JP3464774B2 - 絵地図の空間座標値算出方法とそのシステムおよびこの方法の実行プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

絵地図の空間座標値算出方法とそのシステムおよびこの方法の実行プログラムを記録した記録媒体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明では、広告や観光案内
図として使われているような緯度・経度座標などの空間
座標値が定義できない絵地図に対して、絵地図を空間座
標値に関連づけて管理し、任意の空間座標値に対応する
絵地図上の場所を算出する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータ上で地図を表示する
電子地図アプリケーションでは、地図データに対して緯
度・経度座標や国土19座標系などの測地系によって定
義された空間的座標系による座標値を与えて管理を行う
ことが一般的である。そして地図ビューワプログラムか
らは、空間的座標値を指定して希望する地図の領域を表
示する、と言った地図操作を行うことができる。以下、
このような空間座標値を持つ電子地図のことを汎用地図
と呼ぶこととする。
【0003】一方、電話帳広告やタウン情報誌では、店
舗や施設の宣伝をするために、最寄り駅などからその場
所へ行くための道筋を分かりやすく描いた絵地図を紙媒
体や掲示板に描いて利用したり、観光地などでは、周辺
の観光施設の場所を観光客に示すために観光案内図を作
成し、紙媒体として配布したり掲示板に描いたりしてい
る。
【0004】以上のように地図は利用目的に応じて様々
な地図が利用されている。しかし、地図アプリケーショ
ンの世界では、上記のような絵地図を利用目的に応じて
使い分けるための技術が存在しない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】観光案内で利用する観
光絵地図や、施設や店舗の広告で使われる道案内の地図
は、一般にデザイナーがその利用目的のために特化した
絵地図を描くことが多い。これらの絵地図では、距離や
方角、道路の形などをデフォルメして描いているため、
これら絵地図に対して緯度・経度座標空間のような正規
化された空間座標値を絵地図上の任意の点に対して与え
ることが、非常に困難である。
【0006】絵地図の任意の点に対して空間位置を付与
することが困難であるため、絵地図に対して、希望する
地図の空間座標値を指定して地図を表示するといったよ
うな地図操作ができない、あるいはGPSなどによって
取得した緯度・経度座標などの空間座標値を絵地図上に
表示して、絵地図を利用したナビゲーションシステムを
構築することができない、といった問題がある。
【0007】本発明の課題は、任意の空間座標値が与え
られたときに、その空間座標値に対応する絵地図上の場
所を算出する方法およびシステムを提供することであ
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下に列記す
る手段により上記の課題を解決する。その一手段は、
意の空間座標値が与えられたときに、絵地図と汎用地図
のそれぞれのルートを定義する区間の対応関係を保存し
た対応表を用いて該空間座標値に対応する絵地図上の座
標値を算出する絵地図の空間座標値算出方法であって、
汎用地図上で前記与えられた空間座標値に最も近いルー
ト上の区間としての最近接区間を探索する過程と、前記
探索された汎用地図上の最近接区間に対応する絵地図上
の最近接区間を前記対応表から求める過程と、前記汎用
地図上の最近接区間の始点Rと終点Sに対応する絵地図
内の相対的な点R’,S’を求める過程と、前記汎用地
図上の最近接区間の始点Rから前記与えられた空間座標
値の位置までの距離d PR を求め、この距離に対応する絵
地図上の最近接区間の前記点R’からの距離d P ' R 'を算
出する過程と、前記汎用地図上の最近接区間の始点Rか
ら前記与えられた空間座標値の位置までの線分と該最近
接区間の線分がなす角度θを求める過程と、前記汎用地
図上の最近接区間の始点Rに対応する前記絵地図上の最
近接区間の点R’から前記算出された角度θで前記算出
された絵地図上の距離d P ' R 'を有する絵地図上の位置の
座標値を算出する過程とを、有することを特徴とする絵
地図の空間座標値算出方法である。
【0009】あるいは、前記対応表は、空間座標値が付
与されていない絵地図に対して、絵地図に描かれている
