JP3481373B2 - ループコイル式車両感知器 - Google Patents

ループコイル式車両感知器

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JP3481373B2
JP3481373B2 JP29886095A JP29886095A JP3481373B2 JP 3481373 B2 JP3481373 B2 JP 3481373B2 JP 29886095 A JP29886095 A JP 29886095A JP 29886095 A JP29886095 A JP 29886095A JP 3481373 B2 JP3481373 B2 JP 3481373B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、駐車場などで車両の
検出を目的に使用されるループコイル式車両感知器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、ループコイル式車両感知器は、設
置する場所によりループコイルのインダクタンスが異な
るため、感知感度の調整作業が煩雑であった。
【0003】また、感知器の出力は、感知状態と故障信
号だけであったため、メンテナンス作業においても複雑
な調整や専用測定器類が必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に駐車場で使用さ
れるループコイル式車両感知器のセンサー部であるルー
プコイルは、駐車場毎に埋設環境やコイルサイズが異な
るため、ループコイルインダクタンスがまちまちであっ
た。また、鉄筋などの金属類がコイルの近くにあった場
合は、Qが異常に低下し、車両を検出する感度が極端に
低下する場合などがあり、感度調整に大がかりな設備や
機材が必要であった。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、上記の
ような状況においても適切な車両感知感度を自動的に設
定するループコイル式車両感知器を提供することを目的
とする。
【0006】また、本発明が解決しようとする別の課題
は、高速に感知する、あるいは雑音の影響の少ないルー
プコイル式車両感知器を提供することを目的とする。
【0007】また、本発明が解決しようとする別の課題
は、車両に適した感度で感知するループコイル式車両感
知器を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明が解決しようとする別の課題
は、感知状況及びループコイルの性能情報を出力するこ
とによってメンテナンスを容易にするループコイル式車
両感知器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明に係るループコイル式車両感知器は、次のように
構成する。
【0010】第1の発明は、ループコイルを並列共振回
路のインダクタンスとして使用する自励発振回路と、前
記自励発振回路の出力電圧をデジタル変換するA−Dコ
ンバータと、前記自励発振回路のインダクタンスにより
定まる発振周波数信号を、一定周期で変更されるプリセ
ット値で決まる周波数に分周してゲート信号を作成する
プログラマブルカウンタ回路と、前記一定周期で基準ク
ロックを計数開始し、前記ゲート信号で計数を停止する
基準クロックカウンタと、故障情報を含む感知判定情報
を記憶する判定テーブルと、前記ゲート信号の入力で前
記基準クロックカウンタの計数値を読出し、前記一定周
期で前記基準クロックカウンタの計数値をクリアし、読
出した前記基準クロックカウンタの計数値により前記プ
リセット値を計算して前記プログラマブルカウンタ回路
に書き込むとともに、前記A−Dコンバータの出力ピー
ク値にしたがって前記判定テーブルから感知判定情報を
読出し当該感知判定情報と前記基準クロックカウンタの
計数値とを比較してループコイルの感知判定をする制御
部とを有するものである。
【0011】第2の発明は、上記第1の発明において、
制御部が、前記ゲート信号の入力で前記基準クロックカ
ウンタの計数値を読出し、前記一定周期で前記基準クロ
ックカウンタの計数値をクリアし、読出した前記基準ク
ロックカウンタの計数値により前記プリセット値を計算
して前記プログラマブルカウンタ回路に書き込むととも
に、前記一定周期毎に前記A−Dコンバータの出力ピー
ク値にしたがって前記判定テーブルから感知判定情報を
読出し当該感知判定情報と前記基準クロックカウンタの
計数値とを比較してループコイルの感知判定をし、感知
判定が所定の回数以上連続してあったときに感知出力を
発するものである。
【0012】第3の発明は、上記第1又は第2の発明に
おいて、判定テーブルが、故障情報を含む感知判定情報
