JP3279184B2 - 連続鋳造用モールドパウダー - Google Patents

連続鋳造用モールドパウダー

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造に用
いられるモールドパウダー、特に炭素含有量が0.08
〜0.18wt%の中炭素鋼を高速度で連続鋳造するに
好適なモールドパウダーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造において、モールド内溶鋼
上に添加されたモールドパウダーは、溶融して溶鋼を覆
い、溶鋼の酸化防止や保温、溶鋼中脱酸生成物の吸収、
又、モールドと凝固シェルとの間に流入し、モールドと
凝固シェルとの潤滑、及び凝固シェルの抜熱制御を行っ
ている。
【0003】通常、モールドパウダーは、CaO、Si
2 、Al23 、MgO、MnO等の酸化物を基材と
し、これら基材に、基材の物性を調整する(以下、
「物性調整材」と記す)ための、Na2 O、K2 O、C
aF2 、MgF2 、Li2 CO3 、氷晶石、等のアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属の酸化物や弗化物又は炭酸
化物と、基材の主成分であるCaO、SiO2 の成分
調整材である炭酸カルシウムや珪藻土と、溶融速度調
整材であるカーボンブラック、人造黒鉛等の炭素物質
と、が添加され構成されている。そして基材としては、
高炉滓、ガラス粉末、ポルトランドセメントや、天然の
玄武岩やシラス、又、電気炉、キュポラ等で溶解されて
製造される珪酸カルシウム等が使用される。
【0004】炭素含有量が0.08〜0.18wt%の
亜包晶から包晶領域の中炭素鋼と呼ばれる鋼において
は、凝固時のδ→γ変態による体積収縮が大きく、モー
ルド内で不均一凝固するため、鋳片に縦割れが多発す
る。そして、縦割れは鋳片引抜き速度が高速になるに従
い発生頻度が高くなる。
【0005】中炭素鋼におけるモールド内不均一凝固を
改善し、縦割れを防止するには、モールド内冷却を緩冷
却化する方法が有効であり、そのため、中炭素鋼の連続
鋳造に使用するモールドパウダーとして、凝固シェルと
モールド間の抜熱制御ができ、緩冷却化が可能な特性を
有するものが開発されている。
【0006】市川らは、品川技報「No.32(198
9),147〜152頁」(以下、「先行技術1」と記
す)において、中炭素鋼の高速鋳造用モールドパウダー
は低粘性で且つ緩冷却型であることが必要とし、そのた
め、モールドパウダーの塩基度(CaO/SiO2 )を
上げて結晶化温度を上昇させ、モールドと凝固シェルと
の間に存在するパウダー結晶層を厚くし、更に、この結
晶層中に多数のマイクロポアーを存在させて、パウダー
結晶層の熱伝導率を大幅に低下させ、モールド内で緩冷
却を図り、鋳片縦割れが防止できたとしている。
【0007】又、特開平3−193248号公報(以
下、「先行技術2」と記す)では、鋳片引抜き速度が先
行技術1より更に高速である2.0m/min以上にお
ける中炭素鋼用モールドパウダーとして、先行技術1よ
り更に結晶化を促進し低粘性とするため、モールドパウ
ダーの凝固点を高くし、凝固時にガラス化を妨げて結晶
化させ、且つ粘性を低下する物質である、IIIA族及びIV
A 族の元素の酸化物の1種又は2種以上を合計で0.0
1〜15wt%、モールドパウダーに含有させることを
提案している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】鋼の連続鋳造におい
て、メニスカス付近の冷却が鋳片縦割れに最も影響する
ので、メニスカス付近の緩冷却を図る必要がある。しか
し、メニスカス付近は、モールドと凝固シェルとの間の
モールドパウダー厚みが最も薄い部分であり、この部分
のモールドパウダー厚みは、鋳片引抜き速度によっても
異なるが、約800μmである。この800μmのう
ち、凝固シェル側の約600μmが溶融状態の液相(以
