前記第1または第2の読取モードに応じて前記移動速度を調整する。
【0026】
したがって、速度管理手段によって、移動速度が読取モードに応じて調整される。これによって、設定された読取モードに適した速度で画像データを読み取ることが可能になる。
【0027】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の画像読取装置において、前記読取モード設定手段によって前記第2の読取モードが設定されているか否かを判断する読取モード判断手段を備え、前記読取モード判断手段が前記第2の読取モードが設定されていると判断した場合、前記速度管理手段は前記移動速度を前記第1の読取モードにおける前記移動速度よりも速くなるように調整する。
【0028】
したがって、読取モード判断手段によって第2の読取モードが設定されていると判断された場合には、速度管理手段によって画像データの読み取りが行われる際の移動速度が第1の読取モードにおける移動速度よりも速くなるように調整される。これによって、第1の読取モードが設定されている場合には、画像データをより確実に読み取ることが可能になり、第2の読取モードが設定されている場合には、画像データの読み取りをより高速化することが可能になる。
【0029】
請求項4記載の発明は、請求項1、2または3記載の画像読取装置において、前記光電変換素子による前記原稿画像の読み取りを中断したか否かを判断する中断判断手段と、前記中断判断手段により前記光電変換素子による前記原稿画像の読み取りを中断したと判断した場合に、当該中断位置が副走査方向の移動可能範囲内に設定された所定位置より読取開始側にあるか読取終了側にあるかを判断する中断位置判断手段と、を備え、前記中断位置判断手段によって前記中断位置が前記所定位置より読取終了側にあると判断した場合、前記読取モード設定手段は前記第1の読取モードを設定する。
【0030】
したがって、中断判断手段によって原稿画像の読み取りが中断されたと判断され、中断位置判断手段によって中断位置が副走査方向の移動可能範囲内に設定された所定位置より読取終了側にあると判断された場合には、第1の読取モードが設定される。これによって、読み取りを開始する時点でパフォーマンスを優先した場合にも中断した位置に応じて搬送品質優先に切り替えることが可能になる。
【0031】
請求項記載の発明は、請求項1、2または3記載の画像読取装置において、前記転送手段は、本装置と前記外部装置とのインターフェイスとしてSCSIを用いるものである。
【0032】
したがって、データ転送手段に汎用インターフェイスであるSCSIを用いているので、専用のインターフェイスを新たに開発する必要がない。
【0033】
請求項記載の発明は、請求項1、2、3または4記載の画像読取装置において、前記転送手段は、本装置と前記外部装置とのインターフェイスとしてIEEE1394を用いるものである。
【0034】
したがって、データ転送手段に汎用インターフェイスであるIEEE1394を用いているので、専用のインターフェイスを新たに開発する必要がない。
【0035】
請求項記載の発明の画像形成装置は、請求項1ないしのいずれか一に記載の画像読取装置を備え、前記画像読取装置で読み取った画像を用紙に形成する。
【0036】
したがって、請求項1ないしのいずれか一に記載の画像読取装置で読み取った画像が形成される。これによって、状況に合わせて使い分けることが可能になる。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図7に基づいて説明する。本実施の形態は、画像読取装置としてカラーイメージスキャナに適用したものである。
【0038】
図1は、第1の実施の形態のカラーイメージスキャナを示す側断面図である。カラーイメージスキャナ1は、スキャナ本体2と、スキャナ本体2の上部に設けられたARDF(自動両面原稿搬送装置)3とからなる。
【0039】
スキャナ本体2のケーシング4の上面には、ブックモードでの原稿画像の読取時に原稿が載置される原稿台ガラス5と、ADF(Automatic Document Feeder)モードでの原稿画像を読取時に使用されるDF(Document Feeder)用ガラス6とが設けられている。
【0040】
ここで、ブックモードとは、原稿台ガラス5上に載置された状態の原稿画像を読み取る動作モードであり、ADFモードとは、ARDF3により原稿を自動給紙し、自動給紙された原稿がDF用ガラス6上を通過する際にその原稿画像を読み取る動作モードである。
【0041】
また、ケーシング4の外側には、スタートキーやアボートキー等の各種のキーを備えるキーボード(図示せず)と、ディスプレイ(図示せず)とを備えた本体操作パネル7(図2参照)が設けられている。また、キーボードには、押し下げられることにより、後述する画像読み取り処理における読取モードの設定指示を受け付ける設定受付手段としてのモードキーが設けられている。モードキーは、通常間欠動作を実行する第1の読取モードとしての通常モードを設定する通常モードキーと、戻し間欠動作を実行する第2の読取モードとしての高速モードを設定する高速モードキーとが設けられている。
【0042】
