JP3279427B2 - ポリカーボネート系樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定な化合物である
2,5−ビス〔5'−t−ブチルベンゾチアゾリル(2) 〕チ
オフェンを含有する着色の無いポリカーボネート系樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術と発明が解決しようとする課題】本発明の高
分子量ポリカーボネートは、幅広い用途、特に射出成形
用又は窓ガラスの代わりのガラスシートとしての用途を
有する汎用エンジニアリングサーモプラスチックであ
る。ポリカーボネートは、一般的に耐熱性、透明性、耐
衝撃性に優れていると言われている。
【0003】ポリカーボネートの製造法は、2価ヒドロ
キシ化合物とホスゲンを界面重縮合させて反応させるホ
スゲン法、あるいは2価ヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
テルを溶融状態で反応させるエステル交換法などが一般
的に知られている。
【0004】エステル交換法における代表的な例として
は、2価フェノールと炭酸ジエステルにエステル交換触
媒を加えて、加熱減圧下、フェノールを留出させながら
プレポリマーを合成し、最終的に高真空下、 290℃以上
に加熱してフェノールを留出させ高分子量のポリカーボ
ネートを得る(米国特許第 4345062号) 方法が挙げられ
る。
【0005】エステル交換法では、効率よく反応を進行
させるために、反応初期段階では通常の攪拌翼を有する
槽型反応器にてプレポリマーを合成し、引き続いてベン
ト付き横型押出器のような装置において重縮合反応を行
い、高分子量のポリカーボネートを製造することが知ら
れている。
【0006】しかしながら、高分子量のポリカーボネー
トは他のエンジニアリングプラスチックとは異なって溶
融粘度が極めて大きいため、反応条件として 280℃以上
の高温を必要とし、また、沸点の高い1価ヒドロキシ化
合物を留去させるために高真空(1〜10-2torr) を必要
とするため、生成するポリカーボネートの色相に好まし
くない影響を及ぼすという問題点があった。
【0007】「ポリカーボネート樹脂」第3版日刊工業
新聞社 P.64 には、アルカリ性触媒を用いるとモノマー
であるビスフェノールAが分解し、着色物質や樹脂状物
を生成することが記載されている。また、生成したポリ
カーボネートは、高温でアルカリの作用を受けてKolbe-
Schmitt 反応に似た副反応により、分岐や架橋を生成す
ることも記載されている。
【0008】このため、2価ヒドロキシ化合物と炭酸ジ
エステルとをエステル交換触媒の存在下で重縮合反応さ
せて、得られるポリカーボネートは、色相が優れている
ことが強く望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、溶融重縮
合で得られたポリカーボネート樹脂に特定な化合物2,5
−ビス〔5'−t−ブチルベンゾチアゾリル(2) 〕チオフ
ェンを添加することにより、色相の優れるポリカーボネ
ート系樹脂組成物が得られることを見出した。
【0010】即ち、本発明は、ポリカーボネート樹脂に
下記の一般式(I) で示される2,5−ビス〔5'−t−ブチ
ルベンゾチアゾリル(2) 〕チオフェンを含有することを
特徴とするポリカーボネート系樹脂組成物に関する。
【0011】
【化3】
【0012】更に、本発明は、ポリカーボネート樹脂に
2,5−ビス〔5'−t−ブチルベンゾチアゾリル(2) 〕チ
オフェンおよび可塑剤を含有することを特徴とするポリ
カーボネート系樹脂組成物に関する。
【0013】2,5−ビス〔5'−t−ブチルベンゾチア
リル(2) 〕チオフェンの添加量としては、ポリカーボネ
ート樹脂 100重量部に対して、5〜500ppmの範囲が好ま
しい。添加量が5ppm 未満であると色相を改善する効果
はなく、500ppmを越えると青味がかった色調となるだけ
でなく、やや白濁して透明性を損なう。
【0014】尚、フィルムやシートを成形する際には可
塑剤を用いることが好ましい。可塑剤の代表例として
は、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチ
ルフタレート、ジヘプチルフタレート、2−エチルヘキ
シルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソ
デシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソ
ノニルフタレート、トリ−2−エチルヘキシルトリメリ
テート、ジシクロヘキシルフタレートなどが挙げられる
が、特に好ましくはジシクロヘキシルフタレートであ
る。
【0015】可塑剤の添加量としては、ポリカーボネー
ト樹脂 100重量部に対して、50〜5,000ppmの範囲が好ま
しい。添加量が50ppm 未満であると均一な分散性が悪く
なり、5,000ppmを越えるとポリカーボネート樹脂からブ
リードして、外観を損ねるばかりでなく、ガラス転移点
