JP3544247B2 - 血小板凝集能抑制用薬剤組成物 - Google Patents

血小板凝集能抑制用薬剤組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は血小板凝集能を抑制する作用のある血小板凝集能抑制に関する。
【0002】
【従来の技術】
動脈硬化症は病理学的には粥状動脈硬化症、中膜硬化症および細動脈硬化症に分けられる。粥状動脈硬化症は冠状動脈、脳底動脈、腎動脈、胸・腹部大動脈等の内膜に脂肪沈着やプラーク形成が起こるもので、一方、中膜硬化症は大腿動脈等四肢の中程度の動脈に、また細動脈硬化症は腎・副腎、脾臓、卵巣、膵臓等の細動脈にみられる硬化性変化である。
これらの動脈硬化症は血管内膜での中膜平滑筋細胞の無制限の増殖と細胞内のコレステロールの異常蓄積が成因となっていると考えられており、これら血管壁の異常や血流の異常から血小板の粘着・凝集が促進されそして動脈血栓へと進行する。
【0003】
生体内で多価不飽和脂肪酸から合成されるプロスタグランジンやトロンボキサン等のエイコサノイドには血小板凝集作用、血管収縮作用をもつものと、逆に血小板凝集抑制作用、血管拡張作用を有しているものがあり、これらエイコサノイドは動脈硬化症と密接に係わっていることがわかっている。またエイコサノイドのなかでもプロスタグランジンI(以下、PGIと略すことがある。)は血小板凝集抑制作用、血管拡張作用および血圧低下作用を有し、トロボキサンA(以下、TXAと略すことがある。)は血小板凝集誘起作用および血管収縮作用を有することが知られている。
【0004】
ところで、従来の疫学的調査により、魚類や海獣類を常食としているグリーンランド島に居住するエスキモー人は、彼らとほぼ同程度の高脂肪食のデンマーク人と比較して、動脈硬化症をはじめとする虚血性心疾患の発症率が少ないことが明らかになり、かかる疾患の発症に食餌性の多価不飽和脂肪酸が係わっていることが判明した(Dyerberg,T. ら、Am. J. Clin. Nutrition, 第28巻、第958頁、1975年)。
また、さらなる疫学調査により、エイコサペンタエン酸(all cis −5,8,11,14,17−eicosapentaenoic acid 、以下EPAと略す。C20:5、Cの後の数字は総炭素数:二重結合数を表わし以下同様とする。)やドコサヘキサエン酸(all cis −4,7,10,13,16,19 −docosahexaenoic acid、以下DHAと略す。C22:6)のようなn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸等の摂取と血小板凝集能抑制、全血粘度の低下との間に有意な相関がみられ、心臓血管系疾患や脳血管系疾患による死亡率との間に逆相関ないしは該疾患による死亡率の低下が認められることが報告されている(例えば、Hirai,A.ら、Lancet、第2巻、第1132頁、1980年)。
n−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の摂取による虚血性心疾患由来の死亡率低下の機序としては抗血小板凝集作用、血漿脂質改善作用が考えられる。
【0005】
薬物を用いる動脈血栓の治療には血小板凝集抑制剤(例えば、ワーファリン、アスピリン等)を主体とする抗血小板療法やできあがった血栓、塞栓を溶解するための血栓溶解剤(例えば、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ等)が広く用いられている。
一方、EPAやDHAのようなn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の摂取が、前記のように、動脈硬化症等の虚血性心疾患の予防や治療に有効であることが動物実験や臨床実験により明らかにされてきた。
【0006】
そこで、動脈硬化症の予防ないし症状を改善する目的で、EPAやDHAを含む魚を多く含む食品を意図的に摂取したり、EPAやDHAを含む魚油や魚油濃縮物等を素材とする健康食品等が市販されている。しかしこれらは多量かつ長期間にわたり摂取あるいは投与することが必要であった。
EPAやDHAを含む魚油としては主にイワシ油、タラ肝油、ニシン油、イカ油、マグロ眼窩油等が用いられるが、これらの油脂の化学的構造はいずれもグリセリドにエステル結合して存在するn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の総量の50モル%以上がトリグリセリドの2位の構成脂肪酸としてあり、換言すればn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸は1位および3位よりも2位により多くエステル結合したトリグリセリド構造をとっている。
【0007】
