JP3459865B2 - ガス吹込みポーラスプラグ - Google Patents

ガス吹込みポーラスプラグ

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JP3459865B2 JP09301297A JP9301297A JP3459865B2 JP 3459865 B2 JP3459865 B2 JP 3459865B2 JP 09301297 A JP09301297 A JP 09301297A JP 9301297 A JP9301297 A JP 9301297A JP 3459865 B2 JP3459865 B2 JP 3459865B2
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道博 五藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶鋼処理に用いる
ガス吹込みポーラスプラグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶鋼に対する温度調整、成分の均一化、
非金属介在物の除去などを目的として、溶鋼容器の底部
から溶鋼中にアルゴンなどの不活性ガスを吹き込むこと
が行われている。これに使用されるガス吹込みポーラス
プラグの一般的な構造は、図1の縦断面図に示すよう
に、ガス透過機能をもつ多孔質耐火物(1)の側面外周
を緻密質耐火物(2)で包囲して構成される。例えば実
公平6−38107号公報、特公昭52−722号公報
などに示されるとおりである。
【0003】そして、使用時には下端に接続されたガス
導入管(3)から供給したアルゴンなどの不活性ガス
が、ガスプール室(4)を経て多孔質耐火物(1)の組
織内に侵入し、この多孔質耐火物(1)の気孔中を通過
して上端から噴出する。緻密質耐火物(2)は、多孔質
耐火物(1)の側面外周からのガス漏れを防止と、多孔
質耐火物(1)の強度付与の役割を持つ。また、緻密質
耐火物(2)の成形は、多孔質耐火物(1)の側面外周
に直接鋳込むことで、多孔質耐火物(1)と密着させ、
ガス漏れ防止をより効果的なものにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、緻密質耐火物
(2)の鋳込み成形は、多孔質耐火物(1)の気孔中に
緻密質耐火物(2)を構成する微粉原料が侵入し、多孔
質耐火物(1)の外周面近傍の組織が緻密化してガス透
過性を失い、多孔質耐火物(1)全体としてガス透過率
が低下する問題がある。
【0005】また、この緻密質耐火物(2)の侵入は、
緻密質耐火物(2)と多孔質耐火物(1)と強固に一体
化し、ガス透過冷却と溶鋼熱とによる温度勾配で生じた
多孔質耐火物(1)の水平亀裂が緻密質耐火物(2)に
も伝播し、緻密質耐火物(2)がもつガス漏れ防止の効
果が損なわれる。
【0006】本発明は、多孔質耐火物の側面外周に鋳込
み成形をもって緻密質耐火物を設けた二層構造のガス吹
込みポーラスプラグにおいて、上記従来の欠点を解消す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、多孔質耐火物
の側面外周に対し、ケイ酸ソーダ質被膜を設けた後、さ
らに鋳込み成形をもって緻密質耐火物を設けたガス吹込
みポーラスプラグである。
【0008】ケイ酸ソーダ質被膜は、ポーラスプラグ使
用時の熱衝撃および高温を受けてもシール性を損なわ
ず、多孔質耐火物の側面外周からのガス漏れ防止に優れ
ている。これに対し、例えばフェノール樹脂などの樹脂
で被膜を形成した場合は、高温下で炭化による多孔質化
あるいは焼失してシール性が失われる。またリン酸アル
ミニウム等など無機材料による被膜は、熱衝撃を受けて
亀裂が生じ、シール性がない。
【0009】ケイ酸ソーダ質被膜は、緻密耐火物を鋳込
み成形する際に、緻密質耐火物が多孔質耐火物の気孔中
