JP3370456B2 - 地盤改良装置 - Google Patents

地盤改良装置

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JP3370456B2
JP3370456B2 JP27410694A JP27410694A JP3370456B2 JP 3370456 B2 JP3370456 B2 JP 3370456B2 JP 27410694 A JP27410694 A JP 27410694A JP 27410694 A JP27410694 A JP 27410694A JP 3370456 B2 JP3370456 B2 JP 3370456B2
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、砂地盤等の軟
弱な地盤を改良するに際して用いて好適な地盤改良装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、石灰、セメント等の固化
材をスラリー状に調製し、これらのスラリーを地盤内の
土と攪拌・混合することにより、固化材スラリーの水和
反応,この水和反応による水和生成物と粘土鉱物とのイ
オン交換作用,あるいはポゾラン反応等を主体とする化
学的固結反応を利用して土を化学的に固化させて、地盤
内に改良杭を造成することによって地盤を改良する地盤
改良工法がある。
【0003】従来、この地盤改良工法では、図5に示す
ような、杭打ち機をベースとした地盤改良装置1が用い
られている。地盤改良装置1は、本体2に設けられた支
持柱3に、攪拌ロッド4がその軸周りに回転自在に支持
され、この攪拌ロッド4の下端部に、地盤G内の土の攪
拌を行う攪拌翼5と、地盤G内の土を掻き進むためのア
ースオーガ6と、図示しない固化材供給手段から固化材
スラリーを地盤G中に供給するための吐出口7とが設け
られた概略構成となっている。
【0004】そして、このような地盤改良装置1を用い
て地盤を改良するには、まず、地盤Gに攪拌ロッド4を
回転させながら貫入し、アースオーガ6で地盤G内を所
定の深さまで掻き進む。次に、固化材供給手段によっ
て、固化材スラリーを攪拌ロッド4の下端部の吐出口7
から噴出させる。そして、攪拌ロッド4を引き上げなが
ら、噴出させた固化材スラリーと地盤Gの土とをアース
オーガ6および攪拌翼5で攪拌することによって、土を
固化させて地盤G内に円柱状の改良杭を造成する。
【0005】そして、地盤G上に構築する構造物あるい
は地盤Gの利用目的にあわせて、このような改良杭を、
単独、あるいはブロック状,格子状,連壁状等に造成し
て地盤Gを改良していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の地盤改良装置には、以下のような問題が
存在する。まず、地盤改良装置1によって改良杭を造成
するために地盤G中に固化材スラリーを投入するが、こ
のとき、その投入量が、地盤Gの土砂の間隙比以上とな
ると、地盤Gが側方に変位してしまうことがある。ま
た、地盤Gが高密度である場合に、大規模な地盤改良装
置1を用いると、大きな容積を有した攪拌ロッド4を地
盤Gに挿入するだけで、地盤Gが側方に変位してしまう
ことがある。このようにして地盤Gが側方変位すると、
地盤改良すべき範囲の周辺部にまで影響が及ぶという問
題が生じる。
【0007】このような問題を解決するために、図6に
示すような地盤改良装置1’があった。この地盤改良装
置1’は、攪拌ロッド4の外周面に、螺旋状にスパイラ
ル翼8が形成された構成とされている。このような地盤
改良装置1’では、攪拌ロッド4と一体に回転するスパ
イラル翼8によって、攪拌翼5で攪拌した土砂を地上に
排出し、これによって地盤Gの側方変位を防止する構成
となっている。
【0008】しかしながら、このような地盤改良装置
1’においては、攪拌翼5とスパイラル翼8とが同軸上
に設けられているため、これらは一体に同じ速度で回転
する。このため、要求される地盤Gの改良品質が得られ
るように、攪拌翼5の回転速度すなわち攪拌ロッド4の
回転速度を設定すると、この速度で回転するスパイラル
翼8では、地盤Gの側方変位を防ぐのに必要な量の土砂
