JP3198258B2 - 駐車車両検出方法およびその装置 - Google Patents

駐車車両検出方法およびその装置

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JP3198258B2 JP24598396A JP24598396A JP3198258B2 JP 3198258 B2 JP3198258 B2 JP 3198258B2 JP 24598396 A JP24598396 A JP 24598396A JP 24598396 A JP24598396 A JP 24598396A JP 3198258 B2 JP3198258 B2 JP 3198258B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人間の認識手順を
模範として大局的な認識から局所的な認識へとその判定
処理を進めていくことにより、駐車場に存在する車両を
1台1台確実に検出するようにした駐車車両検出方法と
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像処理を利用して駐車車両の検
出を行う場合、TVカメラなどを用いて検出対象とする
駐車領域を斜め上方の高所から撮影し、この撮影画像に
対して種々の画像処理を施すことにより駐車車両を検出
するようにしている。通常、この画像処理に際して、図
20に示すように、予め撮影画像上において駐車領域A
を1台毎の駐車マスM1〜M4に仕切っておき、この駐
車マス内の画像特徴量をそれぞれ抽出することにより、
それぞれの駐車マスに車両が存在するか否かを検出する
ようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1台毎
の駐車マス単位で処理を行った場合、前後左右の車両の
重なりによる影響のため、1台の車両が複数の駐車マス
に存在するように認識されてしまい、車両が存在しない
駐車マス(例えば、M2)にも駐車車両が存在するよう
に誤判定されてしまうという問題があった。また、実際
に車両が存在している駐車マス(例えば、M3,M4)
について見ても、その駐車マス内に確実に存在するのは
駐車している車両のタイヤやボディ側面のみであり、情
報量の多い窓部などは駐車の仕方によっては隣の駐車マ
スに重なってしまい、情報量の不足から駐車しているか
否かの確定が難しいという問題があった。
【0004】このような問題を解決するための最も簡単
な方法は、前後左右の車両の重なりが発生しないように
各駐車マスを真上から撮影することであるが、面的に大
きな広がりを持つ駐車領域の多数の駐車マスについてす
べて真上から撮影することは不可能であり、駐車領域を
見渡せる斜め上方の高所から撮影せざるを得ない。
【0005】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたもので、人間の認識手順を模範として大局
的な認識から局所的な認識へとその判定処理を進めてい
くことにより、たとえ車両の重なりが発生していたとし
ても、駐車車両を一台一台分離して確実に検出すること
のできる駐車車両検出方法とその装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明では次のような手段を採用した。すなわち、
検出対象とする駐車領域を斜め上方から撮影し、該撮影
画像に所定のぼけ関数によるフィルタ処理を施してぼけ
画像を作成するとともに、該得られたぼけ画像中の駐車
領域について車両前後方向に沿った輝度値の投影加算を
行い、該得られた投影加算結果にしきい値処理を施すこ
とにより駐車領域に存在する車両を高輝度(明色系)
両群と低輝度(暗色系)車両群に区分し、該区分された
車両群に所定のぼけ関数によるフィルタ処理を施すこと
により車両群中の窓情報境界情報を抽出し、これら抽
出された特徴情報に基づいて駐車領域に存在する車両を
判別するようにしたものである。
【0007】また、検出対象とする駐車領域を斜め上方
から撮影する撮影手段と、該撮影手段によって撮影され
た駐車領域の撮影画像をディジタル画像データに変換し
て格納する画像データ記憶手段と、該格納された画像デ
ータに所定のぼけ関数によるフィルタ処理を施すことに
