JP3540133B2 - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法に係り、特にプラズマにより成膜やエッチングの処理を行なうプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法に関する。
プラズマ処理装置は、プラズマを用いた連続処理で被加工物となる半導体に対し成膜やエッチングを行なう構成とされている。このプラズマ処理装置によれば、常に同じプラズマを作り、同様に処理することにより、再現性の良い成膜,エッチングを実施することができる。
【0002】
しかるに、処理が行なわれるチャンバ内に汚れが付着した場合には、プラズマの発生状態が変化し、再現性の良い成膜,エッチング処理ができなくなるおそれがある。そこで、チャンバ内の汚れの発生を抑制しうるプラズマ処理装置が要望されている。
【0003】
【従来の技術】
一般に、半導体プロセスにおいてウエハ上に膜を形成する際や、ウエハ上の膜をエッチングする際に、プラズマを利用して処理を行なう場合が多い。
この成膜,エッチングに使用されるプラズマ処理装置としては、主として平行平板型,ECR型,ヘリコン型,ICP(誘導結合)型等が知られており、近年高密度プラズマの必要性からECR型,ヘリコン型,ICP(誘導結合)型が多く使用されるようになってきている。特に、ICP(誘導結合)型は、構造が比較的にコンパクトであり多用されている。
【0004】
図5はエッチングで使用する従来のICP(誘導結合)型プラズマ処理装置10(以下、単にプラズマ処理装置と記す)を示す概略図であり、また図6はプラズマ処理装置のアンテナ14近傍を拡大して示す図である。各図に示されるように、プラズマ処理装置10は、大略すると石英チャンバ12、アンテナ14、マッチング回路16,18、高周波電源20、ウエハバイアス電源22等により構成されている。
【0005】
石英チャンバ12は内部にエッチングガスが充填されており、その周りにはコイル状のアンテナ14が巻回されている。このアンテナ14は、マッチング回路16を介して高周波電源20に接続されている。具体的には、図6に示されるように、高周波電源20(マッチング回路16)とアンテナ14は2本の配線32,34により接続されており、一方の配線34はアースされている。よって、配線32は給電線として機能し、配線34はアース線として機能する。
【0006】
そして、アンテナ14に対し、高周波電源20から高周波電力(プラズマを発生する電力。以下、ソースパワーと記す)を投入することにより、石英チャンバ12内にプラズマ30(図6参照)を発生させる構成とされている。
ウエハ(半導体)24は、石英チャンバ12内に設けられたステージ26に装着されており、ブロッキングコンデンサー28及びマッチング回路18を介してウエハバイアス電源22に交流的に接続されている。ウエハバイアス電源22によりステージ26に印加されるウエハバイアスは、エッチングにおいて高エッチングレート,異方性を得るために重要なものである。
【0007】
即ち、ウエハバイアスをかけることにより、プラズマで生成したイオンをウエハに垂直に引き込むことができ、よってエッチングの異方性を達成することができ、またウエハバイアスの大きさによりエッチングレート,下地,及びマスク材との選択比を設定することができる(ウエハバイアス電源22の電力を、以下バイアスパワーと記す)。
【0008】
プラズマを用いたウエハ処理は、上記したプラズマ処理装置10を用い、エッチングガス流量,チャンバ内圧力,ステージ位置,ソースパワー,バイアスパワー等を処理ウエハ毎に等しくなるよう設定することにより、常に同量のエッチングレート,下地及びマスク材との選択比を得るようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、図6及び図7を用い、誘導結合型のプラズマ装置10の動作原理について説明する。図6はプラズマ装置10のアンテナ14近傍を拡大して示す要部構成図であり、また図7は発生する誘導結合プラズマの等価回路を示している。図6に示されるように、プラズマ30は、石英チャンバ12の周りに巻かれたアンテナ14に高周波電源20からソースパワーを投入することにより発生する。この際、アンテナ14に高周波電流が流れると高周波磁場が生成されて誘導電界が発生し、この誘導電界により電子は駆動されてプラズマが生成維持される。この誘導電界により電子が駆動される機構は、図7に示されるように、アンテナ14がトランスの1次コイルに、プラズマ30が2次コイルに相当する。
【0010】
