JP3592960B2 - 包装用フィルム、包装袋および医薬品用包装袋 - Google Patents

包装用フィルム、包装袋および医薬品用包装袋 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、包装用フィルムおよび包装袋、特に医薬品包装用袋に関する。より詳しくは、ガス遮断性、耐熱性、紫外線遮断性および透明性に優れる包装用フィルムおよび包装袋、特に医薬品包装袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレートフィルムは、優れた機械的性質、耐熱性、高温での寸法安定性、ガス遮断性を有することから、これにポリエチレン等のヒートシール可能な高分子物質を積層することにより、ヒートシールによる製袋および密封を可能にして、食品および医薬品の包装用途などに用いられている。さらに、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、耐熱性を生かして、レトルト包装用途にも使用されている。
【0003】
しかし、このような食品および医薬品の包装用途などにおいては、内部に空気が存在すると、保管中に紫外線によって包装物が酸化され、変質が起こるなどの問題がある。
【0004】
特に、油脂を含む食品や医薬品の包装に利用する場合には、この問題は極めて重大である。従って、空気を完全に除去するか、紫外線をカットする必要が有り、また外から空気が侵入しないようにする必要がある。
【0005】
空気を除去するために、真空包装という手段があるが、設備費が高く加工コストが高くつく欠点がある。また、紫外線をカットするために、紫外線吸収剤をフィルム表面にコーティングする手段も有るが、この場合も製造工程が煩雑でかつフィルムの性質を低下させる欠点がある。
【0006】
紫外線吸収剤をブレンドする方法もあるが、多量にブレンドすると機械的性質が低下し、さらには透明性が悪化するとともに、食品中に紫外線吸収剤が浸出恐れも有り、好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
医薬品の包装においては、110℃程度の高温高圧での蒸気滅菌処理を行う場合があり、ポリエチレンテレフタレートフィルムでは内圧を支えきれず、破袋してしまうことがある。
本発明は、これらの問題を解決せしめ、包装用フィルムとして、高透明性を保持しつつ、ガス遮断性、紫外線カット性、耐熱性にすぐれ、破袋し難い包装用フィルムを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
ジエチレングリコール成分を0.1モル%〜モル%(全グリコール成分の総量に対し)含有するポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの二軸配向フィルムからなり、該フィルムは粒径比(長径/短径)が1.0〜1.2かつ平均粒径が0.1〜1.0μmである球状シリカ微粒子を0.05〜1重量%含み、フィルムの表面粗さRaが60nm以下、ヘーズが20%以下、全光線透過率が75%以上、350nmでの光線透過率が20%以下である包装用フィルムである。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
[ポリエステル]
包装用フィルムは、ジエチレングリコール成分を0.1モル%〜モル%(全グリコール成分の総量に対し)含有するポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの二軸配向フィルムからなる。このジエチレングリコール成分は、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの製造時に、共重合成分としてジエチレングリコール又はそのエステル形成性誘導体の形で添加されたものではなく、製造反応の過程で副生して共重合されたものである。ジエチレングリコール成分の含有量が上限より多い3モル%(全グリコール成分の総量に対し)を超えると、結晶性が損なわれるため、機械的強度が低下するとともに、ガラス転移点温度が低下し、耐熱性に劣るフィルムとなる。ジエチレングリコール成分の含有量は0.1モル%以上(全グリコール成分の総量に対し)であるが、これは副生物であり完全にはなくすことはできない。
【0010】
このようなジエチレングリコールの含有量にするためには、製造反応中でのジエチレングリコールの副生を抑えるために、エチレングリコールとジカルボン酸のモル量比を2.0〜3.0にして製造することが好ましい。また、エステル交換反応に要する時間は短いほどよく150分以下が好ましい。
【0011】
上記のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートには、ジエチレングリコール成分の他に、全ジカルボン酸成分の20モル%以下の割合で、第三成分を共重合してもよい。第三成分の共重合寮が20モル%以下だと、主成分の本来の特性を極端に損なう事のないフィルムとなる。
【0012】
