JP3285041B2 - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents
インクジェットヘッドの製造方法Info
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Description
紙等に印字記録を行なうインクジェットヘッドの製造方
法に関する。
ズルオリフィスは、ノズル開口部即ち、インク液滴吐出
面の直径が30μから80μの範囲である。このような
微細な穴加工を行う為、従来採用されている方法は、材
料として金属のプレートを用いる場合、電鋳法、プレス
加工、エッチング、放電加工等が知られている。
形、エッチング、あるいは、感光性樹脂を用いて形成す
る方法が公知である。また、特開平1−108056で
は、エキシマレーザーによる加工方法が開示されてい
る。
術では、高密度なノズル列配置を実現し、かつインク液
滴飛翔特性を満足せしめるノズルプロフィールを得られ
なかった。これらについて説明する。
度、優れた印字品質、静粛性などから広く使用されてい
る。これに伴い、更なる印字品質の改善が求められてい
る。印字品質の改善を実現するためには、インク液滴の
吐出密度を上げることが必須である。その場合、最善の
手段は、ノズル及び液滴発生手段の配置密度を上げるこ
とである。
従来の技術でもある程度可能である。しかしながら、従
来の方法では高密度配置とインク液滴飛翔安定性は、相
反する特性となる。これは、ノズル配置密度を上げるた
めに、ノズルプロフィールに囲まれる体積(以下、ノズ
ル体積と略する)が減少するためである。図6を用いて
説明する。
ンクジェットヘッドの主要断面図を示す。従来のノズル
形成部材101は、複数のノズル開口部111を持つ。
ノズル開口部111には、圧力室205が対応する。圧
力室205は、圧力発生素子208が連接されている。
において、圧力発生素子208が、駆動信号により変位
し、インク滴301がノズル開口部111より吐出す
る。図6(c)は、インク滴301吐出後、圧力発生素
子201が待機状態に復帰した状態である。圧力室20
5のインク圧力が減少するため、ノズル開口部111よ
り気泡401を吸入し、メニスカスを形成する。この
後、徐々にインクが供給され、図6(a)の状態に復帰
する。
の外部にまで拡大したメニスカスは極めて不安定であ
る。このようなメニスカスは、圧力室内に独立した気泡
の発生を起こしたり、飛翔液滴量の減少という不具合を
引き起こす。
翔するインク液滴量の3倍以上のノズル体積が必要とさ
れている。配置密度を上げつつ、ノズル体積を十分取る
ためには、ピッチ方向に短径を持つ楕円断面のノズルプ
ロフィールが最も適する。
方向を安定させるため真円であることが好ましい。これ
は、ノズル開口部円周から受ける表面張力を全方向につ
いて均一にするためである。
プロフィールは楕円であるノズルオリフィスが、優良な
印字品質を得るための最良の手段であることが言える。
を実現できるのは、金属材料に関しては、放電加工、樹
脂材料に対しては、射出成形、及び特開平1−1080
56で開示されているエキシマレーザーを使う方法であ
る。
が微細であり使用する刃具の消耗が激しい。射出成形も
同様に、精密な型精度を長期にわたり確保することがで
きない。
エキシマレーザーを使う方法は、レーザー照射中に、レ
ーザーのパルスと連動した精密な揺れ運動を被加工材料
に与える必要がある。これは、エキシマレーザー照射面
が常に傾斜していることを示し、絶対的な照射エネルギ
ーが不均一になる。このため均一な加工が困難である。
このような複雑な工程は、安価かつ容易にノズル形成部
材を製造する方法とは言い難い。
るために本発明においては、複数のノズルオリフィスを
持つノズル形成部材と、前記ノズルオリフィスと連通す
る圧力室と、前記圧力室に対応して配置されたインク液
滴発生手段とを備えたインクジェットヘッドの製造方法
において、レーザー光源の発光面からのレーザー光を平
凹円筒レンズにより一軸方向にのみ拡散させ、マスクに
より所定領域に絞ったレーザー光を集光用レンズにより
収光し、その非焦点領域を前記ノズル形成部材の前記圧
力室と連通する側の表面に照射し、前記レーザー光の焦
点面により前記ノズル形成部材のインク吐出側の面に真
