JP3252651B2 - 溶接部の耐選択腐食性に優れた鋼管の製造方法 - Google Patents

溶接部の耐選択腐食性に優れた鋼管の製造方法

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JP3252651B2 JP12454395A JP12454395A JP3252651B2 JP 3252651 B2 JP3252651 B2 JP 3252651B2 JP 12454395 A JP12454395 A JP 12454395A JP 12454395 A JP12454395 A JP 12454395A JP 3252651 B2 JP3252651 B2 JP 3252651B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば肉厚が3〜30m
m程度、外径が100〜1000mm程度で、耐海水腐食性、溶接
性及び耐摩耗性に優れた原油タンカー等に用いられる荷
油管に用いられる鋼管の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】原油タンカーの荷油管は、原油と海水にさ
らされる環境で使用されるため、優れた耐食性が要求さ
れる。このため通常は炭素鋼の表面にタールエポキシな
どの塗装を施して耐食性を確保するが、塗膜の劣化に伴
う補修が必要となり、経済的な損失が大きい。
【0003】これに対して塗装なしで充分な耐食性を付
与するために1%程度のCrを添加した鋼が検討され、古
くは特開昭49−33821 号公報に記載されているCr-Cu-Mo
系や特開昭50−158515号公報に記されているCu-Sb-Cr-M
oを複合添加した鋼、あるいは特開昭51−62116号公報、
特開昭51−62117号公報、特開昭51−62118号公報、特開
昭51−62119号公報、特開昭51−62120号公報に記されて
いるCr-P ( -Al, V, Ca を含む) の添加量を最適化した
鋳鋼管が提案されている。
【0004】また、比較的最近では、特開昭57−198247
号公報に1%Cr鋼管の管端部に2%Cr系の短尺管を溶接
接合する技術が提案されている。さらに、一般的な耐海
水鋼として種々の成分系が提案されており、1%Cr系で
も加工性と溶融亜鉛めっき性の良好な耐海水性低合金鋼
が特開昭59−64750号公報に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの技術
では母材の耐食性は改善されたものの、溶接鋼管の製造
に際して、あるいは円周溶接時に必然的に生じる溶接熱
影響部の耐食性が不十分であるという欠点を持ってい
る。また、母材の靱性、耐溶接低温割れ性及び耐摩耗性
のいずれか1つないし2つに優れた鋼管はこれまでに提
案されていたものの3つの特性をバランス良く具備した
ものはない。
【0006】本発明では、鋼管の造管時あるいは円周溶
接時に必然的に生じる溶接熱影響部の耐海水腐食性を有
すると共に、母材の靱性、溶接性、耐摩耗性をバランス
良く確保する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、鋼
の添加元素或いは含有元素と圧延条件を変化させて種々
の成分系とミクロ組織を有する母材を作成し、その溶接
熱影響部の海水腐食試験を行った結果、溶接熱影響部の
耐海水腐食性を改善するためには適量のCu, Ni, Ca の
複合添加が有効であること、並びに母材のミクロ組織と
してフェライト+パーライト組織よりも均一なベイニテ
ィックフェライトが望ましいことを見い出した。
【0008】また、母材の靱性、溶接性、耐摩耗性をバ
ランス良く確保するためにも母材のミクロ組織を炭素含
有量を低減したベイニティックフェライト組織とするこ
とにより達成できることを見い出した。これらの知見か
ら、低炭素−1%Cr−Cu−Ni−Ca添加成分系で、ベイニ
ティックフェライト組織を得ることができる鋼管の製造
方法を発明をするに至った。
【0009】(1)請求項1の発明は、下記の工程(成
分組成はwt%である)を備えたことを特徴とする溶接
鋼管の製造方法である。 (a)C:0.03〜0.07%、Si:0.05〜0.5 %、Mn:0.5
〜2 %、P:0.03%以下、S:0.005%以下、Cu:0.1 〜
0.5 %、Ni:0.1 〜0.3 %、Cr:0.8 〜1.5 %、Ca:0.