ケーシング4の内部には、照明ランプ8およびミラー9を備えて原稿台ガラス5に沿って走行可能な第1走行体10と、ミラー11、12を備えて原稿台ガラス5に沿って走行可能な第2走行体13と、レンズ14と、光電変換素子としてのカラーCCD(Charge Coupled Device)15が搭載されたSBU(Sensor Board Unit)16とが設けられている。照明ランプ8、ミラー9、11、12、第1走行体10および第2走行体13によって露光光学系17が形成されている。第1および第2走行体10、13は、移動装置としてのステッピングモータ18により駆動され、図1中左側から右側へ2:1の速度比で走行する。また、ケーシング4内部には、スキャナ本体2およびARDF3を含めたカラーイメージスキャナ1の動作を制御する電装系を搭載したSCU(Scanner Control Unit)19が設けられている。さらに、ケーシング4の内部には、ブックモードでの原稿読取において原稿台ガラス5の上に載置された原稿のサイズを検出する原稿サイズセンサ(幅)20、原稿サイズセンサ(長さ)21が設けられている(図2参照)。
【0043】
ARDF3には、ADFモードで原稿を読み取る際に原稿が載置される原稿台22と、読み取りが終了した原稿が排出される排紙部23と、原稿台22から排紙部23へ連通する案内経路24と、両面読取モードにおいて原稿を反転させる反転部25とが設けられている。
【0044】
ここで、両面読取モードとは、ARDFにより原稿を自動給紙して表面の画像を読み取った後に、原稿を反転させて裏面の画像を読み取る動作モードである。
【0045】
原稿台22には、載置された原稿を案内経路24へ搬送する際に、原稿の両側端を案内する原稿ガイド26が設けられている。また、原稿台22には、ADFモードで原稿を読み取る際に、原稿台22の上に原稿が載置されているか否かを検出するセットセンサ27と、原稿台22上に載置された原稿のサイズを検知する幅サイズ検知センサ28、原稿長さセンサ29、30、および、原稿の後端を検出する原稿後端センサ31が設けられている。本実施の形態では、セットセンサ27、幅サイズ検知センサ28、原稿長さセンサ29、30、原稿後端センサ31は、ともに反射型の光センサである。これらのセンサ類により、ADFモードでは、用紙指定キーや置数キーの押し下げによる原稿のサイズの指定がない場合にも、原稿台22の上に載置された原稿のサイズが自動的に指定される。
【0046】
案内経路24の原稿台22側には、原稿台22に載置された原稿を、一枚ずつ分離して案内経路24に給送するための呼び出しコロ32および分離コロ33、案内経路24中の原稿を排紙部23へ搬送する搬送コロ34に巻回された給紙ベルト35、第1および第2搬送ローラ36、37、排紙ローラ38等により形成される搬送部39が設けられている。
【0047】
反転部25には、一端が案内経路24の途中から分岐する分岐点Pに連通された反転路40と、反転路40の他端側に連続的に取り付けられた反転テーブル41とが設けられている。この反転テーブル41には、給紙/反転モータ52a(図2参照)により正逆回転自在に駆動される反転ローラ42が設けられている。反転路40には、支軸43を回動中心として回動自在な分岐爪44が取り付けられている。反転路40は、分岐爪44の回動により開閉される。
【0048】
なお、ブックモード、ADFモード、両面読取モード等の各種モードにおける原稿画像の読み取り、および、原稿の反転動作については、公知の技術であるため説明を省略する。
【0049】
次に、図2、図3および図4を参照して、カラーイメージスキャナ1が備える各部の電気的接続および作用の概略について説明する。図2は第1の実施の形態のカラーイメージスキャナ1が備える各部の電気的接続を示すブロック図、図3はその一部を抜粋して詳細に示すブロック図、図4は画像データの流れについて概略的に示すブロック図である。
【0050】
原稿からの反射光が入射されるカラーCCD15では、入力された反射光をこの光の強度に応じた電圧値を持つRGB各色のアナログ画像データに変換する。
【0051】
このカラーCCD15を搭載するSBU16は、SCU19上に実装されたRIPU45から出力されるLSYNC(主走査ライン同期信号)およびLGATE(主走査ラインデータ出力期間)により、カラーCCD15で光電変換したRGB各色のアナログ画像データを、奇数ビットと偶数ビットとに2分して、ARDF3に用いる電装部品の電力供給を中継する機能を有するADU(ADF Driving Unit)46が接続されたVIOB47に順次出力する。
【0052】
VIOB47は、入力されたアナログ画像データに対して、アナログ処理回路48で暗電位部分を取り除き、奇数ビットと偶数ビットとを合成し、所定の振幅にゲイン調整した後で、A/D(Analog/Digital)コンバータ49でデジタル信号化する処理を行う。A/Dコンバータ49でデジタル信号化されたデジタル画像データは、シェーディングASIC(Application Specific Integrated Circuit)50を介してSCU19に出力される。
【0053】
SCU19に入力されたデジタル画像データは、RIPU45でシェーディング補正、ガンマ補正、MTF補正等が行われた後、2値化され、ページ同期信号、ライン同期信号、画像クロックとともに出力される。
【0054】
なお、公知の技術であるため説明を省略するが、SCU19において実行されるシェーディング補正では、RIPU45に接続されたラインメモリ45aに記憶された白基準データに基づいて原稿画像の濃度ムラを補正する。
【0055】
