JP3579729B2 - 液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、液晶表示素子の材料として使用されるネマチック液晶組成物、およびその液晶組成物を用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子(LCD)の開発における最近のテーマとして、(1)カラー表示に対応するために高精細(高コントラスト)であること、および(2)動画に対応するために高速応答性があること、が強く要求され、それぞれのLCD表示方式に対して種々検討がされている。その中で、薄膜トランジスター(TFT)等のアクティブマトリックスLCD(AM−LCD)は、カラー表示、高精細表示において改善が進み、フラットディスプレイの本命として注目をあびている。このAM−LCDは、動作方式としては上下の基盤における液晶分子の配向を90゜にツイストさせたTN表示方式を採用している。
【0003】
このTN表示方式においては、G.Bauerによって報告されている(Cryst.Liq.,63,45(1981))ように、セル表面の干渉縞の発生を防止するために、セルに充填される液晶材料の屈折率異方性(Δn)とセル厚(d)μmの積Δn・dをある一定の値(例えばΔn・d=0.5あるいはΔn・d=1.0等)に設定する必要がある。したがって、Δnの大きな液晶材料を用いればdの値を小さくすることができる。dが小さくなれば応答時間(τ)は液晶材料の粘度(η)に比例し且つセル厚dの2乗に比例するために、τは著しく低下する。このように液晶表示素子に用いられる液晶組成物としては、適当に高いΔnを有し、かつ低粘度であることは非常に有益である。
また、特にAM−LCDにおいては高コントラストを保つために電圧保持率(V.H.R.)の高い、あるいは比抵抗値の大きいといった、いわゆる信頼性の高い液晶組成物が求められている。
【0004】
特開平2−289682号公報には、末端にCN基を有する化合物を用いた液晶組成物は比抵抗が小さくAM−LCD用液晶組成物としては適さないこと、分子長軸方向の末端にF原子を二つ有する基を持った化合物を用いた液晶組成物は、比抵抗が大きく、AM−LCD用液晶組成物として優れていることが開示されている。しかしながら、特開平2−289682号公報に開示されている液晶組成物は、Δnが小さく、上記した課題である高速応答性には十分に対応できないという欠点を有している。
このように、液晶組成物は種々の要求特性について鋭意検討されてはいるものの、常に改良を要求されているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明の目的は、AM−LCDに求められる高信頼性等の種々の特性を満たしながら、特に高速応答性に対応するために、適当に高いΔnを有し、且つ低粘度の液晶組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一は、
(1) 第一成分として、一般式(I)
【0007】
【化5】
Figure 0003579729
【0008】
(式中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基または炭素数2〜10のアルケニル基を示し、これらの基中の、任意の一つもしくは相隣接しない二つ以上のメチレン基は酸素原子によって置換されてもよい。)で表される化合物を少なくとも一つ含有し、第二成分として一般式(II)、(III)または(IV)
【0009】
【化6】
Figure 0003579729
【0010】
(これらの式において、Rは炭素数1〜10のアルキル基を示し、XはF、Cl、CF、OCF、CHF、OCHF、OCFClまたはOCFCHFCFを示し、QおよびQはそれぞれ独立にH、FまたはClを示し、(A)はトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは、側位の一つもしくは互いにオルト位にない二つのHがFで置換していてもよい1,4−フェニレンを示し、Zは−CHCH−、−COO−または単結合を示し、Zは−CHCH−、−CH=CH−または単結合を示し、Zは−CHCH−、−COO−または単結合を示し、Zは−CHCH−または単結合を示す。)で表される化合物からなる群から選択された少なくとも一つの化合物を含有することを特徴とする液晶組成物に関する。
【0011】
本発明の態様の一部は、以下の(2)〜(6)項に示される。
(2) 液晶組成物の全重量に対して、第一成分の混合割合が3〜40%であり、第二成分の混合割合が50〜97%である前記(1)項に記載の液晶組成物。
(3) 第三成分として、一般式(V)
【0012】
【化7】
Figure 0003579729
【0013】