よりぼけ画像を作成し、該ぼけ画像中の駐車領域につい
て車両前後方向に沿った輝度値の投影加算を行い、該得
られた投影加算結果にしきい値処理を施すことにより駐
車領域に存在する車両を高輝度(明色系)車両群と低輝
(暗色系)車両群に区分する大局的フィルタ処理部
と、該大局的フィルタ処理部によって区分された高輝度
車両群に所定のぼけ関数によるフィルタ処理を施すこと
により高輝度車両群中の窓情報と境界情報を抽出すると
ともに、前記低輝度車両群に所定のぼけ関数によるフィ
ルタ処理を施すことにより低輝度車両群中の境界情報を
抽出する詳細フィルタ処理部と、該詳細フィルタ処理部
で抽出された特徴情報に基づいて駐車領域に存在する車
両を判別する車両判別処理部とを備えることにより構成
したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は、本発明方法を適
用して構成した本発明に係る駐車車両検出装置の一実施
形態を示すブロック図である。図において、1は検出対
象とする駐車場の特定駐車エリアを監視することのでき
る斜め上方の高所に設置された撮影手段たるTVカメ
ラ、2はTVカメラ1で撮影された撮影画像をディジタ
ル画像処理に都合のよい多階調のディジタル画像データ
に変換するAD変換器、3は少なくとも1画面分の画像
データを格納できる画像データ記憶手段たる画像メモ
リ、4はぼけ関数によるフィルタ処理によって駐車領域
に存在する駐車車両を高輝度(明色系)車両群と低輝度
(暗色系)車両群の2つの大局的な輝度領域に区分する
ための大局フィルタ処理部、5は大局的フィルタ処理部
4で区分された高輝度車両群と低輝度車両群のそれぞれ
の領域毎に最適なぼけ関数によるフィルタ処理を施すこ
とにより駐車車両の特徴情報を抽出するための詳細フィ
ルタ処理部、6は詳細フィルタ処理部5で得られた特徴
情報の抽出結果に基づいて駐車車両を判別する車両判別
処理部である。
【0009】次に、上記駐車車両検出装置の動作につい
て説明するが、その前に、本発明の駐車車両の検出原理
について簡単に述べる。本発明は、大局的情報から詳細
情報へと認識対象を移行していく人間の認識手順を模範
としてなされたもので、図20のような個々の駐車マス
M1〜M4にとらわれることなく、まず最初に、駐車領
域Aに存在する車両を高輝度(明色系)車両群と低輝度
(暗色系)車両群の2つの輝度領域に区分し、次に、こ
の大局的に区分した高輝度車両群と低輝度車両群の2つ
の領域のそれぞれに、それぞれの領域に最適なぼけ関数
によるフィルタ処理を施すことにより車両検出のための
特徴情報(例えば、車両の窓、隣り合う車両の境界な
ど)を抽出し、この抽出した特徴情報に基づいて車両の
存在を検出するようにしたものである。
【0010】進んで、図1の駐車車両検出装置の動作に
ついて、図2のフローチャートを参照しながら詳細に説
明する。TVカメラ1は斜め上方の高所から検出対象と
なる駐車場全体を撮影し、例えば図3(a)に示すよう
な撮影画像として、AD変換器2に送る(図2のステッ
プ1)。AD変換器2は、送られてきた図3(a)の撮
影画像を多階調のディジタル画像データに変換し、画像
メモリ3に格納する。なお、図3(a)において、7は
駐車領域である。
【0011】次に、大局フィルタ処理部4は、ADメモ
リ3に格納されている画像データに対してぼけ関数によ
るフィルタを処理を施すことにより(ステップS2)、
図3(a)の撮影画像を図6のようなぼけ画像に変換し
(ステップS3)、該得られたぼけ画像中の左右の駐車
領域7について、それぞれ車両前後方向に沿った輝度値
の投影加算を行い(ステップS4)、該得られた投影加
算結果に対してしきい値処理を施すことにより(ステッ
プS5)、左右の駐車領域7に存在する車両を高輝度車
両群(ステップS6)、低輝度車両群(ステップS1
2)の2つの輝度領域に区分する。以下、この大局フィ
ルタ処理部4におけるこれらの処理について詳述する。
【0012】車両ボディが白色などの明色系の車両は高
輝度成分で構成されているため、図4に示すように、原
画像中の駐車領域7について車両前後方向(図のX方
向)に輝度値の投影加算を行うことにより、その輝度レ
ベルから車両候補群を抽出することが可能である。そこ
