JP3216274B2 - 新規な水性樹脂の製造方法 - Google Patents

新規な水性樹脂の製造方法

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JP3216274B2
JP3216274B2 JP30469592A JP30469592A JP3216274B2 JP 3216274 B2 JP3216274 B2 JP 3216274B2 JP 30469592 A JP30469592 A JP 30469592A JP 30469592 A JP30469592 A JP 30469592A JP 3216274 B2 JP3216274 B2 JP 3216274B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な水性樹脂の製造
方法に関する。詳しくは、ポリビニルアルコールとミク
ロゲルを組み合わせてなる新規な水性樹脂の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコールは強い接着力を示
し、透明で強靭な皮膜を形成するため、紙コーテイング
剤、接着剤、バインダー等として広く使用されている。
しかし、ポリビニルアルコールは、水溶液の経時安定性
が悪く、また皮膜にした場合の吸水率が大きいため水と
接触させると膨潤してしまうといった問題がある。
【0003】また、ポリビニルアルコールを含有してな
る水溶液中で、アクリル酸アルキルエステル等を乳化重
合させて得られる反応物が知られている。かかる反応物
は、ポリビニルアルコールの特性を有し、かつ経時安定
性にも優れている。しかし、該反応物は乳化剤を含むた
めその皮膜は透明性が悪く、また耐水性にも劣るため水
と接触させた場合に白化してしまうといった問題があ
る。
【0004】ところで、特開昭62ー177007号公
報等には、アクリル酸アルキルエステル等を反応性乳化
剤の存在下に重合させて得られるミクロゲルの製造方法
が記載されている。かかるミクロゲルの分散液は経時安
定性に優れ、かつ皮膜の吸水性、耐水性、透明性も良好
である。しかし、ミクロゲルは3次元架橋高分子である
ため、その皮膜は溶剤に膨潤するといった問題や、造膜
性に劣り皮膜に多数の網目状のスジや亀裂が生じるとい
った問題がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】本発明は、ポリビニルアルコールとミクロ
ゲルの双方の特性を具備し、かつ双方の欠点を解消した
新規な水性樹脂を提供せんとするものである。すなわ
ち、本発明は水性樹脂溶液の経時安定性が良好であり、
かつ皮膜の吸水性を抑え、耐水性、透明性、造膜性およ
び耐溶剤性に優れた新規な水性樹脂の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】なお、ポリビニルアルコール水溶液とミク
ロゲルの分散液を単に混合するだけでは、増粘したり、
相分離が起こるため水性樹脂溶液の経時安定性に欠け、
また皮膜を形成する際にムラが生じたり、濁りが生じ、
双方の欠点を露呈するのみで、かえって樹脂の性能が損
なわれる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決しようと、新規な水性樹脂を見出すべく鋭意検討を
重ねた結果、ポリビニルアルコールを含有してなる水溶
液中で、ビニルモノマーを乳化重合するにあたり、乳化
剤として特定の反応性乳化剤を使用した場合には、ポリ
ビニルアルコールとミクロゲルを何らかの形で反応させ
ることができ、前記課題を悉く解決した新規な水性樹脂
が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、ポリビニルアルコー
ルを含有してなる水溶液中で、ラジカル重合性の単官能
性ビニルモノマーを乳化重合させるにあたり、乳化剤と
して分子中に炭素−炭素二重結合を2個以上有する反応
性乳化剤を用いることを特徴とする新規な水性樹脂の製
造方法、および、ポリビニルアルコールを含有してなる
水溶液中で、ラジカル重合性の単官能性ビニルモノマー
および多官能性ビニルモノマーを乳化重合させるにあた
り、乳化剤として分子中に炭素−炭素二重結合を1個以
上有する反応性乳化剤を用いることを特徴とする新規な
水性樹脂の製造方法に関する。
【0009】以下に、本発明の構成について説明する。
【0010】本発明に用いられるポリビニルアルコール
は水溶性である限り特に限定されないが、通常、重合度
が200〜2500程度であり、ケン化度が75%〜1
00%の部分ケン化物または完全ケン化物が好ましい。
また、カルボキシル基、アセトアセチル基、アセタール
基等の官能基を有する変性ポリビニルアルコール等も同
