JP3201956U - 食品用解凍マット - Google Patents

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Abstract

【課題】冬場に冷凍食品を解凍したり、連続して冷凍食品を解凍したりした場合であっても、解凍時間が長くならず、所定の解凍性能を発揮できる食品用解凍マットを提供する。【解決手段】長方形状袋体の内部に解凍用材料が封入された2枚の解凍マット10を、折り曲げ可能な連結部12を介して連結した構造を有し、流通時又は保管時においては、連結部12で2つ折りにして閉じた状態として使用し、解凍時においては、当該冷凍食品を挟み込むときにはいったん開いた状態とし、当該冷凍食品を挟み込んだ後にはそのまま閉じた状態として使用する。長方形状袋体のいずれかの面には、可逆性の感温シール16が貼付されている。【選択図】図1

Description

本考案は、冷凍食品の解凍に関するものであり、冷凍食品(冷凍された肉、魚、寿司ネタ、加工食品など)を電気や他の熱源を使用せずに自然解凍の場合より速く解凍することができる食品用解凍マットに関するものである。
近年、冷凍技術は進歩しているが、冷凍食品を対象とする解凍技術はいまだに進歩が遅れている。多くは電子レンジによる解凍方法や流水による解凍方法が一般的であった。これらの解凍方法では、解凍後に肉汁(以下、「ドリップ」という。) が出るために、食品の色や味を劣化させる原因となり、冷凍物はまずいといわれる理由の一つになっていた。特に電子レンジによる解凍方法では、乾燥や加熱し過ぎにより味が劣化するという問題があった。自然解凍が最良とされているが、使用前の2時間以上、冷蔵庫内や常温(20℃以下)における解凍をせねばならないので効率が悪く、ドリップの発生を防止できないという問題があった。
冷凍食品の解凍用の部材として、例えば伝熱性の柱状もしくは板状の部材(例えばアルミニウム製の板状部材)が提案され、また、これらを所定の範囲で動くように連結した解凍補助具が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、特許文献1に記載の解凍補助具では、対象冷凍食品との接触面が小さいために解凍に時間がかかるということが問題となる。また、冷凍食品が接触している部分だけが解凍され、他の部分は解凍に時間がかかり、結果として解凍部分にムラができて、味が落ちるということで、不評であった。冷凍食品の解凍は、時間が短ければ短いほど用途が広がり、また、解凍後の鮮度保持にも影響を与え、短時間での解凍ではドリップの発生が少ないが、厚さがあるステーキ肉や、処理されていない魚等は厚みや凹凸があり、均一に解凍することが困難であった。また、そのことによりドリップが出て色や味に影響を与えてきた。
そこで、特許文献1に記載の解凍補助具の問題を解決することのできる食品用解凍マットが、本件出願人により提案されている(例えば、特許文献2参照。)。図13は、特許文献2に記載の食品用解凍マットを説明するために示す図である。図13(a) は特許文献2に記載の食品用解凍マットに冷凍食品を挟み込む前の状態(冷凍食品を載置した状態)を示す図であり、図13(b)は特許文献2に記載の食品用解凍マットに冷凍食品を挟み込んでいる状態を示す図であり、図13(c)は特許文献2に記載の食品用解凍マットに冷凍食品を挟み込んだ状態を示す図である。図14は、特許文献2に記載の食品用解凍マットの製造工程を示すフローチャートである。
特許文献2に記載の食品用解凍マットは、図13に示すように、長方形状袋体の内部に解凍用材料が封入された2枚の解凍マットを、折り曲げ可能な連結部を介して連結した構造を有し、流通時又は保管時においては、前記連結部で2つ折りにして閉じた状態として使用し、解凍時においては、当該冷凍食品を挟み込むとき(当該冷凍食品を載置するとき)にはいったん開いた状態(図13(a)参照。)とし、当該冷凍食品を挟み込んだ後にはそのまま閉じた状態(図13(b)及び(c)参照。)として使用する食品用解凍マットである。
