JP3556600B2 - 磁気抵抗効果素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気抵抗効果素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気記録媒体に記録される情報の高密度化が進み、HDD(Hard Disk Drive)装置では、10Gbpsi(Gigabit per square inch)という高記録密度のシステムが実用化されているが、さらなる高記録密度化が要求されている。そのための方策の一つとしては、磁気ヘッドにおいて1μm以下の狭いトラックを形成することが大きなポイントとなる。記録再生一体型薄膜磁気ヘッドにおいても狭トラック化を達成するために各種構造の提案がなされている。しかしながら、従来から提案されている記録再生一体型薄膜磁気ヘッドの構造では、その対応できる磁気記録密度は100〜200Gbpsi程度が限界と言われている。これは、更なる磁気記録の高密度化のために磁気ギャップは0.1μm以下でかつ大きな再生出力が必要となってくるが、従来提案されている記録再生一体型薄膜磁気ヘッドでこのような磁気ギャップと大きな再生出力を実現することが非常に難しい。
【0003】
そこで、これらの課題を解決すべく、特開平11−120509号公報や特開平11−25433号公報や第24回日本応用磁気学会講演概要集(2000)p427等に開示されているような水平型薄膜磁気ヘッドならびに大きな磁気抵抗効果を有する垂直通電(CPP(Current Perpendicular to the Plane))型磁気抵抗効果膜材料の提案がなされている。
【0004】
図5は、CPP型磁気抵抗効果素子(以下、CPP素子ともいう)を最も簡単に示した模式図である。即ち、このCPP素子40は、CPP型磁気抵抗効果膜43の上下に下部電極41および上部電極45を形成し、その周辺に絶縁体(図示せず)が形成された構造を有している。このような構造を有しているために、再生用の電流Iを下部電極41に流したときに、CPP型磁気抵抗効果膜43に流れる電流I1と上下の電極41,45間に流れる漏れ電流I2に分流した後に上部電極45へ流れる。このとき、CPP型磁気抵抗効果膜43の出力はI1のみによる抵抗変化分のみが電圧変化として検出されることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように膜面に対して垂直に通電するCPP素子40を用いた薄膜磁気ヘッドにおいては、再生素子(CPP素子)の膜厚が薄くなると絶縁体の膜厚も薄くなり、それに伴って再生素子を挟む電極41,45間の距離が近くなり、再生素子を流れる電流以外に絶縁体を流れる漏れ電流が増加する可能性が大きくなる。そこでこのような問題を解決するためには、小さい電流で大きな再生出力が得られるCPP型磁気抵抗効果膜材料ならびに絶縁耐圧の高い絶縁材料の開発が必要となってくるが、いずれもその目的を達成することは容易ではない。
【0006】
また、このCPP素子40を実際の再生磁気ヘッドへの適用を考えた場合のヘッド断面構造を図6に示す。この再生磁気ヘッドの構成は、再生磁気ヨーク38によって媒体(図示せず)からの磁化情報を吸い上げ、CPP素子40にその磁化情報を伝搬して、このときの磁化の方向変化で抵抗が変化する。なお、図6において、CPP型磁気抵抗効果膜43の側部には磁化固着膜47が形成されている。この場合にも、図6では、再生用の電流を流したときに、上部電極45のコーナー部分から電流磁界によってCPP素子40の磁化方向が揺らぐため、大きな再生出力が得られない。
【0007】
一方、CPP素子と同様な原理を用いた磁気抵抗効果素子としてTMR(Tunneling Magneto−Resistance)素子があるが、このTMR素子の場合にはジャンクションとしてAl等の絶縁体を用いているが、この絶縁体の膜厚が概ね1nmと非常に薄いのでTMR素子へ流すセンス電流はCPP素子に比べ大きくする必要がなく、そのためTMR素子では周辺の絶縁体の絶縁耐圧を高くする必要がない。
【0008】
これに対して、CPP素子40においては、大きな再生出力を得るために大きなセンス電流を流す必要がある。この場合、上記センス電流による電流磁界が非常に大きくなってこの電流磁界により磁化固着膜47の磁化方向が乱れとともにCPP型磁気抵抗効果膜43を構成している、磁化を有する感磁層の磁化方向が分散するために、検出感度が大幅に低下すると言う問題が発生する。一例として、図7にTMR素子とCPP素子のセンス電流とその電流磁界の関係を示す。図7に示すように、必要十分な再生出力を得るためには、CPP素子はTMR素子に比べそのセンス電流が約10倍程度必要になる。このため、それに伴ってCPP素子に加わる電流磁界は50倍〜1000倍と非常に大きな磁界がCPP素子近傍に発生することになる。