円部を、また前記レーザー光の非焦点面により前記真円
部から前記圧力室側に連続的に変化する楕円部を同時に
形成するようにした。
方法の一例の概念図を示す。図1に基づき、本発明につ
いて説明する。
は、材質がポリイミドで、厚み0.1mmのフィルムを
使用した。ノズルプロフィールは、ノズル開口部100
が直径0.04mmの真円で、入口が短径0.04mm
×長径0.1mmの楕円である。
ー装置である。本実施例で使用した装置は、ラムダ・フ
ィジック社製LPX−110iである。この装置で、K
rFガスを用い、波長248nmを50Hzで発光させ
た。レーザー光の出力部分11は、12×23mmの長
方形で、面発光で平行光を出力する。発光面11の大き
さは、高さ12mm×幅23mmである。
て出力される。発光面11から出力された光は、平凹円
筒レンズ2により、一軸方向のみ拡散される。平凹円筒
レンズ2を通過した光は、マスク3により、加工に必要
な光路のみに絞られる。その後、両凸レンズ4により縮
小、収光され、被加工物に照射される。
平凹円筒レンズ2は、焦点距離が−2000mmであ
る。従って、平凹円筒レンズから出力される光は、一軸
方向にのみ、角度にして0.3度拡散する。
厚みの板により製作されている。材質としてチタン−銅
合金を選択したのは、熱伝導性がよく、レーザー光の長
期照射に耐えるからである。マスク3にはφ0.4mm
の真円のパターン31があいており、ここからレーザー
光が通過する。
離75.6mmの両凸レンズ4を置く。焦点面は次式に
より算出される。
≒83(単位mm) 即ち、レーザー光はレンズ4より約83mm離れた位置
で焦点を結ぶ。また、マスク3〜レンズ4距離Aと、レ
ンズ4〜焦点面距離Bの比率から縮小率が算出できる。
0.1倍であり、φ0.04mmとなる。
一軸方向のみ広がっている。このため、焦点面よりレン
ズに近付くに従い、楕円断面を持つことになる。レンズ
4の主平面上での長径は次式により計算される。
2)≒8.8(単位mm) レンズ4により収光された光路の持つ開き角度を長径側
α、短径側βとすると、 tanα=(8.8−0.04)/83/2 tanβ=(0.4−0.04)/83/2 であるから、α≒3度、β≒0.1度となる。これらよ
り、焦点面からレンズ4に近付いていく時の楕円直径が
算出できる。
わせた位置51から、0.47mmレンズに近付いた位
置50での光路断面が、短径0.04mm×長径0.1
mmの楕円となる。
なる位置50に置き、エキシマレーザー光を70パルス
照射した。被加工物は、加工速度0.7μ/パルスで加
工され、深さ50μの楕円形状が形成された。その後、
焦点面に合わせた位置51に被加工物を移動し、更に8
0パルス照射した。これによりφ0.4mmのノズル開
口部を形成した。被加工物をピッチ送りしつつ、以上の
動作を繰り返すことで、ノズル形成部材を得た。
部材110の断面を含む斜視図を示す。ノズル形成部材
110には、楕円光路断面となる位置50で加工したプ
ロフィール102と、焦点面に合わせた位置51で加工
したプロフィール101からなる、ノズルが加工されて
いる。また、ノズルのピッチは、180dpi即ち14
1μである。
ジェットヘッドの一例の概念図を示す。固定板209に
圧力発生素子208が固定してある。圧力発生素子は本
実施例においては、積層圧電素子を用いている。
02の振動板204に接合されている。流路基板202
の厚肉部212にノズル形成部材110が接合されてい
る。インクは、インクタンクより、パイプ255を通じ
流路基板202の流路207に導かれ、供給口206を
通り、振動板204とノズル形成部材110の間に充填
される。
ると、圧力発生素子208は、振動板204を振動さ
せ、インク圧力を高める。これにより、ノズル開口部1
00よりインク滴が吐出される。
である。また、図2のノズル形成部材のノズル体積を算
出すると、約0.3μccである。
クジェットヘッドは、ノズル体積が大きいため、インク
吐出後のインク液のメニスカスが安定し、気泡を引き込
むことがない。このため、従来より安定した飛翔特性を
得られるようになった。
基本的な構成は、前記の実施例と同様である。マスク3
は、φ0.4mmのパターン31を持つ。また、レンズ
41として、焦点距離25.4mmの両凸レンズを用い
ている。
300mm、レンズ4〜焦点面までの距離BBは12.
