JP3479053B2 - 植物生育ボード - Google Patents

植物生育ボード

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JP3479053B2
JP3479053B2 JP2001139302A JP2001139302A JP3479053B2 JP 3479053 B2 JP3479053 B2 JP 3479053B2 JP 2001139302 A JP2001139302 A JP 2001139302A JP 2001139302 A JP2001139302 A JP 2001139302A JP 3479053 B2 JP3479053 B2 JP 3479053B2
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
    • Y02B80/32Roof garden systems

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として屋上緑化
に使用される植物生育ボードに関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートの建物は、夏期に室内が極
めて暑くなるので、冷房のランニングコストが極めて高
くなる欠点がある。この弊害は屋上を緑化して解消でき
る。屋上に生育される植物は、屋上を日陰とし、さらに
水分を気化して気化熱で屋上を涼しくする。
【0003】建物の屋上を緑化する技術は下記の公報に
記載される。 特開平07- 79638号 この公報には、屋外敷詰ブロックと屋上緑化方法が記載
される。この技術は、敷き詰められて隣り合うブロック
の突き合う周縁に、上下方向に嵌合する形状の複数個の
鉤部と溝部を交互に続いて設けている。ブロックの表面
には、周囲が凸部に縁取られた複数個の凹部を有し、裏
面には、表面の凹部に対応させて凹部が形成されてお
り、それらの対応する表裏の各凹部の谷底と凹部の谷底
の間に水抜孔が貫通しており、表面の凹部の深さ(d)
がブロックの厚み(t)の半分以上である屋外敷詰ブロ
ックの上に土壌を積層して植物を植える技術が記載され
る。
【0004】 特開平08-238027号 この公報には、防水層、耐根シ−ト、平板状の頭部、錐
体状の胴体とからなるコマ型形状の植物栽培ブロック
と、互いに隣接する該植物栽培ブロックの間隙部にある
軽量骨材及び表層を備える屋上用植物栽培コンクリ−ト
基盤が記載される。植物栽培ブロック内の空隙部に人口
培養土を主体とする保水材が充填され、表層が人口培養
土、植物種子、浸蝕防止剤を主体とする薄層基材により
構成される。
【0005】 特開平10-108545号 この公報には、天然芝の根が保持される、汚泥または発
泡性樹脂よりなる基台と、この基台上面に載置され、か
つ根が絡み合うエア−挿通空間を有する高さ5〜100
mmの繊維状立体シ−トと、その上面に敷設される天然
芝、あるいはその種、あるいは切芝とからなる1つ以上
の芝ブロック体から構成される天然芝マットが記載され
る。基台は硬質成形体から構成されるか、または不織布
から構成される。
【0006】 特開平11- 9105号 この公報には、以下の技術が記載される。緑化ユニット
が、排水孔を有する底板と、この底板の外周に立設され
た仕切り板及び木製レンガを備えている。仕切り板の上
面には、連結具によって隣接する緑化ユニットと連結す
るための連結用溝、連結用穴が設けられている。収容空
間には、フエルト層、サバ土層、芝がこの順に積層され
る。芝に散水されると、底板に排水孔が設けてあるた
め、水分は下方に拡散する。また、仕切り板には連通穴
が設けてあるため、隣接する緑化ユニツトの連通穴を介
して収容空間同士が連通されており、この結果水分は横
方向にも拡散する。更にまた、この連通穴を介して隣の
収容空間に移行したりする。
【0007】 特開平11- 98921号 この公報には、植栽構造及び立壁ブロックが記載され
る。このブロックは、周壁に排水部が設けられた防水性
箱状容器が防水性基板上に連設され、連設された箱状容
器の全周に周設された、底部に流水路を有する立壁の内
周面から箱状容器の底面迄が第1の透水シ−トで被膜さ
れており、少なくとも箱状容器の排水部又は隣接する箱
状容器の継ぎ目が第2の透水シ−トで被膜されており、
箱状容器及び第2の透水シ−ト上に客土が充填されてい
る。
【0008】 特開平11-318204号 この公報には、植物育成マット及び植物ブロック構造体
が記載される。この技術は、ヤシガラの繊維等の多孔性
