JP3414076B2 - シャドウマスクの検査方法 - Google Patents

シャドウマスクの検査方法

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JP3414076B2 JP26827895A JP26827895A JP3414076B2 JP 3414076 B2 JP3414076 B2 JP 3414076B2 JP 26827895 A JP26827895 A JP 26827895A JP 26827895 A JP26827895 A JP 26827895A JP 3414076 B2 JP3414076 B2 JP 3414076B2
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定パターンに従
って金属板を貫通する孔が開口されるシャドウマスクを
検査する方法に係わり、特に金属素材上に形成されたレ
ジスト膜に設けられた開孔形状の検査に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー受像管等に用いるシャドウ
マスクは、例えば図7に示すような工程で造られる。金
属素材、すなわち、シャドウマスク材1として例えば板
厚0.13mmの低炭素鋼板を用い、その両面を脱脂、整面、
洗浄処理した後、その両面にカゼインまたはポリビニル
アルコールと、重クロム酸アンモニウムからなる水溶性
感光液を塗布乾燥して、フォトレジスト膜2(以下、レ
ジスト膜と記す)を形成する。次いで、シャドウマスク
材1の一方の面に小孔像のポジ露光用パターンマスク
を、また、他方の面に大孔像のポジ露光用パターンマス
クを介してレジスト膜2にパターン露光を行う。その
後、温水にて、未露光未硬化のレジスト膜を溶解する現
像処理を行った後、レジスト膜2に対して硬膜処理およ
びバーニング処理を施し、図7(a)に示すように、所
定パターンに従って設けられた開孔3aを持つ小孔レジス
ト膜2aと、開孔3bを持つ大孔レジスト膜2bを表裏に有す
るシャドウマスク材1が得られる。
【0003】次いで、第一段階のエッチングを表裏両面
から行なう。エッチング液には塩化第二鉄液のボーメ濃
度35〜50を用い、スプレー圧 1.5〜3.5kg/cm2 のスプレ
ーエッチングで行なうのが一般的である。この第一エッ
チング工程では、図7(b)に示すように、エッチング
進度は、途中で止めるのが肝要である。
【0004】次いで、シャドウマスク材1を水洗洗浄お
よび乾燥後、図7(c)に示すように、前段のエッチン
グで形成された小孔側の凹部を完全に埋め尽くすエッチ
ング防止層4を形成する。続いて、図7(d)に示すよ
うに、大孔側からのみシャドウマスク材1をエッチング
する第二エッチング工程を行ない、大孔側から小孔に貫
通する開口9を形成する。最後に、エッチング防止層4
およびレジスト膜2を剥がし、水洗乾燥して図7(e)
に示すフラット型のシャドウマスク5を得るものであ
る。なお、シャドウマスクの種類によっては、上述した
エッチング防止層4を形成することなく、エッチング工
程のみで、開口9を形成するものもある。
【0005】カラー受像管等に用いるシャドウマスクに
は、径の小さい貫通した開口9が多数形成されている。
シャドウマスク上に形成されるべき開口9の形状は、シ
ャドウマスク製造前の設計段階において予め設定されて
おり、その形状はシャドウマスクがカラー受像管等に組
み込まれた際、カラー受像管等が所望する性能を発揮で
きるよう設定されている。そのため、製造されたシャド
ウマスクに形成された開口9があらかじめ設定された通
りの形状となっているか否かは、シャドウマスクが組み
込まれたカラー受像管等が所望する性能を発揮できるか
否かを左右する重要な要素といえる。
【0006】上述した図7(a)の例に示すように、シ
ャドウマスク材1に所望する開口9を形成すべくエッチ
ングを行う前に、所定パターンに従って一部金属面を露
出させた開孔3を有するレジスト膜2を形成している。
このレジスト膜2を耐エッチング層としてシャドウマス
ク材に対しエッチングを行うことにより、レジスト膜2
に設けられた開孔3(以下、単に開孔3と記す)より露
出したシャドウマスク材1部位が選択的にエッチングさ
れ、所望されるパターン、例えば開口9がシャドウマス
ク材1に形成されることとなる。
【0007】そのため、開孔3が、例えば、パターン露
光に用いる露光用パターンマスクにパターン欠陥があ
る、または、シャドウマスク材1を搬送するためのロー
