JP3680766B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯機および洗濯乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】
全自動洗濯機は、洗濯兼脱水槽に投入された洗濯衣類の量を検出し、洗濯物(洗濯衣類)の量に相応した量の洗剤を投入し、洗い工程においては、洗濯衣類の量に応じた量の水道水(洗い水)を給水後に、撹拌翼を正逆回転させ、または洗濯兼脱水槽を一方向に回転、または正逆回転させて洗濯衣類に機械力を作用させる洗い工程を実行し、その後、水道水(濯ぎ水)を給水すると共に洗濯衣類に同様に機械力を作用させる濯ぎ工程を実行し、その後、洗濯兼脱水槽を回転させることにより洗濯衣類に含まれる濯ぎ水を遠心脱水する脱水工程を実行する構成である。洗濯衣類の乾燥まで行う洗濯乾燥機では、更にその後に、温風を吹き込んで乾燥させる温風乾燥工程を実行する構成である。
【0003】
このような全自動洗濯機や洗濯乾燥機において、洗い工程において洗い水に溶解させる合成洗剤の量は、一般的に20g/30L(洗剤量/洗い水量)程度であり、洗い水の洗剤濃度は、0.07%程度である。
【0004】
このような洗剤濃度の洗い水で洗いを行う場合、洗剤の化学的な洗浄力はあまり大きくないため、洗濯衣類に付着した汚れを除去するためには、洗濯機の撹拌翼または洗濯兼脱水槽の回転力を強くしたり、洗い時間を長くしたりすることにより、洗濯衣類に作用させる機械力を強くしなければならない。その結果、機械力による洗濯衣類の傷みが激しくなったり、洗濯衣類の絡みが多くなったりする欠点があるのが現状である。
【0005】
そして、洗濯衣類の絡みが多くなると、洗いむらが多くなり、洗濯衣類の取り出しが困難になる。また、洗濯乾燥機においては、洗濯兼脱水槽内での温風乾燥が、乾燥むら等の発生により困難になったり、洗濯衣類がしわだらけになったりする。温風乾燥を行うためには洗濯衣類に作用させる機械力を小さくし、布からみを少なくすることが必要になり、その結果、汚れ落ちが悪くなる欠点が発生している。
【0006】
洗い工程において洗濯衣類に作用させる機械力を軽減するために、例えば特開平7−80182号公報には、洗い工程前に洗濯衣類を高濃度洗剤液に浸しておく予浸工程を追加することによって高濃度洗剤による化学的な洗浄力を活用する全自動洗濯機が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
洗濯機や洗濯乾燥機は、洗濯、脱水および乾燥を実行するための手段を、限られた形態の筐体(横幅、奥行き、背丈)内に収納することができるように構成することが望ましい。特に、洗剤の化学的な洗浄力を有効に発揮させるために、高濃度の洗剤液を生成して洗濯物に浸透させるための手段は、従来の洗濯機や洗濯乾燥機に追加される新しい手段であり、これらの手段を筐体内に合理的に設置して実用的な洗濯機や洗濯乾燥機を実現するための工夫が必要である。特開平7−80182号公報には、洗濯物重量の倍の水で洗剤を溶解して高濃度洗剤液を生成することが例示されているが、これは、例えば、4kgの洗濯物の洗濯においては、8Lの高濃度洗剤液が必要となり、このような多量の高濃度洗剤液を生成して蓄積する手段を設置するためには大きな筐体が必要になる。
【0008】
本発明の1つの目的は、洗剤を使用して該洗剤の化学的な洗浄力を効果的に発揮せることにより、洗い工程において洗濯物(洗濯衣類)に作用させる機械力を大幅に軽減することができる実用的な洗濯機を提案することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、洗濯兼脱水槽内で脱水した洗濯物を該洗濯兼脱水槽に温風を吹き込むことによって乾燥させる洗濯機において、洗い工程において洗濯物に作用させる機械力を軽減することにより、汚れ落ちを悪化させることなく洗濯兼脱水槽内の洗濯物の絡みを軽減して乾燥効率を向上させ、乾燥むらを軽減することにある。
【0010】
本発明の更に他の目的は、粉末合成洗剤を溶解および希釈して洗濯物に散布する高濃度洗剤液によって洗濯物に色むらが発生するのを防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、洗剤を少量の洗剤溶解水に溶解して洗い水の洗剤濃度よりも高濃度の高濃度洗剤液を生成し、この高濃度洗剤液を希釈しながら洗濯物に散布して浸透させることにより、洗濯物に付着している汚れに作用する洗剤の化学的な洗浄力を利用して洗浄効率を高め、その後の洗いにおいて洗濯物に作用させる機械力を軽減するものである。
【0012】
また、洗濯物に散布して浸透させる洗剤液の濃度は、粉末合成洗剤を水道水で溶解および希釈することによって該水道水に含まれる硬度成分により有効な界面活性剤の量が減少するのを該洗剤に含まれる軟水化剤の機能によって効果的に抑制することができる程度に制御する。
【0013】
【発明の実施の形態】
粉末合成洗剤を少量の洗剤溶解水で溶解することによって高濃度洗剤液を生成し、この高濃度洗剤液を洗濯物に浸透させることにより、洗濯物に付着している汚れに高濃度洗剤液の化学的な洗浄力が作用して洗浄作用が発生することから、その後の洗いにおいて洗濯物に作用させる機械力を軽減することができる。化学的な洗浄作用は、洗濯物に浸透させる高濃度洗剤液の濃度の影響を受ける。
【0014】
洗いに使用する粉末合成洗剤の量は、洗濯物の量に応じて調整されることから、好ましい化学的洗浄力を発生する好適な高濃度洗剤液を生成するためには、この洗剤の量に応じて給水量を調整することが望ましい。具体的には、洗濯物に浸透させる高濃度洗剤液の望ましい洗剤濃度は、洗い水の標準的な洗剤濃度の5〜20倍であって、好ましい洗剤濃度は、10倍程度である。例えば、10倍の洗剤濃度の高濃度洗剤液は、一般的な洗濯機および洗濯乾燥機において、60Lの洗い水を使用する洗濯では、6Lの水で粉末合成洗剤を溶解することによって得られる洗剤液に相当することから、このような大きな容積の洗剤溶解容器を使用することは該洗剤溶解容器の設置場所の観点から好ましいことではなく、従って、粉末合成洗剤を水道水で溶解して生成する高濃度洗剤液は、粉末合成洗剤を溶解するために必要な少ない量、例えば200〜300mLの水道水によって洗濯物に浸透させる高濃度洗剤液よりも更に高濃度状態、例えば洗い水の洗剤濃度の200〜300倍の濃度に生成し、これを好ましい洗剤濃度に希釈しながら洗濯物に降りかけて浸透させるように構成する。
【0015】