ところで、SCU19上には、各部を集中的に駆動制御するCPU51(図4参照)、固定的なデータを予め格納するROM(図示せず)、可変的なデータを書き換え自在に格納するRAM(図示せず)が実装されている。CPU51は、ステッピングモータ18、ARDF3の給紙/反転モータ52aおよび搬送モータ52bのタイミング制御も行う。
【0056】
特に図示しないが、CPU51に接続されている入力ポートには、VIOB47を介して、本体操作パネル7が接続されている。本体操作パネル7のキーボードに設けられた各キーが押し下げられると、CPU51は入力ポートを介して各キーが押し下げられたことを検出する。
【0057】
RIPU45から出力されたデジタル画像データは、SCU19に接続されているOIPU(Option Image Process Unit)54に入力される。
【0058】
OIPU54では、入力されたデジタル画像データに対する所定の画像処理を行い、再び、SCU19へ出力する。
【0059】
再び、SCU19へ入力されたデジタル画像データは、Video入力切り替え回路55に入力される。このVideo入力切り替え回路55は、他方の入力にRIPU45からのデジタル画像データが与えられており、OIPU54による画像処理を経るか否かを選択し得るように形成されている。Video入力切り替え回路55からの出力信号は、SIBC(Scanner Image Buffer Controller)56、57または、カラーイメージスキャナ1をLAN(Local Area Network)に接続できるようにするための通信機能を追加する拡張ボードであるNIC(Network Interface Card)58を介して外部装置である図示しないホストコンピュータに転送される。
【0060】
SIBC56は、Video入力切り替え回路55から出力されたデジタル画像データを、SDRAM(Synchronous DRAM)で構成される画像メモリ(図示せず)に一旦蓄え、その後、SCSI(Small Computer System Interface)コントローラ59へ順次出力する。
【0061】
SCSIコントローラ59は、SIBC56から入力された画像データを外部装置へ転送する。
【0062】
SIBC57は、IEEE1394ボード上に設けられており、Video入力切り替え回路55から出力されたデジタル画像データをIEEE1394ボード上に設けられたLINE60へ順次出力する。LINE60は、入力された画像データをIEEE1394に設けられたPIEY61に出力する。PIEY61は、入力された画像データを外部装置へ転送する。SIBC57、LINE60、PIEY61によりIEEE1394コントローラ62が形成されている。
【0063】
本実施の形態のカラーイメージスキャナ1では、ホストコンピュータに画像データを転送する転送手段として、汎用インターフェイスであるSCSIとIEEE1394との2種類が選択自在に用いられている。
【0064】
より詳細には、ROMに格納された制御プログラムに基づいて、原稿固定モードであるブックモードの設定下において、CPU51が実行する原稿画像の読取処理において、CPU51は、第1および第2走行体10、13を駆動させるステッピングモータ18をモータドライバを介して駆動制御するとともに外部装置であるホストコンピュータに対する画像データの転送をSCSIコントローラ59またはIEEE1394コントローラ62を介して制御する。
【0065】
次に、カラーイメージスキャナ1とパーソナルコンピュータまたはプリンタ等の外部装置(図示せず)とのインターフェイスとしてSCSIを用いたデータ転送方式について説明する。
【0066】
SCSI上のデータ転送方式は、転送速度に基づく区分けでは、基本となる非同期転送と、高速化が可能な同期転送とに分類される。
【0067】
非同期転送は、転送方式の基本をなすもので、データ転送以外の情報転送(例えば、メッセージ、ステイタス)もこの転送方式で送られる。具体的にはREQ/ACKによりハンドシェイクによるもので、この転送モードでは、約1.5Mバイト/秒程度の転送が可能である。
【0068】
一方、同期転送は、データの高速転送を目的としたモードで、データフェーズでのみ使用可能である。データ転送にこの同期転送モードを利用するためには、ターゲット・イニシエーター間での同意が必要となる。この同意は、Synchronous Data Transfer Requestというメッセージのやり取りによって「REQ/ACKオフセット値」と「最小転送同期」の2つの値を取り決めることによって行われる。この転送モードでは、10Mバイト/秒までの高速転送が可能である。
【0069】
次いで、カラーイメージスキャナ1とパーソナルコンピュータまたはプリンタ等の外部装置(図示せず)とのインターフェイスとしてIEEE1394を用いた場合のデータ転送方式およびデータ転送速度について簡単に説明する。
【0070】
IEEE1394は、100M/200Mおよび400Mbpsデータ転送のためのハードウエアおよびソフトウエアの標準である。プラグアンドプレイやマルチメディアデータ転送のための特徴的な機能を備えており、ビデオや音声といったデータを転送するための帯域を確保し、リアルタイム転送を可能にしてくれる機能(アイソクロナス・データ転送、Isochronous)を持つ。IEEE1394上のデータ転送方式は、アイソクロナス転送とアシンクロナス転送との2つに分類される。
【0071】
