JP3403721B2 - 無縫製のニットパンツ - Google Patents
無縫製のニットパンツInfo
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- JP3403721B2 JP3403721B2 JP2002070316A JP2002070316A JP3403721B2 JP 3403721 B2 JP3403721 B2 JP 3403721B2 JP 2002070316 A JP2002070316 A JP 2002070316A JP 2002070316 A JP2002070316 A JP 2002070316A JP 3403721 B2 JP3403721 B2 JP 3403721B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、胴部と股下部とを
備え、下腹を覆う前身ごろと臀部を覆う後身ごろとを筒
状に周回編成した無縫製のニットパンツに関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】従来のニットパンツは、下腹を覆う前身
ごろと、臀部を覆う後身ごろとを別々に編成し、これら
を重ね合わせて左右の外側辺と、股下部分の内側辺とを
ぞれぞれ縫製して筒状に仕上げたものが多い。しかしな
がら、この場合には前身ごろと後身ごろとを縫製してい
るのでニット特有の伸縮性や柔軟性が得られず、特に股
下部分に縫いゴロが当たるために着心地が悪く、また、
ゆとりもできないことから座ったり歩行する際には大腿
部が窮屈になるといった問題があった。 【0003】そこで、最近では前身ごろと後身ごろとを
縫製せずに筒状に周回編成した立体形状のニットパンツ
が出ている(特許第2963436号参照)。このニッ
トパンツ1は、図5に示したように、着心地をさらに改
善するために、後身ごろ3の臀部4の編み目の段数を前
身ごろ2よりも増やして、、臀部4に膨らみを形成した
ものであり、座った時に大腿部が窮屈にならないように
配慮してある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の無縫製のニットパンツ1にあっては、後身ごろ3の
編目の段数を前身ごろ2よりも増やしているために、そ
の増えた段数分だけ後身ごろ3の編成時間が多く掛かっ
てしまい、作業効率が低下するといった問題があった。
また、臀部4に形成した膨らみが一律であるために、使
用者によっては体の形状に膨らみがフィットしないおそ
れがあった。 【0005】そこで、本発明の目的は、前身ごろと後身
ごろの編成段数を同一にすることで編成時間の短縮を図
ると共に、前身ごろと後身ごろの地合いを変えることで
着心地を改善し、且つ臀部および大腿部にはゆとりがで
きるようにした無縫製のニットパンツを提供することで
ある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る無縫製のニットパンツは、
胴部(14)と股下部(15)とを備え、下腹を覆う前
身ごろ(11)と臀部を覆う後身ごろ(12)とを筒状
に周回編成した無縫製のニットパンツにおいて、前記前
身ごろ(11)に編地の伸び率が後身ごろ(12)より
小さいフィット部(16)を形成すると共に、このフィ
ット部(16)と前記股下部(15)との間には左右外
側から内側に向かって次第に編み目を止め保持しながら
逆三角形状の股部(18a)を形成し、前記胴部(1
4)を周回編成する際にフィット部(16)及び股部
(18a)の編み目のピッチを1/2に変えることで該
部位での編地の伸び率を抑えたことを特徴とする。 【0007】 【0008】この発明によれば、前身ごろの一部に伸び
率が後身ごろよりも小さいフィット部を設けることによ
って両者の地合いを変えているので、下腹部ではフィッ
ト感が得られると共に臀部ではゆったり感が得られ、座
った時には臀部の方が大きく伸びるので大腿部が窮屈に
なるといったことがない。また、上記フィット部は胴部
を周回編成する際に編み目のピッチを1/2に変えるこ
とで編地の伸び率を抑えるようにしたので、前身ごろと
後身ごろとで編み目の周回段数を変える必要がない。そ
のために、前身ごろの編成時間が多く掛かってしまうと
