JP3417006B2 - ピッチメーカ - Google Patents

ピッチメーカ

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JP3417006B2
JP3417006B2 JP26748793A JP26748793A JP3417006B2 JP 3417006 B2 JP3417006 B2 JP 3417006B2 JP 26748793 A JP26748793 A JP 26748793A JP 26748793 A JP26748793 A JP 26748793A JP 3417006 B2 JP3417006 B2 JP 3417006B2
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pulse
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尚昭 安川
浩二 北澤
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  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ランニングのピッチ
を携帯者に指示する際に用いて好適なピッチメーカに関
する。
【0002】
【従来の技術】ランニングのペースを携帯者に指示する
ランニグペースメーカは、従来から種々のタイプのもの
が開発されている。
【0003】例えば、使用者の基準脈拍数を予め設定
し、この設定値と使用者の走行中の脈拍との偏差に応じ
てペース音の周期を可変するものがある(特公昭61−
953号)。この装置においては、携帯者の脈拍が上限
値を越えるとピッチ音の周期を長くし、逆に脈拍が下限
値を下回るとペース音の周期を短くする制御が行われ、
常に適切な負荷が携帯者へかかるように調整する。
【0004】また、走行開始後所定の時間毎に脈拍を検
出し、この検出結果が予め設定されている最高・最小脈
拍数の範囲外になった際には、設定ペースを変更するも
のも知られている(特開昭62−53677号)。
【0005】なお、脈拍が所定値を越えた場合に、警報
を発するものや(特公昭60−21357号)、脈拍数
を異なる報知音にて使用者に知らせるものも開発されお
り(特開昭61−52852号、特開昭57−1422
37号)、これらもペースメーカあるいはその補助装置
として使用することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ランニング
を行う場合、走り始めはウォーミングアップとして徐々
にピッチを上げていき、その後に所望の一定ピッチで走
ろうとするのが一般的である。
【0007】しかしながら、従来のピッチメーカは、当
初から設定ペースでピッチ音を鳴らすため、携帯者の運
動ピッチが追いつかず、走り難いという欠点があった。
特に、いきなり設定ピッチで走り出すと、負荷が過大と
なる場合も多いため、健康管理の点でも問題が生じた。
【0008】また、従来のピッチメーカは、常にピッチ
音が鳴らされているため、電池寿命が短くなるという欠
点があり、さらに、単にピッチを指示するだけなので、
携帯者の練習成果(例えば、体力の向上)を知ることが
できないという不満があった。
【0009】この発明は、上述した事情に鑑みてなされ
たもので、無理のない自由なピッチでウォーミングアッ
プすることができるペースメーカを提供することを第1
の目的としている。
【0010】また、この発明の第2の目的は、電池寿命
を延ばすことができるピッチメーカを提供するところに
あり、さらに、第3の目的は走行中のピッチのみなら
ず、走行練習の成果を告知することができるピッチメー
カを提供するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るピッチメーカは、携帯者の脈拍を測定
する脈拍測定手段と、脈拍の下限値を設定する脈拍値設
定手段と、携帯者の運動ピッチを検出するピッチ検出手
段と、前記携帯者の脈拍が前記脈拍値設定手段で設定し
た下限値を上回ったときに、前記ピッチ検出手段が検出
した携帯者の運動ピッチを初期指示ピッチとして設定す
る指示ピッチ設定手段と、前記指示ピッチ設定手段が初
期指示ピッチを設定した場合にこれに対応する間隔で前
記携帯者にピッチを告知するピッチ告知手段、とを具備
することを特徴とする。
【0012】また、本発明に係るピッチメーカは、携帯
者の脈拍を測定する脈拍測定手段と、脈拍の下限値およ
び上限値を設定する脈拍値設定手段と、携帯者の運動ピ
ッチを検出するピッチ検出手段と、前記携帯者の脈拍が
前記脈拍値設定手段で設定した下限値を上回ったとき
に、前記ピッチ検出手段が検出した携帯者の運動ピッチ
を初期指示ピッチとして設定する指示ピッチ設定手段
と、前記初期指示ピッチ設定された後に、前記脈拍測定
手段が測定した脈拍が前記上限値を上回った場合には前
記指示ピッチ設定手段に設定された指示ピッチを低下さ
せ、前記脈拍測定手段が測定した脈拍が前記下限値を下
回った場合には前記指示ピッチ設定手段に設定された指
示ピッチを上昇させる指示ピッチ変更手段と、前記初期
指示ピッチが設定されたときから、前記指示ピッチ設定
手段内に設定されている指示ピッチに対応する間隔で携
帯者にピッチを告知するピッチ告知手段、とを具備する
ことを特徴とする。
【0013】また、本発明に係るピッチメーカは、目標
ピッチを設定する目標ピッチ設定手段を設け、前記指示
ピッチ変更手段は、前記初期指示ピッチが設定された後
に、前記脈拍測定手段が測定した脈拍が前記上限値を上
回った場合には前記指示ピッチ設定手段に設定された指
示ピッチを低下させ、これ以外の場合には前記目標ピッ
チに近づくように前記指示ピッチ設定手段に設定された
指示ピッチを変更することが好ましい。
【0014】また、本発明に係るピッチメーカは、前記
ピッチ設定手段が設定した指示ピッチと前記ピッチ検出
手段が検出する携帯者の運動ピッチとを比較し、両者が
所定時間一致している場合には、前記告知手段の駆動エ
ネルギーを弱くするか、もしくは、前記告知手段の動作
を停止させる告知状態制御手段を具備することが好まし
い。
【0015】
【0016】
【0017】また、本発明に係るピッチメーカは、前記
脈拍検出手段が検出した脈拍を監視し、一定期間内の脈
拍上昇量が所定値を超えた場合は、前記ピッチ検出手段
のその時点の検出ピッチより低いピッチを指示し、更
に、一定期間内の脈拍下降量が所定値を超えた場合は、
前記ピッチ検出手段のその時点の検出ピッチより高いピ
ッチを指示するピッチ指示手段と、前記ピッチ指示手段
がピッチを指示している間だけ、その指示ピッチに対応
する間隔で携帯者にピッチを告知するピッチ告知手段、
とを具備することが好ましい。
【0018】
【0019】
【0020】また、本発明に係るピッチメーカは、前記
ピッチ検出手段が検出したピッチを所定の間隔で記憶す
るピッチ記憶手段と、前記ピッチ記憶手段に記憶された
ピッチの推移を表示するピッチ推移表示手段、とを具備
することが好ましい。
【0021】また、本発明に係るピッチメーカは、前記
ピッチ検出手段が検出したピッチの平均値を算出して記
憶する平均ピッチ記憶手段と、前記平均ピッチ記憶手段
に記憶された平均ピッチの推移を表示する平均ピッチ推
移表示手段、とを具備することが好ましい。
【0022】
【0023】また、本発明に係るピッチメーカは、前記