様に使用できる。また、ポリビニルアルコールは得られ
る皮膜の造膜性、耐溶剤性、耐水性に影響を及ぼすため
その使用量はこれら性能を考慮して適宜決定される。す
なわち、ポリビニルアルコールの使用量は、ビニルモノ
マーの全量100重量部に対して、通常5〜900重量
部程度、好ましくは40〜250重量部とするのがよ
い。5重量部未満では得られる水性樹脂の皮膜の耐溶剤
性、造膜性が悪くなり、また900重量部を越えると得
られる水性樹脂溶液の経時安定性が不良となり好ましく
ない。
【0011】本発明のラジカル重合性の単官能性のビニ
ルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルおよび/またはスチレン系化合物を使用するのが好
ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして
は、アルキル基の炭素数が1〜18のものがよく、たと
えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)ア
クリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブ
チル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステ
アリル等があげられる。また、スチレン系化合物として
はスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が
あげられる。これら単官能性のビニルモノマーは、いず
れも1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用で
きるが、これらのなかでもラジカル重合時に副反応を伴
わないことからメタアクリル酸アルキルエステルおよび
/またはスチレン系化合物が好ましい。
【0012】また、前記(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルおよび/またはスチレン系化合物は、各種アニオ
ン性の単官能性ビニルモノマー、カチオン性の単官能性
ビニルモノマーや前記以外のノニオン性の単官能性ビニ
ルモノマーと組み合わせて使用することができる。アニ
オン性の単官能性ビニルモノマーとしては、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、
ムコン酸等のジカルボン酸、ビニルスルホン酸、スチレ
ンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸等の有機スルホン酸、2−(メタ)アクリ
ロイルオキシエチルアシッドホスフェート等のリン酸系
ビニルモノマー、およびこれら各種有機酸のナトリウム
塩、カリウム塩等があげられる。カチオン性の単官能性
ビニルモノマーとしてはジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等
の第三級アミノ基を有するビニルモノマーまたはそれら
の塩酸、硫酸、酢酸等の無機酸もしくは有機酸の塩類、
または該第三級アミノ基含有ビニルモノマーとメチルク
ロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、エピク
ロルヒドリン等の四級化剤との反応によって得られる第
四級アンモニウム塩を含有するビニルモノマー等があげ
られる。ノニオン性の単官能性ビニルモノマーとしては
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、
酢酸ビニル、メチルビニルエーテルや、(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
ブチル等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステ
ル類、グリシジル(メタ)アクリレート、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド、ウレタンアクリレート類、
ジフェニル−2(メタ)アクリロイルオキシホスフェー
ト等のリン酸エステル系ビニルモノマー等がその代表例
としてあげられる。
【0013】さらに本発明では、前記例示した単官能性
のビニルモノマーに加えて、多官能性のビニルモノマー
を使用することができる。たとえば、2官能性ビニルモ
ノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等
のジ(メタ)アクリレート類、メチレンビス(メタ)ア
クリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、
ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミド等のビス