を排出することができないこともある。逆に、必要な排
土量が得られるようにスパイラル翼8すなわち攪拌ロッ
ド4の回転速度を設定すれば、地盤Gの改良品質に影響
がでるのは言うまでもない。
【0009】また、地盤Gの改良品質に見合った回転速
度で攪拌ロッド4を作動させたときに、この回転速度で
回転するスパイラル翼8で必要な排土量を確保するため
に、翼径やピッチ等の異なる他のスパイラル翼8に交換
することも考えられるが、スパイラル翼8を交換するに
は多大な手間とコストがかかり、現実的ではない。
【0010】このようにして、地盤Gの改良品質と側方
変位の防止という、双方の目的を満足するのは、施工管
理上困難なものとなっている。本発明は、以上のような
点を考慮してなされたもので、地質に見合った排土を行
って、側方変位を生じさせることなく地盤を改良するこ
とのできる地盤改良装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る地盤改良
装置は、地盤中の土砂に固化材を供給する固化材供給機
構が備えられるとともに、先端部に地盤を攪拌する攪拌
翼を備えた攪拌ロッドと、外周面に沿って螺旋状に形成
されたスパイラル翼を備えて前記攪拌ロッドと平行に延
在するスパイラルロッドとが、それぞれその軸線方向に
移動自在に設けられ、前記攪拌ロッドとスパイラルロッ
ドには、各々を軸線回りに回転駆動させる駆動源がそれ
ぞれに独立して備えられた構成とされ、前記攪拌ロッド
の下端部には外筒が備えられているとともに、該外筒
は、その周面に形成されている上下方向に延在する一定
長のガイド穴に、前記攪拌ロッドの外周面に形成されて
いる凸部を係合させることで、前記ガイド穴の長さの範
囲内で攪拌ロッドに対して伸縮自在かつ軸線回りに一体
に回転可能とされ、その外筒に前記攪拌翼が設けられて
いるとともに、前記攪拌ロッドの下端には前記外筒の下
端より下方に突出可能な先行ビットが設けられ、前記凸
部には固化材の吐出口が設けられていることを特徴とし
ている。
【0012】請求項2に係る地盤改良装置は、請求項1
記載の地盤改良装置において、前記駆動源には、前記ス
パイラルロッドの回転速度を調整する調整機構が備えら
れていることを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明では、地盤改良装置を、地
盤中の土砂に固化材を供給する固化材供給機構を備える
とともに、攪拌翼を備えた攪拌ロッドと、螺旋状に形成
されたスパイラル翼を備えたスパイラルロッドとを互い
に平行に設け、それぞれをその軸線方向に移動自在と
し、さらに各々を軸線回りに回転駆動させる駆動源を攪
拌ロッドとスパイラルロッドとにそれぞれ独立して備え
る構成とした。これにより、攪拌ロッドを回転させつつ
地盤に貫入させていき、固化材供給機構で地盤中に供給
した固化材を、攪拌翼で地盤中の土砂と攪拌混合させる
ことにより、地盤を固化させて改良することができる。
また、スパイラルロッドを回転させることにより、地盤
中の土砂を排出することができる。しかも、攪拌ロッド
とスパイラルロッドには、それぞれ独立して駆動源が備
えられているので、それぞれを、別々の最適な条件で運
転することができる。
【0014】請求項2記載の発明では、駆動源に、スパ
イラルロッドの回転速度を調整する調整機構を備える構
成とした。このようにしてスパイラルロッドの回転速度
を変化させれば、排出する土砂の量を任意に調整するこ
とができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図面に示す一実施例を参照し
て説明する。図1に示すように、地盤改良装置10は、
移動用の無端キャタピラー11aを備えた本体11の前
方に支持柱12が垂設されるとともに、地盤Gに固化材
を供給する固化材供給ポンプ(固化材供給機構:図示せ
ず)が備えられた構成となっている。
【0016】支持柱12には、地盤Gを削孔,攪拌する
ための削孔・攪拌機構13と、地盤Gから土砂を排出す
るための排土機構14とが備えられている。
【0017】図2に示すように、削孔・攪拌機構13
は、二本の攪拌ロッド15,15を備えた構成とされて
いる。攪拌ロッド15,15は、それぞれ、その上端部