脈拍測定手段および前記ピッチ検出手段が、異なる波長
の光を携帯者の生体組織に照射したときに得られる透過
光または反射光の光量を検出する光量検出手段と、前記
光量検出手段の検出信号に含まれる周波数成分の振幅
を、前記各波長の光について比較し、その振幅の比の関
係から前記携帯者の脈拍およびピッチを検出する識別手
段により構成されていることが好ましい。
【0024】また、本発明に係るピッチメーカは、前記
脈拍測定手段または前記ピッチ検出手段の少なくともい
ずれか一つは、測定時においてのみ給電されるように構
成されていることが好ましい。
【0025】また、本発明に係るピッチメーカは、前記
給電は、パルス電流による給電であることが好ましい。
【0026】
【作用】上記構成による本願の代表的な作用は以下の通
りである。
【0027】走者の脈拍が下限値を超えると、指示ピ
ッチ設定手段によってその時の走者のピッチが設定さ
れ、これに応じたピッチ告知がなされる(請求項1〜
4)。
【0028】また、走者の脈拍が上限値と下限値の間
から外れると、指示ピッチ変更手段が、脈拍をもとに戻
すように、ピッチ指示を変更する(請求項2〜4)。さ
らに、指示ピッチと走者のピッチ所定時間一致すると、
告知状態制御手段によって、ピッチ音等の停止される
(請求項4)。
【0029】第1および第2のピッチ指示手段によ
り、走者の脈拍が上下限値から外れているときだけ、ピ
ッチ放音等がなされ、脈拍が上下限値の範囲内になるよ
うに導かれる(請求項5〜8)。
【0030】走者のピッチや平均ピッチが記憶され、
かつ、その推移が表示される(請求項10〜13)。
【0031】
【実施例】
A:第1実施例 (1)実施例の構成 以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明す
る。
【0032】図3は、この発明の第1実施例の外観を示
す斜視図であり、図において1が装置本体である。装置
本体1は、ベルト2によって使用者(走者)の腕3に取
り付けられている。
【0033】次に、図1は、この実施例の電気的構成を
示すブロック図であり、図において、11,12は波長
660nm,940nmのフォトカプラ型のフォトセン
サである。これらセンサ11,12は、図2の(b)に
示すように、所定のキャップC内に配置されている。キ
ャップCは、図3に示すように、走者の指の先端部分に
装着されるようになっており、装着状態においては、セ
ンサ11、12が指の幅方向に沿って配置される。セン
サ11、12の出力信号は、リード線5を介して本体1
内の回路に入力されるようになっている。なお、図2の
(a)に示すように、センサ11、12が指の長手方向
に配置されるように、キャップ内に取り付けるようにし
てもよい。
【0034】センサ11,12の発光部から出力された
光は、血管や組織によって反射された後に、その受光部
において受光され、この受光信号は、図1に示すよう
に、各々信号Sa、Sbとして高速フーリエ変換回路1
3に入力される。高速フーリエ変換回路13は、信号S
a、Sbをフーリエ変換し、周波数スペクトルを得る回
路である。14は比較回路であり、高速フーリエ変換回
路13が出力する周波数スペクトルを一時記憶し、代表
的な基線について、その大きさを比較する。判定回路1
5は、比較回路14の比較結果に基づき、走者の脈拍と
ピッチを検出し、その値を示す脈拍検出信号BSとピッ
チ検出信号PSを各々出力する。この場合、上述した高
速フーリエ変換回路13、比較回路14および判定回路
15は、脈拍/ピッチ検出部16を構成している。な
お、脈拍/ピッチ検出部16の検出原理については後述
する。
【0035】次に、20は、脈拍の上限値ULと下限値
LLを設定する上下限値設定部であり、選択スイッチS
の操作により上限値ULの設定と下限値LLの設定が切
り換えられる。また、この上下限値設定部20は、アッ
プスイッチUが操作されると、その操作に応じて設定値
を上昇させ、ダウンスイッチDが操作されると、その操
作に応じて設定値を減少させる。上下限値設定部20が
設定した上限値ULおよび下限値LLは、各々上下限比
較部21に供給される。
【0036】上下限比較部21は、判定回路15から供
給される脈拍検出信号BSが示す脈拍が、下限値LLを
超えたか否か、または上限値ULを超えたかを検出し、
その状態を示す信号SSをピッチ制御信号発生部22に
出力する。
【0037】ピッチ制御信号発生部22は、判定回路1
5から供給されるピッチ検出信号PSと、上下限比較部
21から供給される信号SSとに基づいて、ピッチ制御
信号PCSを作成する回路であり、例えば、図4に示す
構成になっている。
【0038】図4において、30は初期ピッチ設定部で
あり、信号SSに基づいて、走者の脈拍が最初に下限値
LLを上回ったことを検出すると、信号Saを制御部3
1に出力する回路である。制御部31は、信号Saが供
給されると、その時点のピッチ検出信号PSが示す走者
のピッチを、ピッチ制御信号PCSとして出力する。ま
た、制御部31は、信号Saが入力された後に、信号S
Sをチェックして走者の脈拍が下限値LLを下回ったか
否かを監視し、下回った場合には、走者の脈拍が再び下
限値LLを上回るまで、所定のレートでピッチが上昇す
るようピッチ制御信号PCSを調整する。同様に、制御
部31は、信号SSをチェックして走者の脈拍が上限値
ULを上回ったか否かを監視し、上回った場合には、走
者の脈拍が上限値ULを下回るまで、所定のレートでピ
ッチが下降するようピッチ制御信号PCSを調整する。
【0039】次に、32は停止制御部であり、ピッチ制
御信号PCSとピッチ検出信号PSを比較し、両者が所
定時間一致している場合(あるいはほぼ等しい場合)
は、ピッチ制御信号PCSの出力を停止させるととも
に、両者に相違が生じれば再びピッチ制御信号PCSを
出力させる回路である。ただし、制御部31は、ピッチ
を変更(上昇もしくは下降)するときは、停止制御部3
2の動作に係わらず、ピッチ制御信号PCSを出力し続
けるようになっている。
【0040】以上がピッチ制御信号発生部22の構成お
よび処理内容であるが、同様の処理が行えれば、他の回
路構成であってもよく、また、ソフトウエアによって実
現してもよい。
【0041】次に、図1に示す放音部25は、たとえ
ば、圧電ブザーとその駆動回路で構成され、ピッチ制御
信号PCSに応じたピッチで、たとえば「ピッ,ピッ,
……」という音を放音する。また、ピッチ制御信号PC
Sが供給されない場合は、放音が停止される。
【0042】26は、液晶表示器等からなる表示部であ
り、図3に示すように、ピッチ制御信号PCSが示すピ
ッチを数値で表示するとともに、そのピッチに応じてマ
ークMを点滅させる。また、判定回路15から供給され
る脈拍検出信号BSに基づいて脈拍を数値表示する。さ
らに、表示部26は、図1に示す選択スイッチSによっ
て表示モードが変更されると、上下限値設定部20に設
定された上限値ULおよび下限値LLの値を表示するよ
うになっている(図示略)。
【0043】(2)脈拍およびピッチの検出原理 次に、この実施例における脈拍およびピッチの検出原理
について説明する。
【0044】光による脈拍検出の原理 始めに、光による脈拍検出の原理について説明する。
【0045】薄い膜に光を照射した場合、入射光と透過
光の比は、物質の濃度と光路長に比例した分だけ減少す
る。このことは、「ランバートベール」の法則として周