繊維よりなる植物体繊維の孔隙に、肥料成分や病害虫の
忌避剤や殺虫剤等の植物生育に有益な物質を保持させた
後、天然ゴムラテックス等のゴム状物質を混和してから
所定形状の容器内に充填し、加熱加圧処理してマット状
基盤に成型して、上層部の空隙が下層部より多く、植物
値茎の伸長に適した植物育成マットを得る。上記植物育
成マットの上面に、植物及び/または植物種子を配置
し、それを任意のブロック状に分割して、植物ブロック
構造体を製造する。
【0009】 特開2000- 92978号 この公報には、無土壌植栽用セラミックブロック及びそ
の使用方法が記載される。この技術は、耐火粘土等を主
体とし、気孔径0.2〜2000μmの連通気孔を有す
る多孔質セラミックブロックからなり、気孔率50%以
上、透水性1×10−4cm /秒以上とし、多数の貫
通穴又は非貫通穴を穿設できる。このブロック上に播
種、芝張り、又は挿し木により、植物を着生させ、育成
する。このブロックを構造物上に配設して、コンクリ−
ト面を緑化する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上の公報に記載され
る構造のものは、屋上緑化に理想的な状態で使用できな
い。屋上緑化に使用できる植物生育ボードは、地面で植
物を生育させる技術とは極めて異なる種々の技術が要求
される。大切な特性のひとつとして、風に対する対策が
ある。屋上は強い風が吹く。風で培養土が飛ばされる
と、飛散した土が周囲を汚し、また、土が次第に少なく
なるので、定期的に補充する必要がある。このため、風
で土が飛ばされない構造が大切である。また、雨水を有
効に吸収し、かつ、排水性を良くする必要がある。雨水
を効率よく吸収できる構造は、散水を簡単にする。ま
た、排水性が悪いと、植物が根腐れしてしまう弊害があ
る。大雨のときに土が流失しないことも大切である。屋
根から土が流失すると、雨水の通路を詰まらせるばかり
でなく、土も少なくなる欠点がある。さらに、屋上緑化
にとって特に大切なことは、全体の重量を軽くしながら
植物を速やかに繁殖できることである。全体の重量が重
いと建物の屋上には設置できない。とくに、建物は、屋
上が重くなると耐震性が悪くなるので、できるかぎり軽
くすることが大切である。したがって、いかに植物の生
育に快適な環境であっても、重いと利用できなくなる。
また、屋上の緑化は、地上での作業に比較してメンテナ
ンスに極めて手間がかかるので、長期間にわたっていか
にメンテナンスフリーにできるかも大切である。経時的
に劣化すると新しいものに交換する必要がある。交換に
は極めて費用がかかるので、長期間にわたって交換しな
いで植物を生育できることが大切である。また、屋上緑
化の大切な目的のひとつが、屋根を涼しくすることにあ
るので、いかに断熱特性を高くできるかも大切である。
【0011】前述の従来技術では、これ等すべての特性
を充分に満足することができない。本発明は、これ等の
特性を満足することを目的として開発されたもので、本
発明の重要な目的は、強風で培養土が飛ばされることが
なく、雨水を有効に吸収しながら優れた排水性を有し、
さらに大雨で培養土が流失されることがない植物生育ボ
ードを提供することにある。また、本発明の他の大切な
目的は、全体を軽くすると共に、優れた断熱特性を実現
し、さらに長期間にわたってメンテナンスを簡略にして
トータルコストを著しく低減できる植物生育ボードを提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】植物生育ボードは、底プ
レート1の上に蓋プレート2を重ねて、底プレート1と
蓋プレート2との間に、複数に区画してなる中空室3を
設けている。植物生育ボードは、この中空室3に培養土
6と植物の種子を充填している。底プレート1と蓋プレ
ート2は、連続気泡を有する無機焼結発泡体である。蓋
プレート2は、植物を生育させる開口部5を中空室3に
連通して開口している。
【0013】無機焼結発泡体である底プレート1と蓋プ
レート2は、廃棄ガラスを発泡成形したボードとするこ
とができる。さらに、植物生育ボードは、底プレート1
と蓋プレート2の間に、複数の中空室3を縦横に区画し
て設けることができる。複数の中空室3は、底プレート
1と蓋プレート2の間に平行に並べて配置することがで
きる。中空室3に充填される培養土6は、無機焼結発泡
体の破砕粒とすることができる。培養土6は、無機焼結
発泡体と土壌と有機質材の混合体とすることもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための植物生育ボードを例示す