アイソクロナス転送は、データ転送の速度が保証される点を長所として有する。具体的には、チャネルあたり125μsec毎に、少なくとも1パケットを送ることができること、ノードあたり64チャネルまでのトーカとリスナとが設定できること、そして、100M/200Mまたは400Mbpsのデータ転送速度によって最大のパケットサイズが決定されることである。
【0072】
アシンクロナス転送は、全てのアイソクロナス転送が終了した後でなければ行うことができない。アイソクロナス転送がチャネルの概念を持ち、トーカとリスナとが定義されているブロードキャストに幾分似ているのに対し、アシンクロナス転送は点から点へのものである。各トランザクションは、それに関連する送信下と送信先のIDを有している。
【0073】
ここで、図5ないし図6に基づいて画像読み取り処理について説明する。図5は、ブックモードにおける画像読み取り処理の概略を示すフローチャートである。画像読み取り処理は、まず、VIOB47を介して、CPU51の入力ポートに入力される信号の有無を判断することにより、操作者によってスタートキーが押し下げられたことを検出するまで待機する(S1)。
【0074】
ステップS1で、CPU51の入力ポートに信号が入力されたと判断することによりスタートキーが押し下げられたことを検出すると(S1のY)、読取モードが通常モードに設定されているか、高速モードに設定されているかを判断する(S2)。
【0075】
ここで、読取モードの設定について説明する。本実施の形態では、操作者によってスタートキーが押し下げられることにより画像読み取り処理の開始が指示されるまでに、操作者によって押し下げられたモードキーに対応する読取モードが設定される。ここに、読取モード設定手段としての機能が実行される。
【0076】
なお、本実施の形態のカラーイメージスキャナ1では、操作者によってスタートキーが押し下げられるまでに格別なモードキーの操作がなかった場合には、通常モードをデフォルトとして設定する。
【0077】
ステップS2で、読取モードが通常モードに設定されていると判断した場合には(S2のY)、ステッピングモータ18の駆動を開始することで第1および第2の走行体10、13を走行させ、照明ランプ8を点灯させることにより原稿画像を露光走査する(S3)。
【0078】
公知の技術であるため詳細な説明を省略するが、ステッピングモータ18の性質上、ステッピングモータ18を瞬時に定速で駆動させることができないため、ステップS3では、ステッピングモータ18の駆動パルス数を所定のパルス数になるまで、徐々に上げていくスルーアップ制御がとられる。ここに、速度管理手段としての機能の一部が実行される。
【0079】
ステップS3で、走行している第1走行体10に搭載された照明ランプ8を点灯させることにより露光走査された原稿画像からの反射光は、カラーCCD15でアナログ画像データに光電変換される。このアナログ画像データに対して、VIO47Bのアナログ処理回路48、A/Dコンバータ49、シェーディングASIC(Application Specific Integrated Circuit)50や、SCU19のRIPU45、OIPU54、Video入力切り替え回路55で所定の処理を実行し、画像処理されたデジタル画像データを画像メモリに格納する(S4)。
【0080】
ステップS4での画像データの格納処理は、画像メモリに格納した画像データ量が予め設定された所定量以上溜まった(以下、「メモリニアフルである」とする)と判断するまで(S5のY)、繰り返す(S5のN)。
【0081】
ステップS5で、メモリニアフルであると判断した場合には(S5のY)、ステッピングモータ18を停止させる(S6)。ステップS5での、メモリニアフルの判断は、図6(a)に示すように、メモリニアフル割り込み信号が出力されることにより検出される。
【0082】
公知の技術であるため詳細な説明を省略するが、ステッピングモータ18の性質上、ステッピングモータ18を瞬時に停止させることができないため、ステップS6では、ステッピングモータ18の駆動パルス数が0になったと判断するまで(S7のY)、ステッピングモータの駆動速度を徐々に落としていくスルーダウン制御がとられる。ここに、速度管理手段としての機能の一部が実行される。
【0083】
ステップS6で、スルーダウン制御を行うことによりステッピングモータ18の駆動パルス数が0になったと判断した場合には(S7のY)、照明ランプ8を消灯させ(S8)、読み取った画像データを転送することにより画像メモリにおける画像データ量が予め設定された前述のニアフルとは異なる所定量以下である(以下、「メモリエンプティである」とする)と判断するまで待機する(S9のN)。
【0084】
ステップS9での、メモリエンプティの判断は、図6(b)に示すように、メモリエンプティ信号(以降、メモリ空割り込み信号とする)が出力されることにより検出される。
【0085】
通常モードの設定下では、ステッピングモータ18がスルーアップまたはスルーダウン制御中である区間では、ステッピングモータ18の駆動速度に応じて、ステッピングモータ18の駆動速度が定速である区間における読取間隔よりも頻度を間引いた間隔で原稿画像の読み取りを行う。
【0086】
ここで、図7は、データ転送処理を概略的に示すフローチャートである。データ転送処理は、画像読取処理と並列的に実行される。
【0087】
データ転送処理では、画像メモリにおけるデジタル画像データの有無を判断し、画像メモリにデジタル画像データがあると判断するまで待機する(S21)。
【0088】