知のことである。
【0046】この法則によれば、物質の濃度が以下のよ
うにして求められる。
【0047】まず、図5の(a)に示すように、物質M
の濃度をC、微少光路長をΔL、入射光の光量をIi
n、物質Mの吸光係数をkとすると、次式が成立する。
【0048】
【数1】
【0049】ここで、図5の(b)に示すように、光路
長を5倍にすると、数1の関係は次のように変化する。
【0050】
【数2】
【0051】これは、例えば図5(a)の入射光量Ii
nが10のときに、その透過光量が9であるとすると、
図5(b)の場合には、入射光量10に対して透過光量
が5.9となり、すなわち、Iout/Iin=0.9
5となることである。
【0052】したがって、任意の距離Lに対する入射光
量と透過光量の関係は、数1を積分して、
【0053】
【数3】
【0054】となる。この数3を変形すると、
【0055】
【数4】
【0056】となり、ここから判るように、入射光量I
in、吸光係数kおよび光路長Lが一定であるなら、透
過光量Ioutを測定することにより、物質Mの濃度変
化を測定することができる。
【0057】また、透過光量に代えて物質Mで反射され
る反射光を測定しても、上述の場合と全く同様の原理で
濃度変化が測定ができる。この濃度変化を測定すること
は、血液の脈動を測定することであり、すなわち、脈拍
を測定することである。
【0058】以上が光による脈拍検出の基本的原理であ
るが、生体が運動している場合には、その体動が血液脈
動に影響するため、脈拍を正確に検出するためには、以
下に述べる処理をしなければならない。
【0059】運動する生体からの脈拍検出およびピッ
チ検出 さて、図6は、人の血管部分に外部から光を照射したと
きの吸光度の分布を示す図であり、I2は組織による吸
光成分、I3は静脈血による吸光成分、I4は動脈血によ
る吸光成分である。
【0060】この場合、組織による吸光成分I2は組織
濃度が変化しないため一定である。また、静脈血による
吸光成分I3も一定である。これは、静脈には脈動がな
く、濃度変化がないためである。図7は、このことを示
す図であり、心臓から送り出された血液の脈動が次第に
なくなり、静脈においては完全に消えている。
【0061】動脈血による吸光成分I4は、脈拍に対応
した濃度変化があるため、吸光度が変化する。したがっ
て、血管に光を照射して、その透過光または反射光の光
量変化を測定することにより、脈拍を測定できることに
なる。なお、上述した測定原理については、例えば、特
公平2−44534号公報にも記載されている。
【0062】ところで、人が運動しているときは、その
体動の影響が静脈に及び、静脈血の流れが動的になっ
て、その吸光度が変動する。同様に、手足の振りによっ
て組織が振動するため、この部分の吸光度も変動する。
したがって、運動中においては、血管に照射した光の透
過光や反射光の光量を単に検出しても、脈拍を正確に検
出することは難しい。
【0063】そこで、以下においては、この点について
考察する。まず、光による脈波検出は、安静時において
は、次のように数式化することができる。
【0064】
【数5】
【0065】ここで、K動は動脈血の吸光率、K静は静
脈血の吸光率、動脈直流分は動脈血のうちの直流成分
(脈動しない成分)、静脈レベルは静脈血の流量である
(なお、静脈に脈動成分がないことは前述したとおりで
ある)。また、脈振幅・F(θM)は動脈血の交流分で
あり、言い替えればヘモグロビン量の交流的な変動振幅
(脈振幅)と周波数(θM)を有する周期関数である。
【0066】次に、運動時においては、動脈にも静脈に
も体動による脈動成分が重畳されるから、この成分を数
5に加えれば、運動時の受光光量についても数式化する
ことができる。ここでは、腕を振った場合(ランニング
の時の腕の振り)を例にとると、次式のようになる。
【0067】
【数6】
【0068】ここで、(腕振幅・F’(θs))は、腕
振りのストロークによって変動を受けるヘモグロビン量
の交流成分の振幅(腕振幅)および周波数(θs)を有
する周期関数である。
【0069】ところで、図8の曲線C1およびC2は、
各々心臓から送り出される動脈血中のヘモグロビン(酸
素と十分に結合したヘモグロビン:以下、酸素ヘモグロ
ビンという)と、身体で酸素が消費され静脈を介して心
臓に戻るヘモグロビン(以下、還元ヘモグロビンとい
う)の吸光スペクトルを示しており、図示のように、波
長によって吸光度が変化する。すなわち、酸素ヘモグロ
ビンは赤外光(ピーク値940nm)を強く吸収し、還
元ヘモグロビンは赤色光(ピーク値660nm)を強く
吸収する。すなわち、数6における動脈血の吸光率(K
動)と、静脈血の吸光率(K静)は、それぞれ波長によ
って異なり、この実施例において用いる660nmと9
40nmの波長においては、図10に示す大小関係を有
している。この点を考慮して、数6で示される受光光量
を異なる2つの波長(660nmと940nm)につい
て数式化すると以下のようになる。
【0070】
【数7】
【0071】
【数8】
【0072】上述した数7および数8における添え字66
0,940は各々波長を示しており、添え字がついた項や係
数は、その波長における値を示している。
【0073】さて、数7、数8で示される受光光量は、
時間軸上では変動する周期的信号であり、以下では受光
信号ということにする。今、これらの受光信号を各々フ
ーリエ変換すると、それぞれの信号に含まれる周波数成
分の振幅値が検出される。例えば、図9の(a)に示す
ように660nmの波長においては、周波数θMのとこ
ろで、K動660・脈振幅、すなわち、動脈血の脈動周波
数成分における振幅が検出され、また、周波数θsのと
ころで(K動660+K静660)腕振幅、すなわち、静脈と
動脈の双方に重畳された腕ストロークの周波数における
振幅が検出される。そして、同図(b)に示すように、
940nmの波長においても、同じ周波数においてそれ
ぞれの振幅が検出される。
【0074】ここで、各波長に光に対する動脈血および
静脈血の吸光度の大小関係は、図10に示すように、
【0075】
【数9】
【0076】なる関係がある。したがって、例えば、図
11に示すように、周波数成分f1とf2の振幅が波長6
60nmのときに各々a,bであり、また、波長940
nmのときに各々c,dであった場合は、(a/b)<
(c/d)または(c/a)>(d/b)が成り立て
ば、f1が動脈の周波数であり、f2が腕の振りによる周
波数であることが判る。したがって、f1を1分あたり
に換算すれば脈拍が求められる。また、一般に、腕の振
りは、ピッチ(歩数)の1/2であるから、f2を2倍
して1分あたりに換算すればピッチが求められる。
【0077】以上が本実施例における運動中の脈拍およ
びピッチの検出原理である。
【0078】ここで、実験結果の一例を図12に示す。
この図の(a)および(b)は、各々660nmおよび
940nmの波長を用いて測定を行った場合の検出信号
の周波数スペクトラムである。なお、この実験は、心電
計をつけて脈拍周波数を予め特定できるようにし、被測
定者がメトロノームに併せて一定のストロークで腕を振
るようにして行った(ランニングを行うときのように腕
を振った)。また、これらの図に示すS1は、ストロー
ク(体動)の基本周波数、S2はストロークの第2高調
波であり、M1は血液脈動の基本周波数(すなわち、脈
拍周波数)である。