(メタ)アクリルアミド類、アジピン酸ジビニル、セバ
シン酸ジビニル等のジビニルエステル類、アリルメタク
リレート、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアンモニ
ウム、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデート、
ジビニルベンゼン等があげられる。また、3官能性モノ
マーとしては、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒ
ドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート、
トリアリルアミン、トリアリルトリメリテート、N,N
−ジアリルアクリルアミド等があげられ、4官能性ビニ
ルモノマーとしては、テトラメチロールメタンテトラア
クリレート、テトラアリルピロメリテート、N,N,
N’,N’−テトラアリル−1,4−ジアミノブタン、
テトラアリルアミン塩、テトラアリルオキシエタン等が
あげられる。
【0014】多官能性のビニルモノマーを使用する場
合、その使用量は、前記単官能性のビニルモノマーの合
計100重量部に対して5重量部程度以下、好ましくは
0.1〜5重量部である。多官能性のビニルモノマーが
5重量部を越えると凝集が起こったり、高濃度の水性樹
脂を得るのが困難になるため好ましくない。
【0015】本発明における新規な水性樹脂を製造する
にあたり、単官能性のビニルモノマーのみを使用する場
合には、分子中に炭素−炭素二重結合を2個以上有する
反応性乳化剤の存在下に乳化重合させることを必須とす
る。
【0016】前記分子中に炭素−炭素二重結合を有する
反応性乳化剤としては、特に制限はされず各種の反応性
乳化剤を適宜選択して使用できる。かかる炭素−炭素二
重結合としては、たとえば、(メタ)アリル基、1−プ
ロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、ビニル
基、イソプロペニル基、(メタ)アクリロイル基等の官
能基があげられる。具体的には前記官能基を分子中に少
なくとも2つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテ
ルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に
少なくとも2つ有するポリオキシエチレンアルキルエー
テルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくと
も2つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中
に少なくとも2つ有するポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテルの硫酸エステル塩があげられる。さらに
は前記官能基を分子中に少なくとも2つ有する酸性リン
酸(メタ)アクリル酸エステル系分散剤、前記官能基を
分子中に少なくとも2つ有するオリゴエステル(メタ)
アクリレートのリン酸エステルもしくはそのアルカリ
塩、前記官能基を分子中に少なくとも2つ有する親水性
アルキレンオキサイド基を有するポリアルキレングリコ
ール誘導体のオリゴエステルポリ(メタ)アクリレート
等の各種のものがあげられる。これらの市販品として
は、(商品名KAYAMER PM−2、日本化薬
(株)製)、(商品名ニューフロンティアA−229
E、第一工業製薬(株)製)、(商品名ニューフロンテ
ィアN−250Z、第一工業製薬(株)製)等がその代
表例としてあげられる。これらのなかでも、炭素−炭素
二重結合として(メタ)アクリロイル基を有する反応性
乳化剤がよい。
【0017】また、前記分子中に炭素−炭素二重結合を
2個以上有する反応性乳化剤は炭素−炭素二重結合を1
個有する反応性乳化剤を含む混合物であってもよい。た
だし、炭素−炭素二重結合を1個有する反応性乳化剤
は、反応性乳化剤の合計量の60重量%程度以下とする
のがよい。60重量%を越える場合には十分な三次元架
橋構造を有する新規な水性樹脂が得られない。
【0018】炭素−炭素二重結合を1個有する反応性乳
化剤としては、特開昭63−23725号公報、特開昭
63−240931号公報、特開昭62−104802
号公報に記載のものや、(商品名KAYAMER PM
−1、日本化薬(株)製)、(商品名SE−10N、旭
電化工業(株)製)、(商品名NE−10、旭電化工業
(株)製)、(商品名NE−20、旭電化工業(株)
製)、(商品名NE−30、旭電化工業(株)製)、
(商品名ニューフロンティアN−117E、第一工業製