【0009】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、電極間に大きなセンス電流を流すことができるとともにその電流磁界によるCPP素子の磁化方向の分散が可及的に小さくかつ再生出力が可及的に大きい磁気抵抗効果素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁気抵抗効果素子の製造方法は、第1の電極を形成した後、磁気抵抗効果膜を前記第1の電極上に形成し、前記磁気抵抗効果膜上に自己凝縮の有機レジストを塗布した後前記有機レジストを滴状にし、続いて絶縁膜を形成した後前記有機レジストを除去することにより前記絶縁膜に溝部を形成して前記磁気抵抗効果膜の上表面を露出し、前記溝部に電極材料を埋め込むことにより第2の電極を形成したことを特徴とする。
【0011】
このように構成された本発明の磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、絶縁膜に形成された溝部は磁気抵抗効果膜の周辺に近づくにつれて磁気抵抗効果膜から離れる形状となるため、第1および第2の電極間の距離も磁気抵抗効果膜の周辺に近づくにつれて大きくなる。これにより、第1の電極と第2の電極間に大きな電流を流しても、この電流の磁界によって、磁気抵抗効果膜の側部に形成される磁化固着膜の磁化方向が乱れるのを防止することが可能となるとともに磁気抵抗効果膜の磁化方向の分散を可及的に小さくすることが可能となる。また、第1および第2の電極のコーナー部からの漏れ電流を可及的に小さくすることが可能となり、大きなセンス電流を電極間に流すことができるとともに可及的に大きな再生出力を得ることができる。なお、本発明における磁気抵抗効果膜には、例えば、強磁性層、非磁性層、強磁性層を具備し、非磁性層を挟んで対向する強磁性層の磁化の相対方向が変わることで磁気抵抗効果膜全体の電気抵抗が変化する巨大磁気抵抗効果膜やトンネル型磁気抵抗効果膜を用いることができる。ここで、非磁性層が銅等の導電性非磁性層であれば、垂直通電型の巨大磁気抵抗効果膜として、広く磁気記憶装置や磁気抵抗効果ヘッドや磁気センサ等に用いることができる。また、非磁性層がアルミナや酸化膜等の誘電体を含有するときは、この誘電体層を介して両強磁性層間をトンネル電流が流れ、トンネル型磁気抵抗効果膜として広く磁気記憶装置や磁気ヘッド、磁気センサ等に用いることができる。
【0012】
また、本発明の磁気抵抗効果素子の製造方法は、第1の電極を形成した後、磁気抵抗効果膜を前記第1の電極上に形成し、前記磁気抵抗効果膜上に絶縁膜を形成し、前記磁気抵抗効果膜に位置整合した開口部を有するマスクを用いて前記絶縁膜を等方性エッチングすることにより前記絶縁膜に湾曲形状の凹部を形成して前記磁気抵抗効果膜の上表面を露出し、前記凹部に第2の電極を形成したことを特徴とする。
【0013】
このように構成された本発明の磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、磁気抵抗効果膜に位置整合した開口部を有するマスクを用いて、磁気抵抗効果膜上に形成された絶縁膜を等方性エッチングすることにより絶縁膜に湾曲形状の凹部が形成され、この凹部に第2の電極が形成される。このため、磁気抵抗効果膜と第2の電極との位置あわせ精度が向上するとともに磁気抵抗効果膜に向かって良好な収束形状を有する第2の電極が得られ、第1および第2の電極間の距離が磁気抵抗効果膜の周辺に近づくにつれて大きくなる。これにより、第1の電極と第2の電極間に大きな電流を流しても、この電流の磁界によって、磁気抵抗効果膜の側部に形成される磁化固着膜の磁化方向が乱れるのを防止することが可能となるとともに磁気抵抗効果膜の磁化方向の分散を可及的に小さくすることが可能となる。また、第1および第2の電極のコーナー部からの漏れ電流を可及的に小さくすることが可能となり、大きなセンス電流を電極間に流すことができるとともに可及的に大きな再生出力を得ることができる。
【0014】
なお、前記第2の電極は、湾曲形状の凹部を形成した後、異方性エッチングを用いて前記絶縁膜に前記磁気抵抗効果膜に通じる収束形状の開口部を形成し、前記開口部および凹部に電極材料膜を埋め込むことにより形成することが好ましい。
