JP3399895B2 - 高耐食性を有する溶融めっき鋼線及びその製造方法 - Google Patents

高耐食性を有する溶融めっき鋼線及びその製造方法

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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Revetment (AREA)
  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金網、護岸工事用
のかごマット、魚網等の屋外に暴露して使用する鋼線の
耐食性を高めたメッキ鋼線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メッキ鋼線として亜鉛メッキ鋼線や、こ
れよりも耐食性にすぐれた亜鉛−アルミニウム合金メッ
キ鋼線が使用されている。この亜鉛−アルミニウム合金
メッキ鋼線は、一般に、鋼線を洗浄、脱脂等により清浄
化処理し、次いでフラックス処理を行った後、第1段と
して亜鉛を主体とする溶融メッキを施し、次いで第2段
としてAl添加量10%のZn−Al合金浴にて溶融メ
ッキするか、または、直接Al添加量10%のZn−A
l合金浴でメッキし、メッキ浴から垂直に引き上げて、
冷却後、巻き取ることで作られる。
【0003】この亜鉛−アルミニウム合金メッキ鋼線に
関し、耐食性をより高くするためには、メッキ厚を厚く
する方法がある。メッキ厚を確保するためには、鋼線の
移動速度(線速)を上げてメッキ浴から高速で引き上げ
ることにより、溶融メッキ合金の粘性により線材に付着
するメッキ合金量を増やす方法がある。しかし、高速化
によりメッキ鋼線の長手方向に直角の断面においてメッ
キ厚みの不均一が生じやすくなるため、生産設備上限界
が生じる。
【0004】そのため現行の製造装置による亜鉛メッキ
や、Zn−Al合金による溶融メッキは耐食性が十分と
はいえず、メッキ鋼線の長寿命化の要望が強い今日、要
求を完全に満足させ得ないという問題があった。メッキ
浴中にMgを添加した耐食性が高いZn−Al−Mg合
金系メッキ組成が特開平10−226865に提案され
ているが、この方法は鋼板用の薄目付けを前提としてお
り、これをかごマットに代表される厚メッキ鋼線に適用
した場合、メッキ後の鋼線の加工時に割れが発生すると
いう問題があった。また、特開平7−207421には
Zn−Al−Mg合金メッキを厚目付する方法が記され
ているが、これをそのまま適用した場合にFe−Zn合
金層が厚くなり鋼線の加工時に合金層が割れ、剥離を起
こすという問題があった。
【0005】さらに、これまでのメッキ鋼線では表面に
微少な凹凸が生じた場合、表面積が増加により耐食性が
低下するため、表面粗度を可能な限り小さくすることを
行ってきた。このメッキ線を護岸工事などに使用した場
合、施工後にメッキ鋼線上に人が乗った場合などには滑
りやすく安全上の問題があるとされてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するためになされたもので、高耐食性を有し、摩擦
特性に優れた溶融めっき鋼線とその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は次のとお
りである。 (1)鋼線表面に平均組成が重量%でAl:4〜20
%、Mg:0.8〜5%、残部Znからなるメッキ合金
を有するメッキ鋼線において、該メッキ表面の円周方向
の粗度の最大値Rmaxが60〜300μmで、かつメ
ッキ−地鉄界面に20μm以下のFe−Zn合金層を有
することを特徴とする高耐食性を有し加工性に優れたメ
ッキ鋼線
【0008】(2)前記メッキ合金が、重量%で、更に
Si:2%以下を含むことを特徴とする上記(1)記載
の高耐食性を有し加工性に優れたメッキ鋼線。 (3)前記メッキ合金が、重量%で、更にナトリウム:
0.001〜0.1%を含むことを特徴とする上記
(1)または(2)記載の高耐食性を有し加工性に優れ
たメッキ鋼線。
【0009】(4)前記メッキ合金が、重量%で、更に