ステップS21で、画像メモリにデジタル画像データがあると判断した場合には(S21のY)、SCSIコントローラ59またはIEEE1394コントローラ62によりこのデジタル画像データを転送する(S22)。
【0089】
ステップS22の処理は、画像メモリ中のデジタル画像データのデータ量が規定下限値以下である(以下、メモリエンプティである)と判断するまで(S23のY)、繰り返す(S23のN)。
【0090】
ステップS23で、メモリエンプティであると判断した場合には(S23のY)、メモリ空割り込み信号を出力する(S24)。このメモリ空割り込み信号によって、図5のステップS9でのメモリエンプティの判断が実行される。
【0091】
ここで、再度、図5に戻り、ステップS9で、メモリ空割り込み信号の割り込みがあったと判断した場合には(S9のY)、ステップS3に戻り、ステッピングモータ18を所定速度で駆動して処理を続行する。ここに、速度管理手段としての機能が実行される。
【0092】
ここに、受け付けられた任意な設定指示に応じて、通常モードが設定されている場合には、ステッピングモータ18による移動速度が加速または減速されている際にはCCDによって画像データが一部間引いて読み取られる。
【0093】
これによって、原稿画像の読み取りが終了した時点で第1および第2の走行体10、13が停止がされる処理を任意に設定することにより、副走査方向の移動可能範囲内のどの位置で原稿画像の読み取りを中断した場合にも、第1および第2の走行体10、13がケーシング4に衝突して破壊してしまうことを防止して搬送品質を向上させることができる。
【0094】
なお、本実施の形態では、ステップS3からステップS9までに実行される各処理が通常間欠動作とされている(図10(a)参照)。
【0095】
一方、ステップS2で、読取モードが高速モードに設定されていると判断した場合には(S2のN)、ステッピングモータ18の駆動パルス数が予め設定されている所定の駆動パルス数になったと判断するまで(S11のY)、上述したスルーアップ制御を行う(S10)。
【0096】
高速モードで判断される所定パルス数は、通常モードで定速とされるパルス数よりも多い。つまり、高速モードでの定速は通常モードでの定速よりも速く設定されている。
【0097】
ステップS11で、ステッピングモータ18の駆動パルス数が予め設定されている所定の駆動パルス数になったと判断した場合には(S11のY)、照明ランプ8を点灯させることにより原稿画像を露光走査する(S12)。
【0098】
ステップS12で、照明ランプ8を点灯させることにより露光走査された原稿画像からの反射光は、上述と同様に所定の画像処理を施し、デジタル画像データとして画像メモリに格納する(S13)。
【0099】
ステップS13での画像データの格納処理は、ステップS14でメモリニアフルであると判断するまで(S14のY)、繰り返す(S14のN)。
【0100】
ステップS14で、メモリニアフルであると判断した場合には(S14のY)、照明ランプ8を消灯させ、スルーダウン制御によりステッピングモータ18を停止させる(S15)。
【0101】
ステップS16では、ステップS15でスルーダウン制御を行うことによりステッピングモータ18の駆動パルス数が0になったと判断した場合には(S16のY)、スルーアップ制御によりステッピングモータ18を逆方向に駆動させてから(S17)、スルーダウン制御によりステッピングモータ18を停止させることにより(S18)、第1走行体13を最初の停止位置から後退させた状態で、メモリ空割り込み信号が出力されることによりメモリエンプティであると判断するまで待機する(S19のN)。
【0102】
本実施の形態では、ステッピングモータ18をスルーアップおよびスルーダウン制御することで走行体を後退させているが、これに限るものではなく、低速かつ一定の速度で戻してもよい。第1走行体10を後退させておくことにより、原稿画像の読み取りを再開する際に、スルーアップ制御によりステッピングモータ18が定速になるまで第1走行体10を助走させるために十分な助走距離が確保される。なお、本実施の形態では、第1走行体10を最初の停止位置から30mm後退させているが、後退させる距離はこれに限るものではない。
【0103】
ステップS19で、メモリ空割り込み信号が出力されることによりメモリエンプティであると判断した場合には(S19のY)、ステップS10に戻り処理を続行する。
【0104】
ここに、受け付けられた任意な設定指示に応じて、高速モードが設定されている場合には、ステッピングモータ18による移動速度が加速または減速されている際にはカラーCCD15による画像データの読み取りが行われずにステッピングモータ18による移動速度が定速である場合にのみカラーCCD15による画像データの読み取りが行われる。
【0105】
これによって、操作者の都合等により、高速モードを任意に設定することができ、状況に応じて任意に高速での読み取りを実行することができる。
【0106】
なお、本実施の形態では、ステップS10からステップS19までに実行される各処理が戻し間欠動作とされている(図10(b)参照)。
【0107】
上述のように、通常モードと高速モードとを操作者の都合等により任意に設定することで状況に合わせた使い分けをすることができ、状況に応じてパフォーマンス優先と搬送品質優先とを使い分けることができるので、操作者に対して利便性の高いカラーイメージスキャナ1を提供することができる。