【0079】ここで、M1とS1の比を、図12の
(a)と(b)について比較すれば、上述した関係式か
ら、M1が脈拍であることが識別される。そして、この
ときの脈拍値は心電計による脈拍値と一致した。
【0080】(3)第1実施例の動作 始めに、アップスイッチU、ダウンスイッチD、選択ス
イッチSを操作して、上限値ULと下限値LLを設定す
る。この設定に際しては、例えば、周知のカルボーネの
式などを参考にして行う。このカルボーネの式によれ
ば、運動時に目安にする脈拍数は、次のようにして求め
られる。
【0081】
【数10】
【0082】数10における運動の強さは、0〜100
%の範囲で適宜設定すればよいが、例えば、80%程度
でかなりきつい運動になり、50%程度でもややきつい
運動になる。
【0083】ここで、一例として、年齢30歳、安静時
の脈拍数70の人が、上限値ULを運動量80%で、下
限値LLを運動量60%で設定したとすると、上限値U
Lは166回/分、下限値LLは142回/分になる。
図13に示す破線は、この例の場合の上限値ULと下限
値LLを示している。
【0084】次に、走者は、図2に示すキャップを指に
装着するとともに、例えば、図13に示す時刻t1から
走行を開始する。この結果、センサ11、12から出力
される信号Sa、Sbは、血液脈波に体動成分が重畳さ
れた信号となる。これらの信号Sa、Sbは、高速フー
リエ回路13によってフーリエ変換された後、比較回路
14で代表的な周波数成分の振幅について比較される。
【0085】比較回路14は、例えば、図12(a)の
S1、M1と同図(b)のS1、M1について大きさを
比較する。この比較結果は、判定回路15に供給され、
前述したように、図11に示す周波数成分f1とf2の振
幅a,b,c,dについて(a/b)<(c/d)また
は(c/a)>(d/b)が成り立てば、f1が動脈の
周波数であり、f2が腕の振りによる周波数であると判
定される。そして、判定回路15は、判定結果に基づ
き、走者の脈拍とピッチを検出し、その値を示す脈拍検
出信号BSとピッチ検出信号PSを各々出力する。
【0086】そして、上下限比較部21は、脈拍検出信
号BSと上限値UL、下限値LLとを比較し、比較結果
に対応する信号SSを出力する。この場合、走り初めに
おいては、図13に示すように、走者の脈拍は下限値L
Lに達していない。このため、図4に示す初期ピッチ設
定部30は信号Saを出力せず、制御部31は初期ピッ
チの設定を行わない。したがって、ピッチ制御信号PC
Sが発生されず、放音部25はピッチ音を発生しない。
【0087】次に、走者のウォーミングアップが終わっ
て、徐々にピッチがあがってくると、これに従って運動
量が大きくなり、脈拍が上昇していく。そして、図13
に示す時刻t2に達すると、脈拍検出信号BSが示す脈
拍が下限値LLを超える。この結果、上下限比較値21
が出力する信号SSは、「下限値超え」を示すものとな
り、図4に示す初期ピッチ設定部30が信号Saを出力
する。信号Saが出力されると、同図に示す制御部31
はピッチ検出信号PSが示す走者のピッチを取り込み、
これを初期ピッチとして設定するとともに、このピッチ
に対応するピッチ制御信号PCSを出力する。これによ
り、放音部25は、ピッチ制御信号PCSに対応するピ
ッチ(この場合は、現時点の走者のピッチであり、図1
3に示す例では160歩/分)でピッチ音を発生する。
すなわち、走者の脈拍が下限値LLを超えたときに、始
めてピッチ音が発生され、しかも、その放音間隔はその
時点の走者のピッチに等しいものになる。
【0088】そして、放音部25が発生したピッチ音と
走者のピッチとが一致し、この一致時間が所定期間を経
過すると、図4に示す停止制御部32が制御部31に対
して制御信号を出力し、これにより、ピッチ制御信号P
CSが停止され、放音部25のピッチ音が停止する。し
たがって、放音部25におけるピッチ音の放音は、時刻
2から時間T1だけ行われる。時間T1経過後にピッチ
音を切ってしまうのは、定常的な走行状態に入った走者
のピッチは一般に安定しており、何らかの理由がない限
り、ピッチ音等の指示がなくとも、ほとんど一定のピッ
チで走行するため、不要なピッチ指示は行わず、消費電
力を節約するためである。
【0089】次に、初期ピッチで走行していた走者の脈
拍が、図13に示すように上昇していき、時刻t3にお
いて上限値ULを超えると、上下限比較部21の出力信
号SSは「上限値超え」を示すものとなり、制御部31
は走者の脈拍が上限値ULを下回るまで所定のレートで
ピッチが下降するようピッチ制御信号PCSを調整す
る。
【0090】また、制御部31は、このピッチ変更に際
して、再びピッチ制御信号PCSを出力し、放音部25
からピッチ音を出力させる。これは、走者に対し、ピッ
チ変更を認識させる必要があるためである。
【0091】そして、時刻t4になると、走者の脈拍が
上限値ULを下回り、制御部31はピッチ制御信号PC
Sに対する調整を停止する。したがって、制御部31の
設定ピッチは、時刻t4の直前のピッチ(145歩/
分)に固定される。そして、変更されたピッチと走者の
ピッチとが所定時間一致すると、これが停止制御部32
に検出され、再びピッチ制御信号PCSが停止される。
【0092】次に、体調変化等の理由により、例えば、
時刻t5において、走者のピッチが変動すると、これが
停止制御部32(図4参照)に検出される。これによ
り、停止制御部32は、制御部31にピッチ制御信号P
CSを出力させる。これにより、放音部25が、再びピ
ッチ音を放音し、走者はこのピッチ音に従って自己の走
行ピッチを可変する。そして、走者のピッチと制御部3
1の設定ピッチとが所定時間一致すると、停止制御部3
2によってピッチ制御信号PCSの発生が停止される。
【0093】そして、走者の脈拍が次第に減少し、例え
ば、時刻t6において、下限値LLを下回ると、上下限
比較部21の出力信号SSは下限値以下を示すものとな
り、制御部31は走者の脈拍が下限値LLを上回るまで
所定のレートでピッチが上昇するようピッチ制御信号P
CSを調整する。また、制御部31は、このピッチ変更
に際して、再びピッチ制御信号PCSを出力し、放音部
25からピッチ音を出力させる。この場合、脈拍が下限
値LLを下回る時刻t6からピッチ制御信号PCSの調
整が開始される時刻t7まで若干の時間差があるが、こ
れは制御部31が所定周期毎に信号SSの監視を行って
いるためであり、この例の場合には、監視が行われるタ
イミングt7が時刻t6より微少タイミングだけ遅れてい
る。しかしながら、走者へのピッチ指示には、十分に早
い周期が設定されているので、実用上の問題はない。
【0094】時刻t7において発生されたピッチ音は時
間T4経過後に停止されるが、これは上述の場合と同様
に停止生後部32の制御によるものである。
【0095】B:第2実施例 次に、この発明の第2実施例について説明する。
【0096】図14は、第2実施例の構成を示すブロッ
ク図である。この実施例が前述した第1実施例と異なる
点は、ピッチ記憶処理部40が設けられ、また、表示部
26がピッチ記憶処理部40の記憶内容に基づいて表示
を行うようになっている点である。
【0097】ピッチ記憶処理部40は、スタートスイッ
チ(図示略)が押されると、ピッチ検出信号PSの値を
所定間隔(例えば、2分〜5分間隔)毎にサンプリング
して記憶する。この記憶処理は、ストップスイッチ(図