Ti:0.01〜0.1%を含むことを特徴とする上記
(1)〜(3)のいずれかの項に記載の高耐食性を有し
加工性に優れたメッキ鋼線。 (5)メッキ鋼線において、メッキ−地鉄界面に存在す
るFe−Zn合金層中にAl4%以上、Mg1%以
上が含まれることを特徴とする上記(1)〜(4)のい
ずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れたメッ
キ鋼線。
【0010】(6)メッキ鋼線において、メッキ地鉄界
面に存在するFe−Zn主体の合金層の外側のメッキ層
中にAl−Znを主成分とするα相とZn単相又はMg
−Zn合金相からなるβ相およびZn/Al/Zn−M
g三元共晶相のそれぞれが存在する事を特徴とする上記
(1)〜(5)のいずれかの項に記載の高耐食性を有し
加工性に優れたメッキ鋼線。
【0011】(7)メッキ鋼線において、メッキ地鉄界
面に存在するFe−Zn主体の合金層の外側のメッキ相
中にAl−Znを主成分とするα相とZn単相又はMg
−Zn合金相からなるβ相およびZn/Al/Zn−M
g三元共晶相のそれぞれが存在し、β相の体積率が20
%以下からなることを特徴とする上記(1)〜(6)の
いずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れたメ
ッキ鋼線。
【0012】(8)メッキ鋼線において、メッキ地鉄界
面に存在するFe−Zn主体の合金層の外側のメッキ層
がデンドライト組織である事を特徴とする上記(1)〜
(5)のいずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に
優れたメッキ鋼線。 (9)メッキ鋼線を製造する際に、第1段として亜鉛を
主体とする溶融メッキを施し、次いで第2段として溶融
亜鉛合金の平均組成が上記(1)〜(4)のいずれかの
項に記載のメッキ組成であることを特徴とする上記
(1)〜(8)のいずれかの項に記載の高耐食性を有し
加工性に優れたメッキ鋼線製造方法。
【0013】(10)メッキ鋼線を製造する際に、第1
段として重量%でAl:3%以下、Mg:0.5%以下
を含む溶融亜鉛メッキを施し、次いで第2段として溶融
亜鉛合金の平均組成が上記(1)〜(4)のいずれかの
項に記載のメッキ組成であることを特徴とする上記
(1)〜(8)のいずれかの項に記載の高耐食性を有し
加工性に優れたメッキ鋼線製造方法。
【0014】(11)第1段として亜鉛を主体とする溶
融メッキを施し、次いで第2段として溶融亜鉛合金メッ
キを行うメッキ鋼線製造工程において、メッキ鋼線をメ
ッキ合金から引き上げる部分を窒素ガスによりパージ
し、浴表面およびメッキ鋼線の酸化を防止することを特
徴とする上記(9)または(10)に記載の高耐食性を
有し加工性に優れたメッキ鋼線製造方法。
【0015】(12)第1段として亜鉛を主体とする溶
融メッキをメッキ浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで
第2段として溶融亜鉛合金メッキをメッキ浴浸漬時間2
0秒以下で行うことを特徴とする上記(9)〜(11)
のいずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れた
メッキ鋼線製造方法。 (13)第1段として亜鉛を主体とする溶融メッキを施
し、次いで第2段として溶融亜鉛合金メッキを行うメッ
キ鋼線製造工程において、メッキ鋼線をメッキ合金から
引き上げた直後に水スプレーまたは気水噴霧または水流
による直接水冷により、メッキ合金を凝固させることを
特徴とする上記(9)〜(12)のいずれかの項に記載
の高耐食性を有し加工性に優れたメッキ鋼線製造方法。
【0016】(14)第1段として亜鉛を主体とする溶
融メッキを施し、次いで第2段として溶融亜鉛合金メッ
キを行うメッキ鋼線製造工程において、メッキ鋼線を冷
却する際に冷却開始温度をメッキ合金の融点から融点+
20℃とすることを特徴とする上記(9)〜(13)の
いずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れたメ