共重合可能な第三成分としては、2個のエステル形成官能基を有する化合物、例えばシュウ酸、アジピン酸、フタル酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、コハク酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、テレフタル酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4、4’−ジフェニルジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸及びこれらの低級アルキルエステル;p−オキシエトキシ安息香酸等の如きオキシカルボン酸及びその低級アルキルエステル;プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール,1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、p−キシリレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールSのエチレンオキサイド付加体、トリエチレングリコール、ポリエチレンオキシドグリコール、ポリテトラメチレンオキシドグリコール、ネオペンチルグリコール等を挙げることができる。
【0013】
また、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、例えば安息香酸、メトキシポリアルキレングリコール等の1官能性化合物によて、末端の水酸基および/またはカルボキシル基の一部または全部を封鎖したものであってもよく、あるいは例えば極少量のグリセリン、ペンタエリスリトールなどの如き3官能以上のエステル形成化合物で実質的に線状のポリマーが得られる範囲内で変成されたものであってもよい。
また、共重合ではなくこれらのポリエステルをブレンドしても良い。
【0014】
[添加物]
包装用フィルムには添加剤を含有させてもよい。添加剤として、例えば安定剤、染料、滑剤、紫外線吸収剤および難燃剤を例示することができる。
【0015】
フィルムに滑り性を付与するために、不活性粒子を少量割合含有させる
【0016】
不活性粒子は、天然品、合成品のいづれでもよいが、無機粒子の場合は、粒径が均一であることが好ましいなどの理由により、天然品よりも合成品であることが好ましく、結晶形態、硬度、比重、色などについては特に制限を受けることなく使用することができる。
【0017】
不活性粒子は、前記例示した中から選ばれた単一成分でもよく、二成分あるいは三成分以上を含む多成分であってもよい。
【0020】
包装用フィルムに添加する不活性粒子は、単一成分でもよく、二成分あるいは三成分以上を含む多成分であってもよい。
【0021】
不活性微粒子の添加時期は、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートをフィルムに製膜するまでの段階であれば特に制限はなく、例えば重合段階で添加してもよく、また製膜の際に添加してもよい。
【0022】
上述の不活性微粒子は、球状シリカ微粒子であり、これを分散含有させる。
【0023】
球状シリカ微粒子は、粒径比(長径/短径)が1.0〜1.2であり、平均粒径がフィルム厚みより大きくなく0.1〜1.0μmであるものを用いる。この球状シリカ微粒子は、個々の微粒子の形状が極めて真球に近い球状であって、粗大粒子がほとんどないものである。これは、従来から滑剤として知られている、10nm程度の超微細な塊状粒子またはこれらが凝集して形成される0.5μm程度の凝集物(凝集粒子)とは著しく異なるものである。平均粒径が1.0μmより大きいと、球状シリカ微粒子による突起の周りにフィルムにひび割れが生じ、突き刺し強度、F5値、酸素透過度、透湿度が低下するため好ましくない。0.1μmより小さいと、滑り性が劣りハンドリングしにくいフィルムとなり好ましくない。
【0024】
球状シリカ微粒子は、包装用フィルムのポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートに対して0.05〜1重量%含有される。添加量が1.0重量%より多いと、滑り性は十分であるが、ひび割れの総数が増加し、突き刺し強度、F5値、酸素透過度、透湿度が低下しさらに、ヘーズが増加するため好ましくない。0.05重量%より少ないと、滑り性が劣りハンドリングしにくいフィルムとなり好ましくない。
【0025】
球状シリカ微粒子は、上述の条件を満たせば、その製法、その他に何ら限定されるものではない。例えば、球状シリカ微粒子は、オルトケイ酸エチル[Si(OCH)]の加水分解から含水シリカ[Si(OH)]単分散球を作り、さらにこの含水シリカ単分散球を脱水化処理して下記シリカ結合を三次元的に成長させることで製造できる(日本化学会誌、’81,No.9,P.1503)。
【0026】
【化1】
Figure 0003592960
【0027】
【化2】
Figure 0003592960
【0028】
[表面粗さ]
包装用フィルムは、その表面粗さRaが60nm以下、好ましくは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下である。表面粗さRaが60nmより大きいとフィルムの表面が粗れ、表面反射が大きくなり、全光線透過率が減少する。フィルムの表面粗さの下限は、ハンドリングの面から、5nm以上あることが好ましい。
【0029】
[ヘーズ・光線透過率]
包装用フィルムは、そのヘーズが20%以下である。この値より大きいと、透明性が損なわれ、内容物の視認性が悪くなる。ヘーズは低い程よい。
包装用フィルムは、その全光線透過率は75%以上、好ましくは80%以上である。全光線透過率が75%より小さいと、透明性が低下する。
包装用フィルムは、その350nmでの光線透過率が20%以下であり、好ましくは15%以下である。350nmでの光線透過率が20%より大きいと紫外線の遮断効果が劣る。