また、蛍光増白剤が含まれる粉末合成洗剤で、生成りや淡色の天然素材の洗濯物を洗うと変色(色むら)が発生する。蛍光増白剤が薄黄色の布に付着し、青紫の光(中心波長440nm)が反射光に加わると、増白され、色が白くなったように見える。色むらは、洗濯物に対する高濃度洗剤液の浸透むらがあると顕著になる。従って、高濃度洗剤液の散布前に、予め少量の水を洗濯物にかて濡らした後に洗濯物を低速回転させながら高濃度洗剤液を散布することによって均一に浸透させるようにすることが望ましい。
【0016】
本発明は、高濃度洗剤液の化学的洗浄力を有効に活用する洗濯機および洗濯乾燥機に関するものであるが、洗濯機は、洗濯乾燥機の乾燥機構を省略した形態で実施することができるので、以下、洗濯乾燥機の実施の形態を説明する。
【0017】
この実施の形態における洗濯乾燥機は、洗濯物の量を検出して洗濯水の量(洗濯水位)を決定し、必要な粉末合成洗剤の量を決定する検出工程と、粉末合成洗剤を水で溶解して高濃度洗剤液を生成する高濃度洗剤液生成工程と、洗濯物に水を含ませて湿潤させるプレ給水工程と、粉末合成洗剤を溶解して生成した高濃度洗剤液を希釈しながら濡れた洗濯物に散布して浸透させる浸透工程と、高濃度洗剤液を浸透させた洗濯物を据え置く据え置き工程(必要に応じて省略する)と、洗い工程と、濯ぎ工程と、脱水工程と、温風乾燥工程を実行する。
【0018】
図1は、本発明の一実施の形態である洗濯乾燥機を縦断面して示す模式図である。
【0019】
1は、外郭を構成する枠体である。2は、洗濯兼脱水槽であり、その周壁に通水穴2aを有し、その上縁部に流体バランサー3を備え、底部の内側には回転自在に撹拌翼4を設置する。撹拌翼4は、通水穴4aを有する。5は、前記洗濯兼脱水槽2を内包する外槽であり、底部の外側には鋼板製の取付けベース7によって駆動装置6を設置する。洗濯兼脱水槽2は、枠体1の上端部の四隅から防振支持装置8によって懸垂するように支持される。
【0020】
駆動装置6は、駆動電動機と電動操作クラッチ機構と遊星歯車減速機構を内蔵し、洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で撹拌翼4を回転(撹拌モード)させ、洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4をそれぞれ反対方向に回転(洗濯モード)させ、洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を一体的に同一方向に回転(脱水・乾燥モード)させるような選択的な駆動機能を有する。
【0021】
衣類投入開口9aを形成した上面カバー9は、枠体1の上部開口を覆うように該開口端縁に嵌め込み、フロントパネル10およびバックパネル11と共に取付けねじで枠体1に取り付ける。
【0022】
上面カバー9とフロントパネル10の間に形成されるフロントパネルボックス12には、電源スイッチ13と入力スイッチ群および表示素子群を備えた操作パネル14と、外槽5内の水位に応じた水位信号を発生する水位センサ15と、コントロールユニット16を内蔵する。これらは、制御装置を構成する。
【0023】
上面カバー9とバックパネル11の間に形成されるバックパネルボックス17には、洗濯水給水手段と高濃度洗剤液生成手段を横並びに設置するように内蔵する。
【0024】
洗濯水給水手段は、入水側を水栓接続口18に接続し、出水側を注水口19に接続した主給水電磁弁20を備える。
【0025】
高濃度洗剤液生成手段は、補助給水電磁弁22から洗剤溶解容器21に少量の洗剤溶解水を供給し、この洗剤溶解容器21内に投入されている粉末合成洗剤を電動駆動式の撹拌翼によって撹拌しながら前記洗剤溶解水で溶解して高濃度洗剤液を生成する。洗剤溶解容器21は、給水口19に連なる溢水部(図示省略)を有し、生成した高濃度洗剤液を更なる給水(希釈給水)によって希釈して増量することにより前記溢水部から溢水させて注水口19に供給する。
【0026】
高濃度洗剤液を生成するための洗剤溶解水は、洗剤溶解容器21の溢水部から溢水しない程度の少量に設定し、希釈給水時には、洗濯物に浸透させるのに好ましい洗剤濃度に希釈するために、主給水電磁弁20も開放して追加の希釈水を注水口19に供給するように構成する。
【0027】
洗剤溶解容器21の大きさは、バックパネルボックス17内に設置するためには400〜500mL程度であることが望ましい。粉末合成洗剤を溶解して高濃度洗剤液を生成中に、前記溢水部から溢水させないためには、洗剤溶解水の量を150〜300mLとする。洗剤溶解水の量に差があるのは、粉末合成洗剤の種類(銘柄)により、洗剤溶解中の空気の巻き込みによる発泡状態が異なるからである。発泡が多い洗剤は、溶解中に見かけの容積が増加し溢水しやすいため、洗剤溶解水の量を少なくする必要がある。実際には、洗剤の種類と発泡状態は多様であり、溢水を防止するためには、洗剤溶解水量を150〜200mL程度に設定するのが好ましい。
【0028】
洗濯容量8kgの洗濯乾燥機の洗い水の量は、24〜68L程度であり、粉末合成洗剤を洗剤溶解水で溶解して生成する高濃度洗剤液の洗剤濃度は、洗い水の洗剤濃度の80〜500倍となる。この高濃度洗剤液は、洗濯物に散布して浸透させるときには、5〜20倍(好ましくは約10倍)に希釈する。
【0029】
この高濃度洗剤液生成手段の洗剤溶解容器21に仕上剤投入手段を付設するときには、更に、この仕上剤投入手段に使用する補助給水電磁弁22aを設ける。
【0030】
温風循環乾燥手段は、外槽5の底部近くの側壁に形成した吸い出し口5aから該外槽5の後側の外壁面に沿って垂直状態で上向きに伸びるように形成して前記吸い出し口5aから浸入した洗濯水を堰き止める水冷除湿ダクト23と、この水冷除湿ダクト23内の上部に位置して該ダクト内に冷却水を供給する冷却散水部24と、洗濯工程における外槽5の水位よりも高い位置で折り返して該外槽5の外壁面に沿って該外槽5の下側に向かって垂直に伸びる下降風路ダクト25と、外槽5の下側の空間に配置されて前記下降風路ダクト25から空気を吸い込んで循環空気を生成する循環ファン26と、この循環ファン26の吐出口から外槽5の外壁面に沿って上方向に垂直状態に伸びる上昇風路ダクト27と、外槽上カバー28上に設置されて前記上昇風路ダクト27から送り込まれる循環空気を加熱するヒータ(PTCヒータ)29と、ヒータ29によって加熱された循環空気を洗濯兼脱水槽2内に向けて吹き込む吹き出し口30を備える。
【0031】
前記水冷除湿ダクト23、下降風路ダクト25および上昇風路ダクト27は、外槽5の後側の外壁面に該外槽5の周方向に並べて実装する。
【0032】