ッキ鋼線製造方法。
【0017】(15)メッキ鋼線の鋼の成分が重量%
で、C:0.02〜0.25%、Si:1%以下、M
n:0.6%以下、P:0.04%以下、S:0.04
%以下であることを特徴とする上記(9)〜(14)
いずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れたメ
ッキ鋼線製造方法。 (16)メッキ鋼線の鋼の成分が重量%で、C:0.0
2〜0.25%、Si:1%以下、Mn:0.6%以
下、P:0.04%以下、S:0.04%以下であるこ
とを特徴とする請求項9〜14のいずれかの項に記載の
高耐食性を有し加工性に優れたメッキ鋼線製造方法。 (17)上記(1)〜(8)のいずれかの項に記載のメ
ッキ鋼線よりなる耐滑り性の大きい金網およびかごマッ
ト。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明においてメッキ合金の平均組成は重量%でAl:
4〜20%、Mg:0.8%〜5%、残部Znとしてい
る。Alは耐食性を高める効果があり、4%未満では効
果がなく、メッキ浴中に存在するとMgの酸化防止効果
が得られない。また、Alを20%を越えて添加した場
合、形成されるメッキ合金が硬く脆くなるため加工が行
えない。そのため、メッキ合金中のAlの範囲は4〜2
0%とする。鋼線のメッキの場合、厚目付を行うため、
望ましくは9〜14%とすることで安定したメッキ層を
得ることができる。
【0019】Mgはメッキの腐食生成物を均一に生成
し、腐食生成物がMgを含有すると腐食の進行を妨げ、
耐食性を向上する作用がある。Mg添加量が0.8%未
満では耐食性向上の効果を得ることができない。5%を
越えるとメッキ浴表面に酸化物を生成しやすくドロスを
大量に発生して操業が困難になる。図1はZn−10%
Al合金にMgを添加した場合のMg添加量とメッキ浴
表面に発生したドロス発生量の指標の関係を示したもの
である。Mg量以外の条件は同じである。Mg量が5%
を越えるとドロス発生量が多くなり、ドロス除去の頻度
が高くなり、操業が困難になった。耐食性とドロス発生
量の両立のため、Mgは0.8%〜5%とする。メッキ
−地鉄界面には、Fe−Znを主とする合金層が形成さ
れるが、この合金層が厚い場合に合金層が割れたり合金
層と地鉄界面または合金層とメッキ界面が割れやすくな
る。図2は、Zn−10%Al−1%Mg合金メッキの
場合の合金層厚みと巻き付け加工時の割れ個数の関係を
示したものである。メッキ合金層の厚みが20μmを越
えると割れが多くなりメッキとしては実用に耐えない。
加工性を損なわない上限が20μmであるため、Fe−
Zn合金層の厚みは20μm以下とする。
【0020】また、上記メッキ層にはさらに耐食性を上
げるためにSiを添加することも有効である。Siの添
加はAl添加量が多い場合多い方が有効である。本発明
のAl添加量の最大値20%の場合、Siの効果が得ら
れる最大量が2%であるため、Siの範囲は2%とし
た。さらに、メッキを行う際のメッキ浴表面にはドロス
が生成するが、微量のNa添加がドロス生成抑制に有効
である。ドロス生成抑制によりメッキ表面の改善が図ら
れ、メッキ合金の歩留まり向上効果も得られる。Naが
0.1%を越えるとNaの酸化が起きるため、Naの範
囲を0.001〜0.1%とした。また、ドロス生成抑
止にはTi添加も効果があり、その有効な範囲は0.0
1〜0.1%である。
【0021】上記のSi,Na,Tiの他にもアンチモ
ン、ミッシュメタルなどを添加するとメッキの表面性状
改善効果が得られる。これまで述べてきたメッキ鋼線に
おいて、メッキ−地鉄界面に存在するFe−Zn合金層
中にAl:4%以上、Mg:1%以上が含まれることに
より耐食性が向上する。合金層中にはAlが4%以上で
は耐食性が向上効果が得られないため、Alの範囲は4
%以上とする。また、Mg添加により腐食生成物が均一
に生成するが1%未満では効果が得られないため、Mg
の量は1%以上とする。
【0022】本発明のメッキ鋼線においては、Al,M