で、図3(a)の左列駐車領域7の具体的な投影加算結
果を図3(b)に、また右列駐車領域7の具体的な投影
加算結果を図3(c)にそれぞれ示す。図3(b)
(c)中に点線で示した横線は、高輝度の車両である
か、低輝度の車両であるかを判別するためのしきい値を
示している。この図3(b)(c)を参照すれば、投影
加算結果を利用して、高輝度(明色系)車両群と低輝度
(暗色系)車両群とに大別できることがわかる。
【0013】しかしながら、車両を構成するパーツには
窓、ライト、ボディなど種々のものがあり、これらを含
んだままの形で投影加算を行うと、図3(b)(c)の
ように投影加算値の変動が激しく、どこまでが車両であ
るか否かの判定がかなり難しい。特に、車両の窓は撮影
画像上では低輝度成分として認識されるため、図3
(c)のように窓によって高輝度車両群と低輝度車両群
が誤区分されることがある。
【0014】そこで、このようなことを防止するため
に、本発明では、まず、例えば、下記の式(1)で与え
られる2次元ガウス関数(その関数曲線を図5に示す)
などのぼけ関数を用いてフィルタ処理を施すことによ
り、撮影画像の全体をぼかし、これによって窓による影
響を除去する。 g(x,y)=exp{−a(x2 +y2 )} (1) ただし、x,yは撮影された2次元画像の座標位置、a
はガウス関数の主軸方向の傾きである。
【0015】このぼけ関数によるフィルタ処理後のぼけ
画像を図6に、この図6のぼけ画像の投影加算結果を図
7(a)(b)に示す。図7(a)は左列駐車領域7の
投影加算結果を、また図7(b)は右列駐車領域7の投
影加算結果を示すものである。このように、ガウス関数
を用いたフィルタ処理を施すことによって窓による影響
を除去し、高輝度車両群と低輝度車両群に大局的に分割
することができる。以上のようにして区分された高輝度
車両群を図8中に区画線8で囲って示す。
【0016】なお、前記の例では、ぼけ関数として式
(1)で与えられる2次元のガウス関数を用いたが、投
影加算値に対して1次元のガウス関数g(y)=exp
(−ay2 )を用いてもほぼ同様な結果を得ることがで
きると同時に処理の高速化を図ることができる。また、
これ以外のぼけ関数として、例えば、下記の式(2)で
与えられる近傍n点平均処理や、式(3)で与えられる
フーリエ変換を利用した周波数空間上でのローパスフィ
ルタ処理など、他のぼけ関数を用いても同様の結果を得
ることができる。
【0017】
【数1】
【0018】ただし、上式において、iは入力画像、o
は出力画像であり、x,yは実空間上での座標位置、w
x,y はフーリエ空間上での空間周波数、Fはフーリエ
変換演算、F-1は逆フーリエ変換演算、Lはローパスフ
ィルタである。
【0019】次に、詳細フィルタ処理部5は、前記大局
的フィルタ処理部4によって区分された高輝度車両群に
対して所定のぼけ関数によるフィルタ処理を施すことに
より高輝度車両群中の特徴情報を抽出するとともに(ス
テップS6〜S11)、前記低輝度車両群に対して所定
のぼけ関数によるフィルタ処理を施すことにより低輝度
車両群中の特徴情報を抽出する(ステップS12〜S1
4)。以下、この詳細フィルタ処理部5における各処理
について詳述する。
【0020】まず、高輝度車両群の処理について述べ
る。個々の車両の存在範囲を決定する際に、車両を高輝
度車両群と低輝度車両群に分け、高輝度車両群には高輝
度用の判定処理を施し、低輝度車両群には低輝度用の判
定処理を施すことにより、検出精度の向上を図るもので
ある。特に、高輝度車両においては、窓が大きな特徴情
報となることから、本発明では窓領域を抽出すること
で、車両の重なりを確実に分離するようにした。
【0021】すなわち、前記大局フィルタ処理部4で区
分された図8中の左側の高輝度車両群8における投影加
算結果を図9に示す。図9中の点線で示す縦線は、目視
による車両の境界を示している。前述したように、高輝
度車両はボディ、窓、ライトなどのいろいろな輝度から
なるパーツによって構成されており、それらのパーツの
輝度の影響のため、図9のような単純な投影加算結果か
らでは車両の境界を抽出することは難しい。しかしなが
ら、車両が必ず持つ情報として「窓」があり、大きな意
味で窓が境界とみなすことができる。この窓は撮影画像