【0030】
[突き刺し強度]
包装用フィルムは、その突き刺し強度が、好ましくは0.5kg以上、さらに好ましくは、0.6kg以上である。突き刺し強度が、0.5kgより低いと、製袋後の包装体が破れやすくなり好ましくない。
【0031】
[軟化点]
包装用フィルムは、その軟化点が、好ましくは250℃以上、さらに好ましくは255℃以上である。軟化点が250℃より低いと、耐熱性に劣るフィルムとなり、沸水中の処理時や、フィルムのTg以上での高温殺菌時に、フィルムが緩和してしまい、酸素透過率や機械的強度に劣るフィルムとなり好ましくない。
【0032】
[吸水率]
包装用フィルムは、その吸水率が、好ましくは0.8%以下、さらに好ましくは0.7%以下である。吸水率が0.8%より大きいと内容物が吸水してしまい、乾燥剤を封入する必要が生じ好ましくない。
【0033】
[酸素透過度]
包装用フィルムは、その酸素透過度が、好ましくは60ml/m・day・atm以下、さらに好ましくは40ml/m・day・atm以下である。60ml/m・day・atmより大きいと、内容物が酸化されてしまい、変質したり、味が変わってしまったりして好ましくない。酸素透過度は二軸配向することで抑制することができ、縦、横の延伸倍率の積を、好ましくは9倍以上、更に好ましくは12倍以上として、60ml/m・day・atm以下の値を達成することができる。また、ジエチレングリコール量を減少させることも、酸素透過度の抑制に有効である。
【0034】
[透湿度]
包装用フィルムは、その透湿度が25g/m・24hr以下であることが好ましい。フィルムの吸水率がいかに小さくとも、透湿度がこの値より大きいと内容物が吸水してしまい、乾燥剤を封入する必要が生じ好ましくないからである。
【0035】
[厚み]
包装用フィルムは、その厚みが、好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは7〜26μm、特に好ましくは10〜15μmである。5μmより薄いと破れやすく、取り扱いが難しくなり、50μmより厚いと破れにくいが、硬いフィルムとなり、柔軟性に欠け好ましくない。
【0036】
[F5値]
包装用フィルムは、そのF5値が、全方向において好ましくは1300kg/cm以上、さらに好ましくは1400kg/cm以上である。1300kg/cmより低いとその方向で破れやすいフィルムとなり好ましくない。
【0037】
[ヒートシール層]
包装用フィルムには、ヒートシールを目的として、ヒートシール層を設けることができ、包装袋とすることができる。通常、ヒートシール層は、包装用フィルムに積層して形成される。
【0038】
ヒートシール層のポリマーとしては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステルを用いることができる。
【0039】
ヒートシール層のポリマーとしては、包装用フィルムのポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートよりも融点の低いものが好ましく、さらには融点が200℃以下のもの、特に150℃以下のものが好ましい。この観点から、ポリエステルとしては、共重合量が20モル%以上のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートおよびポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリオレフィンとしては、ポリエチレンおよびポリプロピレンが好ましい。さらに、融点およびコストの面から、特にポリエチレンが好ましい。
【0040】
ヒートシール層の積層方法は特に限定されない。例えば、接着剤もしくは接着性樹脂層を介在させて積層する方法、直接共押出しする方法、ドライラミネート法または押出しラミネート法等を用いることができる。
【0041】
[易接着層]
包装用フィルムは、ヒートシール層との接着性を向上させるために、ヒートシール層と接着する側の表面に塗付層を設けることが好ましい。塗布層は、昇華性染料と樹脂バインダーとからなるインキ層と、ポリエステルフィルムとの接着性を高めるためにも、設けることが好ましい。
【0042】
この塗付層は、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂およびこれらで変性されたポリエステル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種の水溶性または水分散性樹脂からなることが好ましい。
【0043】
ポリエステル系樹脂は、それを構成する成分として、以下のような多価カルボン酸および多価ヒドロキシ化合物を例示できる。すなわち、多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グルタル酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシン酸、無水トリメリット酸、無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、トリメリット酸モノカリウム塩、およびそれらのエステル形成性誘導体、等を用いることができ、多価ヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、p−キシリレングリコール、ビスフェノールA−エチレングリコール付加物、ビスフェノールA−1,2−プロピレングリコール付加物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリテトラメチレンオキシドグリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジメチロールエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチロールプロピオン酸カリウム、等を用いることができる。これらの化合物の中から、それぞれ適宜1つ以上選択して、常法の重縮合反応によりポリエステル系樹脂を合成する。