一方、EPAやDHAは前記のように動脈硬化症の予防ないし該症状の改善効果を有する反面、通常の例えば食用植物油脂を構成する脂肪酸に比べて二重結合を分子内に数多く持つため酸化され易く、過剰に摂取すると生体に有害な作用をもたらすことも知られている。生体内で脂質の過酸化反応が進行すると生体膜に障害を生じ、虚血性疾患、動脈硬化、白内障、癌、アルツハイマー病、膠原病、アミロイドーシス等の病変の原因となることが推測されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような現状に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ヒトをはじめ動物に対して、副作用がなく、従来のn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸供給源よりも少量の摂取で、血小板凝集能を抑制し、ひいては動脈硬化症の予防や改善を容易ならしめる作用のある血小板凝集能抑制用薬剤組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、グリセリド構造の1位および/または3位にn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸を多くもつ油脂は、n−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の供給源として用いられている、2位にn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸を多くもつ魚油に比べて血小板凝集能を抑制する効果が顕著に高く、動脈硬化症の予防や改善効果が期待でき、上記の目的が達成されることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものである。
【0010】
すなわち本発明の要旨は、グリセリドの構成脂肪酸としてn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸を含み、n−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の総量の0モル%未満がグリセリドの2位に結合したトリグリセリドからなる油脂を全油脂中5重量%以上含有していることを特徴とする血小板凝集能抑制用薬剤組成物である。
【0011】
本発明で特徴とするトリグリセリドは、n−3系長鎖多価不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸とグリセリンとから構成されるトリグリセリドにおいて、n−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の総量を100モル%としたとき、その40モル%未満とn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸以外の任意の脂肪酸とがトリグリセリドの2位にエステル結合しており、かつn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の60モル%以上とn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸以外の任意の脂肪酸とがトリグリセリドの1位および3位においてランダムにまたは非ランダムに分布してエステル結合しているものである。
【0012】
ここにn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸とは炭素数が18以上で二重結合を3個以上を有するn−3系直鎖状不飽和脂肪酸をいい、具体的にはα−リノレン酸(C18:3)、オクタデカテトラエン酸(C18:4、6,9,12,15 −octadecatetraenoicacid )、アラキドン酸(C20:4)、EPA(C20:5)、ドコサペンタエン酸(C22:5、7,10,13,16,19 −docosapentaenoic acid )、DHA(C22:6)等を例示することができる。本発明では、これらのうちα−リノレン酸、アラキドン酸、EPA、ドコサペンタエン酸およびDHAからなる群から選ばれる1種もしくは2種以上の任意の割合の混合脂肪酸が好ましく、さらにはEPAおよび/またはDHAがより好ましい。
【0013】
またn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸以外の脂肪酸としては、短鎖、中鎖および長鎖各脂肪酸、また飽和および不飽和各脂肪酸のいかんを問わず使用できるが、このうち直鎖状であって、炭素数が6以上の中鎖ないし長鎖の、飽和または不飽和脂肪酸に属するものが望ましい。かかる脂肪酸としてカプロン酸(C6:0 )、カプリル酸(C8:0 )、カプリン酸(C10:0)、ラウリン酸(C12:0)、ミリスチン酸(C14:0)、パルミチン酸(C16:0)、パルミトオレイン酸(C16:1)、ステアリン酸(C18:0)、オレイン酸(C18:1)、エライジン酸(C18:1)、リノール酸(C18:2)、α’−リノレン酸(C18:3、5,8,11−オクタデカトリエン酸)、γ−リノレン酸(C18:3、6,9,12−オクタデカトリエン酸)、エレオステアリン酸(C18:3、9,11,13 −オクタデカトリエン酸)、アラキジン酸(C20:0)、ガドレイン酸(C20:1)、ベヘン酸(C20:0)、エルカ酸(C22:1)、ブラシジン酸(C22:1)等をあげることができる。これらの脂肪酸は単独で用いてよく、または任意の割合の混合脂肪酸として使用してもさしつえない。なお、これらのうち、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等が好ましい。