が、支持柱12(図1参照)に上下動自在に設けられた
駆動モータ(駆動源)16の回転軸に接続されて支持さ
れており、この駆動モータ16によって各攪拌ロッド1
5が軸線回りに回転駆動されるようになっている。ま
た、攪拌ロッド15,15は、それぞれ、その中間部
が、支柱12に沿って上下動自在に設けられた干渉バン
ド17によって、軸線回りに回転自在に支持されてい
る。
【0018】図3に示すように、各攪拌ロッド15の下
端部には、該攪拌ロッド15の外径よりも大きな内径を
有した外筒15aが備えられている。この外筒15aの
周面には、上下方向に延在する一定長のガイド穴18が
形成されている。一方、攪拌ロッド15の下端部の外周
面には、前記ガイド穴18に係合する凸部19が形成さ
れている。これにより、図3(a)および(b)に示し
たように、攪拌ロッド15と外筒15aとは、ガイド穴
18の長さ分のストロークで伸縮自在な構成となってい
る。なお、以下の説明においては、図3(a)に示した
ように、凸部19がガイド穴18の下端部に位置して、
図2に示したように、攪拌ロッド15と外筒15aとが
最も縮んだ状態を「全屈状態」と称する。また、図3
(b)に示したように、凸部19がガイド穴18の上端
部に位置して、図4に示すように、攪拌ロッド15と外
筒15aとが最も伸びた状態を、「全伸状態」と称す
る。また、ガイド穴18と凸部19との係合により、攪
拌ロッド15と外筒15aとは、その軸線回りに一体に
回転するようになっている。
【0019】この外筒15aには、第一攪拌翼(攪拌
翼)20が上端部に、第二攪拌翼(攪拌翼)21が下端
部に、それぞれ設けられている。これら第一攪拌翼20
と第二攪拌翼21は、平面視、互いに直交するように設
けられている。また、第二攪拌翼21の先端には、効率
よく地盤Gを掻き回すためのビット22,22,…が設
けられている。
【0020】一方、図3(a)に示したように、前記各
攪拌ロッド15の下端面には、効率よく地盤Gを掻き回
すための先行ビット23,23が設けられている。これ
ら先行ビット23は、外筒15aが全屈状態となったと
きに、外筒15aの下端面およびビット22,22,…
よりも下方に突出するようになっている。
【0021】また、攪拌ロッド15の前記凸部19に
は、吐出口24が形成されている。この吐出口24に
は、攪拌ロッド15内を通る図示しないスラリーホース
の一端が接続されている。そして、このスラリーホース
の他端は、固化材を送給するために本体11(図1参
照)に設けられた図示しない固化材供給ポンプに接続さ
れている。そして、固化材供給ポンプからスラリーホー
ス(図示なし)を通じて供給される固化材スラリーが、
この吐出口24から噴出される構成となっている。
【0022】図2に示したように、前記排土機構14
は、攪拌ロッド15,15間に、これらと平行に配設さ
れたスパイラルロッド26を備えた構成とされている。
このスパイラルロッド26の外周面には、一定の外径を
有して螺旋状に連続するスパイラル翼27が形成されて
いる。また、スパイラルロッド26の下端部には、ビッ
ト28a,28a,…を備えた掘削ヘッド28が設けら
れている。このスパイラルロッド26は、図2中符号
(イ)に示した方向に回転したときには、スパイラル翼
27が地盤G中にくい込んでいき、図4中符号(ロ)に
示した方向に回転したときには、スパイラル翼27によ
って地盤G中の土砂を上方に向けて送り出すようになっ
ている。
【0023】スパイラルロッド26は、その上端部が、
前記駆動モータ16と一体に設けられた駆動モータ(駆
動源)29の回転軸に接続されて支持されており、この
駆動モータ29によってその軸線回りに回転駆動される
ようになっている。この駆動モータ29は、前記攪拌ロ
ッド15を回転させるための駆動モータ16と一体に設
けられている。これにより、スパイラルロッド26は、
駆動モータ16に支持された攪拌ロッド15,15と一
体に、支持柱12(図1参照)に沿って上下動自在な構
成となっている。
【0024】なお、スパイラルロッド26を回転駆動さ
せる駆動モータ29と、攪拌ロッド15,15を回転駆
動させる駆動モータ16とは、一体に設けられているも
のの、それぞれ独立した制御機構を備えた構成とされて