(式中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基を示し、これらの基中の、任意の一つもしくは相隣接しない二つ以上のメチレン基は酸素原子によって置換されてもよく、(C)はトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンを示し、Zは−CHCH−または単結合を示す。)または一般式(VI)
【0014】
【化8】
Figure 0003579729
【0015】
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を、Rは炭素数1〜10のアルキル基もしくはアルコキシ基をそれぞれ示し、(D)および(E)はトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンを示す。)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有することを特徴とする前記(1)項または(2)項に記載の液晶組成物。
【0016】
(4) 液晶組成物の全重量に対して、第3成分が40%以下であることを特徴とする前記(3)項に記載の液晶組成物。
(5) 一般式(I)においてRおよびRがそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基またはアルコキシ基であることを特徴とする、前記(1)〜(4)項のいずれか一項に記載の液晶組成物。
(6) 一般式(II)、(III)または(IV)において、XがF、Cl、またはOCFCHFCFを示すことを特徴とするとする、前記(1)〜(5)項のいずれか一項に記載の液晶組成物。
【0017】
本発明の第二は、
(7)前記の第(1)〜(6)項のいずれか一項に記載の液晶組成物を用いる液晶表示素子に関する。
以下、本発明の液晶組成物を構成する各成分の液晶化合物について説明する。
本発明の一般式(I)で表される化合物として、好ましくは以下の化合物を挙げることができる。
【0018】
【化9】
Figure 0003579729
【0019】
これらの式において、RおよびR’はそれぞれ独立にアルキル基またはアルケニル基を示す。
これらの化合物は主として高いΔnを持つ材料として、および/または低い粘性を有する材料として、本発明において重要な役割を担う物である。
本発明の一般式(I)で表される化合物に類似した化合物として、例えば、仏国特許FR.2,141,438号、およびFR.2,161,285号、および特開昭61−5031号公報等で開示されているようなトラン系化合物が挙げられる。しかしながら、これらのトラン化合物と式(I)の化合物とを比較すると、本発明の液晶組成物を調製する場合に同量の添加量であれば式(I)で表される化合物を使用した方がトラン系化合物を使用するよりも、よりネマチックレンジが広く(すなわち透明点が高く)、かつ、より高いΔnを有する液晶組成物を調製できる。
【0020】
さらに、高い電圧保持率(V.H.R.)等の高信頼性の要求されるAM−LCD用の本発明の液晶組成物を調製する場合、式(I)で表される化合物を使用した方がトラン化合物を使用するよりも高い電圧保持率を有する液晶組成物を得ることができる。また、例えば上記公報に記載されているように、式(I)で表される化合物はトラン系化合物を合成する場合の中間体として合成されるので、その製造コストがトラン化合物よりも安価であると言う利点もある。
本発明の一般式(II)の化合物として、好ましくは以下の式で表される化合物を挙げることができる。
【0021】
【化10】
Figure 0003579729
【0022】
【化11】
Figure 0003579729
【0023】
【化12】
Figure 0003579729
【0024】
【化13】
Figure 0003579729
【0025】
【化14】
Figure 0003579729
【0025】
【化15】
Figure 0003579729
【0026】
これらの式においてRはアルキル基を示す。
一般式(II)の化合物の中で特に好ましい化合物として、(II−1)、(II−2)、(II−3)、(II−4)、(II−10)、(II−23)、(II−24)、(II−25)、(II−26)、(II−45)、(II−46)、および(II−47)の各式で表される化合物を挙げることができる。一般式(II)で表される化合物は誘電率異方性が正の、2個の六員環を持つ化合物であり、本発明の液晶組成物において主としてしきい値電圧の調整および/または粘度の調整の目的で使用される。
本発明の一般式(III)の化合物として、好ましくは以下の式で表される化合物を挙げることができる。
【0027】
【化16】
Figure 0003579729
【0028】
【化17】
Figure 0003579729
【0029】
【化18】
Figure 0003579729
【0030】
【化19】
Figure 0003579729
【0031】
【化20】
Figure 0003579729
【0032】
【化21】
Figure 0003579729
【0033】