示略)が押されるまで継続される。なお、スタートとス
トップの指示は、例えば、アップスイッチU,ダウンス
イッチD,選択スイッチSの組み合わせ操作によって行
うようにしてもよい。
【0098】また、スタートスイッチが再度押される
と、ピッチ記憶処理部40は、再び記憶処理を開始する
が、前回の記憶エリアとは違ったエリアにピッチを記憶
する。このように、記憶処理部40には、数十回分のラ
ンニングにおけるピッチを個別に記憶する記憶エリア4
0a−1〜40a−nが設けられている。
【0099】さらに、記憶処理部40は、ストップスイ
ッチが押されると、その回のランニングピッチの平均を
計算し、記憶エリア40a−1〜40a−nに対応する
平均値記憶エリア40b−1〜40b−nに記憶する。
なお、各記憶エリア40a−1〜40a−n、40b−
1〜40b−nが満杯になると、もっとも古いデータを
記憶しているエリアに新たなデータが記憶されるように
なっている。
【0100】また、記憶処理部40は、アップスイッチ
U、ダウンスイッチDおよび選択スイッチSの組み合わ
せ操作により、目標ピッチの設定記憶がされるようにな
っている。この場合の目標ピッチは、図に示す記憶エリ
ア40cに記憶される。
【0101】次に、上述した構成によるこの実施例の表
示動作について説明する。なお、表示動作以外は、前述
の第1実施例と同様である。
【0102】まず、アップスイッチU、ダウンスイッチ
Dおよび選択スイッチSの所定の組み合わせ操作によ
り、第1表示モードまたは第2表示モードを選択する。
【0103】第1表示モードが選択されると、記憶エリ
ア40a−1〜40a−nのうち、数回分前から今回に
至るまでの記憶エリアが選択され、その記憶エリア内の
ピッチデータが読み出される。このようにして読み出さ
れたピッチデータは、表示部26において図15に示す
ように表示される。すなわち、目標値に対して、最新の
数回分のランニングにおけるピッチが時間に対する推移
で表示される。
【0104】走者は、上記表示を見て、自己の走行能力
や体力(心肺機能)などの向上を知ることができる。ま
た、ランニング中のピッチ変化を知ることができるの
で、走行上の特徴なども把握することができる。
【0105】次に、第2表示モードが選択されると、記
憶エリア40b−1〜40b−n内の平均ピッチデータ
が読み出され、表示部26において図16に示すような
表示が行われる。すなわち、過去から現在に至るランニ
ングの平均ピッチの推移が表示される。この場合、ピッ
チ記録時に日付を入力するようにしておき、記憶エリア
40b−1〜40b−n内の平均ピッチデータを日付に
対する推移で表示するように構成してもよい。
【0106】図16に示す表示を見れば、図15に示す
表示よりも長いスパンでピッチの推移を知ることがで
き、走行練習の成果や体力向上の度合いなどを知ること
ができる。
【0107】なお、図14に示すように、記憶処理部4
0内のデータを、外部機器(コンピュータ等)に転送す
るためのインターフェイス45を設けてもよい。このよ
うにすることで、外部機器の大きな画面に図15、16
の表示行わせることができる。また、ピッチデータに対
する各種分析や処理などを行うこともできる。
【0108】特に、多数の選手の走行能力や体力を管理
する必要がある場合には、各選手のデータを外部機器に
入力して処理することは有効である。
【0109】C:第3実施例 次に、この発明の第3実施例について説明する。この実
施例が前述した第1、第2実施例と異なる点は、走者の
脈拍が上限値ULを超えない限りは、目標ピッチに推移
するようにピッチ制御信号PCSを自動調整する点であ
る。
【0110】すなわち、図17に示すように、アップス
イッチU、ダウンスイッチDおよび選択スイッチSの所
定の組み合わせ操作により目標ピッチRPが設定される
目標ピッチ設定部50を設け、ピッチ信号発生部22は
目標ピッチRPに応じた制御を行うようになっている。
【0111】ここで、図18は第1実施例の図13に対
応する図であり、この図を用いて第3実施例におけるピ
ッチ制御を説明する。
【0112】まず、目標ピッチRPとして165歩/分
が設定されたとし、また、走者が時刻t2から初期ピッ
チ(160歩/分)で安定に走行していたとする。この
場合、走者の脈拍は、上限値ULと下限値図LLの間に
あるので、ピッチ信号発生部22(図17参照)は、時
刻t2から所定時間が経過した時刻t2’において、所定
レートで目標ピッチの165歩/分に近づくようにピッ
チ制御信号PCSを調整する。そして、走者の脈拍が上
限値ULを超えると(時刻t3〜t4)、所定レートでピ
ッチが低下するようにピッチ制御信号PCSを調整す
る。
【0113】そして、ピッチを低下させた後に、走者の
脈拍が下がってくると、再び、目標ピッチの165歩/
分に近づくように、ピッチ制御信号PCSを調整する
(時刻t4〜t6)。
【0114】一方、時刻t6〜t8においては、走者の脈
拍が下限値LLを下回るが、走者は目標ピッチRPで安
定に走っているので、ピッチ変更は行わない。以上のよ
うにして、走者に無理のない限り、目標ピッチRPに誘
導するように、ピッチ制御信号PCSを調整する。
【0115】なお、走者の脈拍が下限値LLを下回った
場合は、図18に破線で示すように、目標ピッチRPを
自動更新して上昇させるように制御してもよい。
【0116】また、T1〜T5は各々ピッチ放音を行って
いる期間を示しており、その制御は第1実施例と同様で
ある。
【0117】D:第4実施例 次に、この発明の第4実施例について説明する。第4実
施例は、第1実施例における初期ピッチ設定部30、制
御部31および停止制御部32(図4参照)に代えて、
図19に示す初期ピッチ指示部33、制御部34を設け
ている。なお、他の部分は、第1実施例と同様の構成に
なっている。
【0118】図に示す制御部34は、信号SSに基づ
き、走者の脈拍が上限値ULを超えたか否かを監視し、
上限値ULを超えれば、その時のピッチ検出信号PSか
ら走者のピッチを認識し、これより低いピッチを指示す
るピッチ制御信号PCSを出力する。この場合のピッチ
制御信号PCSは、走者の脈拍が上限値ULを超えてい
る間出力される。また、制御部34は、信号SSに基づ
き、走者の脈拍が下限値LLを下回ったか否かを監視
し、下限値LLを下回れば、その時のピッチ検出信号P
Sから走者のピッチを認識し、これより高いピッチを指
示するピッチ制御信号PCSを出力する。この場合のピ
ッチ制御信号PCSは、走者の脈拍が下限値LLより低
い間出力される。
【0119】また、初期ピッチ指示部33は、信号SS
に基づき、走者の脈拍が下限値LLを最初に上回った時
点を検出し、この時点におけるピッチ検出信号PSから
走者のピッチを検出して、これと同じピッチを指示する
ピッチ制御信号FPCSを所定時間出力する。
【0120】放音部25は、ピッチ制御信号PCSまた
はFPCSが出力されると、これらに対応する間隔でピ
ッチ放音を行う。
【0121】上述した構成によれば、例えば、図18に
おける時刻t2において、走者の脈拍が下限値LLを上
回ると、その時点の走者のピッチに合わせて所定時間だ
けピッチ放音がなされる。その後は、走者の脈拍が上限
値ULを上回っている時刻t3〜t4の間に、走者のピッ
チ(例えば、時刻t3において検出したピッチ)より低
いピッチで放音がなされ、また、走者の脈拍が下限値L
Lを下回っている時刻t6〜t8の間に、走者のピッチ