情報から出発点と目的地を決定し、その間のルートを分
割した区間として定義して管理する過程と、空間座標値
が定義された汎用地図上で前記絵地図上のルートに対応
するルートを分割した区間として定義して管理する過程
と、前記絵地図と汎用地図のそれぞれのルートを定義す
る区間の対応関係を区間の対応表として保存して管理す
る過程と、により管理、保存されたものであることを特
徴とする空間座標値算出方法である。
【0010】あるいは、前記絵地図上のルートを定義す
る過程では、決定した出発点と目的地の間を結ぶルート
上に存在する絵地図の特徴点を抽出し、該抽出した特徴
点を前記出発点から目的地まで順番に線分で結び、各線
分を絵地図上のルートの区間として定義して管理し、前
記汎用地図上のルートを定義する過程では、前記絵地図
に対応する出発地と目的地の間を結ぶルートを求め、該
ルート上に存在する前記絵地図に対応する特徴点を抽出
し、該抽出した特徴点を前記出発点から目的地まで順番
に線分で結び、各線分を汎用地図上のルートの区間とし
て定義して管理することを特徴とする絵地図の空間座標
値算出方法である。
【0011】あるいは、絵地図位置算出手段を備えて、
任意の空間座標値が与えられたときに、絵地図と汎用地
図のそれぞれのルートを定義する区間の対応関係を保存
した対応表を用いて該空間座標値に対応する絵地図上の
座標値を算出する絵地図の空間座標値算出システムであ
って、前記絵地図位置算出手段は、汎用地図上で前記与
えられた空間座標値に最も近いルート上の区間としての
最近接区間を探索する手段と、前記探索された汎用地図
上の最近接区間に対応する絵地図上の最近接区間を前記
対応表から求める手段と、前記汎用地図上の最近接区間
の始点Rと終点Sに対応する絵地図内の相対的な点
R’,S’を求める手段と、前記汎用地図上の最近接区
間の始点Rから前記与えられた空間座標値の位置までの
距離d PR を求め、この距離に対応する絵地図上の最近接
区間の前記点R’からの距離 P ' R 'を算出する手段と、
前記汎用地図上の最近接区間の始点Rから前記与えられ
た空間座標値の位置までの線分と該最近接区間の線分が
なす角度θを求める手段と、前記汎用地図上の最近接区
間の始点Rに対応する前記絵地図上の最近接区間の
R’から前記算出された角度θで前記算出された絵地図
上の距離 P ' R 'を有する絵地図上の位置の座標値を算出
する手段とを、有することを特徴とする絵地図の空間座
標値算出システムである。
【0012】あるいは、前記対応表は、空間座標値が付
与されていない絵地図に対して、絵地図に描かれている
情報から出発点と目的地を決定し、その間のルートを分
割した区間として定義して管理する絵地図ルート管理手
段と、空間座標値が定義された汎用地図上で前記絵地図
上のルートに対応するルートを分割した区間として定義
して管理する汎用地図ルート管理手段と、前記絵地図と
汎用地図のそれぞれのルートを定義する区間の対応関係
を区間の対応表として保存して管理する対応表管理手段
と、により管理、保存されたものであることを特徴とす
空間座標値算出システムである。
【0013】あるいは、前記絵地図ルート管理手段は、
決定した出発点と目的地の間を結ぶルート上に存在する
絵地図の特徴点を抽出し、該抽出した特徴点を前記出発
点から目的地まで順番に線分で結び、各線分を絵地図上
のルートの区間として定義して管理するものであり、前
記汎用地図ルート管理手段は、前記絵地図に対応する出
発地と目的地の間を結ぶルートを求め、該ルート上に存
在する前記絵地図に対応する特徴点を抽出し、該抽出し
た特徴点を前記出発点から目的地まで順番に線分で結
び、各線分を汎用地図上のルートの区間として定義して
管理するものであることを特徴とする絵地図の空間座標
値算出システムである。
【0014】
【0015】
【0016】あるいは、上記の絵地図の空間座標値算出
方法における過程をコンピュータに実行させるためのプ
ログラムを、前記コンピュータが読み取り可能である記
録媒体に記録したことを特徴とする絵地図の空間座標値
算出方法の実行プログラムを記録した記録媒体である。
【0017】本発明では、事前に空間座標値が付与され
ていない絵地図と空間座標値が定義されている汎用地図
の対応するルートをそれぞれで抽出した特徴点間を結ぶ
区間で定義して、それらの区間同士の対応表を作成して
絵地図を管理することにより、任意の空間座標値が与え
られた場合には、空間座標値の位置が最も近い汎用地図
上の最近接区間を求め、前記対応表を利用して絵地図上
の最近接区間を求め、汎用地図上の最近接区間からの空