を、前記自励発振器のインダクタンスを変化させる度合
の異なる車両により、群分けして記憶し、制御部が、前
記ゲート信号の入力で前記基準クロックカウンタの計数
値を読出し、前記一定周期で前記基準クロックカウンタ
の計数値をクリアし、読出した前記基準クロックカウン
タの計数値により前記プリセット値を計算して前記プロ
グラマブルカウンタ回路に書き込むとともに、前記A−
Dコンバータの出力ピーク値と予め感度切替スイッチに
より選択された群とにしたがって前記判定テーブルから
感知判定情報を読出し当該感知判定情報と前記基準クロ
ックカウンタの計数値とを比較してループコイルの感知
判定をするものである。
【0013】第4の発明は、上記第1又は第2又は第3
の発明において、制御部から車両感知状態、基準クロッ
クカウンタの計数値、判定テーブルからの故障情報を含
む感知判定情報を受けて出力する通信回路を有するもの
である。
【0014】
【作用】第1の発明は次のように作用する。自励発振回
路はループコイルのインダクタンスで定まる周波数で発
振し、ループコイルは磁性体の接近によりインダクタン
スを変化し、さらにこれにより自励発振回路の発振周波
数を変化させる。A−Dコンバータは自励発振回路の出
力電圧をデジタル変換している。このデジタル信号は制
御部で読み取られ、ピーク値が判定される。プログラマ
ブルカウンタは、一定周期で前記制御部からプリセット
値を受けて、前記自励発振回路の発振周波数信号を前記
プリセット値に応じてカウントして分周する。このプロ
グラマブルカウンタの出力信号は、ゲート信号として基
準クロックカウンタ及び制御部に出力する。基準クロッ
クカウンタは、基準クロックを前記一定周期期間毎に計
数を開始し、前記ゲート信号で計数を停止する。このと
き、制御部にもゲート信号が入力し、制御部は基準クロ
ックカウンタの計数値を読出し、クリアするとともに、
この計数値によりプリセット値を計算する。このプリセ
ット値は、一定周期で前記プログラマブルカウンタ回路
に書き替えられる。さらに、制御部は、一定周期で前記
A−Dコンバータ出力ピーク値により判定テーブルの感
知判定情報を読出し、この読出した感知判定情報と前記
基準クロックカウンタの計数値とを比較する。基準クロ
ックカウンタの計数値は、一定周期の開始からゲート信
号までの基準クロックの計数によるものであり、また、
ゲート信号の発生は、ループコイルのインダクタンスに
よる周波数信号により定まり、基準クロックカウンタの
計数値は、ループコイルのインダクタンスにより定ま
り、インダクタンス変化すなわち車両感知の判定をする
ことができる。なお、例えば、自励発振回路が動作しな
いときは、A−Dコンバータの出力がなく、プログラマ
ブルカウンタが変化しないから、制御部は判定テーブル
から故障情報を読出す。
【0015】第2の発明は、第1の発明の上記の作用を
するとともに、さらに次のように作用する。制御部は、
ループコイルの一定周期毎の感知判定が、所定回数以上
連続してあったときに感知出力を発する。
【0016】第3の発明は、第1の発明又は第2の発明
の上記の作用をするとともに、さらに次のように作用す
る。判定部は、判定テーブルの読出しを、A−Dコンバ
ータの出力ピーク値だけでなく予め感度切替スイッチに
より選択設定された群の情報にしたがって行い、感知判
定情報を読出す。これにより、インダクタンスの変化を
与える度合の異なる車両を、それぞれの車両群に応じて
設定した感知判定情報を有する車両感知器に入車させ
て、判定することができる。
【0017】第4の発明は、第1の発明又は第2の発明
又は第3の発明の上記の作用をするとともに、さらに次
のように作用する。通信回路は、制御部から車両感知状
態、基準クロックカウンタの計数値、判定テーブルから
の故障情報を含む感知判定情報を受けて通信回線に送信
するに適した信号形式にして出力する。この出力信号
は、メンテナンスのための有効な情報とすることができ
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて詳細に説
明する。
【0019】図1は実施例の機能ブロック図、図2はタ
イミングチャート、図3は判定テーブル、図4はシリア
ル通信データを示す図である。
【0020】図1において、101はループコイル、1
02は前記ループコイル101をLC並列共振回路のL
として使用する自励発振回路、103は前記自励発振回
路102の出力電圧をデジタル変換するA−Dコンバー
タ回路、104は前記自励発振回路102の発振周波数
をデジタル周期信号に波形整形するコンパレータ回路、
105は所定期間中前記コンパレータ回路104のデジ
タル周期信号を計数するプログラマブルカウンタ、10
6は水晶発振子を使用した基準クロック発振回路、10