るものであって、本発明は植物生育ボードを下記のもの
に特定しない。
【0015】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0016】図1ないし図7は、屋上、ベランダ、外
壁、屋根等の緑化に使用できる植物生育ボードを示す。
植物生育ボードの外形は、縦横に並べて隙間なく敷き詰
めできるように、長方形または正方形の四角形に形成さ
れる。ただ、三角形や六角形など、隙間なく敷き詰めで
きる外形とすることもできる。四角形の植物生育ボード
は、1辺の長さを30〜100cmとする。この程度の
大きさの植物生育ボードは、軽くて取り扱いに便利であ
る。また、無機焼結発泡体は大きくすると、焼成工程で
割れやすくなるので、この程度の大きさとして能率よく
製造できる。
【0017】以上の図に示す植物生育ボードは、底プレ
ート1の上に蓋プレート2を重ねて連結している。底プ
レート1と蓋プレート2は、接着材で接着して連結さ
れ、あるいは図示しないが、ネジやボルトで連結され、
あるいはまた、図7に示すように、互いに当接する対向
面を、互いに嵌着させる構造として連結される。底プレ
ート1と蓋プレート2とを接着して連結する構造は、底
プレート1と蓋プレート2の互いに接触する面、すなわ
ち中空室3の境界部分を接着して強固に連結できる。た
だ、底プレート1と蓋プレート2は、周縁部のみを接着
して連結することもできる。
【0018】図2の底プレート1と蓋プレート2は、内
面の対向する位置に凹部4を設け、外側面を平面状とし
ている。この底プレート1と蓋プレート2は、内面の凹
部4によって、互いに積層して連結される状態で、間に
複数に区画された中空室3が形成される。この構造は、
底プレート1と蓋プレート2を同じ形状に成形できるの
で能率よく多量生産できる。ただ、蓋プレート2は、植
物を生育させる開口部5を設けているので、成形した後
に貫通孔を設ける。
【0019】底プレート1と蓋プレート2は、必ずしも
両方に凹部4を設ける必要はない。図5の植物生育ボー
ドは、底プレート1のみに凹部4を設けて、平板状の蓋
プレート2で凹部4を閉塞して内部に中空室3を設けて
いる。この構造の植物生育ボードは、底プレート1の凹
部4に培養土6を入れて蓋プレート2で中空室3を閉塞
できる。このため、中空室3に培養土6を満たして簡単
に閉塞できる。図6の植物生育ボードは、蓋プレート2
にのみ凹部4を設けて、平板状の底プレート1で凹部4
を閉塞している。
【0020】底プレート1と蓋プレート2の間に設ける
中空室3は、図3の鎖線で示すように、縦横に区画して
設けられ、あるいは図4の鎖線で示すように、平行に並
べて設けられる。図3に示すように、縦横に並べて中空
室3を設けている植物生育ボードは、傾斜面や垂直面に
固定される姿勢が特定されない。どのような姿勢で建物
等に配置されても、独立する各々の中空室3の培養土6
が移動しないからである。縦横に独立して設けられる中
空室3は、内容積を約1.5リットルとする。ただ、中
空室3の内容積は、たとえば0.5〜5リットル、好ま
しくは1〜3リットルとすることもできる。
【0021】図4に示すように、平行に並べて中空室3
を設けている植物生育ボードは、陸屋根の屋上、すなわ
ち水平面に設置されるのに適している。この植物生育ボ
ードは、傾斜面に設置するときには、中空室3が水平方
向に延長される姿勢で配置される。水平方向に細長い中
空室3は、内部に充填している培養土6が片方にずれる
のを防止できる。この中空室3は、内容積をたとえば1
〜50リットル、好ましくは2〜30リットルとする。
【0022】蓋プレート2は、中空室3に連通する開口
部5を貫通して設けている。開口部5は、中空室3に植
え付けした植物を外部に成長させる。開口部5の大きさ
は、中空室3に植え付けする植物に最適な大きさとす
る。たとえば、中空室3に芝の種を植え付けする植物生
育ボードは、開口部5の内径を2〜10mmとする。開
口部5の内径をこの大きさとする植物生育ボードは、運
搬するときに、中空室3の培養土6が開口部5から漏れ
るのを防止できる。茎の太い植物を生育させる植物生育
ボードは、開口部5の内径を大きく、たとえば3〜20
mmとする。開口部5は、中空室3にひとつまたは複数
に開口される。
【0023】底プレート1と蓋プレート2は、連続気泡
を有する無機焼結発泡体である。無機焼結発泡体は、廃
棄ガラスを発泡成形して焼結したボードである。ただ、
無機焼結発泡体である底プレート1と蓋プレート2は、
必ずしも廃棄ガラスを発泡状態に焼結したものに特定し
ない。ガラスの原料、あるいは、無機質粉体に発泡材を
