JP3309622B2 - 高周波電源装置 - Google Patents
高周波電源装置Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は高周波電源装置に関し、
特に、負荷となるタンク回路の周波数及び位相を合わせ
るための同期回路を備えた高周波電源装置に関する。
特に、負荷となるタンク回路の周波数及び位相を合わせ
るための同期回路を備えた高周波電源装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】誘導加熱等に使用される高周波電源で、
インバータを使用した高周波電源装置においては、電力
を供給する負荷は、タンク回路のようにＬＣＲ直列共振
回路を有する高周波負荷回路であり、インバータの出力
周波数は常にこのタンク回路の共振周波数に同期する制
御が行われる。
インバータを使用した高周波電源装置においては、電力
を供給する負荷は、タンク回路のようにＬＣＲ直列共振
回路を有する高周波負荷回路であり、インバータの出力
周波数は常にこのタンク回路の共振周波数に同期する制
御が行われる。
【０００３】図２はこの高周波電源装置の従来の回路構
成図で、交流電源ＡＣの交流電力を直流に変換するコン
バータ２１と、直流リアクトルＬ及び直流コンデンサＣ
による平滑回路で平滑された直流電力を交流電力に変換
する電圧形のインバータ２２と、該インバータ２２の出
力電流を検出する変成器ＣＴと、この変成器ＣＴにより
検出した検出電流からインバータの出力周波数を検出
し、ＰＬＬ（フェースロックループ）回路２３を介して
インバータ２２の出力周波数を制御する周波数制御回路
２４と、コンバータの出力を制御する出力制御回路２５
とから構成され、高周波負荷回路のタンク回路２６に高
周波電力を供給する。
成図で、交流電源ＡＣの交流電力を直流に変換するコン
バータ２１と、直流リアクトルＬ及び直流コンデンサＣ
による平滑回路で平滑された直流電力を交流電力に変換
する電圧形のインバータ２２と、該インバータ２２の出
力電流を検出する変成器ＣＴと、この変成器ＣＴにより
検出した検出電流からインバータの出力周波数を検出
し、ＰＬＬ（フェースロックループ）回路２３を介して
インバータ２２の出力周波数を制御する周波数制御回路
２４と、コンバータの出力を制御する出力制御回路２５
とから構成され、高周波負荷回路のタンク回路２６に高
周波電力を供給する。
【０００４】ＰＬＬ回路２３は、図３に示すように２つ
の異なった周波数ＡとＢの位相信号を位相差検出器３１
に入力して位相差を検出し、その検出信号を偏差増幅器
３２で増幅して、電圧−周波数変換器（電圧制御発信
器）３３で、周波数に変換して出力信号Ｃを出力し、こ
の出力信号でインバータのゲート等を制御してＡとＢの
周波数と位相を合わせる。
の異なった周波数ＡとＢの位相信号を位相差検出器３１
に入力して位相差を検出し、その検出信号を偏差増幅器
３２で増幅して、電圧−周波数変換器（電圧制御発信
器）３３で、周波数に変換して出力信号Ｃを出力し、こ
の出力信号でインバータのゲート等を制御してＡとＢの
周波数と位相を合わせる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】以上のようにインバー
タ２２の高周波出力電流を検出して位相を検出し、タン
ク回路２６の共振周波数に見合った形でインバータのゲ
ート駆動信号を生成し、インバータを常に負荷側の共振
周波数で動作させているが、ＰＬＬ回路はＡ，Ｂの互い
の周波数の差が近い場合は時間変化に対する線形要素と
して扱えるが、周波数差が大きいと、非線形となり、同
期がとれなくなる。
タ２２の高周波出力電流を検出して位相を検出し、タン
ク回路２６の共振周波数に見合った形でインバータのゲ
ート駆動信号を生成し、インバータを常に負荷側の共振
周波数で動作させているが、ＰＬＬ回路はＡ，Ｂの互い
の周波数の差が近い場合は時間変化に対する線形要素と
して扱えるが、周波数差が大きいと、非線形となり、同
期がとれなくなる。
【０００６】即ち、図４は周波数差が小さい場合の位相
差検出の説明図であるが、互いに電流零クロス比較によ
って位相検出しているので、検出信号Ｃは時間変化に対
して線形となる。
差検出の説明図であるが、互いに電流零クロス比較によ
って位相検出しているので、検出信号Ｃは時間変化に対
して線形となる。
【０００７】一方図５には周波数差が大きい場合の位相
差検出の説明図で、信号Ｃは時間変化に対して線形とは
ならず非線形となる。
差検出の説明図で、信号Ｃは時間変化に対して線形とは
ならず非線形となる。
【０００８】従って、インバータの動作周波数範囲とタ
ンク回路の共振周波数に制約があった。
ンク回路の共振周波数に制約があった。
【０００９】以上の点に鑑み本発明は、この制約の無い
高周波電源装置を提供することを目的とする。
高周波電源装置を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明において、上記の
