JP3642262B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に放送用、業務用などの撮像装置等において、ビューファインダー(以下、VFと称す)上に映し出される映像信号おフォーカスを合わせる場合に用いられるアシスト機能を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来の撮像装置のVFの映像信号処理に置いては、フォーカス調整を補助するための回路としては、例えば図10に示すような回路構成がある。
【0003】
図10において、1はVF用輝度信号(以下、VF−Yと称す)作成回路、2はVF−Y用のエッジ(或いは、ディテール)信号(以下、DTL信号と称す)を作成するVF−Y用DTL作成回路、3はゲインコントロール回路、4は加算回路である。
【0004】
以上のように構成された従来の撮像装置の動作について、以下説明する。
【0005】
VF−Y作成回路1では、入力される撮像信号の3原色信号R(赤色),G(緑色),B(青色)から所定比率の演算によりVF用の輝度信号を作成する。VF−Y用DTL作成回路2は、同じく入力撮像信号から作成される輝度信号もしくは3原色信号のいずれかの信号から高周波成分を抽出することにより、DTL信号、つまり入力撮像信号のエッジ(輪郭)信号を作成する。
【0006】
このDTL信号は、ゲインコントロール回路3で所定のゲイン設定がなされ、加算回路4でVF−Y信号と加算される。これにより、輪郭の強調された輝度信号がVF−Y信号として、VF(図示せず)に出力される。DTL信号は高周波成分なので、フォーカスが合っていればいるほど信号が大きく、故にVFに出力される輝度信号の先鋭感が増す。カメラマンは、この先鋭感が最も得られるようにフォーカスを調整する。
【0007】
一方、ハンディタイプのカメラや、VTR一体型の撮像装置の場合、VFは小型のもの(例えば、1.5型や2.0型と呼ばれる対角寸法が30mm〜60mm程度のもの)を用いることが多く、小さいVF画面でフォーカスを合わせ易くするために、ゲインコントロール回路3でDTL信号に対するゲインを比較的大きくすることで、フォーカス調整を行いやすくしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術においては、DTL信号により輪郭調整され、フォーカスを合わせ易くなっているが、VFが1.5型や2.0型のサイズのものは小さく、VFの性能にも影響され、合わせるのに苦労する。特に、ワイド端においては、被写体像が小さくDTL信号のゲインが大きいために、VF映像全体に一応に輪郭が付き、ジャストフォーカスかどうか分かりにくい。例えば、図11に示すように、被写体までの距離が少しずつ違う3つの被写体のまん中の被写体にフォーカスを合わせようとした場合に、特にワイド端で撮像していると、それぞれの被写体の輪郭信号がほぼ同じように付き、本来ならまん中の被写体の輪郭が最大、つまりジャストフォーカスに合わせるつもりが、画面下の一番遠い被写体でジャストフォーカスになったままフォーカス調整を終えてしまう場合があり、所望のフォーカス調整ができない。さらに、近年の撮像素子の多画素化に伴い、特に100万画素〜200万画素のCCD(チャージ・カップルド・デバイス)を搭載するHD(ハイ・ディフィニション)クラスの撮像装置の場合、図12に示すように、多画素化によって被写界深度が浅くなり、ジャストフォーカスポイントが狭くなる。許容錯乱円が、1画素以内にあれば、ボケが認知されない。故に画素が小さくなると許容錯乱円が小さくなり、被写界深度も浅くなる。故にジャストフォーカスポイントがずれたり、あるいは合わせるのに非常に苦労するといった問題点を有していた。
【0009】
本発明は、上記問題点に対して、VF画面でのフォーカスを合わせ易くするためのフォーカスアシスト機能を搭載した撮像装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、撮像信号の任意の場所をゲート信号によりゲートして、その指定された領域とそれ以外の領域でVF−Y用DTL信号のゲインを変え、指定された領域のゲインがそれ以外の領域のゲインよりも大きくするように構成したものである。
【0011】
これにより、フォーカスを合わせたい領域をゲートすることにより、その領域のVF−Y用DTL信号のゲインを大きくでき、他の領域よりも目立たせることができる。