gを成分とするため、メッキ後の冷却により、メッキ地
鉄界面に存在する合金層の外側のメッキ層中にAl−Z
nを主成分とするα相とZn単相又はMg−Zn合金相
からなるβ相およびZn/Al/Zn−Mg三元共晶相
を共存させることができる。このうちZn/Al/Zn
−Mg三元共晶相が存在することにより、腐食生成物の
均一生成と腐食生成物による腐食の進展防止効果が得ら
れる。また、β相は、ほかの相と比較して耐食性が劣る
ため、局所的な腐食を招きやすい。その体積率が20%
を越えると耐食性の低下を招くため、その体積率は20
%以上とする。
【0023】メッキ後の鋼線を水冷により強冷却を行う
と、メッキ地鉄界面に存在するFe−Zn主体の合金層
の外側のメッキ層がデンドライト組織とすることができ
る。デンドライト組織にした場合、メッキ中に生成する
各組織が細かくなり、耐食性が向上する。本発明のメッ
キ鋼線を得るための方法として、2段メッキ法がある。
第1段として亜鉛を主体とする溶融メッキを施しFe−
Zn合金層を形成し、次いで第2段として溶融亜鉛合金
の平均組成を本発明範囲とすることでこれまで述べてき
たメッキ鋼線を効率的に得られる。第1段目の溶融亜鉛
合金としては、重量%でAl:3%以下、Mg:0.5
%以下を含むことも可能である。第1段目でFe−Zn
合金層を得る場合、Al,Mgを含むと合金層中にA
l,Mgが入りやすくなる効果がある。
【0024】本発明のメッキ鋼線を製造するには、メッ
キ合金から引き上げる部分を窒素ガスによりパージし、
浴表面およびメッキ鋼線の酸化を防止することで加工性
の向上が図られる。メッキ直後にメッキ表面に酸化物が
生成あるいは浴表面に生成した酸化物が付着した場合、
加工時に酸化物を核としてメッキが割れることがある。
そのため、取り出し部の酸化防止は重要である。図3は
Zn−10%Al−3Mgのメッキ合金組成のメッキ鋼
線について、断気の有無で巻き付け試験時の表面割れを
比較したものである。断気しない場合、表面に割れが許
容限界を超えて発生する。酸化防止には、窒素のほかに
アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることも可
能であるがコストの面からは窒素がもっとも優れる。
【0025】本発明のメッキ線を2段メッキで得る場合
に、メッキ合金の成長を適切にするには、第1段として
亜鉛を主体とする溶融メッキをメッキ浴浸漬時間20秒
以下で施し、次いで第2段として溶融亜鉛合金メッキを
メッキ浴浸漬時間20秒以下で行うことが必要である。
これより長い時間でメッキを行うと合金層の厚みが厚く
なり、20ミクロンを越えてしまうため、第1段として
亜鉛を主体とする溶融メッキをメッキ浴浸漬時間20秒
以下で施し、次いで第2段として溶融亜鉛合金メッキを
メッキ浴浸漬時間20秒以下で行う。図4は、1段目の
Znメッキ(浸漬時間20秒)によってFe−Zn合金
層厚みを15μm形成したZnメッキ線に浴組成Zn−
10%Al−1%Mgのメッキを施した場合のメッキ浴
浸漬時間とFe−Zn合金層厚みの関係を示したもので
ある。2段目の合金メッキにおいて、合金層の厚みはメ
ッキ合金浴浸漬時間が20秒以下であれば成長が少な
く、合金層厚みが20μm以下となる。
【0026】メッキ後のメッキ鋼線のメッキ合金が溶融
している状態から早く冷却することにより、各相が成長
することなく凝固させるためメッキ組織を微細化する事
ができる。さらに冷却を強くすることによりメッキ合金
の凝固組織としてデンドライトが形成される。その方法
としてはメッキ鋼線をメッキ合金から引き上げた直後に
水スプレーまたは気水噴霧または水流による直接水冷に
より、メッキ合金を凝固させる。
【0027】上記メッキ鋼線を冷却する際に、メッキが
溶融状態にあるうちから冷却を開始することが必要であ
る。空冷などにより凝固してしまうと各相が凝固中に成
長し粗大な組織となる。そのため、冷却開始温度はメッ
キ合金の融点以上が必要である。さらに粘性の低い高温
の溶融メッキに冷却水が当たるとメッキ表面が粗くなる
ため上限を融点+20℃とする。