8mmである。この光学系の縮小率は1/100であ
り、前述の角度α、βはそれぞれ17度、5度となる。
0.1mmのポリイミドフィルムを用いた。被加工物を
ノズル開口部100を焦点面に一致させた位置61に置
いたとき、被加工物内部での光路は、入口が、短径0.
06mm×長径0.1mmの楕円で、出口がφ0.4m
mの真円となる。
置いた被加工物に対し、レーザー光を150パルス照射
する。これにより、楕円から真円に連続的に変化する断
面を持つノズルオリフィスが加工できた。これを、被加
工物をピッチ送りしつつ繰り返すことで、ノズル形成部
材を得た。
面を含む斜視図を示す。ノズル体積は約0.3μccで
ある。このノズル形成部材を、やはり、図3で示したイ
ンクジェットヘッドに使用した。このインクジェットヘ
ッドも前記実施例と同様に、安定したインク滴の飛翔を
得ることができた。
密度配列に適した圧力室側が楕円で、インク滴吐出側が
真円のノズルオリフィスを同時に形成することができ、
コストの低減を図ることができる。
念図。
材の断面を含む斜視図。
たインクジェットヘッドの構成を示す概念図。
成部材の断面を含む斜視図。
した、インクジェットヘッドの主要断面図。
物の位置 100 ノズル開口部 110 本発明の製造方法によるノズル形成部材 101 従来の製造方法によるノズル形成部材 202 流路基板 204 振動板 205 圧力室 206 インク供給口 207 インク流路 208 圧力発生素子 209 固定板 210 ケース 212 流路基板厚肉部分 220 圧力発生素子駆動回路 255 インク供給パイプ 301 インク液滴 401 気泡
Claims (2)
- 【請求項1】 複数のノズルオリフィスを持つノズル形
成部材と、前記ノズルオリフィスと連通する圧力室と、
前記圧力室に対応して配置されたインク液滴発生手段と
を備えたインクジェットヘッドの製造方法において、 レーザー光源の発光面からのレーザー光を平凹円筒レン
ズにより一軸方向にのみ拡散させ、マスクにより所定領
域に絞ったレーザー光を集光用レンズにより収光し、そ
の非焦点領域を前記ノズル形成部材の前記圧力室と連通
する側の表面に照射し、前記レーザー光の焦点面により
前記ノズル形成部材のインク吐出側の面に真円部を、ま
た前記レーザー光の非焦点面により前記真円部から前記
圧力室側に連続的に変化する楕円部を同時に形成するこ
とを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 - 【請求項2】 前記ノズル形成部材を一定ピッチで移動
させて複数の前記ノズルオリフィスを形成する請求項1
に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP14032992A JP3285041B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | インクジェットヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05330059A JPH05330059A (ja) | 1993-12-14 |
JP3285041B2 true JP3285041B2 (ja) | 2002-05-27 |
Family
ID=15266292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP14032992A Expired - Fee Related JP3285041B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | インクジェットヘッドの製造方法 |
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JP (1) | JP3285041B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10324439B4 (de) * | 2003-05-28 | 2008-01-31 | Lasertec Gmbh | Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines Gesenks |
CN113579387A (zh) * | 2021-07-19 | 2021-11-02 | 苏州励上自动化科技有限公司 | 一种用于激光焊锡的光斑匀化***及方法 |
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1992
- 1992-06-01 JP JP14032992A patent/JP3285041B2/ja not_active Expired - Fee Related
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