【0044】
なお、上記のほか、ポリエステル系樹脂とともに、またはポリエステル系樹脂に代えて、後述するアクリルおよびビニル系樹脂変性ポリエステル樹脂や、ポリエステルポリオールをイソシアネートで鎖延長したポリエステルポリウレタンなどのポリエステル成分を有する複合高分子を、変性されたポリエステル系樹脂として用いることができる。
【0045】
ウレタン系樹脂は、それを構成する成分として、以下のような多価ヒドロキシ化合物、多価イソシアネート化合物、鎖長延長剤、架橋剤などを例示できる。すなわち、多価ヒドロキシ化合物としては、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールのようなポリエーテル類、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン−ブチレンアジペート、ポリカプロラクトンのようなポリエステル類、ポリカーボネート類、アクリル系ポリオール、ひまし油、などを用いることができる。多価イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、などを用いることができる。鎖長延長剤あるいは架橋剤の例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ヒドラジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、エチレンジアミン−ナトリウムアクリレート付加物、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、水などを用いることができる。これらの化合物の中から、それぞれ適宜1つ以上選択して、常法の重縮合−架橋反応によりポリウレタン系樹脂を合成する。
【0046】
アクリル系樹脂は、アルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリレートを主要な成分とするものが好ましく、当該成分が30〜90モル%であり、共重合可能でかつ官能基を有するビニル単量体成分70〜10モル%を含有する水溶性あるいは水分散性樹脂である。アルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリレートと共重合可能でかつ官能基を有するビニル単量体は、官能基としてカルボキシル基またはその塩、酸無水物基、スルホン酸基またはその塩、アミド基またはアルキロール化されたアミド基、アミノ基(置換アミノ基を含む)またはアルキロール化されたアミノ基あるいはそれらの塩、水酸基、エポキシ基などを有するビニル単量体である。これらの中でも特に好ましいものはカルボキシル基またはその塩、酸無水物基、エポキシ基などである。これらの基は樹脂中に2種類以上含有されていてもよい。アルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレートのアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
【0047】
アルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリレートと共重合する官能基を有するビニル系単量体は、反応性官能基、自己架橋性官能基、親水性基などの官能基を有する下記の化合物類が使用できる。カルボキシル基またはその塩、酸無水物基を有する化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、これらのカルボン酸のナトリウムなどとの金属塩、アンモニウム塩あるいは無水マレイン酸などが挙げられる。スルホン酸基またはその塩を有する化合物としては、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、これらのスルホン酸のナトリウムなどとの金属塩、アンモニウム塩などが挙げられる。アミド基あるいはアルキロール化されたアミド基を有する化合物としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、メチロール化アクリルアミド、メチロール化メタクリルアミド、ウレイドビニルエーテル、β−ウレイドイソブチルビニルエーテル、ウレイドエチルアクリレートなどが挙げられる。アミノ基あるいはアルキロール化されたアミノ基あるいはそれらの塩を有する化合物としては、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、2−アミノエチルビニルエーテル、3−アミノプロピルビニルエーテル、2−アミノブチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、それらのアミノ基をメチロール化したもの、ハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸、サルトンなどにより4級化したものなどが挙げられる。