0005〜0.005 %を含有し、残部が実質的にFeからなる
鋼片を用意する工程と、(b)前記鋼片を900℃以上に
加熱し、未再結晶域での圧下率が30%以上で、仕上温度
がAr3変態点以上となるように熱間圧延して鋼板又は鋼
帯にする工程と、(c)前記鋼板又は鋼帯を[Ar3変態
点−50]℃以上の温度から600℃以下の温度まで1℃/
秒以上の冷却速度で加速冷却を施す工程と、(d)前記
冷却された鋼板又は鋼帯を、その後冷間でパイプ状に成
形し、溶接して鋼管とする。
【0010】(2)請求項2の発明は、前記鋼片の成分
組成(成分組成はwt%である)が、更にMo:0.5 %以
下、Nb:0.1 %以下、V:0.1 %以下、Ti:0.1 %以
下、B:0.003 %以下のうち1種または2種以上を含有
することを特徴とする請求項1記載の溶接鋼管の製造方
法である。
【0011】(3)請求項3の発明は、下記の工程(成
分組成はwt%である)を備えたことを特徴とする継目
無し鋼管の製造方法である。 (a)C:0.03〜0.07%、Si:0.05〜0.5 %、Mn:0.5
〜2 %、P:0.03%以下、S:0.005%以下、Cu:0.1 〜
0.5 %、Ni:0.1 〜0.3 %、Cr:0.8 〜1.5 %、Ca:0.
0005〜0.005 %を含有し、残部が実質的にFeからなる
鋼片を用意する工程と、(b)前記鋼片を900℃以上に
加熱し、未再結晶域での圧下率が30%以上で仕上温度が
Ar3変態点以上となるよう継目無し鋼管に圧延を施す工
程と、(c)前記継目無し鋼管を[Ar3変態点−50]℃
以上の温度から600℃以下の温度まで1℃/秒以上の冷
却速度で加速冷却を施す工程。
【0012】(4)請求項4の発明は、前記鋼片の成分
組成(成分組成はwt%である)が、更にMo:0.5%以
下、Nb:0.1%以下、V:0.1%以下、Ti:0.1%以下、
B:0.003%以下のうち1種または2種以上を含有するこ
とを特徴とする請求項3に記載された継目無し鋼管の製
造方法である。
【0013】
【作用】次に、本発明における成分組成(wt%)限度
の限定理由ならびに圧延・加速冷却条件を以下に述べ
る。
【0014】C:1%Cr系で溶接性を改善するためにはC
量の低減が必須であり、予熱なしで溶接を行うためには
0.07%以下とする必要がある。一方0.03%未満では所定
の強度を確保することが難しくなるため、0.03〜0.07%
とした。
【0015】Si:Siは脱酸のために添加され、0.05%未
満では充分な脱酸効果が得られず、一方0.5 %を超える
と靱性や溶接性の劣化を引き起こすため、0.05〜0.5 %
とする。
【0016】Mn:Mnは鋼の強度および靱性の向上に有効
な鋼の基本元素として添加されるが、0.5 %未満ではそ
の効果が小さく、また2 %を超えると溶接性が著しく劣
化するため、0.5〜2 %とした。
【0017】P:本鋼の場合、Pは溶接性を劣化させる不
純物元素であり極力低減することが望ましいが、過度の
脱Pはコスト上昇を招くため上限を0.03%とした。
【0018】S:Sは靱性を劣化させる不純物元素であ
り、溶接熱影響部の耐海水腐食性を改善するために添加
するCaの効果を発揮させるためにも0.005%以下に低減
する必要がある。
【0019】Cu:Cuは溶接熱影響部の耐海水腐食性を改
善するために添加する主要元素の1つで、0.1 %以上で
その効果が顕著であり、0.5 %を超えると効果が飽和す
るため、0.1 〜0.5 %とした。
【0020】Ni:NiはCuとともに溶接熱影響部の耐海水
腐食性を改善するために添加する主要元素の1つで、0.