【化22】
Figure 0003579729
【0034】
【化23】
Figure 0003579729
【0035】
【化24】
Figure 0003579729
【0036】
【化25】
Figure 0003579729
【0037】
【化26】
Figure 0003579729
【0038】
【化27】
Figure 0003579729
【0039】
【化28】
Figure 0003579729
【0040】
【化29】
Figure 0003579729
【0041】
【化30】
Figure 0003579729
【0042】
これらの式においてRはアルキル基を示す。
一般式(III)で表される化合物の中で特に好ましい化合物として、(III−1)、(III−2)、(III−3)、(III−4)、(III−10)、(III−13)、(III−19)、(III−20)、(III−21)、(III−23)、(III−24)、(III−25)、(III−26)、(III−32)、(III−35)、(III−41)、(III−42)、(III−43)、(III−45)、(III−46)、(III−47)、(III−48)、(III−54)、(III−63)、(III−64)、(III−65)、(III−67)、(III−68)、(III−69)、(III−70)、(III−71)、(III−72)、(III−73)、(III−79)、(III−82)、(III−88)、(III−89)、(III−90)、(III−92)、(III−93)、(III−94)、(III−110)、(III−111)、(III−112)、(III−118)、(III−119)、(III−120)、(III−121)、(III−122)、(III−126)、(III−127)、および(III−128)の各式で表される化合物を挙げることができる。一般式(III)の化合物は,誘電率異方性が正の、3個の六員環を持つ化合物であり、高い透明点と広い液晶相範囲を持つ。この化合物は本発明の液晶組成物において、主として透明点および液晶相範囲の調整、しきい値電圧の調整、Δnの調整、および/または粘度の調整を目的として使用される。
本発明の一般式(IV)の化合物として、好ましくは以下の式で表される化合物を挙げることができる。
【0043】
【化31】
Figure 0003579729
【0044】
【化32】
Figure 0003579729
【0045】
【化33】
Figure 0003579729
【0046】
【化34】
Figure 0003579729
【0047】
一般式(IV)で表される化合物の中で特に好ましい化合物として、(IV−1)、(IV−2)、(IV−3)、(IV−23)、(IV−24)、および(IV−25)の各式で表される化合物を挙げることができる。
一般式(IV)の化合物は、誘電率異方性が正で、4個の六員環を持つの化合物であり、本発明の液晶組成物において、主として透明点および液晶相範囲の調整の目的で使用される。一般式(II)〜(IV)で表される化合物は、熱的安定性ならびに化学的安定性において非常に優れており、特に電圧保持率の高い、あるいは比抵抗値の大きいといった特性を要求されるAM−LCD用の液晶組成物を調製する場合には、これらの化合物群から選ばれた少なくとも一つの化合物、好ましくは三以上の化合物を混合して用いることが必要である。
本発明において、一般式(V)で表される化合物および式(VI)で表されるの化合物として、以下の化合物を好ましく用いることができる。
【0048】
【化35】
Figure 0003579729
【0049】
【化36】
Figure 0003579729
【0050】
これらの式において、RおよびR’はそれぞれ独立にアルキル基を示す。
一般式(V)で表される化合物の中で特に好ましい化合物として、(V−1)、(V−4)および(V−6)の各式で表される化合物を挙げることができる。
また、一般式(VI)で表される化合物の中で特に好ましい化合物として式(VI−1)の化合物および式(VI−2)の化合物を挙げることができる。
一般式(V)および(VI)で表される化合物は、誘電率異方性が負であるかまたは弱い正の値である、液晶化合物である。式(V)の化合物は、本発明において主として粘性の低下および/またはΔnの調整の目的で使用される。また、一般式(VI)の化合物は、本発明において透明点の調整およびネマチックレンジの調整の目的で、および/またはΔnの調整の目的で使用される。
【0051】
本発明の液晶組成物における、第一成分(一般式(I)で表される化合物)の好ましい混合割合は、液晶組成物の全重量に対して3〜40%である。より好ましい混合割合は5〜30%である。第一成分の混合割合が3重量%未満だと本発明の効果が十分に得られないことがある。また、第一成分の混合割合が40重量%を超えると得られる液晶組成物のしきい値電圧が大きくなることがあって好ましくない。