【0015】
このように、異方性エッチングを用いて絶縁膜に磁気抵抗効果膜に通じる収束形状の開口部が形成されるため、第2の電極は、磁気抵抗効果膜に向かって更に収束する形状となり、より大きなセンス電流を電極間に流すことができるとともに可及的に大きな再生出力を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による磁気抵抗効果素子の製造方法の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
本発明による磁気抵抗効果素子の製造方法の第1の実施形態を、図1および図2を参照して説明する。図1および図2は第1の実施形態の製造工程断面図である。
【0018】
まず、図1(a)に示すように、基板2上に膜厚が50nm〜500nmの絶縁膜4を形成する。この場合、絶縁膜4としては、SiOやAl等の酸化物、SiやAlN等の窒化物やこれらの混合体である酸窒化物等で良く、その形成法は通常のスパッタ法やCVD(Chemical Vapor Deposition) 法等で形成する。本実施形態においては、絶縁膜4の形成法としてRF(Radio Frequency) マグネトロンスパッタ法を用い、ターゲットとしてSiを用い、酸素を導入した反応性スパッタにより膜厚が100nmのSiOを絶縁膜4を形成した。続いて、再生ヨーク用の溝を形成するために開口幅が50nm〜500nmのレジストパターン(図示せず)を通常のリソグラフィー技術で作成し、エッチングによりこの絶縁膜4にテーパー付きの溝を作製した後、レジストを除去する(図1(a)参照)。本実施形態においては、開口幅が400nmのレジストパターン(図示せず)をI線ステッパーで形成した後、エッチングガスとしてCHFを用いたRIE(Reactive Ion Etching) 法で、投入電力が150w、圧力が2Paの条件でエッチングを行い、そのテーパー角度が約80度の再生ヨーク形成用の溝を絶縁膜4に形成した。このときのエッチング方法としては、本実施形態で用いたRIE法の他に、ICP(Inductivity Coupled Plasma)法やIBE(Ion Beam Etching) 法、RIBE(Reactive Ion Beam Etching) 法等の方法でよく、特に限定はされない。 次いで、図1(a)に示すように、再生磁気ヨーク材料膜6を基板全面に形成すると、上記溝上の再生磁気ヨーク材料膜6が窪み、窪み部7が形成される。この場合、再生磁気ヨーク材料は特に限定されないが、透磁率が比較的大きく磁気異方性の小さな軟磁性材料であるNi80Fe20[at%](通称、パーマロイ)等のNi−Fe合金や、FeAlSi(通称、センダスト)やFeZr(Ta)N合金や、Fe−Cu−M−Si−B合金(通称、ファインメットと呼ばれ、MはTa、Nb、Mo、W、Zr、Hf等のいずれかである)等の微結晶系鉄合金等の軟磁気特性を示す材料でよく特に材料は限定されない。また、再生磁気ヨークの下地として、単磁区化ならびに磁気異方性を安定にするために反強磁性体(例えば、PtMn、PdMn、PtPdMn)等を形成しても良い。また、形成方法も通常のRFマグネトロンスパッタ法やイオンビームスパッタ法、MBE(Molecular Beam Epitaxy) 法,CVD等の方法でよく、再生磁気ヨーク形成用の溝に欠陥の少ない膜が形成される方法であれば良く特に限定されない。より好ましくは、再生磁気ヨークの磁気特性向上のために形成時に磁界を印加、基板温度を上げて成膜を行ってもよい。本実施形態においては、その再生磁気ヨーク材料膜6は膜厚が100nmのパーマロイで、成膜法としてはIBS(Ion Beam Spatter) 法を用い、1×10−4Torrの圧力下で膜面内に磁界を印加しながらArイオンビームで成膜を行った。溝に形成されたパーマロイは、断面に透過電子顕微鏡によりその埋め込み状態を確認したところ、欠陥がほとんどない再生磁気ヨーク材料膜6が形成されていることが確認され、併せてその磁気特性をB−Hループトレーサーで測定したところ保磁力が1Oe以下で異方性磁界も5Oeと良好な軟磁気特性であることも併せて確認された。
【0019】