特許文献2に記載の食品用解凍マットによれば、板状ではなく柔軟性のある袋体の内部に解凍用材料が封入された2枚の解凍マットを、折り曲げ可能な連結部を介して連結した構造を有することから、2枚の解凍マットで冷凍食品を挟み込んだ状態で解凍を行うことができる。このため、冷凍食品は周囲全体にわたって解凍マットと接触するようになることから、冷凍食品を均一に解凍することが可能となる。また、解凍マットと冷凍食品との実接触面積が大きくなることから、比較的短時間(例えば10分〜50分)で冷凍食品の解凍を行うことができるようになる。その結果、冷凍食品の品質に影響を与えずドリップも最小限に抑えながら、冷凍食品を均一に、かつ、比較的短時間で解凍することができる。
特許文献2に記載の食品用解凍マットは、以下のような手順で製造することができる(図14参照。)。まず、撹拌工程として、調合タンクに粉末アルミニウムや粉末セラミックスと水と防腐剤としてのヒノキチオールとを投入し撹拌する。次に、粉末アルミニウムや粉末セラミックスと水とヒノキチオールを撹拌したものを配合タンクに投入し、これに増粘剤あるいは調整剤として高吸水ポリマー又はCMC(カルボキシメチルセルロースナトリウム)を投入し撹拌することで熱吸収材の混合が行われる。この工程において、熱吸収材は所定の粘度を備えたゲル状となっている。この場合、ヒノキチオールの分量は、50ppmから500ppmが水に対して含まれる量に調整される。次に、撹拌工程で得た熱吸収材は充填工程において、プラスチックスシート製などの柔軟性のある袋に均一に充填される。プラスチックスシートは、アルミニウムフィルムなどの金属フィルムをラミネートしたプラスチックスシートであってもよい。
熱吸収材における、粉末アルミニウムや粉末セラミックスと水とヒノキチオールとCMC(カルボキシメチルセルロース、食品添加物として一般に使用されている)の組み合わせに代えて、不凍液であり増粘効果のあるエチレングリコールやプロピレングリコール(食品添加物としても使用されている)と水とヒノキチオールとCMC(カルボキシメチルセルロース)との組み合わせたものを熱吸収材に使用してもよい。さらにまた、CMCの代わりに、あるいは、合わせて高吸水性ポリマーを使用することもできる。
長方形状袋体は、プラスチックスシートを長方形に裁断し、2枚を重ねて、長辺側の1辺と、これに連続する短辺側の2辺と、連結部となる領域について、熱処理して、閉じて袋状にしたものである。熱吸収材の充填量は袋によって異なるが、ゲル状の熱吸収材を入れたのち開口部分を熱処理等で閉じて4辺が綴じられた2枚の解凍マットを連結部を介して連結した構造の食品用解凍マットを作製する。袋の材質は、柔軟性のあるものであれば良く、様々なものを使用できる。なお、2枚の解凍マットを別々に作製しておき、これら2枚の解凍マットをあとで連結することによって、食品用解凍マットを作製してもよい。
特開2001−231526号公報 国際公開2014/106948号明細書
しかしながら、冬場に冷凍食品を解凍したり、連続して冷凍食品を解凍したりする場合には、特許文献2に記載の食品用解凍マットを用いたとしても、当該食品用解凍マットそのものの温度が低くなるため、解凍時間が長くなり、所定の解凍性能を発揮できない場合があった。
そこで、本考案は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、冬場に冷凍食品を解凍したり、連続して冷凍食品を解凍したりする場合であっても、解凍時間が長くならず、所定の解凍性能を発揮できる食品用解凍マットを提供するものである。
[1]本考案の食品用解凍マットは、長方形状袋体の内部に解凍用材料が封入された2枚の解凍マットを、折り曲げ可能な連結部を介して連結した構造を有し、流通時又は保管時においては、前記連結部で2つ折りにして閉じた状態として使用し、解凍時においては、当該冷凍食品を挟み込むときにはいったん開いた状態とし、当該冷凍食品を挟み込んだ後にはそのまま閉じた状態として使用する食品用解凍マットであって、前記長方形状袋体のいずれかの面に、可逆性の感温シールが貼付されていることを特徴とする。