本発明の液晶組成物の第二成分の混合割合は、液晶組成物の全重量の50〜97%が好ましい。より好ましい混合割合は60〜95重量%である。第二成分の混合割合が50重量%未満だと得られる液晶組成物のしきい値電圧が大きくなることがある。また、混合割合が97重量%を超えると本発明の効果が得にくくなる。
本発明において第三成分を使用する場合には、その混合割合は得られる液晶組成物の全重量の40%以下であることが好ましい。第三成分のより好ましい混合割合は30重量%以下である。第三成分の混合割合が40重量%を超えると得られる液晶組成物のしきい値電圧が大きくなることがある。
【0052】
本発明の液晶組成物は、使用される液晶表示素子の目的に応じて、上記の一般式(I)〜(VI)で表される化合物のほかに、そのしきい値電圧、ネマチックレンジ、Δn、誘電率異方性、粘度等を調整する目的で、前述した以外の化合物を本発明の目的を損なわない範囲で適当量含有することができる。このような化合物の例として以下の化合物を挙げることができる。
【0053】
【化37】
Figure 0003579729
【0054】
これらの式において、RおよびR’は炭素数1〜10のアルキル基を示す。
本発明に従い使用される液晶組成物は、それ自体慣用な方法で調製される。すなわち、一般には、組成物に用いられる成分の化合物を高い温度で互いに溶解させて均一な組成物とする方法が採られている。また、本発明の液晶材料は、適当な添加物によって意図する用途に応じた改良がなされ、最適化される。このような添加物は当業者によく知られており、文献等に詳細に記載されている。通常、最も良く用いられる物に、液晶のらせん構造を誘起して必要なねじれ角を調整し、逆ねじれ(reverse twist)を防止するためのキラルドープ剤(chiral dopant)がある。
また、本発明の液晶組成物には、メロシアニン系、スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフタロン系、アントラキノン系およびテトラジン系等の二色性色素を添加してゲストホスト(GH)モード用の液晶組成物として使用することもできる。あるいは、ネマチック液晶をマイクロカプセル化して作成したNCAPや、液晶中に三次元網目状高分子を作成したポリマーネットワーク液晶表示素子(PNLCD)に代表されるポリマー分散型液晶表示素子(PDLCD)用の液晶組成物としても本発明の液晶組成物を使用することができる。 その外に、複屈折制御(ECB)モードや動的散乱(DS)モード用の液晶材料としても本発明の液晶組成物を使用することができる。
【0055】
本発明の好ましい態様を以下の(ア)〜(オ)に記す。
(ア)第一成分として、前記の式(I−1)、(I−2)または(I−3)で表される化合物群から選ばれた少なくとも一つの化合物を5〜30重量%含み、第二成分として前記の式(II−1)、(II−2)、(II−3)、(II−4)、(II−10)、(II−23)、(II−24)、(II−25)、(II−26)、(II−45)、(II−46)、(II−47)、(III−1)、(III−2)、(III−3)、(III−4)、(III−10)、(III−13)、(III−19)、(III−20)、(III−21)、(III−23)、(III−24)、(III−25)、(III−26)、(III−32)、(III−35)、(III−41)、(III−42)、(III−43)、(III−45)、(III−46)、(III−47)、(III−48)、(III−54)、(III−63)、(III−64)、(III−65)、(III−67)、(III−68)、(III−69)、(III−70)、(III−71)、(III−72)、(III−73)、(III−79)、(III−82)、(III−88)、(III−89)、(III−90)、(III−92)、(III−93)、(III−94)、(III−110)、(III−111)、(III−112)、(III−118)、(III−119)、(III−120)、(III−121)、(III−122)、(III−126)、(III−127)、(III−128)、(IV−1)、(IV−2)、(IV−3)、(IV−23)、(IV−24)、または(IV−25)で表される化合物の群から選ばれた少なくとも一つの化合物を60〜95重量%含む液晶組成物。
【0056】
(イ)第三成分として、前記の式(V−1)、(V−4)、(V−6)、(VI−1)または(VIー2)で表される化合物の群から選ばれた少なくとも一つの化合物を30重量%以下の混合割合で含有する、前記(ア)項に記載の液晶組成物。
(ウ)第一成分および第二成分がいずれも二以上の化合物からなる前記(ア)項に記載の液晶組成物。
(エ)第一乃至第三の各成分がいずれも二以上の化合物からなる前記(イ)項に記載の液晶組成物。
(オ)前記の(ア)乃至(エ)のいずれか一項に記載の液晶組成物を用いる液晶表示素子。
【0057】
【実施例】