間座標値の位置の方向と距離を計算し、最近接区間から
の方向は汎用地図と同方向で、距離は汎用地図と比例す
るようにして、空間座標値に対応する絵地図の位置を算
出可能とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて詳細に説明する。
【0019】まず、本発明による絵地図の管理方法と、
絵地図の空間位置算出方法の原理を説明する。図2に、
その原理を説明するための汎用地図(a)と絵地図
(b)を示す。
【0020】図2(a)に例示された絵地図に描かれて
いる出発点(1)と目的地(4)の情報から想定される
ルートを決定し、そのルートに対して交差点や目標物、
道路のカーブなどの特徴点をプロットし、それらを線分
で結び、ルートとして定義する。同様に、この絵地図に
対応する図2(b)の汎用地図上におけるルートについ
ても、特徴点をプロットし、線分で結び、ルートを定義
する。各線分をルートの区間とし、汎用地図上の各区間
が絵地図上のどの区間に対応するかを対応表として定義
する。これが本発明による絵地図の管理方法の原理であ
る。
【0021】任意の空間座標値(例えば、ユーザやGP
S装置などから与えられる)について、汎用地図上の対
応位置(P)から汎用地図上のルートでどの区間に最も
近いかを求め、この汎用地図上の最近接区間に対応する
絵地図上の最近接区間を前述の対応表から求める。汎用
地図上で最近接区間からどの方向にどの程度離れている
かを計算し、最近接区間からの方向は汎用地図と絵地図
で同じ方向になるように、距離の表現は汎用地図と絵地
図で比例するようにして、空間座標値に対応する絵地図
の位置(P’)を特定する。これが、本発明による絵地
図の空間位置算出方法の原理である。
【0022】まず、本発明による絵地図の管理と絵地図
の空間座標値算出を実現するシステムの一実施形態例を
説明する。図1は、本システムの構成図である。
【0023】絵地図の管理システムとしては、絵地図デ
ータ作成部1と、絵地図表示部2と、汎用地図表示部3
と、絵地図ルート管理部4と、汎用地図ルート管理部5
と、対応表管理部6とを備える。絵地図の空間座標値算
出システムとしては、絵地図ルート管理部4と、汎用地
図ルート管理部5と、対応表管理部6と、絵地図位置算
出部7とを備える。
【0024】絵地図データ作成部1は、このシステムを
管理する管理者によって操作される。絵地図データ作成
部1では、絵地図表示部2に対して対象となる絵地図デ
ータを表示させ、絵地図ルート管理部4で出発地と目的
地の絵地図における座標値を登録し、汎用地図表示部3
に対して絵地図に対応する領域を表示させ、汎用地図ル
ート管理部5に対して汎用地図上におけるルートを登録
し、汎用地図上における各ルートが絵地図のどのルート
に対応しているかを対応表として対応表管理部6に対し
て登録することを行う。
【0025】絵地図表示部2では、対象となる絵地図を
登録し、絵地図を表示させる機能を持つ。また、絵地図
内の位置をピクセルなどによって座標として管理するこ
とで、絵地図ルート管理部4から絵地図内のルートの場
所を絵地図内の座標値によって指定することが可能とな
る。
【0026】汎用地図表示部3では、汎用地図データを
地図表示のための縮尺と緯度・経度などの空間座標によ
って管理し、汎用地図の表示要求があったときに、指定
された縮尺と、指定された空間座標値によって該当する
領域の地図を表示するものである。
【0027】絵地図ルート管理部4では、絵地図に描か
れた情報から出発地と目的地の絵地図内における座標値
をシステム管理者が登録し保存する。また、出発地と目
的地の間のルートについて特徴点の位置についても絵地
図内の座標値を保存しておく。絵地図位置算出部7か
ら、絵地図のルート上の点について、その点の絵地図内
の位置について問い合わせがあった場合には、その点の
絵地図内における座標値を返却する。
【0028】汎用地図ルート管理部5では、絵地図に対
応するルートについて、管理者がルートの特徴点の緯度
・経度座標など空間座標値を登録し、保存する。絵地図
位置算出部7から汎用地図のルートの空間座標値に関す
る問い合わせがあったときには、緯度・経度座標などの
空間座標値を絵地図位置算出部7に対して返却する。
【0029】対応表管理部6は、汎用地図の各区間が絵
地図のどの区間に対応しているかの対応表を保存し管理
する部分である。対応表を作成するときには、汎用地図
の各区間が絵地図のどの区間に対応しているかを指定
し、その対応関係を表として管理する。一方、絵地図位