7は正確なクロックを作成する基準クロックカウンタ回
路、108は感度切替スイッチ、109は感知出力速度
を切替るための感知速度切替スイッチ、110はワンチ
ップマイコン素子で構成する制御部、111はROMメ
モリで構成される判定テーブルであり、制御部110に
内蔵され、感知と判定のもととなる感知判定情報(スレ
ッショルド量及び故障情報)を記録する。112は車両
感知状態やこのほかの諸データをシリアル出力するシリ
アル通信回路、113は電源回路である。
【0021】ループコイル101は、車路に埋設される
ものであり、インダクタンスLを持ち、自励発振回路1
02に接続されている。自励発振回路102はコルピッ
ツ型発振回路で構成されており、内部に接続されている
2つのコンデンサC1 ,C2とともに次の発振周波数で
自励発振を行う。
【0022】
【数1】 f=1/2π(LC/(C+C))1/2 (1)
【0023】A−Dコンバータ103には自励発振回路
102の電圧振幅が入力し、この電圧をデジタル量に変
換し、制御部110に出力する。本実施例では電源電圧
15Vを使用しているため、A−Dコンバータ103
は、15VP-P のときに0FFHを、同じく0Vのとき
に00Hを出力するようにこの間を255分割した信号
に変換して、制御部110に出力する。制御部110
は、A−Dコンバータ103の出力のピーク値をプログ
ラムにより判定する。このピーク値は、図3の「ADコ
ンバータ読取」の各行の「最大、9,8,7,6,5,
4,3,2,最低」のいずれか1つに割当てられる。こ
の制御部110が、A−Dコンバータ103の出力を判
定するのは、イニシャライズ時(電源投入時)にA−
Dコンバータ103の出力を読込んで、図3に示す判定
テーブル111のいずれの行を選択するかを決定すると
き、定期的に読込み、A−Dコンバータ103の出力
が図3の最下行の故障(ループコイル断線)であるかを
判定するときである。ループコイル断線のときは、自励
発振回路102の出力電圧振幅が0Vとなり、この場合
はループコイル101が断線したものと判断し、判定テ
ーブル111の故障情報を読取るものである。
【0024】コンパレータ104は自励発振回路102
のアナログ波形をデジタル信号に変換する。コンパレー
タ104の出力信号は、プログラマブルカウンタ回路1
5に接続して、プログラマブルカウンタ回路105のク
ロックとして働く。
【0025】プログラマブルカウンタ回路105は、計
数を開始する前にあらかじめ制御部110より、図2の
ように、プリセット値21をプリセットロード信号22
のタイミングt11,t12…(一定周期)で書き込まれて
いる。計数を開始すると、入力するコンパレータ回路1
04の出力であるクロック信号の立上がりにより、プリ
セット値にプリセットした内部カウンタを順次+1した
計数値を得て、この計数値が16進のFFFFHに達す
ると、ゲート信号23がアクティブになる(図2のta
のタイミング)。実施例では、内部カウンターに16進
4桁を使用している。ゲート信号23は、基準クロック
カウンタ107に接続してクロック計数用ゲート信号と
機能するとともに、制御部110に接続して計数終了信
号として機能する。制御部110は、このゲート信号2
3のアクティブにより基準クロックカウンタ107から
基準クロックカウンタデータ24を読み取り、後述のよ
うに感知状態を判定する処理を行う。
【0026】基準クロックカウンタ107は、ゲート信
号23が非アクティブになっている期間(サンプリング
時間)中に基準クロック発振回路106からクロックと
して入力する基準クロックを計数する。計数値は制御部
110から読出せるようになっている。実施例では基準
クロックカウンタ107を内部16進6桁カウンタで構
成している。
【0027】基準クロック発振回路16は、カウントの
基準信号として使用するため、水晶振動子を用いてい
る。基準クロック信号は基準クロックカウンタ107の
クロックとして使用する。本実施例では基準クロックの
発振周波数Fr として20MHzを使用している。
【0028】ここで、制御部110がプログラマブルカ
ウンタ105に書き込むプリセット値について説明す
る。まず、本機器に電源が投入された直後に行うイニシ
ャライズ動作の際に仮の4096回の計数をして終了さ
せるため、プリセツト値から計数を開始し、0FFFF
Hで終了させるためにプログラマブルカウンタ105に
0EFFFHを書き込み、カウントの終了を待って基準
クロックカウンタ107の数値No を読み取る。この時
の自励発振周期To は次式で計算できる。この数値To
は(1)式の周波数の逆数を示している。
【0029】
【数2】 To=No/(4096・Fr) (sec) (2)
【0030】このイニシャライズ時におけるサンプリン