【0012】
また、本発明は、撮像信号の任意の場所をゲート信号によりゲートして、その指定された領域のVF画像の高域成分を検出し、その高域成分の絶対値をとり、その値の1垂直走査期間内の最大値を任意垂直走査期間毎に検出し、次の検出までその値を保持する。その保持された信号と、ゲート信号を用いて指定された領域とそれ以外の領域でVF−Y用DTL信号のゲインを変えるように構成したものである。
【0013】
これにより、例えば指定された領域のゲインを高域成分の最大値の保持された信号でコントロールし、他の領域は一定ゲインにすることにより、高域成分が大きければ大きいほど、つまりフォーカスが合えば合うほど、ゲートをかけた領域のVF−Y用DTL信号のゲインを大きくでき、他の領域よりも目立たせることができると共に、フォーカスの合い具合を分かりやすくできる。
【0014】
また、本発明は、撮像信号の任意の場所をゲート信号によりゲートして、その指定された領域のVF画像の高域成分を検出し、その高域成分の絶対値をとり、その値の1垂直走査期間内の最大値及びその最大値に対応する位置情報を任意垂直走査期間毎に検出し、次の検出までそれらの値を保持する。その保持された最大値の信号と、ゲート信号を用いて指定された領域とそれ以外の領域でVF−Y用DTL信号のゲインを変えるようにし、また保持された最大値の位置情報はマーカ信号としてVF−Y用DTL信号とともに、VF−Y信号に加算される構成したものである。
【0015】
これにより、例えば指定された領域のゲインを高域成分の最大値の保持された値でコントロールし、他の領域は一定ゲインにすることにより、高域成分が大きければ大きいほど、つまりフォーカスが合えば合うほど、ゲートをかけた領域のVF−Y用DTL信号のゲインを大きくでき、他の領域よりも目立たせることができると共に、フォーカスの合い具合が分かり易い。さらにマーカ信号によりゲートされた領域でのVF−Y用DTL信号の最大の位置が分かり、具体的にフォーカスがどこに合っているかを知ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の発明は、撮像信号の任意の領域を指定するゲート信号を発生するゲート信号発生回路と、前記撮像信号よりビューファインダー用の輝度信号を作成する輝度信号作成回路と、前記撮像信号より前記輝度信号の高域成分を補正するための輪郭信号を作成するディテール信号作成回路と、前記ディテール信号作成回路の出力信号のゲインを前記ゲート信号に応じて制御するゲインコントロール回路と、前記ゲインコントロール回路の出力信号と前記輝度信号作成回路の出力信号とを加算する加算回路とを備え、前記ゲインコントロール回路は、前記ゲート信号に応じて指定された任意の領域でのゲインを、それ以外の領域に比べ相対的に大きくするように構成したものである。
【0017】
また、本発明の第2の発明は、撮像信号の任意の領域を指定するゲート信号を発生するゲート信号発生回路と、前記ゲート信号により前記撮像信号の任意の領域を抜き出すゲート回路と、前記撮像信号よりビューファインダー用の輝度信号を作成する輝度信号作成回路と、前記撮像信号より前記輝度信号の高域成分を補正するための輪郭信号を作成するディテール信号作成回路と、前記ディテール信号作成回路の出力信号のゲインを制御するゲインコントロール回路と、前記ゲート回路の出力信号から高域成分を検出する高域成分検出回路と、前記高域成分検出回路の出力信号の絶対値を得る絶対値回路と、前記絶対値回路の出力信号から所定の垂直走査期間毎の最大値を検出する最大値検出回路と、前記最大値検出回路の出力信号の値を取り込み、次の取り込みまでの間、保持するデータ保持回路と、前記ゲインコントロール回路の出力信号と前記輝度信号作成回路の出力信号とを加算する加算回路とを備え、前記ゲインコントロール回路は、前記ゲート信号と前記データ保持回路の出力信号に応じてゲインを制御するように構成したものである。
【0018】