置算出部7から、汎用地図の区間に対応する絵地図の区
間を問い合わせがあった際には、対応する絵地図の区間
を絵地図位置算出部7に返却する。
【0030】絵地図位置計算部7では、ユーザやGPS
装置などから緯度・経度などの空間座標値が与えられた
とき、汎用地図ルート管理部5が管理しているルート上
の各特徴点の空間座標値を利用して、与えられた空間座
標値に対する汎用地図上の最近接区間を絵地図位置算出
部7が求め、対応表管理部6に対して、汎用地図上の最
近接区間に対応する絵地図上の最近接区間を問い合わせ
る。絵地図上の最近接区間から絵地図ルート管理部4に
対してルートの絵地図内における座標値を問い合わせ、
その結果を利用して与えられた空間座標値に対応する絵
地図上における座標値を求める。
【0031】次に、上記システムによって、実現される
絵地図の管理方法と絵地図の空間座標値算出方法の一実
施形態例について説明する。
【0032】本実施形態例では、事前準備としてルート
を区間として抽出し、汎用地図の区間と絵地図の区間を
対応付ける絵地図の管理段階と、任意の空間座標値が与
えられたときに対応する絵地図の位置を算出する絵地図
の空間座標値算出段階の2つの段階を有する。
【0033】はじめに、絵地図と汎用地図のルートを区
間として抽出し、区間の対応付けを行う絵地図の管理段
階の処理手順を示す。その処理手順のフローを図5に示
す。
【0034】まず、空間座標値を持つ汎用地図について
は、空間座標系として緯度・経度座標系を利用する。汎
用地図では上方向が北に相当するので、地図の上方向、
右方向へ行くほどそれぞれ緯度・経度の数値が大きくな
る。一方、絵地図に対しては、絵地図中の位置を特定す
るために必要な座標系として、左下を原点として、右方
向へX軸の正方向、原点から上方向へY軸の正方向とす
る平面座標系を利用する。
【0035】次に、絵地図に対してルートの特徴となる
点を抽出し、絵地図の平面座標系での座標値と、想定さ
れる出発地から目的地までに出現する順番を保持する。
図2(b)の例では、絵地図中の点4点が抽出でき、座
標値とそのそれぞれの点に順番を示す番号1〜4を記録
する。なお、1は出発地、4は目的地である。
【0036】絵地図のルートを定義するためには、絵地
図の中から線図形としてルートを取り出す必要がある。
線図形として定義するためには、絵地図の中からルート
を代表させる特徴点を抽出し、特徴点間を線分でつなぐ
ことで、絵地図上のルートを定義する。その際、絵地図
に描かれているルートの形を再現できるような形でルー
トを定義する必要がある。そのために、絵地図上の特徴
点としては、例えば以下のものを利用する。 ・交差点 ・道路の端点 ・曲がり角 曲がり角とは、例えば1つの道路の両端を直線で近似し
たときに、その直線からの距離がある許容範囲を超え、
かつ距離が最も遠くなる点のことを言う。この点は区分
的直線近似法などによって定義されるものである。
【0037】次に、絵地図のルートに対応して、汎用地
図上でルートを設定してルート上の特徴点を抽出し、各
点の緯度・経度座標値と、想定される出発点から目的地
までに出現する順番を記録する。図2(a)の例では9
点が抽出でき、緯度・経度座標と順番を示す番号1〜9
を記録する。
【0038】緯度・経度が与えられた汎用地図に対し
て、道路ネットワークを抽出する方法については、文献
「糸永航他、“地図画像からの道路ネットワークの抽出
法”、信学技報EID97−161,1998」に記載
されているような研究が行われている。この研究による
と、道路をネットワークとして取り出す場合には、ノー
ドとリンクから構成されるグラフ構造として取り出すこ
とを行っている。このような手法などによって、既存の
地図からグラフ構造を持った道路ネットワークとして利
用できるようになり、オペレーションズ・リサーチの分
野におけるネットワーク・フロー問題として帰着させる
ことができるため、汎用地図上における最短経路を求め
ることが可能となる。また、汎用地図上における区間
は、この道路ネットワークのノードとリンクによって定
義されるものを区間として利用する。
【0039】次に、汎用地図、絵地図それぞれに対し
て、前述の抽出した点を出発点から出現順に線分でつな
ぎ、区間として定義する。図2の例の場合では、汎用地
図に対しては区間1〜区間9まで、絵地図に対しては区
間1〜区間3まで定義できる。
【0040】次に、汎用地図の各区間に対して、絵地図
のどの区間が対応しているかを判断して、絵地図の区間