が低下しすぎてポリカーボネート樹脂としての機械的特
性を損ねる。
【0016】以下に一般的なエステル交換触媒存在下、
溶融重縮合で得られるポリカーボネート樹脂の製造法に
ついて具体的に説明する。
【0017】2価ヒドロキシ化合物の代表例としては、
下記の一般式 (1)〜(4) で表される化合物の中から選ば
れる化合物が挙げられる。
【0018】
【化4】
【0019】一般式(1) に分類されるビスフェノールと
して、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メ
チルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)オクタン、4,4’−ジヒドロキシ−2,2,2−
トリフェニルエタン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどが挙げられ
る。
【0020】一般式(2) に分類されるビスフェノールと
して、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−
イソプロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシ−3−sec-ブチルフェニル)プロパン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシ−3− tert-ブチルフェニ
ル)プロパンなどが挙げられる。
【0021】一般式(3) に分類されるビスフェノールと
して、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p
−ジイソプロピルベンゼン、1,1’−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンなどが
挙げられる。
【0022】一般式(4) に分類されるビスフェノールと
して、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサンなどが挙げられる。
【0023】これらの中では、特に2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。
【0024】さらに、上記の一般式 (1)〜(4) で表され
る化合物の中から選ばれる2種又は3種以上の2価ヒド
ロキシ化合物を組み合わせた共重合ポリカーボネートを
製造することも可能である。
【0025】また、炭酸ジエステルの代表例としては、
ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビ
ス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカー
ボネート、ジナフチルカーボネート、ジエチルカーボネ
ート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネート、
ジシクロヘキシルカーボネートなどが用いられる。これ
らのうち特にジフェニルカーボネートが好ましい。
【0026】本発明でポリカーボネートを製造するに際
して、上記のような炭酸ジエステルは、反応系中に存在
する2価ヒドロキシ化合物と当モル必要である。一般に
高分子量のポリカーボネートを生成するためには、カー
ボネート化合物1モルと2価ヒドロキシ化合物1モルが
反応しなければならない。ジフェニルカーボネートを用
いた場合、フェノール2モルが前記反応によって生じ
る。これら2モルのフェノールは反応系外に留出され
る。このようにして得られるポリカーボネートの粘度
〔η〕は 0.2〜0.8 dl/gである。
【0027】しかしながら、生成した1価ヒドロキシ化
合物を反応を進めるために系外へ留出させる際、同時に
モノマーである炭酸ジエステルも留去してしまう場合が
あるために、用いられる炭酸ジエステルは2価フェノー
ル1モルに対して、1.01〜1.5 モル、好ましくは 1.015
〜1.20モルの量で用いられるのが望ましい。
【0028】本発明に使用しうるエステル交換触媒とし
ては、電子供与性アミン化合物、アルカリ金属化合物及
びアルカリ土類金属化合物、ホウ酸塩が挙げられる。そ
して、Na、K、Be、Ca、Sr、Ba、Zn、C
d、Al、Cr、Mo、Fe、Co、Ni、Ag、A
u、Sn、Sb、Pb、Pt、Pdなどの金属及びアル
コラート、酸化物、炭酸塩、酢酸塩、水素化物等も使用
できる。
【0029】電子供与性アミン化合物の代表例として
は、4−ジメチルアミノピリジン、4−ジエチルアミノ
ピリジン、4−ピロリジノピリジン、4−アミノピリジ
ン、2−ヒドロキシピリジン、4−ヒドロキシピリジ
ン、2−メトキシピリジン、4−メトキシピリジン、2
−メトキシイミダゾール、1−メチルイミダゾール、イ
ミダゾール、アミノキノリン、4−メチルイミダゾー
ル、ジアザビシクロオクタン(DABCO)などが挙げ
られる。
【0030】アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属
化合物の代表例としては、水酸化ナトリウム、水酸化リ
チウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素リチウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
リチウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸リチウ
ム、酢酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリ
ン酸リチウム、ステアリン酸カリウム、水素化ホウ素ナ
トリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カリウ
ム、安息香酸ナトリウム、安息香酸リチウム、安息香酸
カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化
マグネシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素カルシウ
ム、炭酸水素マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、酢酸バリウム、酢酸カルシウ
ム、酢酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどが挙
げられる。
【0031】ホウ酸塩の代表例としては、二ホウ酸ナト
リウム、四ホウ酸ナトリウム、五ホウ酸ナトリウム、六
ホウ酸ナトリウム、八ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸リ
チウム、四ホウ酸リチウム、五ホウ酸リチウム、メタホ
ウ酸カリウム、四ホウ酸カリウム、五ホウ酸カリウム、
六ホウ酸カリウム、八ホウ酸カリウム、メタホウ酸アン
モニウム、四ホウ酸アンモニウム、五ホウ酸アンモニウ
ム、八ホウ酸アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ
酸テトラメチルアンモニウム、ホウ酸アルミニウムカリ
ウム、ホウ酸カドミニウム、ホウ酸銀、ホウ酸銅、ホウ
酸鉛、ホウ酸ニッケル、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マ
ンガンなどが挙げられる。
【0032】これらのエステル交換触媒は、単独で用い
てもよいし、複数を組み合わせて使用してもよい。ま
た、複数を組み合わせて使用する場合は、それら触媒の
添加時期は、モノマー仕込み時に同時に添加してもよい
し、反応中段階的に添加してもよい。
【0033】エステル交換触媒の使用量は、反応系に存
在する2価フェノール1モルに対して10-1モルから10-8
モルを必要とするが、好ましくは10-2モルから10-7モル
である。10-8モル未満であると触媒作用が少なくポリカ
ーボネートの重合速度が遅くなり、10-1モル以上である
と生成するポリカーボネート中に残存する率が高くなる
のでポリカーボネートの物性低下を招く。
【0034】また、反応混合物に添加するホウ酸及び/
又はホウ酸エステルの代表例としては、ホウ酸、ホウ酸
トリフェニル、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、
ホウ酸ブチル、ホウ酸トリトリールなどが挙げられる。
これらのホウ酸及び/又はホウ酸エステルは反応の初期
に添加していてもよいし、反応中または反応終了後に添
加してもよい。これらのホウ酸及び/又はホウ酸エステ
ルは、塩基性の重合触媒を失活し、ポリマーの熱安定性
を増す効果がある。これらのホウ酸及び/又はホウ酸エ
ステルの使用量は、用いる触媒の塩基性基及び/又はア
ルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子1モルに対して
0.01〜500 モルであるのが好ましい。0.01モル未満であ
ると熱安定化に効果がなく、 500モルを越えると重合度
が上がらなくなるので好ましくない。
【0035】次に、添加剤を添加する代表的な方法とし
ては、添加剤を送り込むことの可能なフィーダーを兼ね
備えた押出機を用いて、フィーダーを通して連続的に添
加剤を溶融樹脂に添加し、押出器で混練する方法が挙げ
られる。
【0036】添加剤としては、熱安定剤、光安定剤、紫
外線吸収剤、顔料、成形性改良剤などが挙げられる。熱
安定剤としては有機リン化合物、ヒンダードフェノール
化合物などが挙げられる。光安定剤としてはヒンダード
アミン化合物などが、また、紫外線吸収剤としてはベン
ゾトリアゾール化合物などがそれぞれ挙げられる。
【0037】本発明に使用しうるリン化合物の代表例と
しては、トリエチルホスファイト、トリイソプロピルホ
スファイト、トリイソデシルホスファイト、トリドデシ
ルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、
ジフェニルイソデシルホスファイト、トリフェニルホス
ファイト、トリス−トリルホスファイト、フェニル−ビ
ス(4−ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(4−