【0108】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、ニアフルを検出することにより原稿画像の読み取りを中断した位置に応じて、メモリエンプティを検出することにより再開する原稿画像の読取モードを自動的に設定する点が第1の実施の形態と異なる点である。第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。以下、同様とする。
【0109】
特に図示しないが、ROMには、後述する読取モード自動設定処理に際して参照するステッピングモータ18の所定駆動パルス数が予め格納される駆動パルス数データ記憶エリアが確保されている。RAMには、ニアフルを検出することにより原稿画像の読み取りを中断するまでに駆動したステッピングモータ18の駆動パルス数が一時記憶される位置情報記憶エリアが確保されている。
【0110】
第2の実施の形態のカラーイメージスキャナ1は、ニアフルを検出することにより原稿画像の読み取りを一時中断したか否かを判断する。ここに、中断判断手段としての機能が実行される。
【0111】
そして、原稿画像の読み取りを一時中断した場合には、位置情報記憶エリアを参照して取得した駆動パルス数とROMの駆動パルス数データ記憶エリアに予め格納されている所定駆動パルス数とを比較して、駆動パルス数が所定駆動パルス数よりも大きいか小さいかを判断する。ここに、中断位置判断手段としての機能が実行される。
【0112】
駆動パルス数が所定駆動パルス数よりも小さいと判断した場合には、メモリエンプティを検出することで原稿画像の読み取りを再開する際に、読み取りを中断した時点で設定されていた読取モードを維持する。ここに、読取モード設定手段としての機能が実行される。
【0113】
駆動パルス数が所定駆動パルス数よりも大きいと判断した場合には、メモリエンプティを検出することで原稿画像の読み取りを再開する際に、読み取りを中断した時点で設定されていた読取モードに関係なく通常モードを設定する。ここに、読取モード設定手段としての機能が実行される。
【0114】
ここに、停止位置が副走査方向の移動可能範囲に対して所定位置より終了側にあると判断された場合には、通常モードが設定される。
【0115】
これによって、いずれの読取モードが設定されている場合にも、原稿画像の読み取りを中断した位置によって読み取り再開時の読取モードが自動的に設定されるため、第1または第2の走行体10、13がケーシング4に衝突することによる破損を防止することができ、パフォーマンスを優先した場合にも搬送品質を維持することができる。
【0116】
次に、本発明の第3の実施の形態について図8に基づいて説明する。第3の実施の形態は、画像形成装置として電子写真方式の複写機への適用例を示すものである。
【0117】
図8は、第3の実施の形態の複写機を示す側面図である。複写機63は、第1および第2の実施の形態で説明したカラーイメージスキャナ1と、カラーイメージスキャナ1の下方に設けられた画像形成ユニット64とにより構成されている。
【0118】
画像形成ユニット64には、用紙を積層するトレイ65から電子写真方式の画像形成部66、定着器67を経由して排紙スタッカ部68へ至る用紙搬送路69が形成されている。画像形成部66のほぼ中央に設けられた感光体70の周囲には、感光体70の表面を一様に帯電させる帯電器71、カラーイメージスキャナ1で読み取った原稿の画像を感光体70上に露光する露光器72、露光されることにより感光体70の表面に形成された潜像にトナーを付着させることで顕像化する現像器73、用紙搬送路69中を搬送されてきた用紙に顕像を転写する転写器74等により形成されている。
【0119】
本実施の形態の複写機では、操作者により設定されたカラーイメージスキャナ1での読取モードに応じて、読み取った原稿の画像を画像形成部66により用紙上に形成する画像形成動作の動作モードが設定される。具体的に、画像形成ユニット64で実行される各画像形成動作モードでの画像形成動作は同様であるが、カラーイメージスキャナ1に対して通常モードが設定されている場合には通常画像形成モードとされ、高速モードが設定されている場合には高速画像形成モードとされる。
【0120】
このような構成において、カラーイメージスキャナ1で読み取った原稿の画像は、画像形成部66により、用紙搬送路69中をタイミング調整されて搬送されてきた用紙上に形成され、定着器67により定着される。
【0121】
これによって、第3の実施の形態の複写機63によれば、カラーイメージスキャナ1により読み取った原稿の画像を画像形成部66により用紙上に形成する画像形成動作に際して、通常画像形成モードと高速画像形成モードとを操作者の都合等により任意に設定することで状況に合わせた使い分けをすることができ、状況に応じてパフォーマンス優先と搬送品質優先とを使い分けることができるので、操作者に対して利便性の高い複写機63を提供することができる。
【0122】
なお、本実施の形態では、電子写真方式の画像形成部66としたが、これに限るものではなく、例えば、インクジェットを有するインクジェットプリンタ等へ適用してもよい。
【0123】
また、本実施の形態では、画像形成装置として複写機63への適用例を示したが、これに限るものではなく、例えば、プリンタやファクシミリ等へ適用してもよい。
【0124】
次に、本発明の第4の実施の形態について図9に基づいて説明する。第4の実施の形態では、設定されている原稿画像の読取モードに応じて、ステッピングモータ18の駆動速度を調整する点が第1または第2の実施の形態と異なる点である。