そして、この温風循環乾燥手段は、洗濯後に外槽5内の洗濯水を排水し、洗濯兼脱水槽2を高速回転させて脱水した後に低速回転させながら、循環ファン26を運転することによって、外槽5および洗濯兼脱水槽3内の湿潤空気を吸い出し口5aから吸い出し、水冷除湿ダクト23内を上昇させる過程において冷却散水部24から該水冷除湿ダクト23内に供給される冷却水によって冷却して除湿する。その後、冷却除湿した空気は、下降風路ダクト25を下降させて循環ファン26に吸い込み、この循環ファン26から上昇風路ダクト27とヒータ29を通して吹き出し口30に送り込み、ヒータ29によって加熱して洗濯兼脱水槽2内の内壁面付近に向けて該洗濯兼脱水槽2の回転方向に対して逆向きに吹き込む。このように洗濯兼脱水槽2に吹き込まれた循環空気は、洗濯兼脱水槽2内の洗濯物に触れて該洗濯物を乾燥する。
【0033】
上面カバー9に形成した衣類投入開口9aは、外蓋31によって開閉自在に覆い、外槽上カバー28に形成した開口28aは、内蓋32によって開閉自在に覆うように構成する。
【0034】
外槽5の底に形成した排水口5bは、排水電磁弁33を介して排水ホース34に接続する。エアートラップ5cは、エアーチューブ35を介して前記水位センサ15に接続する。枠体1の下端縁には、四隅に脚36を取り付けた合成樹脂で成形されたベース37を装着する。
【0035】
なお、参照符号38は、洗濯兼脱水槽2内に投入された洗濯物である。
【0036】
図2は、前述した洗濯乾燥機の具体的な構成を示す縦断側面図である。図1の説明と重複する説明は一部省略する。
【0037】
駆動装置6は、駆動電動機61と電動操作クラッチ機構62と遊星歯車減速機構63と中心出力軸64と外側出力軸65を備え、鋼板製の取付けベース7の下面上に一体的に組み立て、この取付けベース7を外槽5の底下面にねじ止めすることにより取り付ける。
【0038】
駆動電動機61は、複数段または無段変速の可逆回転型の電動機を使用する。この実施の形態においては、布量検出時に撹拌翼4を回転させる回転速度と、プレ給水時に洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を回転させる回転速度と、高濃度洗剤液を洗濯物に散布して浸透させるときに洗濯兼脱水槽2および/または撹拌翼4を回転させる回転速度と、洗濯時に遊星歯車減速機構の太陽歯車を回転させる回転速度と、脱水時に洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を一体的に回転させる回転速度と、温風乾燥時に洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を一体的に回転させ、撹拌翼4を単独で回転させる回転速度を好ましい値に制御することができるように構成する。
【0039】
遊星歯車減速機構63は、遊星歯車を支持するキャリアを中心出力軸64に結合し、内歯車を外側出力軸65に結合し、太陽歯車を駆動電動機61に直に結合した構成である。
【0040】
そして、電動操作クラッチ機構62は、電動操作機62aによって操作レバー62bを操作することによって、撹拌モードと洗濯モードと脱水・乾燥モードに選択的に設定する。撹拌モードでは、遊星歯車減速機構63の内歯車を静止部材に係合させることによって洗濯兼脱水槽2に静止力を作用させた状態で駆動電動機61の回転力を遊星歯車減速機構63と中心出力軸64を介して撹拌翼4に伝達して該撹拌翼4を回転させて該撹拌翼4に作用する負荷量に基づく布量検出および布質検出を実行させる。洗濯モードでは、遊星歯車減速機構63の内歯車を回転自由にした状態で駆動電動機61によって太陽歯車を回転させることによって該駆動電動機61の回転力を中心出力軸64および外側出力軸65の双方に反対向きに伝達して洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4に反対向きに繰り返し正逆回転させて洗濯を実行させる。そして、脱水・乾燥モードでは、遊星歯車減速機構62の内歯車を駆動電動機61と連結状態として該駆動電動機61によって太陽歯車と内歯車を一体的に回転駆動し、中心出力軸64および外側出力軸65を同一方向に回転させて洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4に同一方向に低速回転させてプレ給水を実行させ、高速回転させて遠心脱水を実行させ、低速回転させて温風乾燥を実行させる構成である。
【0041】
図3は、この洗濯乾燥機の電気的構成を示すブロック図である。
【0042】
電源スイッチ13を介して受電するコントロールユニット16は、マイクロコンピュータ16aを中心にして構成し、電源回路16bと、駆動装置6と主給水電磁弁20と補助給水電磁弁22と洗剤撹拌電動機39と排水電磁弁33と循環ファン26とヒータ29と冷却散水電磁弁24aへの給電を制御するための半導体交流スイッチング素子(FLS)群を有する駆動回路16cとを備える。
【0043】
前記駆動装置6の駆動電動機61は、固定子巻線61aと回転センサ61bを有し、電動操作クラッチ機構62は、電動操作機62aと動作位置を検出する位置センサ62cを有する。
【0044】
そして、前記駆動回路16cは、駆動装置6における前記駆動電動機61の固定子巻線61aへの給電制御に関しては、正逆回転制御用に2つの半導体交流スイッチング素子(FLS)16c1、16c2を備える。FLS16c1は、正回転給電制御用の半導体スイッチング素子、FLS16c2は逆回転給電制御用の半導体交流スイッチング素子である。この実施の形態において、駆動電動機61の回転速度制御は、固定子巻線61aへの給電をFLS16c1、16c2によって位相制御することによって行うように構成しているが、インバータ駆動のブラシレス電動機を使用する構成においては、PWM制御やPAM制御によって行うように構成することができる。また、駆動装置6における電動操作クラッチ機構62の電動操作機62aへの給電を制御するためのFLS16c3を備える。
【0045】
また、駆動回路16cは、主給水電磁弁20、給水電磁弁22、洗剤撹拌電動機39、排水電磁弁33、循環ファン26、ヒータ29、冷却散水電磁弁24aへの給電を制御するFLS16c4〜16c10を備える。そして、この駆動回路16cは、マイクロコンピュータ16aからの指示に従ってFLS16c1〜FLS16c10の導通状態を制御して従属する負荷への給電制御を行う。
【0046】