下、この液相を「フィルム層」と記す)で、モールド側
の約200μmがモールドパウダーが凝固してモール
ドに固着した固相である。この固相は「固着層」と呼ば
れ、結晶化又はガラス化している。
【0009】先行技術1及び2において、結晶化温度又
は凝固点を高くして、固着層を厚く且つ結晶化させる方
法は、溶鋼からモールドへの熱伝達の制御を、モールド
と凝固シェルとの間に存在するモールドパウダーの厚み
の1/4程度に相当する約200μmの固着層における
熱伝導のみで、制御するものであり、残りのモールドパ
ウダー厚みの3/4に相当する約600μmを占めるフ
ィルム層については何ら対策が施されておらず、従っ
て、先行技術1及び2ではモールド内を緩冷却とするの
に限度があった。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、フィルム層での熱伝達制
御を可能とし、鋼、特に中炭素鋼の連続鋳造において、
表面性状の優れた鋳片を得ることが可能なモールドパウ
ダーを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明による鋼の連
続鋳造用モールドパウダーは、珪酸カルシウムを主成分
とした基材から成るモールドパウダーであって、基材中
に分散して、粒径5μ m以下の共有結合物質の粉体の1
種又は2種以上を合計で0.001wt%から10wt
含有することを特徴とするものである。
【0012】第2の発明による鋼の連続鋳造用モールド
パウダーは、珪酸カルシウムを主成分とした基材を粉砕
し、粉砕した基材に共有結合物質又は金属結合物質の粉
体の1種又は2種以上を添加し、次いで、混合して顆粒
とし、この顆粒を粉砕して得られる基材から成るモール
ドパウダーであって、基材中に分散して、粒径5μm以
下の共有結合物質又は金属結合物質の粉体の1種又は2
種以上を合計で0.001wt%から10wt%含有す
ることを特徴とするものである。
【0013】本発明のモールドパウダーでは、珪酸カル
シウムを主成分とする基材(珪酸カルシウム基材とも記
す)を用いる。珪酸カルシウム基材は、石灰、珪石等の
原料を電気炉等で溶解して製造されるので、その他の基
材に比較し、塩基度の調整のみならずAl 2 3 、Mg
O等の他成分の制御が可能で、成分のバラツキがなく、
且つ、均一に溶解した化合物となっているので、均一な
溶融特性を有している。従って、珪酸カルシウム基材を
用いたモールドパウダーは、厳しい溶融特性が要求され
る高速鋳造用として最適であるからである。
【0014】物体中の熱伝達を大別すると、熱伝導、放
射伝熱、対流伝熱となり、これらが組合わさり熱伝達に
関与する。
【0015】伝導を左右する物質の熱伝導率は、一般
に、固体、液体、気体の順に低下するので、モールドパ
ウダーもフィルム層の方が固着層より熱伝導率は低い。
しかしフィルム層温度は800℃以上の高温であり、8
00℃以上の高温においては、放射伝熱による熱伝達が
無視できなくなる。何故なら、放射伝熱は絶対温度の4
乗に比例して大きくなるからである。そして、特に溶融
状態のモールドパウダーのような透明な物体において、
放射伝熱の影響が大きくなる。
【0016】フィルム層の有する液体本来の低熱伝導率
を生かすには、フィルム層における放射伝熱を遮断すれ
ばよく、そのためにはフィルム層における電磁波の透過
率を低下させればよい。これによりフィルム層を通過す
る熱を、フィルム層の熱伝導率のみによって制御するこ
とができる。
【0017】尚、対流伝熱は、モールドパウダーのおか
れている状態から起こりにくい環境下にあるので、本発
明では考慮していない。
【0018】溶融状態のモールドパウダーに入射した可
視光線(波長0.36〜0.83μm)のうち、一部の
波長が選択的に吸収されると、モールドパウダーは着色
し、その色は吸収した波長の色の補色を帯びる。又、可
視光線以外では、電磁波が吸収されても直接視覚に訴え
ないが、熱伝達は吸収された波長領域の分だけ低下す
る。800℃を越える放射伝熱においては、可視光線領