いる。これによって、スパイラルロッド26と、攪拌ロ
ッド15,15は、それぞれ別々に独立した回転速度で
作動できるようになっている。そして、駆動モータ29
は、インバーター制御されており、スパイラルロッド2
6の回転速度を、例えば15〜35rpmの範囲で任意
に設定できる調整機構を備えた構成となっている。
【0025】図1に示したように、本体11の後方に
は、引抜きウインチ31が設けられている。引抜きウイ
ンチ31には、ワイヤー32の一端が固定されている。
そしてワイヤー32の他端は、支持柱12の上端部に設
けられた支持部材34に回転自在に軸支されたシーブ3
5,36,および駆動モータ16の上面に回転自在に軸
支されたシーブ37を介して、支持部材34の下面に固
定されている。これにより、ワイヤー32を引抜きウイ
ンチ31で巻き取ると、駆動モータ16、すなわち攪拌
ロッド15,15およびスパイラルロッド26(図2参
照)が支持柱12に沿って上昇するようになっている。
【0026】次に、上記構成の地盤改良装置10を用い
た地盤改良工法について詳細に説明する。まず、地盤G
の所定の箇所に、攪拌ロッド15,15を位置決めす
る。次に、駆動モータ16で攪拌ロッド15,15を回
転駆動させることによって、第一攪拌翼20,20およ
び第二攪拌翼21,21を回転させる。そして、引抜き
ウインチ31を作動させてワイヤー32を繰り出してい
く。すると、削孔・攪拌機構13および排土機構14の
自重によって、第一攪拌翼20,20が回転しつつ地盤
Gに貫入していくので、これにより地盤Gを所定深さま
で削孔する。このとき、図2および図3(a)に示した
ように、第一攪拌翼20,20および第二攪拌翼21,
21が取り付けられた外筒15aは、地盤Gからの反力
により、全屈した状態となっており、攪拌ロッド15の
先端部に設けられた先行ビット23によっても地盤Gを
削孔するようになっている。なお、この削孔時には、固
化材スラリーの吐出は行わない。また、この削孔時に
は、駆動モータ29でスパイラルロッド26を、図2中
符号(イ)の方向に回転駆動させてスパイラル翼27を
地盤Gに食い込ませていくことにより、スパイラルロッ
ド26を地盤G中に貫入させていく。
【0027】第一攪拌翼20,20により所定の深さま
での削孔を終えた後、引抜きウインチ31によりワイヤ
ー32の繰り出しを停止させて、攪拌ロッド15,15
およびスパイラルロッド26の下降を停止させる。そし
て、駆動モータ16の回転方向を切り替え、攪拌ロッド
15,15を逆転させる。そして、攪拌ロッド15,1
5を回転させたままの状態で固化材供給ポンプを一定時
間作動させ、固化材スラリーを吐出口24,24から地
盤G中に噴出させて、改良杭の先端処理を行う。
【0028】次に、駆動モータ29の回転方向を切り替
え、スパイラルロッド26を逆転(図4中符号(ロ)に
示した方向)させる。このときのスパイラルロッド26
の回転速度は、スパイラルロッド26の回転による排土
量が、攪拌ロッド15,15の吐出口24,24からの
固化材スラリーの吐出量に見合った量となるように設定
する。
【0029】そして、固化材スラリーを噴出させつつ攪
拌ロッド15,15およびスパイラルロッド26を回転
させ、これとともに引抜きウインチ31でワイヤー32
を巻き取って攪拌ロッド15,15およびスパイラルロ
ッド26を引き上げていく。このとき、図3(b)およ
び図4に示したように、各攪拌ロッド15の外筒15a
は全伸状態となっており、攪拌ロッド15の先端部に設
けられた先行ビット23は外筒15a内に収納され、吐
出口24は第一攪拌翼20の翼元に位置した状態とな
る。
【0030】攪拌ロッド15,15の吐出口24,24
から吐出された固化材スラリーは、第一攪拌翼20,2
0,第二攪拌翼21,21によって、地盤Gの土砂と攪
拌・混合される。そして、土砂に混合された固化材スラ
リーの水和反応,この水和反応による水和生成物と粘土
鉱物とのイオン交換作用,あるいはポゾラン反応等を主
体とする化学的固結反応によって、土が化学的に固化
し、これによって地盤G中に円柱状の改良杭が造成され
る。また、これとともに、スパイラルロッド26の回転
により、地盤G中の土砂が地上に排出される。このと