また、本発明の第3の発明は、撮像信号の任意の領域を指定するゲート信号を発生するゲート信号発生回路と、前記ゲート信号により前記撮像信号の任意の領域を抜き出すゲート回路と、前記撮像信号よりビューファインダー用の輝度信号を作成する輝度信号作成回路と、前記撮像信号より前記輝度信号の高域成分を補正するための輪郭信号を作成するディテール信号作成回路と、前記ディテール信号作成回路の出力信号のゲインを制御するゲインコントロール回路と、前記ゲート回路の出力信号から高域成分を検出する高域成分検出回路と、前記高域成分検出回路の出力信号の絶対値を得る絶対値回路と、前記絶対値回路の出力信号から所定の垂直走査期間毎の最大値を検出する最大値検出回路と、前記最大値検出回路の出力信号から最大値データの位置情報を検出する最大位置検出回路と、前記最大値検出回路の出力信号の最大値データと前記最大値位置検出回路の出力信号の位置情報とを取り込み、次の取り込みまでの間、保持するデータ保持回路と、前記ゲインコントロール回路の出力信号と前記輝度信号作成回路の出力信号と前記データ保持回路から出力される位置情報とを加算する加算回路とを備え、前記ゲインコントロール回路は、前記ゲート信号と前記データ保持回路から出力される最大値データに応じてゲインを制御するように構成したものである。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【0021】
図1において、1は入力撮像信号からVF用の輝度信号を作成するVF−Y作成回路、2は入力画像信号の高周波成分を抽出するVF−Y用DTL作成回路、3はDTL信号のゲインをコントロールするゲインコントロール回路、4は加算回路、5は撮像信号の任意の領域(画面領域)を指定するゲート信号発生回路である。
【0022】
以上のように構成された本実施の形態による撮像装置の動作について、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態におけるVF画面の一例を示す説明図である。
【0023】
図1において、VF−Y作成回路1は、例えば入力撮像信号のR(赤),G(緑),B(青)の3原色信号から所定の比率を用いた演算処理によりVF用輝度信号を作成する。また、VF−Y用DTL作成回路2は、同様に入力撮像信号の任意の原色信号、または3原色信号より作成された輝度信号から高域成分を抽出する。VF−Y用DTL作成回路2の出力信号はゲインコントロール回路3に入力される。このゲインコントロール回路3では、ゲート信号発生回路5のゲート信号を受けて、例えばゲート信号により設定される領域の内と外でゲイン値の設定を変え、ゲート信号で指定されたゲート(領域)の内側のDTL信号のゲインを外側のゲインより大きくするような処理がなされる。このDTL信号とVF−Y作成回路1から出力される輝度信号とが加算回路4で加算され、DTL信号で輪郭が強調された輝度信号が出力される。
【0024】
なお、ゲート信号発生回路5から出力されるゲート信号は、画面内の任意の領域を示すものであれば如何なるものでも良く、例えば、映像信号の水平・垂直同期信号に同期したハイ・ローの2値からなる信号等にすればよい。
【0025】
以上の処理がなされたVF−Y信号のVF上の画面は、例えば図2に示すようになる。図2でVF画面内の点線がゲート信号による領域を示すが、同じ様な四角い被写体がゲートの内と外にある場合に、ゲート信号で指定される内側の領域のDTL信号のゲインが大きいので、図2に示す様に、水平信号波形を比較するとゲート信号で指定される領域のディテールつまり輪郭がそれ以外の領域に比べ大きく付加される。垂直信号波形は、図示していないが、水平信号波形と同じ様にゲート内部が大きい輪郭信号が付加された信号波形となる。
【0026】
以上のように本実施の形態によれば、ゲート信号で指令するVF画面の任意の領域のDTL信号のゲインを、他の領域のDTL信号のゲインより大きく設定することができるので、特にフォーカスを合わせる時に重要な領域(例えば、画面中央付近)の信号のDTL信号を強調することができ、フォーカスが合っているか否かを簡単に確認することができる。
【0027】
なお、本実施の形態では、ゲート信号による領域の大きさ、位置等は特に指定していないが、領域の大きさは、フォーカスを合わせるために目立たせる領域をどこまでとるかで自由に設定範囲を変えていいことは言うまでもない。また、領域の設定位置は、フォーカスを合わせるのに都合のよい位置であればよく、中央付近以外の部分に設定していも何らかまわない。
【0028】
また、ゲート信号による領域の位置及び範囲を分かりやすくするために、VF−Y信号に、ゲート信号や、ゲート信号の領域の枠(範囲)を示す信号などを加算するように構成してもよい。
【0029】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2による撮像装置の構成を示すブロック図である。
【0030】