添加して、連続気泡を有する状態、いいかえると透水性
のある発泡状態に焼結した全てのボードを使用できる。
【0024】廃棄ガラスを原料とする無機焼結発泡体の
底プレート1と蓋プレート2は、以下のようにして製造
される。破砕機で廃棄ガラスを破砕する。破砕された廃
棄ガラスに、混合機で発泡材を混合して原料破砕物とす
る。ただ、発泡材は、破砕機に供給される廃棄ガラスに
添加して破砕機で混合することもできる。発泡材には、
炭酸カルシウム、炭化ケイ素、カーボン、炭酸マグネシ
ウム、ドロマイト、炭酸ナトリウム、炭酸ソーダ等を使
用する。さらに、原料破砕物は、発泡材に加えて、無機
質材を粉粒体とした添加物を混合することもできる。添
加物の添加量は、たとえば、0〜50重量%とすること
ができる。添加物には、ホウ砂、パーライト、バーミク
ライト、軽石、火山れき、膨張スラグ、膨張けつ岩等を
使用する。
【0025】さらに、原料破砕物は、添加材として、焼
成するときに低い温度で溶融するフラックスやフリット
を添加することもできる。フラックスやフリットの添加
量は、0〜30重量%とする。フラックスやフリット
は、低い焼成温度で溶融して廃棄ガラスを焼結する。フ
ラックスやフリットは、屈伏点を500〜700℃とす
るものを使用する。
【0026】フリットには、例えば、鉛白116重量
部、長石111重量部、珪砂28重量部、石灰石20重
量部、亜鉛科12重量部、粘土21重量部の混合物を溶
融して粉砕したもの、あるいは、珪砂60重量部、硝石
22重量部、食塩7.2重量部、みょうばん3.6重量
部、ソーダ灰3.6重量部、石膏3.6重量部の混合物
を溶融して粉砕したもの等が使用できる。フリットは、
混合材料でもって融点が調整できる。
【0027】原料破砕物にバインダーを添加し、これを
プレス成形する。バインダーには、水や合成樹脂製の接
着材であって焼成工程で消失するものを使用する。成形
された原料破砕物を焼成炉の焼成コンベアに供給する。
成形された原料破砕物は、連続運転される焼成コンベア
で焼成炉に搬入され、焼成炉で発泡状態に焼結される。
【0028】無機焼結発泡体の底プレート1と蓋プレー
ト2は、具体的には以下の工程で製造される。 ガラス瓶であるソーダガラスの廃棄ガラスに、発泡
材として炭化ケイ素を添加して破砕機に供給する。発泡
材の添加量は、廃棄ガラス99.5重量%に対して0.
5重量%とする。 破砕機は、廃棄ガラスを破砕すると共に発泡材を混
合して原料破砕物とする。破砕機は、廃棄ガラスを平均
粒径が約1mm以下となる粒径に破砕する。 原料破砕物に水を添加してプレス成形する。この工
程で、原料破砕物は片面に凹部4を設けた板状に成形さ
れ、あるいは平面状である板状に成形される。 成形した原料破砕物を焼成コンベアの上に供給す
る。焼成コンベアは、焼成炉を通過して上に載せている
原料破砕物を発泡状態に焼成する。ガラス発泡体は、約
3倍に発泡する。この工程で成形される原料破砕物が焼
成コンベアに載せられて焼成炉の入口から出口にいたる
時間は3時間、焼成温度は850℃とする。
【0029】原料破砕物を凹部4のある形状に成形して
焼成する方法で焼結される無機焼結発泡体は、焼結され
た状態で凹部4が設けられている。したがって、この方
法で焼結された底プレート1や蓋プレート2は、焼結し
た無機焼結発泡体に凹部4を設ける後加工を必要としな
い。ただ、底プレート1と蓋プレート2は、無機焼結発
泡体を所定の厚さの板状に焼結して、後加工で凹部4を
設けることができる。後加工は、無機焼結発泡体の表面
の一部を除去して凹部4を設ける。この後加工は、無機
焼結発泡体の表面の一部を切削して除去し、あるいは破
砕して除去する。凹部4を設けるために除去された無機
焼結発泡体は、破砕された状態となっている。この無機
焼結発泡体は、培養土6として中空室3に充填して使用
できる。
【0030】成形して焼結された無機焼結発泡体は、焼
成工程で歪みが発生することがある。この無機焼結発泡
体は、一部を除去する後加工をして、所定の形状に整形
できる。後加工で、表面の一部が除去された無機焼結発
泡体は、表面の非発泡層が除去された状態となる。この
無機焼結発泡体は、連続気泡を表面に表出させて透水性
を向上できる。また、底プレート1と蓋プレート2とを
隙間なく接触して、中空室3を理想的な状態で閉塞でき
る特長もある。
【0031】底プレート1と蓋プレート2の間に設けて
いる中空室3には、乾燥した培養土6と植物の種子の混
合物が充填される。培養土6は、無機焼結発泡体の破砕
粒を使用することができる。この培養土6は、平均粒径
を1〜5mmとするものが最適である。この培養土6