[2]本考案の食品用解凍マットにおいては、前記感温シールは、前記長方形状袋体の面のうち、前記食品用解凍マットを前記連結部で2つ折りにして閉じた状態としたときに表に現れる面である外面に貼付されていることが好ましい。
[3]本考案の食品用解凍マットにおいては、前記感温シールは、少なくとも10℃〜30℃の温度範囲において温度表示が可能に構成されていることが好ましい。
[4]本考案の食品用解凍マットにおいては、前記感温シールは、1℃毎又は2℃毎に温度目盛りが付与されていることが好ましい。
[5]本考案の食品用解凍マットにおいては、前記感温シールは、カプセル化された液晶を樹脂フィルムに印刷した液晶シールからなることが好ましい。
[6]本考案の食品用解凍マットにおいては、前記長方形状袋体の面のうち、前記外面とは反対側の内面には、冷凍食品を載置する領域を示す破線が印刷されていることが好ましい。
[7]本考案の食品用解凍マットにおいては、前記解凍用材料は、吸水性ポリマーと水とを混合したゲル状体又はカルボキシメチルセルローズ(CMC) と水とを混合した粘性体と、粉末状アルミニウム又は粉末セラミックスとを混合した熱吸収材とを含有することが好ましい。
[8]本考案の食品用解凍マットにおいては、前記解凍用材料は、ヒノキチオールをさらに含有することが好ましい。
[9]本考案の食品用解凍マットにおいては、前記長方形状袋体は、厚さ0.04mmから〜0.1mmの範囲内にあるプラスチックスフィルムからなることが好ましい。
[10]本考案の食品用解凍マットにおいては、前記プラスチックスフィルムは、金属フィルムがラミネートされた構造を有することが好ましい。
本考案の食品用解凍マットによれば、長方形状袋体の内部に解凍用材料が封入された2枚の解凍マットを、折り曲げ可能な連結部を介して連結した構造を有することから、上記した特許文献2に記載の食品用解凍マットの場合と同様に、2枚の解凍マットで冷凍食品を挟み込んだ状態で解凍を行うことができる。このため、冷凍食品は周囲全体にわたって解凍マットと接触するようになることから、冷凍食品を均一に解凍することが可能となる。また、解凍マットと冷凍食品との実接触面積が大きくなることから、比較的短時間(例えば10分〜50分)で冷凍食品の解凍を行うことができるようになる。その結果、冷凍食品の品質に影響を与えずドリップも最小限に抑えながら、冷凍食品を均一に、かつ、比較的短時間で解凍することができる。
また、本考案の食品用解凍マットによれば、長方形状袋体のいずれかの面に、可逆性の感温シールが貼付されていることから、使用者は、本考案の食品用解凍マットを予め2〜3分間湯に浸すなどして暖めるとともに、上記感温シールを用いて解凍マットの温度が所定温度(例えば20℃)以上の温度になっていることを確認したうえで冷凍食品の解凍を行うようにすれば、解凍時間を所定の比較的短時間の解凍時間に収めることができる。その結果、本考案の食品用解凍マットによれば、冬場に冷凍食品を解凍したり、連続して冷凍食品を解凍したりした場合であっても、解凍時間が長くならず、所定の解凍性能を発揮できる食品用解凍マットとなる。
実施形態に係る食品用解凍マット1の平面図である。 実施形態に係る食品用解凍マット1の底面図である。 実施形態に係る食品用解凍マット1の正面図である。 実施形態に係る食品用解凍マット1の背面図である。 実施形態に係る食品用解凍マット1の右側面図である。 実施形態に係る食品用解凍マット1の左側面図である。 実施形態に係る食品用解凍マット1を2つ折にして閉じた状態としたときに当該食品用解凍マット1を第1面側から見た斜視図である。 実施形態に係る食品用解凍マット1を2つ折にして閉じた状態としたときに当該食品用解凍マット1を第4面側から見た斜視図である。 実施形態に係る食品用解凍マット1を開いた状態としたときに当該食品用解凍マット1を内面(第3面及び第2面)側から見た斜視図である。 実施形態に係る食品用解凍マット1を開いた状態としたときに当該食品用解凍マット1を外面(第1面及び第4面)側から見た斜視図である。 解凍マット10が28℃である場合における食品用解凍マット1の平面図である。 解凍マット10が20℃である場合における食品用解凍マット1の平面図である。 特許文献1に記載の食品用解凍マットを説明するために示す図である。 特許文献1に記載の食品用解凍マットの製造工程を示すフローチャートである。