【0028】メッキ鋼線の鋼の成分としては、重量%
で、C:0.02〜0.25%、Si:1%以下、M
n:0.6%以下、P:0.04%以下、S:0.04
%以下とする。Cは鋼の強度を決定する元素であり、通
常のメッキ鋼線の強度を実現するためには0.02%以
上必要である。また、0.25%をえると強度が高く
なりすぎて、かごマットなどに使用する際の施工時に人
間の力で曲げることができなくなるため、0.25%以
下とする。Siはメッキ付着性を向上させる効果がある
と同時に強度を上げる効果がある。Siが1%をえて
存在すると強度が上がりすぎるため、上限を1%とす
る。Mnは鋼の靱性を上げる効果があると同時に強度を
上げる効果がある。Mnが0.6%をえて存在すると
強度が上がりすぎるため、上限を0.6%とする。P,
Sは鋼の脆化等を引き起こすため、上限を0.04%と
する。
【0029】これまでのメッキ鋼線の場合、表面が粗い
と実質的な表面積が大きくなり、腐食量が増加してしま
う。そのため、DIN4768:05.90に基づきメ
ッキ線の全周について凹凸を測定した粗さプロファイル
から本来の表面に相当する円周線を抽出し、その円周線
からの最大粗さ(Rmax)を測定し検討した結果Rm
axが300μm以下であれば、本発明のメッキ鋼線で
は耐食性に影響がないことが確認された。また、Rma
xが60μm以上であれば、十分な摩擦が得られること
が判明した。なお、このメッキ組成および製造方法を、
板、形鋼など他の鋼材製品に適用しても同様に高耐食性
が得られる。
【0030】
【実施例】鋼線材JIS G 3505 SWRM6の
表面に純Znメッキを施した4mm径の鋼線に、表1に示
す条件にてZn−Al−Mg系亜鉛合金メッキを施し評
価した。比較としてメッキ組成、Fe−Zn合金層組織
およびメッキ組織を変えたものを同様に評価した。
【0031】メッキ組織の観察はメッキ線のC断面を研
磨後EPMAにて観察した。合金層の組成分析はビーム
径を2μmとして定量分析を行った。耐食性は、250
時間の連続塩水噴霧にて試験前後の重量差から単位面積
あたりメッキが腐食された量を腐食減量とした。本試験
では20g/m2 以下を合格として合否を判定した。
【0032】加工性の評価は、作成したメッキ線を6mm
径の鋼線に6回巻き付け、その表面を目視観察により割
れの有無を判定した。また、割れ判定後のサンプルにセ
ロハンテープを張り付けた後に、はがした際にメッキの
剥離の有無を観察し、割れが1本以下、剥離がないこと
を合格の条件とした。表1にメッキ組成、合金層組成お
よび厚みメッキの組織およびβ相体積率と耐食性、加工
性、メッキ浴のドロス生成との関係を示す。本発明例は
いずれも良好な耐食性、加工性を示し、ドロス生成も少
なかった。比較例の1〜5はメッキ合金組成が本発明範
囲外のものである。比較例1,2はAlまたはMg合金
量が下限より低く耐食性が劣る。比較例3−5はAlま
たはMg合金量が上限より高く加工性が劣り、メッキ浴
のドロスの生成が多く操業に支障を来す。比較例の6,
7はメッキ合金層の厚みが本発明の範囲外の場合であ
り、加工性が劣る結果となった。比較例の8〜10は、
メッキ組織中のβ相が本発明の範囲外であり、耐食性が
劣る。
【0033】表2はメッキの冷却方法、冷却開始温度と
耐食性および加工性の関係をZn−10%Al−3%M
gについて示したものである。本発明範囲のものは良好
な結果を示す。図5は、表面粗度と摩擦の関係を示した
ものである。摩擦係数は、メッキ線を一直線に固定し安
全靴の底を線に沿って移動させたときの動摩擦係数を測
定している。従来の表面が平滑なものに対して1.4倍
以上の摩擦係数があると耐すべり性は十分である。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるメッ
キ装置を用いた場合、高耐食性を有する加工性に優れた
亜鉛合金メッキ鋼線を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Mg含有量とドロス発生指標との関係を示す
図。
【図2】メッキ合金厚みと巻き付け試験割れ本数との関