への侵入を阻止する結果を合わせもつ。緻密質耐火物と
多孔質耐火物との一体化が阻止され、従来見られた多孔
質耐火物(1)のガス透過性率低減、緻密質耐火物
(2)への亀裂の伝播などが防止できる。例えば特公昭
52−722号公報で提案されたとおり、緻密質耐火物
と多孔質耐火物との間に鉄板を介在することでも一体化
を防止できるが、鉄板は熱膨張が大きいためと耐火物と
のなじみの悪さから、耐火物との密着性に欠け、ガス漏
れ防止の効果に劣る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用する多孔質耐火物の
製造に使用する耐火骨材は、例えば焼結または電融のア
ルミナ、高アルミナ、アルミナ−シリカ、ムライト、溶
融シリカ、珪石、珪砂などを主材とする。必要により、
さらにジルコニア、ジルコニア・ムライト、ジルコン、
スピネル、粘土、酸化クロムなどを組み合わせる。ま
た、アルミナ、アルミナ−シリカなどの耐火原料は、球
状品あるいは非球状品(破砕品)のいずれでもよい。
【0011】耐火骨材の粒度は、ガス透過性を付与する
ために中間粒の割合を少なくして粗粒が主体の粒度構成
にするのが好ましい。多孔質耐火物の製造は、以上の耐
火原料をもって後は常法通り、混練、成形、焼成する。
この多孔質耐火物の材質をアルミナ−シリカ質にする
と、ケイ酸ソーダ質被膜のソーダ成分と多孔質耐火物の
シリカ成分との反応で、多孔質耐火物に対するケイ酸ソ
ーダ質被膜の接着強度が増し、ガス漏れ防止が一層効果
的なものとなる。
【0012】アルミナ−シリカ質の多孔質耐火物を得る
には、アルミナ質耐火原料とシリカ質耐火原料との組み
合わせ、あるいはアルミナ−シリカ質耐火原料などを使
用する。化学成分的には、耐食性の面から多孔質耐火物
全体の成分で、SiO2:1〜30wt%、Al23
70〜30wt%が好ましい。
【0013】緻密質耐火物は、鋳込みによって成形する
ため、キャスタブル耐火物をもって施工する。骨材は、
例えばアルミナ、アルミナ−シリカ、シリカ、ムライ
ト、マグネシア、マグネシア−カルシア、スピネル、ジ
リコン、ジルコニアなどを主材とし、必要により、副原
料として炭化物、窒化物、炭素、粘土などを組み合わせ
る。緻密質耐火物の緻密度は、多孔質耐火物に比較して
のものであり、通常のキャスタブル耐火物の緻密度で足
りる。
【0014】緻密質耐火物は鋳込み成形することから、
アルミナセメントなどを結合剤とし、施工時の流動性付
与のために必要によってはさらに解こう剤、揮発シリカ
などを添加する。ケイ酸ソーダ被膜の形成は、多孔質耐
火物の側面外周に対してケイ酸ソーダ水溶液(水ガラ
ス)の塗布で行なうことができる。また、このケイ酸ソ
ーダを含む耐火モルタルの塗布でも同様の効果が得られ
る。
【0015】ケイ酸ソーダを含む耐火モルタルは、例え
ばアルミナ、シリカなどの微粉骨材にケイ酸ソーダ水溶
液を添加して得られる。図1では、緻密質耐火物(2)
をを多孔質耐火物(1)の側面外周のみに設けた例であ
るが、図2のとおり、さらに多孔質耐火物(1)の下部
にも緻密質耐火物(1)を設け、ガスプール室(4)と
多孔質耐火物(1)とは細孔(6)で連
【0016】通させた構造の場合も本発明を適用するこ
とができる。図には示していないが、多孔質耐火物
(1)が上下方向に形状が異なるもの(実開平57−1
22751号公報)、多孔質耐火物(1)の下方に緻密
質耐火物(2)を内在させて(実開平57−18810
0号公報)多孔質耐火物(1)寿命の終点判定を容易に
したものなどについても適用できる。また、また、ガス
導入管(3)、外殻鉄皮(6)など取付けについては、
従来と同様にすれば足りる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例とその比較例を表1に
示す。ポーラスプラグは、各例共に図1と同じ形状とし
た。耐火物部分は、下部直径110mm、上部直径80
mm、高さ130mmの戴頭円錐形とした。多孔質耐火