グ時間Ts を40msとし、ループコイル101のLの
変化がないときに、以降毎回のサンプリング開始前にプ
ログラマブルカウンタ105にロードするプリセット値
Po は、上記(2)式及び次式から次のように求めるこ
とができる。
【0031】
【数3】 Po=Ts÷To =40×10-3×20×106×4096÷No (3)
【0032】(3)式ではイニシャライズ処理におい
て、自励発振周期を何回サンプリングすれば規定のサン
プリング時間となるかを示している。また、このサンプ
リング時間中に計数される基準クロックカウンタ107
のカウント数No は、次のように計算できる。
【0033】
【数4】 No=Fr×(Po×To) (4)
【0034】いま、イニシャライズ処理であることを考
慮すると、プリセット値Po は変化せず、Po ×To は
一定であり、これは(3)式のTs に等しい。
【0035】運用中に、車両がループコイル101に近
接し、ループコイルインダクタンスLが比率dだけ変化
した場合は、(1)式より近似すると自励発振周期はd
/2だけ変化する。すなわち、(1)式において、簡単
のため
【0036】
【数5】 K=1/2π(C12/(C1+C2))1/2 (5)
【0037】とおくと、
【0038】
【数6】 f=K×L-1/2 (6)
【0039】Lが微少量変化し、(1−d)Lとなっ
て、f1 となった場合、
【0040】
【数7】 f1 =K×L-1/2×(1−d)-1/2 ≒K×L-1/2×(1+d/2) (7)
【0041】(7)式において、(1−d)-1/2をTy
lor展開して、(1+d/2)を得た。したがって、
周波数の変化量は、次のようにd/2である。
【0042】
【数8】 f1−f=f×d/2 (8)
【0043】この時の基準クロックカウンタ107のカ
ウント数をNm とするとカウント数の差Dは次式で表さ
れる。
【0044】
【数9】 D=No−Nm =No−(1−d/2)×No =d×No/2 (9)
【0045】ここで、No は車両がループコイル101
に近接しない状態での固定した値であるため、インダク
タンスの変化比率dによるカウント数の差Dは、個々の
ループコイルインダクタンスに依存しないことを示す。
【0046】ループコイルインダクタンスを変化させる
量について、例えば自転車やミニバイクなどでは乗用車
に比較して極めて少ないことに着目し、判定テーブル1
11に記憶する感知判定数すなわちスレッショルド量
を、比較的大きくインダクタンスを変化させる乗用車な
どの車両群と、比較的小さく変化させる自転車やミニバ
イクなどの車両群とに区別する。各ループコイル毎に、
自転車やミニバイクを感知の対象とするか否かによりあ
らかじめ感度切替スイッチ108を設定しておいて、ス
レッショルド量を読出せるようにする。
【0047】図3の判定テーブル111は、A−Dコン
バータ103の出力が割当てられる10分割した行と、
感度切替スイッチ108の設定による2分割した列との
マトリクスとして構成される。制御部110は、A−D
コンバータ103の出力と感度切替スイッチ108の切
替設定による2つのパラメータに該当する欄の数値を読
み取り、感知判定を行う数値スレッショルドを決定す
る。判定テーブル111では、基準クロックカウンタ1
07の計数値の判定の基準として、ループコイルの感知
状態が最もよいとき(図3の「最大」行)に対応して、
インダクタンス変化0.1%に相当するスレッショルド
量「400」を設定し、ループコイルの状態が「2」の
ときはインダクタンス変化0.06%に相当する値「2
40」が設定してある。以下、インダクタンス変化をル
ープコイルの状態「最大」行から「2」までを、0.0
05%ずつ等分に割当てている。ちなみに、「最大」に
おける“400”はd=0.001、また「2」におけ
る“240”はd=0.0006として、(9)式から
次のように得られる。
【0048】
【数10】 「最大」、d=0.001 0.001×800×103/2=400 (10)
【0049】
【数11】 「2」、d=0.0006 0.006×800×103/2=240 (11)
【0050】一般にループコイル101は同一仕様であ
っても、埋設された条件により自由空間に構成されたも
のよりも性能が劣る。これは近接して埋設されている鉄
筋などの金属物の影響を受け、ループコイル101から
発する磁力線がこれら周辺の金属部による渦電流損など
の影響を受けるためであり、またこれらの金属物が周辺
にあると、目的とする自動車の金属物の検出感度が低下
してしまう。この影響を受けた場合において自励発振回
路102は、発振振幅電圧の低下となって影響を受ける
こととなる。この発明では、この影響を事前に自励発振
振幅電圧から割り出し、振幅電圧に応じた判定数値を割