オクチルフェニル)ホスファイト、トリス(4−(1−
フェニルエチル)フェニル)ホスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、下
記式で表されるテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスフォナイト、
【0038】
【化5】
【0039】下記式で表されるペンタエリスリトール−
ジ〔(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)
ホスファイト〕、
【0040】
【化6】
【0041】下記式で表されるペンタエリスリトール−
ジ〔(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイ
ト〕、
【0042】
【化7】
【0043】下記式で表されるテトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4,4'−(2,2−ジフェニ
ルプロパン)ホスフォナイト、
【0044】
【化8】
【0045】下記式で表されるジアルコキシフェニルリ
ン酸
【0046】
【化9】
【0047】(R6、R7は炭素数1〜20の直鎖又は枝分れ
を含むアルキル基、Phはフェニル基を示す。)が挙げら
れる。加えるリン化合物の量は2価フェノールに対して
10〜1000ppm が好ましい。10ppm 未満であると熱安定化
に効果はなく、1000ppm を越えると物性に悪影響を及ぼ
すので好ましくない。
【0048】本発明に使用しうるヒンダードフェノール
化合物の代表例としては、オクタデシルプロピオネート
−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、
トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル
−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート〕、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジルホスフォネート−ジエチルエステルをは
じめ、下式の(A) 〜 (C) で表される化合物等が挙げ
られる。
【0049】
【化10】
【0050】また、加えるヒンダードフェノール化合物
の量は2価フェノールに対して10〜2000ppm が好まし
い。 10ppm未満であると熱安定化に効果はなく、2000pp
m を越えると物性に悪影響を及ぼすので好ましくない。
【0051】本発明に使用しうるヒンダードアミン化合
物の代表例としては、ビス (2, 2, 6, 6−テトラメ
チル−4−ピペリジル) セバケート、コハク酸−ビス
(2,2, 6, 6−テトラメチル−4−ピペリジニル) エ
ステル、2− (3, 5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル) −2−n−ブチルマロン酸ビス (1, 2,
2, 6, 6−ベンタメチル−4−ピペリジル) などが挙
げられる。
【0052】本発明に使用しうるベンゾトリアゾール化
合物の代表例としては、2− (5−メチル−2−ヒドロ
キシフェニル) ベンゾトリアゾール、2− (3, 5−ジ
−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル) ベンゾトリア
ゾール、2− (3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒド
ロキシフェニル) −5−クロロベンゾトリアゾール、2
− (2' −ヒドロキシ−5' −t−オクチルフェニル)
ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
【0053】ここに記載した全ての添加剤は、単独で用
いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
【0054】
【実施例】以下に本発明を実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。
【0055】まず、実施例及び比較例の中で記載した粘
度平均分子量(Mv)、色相の測定方法について示す。
【0056】粘度平均分子量(Mv): 20℃におけるポリマーの塩化メチレン溶液の固有粘度
〔η〕を、ウベローデ粘度計を用いて測定し、次式から
算出した。 〔η〕=1.11×10-4(Mv)0.82 色相(YI): 日本電色(株)300Aを用いて測定した。
【0057】合成例 ニッケル張り製槽型反応器に、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン4560g(20モル)、ジフェニル
カーボネート4391.5g(20.5モル)と四ホウ酸ナトリウ
ム38mg(1×10-4モル) 、ホウ酸30.9mg(5×10-4モル) を
加え、窒素下 160℃で溶解後、1時間攪拌し、徐々に減