図3において、1は入力撮像信号からVF用の輝度信号を作成するVF−Y作成回路、2は入力撮像信号の高周波成分を抽出するVF−Y用DTL作成回路、3はDTL信号のゲインをコントロールするゲインコントロール回路、4は加算回路、5は撮像信号の任意の領域を指定するゲート信号発生回路、6はゲート信号発生回路5の出力信号に応じて撮像信号の任意の領域を抜き出すゲート回路、7はゲート回路6で抜き出された任意の領域の高域成分を検出する高域成分検出回路、8は高域成分検出回路7の出力信号を正に変換する絶対値回路、9は絶対値回路8の出力信号が入力され、任意数の垂直走査期間毎の最大値を検出する最大値検出回路、10は最大値検出回路9の出力信号の値を垂直ブランキング期間内に取り込み、次の取り込みまでの間、その値を保持するデータ保持回路である。
【0031】
なお、図1に示した構成要素と同じものには、同一符号を付し、その説明は省略する。本実施の形態と図1に示した実施の形態1との相違点は、ゲート回路6、高域成分検出回路7、絶対値回路8、最大値検出回路9、データ保持回路10が加えられている点である。
【0032】
以上のように構成された本実施の形態2による撮像装置の動作について、図4〜図7を用いて以下説明する。図4,5は、本実施の形態による撮像装置の動作を説明するための信号波形図、図6,7は、VF画面の説明図である。
【0033】
図4(a)は、矩形状の被写体像が画面の一部にある場合の信号波形を示している。この時、フォーカスを調整して、デフォーカスからジャストフォーカス、さらにデフォーカスになった場合の各映像信号、これに対する高域成分検出回路7の出力信号、絶対値回路8の出力信号および最大値検出回路9の出力信号の信号波形変化を同図(b)、(c)、(d)、(e)に示す。この場合、4フィールド毎(フィールドナンバー、F0,F4,F8,F12,F16)の変化を示している。
【0034】
図4から分かるように、フィールドがF8の時、ジャストフォーカスの状態であり、高域成分検出回路7の出力もくっきりした輪郭信号であり、絶対値回路8の出力信号も最大になっている。最大値検出回路9は、任意フィールド数毎に検出を行うが、この例の場合、4フィールド毎に検出しており、検出するフィールドの期間での最大値を検出する。故にフィールドF0ではL1のレベル、フィールドF4ではL2、同様にしてフィールドF8でL3、F12でL4、F16でL5のレベルを検出し出力する。データ保持回路10は、最大値が検出される毎にそのデータを取り込み、次の検出までそのデータを保持する。故にデータ保持回路10の出力は、図5(b)のようになる。なお、図5(a)は垂直同期信号を示しており、フィールドのタイミングを示す。
【0035】
本実施の形態の場合、この信号とゲート信号発生回路5のゲート信号により、ゲインコントロール回路3は、VF−Y用DTL作成回路2から出力されるDTL信号のゲインをコントロールする。そのコントロールの仕方を、図5の信号波形図に示している。データ保持回路10の出力信号が図5(b)に示すように変化すると、ゲインコントロール回路3のゲイン値も図5(c)または図5(d)のように変わる。図5(c),(d)において、実線がゲート内部ゲイン値、破線がゲート部以外のゲイン値、点線が通常のゲイン値を示している。つまり、ゲート内部はデータ保持回路10の出力信号に比例したゲイン設定とし、それ以外の部分は通常ゲインもしくはデータ保持回路10の出力信号に反比例するゲイン設定がなされる。
【0036】
ゲインコントロール回路3において、図5(c)に示すようにゲイン設定をした場合のVF画面の変化の様子を示したものが図6である。同じ様な被写体に対して、水平信号波形で示されるようにゲート内部(点線で囲まれる領域)とゲート外部のDTL信号の付き方の違いを示しているが、ゲート内部は、データ保持回路10の出力信号D1,D2,・・・の変化に応じてDTL信号のゲインが変わり、ゲート外部は通常ゲイン値設定のままで一定である。図6から分かるように、データ保持回路10の出力信号が大きくなればなるほど、ゲート内部のDTL信号も大きくなり、データ保持回路10の出力信号がD3の時、つまりゲート内部の高域成分の最大となるジャストフォーカスの時にゲート内部とそれ以外の領域のDTL信号のゲインの差が最大となり、ゲート内部の信号のフォーカスを合わせるのに非常に分かりやすい。
【0037】