マイクロコンピュータ16aは、更に、前記駆動電動機61の回転センサ61b、電動操作クラッチ機構62の位置センサ62c、外槽5内の洗濯水位を検出する水位センサ15、洗剤溶解容器21内に洗剤が投入されたことを検知する洗剤センサ40、操作パネル14に接続され、予め組み込まれた制御処理プログラムを実行することにより、操作パネル14の入力スイッチ群14aと水位センサ15と回転センサ61bおよび位置センサ62cからの信号を取り込み、駆動回路16cを制御することによって、布量検出、高濃度洗剤液生成、プレ給水、高濃度洗剤液浸透、据え置き、洗い、濯ぎ、脱水および温風乾燥の各工程を実行し、操作パネル14の表示素子群14bを制御することによってその進行状況を表示する。
【0047】
操作パネル14の入力スイッチ群14aは、洗濯コース(標準、強力、ソフト、ドライ、手造り、ふとんなど)を設定するスイッチ、乾燥コース(標準、ワイシャツ、仕上げ、ドライなど)を設定するスイッチ、洗い時間や脱水時間、水量、すすぎ回数等洗濯条件を設定するスイッチ、洗濯から乾燥までを連続して行う場合の乾燥コース(標準、ワイシャツ、毛布など)を設定するスイッチなどを備える。
【0048】
次に、前記各工程について、高濃度洗剤液を洗濯物に浸透させることにより洗剤の化学的な洗浄力を効果的に発生させて洗濯、脱水および乾燥する場合を例示して説明する。
【0049】
次に、このように構成された洗濯乾燥機の各工程の動作を説明する。図4は、コントロールユニット16内のマイクロコンピュータ16aが実行する前記各工程のフローチャートである。
【0050】
マイクロコンピュータ16aは、入力スイッチ群14aの洗濯開始ボタンスイッチが投入されると次のような制御処理を実行する。
【0051】
ステップ401
使用者が、洗濯兼脱水槽2に洗濯衣類38を投入し、操作パネル14の入力スイッチ群14aを操作して初期設定を行い、洗濯開始ボタンスイッチを押すと、マイクロコンピュータ16aは、各工程の自動運転制御処理をスタートする。
【0052】
前記初期設定では、洗濯物に合わせた洗濯コース、必要に応じて、洗い時間や脱水時間、水量、すすぎ回数等を設定する。さらに、洗濯の後、乾燥まで行う場合は洗濯乾燥コースを設定する。
【0053】
ステップ402
洗濯物38の布量の検出制御処理を行う。この布量検出は、給水前の乾布状態において、駆動装置6の電動操作クラッチ機構62を撹拌モードに制御し、駆動電動機61を短時間通電して撹拌翼4を回転駆動し、回転増速時の加速特性もしくは、駆動電動機61への通電停止時の惰性回転における減速特性に基づいて検出する。この検出結果(洗濯物の布量)に基づいて、洗い水量および好ましい洗剤濃度の洗い水を生成するための洗剤量を演算して決定し、この洗剤量を表示素子群14bによって表示する。使用者は、表示された洗剤量を参考に、洗剤溶解容器21に粉末合成洗剤を投入する。
【0054】
ステップ403
高濃度洗剤液の生成を行う。洗剤センサ40により洗剤溶解容器21に粉末合成洗剤が投入されたことを検知すると、補助給水電磁弁22を開いて洗剤溶解容器21に溢水しない程度の少量の水道水(洗剤溶解水)を供給する。そして、洗剤撹拌電動機39に通電し撹拌翼を回転駆動し、洗剤溶解容器21内の粉末合成洗剤を撹拌しながら溶解することによって高濃度洗剤液を生成する。
【0055】
洗剤溶解水の量は、洗剤溶解容器21の容量(大きさ)や洗いに使用する量の粉末合成洗剤を撹拌翼によって撹拌しながら均一に効率良く溶解し、しかも、撹拌中の洗剤の発泡による溢水が発生しない水量とする。例えば、洗剤溶解容器21の容量が500mL(溢水部までの容量400mL)の場合、洗剤溶解水の量を150〜200mLに設定する。洗剤溶解水は、補助給水電磁弁22の開弁時間によって制御する。生成される高濃度洗剤液の濃度は、洗剤溶解容器21に投入された洗剤量(洗濯物の量、洗い水量)により異なる。例えば、洗濯容量8kgの洗濯乾燥機の洗い水の量は、24〜68L程度であり、高濃度洗剤液は、洗い水の洗剤濃度の80〜500倍となる。
【0056】
溶解時間は、2〜3分必要である。溶解時間は、粉末合成洗剤の種類により異なるが、溶けにくい洗剤でも2〜3分で溶解率が95〜100%となり、大部分の洗剤を溶かすことができるからである。
【0057】
ステップ404
駆動装置6の電動操作クラッチ機構62を脱水・乾燥モードに制御し、駆動電動機61を低速運転して洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を低速回転させながら主給水電磁弁20を開いて水道水を注水口19に直に供給して該水道水を洗濯兼脱水槽2内の洗濯物38上に散布するプレ給水を行う。プレ給水量は、少なくとも洗濯物の最上面から布数枚程度の部分までが濡れる量とする。
【0058】
生成りや淡色の天然素材でできた衣料の色むらの原因となる粉末合成洗剤に含まれる蛍光増白剤は、染料の一種であり、洗濯物に触れるとすぐに吸着する。このため、高濃度洗剤液が直接かかる洗濯物最上部が最も蛍光増白剤が吸着しやすい。従って、乾いた洗濯物に高濃度洗剤液を散布すると、高濃度洗剤液の浸透過程で高濃度洗剤液が多く流れた部分とそうでない部分で蛍光増白剤の吸着量に差が生じすため、色むらが発生する。一方、洗濯物最上部からある程度離れると、浸透してきた高濃度洗剤液中の蛍光増白剤はほとんどなくなっており、蛍光増白剤の影響を受けにくくなる。プレ給水を行い、洗濯物を濡らすことで、高濃度洗剤液がより浸透しやすくなるため、高濃度洗剤液が洗濯物内に均一に拡散するため、蛍光増白剤が洗濯物に均一に吸着し色むらが防げる。ただし、変色(色むら)に対する官能試験によれば、プレ給水により蛍光増白剤の影響が許せる範囲は、高濃度洗剤液の濃度が20倍以下(好ましくは10倍以下にすると、ほとんど気にならないレベルになる)であり、これ以上の濃度では、プレ給水を行っても変色がやや気になるレベルになってしまう。このことから、変色(色むら)に関しては、高濃度洗剤液の濃度は20倍以下に抑える必要がある。
【0059】
また、プレ給水量は、好ましくは、布量検出工程によって検出した洗濯物38の量に応じて制御し、洗濯物38の量が少ないときには少なくし、多くなるにつれて多くなるように制御する。これは、洗濯物が濡れていると、高濃度洗剤液がより浸透しやすくなるため、洗濯物全体に均一に高濃度洗剤液を浸透することができる。プレ給水量は、主給水電磁弁20の開弁時間によって制御する。例えば、プレ給水量は、洗濯物38の量が4kg未満の場合は4L程度、4〜8kgの場合は10L程度とする。
【0060】
なお、本プレ給水工程は、ステップ403の高濃度洗剤液生成工程と同時に行う。これは、上述のように、洗剤溶解に2〜3分必要で、この間にプレ給水工程を行うことで、洗濯時間を短縮できるからである。さらに、プレ給水終了後から洗剤溶解終了までの時間が据え置き時間となるため、水道水を洗濯物38内に十分に浸透させることができる。例えば、主給水電磁弁20からの給水流量が毎分15Lでプレ給水量が10Lとすると、プレ給水は40秒で終了する。洗剤溶解時間が2分とすると、1分20秒の据え置き時間がとれる。