(例えば、時刻t6において検出したピッチ)より高い
ピッチで放音がなされる。また、走者の脈拍が下限値L
Lから上限値ULの間にある場合は、指示ピッチと走者
のピッチがずれても、ピッチ放音は行われない。
【0122】この実施例においては、上述のことから判
るように、脈拍が下限値LLから上限値ULにある間
は、任意のピッチで走れるという利点が得られる。これ
は、例えば、上り坂と下り坂のように、同じピッチでも
運動強度が異なる場合に、無理に同じピッチで走り続け
るのは走者にとって辛いため、傾斜に合わせた自由なピ
ッチで走る場合などに極めて好適である。仮に、上り坂
でも一定ピッチで放音され、脈拍が上限値ULを上回ら
ないと指示ピッチが下がらないとすれば、走者にとって
は非常につらいペース指示となってしまう。
【0123】また、本実施例においては、脈拍が下限値
LLと上限値ULの間を外れたときは、適正な脈拍に戻
すようにピッチが指示されるので、無理のない適切な運
動管理ができる。
【0124】なお、図19に示す初期ピッチ指示部33
を省略し、初期ピッチの放音を行わないように構成して
もよい。
【0125】E:第5実施例 図20は、この発明の第5実施例の要部の構成を示すブ
ロック図である。なお、この実施例は、上述した第4実
施例に脈変化検出部35を追加したものである。
【0126】図20に示す脈変化検出部35は、脈拍検
出信号BSを監視し、走者の脈拍上昇の度合いが所定値
を超えたときは、その時点のピッチ検出信号PSから走
者のピッチを検出し、これより低いピッチを示すピッチ
制御信号PCS’を出力する。この出力は、脈拍上昇の
度合いが所定値を下回るまで続けられる。
【0127】また、脈拍検出部35は、上記と同様にし
て、走者の脈拍下降の度合いが所定値を超えたときは、
その時点のピッチ検出信号PSから走者のピッチを検出
し、これより高いピッチを示すピッチ制御信号PCS’
を出力する。この出力は、脈拍下降の度合いが所定値を
下回るまで続けられる。
【0128】また、放音部25は、ピッチ制御信号PC
S,PCS’およびFPCSが出力されると、これらに
対応する間隔でピッチ放音する。
【0129】上述した構成によれば、例えば、図18に
示す時刻t2〜t3間のように、一定のピッチで走ってい
ても脈拍が上昇し続けた場合は、現時点の走行ピッチよ
り若干下げたピッチが指示される。
【0130】そして、この実施例によれば、脈拍の上昇
および下降が所定の変化量を超えた場合に、上限値UL
または下限値LLに達しなくても、現行の走行ピッチを
是正して適正脈拍に推移するようなピッチが指示される
から、脈拍の変動が抑制されて適切な運動量管理がなさ
れる。
【0131】また、この実施例によれば、脈拍の変動が
あまり大きくなく、かつ、上限値ULと下限値LLの間
であれば、ピッチの放音がなされないので、走者は自由
なピッチで走行することができる。
【0132】なお、図20に示す初期ピッチ指示部33
を省略し、初期ピッチの放音を行なわないように構成に
してもよい。
【0133】F:変形例 上述した実施例は、ランニングについて述べてきたが、
ランニングに限らずピッチを伴うあらゆる運動にも当然
適用できる。さらには、以下のような変形が可能であ
る。
【0134】(1)光センサおよびその出力信号処理に
ついての変形例 実施例においては、センサを指先に装着して指尖脈波
を検出するようにしたが、指の根元部分の血管の脈波を
検出するように構成してもよい。また、とう骨動脈を検
出したり、耳の血管の脈波を検出するようにしても同様
の効果が得られる。また、検出部位は、動脈と静脈に光
を照射することができる部分であれば、その他のいろい
ろ部位が可能である。
【0135】センサの装着方法は、実施例において示
したキャップによる装着(第2図参照)に限らない。例
えば、手袋状のものや、バンド状のものを用いてセンサ
を装着してもよく、さらに、粘着テープ等を用いて測定
部位に貼着してもよい。
【0136】センサ信号の周波数解析方法は、実施例
で用いた高速フーリエ変換に限らない。例えば、離散フ
ーリエ変換や最大エントロピー法を用いてもよい。要
は、センサ信号に含まれる周波数成分を抽出し、その振
幅の比較ができるような解析法であればよい。
【0137】実施例においては、測定光として660
nm,940nmの光を用いたが、波長はこれにに限ら
ない。酸素ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとで吸光度
に差が生じる周波数を選べばよい。
【0138】(2)脈拍およびピッチ検出の他の例 脈拍の検出は、例えば、血液の脈流に伴う血管の膨張伸
縮を圧電変換して検出してもよく、人体に接する電極を
設けて心電位を検出してもよい。
【0139】また、各実施例において示したピッチ検出
方法に換えて、本体1(図4参照)内に加速度センサを
設けて走者の腕の振りに伴う加速度変化を検出し、これ
によって、ピッチ測定を行うようにしてもよい。なお、
加速度センサは、腕のみに限らず、走者の身体のどこか
に装着すれば、その加速度変化からピッチの測定を行う
ことができる。
【0140】ところで、前述した第1〜第3実施例にお
いて用いた高速フーリエ変換による脈拍検出では、体動
成分を除去した正確な脈拍が検出できたが、誤差が許容
される範囲であれば、体動成分を無視した単純な脈拍検
出を用いてもよい。すなわち、光センサや圧電センサあ
るいは心電位検出器から直接脈拍を検出してもよい(例
えば、前述した特公昭61−953に示される脈拍検
出)。
【0141】(3)走者へのピッチ告知の変形例 実施例においては、走者のピッチが指示ピッチに一致
すると、放音を停止するようにしたが、これに換えて、
放音を弱くするように構成してもよい。例えば、ピッチ
信号発生部22(図1、図14、図17参照)が弱音指
示信号Sbを出力し、放音部25は弱音指示信号Sbが
供給されたときにピッチ音を弱くする。
【0142】走者へのピッチの告知は、実施例におい
ては、音を用いたが、これに換えて、例えば、光や触覚
による告知を行っても良い。例えば、光の場合は、LE
D等を指示ピッチに合わせて点滅させてもよい。
【0143】また、触覚による場合は、通電時に本体1
の下面から突出する形状記憶合金を設け、この形状記憶
合金に指示ピッチに合わせたタイミングで通電を行うよ
うにする。あるいは、偏心荷重を回転させて人体に振動
を伝える振動アラームが周知であるが、これを本体1と
一体もしくは別体に設け、指示ピッチに合わせて通電す
るようにしてもよい。さらに、本体1の下面内側の一部
を図21に示すように70μm程度の厚さにして凹部を
作り、ここに、ピエゾ素子PZTを取り付けるようにし
てもよい。このピエゾ素子に適当な周波数の交流電流を
印加すると、ピエゾ素子PZTが振動し、その振動が人
体に伝達される。したがって、指示ピッチに合わせたタ
イミングで交流電流を印加するようにすれば、触覚的な
ピッチ告知を行うことができる。なお、ピエゾ素子PZ
Tの厚みは100μm、直径は凹部の直径の80%程度
にするとよい。
【0144】(4)上下限値設定の変形例 前述の各実施例における上限値ULおよび下限値LL
は、直接脈拍値を入力したが、これに換えて、カルボー
ネの式における「運動の強さ」を入力するように構成し
てもよい。すなわち、走者が、その日の体調や運動の目
的に応じて、例えば、80%、50%……等の運動強度
の目安を入力すると、上下限設定部20が数10に示し