【0014】
前記したn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸およびこれ以外の脂肪酸で構成される本発明のトリグリセリドを製造するには、化学合成法、エステル交換法、あるいは天然物からの抽出法等の技術を利用すればよい。
化学合成法としては、例えば所望量および組成の脂肪酸、脂肪酸無水物あるいは脂肪酸ハロゲン化物(脂肪酸クロライド)とグリセリンとを、酸性物質(塩酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸等)、アルカリ性物質(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、金属(亜鉛、スズ、チタン、ニッケル等)、金属酸化物(酸化亜鉛、アルミナ、酸化第一鉄等)、金属ハロゲン化物(塩化アルミニウム、塩化スズ等)等のエステル化触媒の存在下または非存在下で、窒素ガス気流中にて100〜250℃に加熱し、生成する水を除きながら1〜25時間エステル化反応せしめるのがよい。
【0015】
エステル化生成物は必要に応じてアルカリ脱酸処理、活性炭、活性白土、アルミナ、シリカゲル、イオン交換樹脂等を用いる吸着・分画処理、メタノールやエタノール等の親水性有機溶剤および/またはn−ヘキサンやキシレン等の親油性有機溶剤を用いる溶剤分別処理を施して遊離脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリド、着色物質、有臭成分等の不純物を除去し、さらにはこれらの処理を適宜に組み合わせ、トリグリセリドの2位に結合するn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸残基の含有量が、トリグリセリドの1位、2位および3位に結合するn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸残基の総含有量の40モル%未満となるようにトリグリセリド成分を分画ないしは濃縮してもよい。なお本発明のトリグリセリドは、例えば加熱かつ減圧下に水蒸気を吹き込み脱臭処理しておくことが望ましい。
【0016】
エステル交換法を利用して本発明のトリグリセリドを得るには、例えば原料としてn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸を多量に含有する脂肪酸のトリグリセリド(成分a−1)とn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸を実質的に含まないか少量含有の脂肪酸(成分a−2)、成分a−2の低級アルコールエステル(メチルエステル、エチルエステル等。以下同様。)または成分a−2のトリグリセリドとを所望割合で混合し、あるいはn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸を実質的に含まないか少量含有の脂肪酸のトリグリセリド(成分b−1)とn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸を多量に含有する脂肪酸(成分b−2)または成分b−2の低級アルコールエステルとを所要量混合し、触媒として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性物質、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、リチウムブチラート等の金属アルコラート(金属アルコキシド)、塩基性アニオン交換樹脂、酸性カチオン交換樹脂等のイオン交換樹脂、あるいはリパーゼを用いてエステル交換反応を行わしめるのが簡便である。なお触媒として特定のリパーゼを用いてエステル交換すると、後述するように、トリグリセリドの1位および3位に選択的に新たな脂肪酸基を導入することができ、本発明のトリグリセリドを製造する方法として望ましい。
【0017】