ラーに異物が付着しレジスト膜2に傷を付ける等で、所
望された形状通りの開孔3となっていない場合、シャド
ウマスク材1に穿孔形成される開口9も所望される形状
とはならないといえる。すなわち、開孔3は、所望され
た形状通りの開孔となっていることが肝要といえる。ち
なみに、露光用パターンマスクのパターン欠陥として、
露光用パターンマスク製造の際にマスク上のパターンが
欠る、または、余分なパターンがパターンマスクに形成
される等があり、また、露光装置に露光用パターンマス
クを装着する時パターンマスク表面上に異物が付着し、
パターン露光の際に異物が影となる場合等もあげられ
る。
【0008】通常、金属ロールから長尺帯状に供給され
たシャドウマスク材1を用い、シャドウマスクは連続し
て製造されており、例えば欠陥のある露光用パターンマ
スクを使用した場合、同一箇所で共通の形状不良の開口
9が穿孔されたシャドウマスクが多数製造されてしま
う。不良の開口9が穿孔されたシャドウマスクはいかん
ともしがたく多くの場合破棄される。そのため、新たに
シャドウマスクを製造し直さなければならず、再生産に
よる材料資材のロスおよび製造工程への負担になるとい
える。
【0009】このため、開孔3が所望される形状となっ
ているか、または、各シャドウマスク材上のレジスト膜
2に共通する傷は無いかを早期に検査し、不良があった
場合、露光用パターンマスクの変更、清掃、または、シ
ャドウマスク材搬送用ローラーの清掃等の対応をとる必
要がある。しかし、以下に記す理由等により開孔3の形
状検査は困難であり、このため、例えば露光用パターン
マスクの欠陥等を起因とし、各シャドウマスク材上のレ
ジスト膜2が共通する同一の箇所に形状不良の開孔3を
持っていても、従来はエッチング工程終了後の検査で、
その共通欠陥が発見されていた。特に、シャドウマスク
の種類によっては二次エッチングまで行なう場合がある
ため不良発見まで多くの時間が掛かり、不良発見時点
で、すでに共通欠陥を持つ多くのシャドウマスク材がエ
ッチングされている場合が多かった。
【0010】すなわち、開孔3の形状検査として、例え
ば人間の眼により顕微鏡等を用い行うことが考えられ
る。しかし、レジスト膜2には微細かつ多数の開孔が形
成されており、人間が全ての開孔に対し検査することは
到底無理といえ、かつ、行ったとしても検査モレが生じ
る等効率が悪いという理由による。そのため、自動検査
機を用いた機械的な検査も提案されていた。
【0011】ちなみに自動検査機では、例えば以下のよ
うにして形状の検査を行っている。すなわち、図6の例
に示すように、例えば高周波蛍光灯等を光照射手段、す
なわち光源6として光をシャドウマスク材1に照射し、
光照射部位より反射した光を、光源6と同一面側に設け
た、レジスト膜表面の外観を測定する測定手段7とし
て、例えば固体撮像カメラ等で光像として受け、この光
像を電気信号に変換後、電気信号を例えばコンピュータ
等の判定手段11で受け、判定手段11は孔が所望されるも
のか、または、傷か否かを検査判定するものである。そ
の形状検査の際、一定のパターンに従って配列された開
孔3を持つシャドウマスク材1においては、比較検査法
が一般的に用いられている。すなわち、一定領域内の隣
接する複数の開孔3同志の形状比較を行うことで、他の
開孔3と異なる形状を持つ開孔3を不良として抽出する
方法である。これをシャドウマスクとなるシャドウマス
ク材の開孔が形成された全領域について行なうものであ
る。なお、検査部位を移動する場合、光源6と測定手段
7とを連動して移動させるか、または、シャドウマスク
材1を移動させるものであり、一連の検査および移動の
処理は例えば判定手段11により制御されているものであ
る。
【0012】しかし、上述した自動検査機を用いる検査
においても開孔3の形状検査は、以下の理由により誤差
が多く信頼性の低いものであり、開孔3の形状検査は困
難であった。すなわち、金属素材よりシャドウマスク材
1を製造する際、ローラー等で金属素材を圧延し、例え
ば長尺帯状にするものであり、その際、図5の平面図に
示すようにシャドウマスク材1表面には例えばスジ状ま
たは斑状等の紋様8が形成されているものである。
【0013】また、シャドウマスク材1上に形成された
レジスト膜2は多くの場合半透明状態であり、レジスト
膜2をとおして、図5の平面図に示すように下部のシャ
ドウマスク材1表面の紋様8が透けて見えるものであ
る。すなわち、レジスト膜2は、上述した自動検査機に