同様に図5(d)のようにゲイン設定をした場合のVF画面の変化の様子を示したものが図7である。この場合、ゲート部以外のゲインが、データ保持回路10の出力信号に反比例するゲイン設定がされるため、データ保持回路10の出力信号がD1,D2,・・・と徐々に大きくなるにしたがって、ゲート部とそれ以外のDTL信号のレベル差が徐々に大きくなり、D3の最大の時は図6に比べ、さらに大きなレベル差となり、ゲート内部の信号が相対的に強調される。
【0038】
以上のように本実施の形態によれば、実施の形態1と同様にゲートされた領域の信号を強調することができると共に、ゲート内部の信号の高域成分が大きければ大きいほど、つまりフォーカスが合えば合うほど、ゲート部以外に対してゲート内部の信号のDTL信号を相対的に目立たせることができ、ジャストフォーカスのポイントが分かりやすい。
【0039】
なお、実施の形態1と同様に、ゲート信号による領域の大きさ、位置等は特に指定していないが、領域の大きさは、フォーカスを合わせるために目立たせる領域をどこまでとるかで自由に設定範囲を変えていいことは言うまでもない。また、領域の設定位置は、フォーカスを合わせるのに都合のよい位置であればよく、中央付近以外の部分に設定していも何らかまわない。
【0040】
また、ゲート信号による領域の位置及び範囲を分かりやすくするために、VF−Y信号に、ゲート信号や、ゲート信号の領域の枠(範囲)を示す信号などを加算するように構成してもよい。
【0041】
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3における撮像装置の構成を示すブロック図である。
【0042】
図8において、1は入力撮像信号からVF用の輝度信号を作成するVF−Y作成回路、2は入力撮像信号の高周波成分を抽出するVF−Y用DTL作成回路、3はDTL信号のゲインをコントロールするゲインコントロール回路、4は加算回路、5は撮像信号の任意の領域を指定するゲート信号発生回路、6はゲート信号発生回路5の出力信号に応じて撮像信号の任意の領域を抜き出すゲート回路、7はゲート回路6で抜き出された任意の領域の高域成分を検出する高域成分検出回路、8は高域成分検出回路7の出力信号を正に変換する絶対値回路、9は絶対値回路8の出力信号が入力され、任意数の垂直走査期間毎の最大値を検出する最大値検出回路、11は最大値検出回路9の出力信号により、最大値のデータ位置情報を検出する最大値位置検出回路、12は最大値検出回路9の出力信号の値および最大値位置検出回路11の出力信号の値を垂直ブランキング期間内に取り込み、次の取り込みまでの間、その値を保持し、最大値データをゲインコントロール回路3へ、最大値位置をマーカ信号として加算回路4へ出力するデータ保持回路である。
【0043】
なお、図1に示した構成要素と同じものには、同一符号を付し、その説明は省略する。本実施の形態と図3に示した実施の形態2との相違点は、最大値位置検出回路11が付加され、データ保持回路12に最大値検出回路9および最大値位置検出回路11の出力信号が入力されている点である。
【0044】
以上のように構成された本実施の形態による撮像装置の動作について、以下説明する。
【0045】
また、図9は本実施の形態でのVF画面の表示例を示す概略図である。
【0046】
図8において、最大値位置検出回路11は、最大値検出回路9より入力される最大値データに基づき、最大値が出力された時点での位置情報を検出する。最大値検出回路9は、任意数の垂直走査期間毎の最大値を検出するが、最大値を検出する垂直走査期間内に各走査単位でのDTL信号の絶対値データを比較していき、最大値のデータを更新し、その度に最大値位置検出回路11へ、そのデータを出力する。最大値位置検出回路11は、そのデータが入力される毎に、その時点の水平、垂直の走査位置(画面上の位置)を検出し更新していく。その最大値を検出する垂直走査期間終了後の垂直ブランキング期間に最終更新された最大値データと、その位置データがデータ保持回路12へ出力され、データ保持回路12は次の検出垂直走査期間の終了する垂直ブランキング期間まで、それぞれのデータを保持する。保持された最大値データは、ゲインコントロール回路3へ出力され、さらに最大値位置データは、検知しやすいマーカ信号に変換され加算回路4へ出力される。
【0047】
ゲインコントロール回路3では、実施の形態2と同様の処理がなされ、ゲート内部の信号のフォーカスが合えば合うほど、DTL信号のゲインが他の領域よりも、大になり強調が目立つ。加算回路4では、このDTL信号とVF−Y作成回路1より出力される輝度信号が加算されると同時に、ゲート内部にはデータ保持回路12より出力されるマーカ信号も加算され、輪郭強調された輝度信号が得られる。
