JP3581336B2 - 既存杭の引き抜き方法およびそれに使用する掘削ケーシング - Google Patents

既存杭の引き抜き方法およびそれに使用する掘削ケーシング Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中に埋設された既存杭の引き抜き方法およびそれに使用する掘削ケーシングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図7に示すような主筋15が配筋されたコンクリート製の既存杭1の引き抜き方法として、例えば、クレーンで吊支したバイブロハンマーを既存杭の頭部にチャック装置で接続し、バイブロハンマーによって発生する上下運動を利用して、既存杭をバイブロハンマーとともにクレーンで吊り上げて引き抜く方法や、図8〜図10に示すように先端にケーシングビット11を取り付け、下方部の内側に杭破壊用のビット12の複数個をスパイラル状に取り付けたオーガーケーシング13を利用する方法がある。
【0003】
このオーガーケーシング13による方法は、オーガーケーシング13を回転しながら既存杭1の周囲にこれを取り囲むように挿入し、杭破壊用のビット12で既存杭1の外周面を切削して主筋15を切断しながら既存杭1を縮径し、この縮径部分をハンマーグラブ16などでつかんで折って引き上げるもので、かかる動作を繰り返して既存杭1を上部から順次切削し径を小さくしてから折って引き抜いていくものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前者のバイブロハンマーを用いる方法では、稼働時の振動と騒音が大きく、近隣の住民などへの影響を配慮すると都市部などでの施工が困難であり、また、後者のオーガーケーシング13を利用する方法は、複数個の杭破壊用のビット12が適宜間隔でオーガーケーシング13の内周面に突出しているため、既存杭1とオーガーケーシング13の内周面との間に隙間が生じ、この隙間や切断後の未だ地中に残っている既存杭1の上部に、杭破壊用のビット12での切削により生じるスライム14が落下して残留し、オーガーケーシング13の内部がこのスライム14で詰まり、下方部分にいくにしたがい切削しにくくなるおそれがある。
【0005】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、近隣住民などの住宅環境を害するおそれがなく、しかも、既存杭を切削する場合に、切削により発生するスライムによって以後の切削が困難になることを防止して、容易かつ確実に引き抜くことができる既存杭の引き抜き方法およびそれに使用する掘削ケーシングを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、既存杭の引き抜き方法として、第1に、下方部の内周面に、帯状のカッターを上方にいくにしたがい内径が小さくなるようにしてスパイラル状に設けた掘削ケーシングを回転させながら既存杭を囲むようにして地盤に挿入し、前記掘削ケーシングの内側のスパイラル状のカッターで既存杭の外周部を切削して縮径させ、該縮径箇所で既存杭を切断し切断箇所よりも上方部分を引き抜き、これを順次繰り返し、既存杭の全体を引き抜くこと、第2に、掘削ケーシングの挿入は、オールケーシング工法で使用する建て込み装置によることを要旨とするものである。
【0007】
既存杭の引き抜き方法に使用する掘削ケーシングとして、第3に、外周をチャックされながら回転推進されて地盤に挿入させる掘削ケーシングにおいて、下方部の内周面に帯状のカッターを上方にいくにしたがい内径が小さくなるようにしてスパイラル状に設けたことを要旨とするものである。
【0008】
請求項1記載の本発明によれば、既存杭を囲むようにして掘削ケーシングを回転させながら地盤に挿入することにより、挿入と同時に掘削ケーシングの内側のスパイラル状のカッターが既存杭の外周部を切削する。これにより、既存杭の切削部分が縮径し、該縮径箇所で既存杭が折れる。よって、既存杭が切断され切断箇所よりも上方部分の既存杭を引き抜き、かかる作業を順次繰り返せば、既存杭の下方部分も引き抜かれる。この場合、バイブロハンマーによる場合のような振動や騒音は発生せず、また、大規模なクレーンも使用しないで引き抜きが行える。
【0009】
請求項2記載の本発明によれば、前記作用に加えて、掘削ケーシングの挿入は、オールケーシング工法で使用する建て込み装置を使用するから、装置が大規模にならず、施工場所の制約も少なくなり、掘削ケーシングを使用して既存杭を確実に引き抜くことができる。
【0010】
請求項3記載の本発明によれば、掘削ケーシングとして、掘削ケーシングの下方部には内周面に帯状のカッターを上方にいくにしたがい内径が小さくなるようにしてスパイラル状に設けたから、このカッターで既存杭を切削したときに発生するスライムは、スパイラル状のカッターにそって引き上げられる。よって、スライムが掘削ケーシングの内部で落下して既存杭との間の隙間に詰まることもなく、既存杭の下方部分の切断が困難になることがない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の既存杭の引き抜き方法で使用する建て込み装置と掘削ケーシングの斜視図、図2は同上要部である掘削ケーシングの下方部分の縦断正面図で、建て込み装置2の構造から説明すると、該建て込み装置2は周知のように例えばオールケーシング工法で使用する圧入機であり、ケーシング3の外周をたが状に締め付けるチャック装置4とこのチャック装置4を回転駆動するモーターや減速機などの駆動装置5と、これらチャック装置4および駆動装置5を上下動する油圧シリダーによる昇降シリンダー6とからなる。
【0012】
図中7は建て込み装置2を水平に設置する水平ジャッキによるアウトリガーを示す。
【0013】