よる照射光を透過するものであり、開孔3より露出した
シャドウマスク材1面とレジスト膜2面とのコントラス
トは低いといえる。
【0014】光源6よりシャドウマスク材1表面に光照
射を行うと、光照射部位では、上述した紋様8が特に強
調されて見えるため、紋様8に開孔3部の輪郭が埋も
れ、上記したような、例えば固体撮像カメラ等よりなる
測定手段7を用いシャドウマスク材表面の光像を測定し
ても、開孔3部の形状を明確に捉えることが困難になっ
ていた。このため、自動検査機による形状検査は不可能
といえ、かりに、形状検査を行っても、所望する形状に
形成された開孔3であっても形状不良と判定される場合
が多く、かつ、レジスト膜2に傷が付き不要な開孔が生
じていても見落とす等、信頼性の低いものであった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に鑑み、シャドウマスク材上に形成されたレジス
ト膜に、所望された通りに開孔が設けられたか否かを容
易に検査する方法を立案したものであり、シャドウマス
クの検査において検査ミスが無く、かつ、検査効率を向
上したシャドウマスクの検査方法を提供することを目的
としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、板
状の金属素材上に感光性樹脂層を塗布形成する工程と、
露光用パターンマスクを介し前記感光性樹脂層にパター
ン露光を行なう工程と、前記感光性樹脂層に現像を行な
い所定パターンに従って一部金属面を露出させた後、硬
膜処理およびバーニング処理を行いレジスト膜とするレ
ジスト膜形成工程と、前記レジスト膜より露出した金属
面をエッチングすることにより、所定パターンに従って
金属素材を貫通する孔を穿孔するエッチング工程とを少
なくとも行うことで得られるシャドウマスクの検査方法
において、前記レジスト膜形成工程後、前記金属素材の
同一面側で対称となる二箇所の位置に設け、かつ前記金
属素材を製造する際に行われた圧延の方向と略平行方向
かつ金属素材面の斜め上方向より前記金属素材面の略同
一部位に光照射を行う光照射手段と、前記光照射部位の
上方に設けた、前記光照射部位のレジスト膜表面の外観
を測定する手段と、前記測定結果から、レジスト膜に形
成された開孔が所望される形状を満たしているかを判定
する手段とを具備することを特徴とするシャドウマスク
の検査方法を提供することで、上記の課題を解決したも
のである。
【0017】また、本発明の変形として、前記レジスト
膜形成工程後、レジスト膜の開孔より露出した金属面部
位を整面し表面平滑とする手段と、該金属面部位へ金属
メッキを行い表面平滑かつ高反射率の識別層を形成する
手段と、金属メッキ処理後、前記金属素材の同一面側で
対称となる二箇所の位置に設け、かつ前記金属素材を製
造する際に行われた圧延の方向と略平行方向かつ金属素
材面の斜め上方向より前記金属素材面の略同一部位に光
照射を行う光照射手段と、前記光照射部位の上方に設け
た、前記光照射部位のレジスト膜表面の外観を測定する
手段と、前記測定結果から、レジスト膜に形成された開
孔が所望される形状を満たしているかを判定する手段と
を具備することを特徴とするシャドウマスクの検査方法
とすることも、上記の課題を解決する手段として有効と
いえる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき、
説明する。本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検
討を行い、まず、自動検査機による検査を困難なものと
している、シャドウマスク材1表面の紋様8に着目した
ものである。前述したように、シャドウマスク材1表面
のスジ状または斑状等の紋様8は、金属素材への圧延の
際に形成されるが、紋様8は微小な凹凸が集まって形成
されているものであり、各凹凸は金属素材への圧延の方
向に応じた共通する形状部位を持っているものである。
すなわち、図4に示すように、シャドウマスク材1表面
の各凹凸12は圧延方向と略平行方向の面となった側壁13
を持つものであり、自動検査の際、光源6より照射され
た照射光が側壁13に当たることで、陰影または光反射を
生じ、これにより、光照射時に紋様8が強調されると推
定したものである。なお、図4においては、シャドウマ
スク材1への圧延は紙面垂直方向に行われているもので
ある。
【0019】そこで、本発明者らは、上述したように各
凹凸12が圧延の方向に応じた共通する形状部位を持つこ