に対して対応する汎用地図の区間の関係を表す対応表を
作成する。図2の例における対応表を図4に示す。図2
において、例えば、汎用地図の区間1が絵地図上のどの
区間に対応しているかを判断すると、絵地図の区間1が
対応していることが分かる。また、汎用地図の区間2に
ついて対応する絵地図上の区間を判断すると、絵地図の
区間1であることが分かる。しかし、汎用地図の区間3
は、絵地図の区間2に対応していると考えることができ
る。以上のようにして、図4に示したような対応表を作
成することがでさる。
【0041】続いて、任意の空間座標値を与えたとき
に、対応する絵地図の位置を算出する絵地図の空間座標
値算出段階の処理手順を示す。その処理手順のフローを
図6に示す。この処理手順では、任意の空間座標値が与
えられたときに、その緯度・経度座標に対応する絵地図
上の点を求める。図2の例では、点Pの緯度・経度を与
えた場合の対応する絵地図上の点P’について、絵地図
の平面座標系における座標値を求める。
【0042】まず、ユーザ等により任意の空間座標値
(緯度・経度座標)が与えられたときに、汎用地図上で
ルート上における最近接区間を求める。その求め方とし
ては、与えられた空間座標値の汎用地図上での位置が点
Pであるとすると、点Pから汎用地図の各区間までの距
離をそれぞれ求め、その距離が最も短い区間を点Pの最
近接区間とする。点Pから区間までの距離を求める方法
を図7に示す。距離を求める際には、図1(1)のよう
に、点Pから区間の線分に対して垂線が引ける場合に
は、垂線の長さdを距離とし、図7(2)のように、垂
線が引けない場合には、点Pから近い方の区間の端点と
点Pまでの距離を求める。図2の例の場合、点Pから区
間4へ垂線をおろした距離が最も短いので、区間4を最
近接区間とする。今後の説明のために点Pから区間4ま
での距離をdとする。
【0043】次に、汎用地図の区間が絵地図のどの区間
に含まれているかを前述の対応表を利用して求める。図
2の例における対応表の図4より、汎用地図の区間4は
絵地図の区間2に対応することが分かる。
【0044】次に、絵地図の最近接区間には1つ以上の
汎用地図の区間が含まれているので、絵地図の最近接区
間に含まれる汎用地図の最近接区間について、その絵地
図区間内における相対的な位置を求める。汎用地図の最
近接区間の始点Rと終点Sに対応する点を点R’、点
S’とする。図2の例について、点R’の位置を求める
ための最近接区間の拡大図を図3に示す。図3(a)に
示すように、汎用地図の区間3〜7における区間4の始
点の相対的な位置を求めるため、区間3の距離、区間4
〜区間7の距離をそれぞれ算出し、α:(1−α)を求
める。絵地図の最近接区間である区間2において区間2
の距離をα:(1−α)に分ける点が点R’の位置とな
るので、絵地図中における区間2の始点の座標と終点の
座標から、点R’の絵地図中における座標値を算出す
る。同様にして点S’の絵地図中における座標値を算出
する。
【0045】次に、最近接区間の始点からどの方角にど
の程度離れているかを算出する。まず汎用地図上で点P
と点Rの距離dPR、最近接区間の距離dRS、汎用地図の
最近接区間に対応する絵地図上の距離dR'S'をそれぞれ
の座標値を利用して求める。点R’から求める点P’の
位置がどの程度離れているかを式(1)で計算する。
【0046】dP'R'=dPR(dR'S'/dRS) …(1) 次に、汎用地図上の点Pが最近接区間からどの方向にず
れているかを算出するために、最近接区間の線分と線分
PRの作る角度θを求め、絵地図上でも絵地図の最近接
区間から同じ角度の方向に求める点P’があるとする。
θはの式(2)で求める。
【0047】sinθ=d/dPR …(2) 式(1)、(2)より点R’からの方向と距離が分かる
ので、点P’の座標値を幾何学的に計算することができ
る。
【0048】以上より、点Pの空間座標値が与えられた
ときに、対応する絵地図上の点P’の座標値を算出する
ことができる。
【0049】なお、図1で示した装置各部の一部もしく
は全部の処理や制御の機能を、コンピュータを用いて実
現することができること、あるいは、図5、図6で示し
た処理手順をコンピュータに実行させることができるこ
とは言うまでもなく、コンピュータでその各部の処理や
制御の機能を実現するためのプログラム、あるいは、コ
ンピュータにその処理手順を実行させるためのプログラ
ムを、そのコンピュータが読み取り可能な記録媒体、例
えば、FD(フロッピーディスク)や、MO、ROM、
メモリカード、CD、DVD、リムーバブルディスクな