【0048】
加算回路4でマーカ信号の加算された後の様子を図9に示しているが、マーカ信号は、DTL信号の最大値の位置を示しているので、例えば図9に示しているように、3人の被写体の1番前の人にフォーカスを合わせようとする場合、フォーカスを微調し、マーカが1番前の人の位置に動くように調整することで、簡単に意図した位置にフォーカスを合わせることができる。
【0049】
以上のように本実施の形態によれば、実施の形態2と同様にゲート内部の信号の高域成分が大きければ大きいほど、つまりフォーカスが合えば合うほど、ゲート部以外に対してゲート内部の信号のDTL信号を相対的に目立たせることができ、ジャストフォーカスのポイントが分かりやすい。さらに加えて、DTL信号の最大値の位置を示すマーカ信号により、ゲート内部の中でどの位置にフォーカスが合っているかを確認することができ、フォーカス調整上非常に都合が良い。
【0050】
なお、本実施の形態も、実施の形態1,2と同様に、ゲート信号による領域の大きさ、位置等は特に指定していないが、領域の大きさは、フォーカスを合わせるために目立たせる領域をどこまでとるかで自由に設定範囲を変えていいことは言うまでもない。また、領域の設定位置は、フォーカスを合わせるのに都合のよい位置であればよく、中央付近以外の部分に設定していも何らかまわない。
【0051】
また、ゲート信号による領域の位置及び範囲を分かりやすくするために、VF−Y信号に、ゲート信号や、ゲート信号の領域の枠(範囲)を示す信号などを加算するように構成してもよい。
【0052】
また、マーカ信号は、ON/OFFできるようにしてもいいことは言うまでもない、また、図9に示す十字のクロス信号等でマークするのでなく、DTL信号の最大値位置の周辺で輝度信号がフリッカするような表示の仕方など、種々の変形が可能なことは言うまでもない。
【0053】
また、実施の形態2,3において、高域成分検出回路7は、基本的にはVF−Y用DTL作成回路2と同様な回路で実現でき、2つの回路を共用することは可能である。故に、VF−Y用DTL作成回路2の出力信号をゲート回路6でゲートした信号を高域成分検出回路7の出力信号としていいことは言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ゲート信号で指定するVF画面の任意の領域のDTL信号のゲインを、他の領域のDTL信号のゲインより大きく設定することができるので、特にフォーカスを合わせる時に重要な領域、例えば中央付近の信号のDTL信号を強調することができ、フォーカス調整が行いやすい。
【0055】
また、本発明によれば、ゲートされた領域の信号を強調することができるのに加え、ゲート内部の信号の高域成分が大きければ大きいほど、つまりフォーカスが合えば合うほど、ゲート部以外に対してゲート内部の信号のDTL信号を相対的に目立たせることができ、さらにフォーカス調整が行いやすい。
【0056】
また、本発明によれば、ゲート内部の信号の高域成分が大きければ大きいほど、つまりフォーカスが合えば合うほど、ゲート部以外に対してゲート内部の信号のDTL信号を相対的に目立たせることができ、さらに加えた、DTL信号の最大値の位置を示すマーカ信号により、ゲート内部の中でどの位置にフォーカスが合っているかを確認することができ、フォーカス調整上非常に都合が良く、確実にジャストフォーカスのポイントに調整できる。
【0057】
以上のように、本発明によれば、フォーカス調整をアシストする撮像装置を種々の方法で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による撮像装置の構成を示すブロック図
【図2】同撮像装置にけるVF画面の一例を示す説明図
【図3】本発明の実施の形態2による撮像装置の構成を示すブロック図
【図4】同撮像装置の動作を説明するための信号波形図
【図5】同撮像装置の動作を説明するための信号波形図
【図6】同撮像装置にけるVF画面の一例を示す説明図
【図7】同撮像装置にけるVF画面の一例を示す説明図
【図8】本発明の実施の形態3による撮像装置の構成を示すブロック図
【図9】同撮像装置にけるVF画面の一例を示す説明図
【図10】従来の撮像装置のVF部構成を示すブロック図
【図11】従来の撮像装置におけるVF画面の一例を示す説明図