いったことがなく、効率的な編成作業が行なえる。 【0009】 【0010】 【0011】なお、本発明のニットパンツは、男性用の
トランクスや女性用の保護的肌着に適用される他、タイ
ツ等にも適用されるものである。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
に係る無縫製のニットパンツの実施形態を詳細に説明す
る。ここで、図1はニットパンツの前身ごろの全面形状
を示す正面図であり、図2はニットパンツの後身ごろの
全面形状を示す背面図である。また、図3は前身ごろの
フィット部の形成手段を示す説明図であり、図4は後身
ごろの股部の形成手段を示す説明図である。 【0013】図1及び図2に示されるように、この実施
形態に係る無縫製のニットパンツ10は、編み機の前後
一対のニードルヘッドに編み糸が周回状に供給されて、
下腹を覆う前身ごろ11と臀部を覆う後身ごろ12とが
筒状に編成されるものである。編み機は、リブ編みされ
るウエスト部13から編み出し、次いでメリヤス編の胴
部14を周回編成したのち、連続して左右の股下部15
をメリヤス編によって編成し、最後に伏せ目処理を行な
って一枚のニットパンツ10に仕上げる。仕上がったニ
ットパンツは、一枚ずつ編み落とす場合と、上記の編成
を繰り返して何枚も編み続ける場合とがある。 【0014】この実施形態では、図1及び図3に示した
ように、前身ごろ11の略中心部に台形状のフィット部
16が形成されている。このフィット部16は、胴部1
4を周回編成する途中で、編み目のピッチを1/2にし
ながら編み目を割り増すことで形成される。即ち、この
部位ではニードルの配列間隔を狭めて編成することで、
編み目が小さくなるために、他の部位に比べて伸び率が
小さなものとなる。このように、前身ごろ11と後身ご
ろ12との地合いを変えることで、下腹に程よい圧迫感
を与えると共に臀部にはゆとり感が得られるものであ
る。また、編み目のピッチを1/2に設定し、編み目の
数を2倍に増やすことで、横方向の編み幅寸法が変わら
ないため、ニットパンツ10全体の形状を崩すことなく
編み上げることができる。この実施形態では前身ごろ1
1の胴部14だけでなく、大腿部を包み込む股下部15
も上記フィット部16と同じような地合いで編成されて
おり、大腿部にフィット感が得られるようにしている。
さらに、前記フィット部16と股下部15との間には逆
三角形状の股部18aが形成され、股下部15との境界
線17は股ぐらに対応して傾斜している。 【0015】次に、上記フィット部の編成工程を図3に
基づいて説明する。この場合、便宜的に図3の正方形の
1マスを通常の一つ一つの編み目とし、この正方形の1
マスを左右に2つに分けた小さな縦長長方形の1マスは
編み目のピッチを1/2としたときの一つ一つの編み目
として説明する。先ず、ウエスト部13をリブ編みし、
続いて胴部14をメリヤス編みしていく。そして、胴部
14の編成途中からフィット部16を形成するための割
増やし工程に移る。この割増やし工程では、左右のニー
ドルに編み目を移し替えることなく、ニードルの配列ピ
ッチを1/2の狭め、横方向の編み幅寸法を変えること
なくニードルの本数を倍にして割り込ませている。した
がって、新たなニードルを割り込ませることで編み目を
ひとつ増やしているが、ピッチが半分になっているので
編み目の大きさもそれに応じて小さなものとなり、目が
詰まった状態で編成されることになる。このことはフィ
ット部16の伸び率を他の部分に比べて小さいものと
し、身に付けたときには下腹に心地よい圧迫感を与えな
がら身体にフィットさせることができると共に、前身ご
ろと後身ごろとを同じ周回段数で編成できるので、前身
ごろの編成時間が多く掛かってしまうといったことがな
く、効率的な編成作業が行なえることを意味する。 【0016】この実施形態では胴部14と股下部15と
の境界線17を股ぐらに対応して傾斜させているが、こ
れは図3に示したように、フィット部16の下部におい
て、左右外側から内側に向かって次第に編み目を止め保
持しながら逆三角形状の股部18aを形成したものであ
る。股部18aの下端には左右の股下部15が連続して
周回編成されるが、この股下部15も前記フィット部1