き、前記したように、スパイラルロッド26の回転速度
を、固化材スラリーの吐出量に見合った排土量となるよ
うに設定したので、地盤Gの体積は変化しないことにな
る。
【0031】この後、上記の工程を繰り返して、所定の
位置に所定本数の改良杭を造成していくことにより、地
盤Gの改良が完了する。
【0032】上述したように、地盤改良装置10は、第
一攪拌翼20,第二攪拌翼21を備えた攪拌ロッド1
5,15と、スパイラル翼27を備えたスパイラルロッ
ド26とが、互いに平行に、かつそれぞれの軸線方向に
移動自在に設けられ、さらに固化材スラリーを地盤G中
に供給する固化材供給機構が備えられた構成とされてい
る。これにより、駆動モータ16で攪拌ロッド15,1
5を回転させて地盤Gを削孔していき、吐出口24,2
4から地盤G中に供給した固化材スラリーを、第一攪拌
翼20,第二攪拌翼21で地盤G中の土砂と攪拌混合さ
せることにより、地盤Gを改良することができる。そし
て、固化材スラリーの吐出とともに、スパイラルロッド
26を駆動モータ29で回転させることにより、地盤G
中の土砂を排出することができるので、地盤Gの側方変
位を防止することができる。このとき、攪拌ロッド1
5,15を駆動させる駆動モータ16と、スパイラルロ
ッド26を駆動させる駆動モータ29とが、それぞれ独
立して制御されるようになっているので、それぞれを最
適の条件で作動させることができる。これにより、攪拌
ロッド15,15では、要求される地盤Gの改良品質を
得るための回転速度で作動させることができ、スパイラ
ルロッド26では、地盤Gの地質,固化材スラリーの注
入量に対応した排土量を得るための回転速度で作動させ
ることができる。これにより、地盤Gの改良品質と側方
変位の防止という、相反する双方の目的を、施工管理を
特に困難とすることなく満足することができる。
【0033】また、スパイラルロッド26を駆動させる
駆動モータ29は、インバーター制御された調整機構に
よって、スパイラルロッド26の回転速度を任意に調整
できる構成とされている。これにより、改良すべき地盤
Gの地質,固化材の注入量等に応じてスパイラルロッド
26の回転速度を調整することによって、常に最適な排
土量を確保することができ、地盤Gの側方変位はもちろ
んのこと、注入した固化材スラリーの溢れだしを防止す
ることができる。また、改良杭の造成途中で、地盤Gの
地質の変化に対応して固化材スラリーの注入量を変化さ
せる場合等にも、これに応じてスパイラルロッド26の
回転速度を変化させて排土量を変えることができる。
【0034】なお、上記実施例において、地盤改良装置
10を、二本の攪拌ロッド15と、一本のスパイラルロ
ッド26を備えた三軸のものとしたが、もちろんこれに
限るものではなく、攪拌ロッド15とスパイラルロッド
26とを一本づつ備える二軸式の他、攪拌ロッド15,
スパイラルロッド26を複数備える多軸式等としてもよ
い。また、地盤改良装置10によって、改良杭を、一方
向に沿って互いに隣接して造成すれば、地中連続壁を構
築することも可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る地
盤改良装置によれば、地盤改良装置を、地盤中に固化材
を供給する固化材供給機構を備えるとともに、攪拌翼を
備えた攪拌ロッドと、螺旋状に形成されたスパイラル翼
を備えたスパイラルロッドとを互いに平行に設ける構成
とし、かつ、攪拌ロッドの下端部には攪拌翼を設けた外
筒を伸縮自在かつ一体回転可能に備え、攪拌ロッドの下
端には先行ビットを設けられ、外筒のガイド穴に係合す
る凸部に固化材の吐出口を設けた構成とした。これによ
り、攪拌ロッドを回転させつつ地盤に貫入させていき、
固化材供給機構で地盤中に供給した固化材を、攪拌翼で
地盤中の土砂と攪拌混合させることにより、地盤を改良
することができる。このとき、地盤中への固化材の供給
とともに、スパイラルロッドを回転させることにより、
地盤中の土砂を排出することができるので、地盤の側方
変位を防止することができる。しかも、攪拌ロッドと、
スパイラルロッドとに、それぞれ独立して駆動源を備え
る構成とした。これにより、攪拌ロッドとスパイラルロ