上では必ず低輝度成分として認識され、しかも、車両の
1/3程度の面積を占める単純形状をしており、抽出が
容易である。そこで、本発明では、車両の特徴情報の1
つとしてこの窓領域の抽出を行う。
【0022】ステップS6〜11の処理で対象としてい
るのは、高輝度成分で構成されている明色系の車両であ
る。したがって、撮影画像中の高輝度成分をカット(高
輝度部分は輝度0となる)することで、窓領域の抽出を
行うことができる。そこで、まず撮影画像中の高輝度成
分をカットした後、投影加算を行う(ステップS7)。
図10に高輝度成分のカット画像を、また図11(a)
にその投影加算結果を示す。図11(a)中の太線で示
す部分が窓領域である。
【0023】図11(a)を参照すれば明らかなよう
に、単純に投影加算を行うと投影加算輝度値の変動が激
しく、正確に窓領域のみを抽出することが難しい。そこ
で、この窓領域の抽出を容易にするため、先程と同様に
ガウス関数によるフィルタ処理を施し、窓領域の抽出を
より確実に行うようにした。
【0024】すなわち、図11(a)の投影加算結果
に、下記の式(4)で与えられる1次元ガウス関数(そ
の関数曲線を図12(a)に示す)によるフィルタ処理
を施す(ステップS8)。このフィルタ処理結果を、図
11(b)に示す。この図11(b)中のローカルピー
ク点(矢印個所)が窓領域のほぼ中心を示している。 g(y)=exp(−ay2 ) (4)
【0025】なお、前記ピーク点の位置は、図11
(b)の結果をさらに前方差分処理(いわゆる微分)す
ることで求めることができる。具体的には、図11
(a)の投影加算結果に対して、下記の式(5)で与え
られるガウス1次微分関数(その関数曲線を図12
(b)に示す)によるフィルタ処理を施し、この1次微
分曲線中の正から負に変わるゼロ交差点を窓領域とすれ
ばよい(ステップS9)。 g′(y)=−2ay・exp(−ay2 ) (5)
【0026】図11(a)の投影加算結果に対して、式
(5)のガウス1次微分関数によるフィルタ処理を施し
た結果を図11(c)に示す。図11(c)中の○印の
個所が窓領域である。この検出された窓領域の中心位置
を図13中に線9で示す。この窓領域を抽出することに
より、車両の存在台数を計数でき、さらに、窓と窓の間
には車両境界が必ず存在することから、次のステップS
10,S11の境界検出処理を行う際の処理範囲を限定
することが可能となる。なお、ここでもぼけ関数として
ガウス関数を用いたが、前述した式(2)や式(3)の
ような他のぼけ関数を用いてもよいことは勿論である。
【0027】詳細フィルタ処理部5は、引き続いてステ
ップS10,S11において、車両境界の抽出処理を行
う。すなわち、このステップS10,S11において
は、車両間の陰影を検出対象とすることで、隣り合う車
両間の境界を検出する。車両と車両の間、つまり境界部
分である車両側面は光が当たりにくいため、必ず「暗」
となる低輝度領域が存在する。これを示したものが、図
14(a)の太線部分である。なお、この場合、処理対
象とする画像が図10の高輝度成分をカットした画像の
投影加算結果であるため、図14(a)では輝度の高い
個所が暗領域となる。詳細フィルタ処理部5は、この車
両境界を抽出するために、先ほどと同様にガウス関数に
よるフィルタ処理を行う。
【0028】図14(a)の投影加算結果に対し、式
(4)のガウス関数(その関数曲線を図15(a)に示
す)によるフィルタ処理を施すと図14(b)となり、
この図14(b)中のローカルピーク点(矢印個所)が
車両の境界位置を示すことになる。なお、この図14
(a)の境界抽出の場合と、図11(a)の窓抽出の場
合とを比較すれば明らかなように、境界位置は窓位置よ
りも輝度レベルが小さく、しかも、変化が小さい部分で
あるから、フィルタ処理に用いるガウス関数は、図15
(a)に示すように、窓抽出の場合のガウス関数(図1
2(a))よりも分散の小さなガウス関数を用いる必要
がある。分散の程度は、実験的に決定すればよい。
【0029】なお、前記図14(b)中のローカルピー
ク点の位置は、図14(b)の結果をさらに前方差分処
理(いわゆる微分)することで求めることができる。具
体的には、図14(a)の投影加算結果に対して、前記