1 %以上でその効果が顕著であり、0.3 %を超えると効
果が飽和するため、0.1 〜0.3 %とした。
【0021】Cr:Crは耐海水腐食性を改善するための主
要元素で、0.8 %以上でその効果が顕著であり、1.5 %
を超えると効果が飽和するため、0.8 〜1.5 %とした。
【0022】Ca :Caは溶接熱影響部の耐海水腐食性を
改善する主要な元素の1つで、0.0005%以上でその効果
が現われ、0.005 %を超えると効果が飽和するため、0.
0005〜0.005 %とした。
【0023】以上が必須元素の成分限度の限定理由であ
る。次に好ましい添加元素の限定理由を以下に記す。
【0024】Mo、V:適量のMoおよびVの添加は靱性や溶
接性を劣化させずに耐摩耗性を改善する目的で、必要に
応じて添加できる。ここでMoは0.5 %を超えると、Vは
0.1%を超えると溶接性を損なうため、Mo:0.5 %以
下、V:0.1 %以下とした。
【0025】Nb:Nbは耐摩耗性と靱性を両立させるため
に有効な元素で、圧延時に未再結晶温度域を広げる効果
があるが、0.1%を超える過度の添加は溶接性や溶接熱
影響部の靱性を劣化させるため、0.1%以下とした。
【0026】Ti:Tiの適量添加は耐摩耗性の改善や母材
あるいはHAZの靱性を改善するために望ましいが、その
効果は0.005%以上で現われ、0.1 %を超えると逆に靱
性の劣化を引き起こすため、0.005〜0.1 %とした。
【0027】B:Bの適量添加は焼入性を高めることによ
り耐摩耗性の改善をもたらすが、0.003 %を超えると溶
接性を損なうため、0.003 %以下とした。
【0028】次に圧延・加速冷却条件の限定理由を述べ
る。鋼管に成形する方法として、熱間で圧延した鋼板な
いし鋼帯を冷間でパイプ状に成形する方法には、鋼板か
ら成形するものとしてUOE鋼管、プレスベンド鋼管、
ベンディングロール鋼管製造方法があり、鋼帯から成形
する方法としてスパイラル鋼管や電縫鋼管製造方法があ
る。
【0029】他方、熱間でパイプ状に成形する方法には
いわゆる継目無し鋼管製造方法がある。前者と後者とで
圧延前の素材および圧延時の形状的な違いはあるものの
冶金学的な観点からは同一とみなすことができるため、
本発明における圧延・加速冷却条件の限定理由は両者を
特に区別せずに述べる。
【0030】本発明における圧延・加速冷却条件は、鋼
片(鋳片も含む)としてスラブないしビレットを900℃
以上、圧延能率の観点から望ましくは1000℃以上に加熱
して熱間圧延を施し、その後加速冷却を行う。このと
き、鋼の化学成分から決まる未再結晶温度域で30%以上
の圧下を加え、Ar3変態点以上の温度で圧延を終了さ
せ、〔Ar3変態点−50〕℃以上の温度から600℃以下の温
度まで1℃/秒以上の冷却速度で加速冷却を施すことに
特徴がある。
【0031】ここで未再結晶域で30%以上の圧下を加え
るのは、フェライト変態前のオーステナイト粒を微細化
するためで、その結果として微細なベイニティックフェ
ライト組織を得ることができるためである。
【0032】また、Ar3変態点以上の温度で圧延を終了
させるのは、その後の加速冷却により粗大な初析フェラ
イトの析出を抑制するためで、これによりベイニティッ
クフェライトを得ることができる。
【0033】さらに〔Ar3変態点−50〕℃以上の温度か
ら600℃以下の温度まで1℃/秒以上の冷却速度で加速冷
却を施すことも、フェライトの析出を抑制してベイニテ
ィックフェライト組織にするために必要な条件である。
【0034】この組織においては、低炭素でも十分な強
度(耐摩耗性)が得られ、優れた靱性ならびに溶接熱影
響部の耐海水腐食性を確保できる。また、Si-Mn-Cu-Ni-
CrやMo,Nb,V,Bなどの合金元素の添加と併せて、上記の
圧延・加速冷却条件を限定することにより母材のミクロ
組織を微細均一なベイニティックフェライト組織とする
ことができる。
【0035】本発明を用いることにより、製管時のシー
ム溶接やタンカー上での円周溶接が予熱なしで可能とな
る。また内面の塗装なしで重油と海水にさらされる環境
での十分な耐食性を確保し、特に溶接熱影響部における