【0061】
ステップ405
駆動装置6の電動操作クラッチ機構62を脱水・乾燥モードに制御し、駆動電動機61を低速運転して洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を低速度で回転させながら補助給水電磁弁22を開いて洗剤溶解容器21に希釈給水することによって高濃度洗剤液を希釈して溢水部から溢水させることにより注水口19に送り込む。同時に、主給水電磁弁20を開いて注水口19に給水して高濃度洗剤液を好ましい高濃度洗剤液に希釈して洗濯兼脱水槽2内の洗濯物38に散布して該洗濯物38に浸透させる。このときの高濃度洗剤液の好ましい洗剤濃度については、後述する。洗濯兼脱水槽2内の洗濯物38は該洗濯兼脱水槽2と共に回転しているので、注水口19から降りかけられる高濃度洗剤液は、洗濯物38に均一に降りかけられて浸透する。洗濯物38の回転は、洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で撹拌翼4を回転させることによって撹拌するようにして行っても良い。特に攪拌翼4を洗濯兼脱水槽2に対して相対的に回転させることにより、洗濯兼脱水槽2の中で洗濯物が移動し位置が入れ替わるので、高濃度洗剤液を洗濯物38により均一にかけることが可能になる。
【0062】
洗濯物38に降りかけられた高濃度洗剤液は、速やかに洗濯物38の内部に浸透して浸透し、洗濯物38に付着した汚れに洗剤成分を作用させる。
【0063】
ステップ406
高濃度洗剤液を降りかけて浸透させた洗濯物38を、所定時間据え置く。この据え置きは、洗濯物38に対する高濃度洗剤液の浸透と汚れ対する洗剤の化学的洗浄力の作用を一層促進させるための時間であって、必要に応じて省略する。
【0064】
ここで、高濃度洗剤液による洗浄度の向上について説明する。
【0065】
粉末合成洗剤は、洗剤成分として、汚れを落とす界面活性剤と、活性剤を補助するアルカリ剤、ゼオライト、酵素、再付着防止剤などのビルダー、蛍光増白剤などの添加剤を含んでいる。これらの成分のうち、高濃度洗剤液とした場合に洗浄力効能に寄与するのは、主に界面活性剤、ゼオライト、アルカリ剤、酵素である。
【0066】
界面活性剤は、その親油基を汚れの表面に向けて集まり汚れに吸着し、浸透作用で汚れと洗濯物にしみ込み、乳化作用で油汚れを水に溶かし、分散作用で親油性固体粒子を水と混ざり合いやすくする働きがある。そして、洗濯機の機械作用を加えることで、汚れは洗濯物から引き離なされ、洗い水中に移動する。
【0067】
図5は、洗濯物に浸透させる洗剤液濃度と洗浄率の関係を示すビーカ試験の結果である。この試験は、硬度100ppmの洗剤溶解水で粉末合成洗剤を溶解して生成した洗剤液に、人工汚染布を5分間浸漬した(機械力は加えない)場合の洗剤濃度と洗浄率の関係を観察したものである。洗い水の洗剤濃度(1倍)における洗浄率は約3%であるが、5倍の洗剤濃度では洗浄率が12%と急激に上昇し、10倍で15%、20倍で17%の洗浄率となるが、10倍から20倍では洗浄率の上昇は飽和傾向となる。この結果から、高濃度洗剤液の濃度は、5倍以上で最高でも20倍程度でよいことがわかる。このように、高濃度洗剤液では、界面活性剤の働きが増強されるため、汚れを落とす作用が大幅に向上する。市販されているプレケア洗剤は、洗濯前に襟や袖などの汚れ部分に直接塗布する高濃度の液体洗剤であるが、図5の効果を利用したものである。なお、プレケア洗剤の洗浄力は、洗剤濃度10倍の洗剤液と同等である。通常の粉末合成洗剤で作った高濃度洗剤液を洗濯物に浸透させることで、プレケア洗剤の効果を面倒な前処理を行うことなく実現できる。
【0068】
また、界面活性剤の濃度が高くなると、洗濯物に対する洗剤液の浸透速度が向上する。図6は、人工汚染布に対する洗剤液の浸透速度と洗剤液濃度の関係を測定した結果である。浸透速度は、水道水に対する比で表してある。浸透速度比は、洗剤濃度にほぼ比例している。洗剤濃度が洗い水と同じ1倍の場合は、浸透速度比は1.1程度で水道水とほとんど変わらないが、洗剤濃度が5倍では約3倍、10倍で約4倍、20倍で約8倍となる。このように、高濃度洗剤液を洗濯物に散布すると、浸透速度が大きいため、洗剤液が洗濯物に高速で浸透して素早く汚れに到達し、高濃度の洗剤成分が汚れに強力に作用し洗浄力が向上する。さらに、洗剤液が洗濯物に高速で浸透していくため、散布した洗剤液が洗濯物へ浸透せずに洗濯槽底部(外槽)に流出することがないため、高濃度洗剤液を有効に洗濯物に浸透させることができる。
【0069】
ゼオライトは、水道水に含まれている金属イオン(硬度成分)を除去(軟水化)して、界面活性剤と硬度成分が結合することにより発生する金属石鹸の生成を抑制する。すなわち、洗い水中の有効な界面活性剤の量の減少を抑制するように機能する。しかし、粉末合成洗剤の一般的な使用量である20g/30L(洗剤量/洗い水量)程度では、ゼオライトの量が不足して有効な界面活性剤が大幅に減少してしまう。
【0070】
しかしながら、少量の水道水(洗剤溶解水)で粉末合成洗剤を溶解して生成した高濃度洗剤液(例えば、洗い水の洗剤濃度の10倍の洗剤濃度)は、金属イオンの量が少ないことから、ゼオライトが十分に機能して有効な界面活性剤の減少を極めて少量(約2%程度)に抑制することができる。
【0071】
図7は、ゼオライト入り粉末合成洗剤を使用した場合の、洗剤溶解水の硬度と有効界面活性剤量(汚れに働きかけることができる界面活性剤量)との関係である。有効界面活性剤量は、投入した界面活性剤量に対する比率で表してある。すなわち、100%は投入した界面活性剤がすべて有効なことを示し、割合が小さいほど硬度成分と界面活性剤が結合し金属石鹸化して、界面活性剤量が減少することを示す。
【0072】
硬度が高いほど、有効界面活性剤量が減少する。硬度100ppmにおける有効界面活性剤の割合は、洗剤濃度1倍では90%と有効界面活性剤量が10%も減少するのに対して、濃度5〜10倍の高濃度洗剤液では98%と有効界面活性剤量の減少は2%に止まる。
【0073】
このように、高濃度洗剤液では、洗剤溶解水量に対してゼオライトの量が多いため、洗剤溶解水から金属イオンが除去(軟水化)され、有効界面活性剤量を確保することができる。従って、上述の界面活性剤の作用が十二分に発揮され、高い洗浄力を得ることができる。このようにゼオライトは硬度の高い水(硬水)を軟水化する軟水化剤として用いられる。