6と同様、ニードルの配列ピッチを1/2に狭めて編成
したものであり、地合いを変えることで大腿部にフィッ
ト感を与えている。 【0017】図2及び図4は後身ごろ12の編み目の構
成を示したものである。これらの図からも明らかのよう
に、後ろ身ごろ12の胴部14では前身ごろ11のよう
な増やし目を行なうことなく、全体を一定のメリヤス編
みで編成している。そして、下端の股部18bの部分だ
けを前記前身ごろ11の股部18aと同様に、ニードル
の配列ピッチを1/2に狭めて編成してある。最後に前
身ごろ11と後身ごろ12の股部18a,18bの下端
を伏編み19によって目閉じを行なう。 【0018】このように構成されたニットパンツは、無
縫製であるのでニット特有の伸縮性や柔軟性が損なわれ
ることがなく、また縫いゴロもできないので着心地が極
めて優れている。また、前身ごろ11と後身ごろ12と
で地合いを変えているので、下腹には程よい圧迫感が備
わる一方、臀部には座った時のゆとり感が得られる。ま
た、股部18a,18bの地合いも変えている他、胴部
14と股下部15との間には左右外側から内側に向かっ
て次第に編み目を止め保持しながら逆三角形状の股部1
8aを形成し、股下部15との境界線17を股ぐらに合
わせて傾斜させて立体構造としているので、股下にマチ
を設けたのと同様の効果が得られて股下部分にゆとりが
できる。そのために、大腿部ではフィット感とゆとり感
が同時に得られ、座ったり歩行する際にも大腿部が窮屈
になるといったいったことがない。 【0019】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る無縫
製のニットパンツによれば、前身ごろの一部に伸び率が
後身ごろよりも小さいフィット部を設けることによって
両者の地合いを変えているので、下腹部ではフィット感
が得られると共に臀部ではゆったり感が得られ、座った
時には臀部の方が大きく伸びるので大腿部が窮屈になる
といったことがない。 【0020】また、上記フィット部は編目のピッチを小
さくして編み目の数を増やすことで形成されているの
で、前身ごろと後身ごろとで編み目の周回段数を変える
必要がない。そのために、前身ごろの編成時間が多く掛
かってしまうといったことがなく、効率的な編成作業が
行なえる。
備え、下腹を覆う前身ごろと臀部を覆う後身ごろとを筒
状に周回編成した無縫製のニットパンツに関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】従来のニットパンツは、下腹を覆う前身
ごろと、臀部を覆う後身ごろとを別々に編成し、これら
を重ね合わせて左右の外側辺と、股下部分の内側辺とを
ぞれぞれ縫製して筒状に仕上げたものが多い。しかしな
がら、この場合には前身ごろと後身ごろとを縫製してい
るのでニット特有の伸縮性や柔軟性が得られず、特に股
下部分に縫いゴロが当たるために着心地が悪く、また、
ゆとりもできないことから座ったり歩行する際には大腿
部が窮屈になるといった問題があった。 【0003】そこで、最近では前身ごろと後身ごろとを
縫製せずに筒状に周回編成した立体形状のニットパンツ
が出ている(特許第2963436号参照)。このニッ
トパンツ1は、図5に示したように、着心地をさらに改
善するために、後身ごろ3の臀部4の編み目の段数を前
身ごろ2よりも増やして、、臀部4に膨らみを形成した
ものであり、座った時に大腿部が窮屈にならないように
配慮してある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の無縫製のニットパンツ1にあっては、後身ごろ3の
編目の段数を前身ごろ2よりも増やしているために、そ
の増えた段数分だけ後身ごろ3の編成時間が多く掛かっ
てしまい、作業効率が低下するといった問題があった。
また、臀部4に形成した膨らみが一律であるために、使
用者によっては体の形状に膨らみがフィットしないおそ
れがあった。 【0005】そこで、本発明の目的は、前身ごろと後身
ごろの編成段数を同一にすることで編成時間の短縮を図
ると共に、前身ごろと後身ごろの地合いを変えることで
着心地を改善し、且つ臀部および大腿部にはゆとりがで
きるようにした無縫製のニットパンツを提供することで