以下、図に示す実施形態に基づいて、本考案の食品用解凍マットを詳細に説明する。
1.実施形態に係る食品用解凍マット1
図1は、実施形態に係る食品用解凍マット1の平面図である。図2は、実施形態に係る食品用解凍マット1の底面図である。図3は、実施形態に係る食品用解凍マット1の正面図である。図4は、実施形態に係る食品用解凍マット1の背面図である。図5は、実施形態に係る食品用解凍マット1の右側面図である。図6は、実施形態に係る食品用解凍マット1の左側面図である。図7は、実施形態に係る食品用解凍マット1を2つ折にして閉じた状態としたときに当該食品用解凍マット1を第1面側から見た斜視図である。図8は、実施形態に係る食品用解凍マット1を2つ折にして閉じた状態としたときに当該食品用解凍マット1を第4面側から見た斜視図である。図9は、実施形態に係る食品用解凍マット1を開いた状態としたときに当該食品用解凍マット1を内面(第3面及び第2面)側から見た斜視図である。図10は、実施形態に係る食品用解凍マット1を開いた状態としたときに当該食品用解凍マット1を外面(第1面及び第4面)側から見た斜視図である。図11は、解凍マット10が28℃である場合における食品用解凍マット1の平面図である。図12は、解凍マットが20℃である場合における食品用解凍マット1の平面図である。
実施形態に係る食品用解凍マット1は、図1〜図12に示すように、長方形状袋体の内部に解凍用材料が封入された2枚の解凍マット10を、折り曲げ可能な連結部12を介して連結した構造を有する。そして、流通時又は保管時においては、連結部12で2つ折りにして閉じた状態として使用し(図7及び図8参照。)、解凍時においては、当該冷凍食品を挟み込むときにはいったん開いた状態とし(図9及び図10参照。)、当該冷凍食品を挟み込んだ後にはそのまま閉じた状態として使用する食品用解凍マットである。実施形態に係る食品用解凍マット1においては、長方形状袋体のいずれかの面に、可逆性の感温シール16が貼付されている(図1参照。)。図1においては、解凍マット10が24℃である場合における食品用解凍マット1の平面図を示している。なお、符号14は、熱圧着部を示す。
実施形態に係る食品用解凍マット1においては、感温シール16は、図1に示すように、長方形状袋体の面のうち、食品用解凍マット1を連結部12で2つ折りにして閉じた状態としたときに表に現れる面である外面(図1では第1面)に貼付されている。また、感温シール16は、少なくとも10℃〜30℃の温度範囲(図1では10℃〜40℃の温度範囲)において温度表示が可能に構成されている。また、感温シール16は、1℃毎又は2℃毎に(図1では2℃毎に)温度目盛りが付与されている。感温シール16は、カプセル化された液晶を樹脂フィルムに印刷した液晶シールからなる。なお、感温シールは、上記した、カプセル化された液晶を樹脂フィルムに印刷した液晶シールに限定されるものでなく、市場で入手可能なさまざまな感温シールを用いることができる。
実施形態に係る食品用解凍マット1においては、長方形状袋体の面のうち、上記した外面とは反対側の内面(図9では第3面及び第2面)に、冷凍食品を載置する領域を示す破線18が印刷されている(図3、5、6及び9参照。)。
実施形態に係る食品用解凍マット1においては、解凍用材料は、吸水性ポリマーと水とを混合したゲル状体又はカルボキシメチルセルローズ(CMC) と水とを混合した粘性体と、粉末状アルミニウム又は粉末セラミックスとを混合した熱吸収材とを含有するものである。解凍用材料は、ヒノキチオールをさらに含有する。長方形状袋体は、厚さ0.04mmから〜0.1mmの範囲内にあるプラスチックスフィルムからなる。プラスチックスフィルムは、金属フィルムがラミネートされた構造を有する。