【0074】
アルカリ剤は、洗剤液のアルカリ度(PH)調整と皮脂汚れ中の遊離脂肪酸を石鹸化し、汚れを取り除きやすくする働きがある。図8は、洗剤液の洗剤濃度とアルカリ度(PH)の関係を示す特性図である。アルカリ度は、水道水(PH7.3)から洗い水の洗剤濃度(洗剤濃度1倍)になると急激に上昇し、PH約10となる。その後洗剤濃度が高くなるにつれて緩やかに上昇し、10倍の高洗剤濃度ではPH約11となる。
【0075】
図9は、洗剤濃度1倍の洗い水におけるアルカリ度(PH)と化学的洗浄率の関係を示すビーカ試験の特性図である。この試験は、硬度0ppmの洗剤溶解水で粉末合成洗剤を溶解して生成した洗剤濃度1倍の洗剤液(洗い水)にアルカリ剤を添加してアルカリ度を変化させたときの洗浄率の変化を観察したものである。アルカリ度10(洗剤濃度1倍の洗い水に相当)における洗浄率は約6%であるが、アルカリ度11(10倍の洗剤濃度の洗剤液に相当)では約8%の洗浄率となり、アルカリ度の向上で洗浄力が増加することがわかる。
【0076】
酵素は、汚れ中のたんぱく質や脂質を分解する作用があり、界面活性剤による汚れの除去を容易にする。図10は、酵素の有無による洗剤液の洗剤濃度と洗浄力の関係を示すビーカ試験の特性図である。この試験は、酵素配合の有無のみが異なる粉末合成洗剤を硬度0ppmの洗剤溶解水で溶解して生成した洗剤液の濃度と洗浄率の関係を観察したものである。酵素を配合した粉末合成洗剤の方が、洗剤濃度が高くなるに従って洗浄率が大幅に増加しており、高濃度酵素によりたんぱく質汚れや脂質汚れの分解が促進されることがわかる。
【0077】
以上のように、高濃度洗剤液を洗濯物に散布浸透させることで、高濃度の界面活性剤、ゼオライト、アルカリ剤、酵素の働きにより大幅な洗浄力を向上させることができる。
【0078】
ステップ407
主給水電磁弁20および補助給水電磁弁22を開いて水道水(洗い水)の給水を開始する。この洗い水の給水は、ステップ402において決定した水量まで行うが、給水の途中で洗濯物38の布量(湿布値)、布質を検出するために中断する。この中断水位は、マイクロコンピュータ16aに予め設定された湿布布量および布質検出に適した水位である。なお、補助給水電磁弁22は、洗剤溶解容器21を洗浄するために開放する。洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4は、ステップ405と同様低速度で回転させた方がよい。これは、水道水を給水すると洗濯物38に浸透していた約10倍濃度の洗剤液が徐々に希釈されていくが、洗濯兼脱水槽2を回転させ洗濯物38を回転させながら給水することで、洗濯物中の洗剤液が均一に希釈され、汚れ落ちのばらつきを小さくできるからである。中断水位まで給水すると、洗剤液の濃度は約2倍となるため、これ以降、洗濯兼脱水槽2を回転させながら給水する必要はない。
【0079】
ステップ408
湿布布量と布質を検出して洗い水給水量の補正と洗濯工程(洗い工程と濯ぎ工程)の決定を行う。この布質検出は、所定の低水位で給水を中断して駆動装置6の電動操作クラッチ機構62を撹拌モードに制御し、駆動電動機61を短時間付勢して撹拌翼4を回転駆動し、消勢時の惰性回転における第1の減速特性(湿布布量)を検出し、次いで、給水を再開して所定の高水位まで洗い水を補給した後に給水を中断して駆動装置6の駆動電動機61を短時間付勢して撹拌翼4を回転駆動し、消勢時の惰性回転における第2の減速特性を検出し、この第1の減衰特性と第2の減衰特性の差に基づいて洗濯物38の布質を検出する。この布質検出制御は、初期設定により不要になったときには、省略する。そして、布質に応じて、洗いおよび濯ぎ工程における時間と水流(機械的撹拌の強さ)を決定する。
【0080】
ステップ409
ステップ402で決定した水量(水位)まで水道水を給水する。この給水により、洗い水は、高濃度洗剤液を希釈して洗いに好ましい洗剤濃度(1倍)となる。これにより、洗濯物38は、洗濯兼脱水槽2内で所定の洗剤濃度(1倍)の洗い水に浸した状態となる。
【0081】
ステップ407〜409の給水において高濃度洗剤液は高硬度の水道水で希釈されることになるが、洗剤成分は高濃度状態で洗濯物に浸透して汚れに作用した後であるので、これらの給水によって洗剤成分の洗浄作用が阻害されることはない。
【0082】
ステップ410
ステップ408において設定した洗い水流と洗い時間の洗い工程を行うように駆動装置6を制御する。この洗い工程においては、駆動装置6は、電動操作クラッチ機構62を洗濯モードに制御し、駆動電動機61の正逆運転を繰り返すことによって洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を反対向きに繰り返し正逆回転させる。
【0083】
ここで、洗い工程における洗い時間と洗浄度と布絡み率の関係について説明する。
【0084】
図11は、洗い時間と洗浄度の関係を示している。洗い工程においては、洗濯物38に付着した汚れを落とすために、洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を反対向きに繰り返し正逆回転させて洗濯物38に機械力を作用させる。また、洗濯物38の汚れには、洗剤の化学的な洗浄力が作用している。
【0085】
特性曲線1001は、洗濯物38に高濃度洗剤液を浸透させる工程を行わないで洗剤を洗い水で溶解して洗い工程を実行したときのものである。すなわち、従来の洗濯方法で洗い工程を実行した場合の洗い時間と洗浄度を表わしたものである。従来の洗濯方法は、洗いに必要な洗剤量である20g/30Lの割合で洗剤を投入して洗濯物を洗うものである。
【0086】
洗いは、洗濯物の汚れに対する洗剤の化学力と洗濯機の機械力の相乗効果で該汚れを洗濯物から除去することから、図11に示す洗い時間と洗浄度指数の関係に従って洗浄度が向上する。従来の洗い時間は、約8〜10分程度が一般的であり、このときの洗浄度指数は50位となっている。
【0087】
特性曲線1002は、高濃度洗剤液を洗濯物38に浸透させた後に洗い(撹拌)工程を実行したときのものである。この実施の形態においては、高濃度洗剤液を洗濯物38に浸透させた後に洗い工程を実行しているので、特性曲線1002に従った洗浄度を得ることができ、従って、比較的に短い洗い時間での小さい機械力によって必要な洗浄度を得ることができる。
【0088】
このように、高濃度洗剤液を浸透させ後に洗い工程へ移行して約8分間程度の撹拌を行うことにより、90の洗浄度を実現することができる。
【0089】