ある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る無縫製のニットパンツは、
胴部(14)と股下部(15)とを備え、下腹を覆う前
身ごろ(11)と臀部を覆う後身ごろ(12)とを筒状
に周回編成した無縫製のニットパンツにおいて、前記前
身ごろ(11)に編地の伸び率が後身ごろ(12)より
小さいフィット部(16)を形成すると共に、このフィ
ット部(16)と前記股下部(15)との間には左右外
側から内側に向かって次第に編み目を止め保持しながら
逆三角形状の股部(18a)を形成し、前記胴部(1
4)を周回編成する際にフィット部(16)及び股部
(18a)の編み目のピッチを1/2に変えることで該
部位での編地の伸び率を抑えたことを特徴とする。 【0007】 【0008】この発明によれば、前身ごろの一部に伸び
率が後身ごろよりも小さいフィット部を設けることによ
って両者の地合いを変えているので、下腹部ではフィッ
ト感が得られると共に臀部ではゆったり感が得られ、座
った時には臀部の方が大きく伸びるので大腿部が窮屈に
なるといったことがない。また、上記フィット部は胴部
を周回編成する際に編み目のピッチを1/2に変えるこ
とで編地の伸び率を抑えるようにしたので、前身ごろと
後身ごろとで編み目の周回段数を変える必要がない。そ
のために、前身ごろの編成時間が多く掛かってしまうと
いったことがなく、効率的な編成作業が行なえる。 【0009】 【0010】 【0011】なお、本発明のニットパンツは、男性用の
トランクスや女性用の保護的肌着に適用される他、タイ
ツ等にも適用されるものである。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
に係る無縫製のニットパンツの実施形態を詳細に説明す
る。ここで、図1はニットパンツの前身ごろの全面形状
を示す正面図であり、図2はニットパンツの後身ごろの
全面形状を示す背面図である。また、図3は前身ごろの
フィット部の形成手段を示す説明図であり、図4は後身
ごろの股部の形成手段を示す説明図である。 【0013】図1及び図2に示されるように、この実施
形態に係る無縫製のニットパンツ10は、編み機の前後
一対のニードルヘッドに編み糸が周回状に供給されて、
下腹を覆う前身ごろ11と臀部を覆う後身ごろ12とが
筒状に編成されるものである。編み機は、リブ編みされ
るウエスト部13から編み出し、次いでメリヤス編の胴
部14を周回編成したのち、連続して左右の股下部15
をメリヤス編によって編成し、最後に伏せ目処理を行な
って一枚のニットパンツ10に仕上げる。仕上がったニ
ットパンツは、一枚ずつ編み落とす場合と、上記の編成
を繰り返して何枚も編み続ける場合とがある。 【0014】この実施形態では、図1及び図3に示した
ように、前身ごろ11の略中心部に台形状のフィット部
16が形成されている。このフィット部16は、胴部1
4を周回編成する途中で、編み目のピッチを1/2にし
ながら編み目を割り増すことで形成される。即ち、この
部位ではニードルの配列間隔を狭めて編成することで、
編み目が小さくなるために、他の部位に比べて伸び率が
小さなものとなる。このように、前身ごろ11と後身ご
ろ12との地合いを変えることで、下腹に程よい圧迫感
を与えると共に臀部にはゆとり感が得られるものであ
る。また、編み目のピッチを1/2に設定し、編み目の
数を2倍に増やすことで、横方向の編み幅寸法が変わら
ないため、ニットパンツ10全体の形状を崩すことなく
編み上げることができる。この実施形態では前身ごろ1
1の胴部14だけでなく、大腿部を包み込む股下部15
も上記フィット部16と同じような地合いで編成されて
おり、大腿部にフィット感が得られるようにしている。
さらに、前記フィット部16と股下部15との間には逆
三角形状の股部18aが形成され、股下部15との境界
線17は股ぐらに対応して傾斜している。 【0015】次に、上記フィット部の編成工程を図3に
基づいて説明する。この場合、便宜的に図3の正方形の
1マスを通常の一つ一つの編み目とし、この正方形の1
マスを左右に2つに分けた小さな縦長長方形の1マスは
編み目のピッチを1/2としたときの一つ一つの編み目
として説明する。先ず、ウエスト部13をリブ編みし、
続いて胴部14をメリヤス編みしていく。そして、胴部