続いて、上記構成とされたプラズマ処理装置10において、石英チャンバ12が汚れた場合について考える。石英チャンバ12が汚れると、アンテナ14から同じ高周波磁界が発生しても、プラズマ30がアンテナ14から感じる磁界は弱まり、同じソースパワーであってもプラズマ30に与えられる電界は小さくなる。このような状態になると、プラズマ処理装置10を一旦止めて、石英チャンバ12の洗浄をしなければならない。
【0011】
石英チャンバ12に付着する汚れは、処理したウエハ24の枚数が増大する程ひどくなるため定期的な洗浄を必要とする。また、チャンバ洗浄は半日以上もの時間を必要とし、当然その間はプラズマ処理装置10をストップさせる必要がある。
石英チャンバ12の汚れの原因は、被エッチング材料,エッチング(スパッタ)されたマスク材,エッチング(スパッタ)された下地材料の再付着、プラズマ30で生成したラジカルのデポジション等が挙げられる。これらにより石英チャンバ12が汚れると、誘導結合型のプラズマ処理装置10のように石英チャンバ12の外部から電源を投入してプラズマ30を発生させる装置の場合、電力の投入を汚れが妨げ、同じプラズマ30を持続して発生させるのが困難になる。
【0012】
特に、汚れが導電性物質によるものだと、汚れによる電力消費が大きくなり、エッチングレート,下地及びマスク材との選択比の変動は大きくなる。よって、石英チャンバ12に汚れが付着すると、経時的にプラズマの発生状態が変化し、これにより再現性の良い成膜,エッチング処理ができなくなるという問題点がある。
【0013】
しかるに、従来では石英チャンバ12に付着する汚れを抑制する手段が設けられていなかったため、石英チャンバ12に対する洗浄処理を頻繁に行なう必要があり、よってプラズマ処理装置10の停止期間が長くなり、効率的な成膜処理或いはエッチング処理を行なうことができないという問題点があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、チャンバの洗浄周期を長くすることができるプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、次に述べる手段を講じることにより解決することができる。
請求項1記載の発明では、
チャンバに誘導結合型のアンテナを有し、該アンテナに電力を供給して該チャンバ内にプラズマを発生させるプラズマ処理装置において、
前記アンテナを形成するコイルの両端と、前記コイルに電力を供給する高周波電源との間に、前記コイル両端に接続される給電配線とアース配線を入れ換える切り換え手段を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項2記載の発明では、
チャンバに設置された誘導結合型のアンテナに電力を供給して該チャンバ内にプラズマを発生させるプラズマ処理方法において、
前記アンテナを形成するコイルの一端に給電配線を接続し、他端にアース配線を接続し、プラズマを発生させる工程と、
前記コイル両端に接続される前記給電配線と前記アース配線とを入れ換えてプラズマを発生させる工程とを有することを特徴とするものである。
【0017】
上記した各手段は、次のように作用する。
請求項1乃至2記載の発明によれば、
チャンバに設けられた誘導結合型のアンテナに電力を供給してチャンバ内にプラズマを発生させることにより、半導体に対して成膜処理或いはエッチング処理を実施することができる。また、アンテナを形成するコイルの両端と、コイルに電力を供給する高周波電源との間に、コイル両端に接続される給電配線とアース配線を入れ換える切り換え手段を設けたことにより、チャンバに汚れが付着するのを抑制することができる。以下、その理由について説明する。
【0018】
本発明者は、前記した従来構成のプラズマ処理装置を用いたエッチング処理及びスパッタリング処理において、チャンバに汚れが付着する位置に注目した。
その結果、チャンバに汚れが多く付着する位置は、基本的にアンテナのアースに接続された付近で発生することが判明した。これに対し、アンテナの高周波電力が供給される給電部付近は発生しにくいことが判明した。
【0019】
これは、高周波電力が供給される付近では、スパッタ作用が発生するためにチャンバには汚れが付着し難くなることに起因していると推定される。
従って、従来のようにコイル両端を電気的に切り換えない構成では、アンテナのアースに接続された付近では、常にチャンバに汚れが堆積し続ける状態となり、逆にアンテナの高周波電力が供給される給電部付近については常にチャンバに汚れが付着しない状態となる。
【0020】
これに対し、本発明の如く、アンテナを形成するコイルの両端と前記コイルに電力を供給する高周波電源との間に、コイル両端に接続される給電配線とアース配線を入れ換える切り換え手段を設けることにより、切り換え処理によりコイル両端の夫々において上記したスパッタ作用を発生させることができる。