課題を解決するための手段は、可変直流電源の直流電力
をインバータのゲートを制御して可変高周波電力に変換
し、該高周波電力を高周波負荷回路に供給する高周波電
源装置において、あらかじめ設定した基準周波数の信号
を電圧−周波数変換回路を介して前記インバータのゲー
トに与えて基準周波数をインバータから出力させるゲー
ト制御手段と、前記インバータの出力電流から高周波負
荷回路の周波数を検出しインバータのゲートを制御して
駆動周波数と高周波負荷回路の周波数とを合わせる周波
数制御手段と、前記インバータの出力電流の位相とイン
バータ駆動位相を検出してインバータ出力電流とインバ
ータ出力電圧が同相になるように制御する位相制御手段
とを備えたことを特徴とする。
課題を解決するための手段は、可変直流電源の直流電力
をインバータのゲートを制御して可変高周波電力に変換
し、該高周波電力を高周波負荷回路に供給する高周波電
源装置において、あらかじめ設定した基準周波数の信号
を電圧−周波数変換回路を介して前記インバータのゲー
トに与えて基準周波数をインバータから出力させるゲー
ト制御手段と、前記インバータの出力電流から高周波負
荷回路の周波数を検出しインバータのゲートを制御して
駆動周波数と高周波負荷回路の周波数とを合わせる周波
数制御手段と、前記インバータの出力電流の位相とイン
バータ駆動位相を検出してインバータ出力電流とインバ
ータ出力電圧が同相になるように制御する位相制御手段
とを備えたことを特徴とする。
【００１１】
【作用】本発明は上述のように構成しているので、始動
時は可変直流電源を制御して出力を最低とし、ゲート制
御手段によりあらかじめ設定した基準周波数でインバー
タのゲートを制御して基準周波数を出力し、インバータ
起動後のインバータ出力電流から高周波負荷回路の周波
数を検出し、周波数制御手段により、インバータ駆動周
波数と高周波負荷回路の周波数を合わせ、次に、位相制
御手段により、インバータ駆動位相とインバータの出力
電圧の位相を検出して、インバータ出力電流とインバー
タ出力電圧が同相となるように制御して力率を１として
負荷に効果的な電力を供給する。
時は可変直流電源を制御して出力を最低とし、ゲート制
御手段によりあらかじめ設定した基準周波数でインバー
タのゲートを制御して基準周波数を出力し、インバータ
起動後のインバータ出力電流から高周波負荷回路の周波
数を検出し、周波数制御手段により、インバータ駆動周
波数と高周波負荷回路の周波数を合わせ、次に、位相制
御手段により、インバータ駆動位相とインバータの出力
電圧の位相を検出して、インバータ出力電流とインバー
タ出力電圧が同相となるように制御して力率を１として
負荷に効果的な電力を供給する。
【００１２】
【実施例】以下、本発明を図面に示す一実施例に基づい
て説明する。図１は本発明の一実施例の回路構成図で、
図２と同一又は相当部分には、これと同じ符号を付して
説明を省略する。
て説明する。図１は本発明の一実施例の回路構成図で、
図２と同一又は相当部分には、これと同じ符号を付して
説明を省略する。
【００１３】図１において、１は基準周波数設定回路，
２は電圧−周波数変換回路，３は分周回路，４はゲート
回路で、これらの回路でゲート制御手段を形成し、イン
バータ２２のゲートを駆動しあらかじめ設定した基準周
波数を出力させる。
２は電圧−周波数変換回路，３は分周回路，４はゲート
回路で、これらの回路でゲート制御手段を形成し、イン
バータ２２のゲートを駆動しあらかじめ設定した基準周
波数を出力させる。
【００１４】６は電流検出回路で、インバータ２２の出
力電流を検出する。７はインバータの出力電流から周波
数を検出する周波数検出回路、８は第１の比較回路で、
周波数検出回路７の検出周波数と基準周波数設定回路１
の基準周波数とを比較し、その偏差の周波数をＦ／Ｖ回
路９に入力し、このＦ／Ｖ回路９で偏差周波数に比例し
た電圧信号に変換する。１０は第２の比較回路で、Ｆ／
Ｖ変換回路９の出力信号と基準周波数設定回路１の基準
信号とを入力し、基準周波数の補正を行う。これら周波
数検出回路７と第１の比較回路８およびＦ／Ｖ変換回路
９とで周波数制御手段を形成する。
力電流を検出する。７はインバータの出力電流から周波
数を検出する周波数検出回路、８は第１の比較回路で、
周波数検出回路７の検出周波数と基準周波数設定回路１
の基準周波数とを比較し、その偏差の周波数をＦ／Ｖ回
路９に入力し、このＦ／Ｖ回路９で偏差周波数に比例し
た電圧信号に変換する。１０は第２の比較回路で、Ｆ／
Ｖ変換回路９の出力信号と基準周波数設定回路１の基準
信号とを入力し、基準周波数の補正を行う。これら周波
数検出回路７と第１の比較回路８およびＦ／Ｖ変換回路
９とで周波数制御手段を形成する。
【００１５】１１は位相制御回路でインバータ２２の出
力電流を電流検出回路６で検出した電流から、電流零ク
ロス比較器によって位相を検出し、この検出した位相
と、位相設定回路１２の位相設定信号とを比較し、その