選択的な腐食を防止できる。さらに重油中に含まれるス
ラッジなどの固形物による摩耗を最小限に抑制すること
が可能となる。加えて寒冷地での航行時に必要となる優
れた低温靱性をも具備させることができる。
【0036】
【実施例】表1に本発明鋼と比較鋼の化学成分を、表2
に本発明法と比較法の圧延・加速冷却条件を示す。表1
の鋼を用いて表2に示す条件の圧延・加速冷却を施し、
種々の鋼管を作成した。
【0037】本発明法と比較法により製造された鋼管に
ついて得られた引張試験、シャルピー衝撃試験、斜めY
形溶接低温割れ試験、海水腐食試験、腐食摩耗試験の結
果を表3にまとめて示す。なお海水腐食試験と腐食摩耗
試験に用いた試験機の概略図をそれぞれ図1、図2に示
す。
【0038】図1は海水腐食試験機を示す。4×50×
50mmの試験片6をASTM D1141に準拠し、
温度50℃の人工海水4中に、周速1m/sで回転させ
ながら、300時間浸漬した。試験後クエン酸2アンモ
ニュウム溶液中で脱スケール処理し、重量測定を行っ
た。そして、試験前後の試験片の重量変化と試験片表面
積から腐食速度を求めた。また、溶接部の局部腐食をレ
ーザー粗さ計、断面のマクロ写真によって調査した。
【0039】腐食摩耗試験は図2に示す装置によって行
った。10mmφ×60mmLの寸法の試験片20を珪
砂(75kg)を含む人工海水(30リッター)18中
に浸漬し、周速1m/sで回転し、24時間浸漬した。
そして、試験前後の試験片の重量変化から摩耗量の絶対
値を求めた。
【0040】表3に示す性能試験結果において、本発明
法により製造された鋼管では、海水腐食試験における溶
接熱影響部の選択腐食は全く発生しておらず、本発明法
の第1の特徴が明確に現われている。
【0041】本発明法により製造された鋼管の引張強さ
はいずれも600N/mm2以上であり、また、摩耗減量はいず
れも0.30 g未満となり優れた耐摩耗性を示している。ま
た、高強度にもかかわらずシャルピー衝撃試験における
吸収エネルギーはすべて175J 以上で優れた靱性を示し
ている。
【0042】さらに斜め y 形溶接割れ試験における割
れ防止限界予熱温度はいずれも25℃であり、優れた耐
溶接低温割れ性を示している。このように本発明法の第
2の特徴である母材靱性、耐摩耗性及び耐溶接低温割れ
性のバランスに優れることが確認できる。
【0043】これに対して、比較法A-(1) からA-(f) ま
での11種類の鋼管のうちC-(1), D-(1)を除いてすべて
の鋼管において、化学成分ないし圧延条件の不適切によ
りCu-Ni-Ca添加の効果とベイニティックフェライト組織
の効果が得られず、海水腐食試験において溶接熱影響部
の選択腐食が発生している。
【0044】また、C-(1) はCr含有量が本発明の範囲よ
りも低いため、溶接部の選択腐食は顕著でなかったもの
の、他の1%Cr系の鋼に比べて耐海水腐食試験における
腐食速度が著しく大きくなっている。
【0045】また、比較法で製造した鋼管の母材靱性に
着目すると、本発明法の圧延条件を採用したものの化学
成分が不適切な比較法A-(1), B-(1), C-(1), D-(1)、並
びに化学成分は本発明法の範囲内であっても圧延条件が
不適切な比較法1-(a), 1-(b), 1-(c), 1-(d), 1-(e), 1
-(f)、さらには化学成分と圧延条件のいずれも不適切な
比較法A-(f) は、微細均一なベイニティックフェライト
組織が得られず、本発明法による鋼管に比べてシャルピ
ー吸収エネルギーが低くなっている。
【0046】比較法で製造した鋼管の耐摩耗性に着目す
ると、D-(1), 1-(b) を除く化学成分ないし圧延条件が
不適切で十分な強度が得られなかった鋼管では、0.30 g
以上の摩耗減量となっている。
【0047】更に、比較法A-(1) , D-(1), A-(f) で製
造した鋼管の割れ防止予熱温度は50℃ないし75℃とな
り、過剰な炭素含有量の悪影響が現われている。以上の
ように、本発明法による化学成分および圧延条件で製造
された鋼管は、優れた耐溶接部選択腐食性を示しかつ母
材靱性・耐摩耗性・耐溶接低温割れ性のバランスに優れ