とから、光照射時の光照射方向に着目し本発明にいたっ
たものである。すなわち、各凹凸12の側壁13は圧延方向
と略平行方向の面となっているため、圧延方向と略同一
の方向より光照射を行えば、照射光は側壁13に当たらな
いといえる。その結果、従来の光照射時に生じていた、
壁面13による陰影、または、光反射が生じず、これによ
り紋様8の強調が行われないと推定し、本発明にいたっ
たものである。
【0020】図1は本発明の実施形態を示す説明図であ
る。図中のシャドウマスク材1は前述した(従来の技
術)の項に記した工程に従い、硬膜処理まで終了し、開
孔3が形成されたレジスト膜2を有しているものであ
る。レジスト膜2に形成された開孔形状の検査は、従来
通り、例えば高周波蛍光灯等を光源6としてシャドウマ
スク材1面に光照射を行い、光照射部位の開孔3の輪郭
形状を、光源6と同一面側の光照射部位の上方に設け
た、光照射部位のレジスト膜表面の外観を測定する測定
手段7、例えば固体撮像カメラ等で光像として受け、こ
の光像を電気信号に変換後、電気信号を例えばコンピュ
ータ等の判定手段11で受け、判定手段11は孔が所望され
るものか、または、傷か否かを検査判定するものであ
る。
【0021】なお、自動検査機の検査判定方式として
は、例えば(従来の技術)の項に記した比較検査法とす
るものである。すなわち、一定領域内、例えば光照射領
域内の隣接する複数の開孔3同志の輪郭形状の比較を行
うことで、他の開孔3と異なる輪郭形状を持つ開孔3を
不良として抽出する方法であり、これを形状検査が必要
とされるシャドウマスクの全領域について行なうもので
ある。また、検査部位を移動する場合、光源6と測定手
段7とを連動して駆動手段(図示せず)によりシャドウ
マスク材1上を移動させるか、または、光源6と測定手
段7との位置を固定し、シャドウマスク材1を駆動手段
(図示せず)により移動させるものであり、一連の検査
および移動の処理は、例えば判定手段11により制御する
ものである。
【0022】ここで本発明の検査方法では、図1中に示
すように光源6を、シャドウマスク材1を製造する際に
行われた圧延の方向と略同一方向かつシャドウマスク材
1面の斜め上方向に設けている。また、光源6は、前記
金属素材の同一面側で対称となる二箇所の位置に設け、
シャドウマスク材1面の略同一部位に光照射を行うもの
である。
【0023】上述したように、シャドウマスク材1を製
造する際に行われた圧延の方向と略同一方向より光照射
を行うことにより、圧延の際に形成された凹凸12の、圧
延方向と略平行方向の面となった側壁13に光が直接当た
らず、側壁13による陰影または光反射が生じず、紋様8
の強調が行われない。これにより、レジスト膜2に形成
された開孔3部の輪郭形状を捕らえることが可能とな
る。
【0024】また、シャドウマスク材1面の斜め上方向
より光照射を行うが、シャドウマスク材1面への照射角
度Xが小さい場合、入射光がシャドウマスク材1面で正
反射を起こしやすくなり、シャドウマスク材1面の上方
へ向かう光量が減り、測定手段7で光像を捕らえ難くな
る。また、シャドウマスク材1面へ垂直に光照射が行わ
れた場合、シャドウマスク材1表面の紋様8が強調さ
れ、開孔3部の輪郭形状との見分けが難しくなるもので
ある。このため、シャドウマスク材1面への光照射角度
Xは、15°以上かつ90°未満とすることが望ましい
ことを本発明者らは、経験的に見いだしているものであ
る。
【0025】次いで、本発明では、図1に示すように、
シャドウマスク材1の同一面側に、シャドウマスク材1
面への光照射部位をもとに対称となる二箇所の位置に光
源6を設けている。この各光源6により、シャドウマス
ク材1の圧延の方向と略平行方向かつシャドウマスク材
1面の斜め上方向より、シャドウマスク材1面の略同一
部位に、シャドウマスク材1面に対し略同一の入射角度
Xにて光照射を行うものである。すなわち、上述したよ
うに、レジスト膜2は多くの場合半透明状態であるた
め、開孔3部と開孔3より露出したシャドウマスク材1
面との区別はつき難いものであった。そこで、図2に示
すように、斜め二方向から光照射を行うことで、レジス
ト膜2に形成された開孔3の側面14に陰影が生じず、か
つ、側面14が全周囲に渡って反射して光るため、開孔3
の輪郭部にコントラストがつき、開孔3の輪郭形状がよ
り明瞭となる。その結果、自動検査機はレジスト膜2の
開孔3の輪郭を容易に識別するものである。
【0026】次いで、すでに本発明者らは、レジスト膜
2に形成された開孔3から露出したシャドウマスク材1