このことから、高濃度洗剤液を洗濯物38に降りかけて浸透させる洗浄方式を採用することにより、洗い時間を5分以内としても、洗濯物38の汚れは従来よりも良く落ちる。このために、洗濯機の機械力を低減しても洗浄力が向上する高濃度洗剤液浸透洗浄方式を提供することができる。
【0090】
ここで、機械力は、洗濯兼脱水槽2および撹拌翼4の正逆回転のON−OFF時限を調整したり、回転数を調整したり、洗い(撹拌)時間を調整したりすることによって制御することができる。
【0091】
図12は、洗い時間と布絡み率の関係を示している。特性曲線1101は、小さい機械力で洗い工程を実行したときのものであり、特性曲線1102は、大きな機械力で洗い工程を実行したときのものである。洗い工程における機械力は、洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4の撹拌力(正逆回転角度や回転速度)の大きさに比例することから、大きな機械力を発生させるためには、洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4の回転角度が大きくなって布絡み率が大きくなる。この実施の形態においては、小さい機械力で必要な洗浄力を得ることができることから、特性曲線1101の布絡み率で洗い工程を実行することができ、10%以下の布絡み率を実現することができる。すなわち、高濃度洗剤液浸透洗浄方式を採用することにより、小さい機械力でも従来の洗浄方式よりも洗濯物38の汚れが良く落ちるようになることから、洗濯機の機械力を小さくして洗濯物38の傷みや絡みを低減することができる。
【0092】
ステップ411
排水電磁弁33を開いて洗い水を機外に排水する
ステップ412
主給水電磁弁20と補助給水電磁弁22を開いて濯ぎ水(水道水)を設定水量まで給水する。このとき(複数回の濯ぎを行うときには最終濯ぎのための給水時)には、必要に応じて、補助給水電磁弁22aも開いて柔軟仕上剤を投入する。
【0093】
ステップ413
駆動装置6を制御して濯ぎ工程を実行する。高濃度洗剤液浸透洗浄方式による洗い工程では、高濃度洗剤液中のゼオライトによる軟水化作用が働くため、洗濯物38への界面活性剤の吸着を増加させる金属石鹸の発生量が抑制される。このため、すすぎにおける界面活性剤の離脱が促進され、すすぎ性能が向上(希釈度が約20%低減、希釈度:洗い水中の界面活性剤量に対するすすぎ水中の界面活性剤量の比)し、少ない濯ぎ力(機械力)で所定の濯ぎを実行することができる。
【0094】
ステップ414
排水電磁弁33を開いて濯ぎ水を機外に排水する。
【0095】
ステップ415
排水電磁弁33を開いたままにして駆動装置6の電動操作クラッチ機構62を脱水・乾燥モードに制御し、駆動電動機61を高速運転することによって洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を一体的に高速度で回転させることにより洗濯物38の水分を遠心脱水する。この遠心脱水が終了した状態では、洗濯物38は、洗濯兼脱水槽2の側壁に押し付けられて付着した状態にある。
【0096】
ステップ416
駆動装置6の電動操作クラッチ機構62を脱水・乾燥モードに制御し、駆動電動機61を低速運転して洗濯兼脱水槽2と撹拌翼4を低速度で回転させながら送風機26を運転して外槽5内の空気を吸い出し口5aから吸い出し、水冷除湿ダクト23内を上昇する過程において冷却散水部24から該水冷除湿ダクト23内に供給する冷却水によって冷却除湿し、下降風路ダクト25を通して循環ファン26に吸い込み、この循環ファン26から上昇風路ダクト27とヒータ29を通して吹き出し口30に送り込み、ヒータ29によって加熱して洗濯兼脱水槽2内の内壁面付近に向けて該洗濯兼脱水槽2の回転方向に対して逆向きに吹き込む循環空気を生成し、洗濯兼脱水槽2内の洗濯物を乾燥する。
【0097】
遠心脱水されて洗濯兼脱水槽2の側壁に付着した状態のままの洗濯物38を温風乾燥すると該洗濯物38に皺が発生するために、乾燥時間中は、定期的に撹拌翼4を正逆回転させて洗濯物38を動かしながら乾燥させるようにする。
【0098】
布絡み率が10%以下であれば、最終脱水終了後にそのまま前述したように温風乾燥しても乾燥むらや皺の発生を防止することができる。
【0099】
この実施の形態において、洗濯物に水を含ませて湿潤させる湿潤工程におけるための湿潤給水流量や、粉末合成洗剤を溶解して高濃度洗剤液を生成するための洗剤溶解給水流量や、高濃度洗剤液を希釈するための希釈給水流量と水量は、これらの給水を実行する主給水電磁弁20と補助給水電磁弁22の通水流量(通水流路面積)と給水時間によって設定するが、実際の給水流量は水源(水道)の水圧によって変動する。従って、主給水電磁弁20と補助給水電磁弁22の通水流量は、予想し得る最低水圧における通水流量を基準にして設定し、水位センサ15を監視して所定の水位まで給水するときの実際の給水時間を計測し、計測した給水時間に基づいた演算処理によって水源の水圧を求めて記憶しておき、前記湿潤給水、洗剤溶解給水、希釈給水時には、主給水電磁弁20および補助給水電磁弁22を断続的に開閉して間欠給水することによってその平均値が所定の流量となるような流量制御を行う。
【0100】
以上に述べた実施の形態は、全自動の洗濯乾燥機であるが、乾燥機能をもたない洗濯機として実施する場合には、前述した実施の形態における温風循環乾燥手段およびその制御処理を省略することにより、同様にして、実施することができる。すなわち、前述した実施の形態において、温風循環乾燥手段を省略し、制御装置におけるコントロールユニット16が実行する乾燥制御処理ステップ416を省略することにより、乾燥機能をもたない全自動の洗濯機を実現することができる。
【0101】
また、本発明の洗濯機および洗濯乾燥機は、洗いおよび濯ぎに関しても、それぞれ、異なる方式を採用することができる。
【0102】
前述した実施の形態では、縦形の洗濯兼脱水槽2を例示したが、横形の洗濯兼脱水槽の一般的に呼称されているドラム式タイプとすることもできる。
【0103】
また、洗濯兼脱水槽の中央部に位置して洗濯物を正逆撹拌する撹拌翼4は、円盤上に羽根を付けたパルセータパイプと称する撹拌翼や、大きな羽根を360度以内で正逆回転させて洗濯するアジテータタイプと称する撹拌翼を使用することができる。また、洗濯兼脱水槽の底部に洗濯物を動かすパルセータ形状をした撹拌翼を該洗濯兼脱水槽と一体化して設けた構成とすることもできる。
【0104】
また、使用する粉末合成洗剤は、同様な洗剤成分の液体合成洗剤に変えることもできる。
【0105】
【発明の効果】