どに記録して保存したり、提供したり、配布したりする
ことが可能である。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、任意の空間座標値を与
えることで、対応する絵地図中の位置を特定することが
できるため、空間座標値が与えられた地図と同様に、絵
地図に対して空間座標値を与え、該当する絵地図の領域
を表示することができ、あるいはGPSなどにより取得
した緯度・経度座標などの空間座標値を絵地図上に表示
して絵地図を利用したナビゲーションなどが行えるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による絵地図の管理と絵地図の空間座標
値算出を実現するシステムの一実施形態例を示す構成図
である。
【図2】(a)は、本発明による絵地図の管理方法と絵
地図の空間位置算出方法の原理を説明するための絵地図
に対応する汎用地図の例を示し、(b)はその絵地図の
例を示す図である。
【図3】(a),(b)は、上記実施形態例での図2の
例について、汎用地図のルート上の端点の位置に対応す
る絵地図上の端点の位置を求める方法を説明するための
最近接区間の拡大図である。
【図4】上記実施形態例での図2の例における対応表の
例を示す図である。
【図5】本発明による絵地図の管理方法の一実施形態例
の処理手順を示すフロー図である。
【図6】本発明による絵地図の空間座標値算出方法の一
実施形態例の処理手順を示すフロー図である。
【図7】(1),(2)は、任意の空間座標値の汎用地
図上の位置から汎用地図上の区間までの距離を求める方
法を説明するための図である。
【符号の説明】
1…絵地図データ作成部 2…絵地図表示部 3…汎用地図表示部 4…絵地図ルート管理部 5…汎用地図ルート管理部 6…対応表管理部 7…絵地図位置算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星 隆司 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−202762(JP,A) 特開 平11−248473(JP,A) 特開 平9−305106(JP,A) 特開 平2−141611(JP,A) 特開2001−22772(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09B 29/00 - 29/14 G01C 21/00 G06T 17/50

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意の空間座標値が与えられたときに、
    絵地図と汎用地図のそれぞれのルートを定義する区間の
    対応関係を保存した対応表を用いて該空間座標値に対応
    する絵地図上の座標値を算出する絵地図の空間座標値算
    出方法であって、 汎用地図上で前記与えられた空間座標値に最も近いルー
    ト上の区間としての最近接区間を探索する過程と、 前記探索された汎用地図上の最近接区間に対応する絵地
    図上の最近接区間を前記対応表から求める過程と、 前記汎用地図上の最近接区間の始点Rと終点Sに対応す
    る絵地図内の相対的な点R’,S’を求める過程と、 前記汎用地図上の最近接区間の始点Rから前記与えられ
    た空間座標値の位置までの距離d PR を求め、この距離に
    対応する絵地図上の最近接区間の前記点R’からの距離
    P ' R 'を算出する過程と、前記汎用地図上の最近接区間の始点Rから前記与えられ
    た空間座標値の位置までの線分と該最近接区間の線分が
    なす角度θを求める過程と、 前記汎用地図上の最近接区間の始点Rに対応する前記絵
    地図上の最近接区間の点R’から前記算出された角度θ
    で前記算出された絵地図上の距離 P ' R 'を有する絵地図
    上の位置の座標値を算出する過程とを、有することを特
    徴とする絵地図の空間座標値算出方法。
  2. 【請求項2】 前記対応表は、 空間座標値が付与されていない絵地図に対して、絵地図
    に描かれている情報から出発点と目的地を決定し、その
    間のルートを分割した区間として定義して管理する過程
    と、 空間座標値が定義された汎用地図上で前記絵地図上のル
    ートに対応するルートを分割した区間として定義して管
    理する過程と、 前記絵地図と汎用地図のそれぞれのルートを定義する区
    間の対応関係を区間の対応表として保存して管理する過