域より波長の長い0.7〜3μmの近赤外線及び赤外線
領域の吸収が重要となる。
【0019】図1に、液体状態をシミュレートするた
め、従来の中炭素鋼用モールドパウダーを溶融後、急冷
してガラス化し、このガラス化したもので各波長での電
磁波吸収率を測定した結果を示す。放射伝熱に重要な
1.0〜2.5μmの波長域にかけて、吸収率が低くな
っている。これは、中炭素鋼用に限らず、調査したどの
モールドパウダーにおいても同じ傾向を示した。従っ
て、フィルム層での放射伝熱を低減させるには、この波
長領域の電磁波を吸収させることが必要となる。
【0020】この領域での電磁波を吸収させるには以下
の方法がある。
【0021】即ち、5μm以下の共有結合の物質、たと
えばBN、Si 3 4 、SiC、AlN、B 4 C、Al
4 3 等の粉末やその混合物、又は、5μm以下の金属
結合の物質、たとえばFe、Si、Al、Ca、Cr、
Ni、Co、Mo、Ti等の粉末やその混合物を、モー
ルドパウダー基材中に分散、添加し、溶融状態のモール
ドパウダー中に電磁波の障害物を設ける方法である。
【0022】溶融状態のモールドパウダーはイオン結合
が主体の物質である。
【0023】従って、共有結合の物質や金属結合の物質
と、パウダー基材とを単純に混合したモールドパウダー
を溶融すると、共有結合の物質や金属結合の物質とは溶
け合わず、その比重差によって分離することとなり、共
有結合の物質や金属結合の物質は、電磁波の障害物とな
り得ない。
【0024】しかしながら、5μm以下の共有結合物質
や金属結合物質を、スプレードライヤー等の手法でパウ
ダー基材中に添加・分散させたものを溶融すると、イオ
ン結合体の融体中に、微細な共有結合物質や金属結合物
質が均一に分散された固体−液体混合物又は液体−液体
混合物が生じる。これは、波長0.7〜3μm域を含
む、全領域の電磁波の吸収を増加させ、モールド内を緩
冷却とし、鋳片縦割れ低減に寄与する。
【0025】パウダー基材中の共有結合物質又は金属結
合物の添加量は、0.001〜10wt%が最適であ
る。0.001wt%未満では、電磁波の吸収効果が発
揮できず、10wt%を越えると、パウダーの潤滑性や
溶融特性に悪影響を及ぼす。又、共有結合物質及び金属
結合物の粒径が5μmを越えると、浮力が無視できなく
なり、溶融状態のパウダーから浮上分離するので、不適
当である。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明のモールドパウダーは、珪
酸カルシウムを主成分とする基材を用いる。珪酸カルシ
ウム基材は電気炉、キュポラ等にて石灰、珪石等の原料
を溶解し、十分に脱ガスさせた後、水砕し、乾燥して製
造する。
【0027】本発明に係るモールドパウダーの基本組成
は、CaO;20〜50wt%、SiO2 ;20〜45
wt%、Al23 ;0.5〜10wt%、MgO;0
〜20wt%、Na2 O;1〜20wt%、F;2〜2
0wt%の範囲とすることが望ましい。
【0028】従って珪酸カルシウム基材は、この成分範
囲に近い程望ましく、石灰、珪石の他に、必要に応じて
ボーキサイト、マグネシア、蛍石を原料として用い、溶
解する。
【0029】本発明に係るモールドパウダーは、珪酸カ
ルシウム基材に、物性調整材、主成分(CaOとSiO
2 )の成分調整材、及び溶融速度調整材を添加・混合し
て製造されるが、基材の溶融特性を発揮させるために、
基材の量はモールドパウダー重量に対し60wt%以上
が望ましい。
【0030】物性調整材はNa2 O、K2 O、CaF
2 、MgF2 、Li2 CO3 等のアルカリ金属又はアル
カリ土類金属の酸化物、弗化物、炭酸化物を、又、主成
分の成分調整用としては、CaO源として炭酸カルシウ
ム、蛍石等、SiO2 源としてガラス粉、珪藻土等を、
モールドパウダーの目標とする組成となるように使用す
る。又、溶融速度調整材であるカーボンブラック、人造
黒鉛等の炭素物質は、モールドパウダー重量に対し0.