ケーシング3は前記建て込み装置2により外周をチャックされながら回転推進されて地盤に挿入されるもので、適宜途中で継ぎ足して必要な長さとする本体管と、この本体管の先端に着脱自在に嵌着するケーシングヘッドとの組合せからなり、嵌着部はボルトで締結する。そして、先端のケーシングヘッドの先端には掘削刃であるケーシングビット11を設けた。このケーシングビット11は切削土を外側に押し出すように刃の角度を設定する。
【0014】
本発明ではかかる構成に加えて図2、図3にも示すようにケーシング3の先端のケーシングヘッドの先端の内周面に帯状のカッター8を上方にいくにしたがい内径が小さくなるようにしてスパイラル状に設けた。このカッター8はケーシング3を構成する金属よりも焼き入れの多い超硬金属をもって帯の長さ方向に連続する山部と谷部とで形成し、溶接などにより堅牢にケーシング3の内周に突出させて固着することが望ましい。
【0015】
次にかかるケーシング3を使用して既存杭1を引き抜く方法を図4〜図6について説明する。埋設されている既存杭1の上方に建て込み装置2を据え付け、ケーシング3をその外周をチャック装置4で締め付け固定し、駆動装置5でこのチャック装置4を回転させると同時に昇降シリンダー6をフリーとしてケーシング3を既存杭1の周囲を囲むようにしてその外周部分の地盤に挿入する。なお、既存杭1は図7について既に説明したものと同様の主筋15が配筋されたコンクリート製のものである。
【0016】
この場合、ケーシング3には先端にケーシングビット11が突設してあるから、硬質地盤でも容易に挿入できる。
【0017】
図4に示すように所定の深度、すなわち杭頭までケーシング3を回転させながら挿入し、さらにそのまま図5に示すようにケーシング3を回転させながら既存杭1の周囲に挿入すれば、ケーシング3の内周面にスパイラル状に突設してある帯状のカッター8が既存杭1の外周面に食い込み、回転にともない上方から下方に向けて順次切削する。
【0018】
これにより、既存杭1の切削部分が縮径し、該縮径部分を図6に示すようにハンマーグラブ16などでつかんで折り曲げれば、縮径部分の下部位置で既存杭1が切断される。よって、切断箇所よりも上方部分の縮径された既存杭1を引き抜き、かかる作業を順次繰り返せば、既存杭1の下方部分も引き抜かれ、既存杭1が全長にわたって引き抜かれる。
【0019】
前記カッター8による既存杭1の外周部の切削の際、切削により多量のスライム14が発生するが、スライム14は、スパイラル状のカッター8の回転によってこれにそって引き上げられる。よって、スライム14がケーシング3の内部で落下して既存杭1との間の隙間に詰まることもなく、既存杭1の下方部分の切断が困難になることがない。この場合、バイブロハンマーによる場合のような振動や騒音は発生せず、また、大規模なクレーンも使用しないで引き抜きが行える。
【0020】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の既存杭の引き抜き方法およびそれに使用する掘削ケーシングは、バイブロハンマーによる場合のような振動や騒音が発生しないから、近隣住民などの住宅環境を害するおそれがなく、しかも、既存杭を切削する場合に、切削により発生するスライムがケーシング内を落下することを防止できるから、落下したスライムがケーシング内で詰まって以後の切削が困難になることを阻止して、容易かつ確実に引き抜くことができる。また、大規模なクレーンも使用しないで引き抜きが行えるから、施工場所の制約も少なくなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の既存杭の引き抜き方法で使用する建て込み装置と掘削ケーシングの斜視図である。
【図2】本発明の既存杭の引き抜き方法で使用する掘削ケーシングの下方部分の縦断正面図である。
【図3】本発明の既存杭の引き抜き方法で使用する掘削ケーシングの下方部分の横断平面図である。
【図4】本発明の既存杭の引き抜き方法を示す掘削ケーシングによる切削開始状態の縦断正面図である。
【図5】本発明の既存杭の引き抜き方法を示す掘削ケーシングによる切削中の状態の縦断正面図である。
【図6】本発明の既存杭の引き抜き方法を示す切断時の状態を示す縦断正面図である。
【図7】引き抜こうとする既存杭の縦断正面図である。
【図8】従来の掘削ケーシングによる既存杭の引き抜き方法の切削開始時の縦断正面図である。
【図9】従来の掘削ケーシングによる既存杭の引き抜き方法の切削途中の縦断正面図である。
【図10】従来の掘削ケーシングによる既存杭の引き抜き方法の切断時の状態を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1…既存杭
2…建て込み装置 3…ケーシング
4…チャック装置 5…駆動装置
6…昇降シリンダー 7…アウトリガー
8…カッター
11…ケーシングビット 12…杭破壊用のビット
13…オーガーケーシング 14…スライム
15…主筋 16…ハンマーグラブ

Claims (3)

  1. 下方部の内周面に、帯状のカッターを上方にいくにしたがい内径が小さくなるようにしてスパイラル状に設けた掘削ケーシングを回転させながら既存杭を囲むようにして地盤に挿入し、前記掘削ケーシングの内側のスパイラル状のカッターで既存杭の外周部を切削して縮径させ、該縮径箇所で既存杭を切断し切断箇所よりも上方部分を引き抜き、これを順次繰り返し既存杭の全体を引き抜くことを特徴とする既存杭の引き抜き方法。
  2. 掘削ケーシングの挿入は、オールケーシング工法で使用する建て込み装置による請求項1に記載の既存杭の引き抜き方法。
  3. 外周をチャックされながら回転推進されて地盤に挿入させる掘削ケーシングにおいて、下方部の内周面に帯状のカッターを上方にいくにしたがい内径が小さくなるようにしてスパイラル状に設けたことを特徴とする掘削ケーシング。
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