位相差の信号を第２の比較回路１０に入力する。また、
この位相制御回路１１にはゲート回路４からのインバー
タ駆動周波数信号が入力されインバータの出力電流とイ
ンバータの出力電圧の位相を合わせる制御が行われる。
これら電流検出回路６，位相制御回路１１，位相設定回
路１２およびゲート回路からの入力回路により位相制御
手段が形成される。なお、図中５はスタート回路を示し
ている。
力電流を電流検出回路６で検出した電流から、電流零ク
ロス比較器によって位相を検出し、この検出した位相
と、位相設定回路１２の位相設定信号とを比較し、その
位相差の信号を第２の比較回路１０に入力する。また、
この位相制御回路１１にはゲート回路４からのインバー
タ駆動周波数信号が入力されインバータの出力電流とイ
ンバータの出力電圧の位相を合わせる制御が行われる。
これら電流検出回路６，位相制御回路１１，位相設定回
路１２およびゲート回路からの入力回路により位相制御
手段が形成される。なお、図中５はスタート回路を示し
ている。
【００１６】次に動作を説明すると、最初にインバータ
を始動させるときは、コンバータ２１のゲートを出力制
御回路２５により位相制御して出力を最小とし、スター
ト回路５を操作して基準周波数設定回路１で設定された
基準周波数で運転する。始動後、インバータ２２の出力
電流からタンク回路２６の周波数を周波数検出回路７で
検出し、Ｆ／Ｖ変換回路９を介して第２の比較回路１０
に基準周波数の補正信号として入力し、電圧−周波数変
換回路２，分周回路３およびゲート回路４を介してイン
バータ２２の駆動周波数をタンク回路２６の共振周波数
に合わせる。
を始動させるときは、コンバータ２１のゲートを出力制
御回路２５により位相制御して出力を最小とし、スター
ト回路５を操作して基準周波数設定回路１で設定された
基準周波数で運転する。始動後、インバータ２２の出力
電流からタンク回路２６の周波数を周波数検出回路７で
検出し、Ｆ／Ｖ変換回路９を介して第２の比較回路１０
に基準周波数の補正信号として入力し、電圧−周波数変
換回路２，分周回路３およびゲート回路４を介してイン
バータ２２の駆動周波数をタンク回路２６の共振周波数
に合わせる。
【００１７】次に、インバータの出力電流の位相を電流
検出回路６で検出し、この位相信号と、ゲート回路４の
ゲート信号から検出された位相信号とが位相制御回路１
１に入力され、この位相制御回路１１で位相差が検出さ
れ、この位相差の信号が補正信号として電圧−周波数変
換回路２に入力され、ゲート回路４を介してインバータ
２２が制御され、その出力電圧がインバータの出力電流
と同位相（力率１）となるように制御される。
検出回路６で検出し、この位相信号と、ゲート回路４の
ゲート信号から検出された位相信号とが位相制御回路１
１に入力され、この位相制御回路１１で位相差が検出さ
れ、この位相差の信号が補正信号として電圧−周波数変
換回路２に入力され、ゲート回路４を介してインバータ
２２が制御され、その出力電圧がインバータの出力電流
と同位相（力率１）となるように制御される。
【００１８】なお、本実施例においては、出力を制御す
る直流電源はコンバータ２１を出力制御回路２５で位相
制御した場合について説明したが、チョッパ回路を使用
して直流電圧を可変するようにしてもよい。
る直流電源はコンバータ２１を出力制御回路２５で位相
制御した場合について説明したが、チョッパ回路を使用
して直流電圧を可変するようにしてもよい。
【００１９】
【発明の効果】本発明は以上のように構成しているの
で、 （１）インバータの出力を最小として基準周波数にて初
期運転ができるので、高周波インバータの始動が容易に
行うことができる。
で、 （１）インバータの出力を最小として基準周波数にて初
期運転ができるので、高周波インバータの始動が容易に
行うことができる。
【００２０】（２）インバータの出力電流と出力電圧と
を同相になるように制御するので、力率が１となり効果
的な電力の供給が可能となる。
を同相になるように制御するので、力率が１となり効果
的な電力の供給が可能となる。
【００２１】（３）ＰＬＬ回路を使用せずインバータの
基準の位相設定及び周波数設定を行って制御しているの
で、広範囲の周波数に対しても同期がとれる。
基準の位相設定及び周波数設定を行って制御しているの
で、広範囲の周波数に対しても同期がとれる。
【００２２】等の効果を奏するものである。
【図１】本発明の一実施例の回路構成図。
【図２】従来の高周波電源装置の回路構成図。
【図３】ＰＬＬ回路の基本ループ。
【図４】周波数差が小さいときの位相検出説明図。
【図５】周波数差が大きいときの位相検出説明図。