本発明は、洗剤を少量の洗剤溶解水に溶解して高濃度洗剤液(例えば洗い水の洗剤濃度の80〜500倍)を生成し、この高濃度洗剤液を希釈(例えば洗い水の洗剤濃度の5〜20倍)しながら洗濯物に散布し浸透させることにより、洗剤の化学的な洗浄力を効果的に発揮させることができ、洗い工程において洗濯物に作用させる機械力を効果的に軽減することができる。
また、本発明は、洗濯兼脱水槽内で脱水した洗濯物を該洗濯兼脱水槽に温風を吹き込むことによって乾燥させる洗濯機においては、洗濯物の絡みを軽減することにより乾燥むらを軽減することができる。
また、本発明は、洗濯物の検出量に応じて設定した量の洗剤を少量の洗剤溶解水で溶解して高濃度洗剤液を生成し、これを希釈しながら洗濯物に降りかけて浸透させるようにしたので、洗いに好適な量の洗剤を効率良く使用して小型の洗剤溶解容器によって浸透に好ましい高濃度洗剤液と好ましい洗剤濃度の洗い水を生成することができる。
また、本発明は、攪拌翼を洗濯兼脱水槽に対して相対運動させて洗濯物を回転または撹拌しながら高濃度洗剤液を洗濯物に散布することにより、高濃度洗剤液を洗濯物に均一に散布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である洗濯乾燥機を縦断面して示す模式図である。
【図2】図1に示した洗濯乾燥機の具体的な構成を示す縦断側面図である。
【図3】図1および図2に示した洗濯乾燥機の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】図1および図2に示した洗濯乾燥機機のコントロールユニットにおけるマイクロコンピュータが実行する各工程の制御処理のフローチャートである。
【図5】洗濯物に浸透させる洗剤液濃度と化学的洗浄率の関係を示すビーカ試験の特性図である。
【図6】洗剤濃度と洗剤液の洗濯物への浸透速度の関係を示す特性図である。
【図7】洗剤を溶解する水の硬度と洗剤濃度と有効な界面活性剤の量の関係を示す特性図である。
【図8】粉末合成洗剤を溶解して生成した洗剤液の洗剤濃度とアルカリ度の関係を示す特性図である。
【図9】洗剤濃度1倍の洗い水におけるアルカリ度(PH)と化学的洗浄率の関係を示すビーカ試験の特性図である。
【図10】洗剤液の洗剤濃度と酵素の有無による化学的洗浄力の関係の関係を示すビーカ試験の特性図である。
【図11】洗い時間と洗浄度の関係を示す特性図である。
【図12】洗い時間と布絡みの関係を示す特性図である。
【符号の説明】
2…洗濯兼脱水槽、4…撹拌翼、5…外槽、6…駆動装置、14…操作パネル、16…コントロールユニット、19…注水口、20…主給水電磁弁、21…洗剤溶解容器、22…補助給水電磁弁、23…水冷除湿ダクト、24…冷却散水部、26…循環ファン、29…ヒータ。

Claims (6)

  1. 洗濯兼脱水槽内の洗濯物の量に応じて給水し、洗い工程を実行する洗濯機において、
    前記洗濯兼脱水槽に給水する第一の給水手段と、
    洗剤を溶解する洗剤溶解容器を有し高濃度洗剤液を生成する高濃度洗剤液生成手段と、
    前記洗剤溶解容器に給水する第二の給水手段と、
    洗剤を洗剤溶解水で溶解して高濃度洗剤液を生成する高濃度洗剤液生成工程と前記高濃度洗剤液を希釈しながら洗濯物に散布して浸透させる浸透工程と前記浸透工程後に洗いに必要な量の水を供給して生成した洗い水中で洗濯物に機械力を作用させる洗い工程とを実行制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記高濃度洗剤液生成工程を実行すると同時に前記第一の給水手段を制御して該第一の給水手段から前記洗濯兼脱水槽に給水して洗濯物を濡らせ、かつ前記浸透工程で、前記第二の給水手段から給水して前記洗剤溶解容器から流出させた前記高濃度洗剤液を、前記洗剤溶解容器の外で前記第一の給水手段から前記洗濯兼脱水槽に給水される水で希釈しながら洗濯物に散布するように前記給水手段を制御することを特徴とする洗濯機。
  2. 請求項1に記載の洗濯機において、前記第一の給水手段の主給水電磁弁と、洗剤を溶解する洗剤溶解容器と、前記第二の給水手段の補助給水電磁弁とを備え、前記第二の給水手段は前記第一の給水手段よりも給水流量が少なく構成し、前記制御手段は、前記浸透工程で、前記主給水電磁弁を開き、前記洗剤溶解容器から流出する高濃度洗剤液を前記主給水電磁弁から前記洗濯兼脱水槽に給水される水で希釈しながら洗濯物に散布するように制御することを特徴とする洗濯機。
  3. 請求項2に記載の洗濯機において、前記主給水電磁弁の出水側は前記洗濯兼脱水槽に注水する注水口に連通し、前記洗剤溶解容器は前記注水口に連通し溢れた水を前記注水口に供給する溢水部を有し、前記制御手段は、前記浸透工程で、前記主給水電磁弁と前記補助給水電磁弁とを開き、前記補助給水電磁弁から前記洗剤溶解容器に給水することによって前記洗剤溶解容器から溢水する高濃度洗剤液を前記主給水電磁弁から前記洗濯兼脱水槽に給水される水で希釈しながら洗濯物に散布するように制御することを特徴とする洗濯機。
  4. 請求項1に記載の洗濯機において、洗濯兼脱水槽内に温風を供給する手段を備え、前記洗い工程の後に、濯ぎおよび脱水する各工程と、洗濯兼脱水槽内に温風を供給して脱水済みの洗濯物を乾燥する乾燥工程とを実行する制御手段を備えたことを特徴とする洗濯機。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の洗濯機において、前記制御手段は、前記高濃度洗剤液生成工程で生成した粉末合成洗剤による高濃度洗剤液を、洗い工程における洗い水の洗剤濃度の5〜20倍に希釈しながら洗濯物に散布することにより、前記高濃度洗剤液生成工程及び前記浸透工程で粉末合成洗剤及び前記高濃度洗剤液に混ぜ合わせる洗剤溶解水を、粉末合成洗剤に含まれたゼオライトで軟水化度を高めて洗濯物に浸透させるよう制御する制御手段であることを特徴とする洗濯機
  6. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の洗濯機において、前記制御手段は、前記高濃度洗剤液生成工程で粉末合成洗剤を洗い水の洗剤濃度の80〜500倍の洗剤濃度の高濃度洗剤液にし、前記高濃度洗剤液を洗い工程における洗い水の洗剤濃度の5〜20倍に希釈しながら洗濯物に散布することにより、前記粉末合成洗剤及び前記高濃度洗剤液に混ぜ合わせる洗剤溶解水の軟水化度を、粉末合成洗剤に含まれた軟水化剤で高めて洗濯物に浸透させるよう制御する制御手段であることを特徴とする洗濯機。
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