面を整面後、露出部位に金属メッキを行った後、従来通
りの自動検査を行う方法を提案しているものであるが、
この方法を援用し、開孔3から露出したシャドウマスク
材1面を整面後、露出部位に金属メッキを行った後、図
1に記した本発明による検査を行うことも、本課題の解
決手段として有効といえる。
【0027】すなわち、レジスト膜2が半透明状態で、
開孔3より露出したシャドウマスク材1面とレジスト膜
2面とのコントラストが低いため、開孔3部位に金属メ
ッキを行い、開孔3部位と他のシャドウマスク材1面と
のコントラストをつけ、開孔3の輪郭形状を明確にする
ものであり、以下に図面を用い説明を行う。
【0028】金属メッキを行ったうえで検査を行う方法
は、連続した長尺帯状のシャドウマスク材からの抜き取
り検査とするものである。まず、製造工程より抜き出し
た、図3(a)に示す開孔3を有するレジスト膜2が形
成されたシャドウマスク材1に対しプリエッチングを行
ない、図3(b)に示すように、開孔3部から露出した
シャドウマスク材1部位の整面を行なう。上述したよう
に、シャドウマスク材1表面には微小な凹凸が有る。後
述するように、本発明では開孔3部から露出したシャド
ウマスク材1部位に金属メッキを行なうが、凹凸の有る
シャドウマスク材1表面上にそのまま金属メッキを行う
と、下部の凹凸に対応して金属メッキ表面も凹凸を形成
してしまう。そこで、開孔3から露出したシャドウマス
ク材1にプリエッチング、すなわち、極わずかにエッチ
ングを行ない整面することで、表面の微小な凹凸を溶解
除去し、平滑な露出表面としている。
【0029】次いで、シャドウマスク材1に金属メッ
キ、例えば電気メッキ等を行なうことで、図3(c)に
示すように、開孔3から露出した、すなわち、レジスト
膜2から露出したシャドウマスク材1部位のみに金属メ
ッキを施し、表面平滑かつ高反射率の金属メッキ層10を
識別層として設ける。
【0030】次いで、金属メッキの終了したシャドウマ
スク材1に対し、上述した図1の説明で記したように、
シャドウマスク材1を製造する際に行われた圧延の方向
と略同一方向かつシャドウマスク材1面の斜め上方二方
向より光照射を行い検査を行なうものである。
【0031】表面平滑かつ高反射率の金属メッキ層10は
照射された光を効率よく反射して光り、レジスト膜とメ
ッキ部、すなわち、レジスト膜の開孔部領域とのコント
ラストが強調され、開孔3部と他のレジスト膜部位との
区別が容易につくようになり、かつ、圧延の方向と略同
一方向より光照射を行うことで、開孔3部位以外のシャ
ドウマスク材1面の紋様8が目立たなくなる。しかも、
上述したように斜め二方向より光照射を行うことで開孔
3の側面14に陰影が生じず、かつ、側面14が全周囲に渡
って反射して光り、開孔3の輪郭形状はより明確となる
ものである。その結果、自動検査機がレジスト膜2の開
孔3の輪郭を容易に識別できるようになる。
【0032】なお、本発明によるシャドウマスクの検査
方法の実施の形態は、上述した図1の形態に限定される
ものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形を行っ
ても構わないことはいうまでもない。例えば、説明を簡
略にするため図1ではシャドウマスク材1の片面のみ記
しているが、シャドウマスク材1の両面で同様の検査を
行っても構わないといえる。
【0033】
【発明の効果】本発明のシャドウマスクの検査方法にお
いては、圧延の方向と略同一方向より光照射を行うこと
で、シャドウマスク材1表面に有る紋様8を目立たなく
し、かつ、斜め二方向より光照射を行うことで開孔3の
輪郭を反射により光らせ明確にすることで、自動検査機
はレジスト膜2の開孔3の輪郭形状を容易に識別でき、
レジスト膜2に設けられた開孔3の形状検査に、例えば
比較検査方式の自動検査機を用いることが可能となる。
【0034】このため、レジスト膜2に形成された開孔
3の形状検査を機械的に行えることで、検査効率および
検査精度が向上し、かつ、人手により検査した場合に生
じる検査モレもなく、また、検査員の技量に左右される
こともなく検査ができる。
【0035】また、従来はレジスト膜2に設けられた開
孔3の形状検査が困難であったため、例えば露光用パタ
ーンマスクの欠陥等を起因とし、レジスト膜が形状不良
の開孔をもっていても、最終エッチング工程後にその不
良が発見され、不良発見時点で、すでに共通欠陥を持つ
多くのシャドウマスク材1がエッチングされている場合