水酸基を有する化合物としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β−ヒドロキシプロピルメタクリレート、β−ヒドロキシエチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレートなどが挙げられる、エポキシ基を有する化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。その他官能基を有する化合物として、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネートなどが挙げられる。さらに、エチレン、プロピレン、メチルペンテン、ブタジエン、スチレン、αーメチルスチレンなどのオレフィン類や、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、塩化ビニル、フッ化ビニリデン、四フッ化エチレン、酢酸ビニルなどもビニル系単量体化合物として挙げられる。
【0048】
ビニル系樹脂で変性されたポリエステル系樹脂の水溶性または水分散性樹脂はポリエステルの水溶性または水分散性樹脂中においてビニル系樹脂を重合することによって合成できる。このポリエステルを構成する成分として以下のような多塩基酸またはそのエステル形成誘導体とポリオールまたはそのエステル形成誘導体を例示できる。すなわち、多塩基酸成分としてはテレフタル酸、イソフタール酸、フタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ダイマー酸等が挙げられる。これら酸成分を2種以上を用いて共重合ポリエステル樹脂を合成する。また、若干量ながら不飽和多塩基酸成分のマレイン酸、イタコン酸等及びp−ヒドロキシ安息香酸等の如きヒドロキシカルボン酸を用いることができる。また、ポリオール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ジメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール等が挙げられる。これらは2種以上を用いることができる。また、ビニル系樹脂成分以下に例示するようなビニル系モノマーが挙げられる。このビニル系モノマーとしては、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等);2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ含有モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N、N−ジアルキルアクリルアミド、N、N−ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)、N−アルコキシアクリルアミド、N−アルコキシメタクリルアミド、N、N−ジアルコキシアクリルアミド、N、N−ジアルコキシメタクリルアミド(アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等)、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド等のアミド基含有モノマー;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等のガルボキシ基またはその塩を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物のモノマー;ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレン、αーメチルスチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、アルキルイタコン酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジエン等のモノマーが挙げられる。また、これらモノマーが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらモノマーは1種あるいは2種以上を用いて共重合することができる。
【0049】
塗布層を形成するためい用いる塗布液は、上記樹脂の水溶性または水分散性樹脂や他の添加物に影響を与えない限り、若干の有機溶剤を含んでいてもよい。この塗布液はアニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤等の界面活性剤を必要量添加して用いることができる。かかる界面活性剤としては水性塗布液の表面張力を40dyne/cm以下に低下でき、ポリエステルフィルムへの濡れを促進するものが好ましく、例えばポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンー脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4級アンモニウムクロライド塩、アルキルアミン塩酸、ベタイン型界面活性剤等を挙げることができる。
【0050】