当てて、補正をかけて感度を上昇させるようにしてあ
る。
【0051】すなわち、イニシャライズ時に、A−Dコ
ンバータ103の出力のピーク値を判定し、そのピーク
値に応じて、図3に示すように各行に割当てる。実施例
においては、サンプリング時間は車両非感知時に40m
secとしたので、非感知時の基準クロックカウンタ1
07の計数値は800×103 となるため、0.1%の
インダクタンス変化量に相当する400カウントをスレ
ッショルド最良値として使用している。
【0052】実施例では、判定テーブル111を使用し
たが、この他に計算式を用いて毎回スレッショルド量の
計算を実施してもよい。
【0053】運用状態における感知器では、自然界の変
化(温度や経年変化など)により、車両のいない場合で
あっても発振周波数は緩やかに変化していくため、この
変化に追随する必要があるため移動平均値を車両が存在
しない場合の基準値として使用する。そこで、制御部1
10は、毎回のサンプリング時間経過後に読み取る基準
クロックカウンタ107の計数値の例えば50回分の移
動平均値を内部メモリ(例えば、RAM)上に格納し、
毎回この基準クロックカウンタ107から読み出した計
数値と移動平均との差をとる。(9)式において、計数
値がNm ,移動平均値がNo ,これらの差がDに相当す
る。ここで、移動平均値とは時系列的にサンプルされる
データについて真近の数値を指定個数分だけ加算平均す
ることにより得られるものである。例えば、いま、デー
タdn は次の(12)式、(13)式において右項ほど
新しいサンプルとし、またデータ数K個の場合の移動平
均値をNs とすると、
【0054】
【数12】 Ns1=(dn+1+dn+2+…+dn+K)÷K (12)
【0055】次のサンプルでは、
【0056】
【数13】 Ns2=(dn+2+dn+3+…+dn+K+1)÷K (13)
【0057】そして、計数値と移動平均との差Dが判定
テーブル111の感知判定数のスレッショルド量を越え
ていた場合に変化ありと判断する。感知信号は変化の発
生した状態が所定の複数回連続してあったときに限り出
力する。この回数は感知速度切替スイッチ109で決定
される。本実施例では高速選択された場合2回、低速検
出の場合は10回としてある。この回数は少ないほど高
速車両の検出には適しているが、外来の電気雑音に対し
ての耐性は弱くなり、低速選択ではこの逆となる。な
お、感知状態から非感知状態への変化が発生した場合に
おいても同様の処理をする。
【0058】シリアル通信回路112は、制御部110
から車両の感知の有無による感知状態、判定テーブルか
ら読み出した感知判定数値による動作状態、ループコイ
ルの断線の有無およびA−Dコンバータ出力によるルー
プコイル状態、移動平均値、基準クロックカウンタ計数
値、感知回数のデータを受け、前記一定周期で図4に示
すようにデータを順次出力する。このデータを受信した
図示しないホスト機器は、感知状態出力による応用はも
ちろん逐次サンプリングデータそのものである基準カウ
ンタ107の出力を利用して、車種判別ソフトウェアな
どに利用することも可能である。また、ループコイル状
態情報から発振波形の電圧振幅を読み取ることができる
ので、ループコイルが車両を感知し易いか否かの情報を
提供することができる。
【0059】また、上記では車両の感知信号と故障信号
はシリアル通信回路112を使用して出力したが、リレ
ーやフォトカプラなどのパラレル情報として出力するこ
とも可能である。
【0060】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
ればループコイルのインダクタンス値やループコイルの
感度によらず、A−Dコンバータの出力により判定テー
ブルの適切な感知判定情報を自動的に設定するから、正
確な車両感知ができる。
【0061】また、感知判定が所定の回数以上連続して
あったときに感知出力を発するから、所定回数の設定に
より高速に感知するか、あるいは低速にして雑音の影響
の少なくすることができる。
【0062】また、判定テーブルが、故障情報を含む感
知判定情報を、自励発振器のインダクタンスを変化させ
る度合の異なる車両により、群分けして記憶して、この
感知判定情報をA−Dコンバータの出力により読み出
し、車両に適した感知判定情報で感知することができ
る。
【0063】また、通信回路で、車両感知状態、基準ク
ロックカウンタの計数値、判定テーブルからの故障情報
を含む感知判定情報を出力するから、メンテナンスを容
易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の機能ブロック図である。
【図2】本発明を説明するタイミングチャートである。
【図3】本発明を構成する判定テーブルを説明する図で
ある。