以下に、実施例および比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、これらの例における組成比は全て重量%で示される。また、電圧保持率の測定は、面積法によって実施した。
比較例1
以下の組成からなる液晶組成物Aを調製した。
【0058】
【化38】
Figure 0003579729
【0059】
この液晶組成物の透明点(TNI)は100.3℃、20℃における粘度(η20)は25.3mPa・s、25℃における屈折率異方性(Δn)は0.092、20℃における誘電率異方性(Δε)は5.2、20℃におけるしきい値電圧(Vth)は2.20Vであった。また、25℃における電圧保持率は98.6%であった。
比較例2
以下の組成からなる液晶組成物を調製した。
【0060】
【化39】
Figure 0003579729
【0061】
この液晶組成物の透明点(TNI)は90.2℃、20℃における粘度(η20)は23.5mPa・s、25℃における屈折率異方性(Δn)は0.110、20℃における誘電率異方性(Δε)は4.5、20℃におけるしきい値電圧は(Vth)は2.27Vであった。また、25℃での電圧保持率は96.1%であった。この組成物は比較例1の組成物Aより粘度が小さくなり、Δnが大きくなったものの、電圧保持率が低下した。
比較例3
特開平2−289682号公報の実施例1に開示されている以下の液晶組成物を調製した。
【0062】
【化40】
Figure 0003579729
【0063】
この液晶組成物の透明点は78.8℃、20℃における粘度は26.0mPa・s、25℃における屈折率異方性は0.081、20℃におけるしきい値電圧は1.95Vであった。また、25℃での電圧保持率は98.5%であった。
実施例1
以下の組成からなる液晶組成物を調製した。
【0064】
【化41】
Figure 0003579729
【0065】
この液晶組成物の透明点は96.5℃、20℃における粘度は24.0mPa・s、25℃における屈折率異方性は0.115、20℃における誘電率異方性は4.6、20℃におけるしきい値電圧は2.32Vであった。また、25℃で測定した電圧保持率は98.7%であった。
比較例1の組成物Aに比べ粘度が小さくなり、Δnが大きくなった。
また、比較例2の組成物に比べ、Δnがやや大きくなり、AM−LCD用液晶組成物に特に要求される電圧保持率が大きく改善された。
実施例2
以下の組成からなる液晶組成物を調製した。
【0066】
【化42】
Figure 0003579729
【0067】
この液晶組成物の透明点は99.7℃、20℃における粘度は24.4mPa・s、25℃における屈折率異方性は0.116、20℃における誘電率異方性は4.6、20℃におけるしきい値電圧は2.35Vであった。また、25℃での電圧保持率は98.5%であった。この組成物は比較例1の組成物Aに比べ粘度が小さくなり、Δnが大きくなった。また、比較例2の組成物に比べ、Δnがやや大きくなり、AM−LCD用液晶組成物に特に要求される電圧保持率が大きく改善された。
実施例3
以下の組成からなる液晶組成物を調製した。
【0068】
【化43】
Figure 0003579729
【0069】
【化44】
Figure 0003579729
【0070】
この液晶組成物の透明点は83.3℃、20℃における粘度は22.7mPa・s、25℃における屈折率異方性は0.093、20℃における誘電率異方性は6.2、20℃におけるしきい値電圧は1.98Vであった。また、25℃での電圧保持率は98.3%であった。
実施例4
以下の組成からなる液晶組成物を調製した。
【0071】
【化45】
Figure 0003579729
【0072】
【化46】
Figure 0003579729
【0073】
この液晶組成物の透明点は86.9℃、20℃における粘度は22.4mPa・s、25℃における屈折率異方性は0.121、20℃における誘電率異方性は4.6、20℃におけるしきい値電圧は2.28Vであった。また、25℃での電圧保持率は98.8%であった。
実施例5
以下の組成からなる液晶組成物を調製した。
【0074】
【化47】
Figure 0003579729
【0075】
【化48】
Figure 0003579729
【0076】
この液晶組成物の透明点は83.0℃、20℃における粘度は21.4mPa・s、25℃における屈折率異方性は0.111、20℃における誘電率異方性は4.7、20℃におけるしきい値電圧は2.16Vであった。また、25℃での電圧保持率は98.7%であった。
実施例6
以下の組成からなる液晶組成物を調製した。
【0077】
【化49】
Figure 0003579729
【0078】
【化50】
Figure 0003579729
【0079】
この液晶組成物の透明点は97.0℃、20℃における粘度は22.4mPa・s、25℃における屈折率異方性は0.111、20℃における誘電率異方性は3.7、20℃におけるしきい値電圧は2.58Vであった。また、25℃での電圧保持率は98.6%であった。