次に、図1(b)に示すように再生磁気ヨーク材料膜6をリソグラフィー技術および例えばIBE(Ion Beam Etching) 法を用いてパターニングし、再生磁気ヨーク6aを形成する。その後、再生磁気ヨーク6aにFIB(Focused Ion beam) 等の方法により再生磁気ギャップ8を形成する。なお、図1(b)以下においては、基板2は省略されている。また、再生磁気ヨーク材料膜6の成膜後に再生磁気ギャップ8を形成し、その後に再生磁気ヨーク材料膜6をパターニングして再生磁気ヨーク6aを作製してもよい。また、再生磁気キャップ8の形成方法としてRIE法やRIBE法等他の方法で作製してもよい。本実施形態においては、再生磁気ギャップ8は、FIB法でその加工幅が50nmの再生磁気ギャップ8を形成した。そして、再生磁気ヨーク6a上の窪み部7を含む領域が開口部となる下部電極形成用のレジストパターン(図示せず)を形成し、続いて全面に例えばCuからなる膜を約100nmの膜厚で成膜した後、上記レジストパターンを除去することによりCuからなる下部電極用膜10を形成する(図1(b)参照)。その後、全面に絶縁膜12を形成する。本実施形態では、絶縁膜12として膜厚が200nmのAlを用いた。このとき絶縁体として、SiOや(Si、Al)O等の酸化物を用いることも可能である。次いで、再生磁気ヨーク6aの膜面が出てくるまで例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)を用いて絶縁膜12および下部電極用膜10を研磨し平坦化を行うことで、図1(c)に示すように再生磁気ヨーク6aの窪み部7に埋め込まれた下部電極10aが形成される。CMPで平坦化された表面をAFM(Atomic Force Microscope)で測定したところ、その表面粗さが10nm以下であり、良好な表面性であることが確認された。
【0020】
次に、図2(a)に示すように、基板全面にCPP型磁気抵抗効果材料膜を形成した後、CPP型磁気抵抗効果材料膜上の下部電極10aを覆う領域にCPP型磁気抵抗効果膜形成用のレジストパターン16をリソグラフィーにより形成する。本実施形態で用いた上記レジストパターン16は、幅が0.8μm、レジストの膜厚が0.9μmである。このレジストパターン16をマスクとしてCPP型磁気抵抗効果材料膜をIBEにより再生磁気ヨーク6aが露出するまでエッチングし、下部電極10aを覆う領域にCPP磁気抵抗効果膜14を形成する。続いて、残っているレジストパターン16を例えば等法エッチングを用いてエッチングしてCPP磁気抵抗効果膜14上のレジストパターン16のサイズが幅0.6μm、レジスト厚さ0.7μmのものを得る(図2(a)参照)。その後、絶縁膜12上に磁化固着膜形成用のレジストパターン17を形成する。
【0021】
次に、膜厚が50nmのCoPt合金からなる磁化固着材料膜を、全面に通常のスパッタ法で形成した後、CPP型磁気抵抗効果膜形成用のレジストパターン16と磁化固着膜形成用のレジストパターン17を除去することにより、図2(b)に示すようなCPP型磁気抵抗効果膜14上の一部に重なった形状の磁化固着膜18が得られる。
【0022】
次に、CPP型磁気抵抗効果膜14の露出している表面が親水性になるような表面処理を施す。この処理法としては、プラズマ処理や薬液処理等が用いられ、この親水性処理を行うことにより、磁化固着膜18の表面が撥水性(疎水性)になるようにする。そして、図2(c)に示すように、基板全面に自己凝縮の有機レジスト20を塗布した後、100℃から200℃に昇温して自己凝縮の有機レジスト20をCPP型磁気抵抗効果膜14上に自己凝縮させて滴状にする。なお、自己凝縮タイプの有機レジストとしては、ポリスチレン−ポリメチルメタクリレートやポリブタジエン−ポリスチレン等がある。続いて、全面に膜厚が1μmの例えばAlからなる絶縁膜22を、例えばスパッタ法またはCVD法で形成した後に、滴状の有機レジスト20を除去することにより、絶縁膜22内に湾曲形状の電極を形成するための溝を形成する。そして、この溝に例えばCuからなる電極膜を形成し、平坦化処理を施すことにより図2(d)に示すようにCPP型磁気抵抗効果膜14上に、CPP型磁気抵抗効果膜14に向かって収束形状となる上部電極24が形成される。その後、図示していない基板2を剥離することにより、垂直通電方式の薄膜磁気ヘッドが得られる。なお、絶縁膜22の形成方法は、滴状の有機レジスト20が熱等により変形しない成膜方法であれば良い。
【0023】