【0125】
特に図示しないが、ROMには、後述する画像データの読取処理に際して参照するステッピングモータ18の駆動速度にかかるデータが予め格納される駆動速度データ記憶エリアが確保されている。具体的に、ステッピングモータ18の駆動速度にかかるデータは、通常モードにおけるステッピングモータ18の駆動速度よりも、高速モードにおけるステッピングモータ18の駆動速度の方が速くなるように設定されている。高速モードにおけるステッピングモータ18の駆動速度にかかるデータには、第1および第2の走行体10、13が定速となった場合の駆動パルス数が所定の駆動パルス数として格納されている。
【0126】
図9は、第4の実施の形態のカラーイメージスキャナ1において、原稿を読み取る動作モードがブックモードに設定されている場合に実行される画像データの読取処理の概略を示すフローチャートである。読み取り速度設定処理では、まず、ステップT1でスタートキーが押し下げられたか否かを判断し、スタートキーが押し下げられたことを検出すると(T1のY)、読取モードが通常モードに設定されているか、高速モードに設定されているかを判断する(T2)。ここに、読取モード判断手段としての機能が実行される。
【0127】
ステップT2で、読取モードが通常モードに設定されていると判断した場合には(T2のY)、ROMの駆動速度データ記憶エリアを参照して通常モードにおけるステッピングモータ18の駆動速度にかかるデータを取得し、取得したデータに基づいてステッピングモータ18の駆動を開始するとともに、照明ランプ8を点灯させる(T3)。
【0128】
ここに、ステッピングモータ18の駆動速度が、設定されている読取モードに応じて調整される。
【0129】
これによって、ステッピングモータ18の駆動速度を、通常モードにおいて最適な値に設定することができ、搬送品質の一層の優先およびこれによる読み取った画像の品質の向上を図ることができる。
【0130】
以降、ステップT4からステップT9までは、図5中のステップS4からステップS9までと同様の処理を実行する。
【0131】
一方、ステップT2で、読取モードが高速モードに設定されていると判断した場合には(T2のN)、ROMの駆動速度データ記憶エリアを参照して高速モードにおけるステッピングモータ18の駆動速度にかかるデータを取得し、ステッピングモータ18の駆動パルス数が、取得したデータに含まれる所定の駆動パルス数になったと判断するまで上述したスルーアップ制御を行う(T10、T11)。
【0132】
以降、ステップT12からステップT19までは、図5中のステップS12からステップS19までと同様の処理を実行する。
【0133】
ここに、高速モードが設定されている場合には、画像データの読み取りが行われる際の移動速度が通常モードにおける移動速度よりも速くなるように調整される。
【0134】
これによって、ステッピングモータ18の駆動速度を、高速モードにおいて最適な値に設定することができ、高速モードでの画像の読み取り速度の一層の高速化を図ることができ、パフォーマンス性のより効果的な向上を図ることができる。
【0135】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の画像読取装置によれば、受け付けた任意な設定指示に応じて第1の読取モードを設定した場合には、移動装置により移動速度を加速または減速されている際には光電変換素子により画像データを一部間引いて読み取り、第2の読取モードを設定した場合には、移動装置により移動速度を加速または減速している際には光電変換素子により画像データの読み取りを行わずに移動速度が定速である場合にのみ画像データを読み取ることにより、パフォーマンス優先か搬送品質優先かを、状況に応じて操作者が任意に設定することができる。これによって、状況に応じて原稿画像の読み取りを行うことができる画像読取装置を提供することができる。
また、原稿画像の読み取りを中断した中断位置が副走査方向の移動可能範囲内に設定された所定位置より読取終了側にある場合には、第1の読取モードを設定することにより、読み取りを開始する時点でパフォーマンスを優先した場合にも中断した位置に応じて搬送品質優先に切り替えることが可能になるので、パフォーマンスを優先した場合にも搬送品質を維持することができる。
【0136】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の画像読取装置において、移動速度を読取モードに応じて調整することにより、設定された読取モードに適した速度で画像データを読み取ることが可能になるので、状況に応じて適切な速度で原稿画像の読み取りを行うことができる。
【0137】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の画像読取装置において、第2の読取モードが設定されていると判断した場合は、画像データの読み取りを行う際の移動速度を第1の読取モードにおける移動速度よりも速くなるように調整することにより、第1の読取モードが設定されている場合には、画像データをより確実に読み取ることが可能になるので、搬送品質の向上を図ることができ、第2の読取モードが設定されている場合には、画像データの読み取りをより高速化することが可能になるので、パフォーマンスをより確実に優先させることができる。これによって、状況に応じて原稿画像の読取速度を調整することにより、各読取モードの特性を生かして、パフォーマンス優先と搬送品質優先とをより効果的に使い分けることができる。