薬(株)製)、(商品名アクアロンRN−20、第一工
業製薬(株)製)、(商品名アクアロンHS−10、第
一工業製薬(株)製)、(商品名エミノールJS−2、
三洋化成(株)製)、(商品名ラテムルS−120、花
王(株)製)、(商品名ラテムルS−180、花王
(株)製)等の市販品がその代表例としてあげられる。
これら炭素−炭素二重結合を1個有する反応性乳化剤の
炭素−炭素二重結合も(メタ)アクリロイル基を有する
ものがよい。
【0019】また、本発明の新規な水性樹脂を製造する
にあたり、単官能性のビニルモノマーと多官能性のビニ
ルモノマーを使用する場合には、分子中に炭素−炭素二
重結合を1個以上有する反応性乳化剤の存在下に乳化重
合させることを必須とする。かかる、反応性乳化剤とし
ては前記の炭素−炭素二重結合を2個以上有する反応性
乳化剤および炭素−炭素二重結合を1個有する反応性乳
化剤と同様のものがあげられる。
【0020】また、前記反応性乳化剤は、本発明の新規
な水性樹脂の性能に悪影響を与えない程度で公知のアニ
オン性乳化剤、ノニオン性乳化剤と組み合わせて使用し
てもよい。アニオン性乳化剤としては、長鎖α−オレフ
ィンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩等が
あげられ、ノニオン性乳化剤としてはポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル等があげられる。
【0021】前記反応性乳化剤の使用量は前記単官能性
のビニルモノマーの合計量、または多官能性のビニルモ
ノマーを使用する場合にはそれらの合計量の100重量
部に対し、通常1〜30重量部程度、好ましくは3〜1
5重量部とするのがよい。1重量部に満たない場合は重
合中に凝集物が発生したり、架橋密度が小さくなり十分
なゲル構造を形成することができなくなり、また30重
量部を越える場合は重合安定性が悪くなり重合の経過と
共に凝集物が生成したり、ゲル化してしまうため好まし
くない。
【0022】次に、本発明の新規な水性樹脂の製造方法
について説明する。本発明の新規な水性樹脂の製造方法
は公知の乳化重合方法により行えばよい。たとえば、所
定の反応容器に前記ポリビニルアルコールおよび水を仕
込み加熱しながら溶解させ、次いで反応性乳化剤および
前記ビニルモノマーを仕込み、乳化した後、ラジカル重
合開始剤を加え、撹拌下、加温する方法によればよい。
なお、前記ビニルモノマーの滴下方法は一括滴下、分割
滴下のいずれの方法でもよい。また、反応系の固形分濃
度は通常10〜50重量%程度、好ましくは15〜30
重量%である。
【0023】また、重合時のpHは通常3〜9程度の範
囲とするのがよい。反応温度は、重合触媒を活性化させ
る温度範囲であればよく通常は40〜90℃程度、好ま
しくは50〜80℃であり、反応時間は通常30分〜2
時間程度がよい。
【0024】前記ラジカル重合開始剤としては、過硫酸
カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水
素、水性のアゾ系開始剤等の水溶性のラジカル重合開始
剤、または前記過硫酸塩等と亜硫酸水素ナトリウム、チ
オ硫酸ナトリウム等の還元剤とを組み合わせた形のレド
ックス系重合開始剤等があげられる。本発明では特にレ
ドックス系重合開始剤を使用するのがよい。通常、前記
開始剤の使用量は前記ビニルモノマーの合計量に対して
0.05〜5重量%程度、好ましくは0.1〜3重量%
とするのがよい。
【0025】また、反応に際しては得られる水性樹脂を
透明性のある超微粒子とするために、重合促進剤として
遷移金属イオンを添加するのがよい。遷移金属イオンと
しては、銅イオン等があげられ、反応系中の遷移金属イ
オン濃度が、通常1.0×10-8〜1.0×10-3モル
/リットル程度、好ましくは1.0×10-7〜1.0×
10-5モル/リットルとなるように使用する。1.0×
10-8モル/リットル未満では超微粒子のポリマーが得
られにくく、1.0×10-3モル/リットルを越える場
合には微粒子の数が多くなり凝集粒子が生成してしまっ
たり、粒子内の架橋が抑制されるため好ましくない。
【0026】このようにして得られた新規な水性樹脂の
平均粒子径は通常10〜300nm程度の微粒子であ
り、使用するにあたっては水性樹脂溶液の粘度を100
〜1000cps程度(25℃)に調整するのがよい。
【0027】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、ポリビニル
アルコールとミクロゲルの双方の特性を有し、同時に双
方の欠点を解消した新規な水性樹脂を提供できる。すな
わち、本発明の製造方法で得られる新規な水性樹脂の水
溶液は経時安定性が良好であり、かつ皮膜の吸水性を抑
え、しかも耐水性、透明性、造膜性および耐溶剤性に優