解凍マット10は、厚みが10mm〜30mmであり、1平方センチメートルあたり1g〜3gの重さを持つ。これにより、冷凍食品を2枚の解凍マット10で接触面を大きくすることにより均一に解凍が可能となり、また解凍時間も短縮ができる。解凍時に解凍マット10に冷凍食品を直接置くことにより、解凍時間が短縮できる。衛生上問題となる場合には、薄いプラスチックスやビニル製のラップ等のもので覆うことによりこの問題は解決できる。
このようにして、解凍マット10を2枚使用して、冷凍食品に対して接触面を最大にとることにより解凍時間の短縮を図ることができる。市販されているほとんどの解凍プレートは、冷凍食品との接触面が小さく下部のみの接触であるために、解凍に時間が必要となり、冷凍食品を一度裏返すことが必要となるが、本実施形態においてはその必要がなくなる。
2.実施形態に係る食品用解凍マット1の製造方法
実施形態に係る食品用解凍マット1は、以下のような手順で製造することができる。まず、撹拌工程として、調合タンクに粉末状アルミニウムや粉末状セラミックスと水と防腐剤としてのヒノキチオールとを投入し撹拌する。次に、粉末状アルミニウムや粉末状セラミックスと水とヒノキチオールを撹拌したものを配合タンクに投入し、これに増粘剤あるいは調整剤として高吸水ポリマー又はCMC(カルボキシメチルセルロースナトリウム)を投入し撹拌することで熱吸収材の混合が行われる。この工程において、熱吸収材は所定の粘度を備えたゲル状となっている。この場合、ヒノキチオールの分量は、50ppm〜ら500ppmが水に対して含まれる量に調整される。次に、撹拌工程で得た熱吸収材は充填工程において、長方形状袋体に均一に充填される。長方形状袋体は、プラスチックスシートであってもよしい、アルミニウムシートなどの金属シートをプラスチックスシートでラミネートしたラミネートシートであってもよい。
熱吸収材における、粉末アルミニウムや粉末セラミックスと水とヒノキチオールとCMC(カルボキシメチルセルロース:(食品添加物として一般に使用されている))の組み合わせに代えて、不凍液であり増粘効果のあるエチレングリコールやプロピレングリコール(食品添加物としても使用されている)と水とヒノキチオールとCMC(カルボキシメチルセルロース)との組み合わせたものを熱吸収材に使用してもよい。さらにまた、CMCの代わりに、あるいは、合わせて高吸水性ポリマーを使用することもできる。
長方形状袋体は、プラスチックスシートを長方形に裁断し、2枚を重ねて、長辺側の1辺と、これに連続する短辺側の2辺と、連結部となる領域について、熱処理して、閉じて袋状にしたものである。熱吸収材の充填量は袋によって異なるが、ゲル状の熱吸収材を入れたのち開口部分を熱処理等で閉じて、4辺が綴じられた2枚の解凍マットを連結部を介して連結した構造の食品用解凍マットを作製する。袋の材質は、柔軟性のあるものであれば良く、様々なものを使用できる。なお、2枚の解凍マットを別々に作製しておき、これら2枚の解凍マットをあとで連結することによって、食品用解凍マットを作製してもよい。
このようにして得られた解凍マット10は、冷凍食品の解凍用に長方形状のシート状に構成されたものであり、使用する袋の生地の厚さは0.04mm〜0.1mmの厚さのプラスチックス製であり、熱浸透性の良い柔軟性のあるもので構成される。解凍マット10は、厚みが10mm〜30mmになるよう形成され、1平方センチメートルあたり1g〜3gの重さを持つように設計され製造される。
3.実施形態に係る食品用解凍マット1の効果