たカルボーネの式に基づいて上限値ULと下限値LLを
計算して設定する。ただし、この場合においては、予
め、走者の年齢と安静時の脈拍数を上下限設定部20に
入力しておくようにする。
【0145】(5)実施例で示した機能の転用および省
略 実施例においては、走者のピッチが指示ピッチに一致
すると、放音を停止するようにしているが、このような
ピッチ告知の停止は、光や触覚によるピッチ告知につい
ても当然に適用することができる。さらに、走行開始直
後からピッチを告知するピッチ作成手段を有した従来タ
イプのペースメーカに、本実施例において示したピッチ
告知の停止処理を付加してもよい。
【0146】前述の各実施例において、電池の消耗が
問題にならないときは、ピッチ音を常に鳴らすように構
成してもよい。
【0147】第3実施例におけるピッチや平均ピッチ
の記憶およびそれらの表示は、他の実施例にも勿論適用
可能である。
【0148】(6)消費電力低減のための構成 図1、図14、図17に示す回路全体、あるいは、回路
の特定部分を測定時においてだけ駆動するように構成し
てもよい。すなわち、電源(例えば、電池)の電流をオ
ン/オフ制御するように構成し、測定時にスイッチをオ
ンにして、回路全体あるいは特定部分に電源が供給され
るように構成する。
【0149】また、予め設定したタイミングで測定が行
われるように、周期的に間欠駆動するように構成し、測
定タイミングにおいてだけ回路全体あるいは特定部分に
電源が供給されるように構成してもよい。この場合、測
定タイミングは、ハードウエア回路によるタイマ機能を
用いて設定してもよく、また、マイクロコンピュータに
プログラムして設定してもよい。
【0150】さらに、スイッチあるいは間欠駆動のいず
れの場合であっても、給電の際には、パルス電流によっ
て駆動するように構成することもできる。このようにす
れば、回路の消費電流が大幅に低減する効果が得られ
る。
【0151】(7)運動強度の測定 人が運動すると、身体が消費する酸素量が増えるため、
還元ヘモグロビンの吸光特性が変化する。すなわち、静
脈血の吸光スペクトルは、初めは図8に示す曲線C1に
近い曲線であっても、運動強度が大きくなるにしたがっ
て曲線C2に近づいてくる。
【0152】一方、動脈血中のヘモグロビンの酸素結合
度(すなわち、動脈血の酸素飽和度)は、運動強度に関
わらず一定であるから、前述の実施例で示したように、
異なる波長の光を用いて測定を行えば、その測定結果を
比較することにより、生体の運動強度が求められる。し
かも、各実施例の場合、940nmと660nmの光を
用いているので、運動強度の変化を大きく取り出すこと
ができる。運動強度の検出例を具体的に示せば以下の通
りである。
【0153】周波数θsについての振幅を、波長66
0nmまたは940nmの光について適宜サンプリング
すれば、そのサンプリング値の変化の状況は運動強度を
反映することになるので、生体の運動中における運動強
度の変化を検出することができる。
【0154】波長660nmまたは940nmの光に
ついて、周波数θsとθMの振幅の比を比較すれば、θM
の振幅は運動強度によっては変化しないから、この比は
運動強度を反映した値となる。したがって、この比の値
の変動により、生体の運動強度の変化を検出することが
できる。また、この比と運動強度との関係を予め調べて
記憶しておけば、この記憶内容を参照することにより、
運動強度を測定することができる。
【0155】805nm付近の波長の光を使用し、こ
の光の受光量を参照値として用いる。すなわち、この波
長においては、図6に示したように、酸素ヘモグロビン
と還元ヘモグロビンの吸光度が変化しないから、この波
長の光の受光信号を基準値として、他の波長の光の受光
信号中の周波数θsの振幅と比較すれば、その比の変化
から運動強度を測定することができる。
【0156】以上の手法によって、運動強度を測定した
場合は、ピッチのみならず、運動強度を表示し、さらに
は、データとしてピッチとともに記憶してもよい(例え
ば、第2実施例の記憶処理部40に記憶する)。
【0157】なお、運動強度はピッチだけでなく歩幅に
も影響するので、運動強度を直接把握できるようにする
ことは、運動管理において極めて有意義である。
【0158】この場合、運動強度が大きくなり過ぎたと
きは、警告を行うように構成することもできる。
【0159】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、走者の脈拍が下限値を上回ったときに、その時の走
者のピッチでピッチ告知をするようにしたので、無理の
ない自由なピッチでウォーミングアップすることがで
き、また、走者がピッチ音に違和感を感じることがな
い。、また、装置が指示するピッチと走者のピッチが所
定時間一致している場合は、ピッチ告知を停止するか、
弱エネルギー駆動するようにしているので、低消費電力
化が図れ、電池寿命を延ばすことができる。
【0160】さらに、ランニング中のピッチや、ピッチ
の平均を記憶して表示するようにしているので、走行練
習の成果や体力の向上を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例の構成を示すブロック図
である。
【図2】 同実施例におけるセンサの装着状態を示す概
略構成図である。
【図3】 同実施例の外観を示す斜視図である。
【図4】 同実施例におけるピッチ信号発生部22の構
成例を示すブロック図である。
【図5】 ランバート・ベールの法則を説明するための
図である。
【図6】 人体血管部に光を照射した場合の吸光度の分
布を示す図である。
【図7】 左心室から出て大静脈に至るまでの血液脈動
の変化を示す図である。
【図8】 酸素ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光
度特性を示す図である。
【図9】 660nmと940nmの2つの波長の測定
光を用いたときに検出される血液脈動と体動の振幅を示
す図である。
【図10】 660nmと940nmの2つの波長の測
定光を用いたときの動脈血と静脈血の吸光率の関係を示
す図である。
【図11】 660nmと940nmの2つの波長の測
定光を用いたときに検出された2つの周波数成分のう
ち、いずれが血液脈動でいずれが体動であるかを示す図
である。
【図12】 660nmおよび940nmの測定光を用
いて測定を行った場合の検出信号の周波数スペクトラム
を示すグラフである。
【図13】 第1実施例の動作を説明するためのタイミ
ングチャートである。
【図14】 第2実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図15】 第2実施例の表示例を示す説明図である。
【図16】 第2実施例の表示例を示す説明図である。
【図17】 第3実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図18】 第3実施例の動作を説明するためのタイミ
ングチャートである。
【図19】 第4実施例の要部の構成を示すブロック図
である。
【図20】 第5実施例の要部の構成を示すブロック図
である。
【図21】 ピッチ告知手段としてピエゾ素子を用いる
場合の設置状態を示す断面図である。
【符号の説明】
11,12 フォトセンサ(脈拍測定手段;ピッチ検出
手段;光量検出手段) 13 高速フーリエ変換回路(脈拍測定手段;ピッチ検