実施例7
以下の組成からなる液晶組成物を調製した。
【0080】
【化51】
Figure 0003579729
【0081】
【化52】
Figure 0003579729
【0083】
この液晶組成物の透明点は86.3℃、20℃における粘度は23.2mPa・s、25℃における屈折率異方性は0.110、20℃における誘電率異方性は4.6、20℃におけるしきい値電圧は2.22Vであった。また、25℃での電圧保持率は98.5%であった。
実施例8
以下の組成からなる液晶組成物を調製した。
【0084】
【化53】
Figure 0003579729
【0085】
【化54】
Figure 0003579729
【0086】
実施例9
以下の組成からなる液晶組成物を調製した。
【0087】
【化55】
Figure 0003579729
【0088】
【化56】
Figure 0003579729
【0089】
【発明の効果】
実施例および比較例で示したように、本発明によって適当に高いΔnを有し、かつ、低粘度の液晶組成物が調製できる。また、この液晶組成物は電圧保持率が大きく信頼性に優れている。したがって、特に高速応答性に対応するAM−LCD用に本発明の液晶組成物を利用することができる。

Claims (7)

  1. 第一成分として、一般式(I)
    Figure 0003579729
    (式中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基または炭素数2〜10のアルケニル基を示し、これらの基中の、任意の一つもしくは相隣接しない二つ以上のメチレン基は酸素原子によって置換されてもよい。)で表される化合物を少なくとも一つ含有し、第二成分として一般式(II)、(III)または(IV)
    Figure 0003579729
    (これらの式において、Rは炭素数1〜10のアルキル基を示し、XはF、Cl、CF、OCF、CHF、OCHF、OCFClまたはOCFCHFCFを示し、QおよびQはそれぞれ独立にH、FまたはClを示し、(A)はトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは、側位の一つもしくは互いにオルト位にない二つのHがFで置換していてもよい1,4−フェニレンを示し、Zは−CHCH−、−COO−または単結合を示し、Zは−CHCH−、−CH=CH−または単結合を示し、Zは−CHCH−、−COO−または単結合を示し、Zは−CHCH−または単結合を示す。)で表される化合物からなる群から選択された少なくとも一つの化合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
  2. 液晶組成物の全重量に対して、第一成分の混合割合が3〜40%であり、第二成分の混合割合が50〜97%である、請求項1に記載の液晶組成物。
  3. 第三成分として、一般式(V)
    Figure 0003579729
    (式中、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基を示し、これらの基中の、任意の一つもしくは相隣接しない二つ以上のメチレン基は酸素原子によって置換されてもよく、(C)はトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンを示し、Zは−CHCH−または単結合を示す。)または一般式(VI)
    Figure 0003579729
    (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を、Rは炭素数1〜10のアルキル基もしくはアルコキシ基をそれぞれ示し、(D)および(E)は独立にトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンを示す。)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶組成物。
  4. 液晶組成物の全重量に対して、第三成分の混合割合が40%以下である、請求項3に記載の液晶組成物。
  5. 一般式(I)においてRおよびRがそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基またはアルコキシ基であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶組成物。
  6. 一般式(II)、(III)または(IV)において、XがF、Cl、またはOCFCHFCFを示すことを特徴とするとする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の液晶組成物を利用する液晶表示素子
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