前記エステル交換の原料は、成分a−1としてアマニ油、エゴマ油、シソ油等の植物油、イワシ油、タラ肝油、ニシン油、イカ油、マグロ眼窩油等の魚油、クジラ、アザラシ、オットセイ等の海産哺乳動物を起源として得られる圧搾もしくは抽出油、該動物の乳脂、クロレラ、スピルリナ、ドナリエラ等またナンノクロロプシス属(例えばNannochloropsis oculata UTEX LB 2164 )、トラストキトリウム属(例えばThraustochytrium aureum ATCC 28211 、同 34304 )、クリプテコディニウム属(例えばCrypthecodinium cohnii ATCC 30021 、同 30334 、同 30336 、同 50052 )、イソクリシス属(例えばIsochrysis galbana CCAP927/1 UTEX LB 987 )等に属する微細藻類から抽出された油脂、モルティエレラ(Mortierella )属等の微生物 M.isabellina IFO 6336 、同 6739 、同 7873 、同 7884 ATCC 44853 等)に由来する油脂、またn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸またはこれを任意の割合で含む前記各種脂肪酸(段落番号0013の項参照)との混合脂肪酸のトリグリセリドを使用できる。ここで ATCC:American Type Culture Collection (米国)、 CCAP:Culture Collection of Algae and Protozoa (英国)、 UTEX:Culture Collection of Algae at the University of Texas (米国)、 IFO: 大阪発酵研究所の各略称である。成分a−2としては段落番号0013の項に記載の各種脂肪酸またはその誘導体を用いることができる。
【0018】
また成分b−1として動植物、微生物、微細藻類等から得られるトリグリセリドがあり、大豆油、菜種油、綿実油、コーン油、パーム油、ヤシ油、サフラワー油、ハイオレイックサフラワー油、ヒマワリ油、ハイオレイックヒマワリ油、オリーブ油、落花生油、カカオ脂、チャイニーズ タロウ、サル脂、シア脂、牛脂、ラード、これらの水素添加油脂、分別油脂、前記成分a−2のトリグリセリド、中鎖脂肪酸トリグリセリド等を例示でき、成分b−2としては前記成分a−1の加水分解処理によって得られる脂肪酸がある。
【0019】
エステル交換反応は、一例として前記原料をモル比率で成分a−1:成分a−2=1:0.1〜5、成分b−1:成分b−2=1:2〜10となるように混合し、アルカリまたは金属アルコラートを触媒とする場合には実質的に無水状態として80〜120℃で0.5〜3時間エステル交換反応せしめる。またイオン交換樹脂を用いる場合も同様に無水状態とするが、室温〜40℃程度にてカラム方式で原料を循環接触させるのがよい。リパーゼを触媒として用いる場合には、原料中の水分量を1重量%以下にし、市販のリパーゼ粉末あるいはこれを公知の担体例えばセライト、ケイソウ土、活性炭、多孔質ガラス、イオン交換樹脂、キトサン、高分子ゲル、セルロース粉末等に固定化した固定化リパーゼを加え、20〜80℃で0.5〜20時間エステル交換反応せしめる。
【0020】
リパーゼは次に述べる微生物を起源とするものあるいは動物臓器由来のものを使用できる。すなわちアスペルギルス属(例えばAspergillus niger )、ムコール属(例えばMucor miehei)、キャンディダ属(例えばCandida cyrindracea )、シュードモナス属(例えばPseudomonas fragi )、アルカリゲネス属(例えば特公昭58−36953号公報に記載のAlcaligenes sp. )、リゾプス属(例えばRhizopus delemar)、ジオトリクム属(例えばGeotrichum candidum )等に属する微生物起源のリパーゼおよびブタ、ウシ等の膵臓リパーゼである。このうちアスペルギルス属、ムコール属、アルカリゲネス属およびリゾプス属の微生物を起源とするリパーゼ、ブタ膵臓リパーゼはグリセリドの1位および3位に特異的に作用するため、本発明のトリグリセリドを製造するに際しては好適である。
【0021】
前述した各種エステル交換方法によって得られるエステル交換反応物は、選択する原料の種類によってはエステル交換反応物そのものを本発明で用いるトリグリセリドとすることができるが、前記化学合成法によって得られるエステル化生成物の場合と同様に、必要に応じてアルカリ脱酸処理、吸着・分画処理、溶剤分別処理あるいは無溶剤分別(ウィンタリング)処理等を適宜に組み合わせてエステル交換反応物に施し、不純物を除去したりグリセリド成分を分画あるいは濃縮して本発明で用いるトリグリセリドとすることもできる。なお該トリグリセリドは脱臭処理しておくことが望ましい。
【0022】