れているため、バリヤー剤、目止め剤、コーティング剤
等の用途に利用できる。
【0028】
【実施例】以下に、実施例および比較例をあげて、本発
明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例
に限定されるものではない。尚、各例中の%は、特に断
らない限り重量基準である。
【0029】実施例1 撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、モノマー滴下ロ
ート及び温度計を備えた反応容器に、重合度1100の
完全ケン化ポリビニルアルコール((株)クラレ製 商
品名 PVA110 以下PVA110という)100
gおよびイオン交換水1000gを仕込み、加熱しなが
ら撹拌して溶解させ水溶液とした。この水溶液を40℃
まで冷却後、硫酸銅水溶液を系中濃度2.5×10−5
モル/リットルとなるように添加した。ついで分子中に
炭素ー炭素二重結合を2個以上有するオリゴエステル系
の反応性乳化剤(商品名ニューフロンティアA−229
E、第一工業製薬(株)製)7gを仕込み25%濃度の
アンモニア水を加えてpHを4に調整し溶解した。つぎ
にメタクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル及びメタク
リル酸グリシジルからなる混合モノマー(重量混合比は
順に39:59:2)100gを加えて一定速度(25
0±10rpm)で乳化した。窒素気流下で昇温を行い
60℃で過硫酸カリウムおよびチオ硫酸ナトリウムの等
モル量からなるレドックス系開始剤(系中濃度6.0×
10−3モル/リットル)を添加し重合を開始させた。
重合温度が80℃を越えないように60分反応させ透明
性の微粒子を含む水性樹脂溶液を得た。得られた水性樹
脂溶液の不揮発分は15.0%、粘度450cps(2
5℃)、pH4.8、平均粒子径は129nm(Pho
tal社製のLPA−3000/3100を用いて測定
した。以下同様。)であった。
【0030】実施例2 撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、モノマー滴下ロ
ート及び温度計を備えた反応容器に、PVA110を8
4gおよびイオン交換水1000gを仕込み、加熱しな
がら撹拌して溶解させ水溶液とした。この水溶液を40
℃まで冷却後、硫酸銅水溶液を系中濃度2.5×10-5
モル/リットルとなるように添加した。ついで分子中に
炭素ー炭素二重結合を2個以上有するオリゴエステル系
の反応性乳化剤(商品名ニューフロンティアA−229
E、第一工業製薬(株)製)20gを仕込み25%濃度
のアンモニア水を加えてpHを4に調整し溶解した。つ
ぎにアクリル酸エチル、メタクリル酸メチル及びメタク
リル酸グリシジルからなる混合モノマー(重量混合比は
順に39:59:2)42gを加えて一定速度(250
±10rpm)で乳化した。窒素気流下で昇温を行い6
0℃で過硫酸カリウムおよびチオ硫酸ナトリウムの等モ
ル量からなるレドックス系開始剤(系中濃度6.0×1
-3モル/リットル)を添加し重合を開始させた。つい
で前記混合モノマー158gを連続的に滴下しながら重
合を行った。重合温度が80℃を越えないように60分
反応させ透明性の微粒子を含む水性樹脂溶液を得た。得
られた水性樹脂溶液の不揮発分は20.6%、粘度50
0cps(25℃)、pH3.7、平均粒子径は65n
mであった。
【0031】実施例3 実施例2において、反応性乳化剤として分子内に炭素ー
炭素二重結合を1個有する硫酸エステル系反応性乳化剤
(商品名アクアロンHS−10、第一工業製薬(株)
製)10gを使用し、さらに乳化剤としてリン酸系乳化
剤(商品名H−3051、第一工業製薬(株)製)1g
を使用し、混合モノマーとしてスチレン、メタクリル酸
2エチルヘキシル及びメタクリル酸メチルからなる混合
モノマー(重量混合比は順に10:50:40)とジビ
ニルベンゼン1gを使用した以外は実施例2と同様に行
い透明性の微粒子を含む水性樹脂溶液を得た。得られた
水性樹脂溶液の不揮発分は20.5%、粘度550cp
s(25℃)、pH4.8、平均粒子径は250nmで
あった。
【0032】比較例1 実施例1において、反応性乳化剤の代わりにジアルキル
スルホコハク酸エステルソーダ塩(商品名ネオコール
P、第一工業製薬(株)製、不揮発分75%)6.7を
用いた他は実施例1と同様に行い水性樹脂溶液を得た。
得られた水性樹脂溶液の不揮発分は15.3%、粘度3
50cps(25℃)、pH4.7、平均粒子径は22
0nmであった。
【0033】比較例2 実施例1において、反応性乳化剤の代わりにリン酸系乳
化剤(商品名H−3051、第一工業製薬(株)製)
2.5gを用いた他は実施例1と同様に行い水性樹脂溶