圧にしながら昇温させ、最終的に1Torr、 270℃、4時
間重縮合させ、生成するフェノールを留去し、更に縦型
二軸セルフクリーニング型反応機で50分反応させること
により、無色透明なポリカーボネートを得た。得られた
ポリカーボネートの粘度平均分子量(Mv)を測定すると2
9,000であった。
【0058】実施例1 合成例で得られたポリカーボネート1kgに一般式(I) で
示される2,5−ビス〔5'−t−ブチルベンゾチアゾリル
(2) 〕チオフェン50mgを添加し、混練した。得られたポ
リカーボネート系樹脂組成物の色相(YI)は 9.6であっ
た。
【0059】比較例1 合成例で得られたポリカーボネートの色相(YI)は18.3で
あった。
【0060】実施例2 合成例で得られたポリカーボネート1kgに一般式(I) で
示される2,5−ビス〔5'−t−ブチルベンゾチアゾリル
(2) 〕チオフェン50mgおよびジシクロヘキシルフタレー
ト 500mgを予め混合した混合物を添加し、混練した。得
られたポリカーボネート系樹脂組成物をTダイから押し
出し、2mmの厚みのシートを成形した。このシートの色
相(YI)は 1.9であった。
【0061】比較例1 合成例で得られたポリカーボネートをTダイから押し出
し2mmの厚みのシートを成形した。このシートの色相(Y
I)は 4.3であった。

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカーボネート樹脂に下記の一般式
    (I) で示される2,5−ビス〔5'−t−ブチルベンゾチア
    ゾリル(2) 〕チオフェンを含有することを特徴とするポ
    リカーボネート系樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 ポリカーボネート樹脂 100重量部に対し
    て、2,5−ビス〔5'−t−ブチルベンゾチアゾリル(2)
    〕チオフェン5〜500ppmを含有する請求項1記載のポ
    リカーボネート系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 更に、ポリカーボネート樹脂に可塑剤を
    含有する請求項1又は2記載のポリカーボネート系樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 ポリカーボネート樹脂 100重量部に対し
    て、可塑剤50〜5,000ppmを含有する請求項3記載のポリ
    カーボネート系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 可塑剤がジシクロヘキシルフタレートで
    ある請求項3又は4記載のポリカーボネート系樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 ポリカーボネート樹脂が2価ヒドロキシ
    化合物と炭酸ジエステルとをエステル交換触媒の存在下
    で、溶融重縮合させて得られるポリカーボネート樹脂で
    ある請求項1〜5の何れか1項に記載のポリカーボネー
    ト系樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 エステル交換触媒が、電子供与性アミン
    化合物及び/又は、アルカリ金属化合物又はアルカリ土
    類金属化合物である請求項6記載のポリカーボネート系
    樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 エステル交換触媒が、ホウ酸塩である請
    求項6記載のポリカーボネート系樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 更に、ポリカーボネート樹脂にホウ酸を
    含有する請求項1〜8の何れか1項に記載のポリカーボ
    ネート系樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 更に、ポリカーボネート樹脂にホウ酸
    エステルを含有する請求項1〜9の何れか1項に記載の
    ポリカーボネート系樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 2価ヒドロキシ化合物が下記の一般式
    (1)〜(4) で表される化合物の中から選ばれるものであ
    る請求項6〜10の何れか1項に記載のポリカーボネート
    系樹脂組成物。 【化2】 (式中、R1,R2,R3,R4,R5は水素、炭素数1〜8の直鎖又
    は枝分かれを含むアルキル基、又はフェニル基を、 Xは
    ハロゲン原子を示し、n=0〜4、m=1〜4であ
    る。)
  12. 【請求項12】 請求項11記載の2価ヒドロキシ化合物
    から選ばれる2種又は3種以上を用いてなる請求項6〜
    10の何れか1項に記載の共重合ポリカーボネート系樹脂
    組成物。
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