14の編成途中からフィット部16を形成するための割
増やし工程に移る。この割増やし工程では、左右のニー
ドルに編み目を移し替えることなく、ニードルの配列ピ
ッチを1/2の狭め、横方向の編み幅寸法を変えること
なくニードルの本数を倍にして割り込ませている。した
がって、新たなニードルを割り込ませることで編み目を
ひとつ増やしているが、ピッチが半分になっているので
編み目の大きさもそれに応じて小さなものとなり、目が
詰まった状態で編成されることになる。このことはフィ
ット部16の伸び率を他の部分に比べて小さいものと
し、身に付けたときには下腹に心地よい圧迫感を与えな
がら身体にフィットさせることができると共に、前身ご
ろと後身ごろとを同じ周回段数で編成できるので、前身
ごろの編成時間が多く掛かってしまうといったことがな
く、効率的な編成作業が行なえることを意味する。 【0016】この実施形態では胴部14と股下部15と
の境界線17を股ぐらに対応して傾斜させているが、こ
れは図3に示したように、フィット部16の下部におい
て、左右外側から内側に向かって次第に編み目を止め保
持しながら逆三角形状の股部18aを形成したものであ
る。股部18aの下端には左右の股下部15が連続して
周回編成されるが、この股下部15も前記フィット部1
6と同様、ニードルの配列ピッチを1/2に狭めて編成
したものであり、地合いを変えることで大腿部にフィッ
ト感を与えている。 【0017】図2及び図4は後身ごろ12の編み目の構
成を示したものである。これらの図からも明らかのよう
に、後ろ身ごろ12の胴部14では前身ごろ11のよう
な増やし目を行なうことなく、全体を一定のメリヤス編
みで編成している。そして、下端の股部18bの部分だ
けを前記前身ごろ11の股部18aと同様に、ニードル
の配列ピッチを1/2に狭めて編成してある。最後に前
身ごろ11と後身ごろ12の股部18a,18bの下端
を伏編み19によって目閉じを行なう。 【0018】このように構成されたニットパンツは、無
縫製であるのでニット特有の伸縮性や柔軟性が損なわれ
ることがなく、また縫いゴロもできないので着心地が極
めて優れている。また、前身ごろ11と後身ごろ12と
で地合いを変えているので、下腹には程よい圧迫感が備
わる一方、臀部には座った時のゆとり感が得られる。ま
た、股部18a,18bの地合いも変えている他、胴部
14と股下部15との間には左右外側から内側に向かっ
て次第に編み目を止め保持しながら逆三角形状の股部1
8aを形成し、股下部15との境界線17を股ぐらに合
わせて傾斜させて立体構造としているので、股下にマチ
を設けたのと同様の効果が得られて股下部分にゆとりが
できる。そのために、大腿部ではフィット感とゆとり感
が同時に得られ、座ったり歩行する際にも大腿部が窮屈
になるといったいったことがない。 【0019】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る無縫
製のニットパンツによれば、前身ごろの一部に伸び率が
後身ごろよりも小さいフィット部を設けることによって
両者の地合いを変えているので、下腹部ではフィット感
が得られると共に臀部ではゆったり感が得られ、座った
時には臀部の方が大きく伸びるので大腿部が窮屈になる
といったことがない。 【0020】また、上記フィット部は編目のピッチを小
さくして編み目の数を増やすことで形成されているの
で、前身ごろと後身ごろとで編み目の周回段数を変える
必要がない。そのために、前身ごろの編成時間が多く掛
かってしまうといったことがなく、効率的な編成作業が
行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るニットパンツの前身ごろの全面形
状を示す正面図である。 【図2】本発明に係るニットパンツの後身ごろの全面形
状を示す背面図である。 【図3】本発明に係るニットパンツの前身ごろのフィッ
ト部の形成手段を示す説明図である。 【図4】本発明に係るニットパンツの後身ごろの股部の
形成手段を示す説明図である。 【図5】従来のニットパンツの一例を示す斜視図であ
る。 【符号の説明】 10 ニットパンツ 11 前身ごろ 12 後身ごろ 13 ウエスト部 14 胴部 15 股下部 16 フィット部 17 境界線 18a,18b 股部