【0139】
請求項記載の発明によれば、請求項1、2または3記載の画像読取装置において、データ転送手段に汎用インターフェイスであるSCSIを用いているので、専用のインターフェイスを新たに開発せずに低コストで、請求項1、2または3記載の効果を実現することができる。
【0140】
請求項記載の発明によれば、請求項1、2、3または4記載の画像読取装置において、データ転送手段に汎用インターフェイスであるIEEE1394を用いているので、専用のインターフェイスを新たに開発せずに低コストで、請求項1、2、3または4記載の効果を実現することができる。
【0141】
請求項記載の発明の画像形成装置によれば、請求項1ないし6のいずれか一に記載の画像読取装置で読み取った画像を形成することにより、状況に合わせて使い分けることが可能になるので、利便性の高い画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のカラーイメージスキャナを示す縦断面図である。
【図2】第1の実施の形態のカラーイメージスキャナが備える各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図3】その一部を抜粋して詳細に示すブロック図である。
【図4】画像データの流れについて概略的に示すブロック図である。
【図5】画像データの読取処理の概略を示すフローチャートである。
【図6】画像データ読取処理におけるタイミングチャートである。
【図7】データ転送処理を概略的に示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施の形態の複写機を示す縦断面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態の画像データの読取処理の概略を示すフローチャートである。
【図10】通常間欠動作および戻し間欠動作における原稿画像の読取間隔を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置
15 光電変換素子
17 露光光学系
18 移動装置
63 画像形成装置

Claims (6)

  1. 原稿画像を露光する露光光学系と、
    前記露光光学系と前記原稿画像とを副走査方向に相対的に移動させる移動装置と、
    前記移動装置による前記露光光学系と前記原稿画像との相対的な移動により露光走査した前記原稿画像の画像データを読み取る光電変換素子と、
    前記光電変換素子により読み取った前記画像データを一時記憶する画像メモリと、
    前記画像メモリに一時記憶された前記画像データを外部装置へ転送する転送手段と、
    前記画像メモリに前記画像データを記憶する速度と前記転送手段により前記外部装置に前記画像データを転送する速度との速度差による前記画像メモリ内の前記画像データ量に応じて前記移動装置による前記露光光学系と前記原稿画像との相対的な移動速度を管理する速度管理手段と、
    前記速度管理手段により前記移動速度が加速または減速されている際には前記光電変換素子により前記画像データを一部間引いて読み取る第1の読取モードと前記速度管理手段により前記移動速度が加速または減速されている際には前記光電変換素子による前記画像データの読み取りを行わない第2の読取モードとのうちいずれか一方を設定する読取モード設定手段と、
    前記光電変換素子による前記原稿画像の読み取りを中断したか否かを判断する中断判断手段と、
    前記中断判断手段により前記光電変換素子による前記原稿画像の読み取りを中断したと判断した場合に、当該中断位置が副走査方向の移動可能範囲内に設定された所定位置より読取開始側にあるか読取終了側にあるかを判断する中断位置判断手段と、を備え、
    前記中断位置判断手段によって前記中断位置が前記所定位置より読取終了側にあると判断した場合、前記読取モード設定手段は前記第1の読取モードを設定することを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記速度管理手段は、前記読取モード設定手段が設定した前記第1または第2の読取モードに応じて前記移動速度を調整する請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記読取モード設定手段によって前記第2の読取モードが設定されているか否かを判断する読取モード判断手段を備え、
    前記読取モード判断手段が前記第2の読取モードが設定されていると判断した場合、前記速度管理手段は前記移動速度を前記第1の読取モードにおける前記移動速度よりも速くなるように調整する請求項1または2記載の画像読取装置。
  4. 前記転送手段は、本装置と前記外部装置とのインターフェイスとしてSCSIを用いるものである請求項1、2または3記載の画像読取装置。
  5. 前記転送手段は、本装置と前記外部装置とのインターフェイスとしてIEEE1394を用いるものである請求項1、2、3または4記載の画像読取装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一に記載の画像読取装置を備え、前記画像読取装置で読み取った画像を用紙に形成することを特徴とする画像形成装置。
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