以上説明したように、本実施形態の製造方法によれば、CPP型磁気抵抗効果膜14上に形成された電極24がCPP型磁気抵抗効果膜14に向かって収束形状となっているため、磁化固着膜18に近づくにつれて上下の電極10a、24間の距離が大きくなり、これにより、下部電極10aと上部電極24間に大きな電流を流しても、この電流の磁界によって磁化固着膜の磁化方向が乱れるのを防止することが可能となるとともにCPP型磁気抵抗効果膜14の磁化方向の分散を可及的に小さくすることが可能となる。また、電極10a、24のコーナー部からの漏れ電流を可及的に小さくすることが可能となり、大きなセンス電流を電極10a、24間に流すことができるとともに可及的に大きな再生出力を得ることができる。
【0024】
(第2の実施形態)
次に、本発明による磁気抵抗効果素子の製造方法の第2の実施形態を、図3を参照して説明する。図3は、第2の実施形態の製造工程断面図である。
【0025】
この第2の実施形態の製造方法は、まず第1の実施形態と同様の方法でCPP型磁気抵抗効果膜14の一部に磁化固着膜18が重なるように形成する。
【0026】
続いて、図3(a)に示すように、絶縁膜30を基板全面に形成する。この場合、膜厚が2μmのSiOからなる絶縁膜30を反応性スパッタ法により形成したが、他の絶縁材料であっても良く特に材料は限定されない。その後、図3(a)に示すように、再生磁気ギャップ8の位置に相当する、絶縁膜30上の領域に幅が約0.3μmの開口部を有する、膜厚が0.3μmのレジストパターン32を形成する。すなわち、このレジストパターン32はCPP型磁気抵抗効果膜14に位置整合した開口部を有している。
【0027】
次に、図3(b)に示すように、レジストパターン32をマスクにして絶縁膜30をCDE(Chemical Dry Etching) 等の等方性エッチングを用いてエッチングすることにより、絶縁膜30に湾曲形状の凹部34を形成する。続いて、図3(c)に示すように、更にレジストパターン30をマスクにしてCPP型磁気抵抗効果膜14の表面が露出するまで絶縁膜30を、異方性エッチングを用いてエッチングし、CPP型磁気抵抗効果膜14に通じる開口部35を絶縁膜30に形成する。本実施形態では、ガスとしてCF,70Paの圧力下で、CDEを用いて、深さが約1μmの等方性エッチングを行った。このときのエッチングでレジストパターン32は約0.05μmほどレジスト厚さが減少した(図3(b)参照)。次いで、レジスト厚さが0.25μmのレジストパターン32をマスクにガス種としてCHF、1Paの圧力下でRIE法を用いて、SiOからなる絶縁膜30を深さ方向に約0.4μm、異方性エッチングを実施した。これにより、図3(c)に示すように、湾曲形状と収束形状を有する電極形成用コンタクトホール34,35が絶縁膜30に形成される。
【0028】
次に、レジストパターン32を除去した後、図3(d)に示すように上記コンタクトホール34,35に電極材料例えばCuを埋め込み、平坦化処理することにより、CPP型磁気抵抗効果膜14上にCPP型磁気抵抗効果膜14に向かって湾曲形状と収束形状を有する上部電極36を備えた垂直通電方式の薄膜磁気ヘッドが得られる。このとき上部電極36の材料として、本実施形態ではCuを用いたが、この電極材料としてはCu以外の他の材料を用いても良い。
【0029】
この第2の実施形態の製造方法によれば、CPP型磁気抵抗効果膜14上に形成された上部電極36がCPP型磁気抵抗効果膜14に向かって湾曲形状と収束形状となっているため、磁化固着膜18に近づくにつれて上下の電極10a、36間の距離が大きくなり、これにより、下部電極10aと上部電極36間に大きな電流を流しても、この電流の磁界によって磁化固着膜の磁化方向が乱れるのを防止することが可能となるとともにCPP型磁気抵抗効果膜14の磁化方向の分散を可及的に小さくすることが可能となる。また、電極10a、36のコーナー部からの漏れ電流を可及的に小さくすることが可能となり、大きなセンス電流を電極10a、36間に流すことができるとともに可及的に大きな再生出力を得ることができる。
【0030】
また、この第2の実施形態においては、CPP型磁気抵抗効果膜14と上部電極36との位置あわせ精度を第1の実施形態に比べて向上させることができる。
【0031】
なお、第2の実施形態の製造方法においては、絶縁膜30に等方性エッチングによって湾曲形状の凹部34を形成し、その後に異方性エッチングによってCPP型磁気抵抗効果膜14に通じる収束形状の開口部35を形成したが、絶縁膜30の膜厚やエッチング条件を調整することにより、等方性エッチングのみを用いてCPP型磁気抵抗効果膜14に通じる湾曲形状または収束形状の開口部34,35を絶縁膜30に形成するように構成しても良い。
【0032】