状を示す正面図である。 【図2】本発明に係るニットパンツの後身ごろの全面形
状を示す背面図である。 【図3】本発明に係るニットパンツの前身ごろのフィッ
ト部の形成手段を示す説明図である。 【図4】本発明に係るニットパンツの後身ごろの股部の
形成手段を示す説明図である。 【図5】従来のニットパンツの一例を示す斜視図であ
る。 【符号の説明】 10 ニットパンツ 11 前身ごろ 12 後身ごろ 13 ウエスト部 14 胴部 15 股下部 16 フィット部 17 境界線 18a,18b 股部
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 胴部(14)と股下部(15)とを備
え、下腹を覆う前身ごろ(11)と臀部を覆う後身ごろ
(12)とを筒状に周回編成した無縫製のニットパンツ
において、 前記前身ごろ(11)に編地の伸び率が後身ごろ(1
2)より小さいフィット部(16)を形成すると共に、
このフィット部(16)と前記股下部(15)との間に
は左右外側から内側に向かって次第に編み目を止め保持
しながら逆三角形状の股部(18a)を形成し、 前記胴部(14)を周回編成する際にフィット部(1
6)及び股部(18a)の編み目のピッチを1/2に変
えることで該部位での編地の伸び率を抑えたことを特徴
とする無縫製のニットパンツ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002070316A JP3403721B2 (ja) | 2002-03-14 | 2002-03-14 | 無縫製のニットパンツ |
CNB031204376A CN1303271C (zh) | 2002-03-14 | 2003-03-14 | 无缝合针织裤及其制造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002070316A JP3403721B2 (ja) | 2002-03-14 | 2002-03-14 | 無縫製のニットパンツ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002275702A JP2002275702A (ja) | 2002-09-25 |
JP3403721B2 true JP3403721B2 (ja) | 2003-05-06 |
Family
ID=19193163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002070316A Expired - Fee Related JP3403721B2 (ja) | 2002-03-14 | 2002-03-14 | 無縫製のニットパンツ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3403721B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2852611B1 (fr) * | 2003-03-19 | 2005-05-27 | Article de lingerie calecon-boxer | |
ES2298001B1 (es) * | 2005-11-12 | 2009-03-16 | Eva Torrent Lopez | Slip con proteccion lumbar. |
WO2012048344A2 (en) * | 2010-10-08 | 2012-04-12 | Knit-Rite, Inc. | Seamless underwear |
CN104161309B (zh) * | 2014-08-13 | 2016-04-27 | 浙江名蒙服饰有限公司 | 一种男士内裤 |
-
2002
- 2002-03-14 JP JP2002070316A patent/JP3403721B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002275702A (ja) | 2002-09-25 |
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