【図12】レンズの被写界深度の説明図
【符号の説明】
1 VF−Y作成回路
2 VF−Y用DTL作成回路
3 ゲインコントロール回路
4 加算回路
5 ゲート信号発生回路
6 ゲート回路
7 高域成分検出回路
8 絶対値回路
9 最大値検出回路
10、12 データ保持回路
11 最大値位置検出回路
Claims (6)
- 撮像信号の任意の領域を指定するゲート信号を発生するゲート信号発生回路と、前記撮像信号よりビューファインダー用の輝度信号を作成する輝度信号作成回路と、前記撮像信号より前記輝度信号の高域成分を補正するための輪郭信号を作成するディテール信号作成回路と、前記ディテール信号作成回路の出力信号のゲインを前記ゲート信号に応じて制御するゲインコントロール回路と、前記ゲインコントロール回路の出力信号と前記輝度信号作成回路の出力信号とを加算する加算回路とを備え、
前記ゲインコントロール回路は、前記ゲート信号に応じて指定された任意の領域でのゲインを、それ以外の領域に比べ相対的に大きくすることを特徴とする撮像装置。 - 撮像信号の任意の領域を指定するゲート信号を発生するゲート信号発生回路と、前記ゲート信号により前記撮像信号の任意の領域を抜き出すゲート回路と、前記撮像信号よりビューファインダー用の輝度信号を作成する輝度信号作成回路と、前記撮像信号より前記輝度信号の高域成分を補正するための輪郭信号を作成するディテール信号作成回路と、前記ディテール信号作成回路の出力信号のゲインを制御するゲインコントロール回路と、前記ゲート回路の出力信号から高域成分を検出する高域成分検出回路と、前記高域成分検出回路の出力信号の絶対値を得る絶対値回路と、前記絶対値回路の出力信号から所定の垂直走査期間毎の最大値を検出する最大値検出回路と、前記最大値検出回路の出力信号の値を取り込み、次の取り込みまでの間、保持するデータ保持回路と、前記ゲインコントロール回路の出力信号と前記輝度信号作成回路の出力信号とを加算する加算回路とを備え、
前記ゲインコントロール回路は、前記ゲート信号と前記データ保持回路の出力信号に応じてゲインを制御することを特徴とする撮像装置。 - 撮像信号の任意の領域を指定するゲート信号を発生するゲート信号発生回路と、前記ゲート信号により前記撮像信号の任意の領域を抜き出すゲート回路と、前記撮像信号よりビューファインダー用の輝度信号を作成する輝度信号作成回路と、前記撮像信号より前記輝度信号の高域成分を補正するための輪郭信号を作成するディテール信号作成回路と、前記ディテール信号作成回路の出力信号のゲインを制御するゲインコントロール回路と、前記ゲート回路の出力信号から高域成分を検出する高域成分検出回路と、前記高域成分検出回路の出力信号の絶対値を得る絶対値回路と、前記絶対値回路の出力信号から所定の垂直走査期間毎の最大値を検出する最大値検出回路と、前記最大値検出回路の出力信号から最大値データの位置情報を検出する最大位置検出回路と、前記最大値検出回路の出力信号の最大値データと前記最大値位置検出回路の出力信号の位置情報とを取り込み、次の取り込みまでの間、保持するデータ保持回路と、前記ゲインコントロール回路の出力信号と前記輝度信号作成回路の出力信号と前記データ保持回路から出力される位置情報とを加算する加算回路とを備え、
前記ゲインコントロール回路は、前記ゲート信号と前記データ保持回路から出力される最大値データに応じてゲインを制御することを特徴とする撮像装置。 - ゲート信号により設定される領域を示す信号を輝度信号生成回路の出力信号に加算し、ゲート位置を表示できるようにしたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の撮像装置。
- ゲインコントロール回路は、ゲート信号により指定された領域では、データ保持回路の出力信号に比例してゲインを大きくし、それ以外の領域では、前記データ保持回路の出力信号に関わらず所定のゲインとするとすることを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
- ゲインコントロール回路は、ゲート信号により指定された領域では、データ保持回路の出力信号に比例してゲインを大きくし、それ以外の領域では、ゲインを小さくすることを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
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