係を示す図。
【図3】巻き付け試験における断気有無と割れ本数との
関係を示す図。
【図4】2段目メッキ合金浸漬時間とFe−Zn合金層
厚との関係を示す図。
【図5】表面最大粗さと摩擦係数との関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E02B 3/08 301 E02B 3/08 301 E02D 17/20 103 E02D 17/20 103A 103G (72)発明者 高橋 彰 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式会社 君津製鐵所内 (72)発明者 吉江 淳彦 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (56)参考文献 特開 平7−207421(JP,A) 特開 平5−51715(JP,A) 特開 平11−158656(JP,A) 特開2000−178774(JP,A) 特開 平10−265931(JP,A) 特公 昭63−50419(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 2/00 - 2/40

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼線表面に平均組成が重量%でAl:4
    〜20%、Mg:0.8〜5%、残部Znからなるメッ
    キ合金を有するメッキ鋼線において、該メッキ表面の円
    周方向の粗度の最大値Rmaxが60〜300μmで、
    かつメッキ−地鉄界面に20μm以下のFe−Zn合金
    層を有することを特徴とする高耐食性を有し加工性に優
    れたメッキ鋼線。
  2. 【請求項2】 前記メッキ合金が、重量%で、更にS
    i:2%以下を含むことを特徴とする請求項1記載の高
    耐食性を有し加工性に優れたメッキ鋼線。
  3. 【請求項3】 前記メッキ合金が、重量%で、更にナト
    リウム:0.001〜0.1%を含むことを特徴とする
    請求項1または2記載の高耐食性を有し加工性に優れた
    メッキ鋼線。
  4. 【請求項4】 前記メッキ合金が、重量%で、更にT
    i:0.01〜0.1%を含むことを特徴とする請求項
    1〜請求項3のいずれかの項に記載の高耐食性を有し加
    工性に優れたメッキ鋼線。
  5. 【請求項5】 メッキ鋼線において、メッキ−地鉄界面
    に存在するFe−Zn合金層中にAl 4%以上、Mg
    1%以上が含まれることを特徴とする請求項1〜請求
    項4のいずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優
    れたメッキ鋼線。
  6. 【請求項6】 メッキ鋼線において、メッキ地鉄界面に
    存在するFe−Zn主体の合金層の外側のメッキ層中に
    Al−Znを主成分とするα相とZn単相又はMg−Z
    n合金相からなるβ相およびZn/Al/Zn−Mg三
    元共晶相のそれぞれが存在する事を特徴とする請求項1
    〜請求項5のいずれかの項に記載の高耐食性を有し加工
    性に優れたメッキ鋼線。
  7. 【請求項7】 メッキ鋼線において、メッキ地鉄界面に
    存在するFe−Zn主体の合金層の外側のメッキ相中に
    Al−Znを主成分とするα相とZn単相又はMg−Z
    n合金相からなるβ相およびZn/Al/Zn−Mg三
    元共晶相のそれぞれが存在し、β相の体積率が20%以
    下からなることを特徴とする請求項1〜請求項6のいず
    れかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れたメッキ
    鋼線。
  8. 【請求項8】 メッキ鋼線において、メッキ地鉄界面に
    存在するFe−Zn主体の合金層の外側のメッキ層がデ
    ンドライト組織である事を特徴とする請求項1〜請求項