は、耐久性があって長期間にわたって劣化しない特長が
ある。この培養土6を使用する植物生育ボードは、液体
肥料を散布して植物を生育させる。さらに、培養土6に
は、無機焼結発泡体の破砕粒に、土壌と有機質材の混合
体を使用することもできる。培養土6に有機質材を含有
させることは、培養土6に添加する鉄分を植物に有効に
吸収させることができる。また、培養土6には遅効性の
固形肥料を混合することもできる。
【0032】
【発明の効果】本発明の植物生育ボードは、強風で培養
土が飛ばされたり、大雨で培養土が流失されることな
く、しかも、雨水を有効に吸収しながら優れた排水性を
実現できる特長がある。それは、本発明の植物生育ボー
ドが、連続気泡を有する無機焼結発泡体である底プレー
トと蓋プレートとの間に、複数に区画してなる中空室を
設けて、この中空室に培養土と植物の種子を充填してい
るからである。この構造の植物生育ボードは、中空室が
底プレートと蓋プレートとで区画されているので、充填
される培養土が表出することなく、強風で培養土が飛ば
されるのを確実に阻止できる。さらに、連続気泡を有す
る無機焼結発泡体である底プレートと蓋プレートは、水
を理想の状態で透過できるので、雨水を有効に吸収しな
がら、しかも植物に最適な排水性を実現できる。このた
め、雨水を効率よく吸収して散水を簡単にできると共
に、排水性にも優れ、植物が根腐れするのを有効に防止
できる。さらにまた、連続気泡を有する底プレートと蓋
プレートは、水を透過できるが培養土は透過できないの
で、中空室に充填された培養土が大雨で流失するのを確
実に阻止できる。
【0033】さらに、本発明の植物生育ボードは、底プ
レートと蓋プレートを、連続気泡を有する無機焼結発泡
体としているので、全体を軽くできると共に、経時的な
劣化を極減して長期間にわたって交換することなく植物
を生育できる。このため、長期間にわたってメンテナン
スを簡略にしてトータルコストを著しく低減できる。さ
らにまた、無機焼結発泡体である底プレートと蓋プレー
トは、優れた断熱特性を実現でき、屋根の温度が上昇す
るのを有効に抑制して、涼しくできる特長もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の植物生育ボードの斜視図
【図2】図1に示す植物生育ボードに植物を植生した状
態を示す断面図
【図3】複数の中空室を縦横に配設する植物生育ボード
を示す平面図
【図4】複数の中空室を平行に配設する植物生育ボード
を示す平面図
【図5】本発明の他の実施例の植物生育ボードの断面図
【図6】本発明の他の実施例の植物生育ボードの断面図
【図7】本発明の他の実施例の植物生育ボードの断面図
【符号の説明】
1…底プレート 2…蓋プレート 3…中空室 4…凹部 5…開口部 6…培養土
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 1/00 301 A01G 1/00 303 A01G 9/02 103

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底プレート(1)の上に蓋プレート(2)を重
    ねて、底プレート(1)と蓋プレート(2)との間に、複数に
    区画してなる中空室(3)を設けており、この中空室(3)に
    は培養土(6)と植物の種子を充填しており、 底プレート(1)と蓋プレート(2)は連続気泡を有する無機
    焼結発泡体で、蓋プレート(2)は植物を生育させる開口
    部(5)を中空室(3)に連通して開口している植物生育ボー
    ド。
  2. 【請求項2】 無機焼結発泡体である底プレート(1)と
    蓋プレート(2)が、廃棄ガラスを発泡成形しているボー
    ドである請求項1に記載される植物生育ボード。
  3. 【請求項3】 複数の中空室(3)を、底プレート(1)と蓋
    プレート(2)の間に縦横に区画して設けている請求項1
    に記載される植物生育ボード。
  4. 【請求項4】 複数の中空室(3)を、底プレート(1)と蓋
    プレート(2)の間に平行に並べて配置している請求項1
    に記載される植物生育ボード。
  5. 【請求項5】 培養土(6)が、無機焼結発泡体の破砕粒
    である請求項1に記載される植物生育ボード。
  6. 【請求項6】 培養土(6)が、無機焼結発泡体と土壌と
    有機質材の混合体である請求項5に記載される植物生育
    ボード。
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