本発明に係るトリグリセリドは天然物から油脂分を抽出する方法によっても得ることができる。すなわち前記エステル交換の原料(成分a−1)として記載したもののうち、クジラ、アザラシ(harbour seal、harp seal 等)、オットセイ等の海産哺乳動物の体組織、該動物から分泌される乳汁、クロレラ、スピルリナ、ドナリエラ等の微細藻類の細胞またはこれらの培養細胞、ナンノクロロプシス(Nannochloropsis )属、トラストキトリウム(Thraustochytrium)属、クリプテコディニウム(Crypthecodinium )属およびイソクリシス(Isochrysis)属等に属する微細藻類例えばナンノクロロプシス オキュラータ(Nannochloropsis oculata )、トラストキトリウム アウレウム(Thraustochytrium aureum )、クリプテコディニウム コーニー(Crypthecodinium cohnii)、イソクリシスガルバナ(Isochrysis galbana)等の細胞またはこれらの培養細胞を原材料とする。なお微生物を起源とする場合には、これから得られるトリグリセリドが本発明のグリセリド構造を満足するものであればさしつかえない。
【0023】
これらを圧搾処理もしくはn−ヘキサン、クロロホルム、ベンゼン、ジエチルエーテル、メタノール等の有機溶剤を用いて抽出処理または分別処理して油分を得、これに脱ガム、アルカリ脱酸、脱色、脱臭等の処理を施して遊離脂肪酸、リン脂質、糖脂質、不ケン化物、着色物質、有臭成分等の不純物を除き、グリセリド画分を得ることができる。このグリセリド画分は本発明で用いるトリグリセリドとして利用できるが、該グリセリド画分をさらに無溶剤低温分別、溶剤分別あるいはシリカゲル・カラム等により分画して、トリグリセリドの2位に結合するn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸残基がより一層少ないトリグリセリドを製造することも可能である。
【0024】
以上に述べたような化学合成法、エステル交換法、あるいは天然物からの抽出法等によって製造される本発明のトリグリセリドは、その構成脂肪酸としてのn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の総量の40モル%未満がトリグリセリドの2位にエステル結合するものであるが、より好ましくは20モル%未満である。40モル%以上になると本発明の所望の効果は小さくなる。本発明のトリグリセリドはそのままで油脂として利用でき、また通常の食用油脂例えば成分b−1として記載したような動植物系油脂と混合して油脂としても用いることができる。このとき本発明のトリグリセリドの含有量は油脂全体の5〜100重量%が望ましく、さらには10〜100重量%がより一層好ましい。最も好ましくは20〜100重量%である。5重量%未満では本発明の所望の効果が小さい。
【0025】
本発明に係る油脂は、例えば通常の食用動植物系油脂、ビタミンE、β−カロチン等とともにソフトカプセルやマイクロカプセル等のカプセル状態にして摂取することができ、また通常の食用油脂と同様に食品素材として各種加工食品の原料、料理の材料に用い、摂食することができる。また本発明に係る油脂は動脈硬化症の予防および治療のために利用されることが期待できる。
【0026】
【実施例】
実施例1
トリオレイン1kgと、魚油(タマ生化学(株)製、商品名:EPA−18)加水分解混合脂肪酸を低温分別した魚油加水分解脂肪酸濃縮物(総脂肪酸中のC20:5:37.4モル%、C22:5:5.4モル%、C22:6:25.2モル%。n−3系長鎖多価不飽和脂肪酸として72.5モル%。BHTを0.01重量%添加。)とをモル比で1:5にて混合し、水分含量を0.2重量%に調節した後、リポザイムIM20(商品名。ノボ ノルディスク社製、ムコール ミーハイ(Mucor miehei)由来のリパーゼ)を充填したガラス製カラム(10cmφ×60cm) に40℃にて通し選択的エステル交換反応を行わせた。
【0027】
水蒸気蒸留および水洗処理にてエステル交換反応物から遊離脂肪酸を除去した後、n−ヘキサンで浸潤させたシリカゲル(和光製薬(株)製、商品名:ワコーゲルC100)を充填したステンレス製カラムに供し、n−ヘキサンで溶出させジグリセリドを除き、本発明のトリグリセリド720gを得た。本トリグリセリドを構成する全脂肪酸組成、グリセリドの1位および3位、2位の各脂肪酸組成をGLC分析によって求めた。この結果を表1に示す。本トリグリセリドを構成するC20:5の90モル%。C22:6の95モル%以上、n−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の総量の93.5モル%がトリグリセリドの1位および3位に分布していた。すなわち本トリグリセリドの2位にはn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の総量の6.5モル%が分布していた。本トリグリセリドを以下の動物実験の試験油とした。
【0028】