物の側面外周に厚さ25mmの緻密質耐火物を設けた。
【0018】表1は、各例のポーラスプラグ用耐火物の
材質である。ポーラスプラグにおいて、多孔質耐火物は
いずれも1700℃で焼成した焼成品とした。また、緻
密質耐火物としての不定形耐火物はアルミナセメントを
結合剤としたキャスタブル耐火物であり、多孔質耐火物
の側面外周に直接、鋳込み成形した。試験はポーラスプ
ラグを300t溶鋼取鍋に取付け、使用後の状態の観察
と耐用回数の測定で行なった。
【0019】多孔質耐火物(1)の側面からガス漏れが
生じた場合には、多孔質耐火物(1)と緻密質耐火物
(2)との境面の上端から集中的にガス噴出が生じ、こ
の部分が先行損耗する現象が見られる。そこで、多孔質
耐火物(1)の側面外周におけるガス漏れ防止の試験
は、多孔質耐火物(1)と緻密質耐火物(2)との境面
の上端の損耗状況から判別した。また、多孔質耐火物
(1)と緻密質耐火物(2)との一体化防止の試験で
は、多孔質耐火物(1)と緻密質耐火物(2)とにまた
がって伸びた亀裂の発生状況を調査した。
【0020】
【表1】
【0021】実施例1は、多孔質耐火物にケイ酸ソーダ
1号(ボーメ度44の水溶液)塗布し、乾燥させた後、
緻密質耐火物を鋳込み成形したものである。実施例2お
よび実施例3は、アルミナ微粉50wt%、シリカ微粉
30wt%、ケイ酸ソーダ1号(ボーメ度44の水溶
液)20wt%よりなる耐火モルタルを多孔質耐火物に
塗布後、緻密質耐火物を鋳込み成形したものである。こ
れらの実施例は、いずれもガス漏れおよび緻密質耐火物
の亀裂もなく、優れた耐用性が得られた。
【0022】比較例1は、多孔質耐火物に対する被膜を
設けておらず、ガス漏れ防止および緻密質耐火物の亀裂
防止の効果に劣る。比較例2は、被膜に代えて鉄皮を介
在したもので、これらの比較例2はガス漏れ防止に十分
な効果が得られず、結局は耐用性に劣る。
【0023】比較例3は、アルミナ微粉50wt%、シ
リカ微粉30wt%、リン酸アルミニウム(20wt%
水溶液)20wt%よりなる耐火モルタルを多孔質耐火
物に塗布後、緻密質耐火物を鋳込み成形したものであ
る。ガス漏れ防止および緻密質耐火物の亀裂防止のいず
れにおいても十分な効果が得られない。
【0024】
【効果】本発明は、多孔質耐火物の側面外周に緻密質キ
ャスタブル耐火物を鋳込み成形してなる二層構造のポー
ラスプラグにおいて、従来見られたガス漏れに起因した
局部的先行損耗や緻密質耐火物の亀裂を防止あるいは抑
制し、その耐用性を格段に向上させたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ポーラスプラグの実施の形態を示す縦断
面図。
【図2】本発明ポーラスプラグの他の実施の形態を示す
縦断面図。
【符号の説明】
1 多孔質耐火物 2 緻密質耐火物 3 ガス導入管 4 ガスプール室 5 ケイ酸ソーダ質被膜 6 細孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21C 7/072 B22D 11/10 360

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質耐火物の側面外周に対し、ケイ酸
    ソーダ質被膜を設けた後、さらに鋳込み成形をもって緻
    密耐火物を設けたガス吹込みポーラスプラグ。
  2. 【請求項2】 ケイ酸ソーダ質被膜が、ケイ酸ソーダ水
    溶液の塗布で形成される請求項1記載のガス吹込みポー
    ラスプラグ。
  3. 【請求項3】 ケイ酸ソーダ質被膜が、ケイ酸ソーダを
    含む耐火モルタルである請求項1記載のガス吹込みポー
    ラスプラグ。
  4. 【請求項4】 多孔質耐火物が、アルミナ−シリカ質で
    ある請求項1〜3記載のガス吹込みポーラスプラグ。
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