が多かった。しかし本発明では、エッチング工程前の、
開孔を持つレジスト膜が形成された時点でレジスト膜に
開孔された孔の形状検査を行なうことができ、不良が発
見された場合、速やかに不良を取り除く処置を行なうこ
とが可能となる。これにより、従来発生していた材料資
材のロスおよび製造工程への負担を防止できるといえ
る。
【0036】また従来は、エッチング工程後に不良を発
見しても、その不良がレジスト膜2の開孔不良によるも
のか、またはエッチング工程内の要因等他の要因による
ものかの判断が難しかった。しかし、本発明では、レジ
スト膜に開孔された孔の検査を行なうことで、エッチン
グ工程には不良の無いレジスト膜を持つシャドウマスク
材を流せることになる。これにより、エッチング後に発
見された不良は、エッチング工程内の要因等により生じ
たものと判断でき、不良防止すなわち工程改善の範囲を
狭められることで対処を速やかに行うことが可能となる
等、品質の良いシャドウマスクを得る上で本発明は実用
上優れているといえる。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシャドウマスクの検査方法の一実
施例の要部を示す説明図。
【図2】本発明によるシャドウマスクの検査方法の一実
施例の要部を示す断面説明図。
【図3】(a)〜(c)は本発明によるシャドウマスク
の検査方法の他の実施例の要部を工程順に示す説明図。
【図4】シャドウマスク材に形成された凹凸の一例を示
す拡大断面図。
【図5】シャドウマスク材表面の紋様の一例を示す平面
説明図。
【図6】自動検査機の原理の一例を示す説明図。
【図7】(a)〜(e)はシャドウマスクの製造方法の
一例を工程順に示す説明図。
【符号の説明】
1 シャドウマスク材 2 レジスト膜 3 開孔 4 エッチング防止層 5 シャドウマスク 6 光源 7 測定手段 8 紋様 9 開口 10 金属メッキ層 11 判定手段 12 凹凸 13 側壁 14 側面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/42 H01J 9/14 G01N 21/88 G01M 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状の金属素材上に感光性樹脂層を塗布形
    成する工程と、露光用パターンマスクを介し前記感光性
    樹脂層にパターン露光を行なう工程と、前記感光性樹脂
    層に現像を行ない所定パターンに従って一部金属面を露
    出させた後、硬膜処理およびバーニング処理を行いレジ
    スト膜とするレジスト膜形成工程と、前記レジスト膜よ
    り露出した金属面をエッチングすることにより、所定パ
    ターンに従って金属素材を貫通する孔を穿孔するエッチ
    ング工程とを少なくとも行うことで得られるシャドウマ
    スクの検査方法において、前記レジスト膜形成工程後、
    前記金属素材の同一面側で対称となる二箇所の位置に設
    け、かつ前記金属素材を製造する際に行われた圧延の方
    向と略平行方向かつ金属素材面の斜め上方向より前記金
    属素材面の略同一部位に光照射を行う光照射手段と、前
    記光照射部位の上方に設けた、前記光照射部位のレジス
    ト膜表面の外観を測定する手段と、前記測定結果から、
    レジスト膜に形成された開孔が所望される形状を満たし
    ているかを判定する手段とを具備することを特徴とする
    シャドウマスクの検査方法。
  2. 【請求項2】前記レジスト膜形成工程後、レジスト膜の
    開孔より露出した金属面部位を整面し表面平滑とする手
    段と、該金属面部位へ金属メッキを行い表面平滑かつ高
    反射率の識別層を形成する手段と、金属メッキ処理後、
    前記金属素材の同一面側で対称となる二箇所の位置に設
    け、かつ前記金属素材を製造する際に行われた圧延の方
    向と略平行方向かつ金属素材面の斜め上方向より前記金
    属素材面の略同一部位に光照射を行う光照射手段と、前
    記光照射部位の上方に設けた、前記光照射部位のレジス
    ト膜表面の外観を測定する手段と、前記測定結果から、
    レジスト膜に形成された開孔が所望される形状を満たし
    ているかを判定する手段とを具備することを特徴とする
    請求項1記載のシャドウマスクの検査方法。
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