本トリグリセリドの一部にナトリウムメトキシド0.1重量%を加え、減圧下100℃にてランダムエステル交換反応を行わせた後、セライトを用いて濾過し、本トリグリセリドのランダムエステル交換物を得た。この全脂肪酸組成、1位および3位、2位の各脂肪酸組成を前記同様に求めた(表1参照)。このトリグリセリドの2位にはn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の総量の50.6モル%が分布していた。このランダムエステル交換物を動物実験の対照油とした。
【0029】
【表1】
Figure 0003544247
【0030】
4週齢のSD系雄性ラット7匹を1試験区とし、試験油および対照油を用い、各5重量%配合した飼料(表2参照)を用いて飼育実験を行った。この間、飼料成分の酸化劣化を防ぐために、飼料は毎日調製し給餌した。水と前記各飼料とを自由摂取させて3週間飼育したのち、各試験区ラットの大動脈のPGIおよび血液中のTXAの各量を測定した。この結果を表3に示す。なお各試験区とも飼料摂取量、体重増加量および肝臓重量に有意差は認められなかった。
この実験結果から、本発明に係るトリグリセリド(試験油)はラットに対して副作用がなく、試験油を添加した区では、PGIの産生量が顕著に増大(すなわち血小板凝集能の抑制作用および動脈弛緩作用の増加)し、かつTXAの産生量が極めて減少(すなわち血小板凝集能の誘起作用および動脈収縮作用の低下)することが明らかになり、したがって本発明に係るトリグリセリドは動脈硬化症の予防および治療のために利用できる可能性が認められた。
【0031】
【表2】
Figure 0003544247
【0032】
【表3】
Figure 0003544247
【0033】
実施例2
試験油脂(本発明のトリグリセリドを含む油脂)および対照油脂を次のように調製した。すなわち試験油脂はharp seal (アザラシ)油脂をドライアイス/アセトン冷媒で−80℃、1時間冷却し、析出した結晶部を濾紙で濾別して調製した。対照油脂は脂肪酸組成の異なる2種類の魚油(タラ肝油と雑魚油との混合油、マグロ眼窩油)をドライアイス/アセトン冷媒で同様に冷却、分別した濃縮物をブレンドし、その総脂肪酸組成を試験油脂のそれとほぼ近似するものとした。表4これらの脂肪酸組成を示す。
【0034】
【表4】
Figure 0003544247
【0035】
4週齢のSD系雄性ラット7匹を1試験区とし、前記の試験油脂および対照油脂を用い、それぞれ20重量%含む油脂(試験油脂または対照油脂20重量部、パーム油50重量部、ハイオレイックサフラワー油5重量部およびハイリノールサフラワー油25重量部の混合油脂。脂肪酸組成は表5参照。)を各10重量%配合した飼料(飼料組成は脂肪5重量%を10重量%とし、コーンスターチ41.7重量%を36.7重量%とする以外は実施例1と同じ。)で、飼育実験を行った。この間、飼料成分の酸化劣化を防ぐために、飼料は毎日調製し給餌した。水と前記各飼料とを自由摂取させて3週間飼育したのち、各試験区ラットの大動脈のPGIおよび血液中のTXAの各量を測定した(表6参照)。なお各試験区とも飼料摂取量、体重増加量および肝臓重量に有意な差異は認められなかった。
この実験結果から、試験油脂(本発明に係るトリグリセリドを含有する油脂)を添加した区では、ラットに対して副作用が認められず、またPGI産生の増大およびTXA産生の減少すなわち血小板凝集能の抑制作用と動脈血管拡張作用とが増強されることが明らかになった。したがって本発明に係るトリグリセリドを含有する油脂は動脈硬化症の予防および治療のために利用できる可能性が認められた。
【0036】
【表5】
Figure 0003544247
【0037】
【表7】
Figure 0003544247
【0038】
実施例3
実施例2で使用した試験油脂および対照油脂の配合割合を変えた油脂を飼料に添加して実施例2と同様にラット飼育実験を行った。すなわち4週齢のSD系雄性ラット7匹を1試験区とし、実施例2に記載の試験油脂または対照油脂をそれぞれ10重量%含む油脂(試験油脂または対照油脂10重量部、パーム油50重量部、ハイオレイックサフラワー油10重量部およびハイリノールサフラワー油30重量部の混合油脂。脂肪酸組成は表7参照。)を各10重量%配合した飼料(飼料組成は脂肪分を除き実施例2と同じ。)で、飼育実験を行った。この間、飼料成分の酸化劣化を防ぐために、飼料は毎日調製した。水と前記各飼料とを自由摂取させて3週間飼育したのち、各試験区ラットの大動脈のPGIおよび血液中のTXAの各量を測定した(表8参照)。なお各試験区とも飼料摂取量、体重増加量および肝臓重量に有意な差異は認められなかった。
この実験結果および実施例2の結果から、本発明に係るトリグリセリドを含有する油脂は、ラットに対して副作用を及ぼすことなく、対照油脂に比べて少量の試験油脂を混合した油脂の場合をも含めて、PGI産生量の増大およびTXA産生量の減少をひきおこし、血小板凝集能の抑制作用と動脈血管の拡張作用とを増強せしめることが明らかになった。このことから、本発明に係るトリグリセリドを含有する油脂は動脈硬化症の予防および治療のために利用できる可能性が認められた。
【0039】
【表7】
Figure 0003544247