１…基準周波数設定回路 ２…電圧−周波数変換回路 ３…分周回路 ４…ゲート回路 ５…スタート回路 ６…電流検出回路 ７…周波数検出回路 ８…第１の比較回路 ９…Ｆ／Ｖ変換回路 １０…第２の比較回路 １１…位相制御回路 １２…位相設定回路 ２１…コンバータ ２２…インバータ ２５…出力制御回路 ２６…タンク回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−81180（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−12380（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−318560（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−284735（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H02M 7/48 B23K 13/08
Claims (1)
- 【請求項１】 交流電力を直流に変換するコンバータ
と、このコンバータによって変換された直流を高調波電
力に変換して高調波負荷回路に出力するインバータと、
このインバータのゲートを制御するためのゲート制御手
段を備えた高調波電源装置において、 前記インバータ始動時にコンバータの出力電圧を最小と
する出力制御回路をコンバータに設けると共に、前記イ
ンバータ始動時には予め設定した基準周波数をゲート制
御手段を介してインバータのゲートに出力する基準周波
数設定回路と、インバータ始動後のインバータ出力電流
から前記高調波負荷回路の周波数を検出する周波数検出
回路と、この周波数検出回路の出力周波数と前記基準周
波数設定回路の出力周波数との偏差信号を電圧信号に変
換し、変換された信号と基準周波数設定回路との偏差信
号を前記ゲート制御手段に出力して基準周波数を補正す
るＦ／Ｖ変換回路と、前記インバータの出力電流の位相
信号と前記ゲート制御手段よりのインバータ駆動周波数
信号を導入し 、インバータの出力電流とインバータの出
力電圧との位相が同相になるようゲート制御手段に出力
する位相制御手段とを備えたことを特徴とした高周波電
源装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02897195A JP3309622B2 (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | 高周波電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02897195A JP3309622B2 (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | 高周波電源装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08223924A JPH08223924A (ja) | 1996-08-30 |
| JP3309622B2 true JP3309622B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=12263313
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP02897195A Expired - Fee Related JP3309622B2 (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | 高周波電源装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3309622B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4764991B2 (ja) * | 2005-06-09 | 2011-09-07 | 富士電機株式会社 | コンタクト式電縫管溶接電源装置 |
| JP2007159175A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-21 | Denki Kogyo Co Ltd | 電流型インバータ装置およびその制御方法 |
| CN107516994B (zh) * | 2017-10-10 | 2019-10-25 | 厦门市爱维达电子有限公司 | 一种基于磁隔离的自供电逆变器igbt驱动装置 |
| JP6957061B1 (ja) * | 2020-12-01 | 2021-11-02 | 大西 徳生 | 三相誘導性負荷電流制御法 |
| JP7351868B2 (ja) * | 2021-03-24 | 2023-09-27 | 島田理化工業株式会社 | インバータ装置およびインバータ装置の制御方法ならびにビレットヒーター |
-
1995
- 1995-02-17 JP JP02897195A patent/JP3309622B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08223924A (ja) | 1996-08-30 |
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