塗布層には、固着性(ブロッキング性)、耐水性、耐溶剤性、機械的強度の改良のために架橋剤としてイソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、オキサゾリン系化合物、アジリジン化合物、メラミン系化合物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコ−アルミネート系カップリング剤などを含有しても良い。
【0051】
塗付層の樹脂成分に架橋反応点があれば、過酸化物、アミン類などの反応開始剤や、感光性樹脂などに増感剤を含有しても良い。
【0052】
固着性や滑り性改良のために、塗布層中に微粒子を含有することが好ましい。微粒子としては、無機系微粒子と有機系微粒子のいずれでもよく、無機系微粒子として、シリカ、シリカゾル、アルミナ、アルミナゾル、ジルコニウムゾル、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム、カーボンブラック、硫化モリブデン、酸化アンチモンゾルなどを、有機系微粒子として、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などを含有してもよい。さらに必要に応じて、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、帯電防止剤、有機系潤滑剤、酸化防止剤、発泡剤、染料、顔料などを含有しても良い。
【0053】
塗付層は、ポリエステルフィルム製造工程中で結晶配向が完了する前のポリエステルフィルムの片面または両面に塗布液を、塗工して形成することが好ましい。
【0054】
塗付層を形成するための塗付液は、ポリエステルフィルム製造工程と切り離して塗工してもよいが、この場合には、塵、埃等を巻き込みやすく、その部分が印刷時の欠点となりクリーンな雰囲気が望ましく、更には好適なフィルムを比較的安価で製造でき、これらの点から製造工程中の塗工が好ましい。その際、塗布液の固形分濃度は通常0.1〜30重量%であり、更に好ましくは1〜10重量%である。塗布量は走行中のフィルム1m当り0.5〜50gが好ましい。
【0055】
塗工方法としては公知の方法が適用できる。例えば、ロールコート法、グラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフ法、含浸法、カーテンコート法等を単独または組み合わせて適用するとよい。
【0056】
[フィルムの製造方法]
包装用フィルムは、通常の方法、例えば、IダイまたはTダイにより押出、急冷された未延伸フイルムを、二軸延伸して、熱固定することにより有利に製造することができる。
【0057】
延伸方法は公知の方法で良いが、延伸温度は通常100〜150℃であり、延伸倍率は、縦方向に、好ましくは1.5〜6.0倍、より好ましくは2.5〜5.0倍であり、横方向に、好ましくは2.5〜6.0倍、より好ましくは2.8〜5.2倍である。延伸して得られたフイルムは170〜255℃、好ましくは180〜250℃で1〜100秒間熱固定する。
【0058】
延伸は一般に用いられる方法、例えばロールによる方法やテンターを用いた方法で行うことができ、縦方向と横方向を同時に延伸してもよく、また縦方向・横方向に逐次延伸してもよい。
【0059】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、例中の各特性値は、次の方法により測定した。また、例中の「部」とあるのは「重量部」を表す。ジエチレングリコールはDEGと略称することがある。ガスクロマトグラフィーには日立製作所製263−70型を用いた。
【0060】
(1)ジエチレングリコールの含有量(DEG量)
抱水ヒドラジンを用いてポリマーを分解し、ガスクロマトグラフィーにより定量した。
【0061】
(2)全光線透過率およびヘーズ
JIS K6714−1958に従い、全光線透過率Tt(%)と散乱光透過率Td(%)を求め、ヘーズ(Td/Tt×100)(%)を算出した。
【0062】
(3)350nmの光線透過率
島津製作所分光光度計(MPC−3100)を用いて、フィルムの試料の350nmの光線透過率を百分率(%)で表し光線透過率とした。
【0063】
(4)表面粗さ(中心線表面粗さRa)
非接触式3次元粗さ計(小坂研究所製、ET30HK)を用いて波長780nmの半導体レーザー、ビーム径1.6μmの光触針で、測定長(LX)1mm、サンプリングピッチ2μm、カットオフ0.25mm、縦方向拡大倍率1万倍、横方向拡大倍率200倍、走査線数100本(従って、Y方向の測定長LY=0.2mm)の条件にて、フィルム表面の突起プロファイルを測定し、その粗さ曲面をZ=F(X、Y)で表したとき、次の式で得られる値(Ra、単位nm)をフィルムの表面粗さとして定義した。
【0064】
【数1】
Figure 0003592960
【0065】
(5)突き刺し強度
厚生省告示370号に準拠して測定した。
【0066】
(6)F5値
JIS C−2318に準拠して測定した。
【0067】
(7)軟化点
JIS K−7196に準拠して測定した。
【0068】
(8)吸水率
JIS K−6911に準拠して測定した。
【0069】
(9)酸素透過度
JIS K−7126に準拠して測定した。
【0070】
(10)透湿度
JIS Z−0208に準拠して測定した。
【0071】
(11)フィルム厚み
アンリツ(株)製電子マイクロメータ(K−312A型)を用いて、針圧30gにてフィルム厚みを測定した。
【0072】
(12)粒子の粒径および粒径比
(12.1)粒子の粒径