【0040】
【表8】
Figure 0003544247
【0041】
実施例4
微細藻類クリプテコディニウム コーニー(Crypthecodinium cohnii、ATCC30336)を表9に示す培地30リットルに植えつけ、30℃にて、ジャーファーメンターで100時間通気培養し、培養液から培養藻体を遠心分離して集め、さらにこれを凍結乾燥した(収量625g)。この乾燥藻体をクロロホルム:メタノール=1:1(重量比)混合溶媒中でヒスコトロン(商品名。日音医理科器械製作所製)により細胞破砕して抽出し、油分520gを得た。n−ヘキサン中に分散させたシリカゲル(和光純薬(株)製、商品名:ワコーゲルC100)を充填したステンレス製カラムに前記油分を供し、ジエチルエーテル:n−ヘキサン=10:90(容量比)にて溶出させ、本発明に係るトリグリセリド250gを得た。本トリグリセリド(これを試験油脂とした)の脂肪酸組成を実施例1と同様にして求めた(表10参照)。
【0042】
【表9】
Figure 0003544247
Figure 0003544247
【0043】
【表10】
Figure 0003544247
【0044】
かくして得られた微細藻類由来のトリグリセリド(試験油脂)および実施例2に記載の対照油脂を用い、それぞれ10重量%含む油脂(試験油脂または対照油脂10重量部、パーム油50重量部、ハイオレイックサフラワー油10重量部およびハイリノールサフラワー油30重量部の混合油脂。脂肪酸組成は表11参照。)を各10重量%配合した飼料(飼料組成は脂肪分を除き実施例3と同じ。)を調製し、実施例3と同様の飼育試験を行った。各試験区ラットの大動脈のPGIおよび血中のTXAの産生量の分析結果を表12に示す。なお各試験区とも飼料摂取量、体重増加量および肝臓重量に有意差は認められなかった。この実験結果および実施例2の結果から、本発明に係る油脂はラットに対して副作用を及ぼさず、対照油脂に比べて少量の試験油脂を混合した油脂の場合をも含めて、PGI産生量を増大およびTXA産生量を減少させ、血小板凝集能の抑制作用と動脈血管の拡張作用とを増強せしめることが明らかになった。このことから、本発明にかかるトリグリセリドを含有する油脂は動脈硬化症の予防および治療のために利用できる可能性が認められた。
【0045】
【表11】
Figure 0003544247
【0046】
【表12】
Figure 0003544247
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、動物に対して、副作用がなく、従来のn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸供給源に比べてPGI産生を増大させかつTXA産生を減少させる効果が大きく、魚油等の従来のn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸供給源よりも少量の摂取で、血小板凝集能を抑制しかつ動脈血管を拡張する作用のあるエイコサノイド産生力に富み、したがって動脈硬化症の予防および改善を容易ならしめる作用のある油脂を提供できる。

Claims (7)

  1. グリセリドの構成脂肪酸としてn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸を含み、n−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の総量の0モル%未満がグリセリドの2位に結合したトリグリセリドからなる油脂を全油脂中5重量%以上含有していることを特徴とする血小板凝集能抑制用薬剤組成物
  2. n−3系長鎖多価不飽和脂肪酸がα−リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸からなる群から選ばれる1種もしくは2種以上である請求項に記載の血小板凝集能抑制用薬剤組成物
  3. n−3系長鎖多価不飽和脂肪酸がエイコサペンタエン酸および/またはドコサヘキサエン酸である請求項に記載の血小板凝集能抑制用薬剤組成物
  4. トリグリセリドが海産哺乳動物もしくは微細藻類から得られるものまたはこれらを濃縮処理したものまたはこれらをエステル交換処理したものである請求項1〜のいずれか1項に記載の血小板凝集能抑制用薬剤組成物
  5. 海産哺乳動物がクジラまたはアザラシである請求項に記載の血小板凝集能抑制用薬剤組成物
  6. 微細藻類がナンノクロロプシス属、トラストキトリウム属、イソクリシス属またはクリプテコディニウム属のいずれかに属するものである請求項に記載の血小板凝集能抑制用薬剤組成物
  7. トリグリセリドがグリセリドの1,3位に特異性を有するリパーゼを用い、エステル交換反応によって製造されたものである請求項1または4項に記載の血小板凝集能抑制用薬剤組成物
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