ることがわかる。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【発明の効果】本発明の方法により、母材および溶接熱
影響部の耐海水腐食性、溶接性、耐摩耗性に優れた荷油
管用の溶接鋼管、例えばUOE鋼管、プレスベンド鋼
管、ベンディングロール鋼管、電縫鋼管、スパイラル鋼
管、更には継目無鋼管を製造することが可能となった。
なお、これらの鋼管の寸法は肉厚が3〜30mm程度、外径
が100〜1000mm程度である。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐海水腐食性を調べるための海水腐食試験機の
概略図である。
【図2】海水中での耐摩耗性を調べるための腐食摩耗試
験機の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−172179(JP,A) 特開 平6−134572(JP,A) 特開 平7−150247(JP,A) 特開 平1−142024(JP,A) 特開 昭62−149812(JP,A) 特開 昭62−284043(JP,A) 特開 平5−295432(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 8/00 - 8/10 C22C 38/00 - 38/60

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程(成分組成はwt%である)
    を備えたことを特徴とする溶接鋼管の製造方法。 (a)C:0.03〜0.07%、Si:0.05〜0.5%、 Mn:0.5〜2%、 P:0.03%以下、 S:0.005%以下、 Cu:0.1〜0.5%、 Ni:0.1〜0.3%、 Cr:0.8〜1.5%、 Ca:0.0005〜0.005%を含有し、残部が実質的にFeからな る鋼片を用意する工程と、 (b)前記鋼片を900℃以上に加熱し、未再結晶域で
    の圧下率が30%以上で、仕上げ温度がAr3変態点以
    上となるように熱間圧延して鋼板又は鋼帯にする工程
    と、 (c)前記鋼板又は鋼帯を[Ar3変態点−50]℃以上
    の温度から600℃以下の温度まで1℃/秒〜35℃/
    秒の冷却速度で加速冷却する工程と、 (d)前記加速冷却された鋼板又は鋼帯を、その後冷間
    でパイプ状に成形し、溶接して鋼管とする。
  2. 【請求項2】 前記鋼片の成分組成(成分組成はwt%
    である)が、更に Mo:0.5%以下、Nb:0.1%以下、 V:0.1%以下、 Ti:0.1%以下、 B:0.003%以下のうち1種または2種以上を含有
    することを特徴とする請求項1記載の溶接鋼管の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 下記の工程(成分組成はwt%である)
    を備えたことを特徴とする継目無し鋼管の製造方法。 (a)C:0.03〜0.07%、Si:0.05〜0.5%、 Mn:0.5〜2%、 P:0.03%以下、 S:0.005%以下、 Cu:0.1〜0.5%、 Ni:0.1〜0.3%、 Cr:0.8〜1.5%、 Ca:0.0005〜0.005%を含有し、残部が実質的にFeからな る鋼片を用意する工程と、 (b)前記鋼片を900℃以上に加熱し、未再結晶域で
    の圧下率が30%以上で仕上温度がAr3変態点以上と
    なるように継目無し鋼管に圧延を施す工程と、 (c)前記継目無し鋼管を[Ar3変態点−50]℃以上
    の温度から600℃以下の温度まで1℃/秒〜35℃/
    秒の冷却速度で加速冷却する工程
  4. 【請求項4】 前記鋼片の成分組成(成分組成はwt%
    である)が、更に Mo:0.5%以下、Nb:0.1%以下、 V:0.1%以下、 Ti:0.1%以下、 B:0.003%以下のうち1種または2種以上を含有
    することを特徴とする請求項3に記載された継目無し鋼
    管の製造方法。
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