従って、コイル両端の何れか一方に集中的に汚れが堆積することを防止でき、チャンバ内に汚れが付着することを抑制することができる。これにより、チャンバの洗浄周期を長くすることが可能となり、洗浄処理のためにプラズマ処理装置を停止させる時間を短くすることができるため、効率的なプラズマ処理を行なうことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1乃至図3は、本発明に係るプラズマ処理装置の実施の一形態を示す図である。図1はプラズマ処理装置40の構成図であり、図2及び図3はプラズマ処理装置40のアンテナ44近傍を拡大して示す構成図である。各図に示されるように、プラズマ処理装置40は、大略すると石英チャンバ42、アンテナ44、マッチング回路46,48、高周波電源40、ウエハバイアス電源42、及び本発明の要部となる切り換え回路70等により構成されている。
【0024】
石英チャンバ42は内部にエッチングガスが充填されており、その周りにはコイル状のアンテナ44が巻回されている。このアンテナ44は、マッチング回路46及び切り換え回路70を介して高周波電源50に接続されている。
具体的には、図2及び図3に示されるように、高周波電源50(マッチング回路46)とアンテナ44は2本の配線52,54により接続されており、一方の配線54はアースされている。よって、配線52は高周波電源50からアンテナ44に対し電力を供給する給電線として機能し(以下、配線52を給電配線と記す)、配線54はアース線として機能する(以下、配線54をアース配線と記す)。この2本の配線52,54は、アンテナ44の接続端子66,68に接続されている。
【0025】
上記構成において、アンテナ44に対し高周波電源50から高周波電力(プラズマを発生する電力。以下、ソースパワーと記す)を投入すると、石英チャンバ42内にプラズマ60(図2及び図3参照)が発生する。この際、マッチング回路46により、石英チャンバ42内の状態(例えば、ガス濃度等)に応じて印加電力の周波数調整(マッチング)が行なわれる。このマッチング処理は、プラズマ処理装置40を統括制御する制御装置72がマッチング回路46を制御することにより実施される。
【0026】
被加工物(即ち、成膜処理或いはエッチング処理が行なわれる物)であるウエハ(半導体)54は、石英チャンバ42内に設けられたステージ56に装着されている。このステージ56は、ブロッキングコンデンサー58及びマッチング回路48を介してウエハバイアス電源52に交流的に接続されている。ウエハバイアス電源52によりステージ56に印加されるウエハバイアスは、エッチングにおいて高エッチングレート,異方性を得るために重要なものである。
【0027】
即ち、ウエハバイアスをかけることにより、プラズマ60で生成したイオンをウエハ54に垂直に引き込むことができ、よってエッチングの異方性を達成することができ、またウエハバイアスの大きさによりエッチングレート,下地,及びマスク材との選択比を設定することができる(ウエハバイアス電源22の電力を、以下バイアスパワーと記す)。
【0028】
尚、マッチング回路48は、石英チャンバ42内の状態(例えば、ガス濃度等)に応じてウエハバイアスの周波数調整(マッチング)を行なうものである。このマッチング処理は、制御装置72がマッチング回路48を制御することにより実施される。
一方、切り換え回路70は、例えば図2及び図3に示されるようなリレー装置により構成されている。切り換え回路70は、その内部に一対の可動接点74,76と、4個の固定接点78a,78b,80a,80bとを有した構成とされている。
【0029】
この一対の可動接点74,76の内、可動接点74は給電配線62と接続されており、可動接点76はアース配線64と接続されている。また、4個の固定接点78a,78b,80a,80bの内、固定接点78a,78bは途中で一体的に接続された上でアンテナ44の接続端子66に接続されている。
更に、固定接点78a,78b,80a,80bの内、固定接点78a,78bは途中で一体的に接続された上でアンテナ44の接続端子66に接続されている。また、固定接点80a,80bも途中で一体的に接続された上でアンテナ44の接続端子68に接続されている。
【0030】
上記構成において、切り換え回路70内に配設された一対の可動接点74,76は、制御装置72により制御される駆動装置(図示せず)により一体的に可動する構成とされている。具体的には、切り換え回路70は、図2に示す一対の可動接点74,76が固定接点78a,78bと接続した第1の状態と、図3に示す一対の可動接点74,76が固定接点80a,80bと接続した第2の状態とを切り換える。