【図4】本発明を構成する通信回路のシリアル通信デー
タを説明する図である。
【符号の説明】
101…ループコイル、102…自励発振回路、103
…A−Dコンバータ回路、104…コンパレータ回路、
105…プログラマブルカウンタ、106…基準クロッ
ク発振回路、107…基準クロックカウンタ回路、10
8…感度切替スイッチ、109…感知速度切替スイッ
チ、110…制御部、111…判定テーブル(ROMメ
モリ)、112…シリアル通信回路、113…電源回
路。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−188156(JP,A) 特開 平7−105476(JP,A) 特開 昭59−193381(JP,A) 特開 平7−105475(JP,A) 特開 平5−225492(JP,A) 特開 平5−189695(JP,A) 特開 平5−188155(JP,A) 特公 平5−85958(JP,B2) 特公 平5−3040(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 3/00 - 3/40 G08G 1/00 - 1/16 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ループコイルを並列共振回路のインダク
    タンスとして使用する自励発振回路と、 前記自励発振回路の出力電圧をデジタル変換するA−D
    コンバータと、 前記自励発振回路のインダクタンスにより定まる発振周
    波数信号を、一定周期で変更されるプリセット値で決ま
    る周波数に分周してゲート信号を作成するプログラマブ
    ルカウンタ回路と、 前記一定周期で基準クロックを計数開始し、前記ゲート
    信号で計数を停止する基準クロックカウンタと、 故障情報を含む感知判定情報を記憶する判定テーブル
    と、 前記ゲート信号の入力で前記基準クロックカウンタの計
    数値を読出し、前記一定周期で前記基準クロックカウン
    タの計数値をクリアし、読出した前記基準クロックカウ
    ンタの計数値により前記プリセット値を計算して前記プ
    ログラマブルカウンタ回路に書き込むとともに、前記A
    −Dコンバータの出力ピーク値にしたがって前記判定テ
    ーブルから感知判定情報を読出し当該感知判定情報と前
    記基準クロックカウンタの計数値とを比較してループコ
    イルの感知判定をする制御部とを有することを特徴とす
    るループコイル式車両感知器。
  2. 【請求項2】 制御部が、前記ゲート信号の入力で前記
    基準クロックカウンタの計数値を読出し、前記一定周期
    で前記基準クロックカウンタの計数値をクリアし、読出
    した前記基準クロックカウンタの計数値により前記プリ
    セット値を計算して前記プログラマブルカウンタ回路に
    書き込むとともに、前記一定周期毎に前記A−Dコンバ
    ータの出力ピーク値にしたがって前記判定テーブルから
    感知判定情報を読出し当該感知判定情報と前記基準クロ
    ックカウンタの計数値とを比較してループコイルの感知
    判定をし、感知判定が所定の回数以上連続してあったと
    きに感知出力を発することを特徴とする請求項1記載の
    ループコイル式車両感知器。
  3. 【請求項3】 判定テーブルが、故障情報を含む感知判
    定情報を、前記自励発振器のインダクタンスを変化させ
    る度合の異なる車両により、群分けして記憶し、 制御部が、前記ゲート信号の入力で前記基準クロックカ
    ウンタの計数値を読出し、前記一定周期で前記基準クロ
    ックカウンタの計数値をクリアし、読出した前記基準ク
    ロックカウンタの計数値により前記プリセット値を計算
    して前記プログラマブルカウンタ回路に書き込むととも
    に、前記A−Dコンバータの出力ピーク値と予め感度切
    替スイッチにより選択された群とにしたがって前記判定
    テーブルから感知判定情報を読出し当該感知判定情報と
    前記基準クロックカウンタの計数値とを比較してループ
    コイルの感知判定をすることを特徴とする請求項1又は
    2記載のループコイル式車両感知器。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2又は3のいずれかにおい
    て、制御部から車両感知状態、基準クロックカウンタの
    計数値、判定テーブルからの故障情報を含む感知判定情
    報を受けて出力する通信回路を有することを特徴とする
    ループコイル式車両感知器。
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