出手段;識別手段) 14 比較回路(脈拍測定手段;ピッチ検出手段;識別
手段) 15 判定回路(脈拍測定手段;ピッチ検出手段;識別
手段) 16 脈拍/ピッチ検出部(脈拍測定手段;ピッチ検出
手段;識別手段) 20 上下限設定部(脈拍値設定手段) 21 上下限比較部(指示ピッチ設定手段) 22 ピッチ制御信号発生部(指示ピッチ設定手段;指
示ピッチ変更手段) 25 放音部(ピッチ告知手段) 26 表示部(ピッチ推移表示手段) 30 初期ピッチ設定部(指示ピッチ設定手段) 31 制御部(指示ピッチ設定手段;指示ピッチ変更手
段) 32 停止制御部(告知状態制御手段) 33 初期ピッチ指示部(初期ピッチ指示手段) 34 制御部(第1のピッチ指示手段、第2のピッチ指
示手段) 35 脈変化検出部(第3のピッチ指示手段) 40 記憶処理部(ピッチ記憶手段;平均ピッチ記憶手
段) 50 目標ピッチ設定部(目標ピッチ設定手段;平均ピ
ッチ推移表示手段) S 選択スイッチ(脈拍値設定手段) U アップスイッチ(脈拍値設定手段) D ダウンスイッチ(脈拍値設定手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−53677(JP,A) 特開 昭55−12452(JP,A) 特開 昭54−72135(JP,A) 特開 昭57−64062(JP,A) 特開 昭54−27469(JP,A) 特開 昭60−92733(JP,A) 特開 昭60−246734(JP,A) 特開 平5−168602(JP,A) 特開 昭57−142237(JP,A) 特開 昭61−52852(JP,A) 実開 昭60−129957(JP,U) 実開 平1−76655(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/0245

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 携帯者の脈拍を測定する脈拍測定手段
    と、 脈拍の下限値を設定する脈拍値設定手段と、 携帯者の運動ピッチを検出するピッチ検出手段と、 前記携帯者の脈拍が前記脈拍値設定手段で設定した下限
    値を上回ったときに、前記ピッチ検出手段が検出した携
    帯者の運動ピッチを初期指示ピッチとして設定する指示
    ピッチ設定手段と、 前記指示ピッチ設定手段が初期指示ピッチを設定した場
    合にこれに対応する間隔で前記携帯者にピッチを告知す
    るピッチ告知手段、 とを具備することを特徴とするピッチメーカ。
  2. 【請求項2】 携帯者の脈拍を測定する脈拍測定手段
    と、 脈拍の下限値および上限値を設定する脈拍値設定手段
    と、 携帯者の運動ピッチを検出するピッチ検出手段と、 前記携帯者の脈拍が前記脈拍値設定手段で設定した下限
    値を上回ったときに、前記ピッチ検出手段が検出した携
    帯者の運動ピッチを初期指示ピッチとして設定する指示
    ピッチ設定手段と、 前記初期指示ピッチが設定された後に、前記脈拍測定手
    段が測定した脈拍が前記上限値を上回った場合には前記
    指示ピッチ設定手段に設定された指示ピッチを低下さ
    せ、前記脈拍測定手段が測定した脈拍が前記下限値を下
    回った場合には前記指示ピッチ設定手段に設定された指
    示ピッチを上昇させる指示ピッチ変更手段と、 前記初期指示ピッチが設定されたときから、前記指示ピ
    ッチ設定手段内に設定されている指示ピッチに対応する
    間隔で携帯者にピッチを告知するピッチ告知手段、 とを具備することを特徴とするピッチメーカ。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 目標ピッチを設定する目標ピッチ設定手段を設け、 前記指示ピッチ変更手段は、前記初期指示ピッチが設定
    された後に、前記脈拍測定手段が測定した脈拍が前記上
    限値を上回った場合には前記指示ピッチ設定手段に設定
    された指示ピッチを低下させ、これ以外の場合には前記
    目標ピッチに近づくように前記指示ピッチ設定手段に設
    定された指示ピッチを変更することを特徴とするピッチ
    メーカ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、 前記ピッチ設定手段が設定した指示ピッチと前記ピッチ
    検出手段が検出する携帯者の運動ピッチとを比較し、両
    者が所定時間一致している場合には、前記告知手段の駆
    動エネルギーを弱くするか、もしくは、前記告知手段の
    動作を停止させる告知状態制御手段を具備することを特
    徴とするピッチメーカ。
  5. 【請求項5】 請求項2または3において、 前記脈拍検出手段が検出した脈拍を監視し、一定期間内
    の脈拍上昇量が所定値を超えた場合は、前記ピッチ検出
    手段のその時点の検出ピッチより低いピッチを指示し、
    更に、一定期間内の脈拍下降量が所定値を超えた場合
    は、前記ピッチ検出手段のその時点の検出ピッチより高
    いピッチを指示するピッチ指示手段と、 前記ピッチ指示手段がピッチを指示している間だけ、そ
    の指示ピッチに対応する間隔で携帯者にピッチを告知す
    るピッチ告知手段、 とを具備することを特徴とするピッチメーカ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかにおいて、 前記ピッチ検出手段が検出したピッチを所定の間隔で記
    憶するピッチ記憶手段と、 前記ピッチ記憶手段に記憶されたピッチの推移を表示す
    るピッチ推移表示手段、 とを具備することを特徴とするピッチメーカ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかにおいて、 前記ピッチ検出手段が検出したピッチの平均値を算出し
    て記憶する平均ピッチ記憶手段と、 前記平均ピッチ記憶手段に記憶された平均ピッチの推移
    を表示する平均ピッチ推移表示手段、 とを具備することを特徴とするのピッチメーカ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至5のいずれかにおいて、 前記脈拍測定手段および前記ピッチ検出手段が、 異なる波長の光を携帯者の生体組織に照射したときに得
    られる透過光または反射光の光量を検出する光量検出手
    段と、 前記光量検出手段の検出信号に含まれる周波数成分の振
    幅を、前記各波長の光について比較し、その振幅の比の
    関係から前記携帯者の脈拍およびピッチを検出する識別
    手段により構成されていることを特徴とするピッチメー
    カ。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかにおいて、 前記脈拍測定手段または前記ピッチ検出手段の少なくと
    もいずれか一つは、測定時においてのみ給電されるよう
    に構成されていることを特徴とするピッチメーカ。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記給電は、パルス電流による給電であることを特徴と
    するピッチメーカ。
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