試料フィルム小片を、走査型電子顕微鏡用試料台に固定し、日本電子(株)製スパッターリング装置(JIS−1100型イオンスパッターリング装置)を用いてフィルム表面に、1×10−3torrの真空下で0.25kV、1.25mAの条件にて、イオンエッチング処理を10分間施した。さらに、同じ装置で金スパッターを施し、走査型電子顕微鏡にて1〜3万倍で観測し、日本レギュレーター(株)製ルーゼックス500にて、少なくとも100個の粒子の長径(Dli)、短径(Dsi)及び面積相当粒径(Di)を求めた。下式で表される面積相当(Di)の数平均値を平均粒径(D)とした。
【0073】
【数2】
Figure 0003592960
【0074】
(12.2)粒子粒径比
前項(12.1)で得られた粒子の長径(Dli)及び短径(Dsi)から下式で表される長径(Dli)、短径(Dsi)をそれぞれ、これらの式より算出した。
【0075】
【数3】
Figure 0003592960
【0076】
[実施例1]
ナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチル100部、およびエチレングリコール60部を、エステル交換触媒として酢酸マンガン四水塩0.03部を使用し、150℃から238℃に徐々に昇温しながら120分間エステル交換反応を行なつた。途中反応温度が170℃に達した時点で三酸化アンチモン0.024部を添加し、さらに平均粒径が0.5μmの球状シリカ粒子を0.15重量部を添加し、エステル交換反応終了後、リン酸トリメチルをエチレングリコール中で135℃、5時間1.1〜1.6kg/cmの加圧下で加熱処理した溶液(リン酸トリメチル換算量で0.023部)を添加した。その後反応生成物を重合反応器に移し、290℃まで昇温し、0.2mmHg以下の高真空下にて重縮合反応を行なつて25℃のo−クロロフィノール溶融で測定した固有粘度が0.61dl/g、DEG共重合量1.0mol%のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを得た。
【0077】
このポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレットを170℃で6時間乾燥後、押出し機ホッパーに供給し、溶融温度310℃で溶融し、1mmのスリット状ダイを通して表面温度60℃の回転冷却ドラム上に押出し、急冷して未延伸フィルムを得た。このようにして得られた未延伸フィルムを120℃にて予熱し、さらに低速、高速のロール間で15mm上方より900℃のIRヒーターにて加熱して、縦方向に3.6倍に延伸し、続いてテンターに供給し、140℃にて横方向に3.9倍に延伸した。得られた二軸配向フィルムを220℃の温度で5秒間熱固定し190℃の温度で幅方向に0.5%弛緩させ、厚み12μmの二軸配向フイルムを得た。この二軸配向フイルムを熱処理に引き続いて横方向の把持を解除し、縦方向は緊張状態で冷却ロールに接触させて急冷した後ロールに巻取り、包装用フィルムを得た。得られた包装用フイルム上に厚さ25μmのポリエチレンフィルムを、脂肪族エステル系接着剤(商品名:タケラックA515、武田薬品工業株式会社製)を接着剤として用いたドライラミネーション(塗布量2.8g/m)によりシーラント剤として積層し、包装用フィルムを得た。この包装用フィルムの特性は表1に示すとおり、良好なものであった。
【0078】
[実施例2、3、比較例3]
実施例1において、添加する球状シリカ粒子の粒径および添加量を表1のとおりにする以外はすべて同様に行った。評価結果を第1表に示す。
【0079】
[実施例4、比較例1]
実施例1において、添加するエチレングリコールおよび、エステル交換反応時間を表1のとおりにする以外はすべて同様に行った。評価結果を第1表に示す。
【0080】
[比較例2]
実施例1において、添加するジエチレングリコールの量を表1のとおりにする以外はすべて同様に行った。評価結果を第1表に示す。
【0081】
【表1】
Figure 0003592960
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、透明性、ガス遮断性、紫外線カット性、耐熱性にすぐれ、破袋し難い包装用フィルムを提供することができる。この包装用フィルムは包装袋として利用することができ、医薬品包装袋として好適に使用できる。

Claims (5)

  1. ジエチレングリコール成分を0.1モル%〜モル%(全グリコール成分の総量に対し)含有するポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの二軸配向フィルムからなり、該フィルムは粒径比(長径/短径)が1.0〜1.2かつ平均粒径が0.1〜1.0μmである球状シリカ微粒子を0.05〜1重量%含み、フィルムの表面粗さRaが60nm以下、ヘーズが20%以下、全光線透過率が75%以上、350nmでの光線透過率が20%以下である包装用フィルム。
  2. 突き刺し強度が0.5kg以上、軟化点が250℃以上、吸水率が0.8%以下、酸素透過度が60ml/m2・day・atm以下、透湿度が25g/m2・24hr以下、厚みが5〜50μm、全方向においてF5値が1300kg/cm2以上である、請求項1に記載の包装用フィルム。
  3. 請求項1または2いずれかに記載の包装用フィルムにヒートシール層を設けてなる包装袋。
  4. ヒートシール層がポリエチレンである請求項に記載の包装袋。
  5. 請求項に記載の包装袋からなる医薬品包装袋。
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