    5のいずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れ
    たメッキ鋼線。
  9. 【請求項9】 メッキ鋼線を製造する際に、第1段とし
    て亜鉛を主体とする溶融メッキを施し、次いで第2段と
    して溶融亜鉛合金の平均組成が請求項1〜請求項4のい
    ずれかの項に記載のメッキ組成であることを特徴とする
    請求項1〜請求項8のいずれかの項に記載の高耐食性を
    有し加工性に優れたメッキ鋼線製造方法。
  10. 【請求項10】 メッキ鋼線を製造する際に、第1段と
    して重量%でAl:3%以下、Mg:0.5%以下を含
    む溶融亜鉛メッキを施し、次いで第2段として溶融亜鉛
    合金の平均組成が請求項1〜請求項4のいずれかの項に
    記載のメッキ組成であることを特徴とする請求項1〜請
    求項8のいずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に
    優れたメッキ鋼線製造方法。
  11. 【請求項11】 第1段として亜鉛を主体とする溶融メ
    ッキを施し、次いで第2段として溶融亜鉛合金メッキを
    行うメッキ鋼線製造工程において、メッキ鋼線をメッキ
    合金から引き上げる部分を窒素ガスによりパージし、浴
    表面およびメッキ鋼線の酸化を防止することを特徴とす
    る請求項9または請求項10に記載の高耐食性を有し加
    工性に優れたメッキ鋼線製造方法。
  12. 【請求項12】 第1段として亜鉛を主体とする溶融メ
    ッキをメッキ浴浸漬時間20秒以下で施し、次いで第2
    段として溶融亜鉛合金メッキをメッキ浴浸漬時間20秒
    以下で行うことを特徴とする請求項9〜請求項11のい
    ずれかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れたメッ
    キ鋼線製造方法。
  13. 【請求項13】 第1段として亜鉛を主体とする溶融メ
    ッキを施し、次いで第2段として溶融亜鉛合金メッキを
    行うメッキ鋼線製造工程において、メッキ鋼線をメッキ
    合金から引き上げた直後に水スプレーまたは気水噴霧ま
    たは水流による直接水冷により、メッキ合金を凝固させ
    ることを特徴とする請求項9〜請求項12のいずれかの
    項に記載の高耐食性を有し加工性に優れたメッキ鋼線製
    造方法。
  14. 【請求項14】 第1段として亜鉛を主体とする溶融メ
    ッキを施し、次いで第2段として溶融亜鉛合金メッキを
    行うメッキ鋼線製造工程において、メッキ鋼線を冷却す
    る際に冷却開始温度をメッキ合金の融点から融点+20
    ℃とすることを特徴とする請求項9〜請求項13のいず
    れかの項に記載の高耐食性を有し加工性に優れたメッキ
    鋼線製造方法。
  15. 【請求項15】 メッキ鋼線の鋼の成分が重量%で、
    C:0.02〜0.25%、Si:1%以下、Mn:
    0.6%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以
    下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項
    に記載の高耐食性を有し加工性に優れたメッキ鋼線。
  16. 【請求項16】 メッキ鋼線の鋼の成分が重量%で、
    C:0.02〜0.25%、Si:1%以下、Mn:
    0.6%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以
    下であることを特徴とする請求項9〜14のいずれかの
    項に記載の高耐食性を有し加工性に優れたメッキ鋼線製
    造方法。
  17. 【請求項17】 請求項1〜8のいずれかの項に記載の
    メッキ鋼線よりなる耐滑り性の大きい金網およびかごマ
    ット。
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