液を得た。得られた水性樹脂溶液の不揮発分は15.2
%、粘度300cps(25℃)、pH3.2、平均粒
子径は64nmであった。
【0034】比較例3 撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、モノマー滴下ロ
ート及び温度計を備えた反応容器に、イオン交換水30
0gおよび硫酸銅水溶液を系中濃度2.5×10-5モル
/リットルとなるように添加した。ついで分子中に炭素
ー炭素二重結合を2個以上有するオリゴエステル系の反
応性乳化剤(商品名ニューフロンティアA−229E、
第一工業製薬(株)製)15gを仕込み25%濃度のア
ンモニア水を加えてpHを4に調整し溶解した。つぎに
アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル及びメタクリル
酸グリシジルからなる混合モノマー(重量混合比は順に
39:59:2)40gを加えて一定速度(250±1
0rpm)で乳化した。窒素気流下で昇温を行い50℃
で過硫酸カリウムおよびチオ硫酸ナトリウムの等モル量
からなるレドックス系開始剤(系中濃度6.0×10-3
モル/リットル)を添加し重合を開始させた。ついで前
記混合モノマー260gを連続的に滴下しながら重合を
行った。重合温度が80℃を越えないように60分反応
させ黄赤色の透明性の微粒子を含む水性樹脂溶液を得
た。得られた水性樹脂溶液の不揮発分は42.5%、粘
度250cps(25℃)、pH3.3、平均粒子径は
51nmであった。
【0035】比較例4、5 比較例3で得られた水性樹脂溶液と10%のPVA11
0の水溶液を固形分重量比でそれぞれ5/5、7/3と
なるように混合し水性樹脂溶液を調製した。
【0036】(性能評価)実施例1〜3および比較例1
〜5で得られた水性樹脂溶液と、PVA110の水溶液
を以下の試験に供した。結果は表1に示す。
【0037】(1)経時安定性 水性樹脂溶液を室温で3ケ月放置して、その外観と粘度
の変化を観察した。 ○:外観及び粘度変化なし。 △:外観は変化しないが、粘度変化がある。 ×:相分離、またはゲル化した。
【0038】(2)皮膜の透明性および造膜性 水性樹脂溶液をテフロングラス上で自然通風下に、室温
で乾燥させて厚さ2mmの皮膜を作成し、その外観を目
視判定した。 ○:透明な皮膜で、亀裂はない。 △:不透明な皮膜で、亀裂はない。 ×:不均一な皮膜である(×a)。または皮膜に亀裂が
ある(×b)。
【0039】(3)皮膜の吸水性および耐水性 水性樹脂溶液をテフロングラス上で自然通風下に、室温
で乾燥させて得られた厚さ2mmの皮膜を1cm角に切
り、水の中に浸漬し、皮膜が白化するまでの時間および
皮膜が白化したときの吸水率を調べた。なお、白化する
までの時間は皮膜を印字した活字と密着させて、その活
字が確認できなくなるまでの時間とし、吸水率は以下の
式による。 吸水率(%)={(A−B)/B}×100 A:白化したときのサンプル重量 B:浸漬前のサンプル重量
【0040】(4)耐溶剤性 水性樹脂溶液をテフロングラス上で自然通風下に、室温
で乾燥させて得られた厚さ2mmの皮膜を1cm角に切
り、ベンゼン中に1日浸漬し、皮膜の外観の変化を観察
した。 ○:変化なし。 ×:膨潤した。
【0041】
【表1】

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコールを含有してなる水
    溶液中で、ラジカル重合性の単官能性ビニルモノマーを
    乳化重合させるにあたり、乳化剤として分子中に炭素−
    炭素二重結合を2個以上有する反応性乳化剤を用いるこ
    とを特徴とする新規な水性樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコールを含有してなる水
    溶液中で、ラジカル重合性の単官能性ビニルモノマーお
    よび多官能性ビニルモノマーを乳化重合させるにあた
    り、乳化剤として分子中に炭素−炭素二重結合を1個以
    上有する反応性乳化剤を用いることを特徴とする新規な
    水性樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 単官能性ビニルモノマーが、(メタ)ア
    クリル酸アルキルエステルおよび/またはスチレン系化
    合物である請求項1または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 ポリビニルアルコールの使用量が、ビニ
    ルモノマーの全量100重量部に対し、5〜900重量
    部である請求項1、2または3記載の製造方法。
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