実施形態に係る食品用解凍マット1によれば、長方形状袋体の内部に解凍用材料が封入された2枚の解凍マット10を、折り曲げ可能な連結部12を介して連結した構造を有することから、上記した特許文献2に記載の食品用解凍マットの場合と同様に、2枚の解凍マットで冷凍食品を挟み込んだ状態で解凍を行うことができる。このため、冷凍食品は周囲全体にわたって解凍マットと接触するようになることから、冷凍食品を均一に解凍することが可能となる。また、解凍マットと冷凍食品との実接触面積が大きくなることから、比較的短時間(例えば10分〜50分)で冷凍食品の解凍を行うことができるようになる。その結果、冷凍食品の品質に影響を与えずドリップも最小限に抑えながら、冷凍食品を均一に、かつ、比較的短時間で解凍することができる。
また、実施形態に係る食品用解凍マット1によれば、長方形状袋体のいずれかの面に食品用マットの温度を表示する可逆性の感温シール16が貼付されていることから、使用者は、食品用解凍マット1を予め2〜3分間湯に浸すなどして暖めるとともに、上記感温シール16を用いて解凍マット10の温度が所定温度(例えば20℃)以上の温度になっていることを確認したうえで冷凍食品の解凍を行うようにすれば、解凍時間を所定の比較的短時間の解凍時間に収めることができる。その結果、実施形態に係る食品用解凍マット1は、冬場に冷凍食品を解凍したり、連続して冷凍食品を解凍したりした場合であっても、解凍時間が長くならず、所定の解凍性能を発揮できる食品用解凍マットとなる。
なお、本考案者の実験により、冷凍食品の量にもよるが、解凍マットが20℃未満の状態で解凍を開始した場合には、解凍時間が長くなり、所定の解凍性能を発揮できない場合がある。その一方で、解凍マットが40℃を上回る温度になった状態で解凍を開始した場合には、冷凍食品の品質が劣化する場合があある。これらのことを考慮すれば、解凍マットの温度が20℃〜40℃である状態で解凍を開始することが好ましく、22℃〜30℃の範囲になった状態で解凍を開始することがより一層好ましい。
本考案の食品用解凍マットで解凍可能な冷凍食品としては、冷凍魚類(例えば、冷凍マグロ、冷凍鯖、冷凍鮭、冷凍イカ、冷凍されたサバの味噌漬けなど)、冷凍肉類(冷凍牛肉、冷凍豚肉、冷凍鶏肉、冷凍ミンチ肉など)、冷凍加工食品(冷凍パスタ麺、冷凍うどん麺など)、冷凍寿司食品又は材料(冷凍された寿司米や寿司ネタなど)などを例示することができるが、もちろん、これらに限定されるものではない。
1…食品用解凍マット
10…解凍マット
12…連結部
14…熱圧着部
16…感温シール
18…破線
[1]本考案の食品用解凍マットは、長方形状袋体の内部に解凍用材料が封入された2枚の解凍マットを、折り曲げ可能な連結部を介して連結した構造を有し、流通時又は保管時においては、前記連結部で2つ折りにして閉じた状態として使用し、解凍時においては、冷凍食品を挟み込むときにはいったん開いた状態とし、当該冷凍食品を挟み込んだ後にはそのまま閉じた状態として使用する食品用解凍マットであって、前記長方形状袋体のいずれかの面に、可逆性の感温シールが貼付されていることを特徴とする。
[7]本考案の食品用解凍マットにおいては、前記解凍用材料は、吸水性ポリマーと水とを混合したゲル状体又はカルボキシメチルセルロー(CMC) と水とを混合した粘性体と、粉末状アルミニウム、粉末セラミックス、エチレングリコール又はプロピレングリコールとを混合した熱吸収材とを含有することが好ましい。
[9]本考案の食品用解凍マットにおいては、前記長方形状袋体は、厚さ0.04mm〜0.1mmの範囲内にあるプラスチックスフィルムからなることが好ましい。
実施形態に係る食品用解凍マット1は、図1〜図12に示すように、長方形状袋体の内部に解凍用材料が封入された2枚の解凍マット10を、折り曲げ可能な連結部12を介して連結した構造を有する。そして、流通時又は保管時においては、連結部12で2つ折りにして閉じた状態として使用し(図7及び図8参照。)、解凍時においては、冷凍食品を挟み込むときにはいったん開いた状態とし(図9及び図10参照。)、当該冷凍食品を挟み込んだ後にはそのまま閉じた状態として使用する食品用解凍マットである。実施形態に係る食品用解凍マット1においては、長方形状袋体のいずれかの面に、可逆性の感温シール16が貼付されている(図1参照。)。図1においては、解凍マット10が24℃である場合における食品用解凍マット1の平面図を示している。なお、符号14は、熱圧着部を示す。