    程と、により管理、保存されたものであることを特徴と
    する請求項1に記載の空間座標値算出方法。
  3. 【請求項3】 前記絵地図上のルートを定義する過程で
    は、決定した出発点と目的地の間を結ぶルート上に存在
    する絵地図の特徴点を抽出し、該抽出した特徴点を前記
    出発点から目的地まで順番に線分で結び、各線分を絵地
    図上のルートの区間として定義して管理し、 前記汎用地図上のルートを定義する過程では、前記絵地
    図に対応する出発地と目的地の間を結ぶルートを求め、
    該ルート上に存在する前記絵地図に対応する特徴点を抽
    出し、該抽出した特徴点を前記出発点から目的地まで順
    番に線分で結び、各線分を汎用地図上のルートの区間と
    して定義して管理することを特徴とする請求項記載の
    絵地図の空間座標値算出方法。
  4. 【請求項4】地図位置算出手段を備えて、任意の空
    間座標値が与えられたときに、絵地図と汎用地図のそれ
    ぞれのルートを定義する区間の対応関係を保存した対応
    表を用いて該空間座標値に対応する絵地図上の座標値を
    算出する絵地図の空間座標値算出システムであって、 前記絵地図位置算出手段は、 用地図上で前記与えられた空間座標値に最も近いルー
    ト上の区間としての最近接区間を探索する手段と、 前記探索された汎用地図上の最近接区間に対応する絵地
    図上の最近接区間を前記対応表から求める手段と、 前記汎用地図上の最近接区間の始点Rと終点Sに対応す
    る絵地図内の相対的な点R’,S’を求める手段と、 前記汎用地図上の最近接区間の始点Rから前記与えられ
    た空間座標値の位置までの距離d PR を求め、この距離に
    対応する絵地図上の最近接区間の前記点R’からの距離
    P ' R 'を算出する手段と、前記汎用地図上の最近接区間の始点Rから前記与えられ
    た空間座標値の位置までの線分と該最近接区間の線分が
    なす角度θを求める手段と、 記汎用地図上の最近接区間の始点Rに対応する前記絵
    地図上の最近接区間の点R’から前記算出された角度θ
    で前記算出された絵地図上の距離 P ' R 'を有する絵地図
    上の位置の座標値を算出する手段とを、有することを特
    徴とする絵地図の空間座標値算出システム。
  5. 【請求項5】 前記対応表は、 空間座標値が付与されていない絵地図に対して、絵地図
    に描かれている情報から出発点と目的地を決定し、その
    間のルートを分割した区間として定義して管理する絵地
    図ルート管理手段と、 空間座標値が定義された汎用地図上で前記絵地図上のル
    ートに対応するルートを分割した区間として定義して管
    理する汎用地図ルート管理手段と、 前記絵地図と汎用地図のそれぞれのルートを定義する区
    間の対応関係を区間の対応表として保存して管理する対
    応表管理手段と、により管理、保存されたものである
    とを特徴とする請求項4に記載の空間座標値算出システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記絵地図ルート管理手段は、決定した
    出発点と目的地の間を結ぶルート上に存在する絵地図の
    特徴点を抽出し、該抽出した特徴点を前記出発点から目
    的地まで順番に線分で結び、各線分を絵地図上のルート
    の区間として定義して管理するものであり、 前記汎用地図ルート管理手段は、前記絵地図に対応する
    出発地と目的地の間を結ぶルートを求め、該ルート上に
    存在する前記絵地図に対応する特徴点を抽出し、該抽出
    した特徴点を前記出発点から目的地まで順番に線分で結
    び、各線分を汎用地図上のルートの区間として定義して
    管理するものであることを特徴とする請求項記載の絵
    地図の空間座標値算出システム。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし3のいずれかに記載の絵
    地図の空間座標値算出方法における過程をコンピュータ
    に実行させるためのプログラムを、 前記コンピュータが読み取り可能である記録媒体に記録
    したことを特徴とする絵地図の空間座標値算出方法の実
    行プログラムを記録した記録媒体。
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