このようにして得られたCPP型磁気抵抗効果膜14上の上部電極がCPP型磁気抵抗効果膜14に向かって収束形状を有する、第1または第2の実施形態によって製造された磁気抵抗効果素子を用いた垂直通電方式の薄膜磁気ヘッドと、図6に示す従来の垂直通電方式の薄膜磁気ヘッドとについて、電極間に電流を流したときの磁気抵抗効果に相当する再生出力(出力電圧)を測定した結果を図4に示す。図4は投入電流とその出力電圧の関係を示すグラフである。図4に示すように従来の薄膜磁気ヘッドの出力電圧は電流が50mA付近で飽和しているのに対して、本実施形態の磁気抵抗効果素子を用いた薄膜磁気ヘッドの出力電圧は100mA付近まで飽和する傾向にない。このことからも本発明によって製造された磁気抵抗効果素子を用いた薄膜磁気ヘッドも構造は漏れ電流磁界低減の観点からも非常に有効な構造であることは明らかである。
【0033】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、電極間に大きなセンス電流を流すことができるとともにその電流磁界によるCPP素子の磁化方向の分散が可及的に小さくかつ再生出力を可及的に大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気抵抗効果素子の製造方法の第1の実施形態の製造工程を示す工程断面図。
【図2】本発明による磁気抵抗効果素子の製造方法の第1の実施形態の製造工程を示す工程断面図。
【図3】本発明による磁気抵抗効果素子の製造方法の第2の実施形態の製造工程を示す工程断面図。
【図4】本発明の製造法によって製造された磁気抵抗効果素子を用いた薄膜磁気ヘッドと従来の薄膜磁気ヘッドの、投入電流に対する再生出力を示すグラフ。
【図5】CPP型磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。
【図6】垂直通電型薄膜磁気ヘッドの構成を示す断面図。
【図7】TMR素子とCPP素子のセンス電流とその電流磁界の関係を示す図。
【符号の説明】
2 基板
4 絶縁膜
6 再生磁気ヨーク材料膜
6a 再生磁気ヨーク
7 窪み部
8 磁気ギャップ
10 下部電極用膜
10a 下部電極
12 絶縁膜
14 CPP型磁気抵抗効果膜
16 レジストパターン
17 レジストパターン
18 磁化固着膜
20 自己凝縮の有機レジスト
22 絶縁膜
24 上部電極
30 絶縁膜
32 レジストパターン
34 凹部
35 開口部
36 上部電極
38 再生磁気ヨーク
40 CPP型磁気抵抗効果素子
41 下部電極
43 CPP磁気抵抗効果膜
45 上部電極
47 磁化固着膜

Claims (3)

  1. 第1の電極を形成した後、磁気抵抗効果膜を前記第1の電極上に形成し、前記磁気抵抗効果膜上に自己凝縮の有機レジストを塗布した後前記有機レジストを滴状にし、続いて絶縁膜を形成した後前記有機レジストを除去することにより前記絶縁膜に溝部を形成して前記磁気抵抗効果膜の上表面を露出し、前記溝部に電極材料を埋め込むことにより第2の電極を形成したことを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
  2. 第1の電極を形成した後、磁気抵抗効果膜を前記第1の電極上に形成し、前記磁気抵抗効果膜上に絶縁膜を形成し、前記磁気抵抗効果膜に位置整合した開口部を有するマスクを用いて前記絶縁膜を等方性エッチングすることにより前記絶縁膜に湾曲形状の凹部を形成して前記磁気抵抗効果膜の上表面を露出し、前記凹部に第2の電極を形成したことを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
  3. 第1の電極を形成した後、磁気抵抗効果膜を前記第1の電極上に形成し、前記磁気抵抗効果膜上に絶縁膜を形成し、前記磁気抵抗効果膜に位置整合した開口部を有するマスクを用いて前記絶縁膜を等方性エッチングすることにより前記絶縁膜に湾曲形状の凹部を形成し、異方性エッチングを用いて、底面に前記磁気抵抗効果膜の上表面が露出しかつ前記磁気抵抗効果膜に近づくにしたがって前記磁気抵抗効果膜の前記上表面に平行な断面における前記絶縁膜の側面間距離が小さくなる開口部を前記絶縁膜に形成し、前記開口部および前記凹部に電極材料膜を埋め込むことにより第2の電極を形成したことを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
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