【0031】
従って、図2に示す第1の状態では、給電配線62は可動接点74,固定接点78aを介してアンテナ44の接続端子66に接続され、アース配線64は可動接点76,固定接点80aを介してアンテナ44の接続端子68に接続される。即ち、図中上部に位置するアンテナ44の接続端子66に給電が行なわれ、下部に位置する接続端子68はアースされる。
【0032】
一方、図3に示す第2の状態では、給電配線62は可動接点74,固定接点80bを介してアンテナ44の接続端子68に接続され、アース配線64は可動接点76,固定接点78bを介してアンテナ44の接続端子66に接続される。即ち、図中上部に位置するアンテナ44の接続端子66はアースされ、下部に位置する接続端子68に給電が行なわれる。
【0033】
上記のように、切り換え回路70はアンテナ44を形成するコイル両端の接続端子66,68と、アンテナ44の整合をとるマッチング回路46との間に配設され、接続端子66,68を電気的に切り換える機能を奏する。
続いて、上記構成とされたプラズマ処理装置40の動作及び作用について説明する。
【0034】
先ず、図2に示す第1の状態に注目する。この第1の状態では、図中上部に位置するアンテナ44の接続端子66に給電が行なわれ、下部に位置する接続端子68はアースされる。また、前記したように、石英チャンバ42において、汚れが多く付着する位置は、基本的にアンテナ44のアースに接続された付近、即ち接続端子68の近傍である(図中、汚れを符号82で示す)。
【0035】
これに対し、アンテナ44の高周波電力が供給される給電部付近、即ち接続端子66の近傍位置には汚れは殆ど付着しない。これは、高周波電力が供給される付近では、スパッタ作用が発生するためにチャンバには汚れが付着し難くなることに起因していると推定される。
図5及び図6を用いて説明した従来のプラズマ処理装置10は、この第1の状態のみしか実現することができない構成とされていた。このため、アンテナのアースに接続された付近では、常にチャンバに汚れが堆積し続ける状態となり、これにより洗浄周期を早めなければならなかった。
【0036】
しかるに、本発明の如くコイル両端を電気的に切り換える切り換え回路70を設けることにより、図2に示す第1の状態から図3に示す第2の状態に、プラズマ処理装置40の状態を変化させることができる。
この第2の状態では、図中下部に位置するアンテナ44の接続端子68に給電が行なわれ、上部に位置する接続端子66はアースされる。前記のように、接続端子68の近傍には第1の状態において汚れ82が堆積している。しかるに、接続端子68に高周波電力が供給されることにより発生するスパッタ作用により、この接続端子68近傍の汚れ82は飛散し除去される。また、逆にアースされた接続端子66の近傍位置には、新たに汚れ84が発生する。
【0037】
従って、切り換え回路70により接続端子66,68の電気的極性(特性)を交番的に切り換えることにより、接続端子66,68の夫々において上記したスパッタ作用を発生させることができる。これにより、接続端子66,68の配設位置近傍の何れか一方に集中的に汚れ82,84が堆積することを防止でき、石英チャンバ42の内部全体としての汚れの付着を抑制することができる。
【0038】
このように、石英チャンバ42内に汚れが付着することを抑制できることにより、石英チャンバ42の洗浄周期を長くすることが可能となり、洗浄処理のためにプラズマ処理装置40を停止させる時間を短くすることができるため、効率的なプラズマ処理を行なうことができる。
また、切り換え回路70による上記切り換えのタイミングは、特に限定されるものではなく、加工時に石英チャンバ42内に配設される物(被エッチング材料,マスク材料,下地材料等)の材質等、或いは加工状態等に基づき任意に設定することができる。例えば、切り換え装置70が1枚のウエハ54の処理を行なう毎に接続端子66,68を電気的に切り換える構成としてもよく、また1枚のウエハ54の処理中に複数回にわたり接続端子66,68を電気的に切り換える構成としてもよい。このように、比較的頻繁に切り換え処理を行なうことにより、石英チャンバ42に汚れが付着することを確実に抑制することができる。
【0039】
また、エッチング(スパッタエッチングも含む)工程でプラズマ処理装置40を使用する場合、被エッチング材料,マスク材料,の少なくても一つが、蒸気圧の低いPt,Ir,Ru,RuO,Cuであると、これら導電性の膜は石英チャンバ42に付着し易いことが知られている。導電性の汚れは、プラズマ60に大きな影響を与えるので、エッチンググレート,マスク,下地の材料との選択比に大きく影響を与える。
【0040】