5〜7wt%とすることが望ましい。
【0031】フィルム層の電磁波進行の障害物として添
加する5μm以下の共有結合の物質、たとえばBN、S
34 、SiC、AlN、B4 C、Al43 等の粉
末やその混合物、又は、5μm以下の金属結合の物質、
たとえばFe、Si、Al、Ca、Cr、Ni、Co、
Mo、Ti等の粉末やその混合物は、モールドパウダー
基材中に分散し、添加する必要がある。
【0032】モールドパウダー基材中に分散し添加する
方法は、例えば、溶解し、水砕して製造した珪酸カルシ
ウム基材を、10μm以下に微粉砕し、これに5μm以
下の微細な共有結合物質や金属結合物質を添加し、湿式
混合し、スプレードライヤーにより平均外径100μm
の顆粒とし、更にこの顆粒を再度粉砕する工程から製造
することが可能で、微細な共有結合物質や金属結合物質
の物質が均一に分散した珪酸カルシウム基材を製造する
ことができる。
【0033】モールドパウダー基材中の共有結合物質又
は金属結合物の含有量は、基材重量に対し0.001〜
10wt%が最適である。0.001wt%未満では、
光吸収効果が発揮できず、10wt%を越えるとモール
ドパウダーの潤滑性や溶融特性に悪影響を及ぼす。
【0034】5μm以下の共有結合の物質や金属結合の
物質を基材中に分散・添加する方法は、上記の方法に限
るものではなく、その他の方法であっても、均一に分
散、添加する方法であれば、本発明の効果を十分に発揮
できる。
【0035】
【実施例】本発明による種類のモールドパウダーを作
製し、モールドサイズが厚み220mm、幅2000m
mのスラブ連続鋳造機にて、鋳片引抜き速度が1.4m
/minの実機試験を行い、鋳片の縦割れ発生状況を調
査した。又、モールドに熱電対を埋め込み、モールド内
の熱流束を測定した。比較として、従来パウダーでの鋳
造も行い、鋳片縦割れ、モールド内熱流束を測定した。
【0036】試験鋼種は、表1にその溶鋼成分を示すよ
うに、炭素含有量が0.10wt%である縦割れ感受性
の強い中炭素鋼とした。
【0037】
【表1】
【0038】開発品1〜4のモールドパウダーは、以下
の工程で作製した。先ず、塩基度が1.3になるように
所定量の石灰、珪石、ボーキサイト、マグネシア、蛍石
を電気炉にて溶解し、十分に脱ガスさせた後、水砕し、
乾燥して珪酸カルシウムが主成分の基材を製造した。
【0039】その後、製造した珪酸カルシウム基材を1
0μm以下に微粉砕した。共有結合物質として、開発品
1では5μm以下のSi 3 4 を基材重量に対して0.