ッドとをそれぞれ最適の条件、すなわち、攪拌ロッドで
は、要求される地盤の改良品質を得るための回転速度、
スパイラルロッドでは、地盤の地質,固化材の注入量に
対応した排土量を得るための回転速度、で作動させるこ
とができる。したがって、地盤の改良品質と側方変位の
防止という相反する双方の目的を、施工管理を特に困難
とすることなく満足することができる。
【0036】請求項2に係る地盤改良装置によれば、駆
動源にスパイラルロッドの回転速度を調整する調整機構
を備える構成とした。これにより、改良すべき地盤の地
質,固化材の注入量等に応じてスパイラルロッドの回転
速度を調整すれば、排出する土砂の量を任意に変化させ
ることができるので、様々な地質の地盤において、その
側方変位はもちろんのこと、注入した固化材の溢れだし
を防止することができる。また、改良杭の造成途中で地
盤の地質が変化した場合等にも、これに応じてスパイラ
ルロッドの回転速度を変化させることにより、常に最適
の排土量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地質改良装置の一例を示す図であ
って、装置の概略を示す側面図である。
【図2】前記装置の攪拌ロッドおよびスパイラルロッド
を示す図であって、攪拌ロッドが全屈した状態を示す正
面図である。
【図3】前記攪拌ロッドおよびスパイラルロッドの先端
部を示す正面図である。
【図4】前記攪拌ロッドが全伸した状態を示す正面図で
ある。
【図5】従来の地盤改良装置の一例を示す側面図であ
る。
【図6】従来の地盤改良装置の他の一例を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
10 地盤改良装置 15 攪拌ロッド15a 外筒 16,29 駆動モータ(駆動源)18 ガイド穴 19 凸部 20 第一攪拌翼(攪拌翼) 21 第二攪拌翼(攪拌翼)23 先行ビット 24 吐出口 26 スパイラルロッド 27 スパイラル翼 G 地盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 純二 福岡県福岡市東区香椎台一丁目13ー23 (72)発明者 伊藤 澄雄 福岡県春日市松ヶ丘4ー76 (56)参考文献 特開 平6−158641(JP,A) 特開 平6−158642(JP,A) 特開 平7−292653(JP,A) 特開 昭62−68917(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 3/12 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤中の土砂に固化材を供給する固化材
    供給機構が備えられるとともに、先端部に地盤を攪拌す
    る攪拌翼を備えた攪拌ロッドと、外周面に沿って螺旋状
    に形成されたスパイラル翼を備えて前記攪拌ロッドと平
    行に延在するスパイラルロッドとが、それぞれその軸線
    方向に移動自在に設けられ、前記攪拌ロッドとスパイラ
    ルロッドには、各々を軸線回りに回転駆動させる駆動源
    がそれぞれに独立して備えられた構成とされ、前記攪拌
    ロッドの下端部には外筒が備えられているとともに、該
    外筒は、その周面に形成されている上下方向に延在する
    一定長のガイド穴に、前記攪拌ロッドの外周面に形成さ
    れている凸部を係合させることで、前記ガイド穴の長さ
    の範囲内で攪拌ロッドに対して伸縮自在かつ軸線回りに
    一体に回転可能とされ、その外筒に前記攪拌翼が設けら
    れているとともに、前記攪拌ロッドの下端には前記外筒
    の下端より下方に突出可能な先行ビットが設けられ、前
    記凸部には固化材の吐出口が設けられていることを特徴
    とする地盤改良装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の地盤改良装置において、
    前記駆動源には、前記スパイラルロッドの回転速度を調
    整する調整機構が備えられていることを特徴とする地盤
    改良装置。
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