しかるに、プラズマ処理装置40は、上記したように石英チャンバ42内に汚れが付着することが有効に抑制されるため、被エッチング材料,マスク材料,或いは下地材料が、導電性を有した白金(Pt),イリジウム(Ir),ルテニウム(Ru),酸化ルテニウム(RuO),或いは銅(Cu)等を含んでいても、従来に比べ石英チャンバ42の洗浄周期を格段に長くすることができる。
【0041】
続いて、本発明の効果を実証するため、本発明者が実施した実験の実験結果につて説明する。本実験では、従来のプラズマ処理装置10と、本発明に係るプラズマ処理装置40とを用い、各装置10,40で略同一条件の下でエッチング処理を行い、その結果発生した汚れを評価した。
〔比較例〕
従来のプラズマ処理装置10で、Ar:50cc/min、Cl2 :75cc/min、圧力:5mTorr,ソースパワー:1000W一定、バイアスパワー:1000W一定の条件で、レジストマスクのPtエッチングを行なった。
【0042】
この時の処理枚数に対する、Ptのエッチングレート及びPtとレジストのエッチングレートの比(選択比)を図8に示す。同図に示されるように、処理枚数を重ねる毎に、Ptのエッチングレート及び選択比は変化していることが判る。〔実施例〕
これに対し、図1乃至図3に示した本発明に係るプラズマ処理装置40で、Ar:50cc/min、Cl2 :75cc/min、圧力:5mTorr,ソースパワー:1000W一定、バイアスパワー:1000W一定の条件で、レジストマスクのPtエッチングを行なった。アンテナ44の両端は、ウエハ1枚毎に電気的に入れ替えている。
【0043】
この時の処理枚数に対する、Ptのエッチングレート及びPtとレジストのエッチングレートの比(選択比)を図4に示す。同図に示されるように、図8に示めした従来の特性に比べ、Ptのエッチングレート及び選択比の変化は小さく、チャンバ洗浄周期を長く取れることが判る。当然、ウエハ1枚の処理で、チャンバが汚れてしまうような場有には、ウエハ処理中にコイルの両端を入れ替えることが効果的である。
【0044】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、切り換え処理によりコイル両端の夫々において上記したスパッタ作用を発生させることができ、よっコイル両端の何れか一方に集中的に汚れが堆積することを防止でき、チャンバ内に汚れが付着することを抑制することができる。これにより、チャンバの洗浄周期を長くすることが可能となり、洗浄処理のためにプラズマ処理装置を停止させる時間を短くすることができるため、効率的なプラズマ処理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるプラズマ処理装置の構成図である。
【図2】本発明の一実施例であるプラズマ処理装置の第1の切り換え状態を示す要部構成図である。
【図3】本発明の一実施例であるプラズマ処理装置の第2の切り換え状態を示す要部構成図である。
【図4】本発明の効果を説明するための図であり、ウエハ処理枚数に対するPtエッチングレート,Pt/レジスト選択比を示す図である。
【図5】従来のICP(誘導結合)型プラズマ処理装置を示す構成図である。
【図6】従来の一例であるプラズマ処理装置の要部構成図である。
【図7】誘導結合プラズマの等価回路を示す図である。
【図8】従来のプラズマ処理装置のウエハ処理枚数に対するPtエッチングレート,Pt/レジスト選択比を示す図である。
【符号の説明】
40 プラズマ処理装置
42 石英チャンバ
44 アンテナ
50 高周波電源
52 ウエハバイアス電源
54 ウエハ
56 ステージ
60 プラズマ
62,64 配線
66,68 接続端子
70 切り換え回路
72 制御装置

Claims (2)

  1. チャンバに誘導結合型のアンテナを有し、該アンテナに電力を供給して該チャンバ内にプラズマを発生させるプラズマ処理装置において、
    前記アンテナを形成するコイルの両端と、前記コイルに電力を供給する高周波電源との間に、前記コイル両端に接続される給電配線とアース配線を入れ換える切り換え手段を設けたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. チャンバに設置された誘導結合型のアンテナに電力を供給して該チャンバ内にプラズマを発生させるプラズマ処理方法において、
    前記アンテナを形成するコイルの一端に給電配線を接続し、他端にアース配線を接続し、プラズマを発生させる工程と、
    前記コイル両端に接続される前記給電配線と前記アース配線とを入れ換えてプラズマを発生させる工程とを有することを特徴とするプラズマ処理方法。
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