6wt%、開発品2では5μm以下のBNを2.4wt
%、開発品3では5μm以下のSiCを0.0012w
t%、又、開発品4では金属結合物質として5μm以下
の金属鉄を1.2wt%、10μm以下に微粉砕した基
材に添加し、湿式混合し、スプレードライヤーにより平
均外径100μmの顆粒とした。この顆粒を再度粉砕
し、微細な共有結合物質や金属結合物質の物質が均一に
分散した珪酸カルシウム基材を作製した。そして、この
珪酸カルシウム基材と、物性調整材及び主成分調整材で
ある炭酸ソーダ、炭酸カルシウム、珪藻土、及び弗化ナ
トリウムと、溶融速度調整材であるカーボンブラック、
人造黒鉛粉の炭素質粉との配合率を、85:12:3の
比率で配合し、これらを混合して、開発品1〜4を製造
した。
【0040】開発品1〜4のモールドパウダー中におけ
る共有結合物質又は金属結合物質の最終的な含有量は、
開発品1ではSi 3 4 が0.5wt%、開発品2では
BNが2.0wt%、開発品3ではSiCが0.001
wt%、又、開発品4では金属鉄が1.0wt%とな
る。
【0041】従来品は、開発品で添加した共有結合物質
又は金属結合物質を添加しないもので、その他は開発品
と全く同じ原料を用い、同じ製造工程で作製したもので
ある。表2に開発品1〜4と、従来品の組成を示す。
【0042】
【表2】
【0043】本発明によるモールドパウダーの電磁波吸
収率を、液体状態をシミュレートするため、モールドパ
ウダーを溶融後、急冷してガラス化し、このガラス化し
たもので測定した。図2は開発品における結果を示す
図である。
【0044】図2より、共有結合物質として5μm以下
のSi34 を基材中に0.6wt%添加することで、
波長0.7〜3μm域を含む、全領域の電磁波の吸収を
増加させることが判る。
【0045】このように、本発明により、放射伝熱に重
要な、0.7〜3μm域の電磁波の吸収率を高くするこ
とができる。
【0046】表2には、鋳片の縦割れ発生状況を、カラ
ーチェックにより調査し、鋳片単位長さ当たりの縦割れ
長さを求め、従来品における縦割れ発生率を100とし
て指数化して評価した縦割れ発生状況と、モールド銅板
の2点を測温し、測温結果から求めたモールド内の熱流
束の調査結果とを併記した。
【0047】本発明のモールドパウダーを使用すること
により、モールド内の熱流束を従来品に比較して5〜1
0%低減することができ、又、鋳片の縦割れ指数を60
%低減し、40以下とすることができた。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、モールド
パウダーのフィルム層において0.7〜3μm域の電磁
波を吸収して、モールド内の熱流束を低減し、鋳片の縦
割れを減少させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の中炭素鋼用モールドパウダーにおける各
波長での電磁波吸収率を測定した結果を示す図である。
【図2】本発明による、開発品のモールドパウダーに
おける各波長での電磁波吸収率を測定した結果を示す図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−52550(JP,A) 特開 平8−33962(JP,A) 特開 平4−81251(JP,A) 特開 平5−269559(JP,A) 特開 平4−200962(JP,A) 特開 昭51−147432(JP,A) 特開 昭52−57030(JP,A) 特開 平7−164120(JP,A) 特開 昭53−30427(JP,A) 特開 昭55−128526(JP,A) 特開 平8−90179(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/108 B22D 11/07 C21C 7/076

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸カルシウムを主成分とした基材から
    成るモールドパウダーであって、基材中に分散して、粒
    径5μm以下の共有結合物質の粉体の1種又は2種以上
    を合計で0.001wt%から10wt%含有すること
    を特徴とする鋼の連続鋳造用モールドパウダー。
  2. 【請求項2】 珪酸カルシウムを主成分とした基材を粉
    砕し、粉砕した基材に共有結合物質又は金属結合物質の
    粉体の1種又は2種以上を添加し、次いで、混合して顆
    粒とし、この顆粒を粉砕して得られる基材から成るモー
    ルドパウダーであって、基材中に分散して、粒径5μm
    以下の共有結合物質又は金属結合物質の粉体の1種又は
    2種以上を合計で0.001wt%から10wt%含有
    することを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドパウダ
    ー。
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