実施形態に係る食品用解凍マット1においては、解凍用材料は、吸水性ポリマーと水とを混合したゲル状体又はカルボキシメチルセルロー(CMC) と水とを混合した粘性体と、粉末状アルミニウム又は粉末セラミックスとを混合した熱吸収材とを含有するものである。解凍用材料は、ヒノキチオールをさらに含有する。長方形状袋体は、厚さ0.04mm〜0.1mmの範囲内にあるプラスチックスフィルムからなる。プラスチックスフィルムは、金属フィルムがラミネートされた構造を有する。

Claims (10)

  1. 長方形状袋体の内部に解凍用材料が封入された2枚の解凍マットを、折り曲げ可能な連結部を介して連結した構造を有し、
    流通時又は保管時においては、前記連結部で2つ折りにして閉じた状態として使用し、
    解凍時においては、当該冷凍食品を挟み込むときにはいったん開いた状態とし、当該冷凍食品を挟み込んだ後にはそのまま閉じた状態として使用する食品用解凍マットであって、
    前記長方形状袋体のいずれかの面に、可逆性の感温シールが貼付されていることを特徴とする食品用解凍マット。
  2. 請求項1に記載の食品用解凍マットにおいて、
    前記感温シールは、前記長方形状袋体の面のうち、前記食品用解凍マットを前記連結部で2つ折りにして閉じた状態としたときに表に現れる面である外面に貼付されていることを特徴とする食品用解凍マット。
  3. 請求項1又は2に記載のの食品用解凍マットにおいて、
    前記感温シールは、少なくとも10℃〜30℃の温度範囲において温度表示が可能に構成されていることを特徴とする食品用解凍マット。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の食品用解凍マットにおいて、
    前記感温シールは、1℃毎又は2℃毎に温度目盛りが付与されていることを特徴とする食品用解凍マット。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の食品用解凍マットにおいて、
    前記感温シールは、カプセル化された液晶を樹脂フィルムに印刷した液晶シールからなることを特徴とする食品用解凍マット。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の食品用解凍マットにおいて、
    前記長方形状袋体の面のうち、前記外面とは反対側の内面には、冷凍食品を載置する領域を示す破線が印刷されていることを特徴とする食品用解凍マット。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の食品用解凍マットにおいて、
    前記解凍用材料は、
    吸水性ポリマーと水とを混合したゲル状体又はカルボキシメチルセルローズ(CMC) と水とを混合した粘性体と、
    粉末状アルミニウム、粉末セラミックス、エチレングリコール又はプロピレングリコールとを混合した熱吸収材とを含有することを特徴とする食品用解凍マット。
  8. 請求項7に記載の食品用解凍マットにおいて、
    前記解凍用材料は、ヒノキチオールをさらに含有することを特徴とする食品用解凍マット。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の食品用解凍マットにおいて、
    前記長方形状袋体は、厚さ0.04mmから〜0.1mmの範囲内にあるプラスチックスフィルムからなることを特徴とする食品用解凍マット。
  10. 請求項9に記載の食品用解凍マットにおいて、
    前記プラスチックスフィルムは、金属薄膜がラミネートされた構造を有することを特徴とする食品用解凍マット。
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