した式(5)で与えられるガウス1次微分関数(その関
数曲線を図15(b)に示す)によるフィルタ処理を施
し、この1次微分曲線中の正から負に変わるゼロ交差点
が窓領域を与える。
【0030】図14(a)に対して、式(5)のガウス
1次微分関数によるフィルタ処理を施した結果を図14
(c)に示す。図14(c)中の○印の個所が境界領域
である。なお、正から負に変わるゼロ交差点は窓領域で
も発生しているが、この窓領域は、すでに図11(b)
または(c)で求められているので、窓領域と境界領域
とを明確に区別することができる。図16に、このよう
にして抽出された車両の境界線を符号10で示した。な
お、ここでもぼけ関数としてガウス関数を採用したが、
前述したように、これ以外のぼけ関数を用いても同様な
結果が得られる。
【0031】以上の処理により、輝度の高い明色系の車
両について、窓位置と車両の境界位置を1台1台正確に
抽出することができる。
【0032】さらに、詳細フィルタ処理部5は、前記大
局的フィルタ処理部4によって区分された低輝度車両群
(ステップS12)に対して所定のぼけ関数によるフィ
ルタ処理を施すことにより、低輝度車両群中の特徴情報
を抽出する(ステップS13,S14)。以下、このス
テップS13,S14の処理ついて詳述する。
【0033】この処理対象となる低輝度車両群は、図3
(b),(c)中のしきい値(点線の横線)以下の輝度
領域である。図17にこのしきい値処理によって得られ
た低輝度車両群の抽出結果を、区画線11で示す。ま
た、図18(a)に左列領域の投影加算結果を示す。図
18(a)に示すように、低輝度車両群においても車両
と車両の境界部には、高輝度車両群と同様に、暗領域が
存在する。また、低輝度車両では、ボディと窓がともに
低輝度となるため、図18(a)のようにその投影加算
結果は高輝度車両のようにそれほど複雑な形状とはなら
ない。
【0034】低輝度車両群の場合、車両の特徴情報とし
て前記暗領域(車両境界)を抽出する。すなわち、図1
8(a)の投影加算結果に対して前述した式(4)のガ
ウス関数によるフィルタ処理を施すことにより車両境界
を抽出する。図18(a)の投影加算結果に対して式
(4)のガウス関数によるフィルタ処理を施した結果
を、図18(b)に示す。この図18(b)中のローカ
ルミニマム点(上向きの矢印個所)が車両の境界を示
し、ローカルマキシマム点(下向きの矢印個所)が車両
の存在位置を示している。また、図18(a)の処理結
果に対して式(5)のガウス1次微分関数によるフィル
タ処理を施した結果を、図18(c)に示す。この図1
8(c)中の負から正へのゼロ交差点(○印の個所)が
車両境界位置を、また正から負へのゼロ交差点(□印の
個所)が車両位置を示すものである。
【0035】このようにして抽出された低輝度車両群に
おける車両境界と車両存在位置とをを図19に示す。図
中、符号12の線が抽出された車両の境界位置、符号1
3の線が抽出された車両位置を示している。なお、ここ
でもぼけ関数としてガウス関数を採用したが、前述した
ようにこれ以外のぼけ関数を用いても同様な結果が得ら
れる。
【0036】上記のようにして、詳細フィルタ処理部5
において高輝度車両群と低輝度車両群についてのそれぞ
れの特徴情報が抽出されたら、車両判別処理部6は、該
抽出された特徴情報に基づいて駐車領域に存在する車両
を1台1台検出する(ステップS15)。まず、高輝度
車両群については、図11(c)に示される車両の窓領
域の情報と、図14(c)に示される車両の境界領域の
情報に基づいて、1つの境界領域内には必ず1つの窓領
域しか存在しないことを条件として、当該位置に車両が
存在するか否かを判定する。また、低輝度車両群につい
ては、図18(c)に示される境界領域と車両位置情報
に基づいて、車両の間に必ず境界が存在することを条件
として、当該位置に車両が存在するか否かを判定する。
【0037】このようにして、詳細フィルタ処理部5に
おいて抽出された高輝度車両群と低輝度車両群について
のそれぞれの特徴情報から車両の存在を判定することに
より、駐車車両に重なりが発生している場合でも、1台
1台の車両を正確に分離して検出することができる。な
お、この車両判定において、詳細フィルタ処理部5で抽
出された特徴情報だけでなく、他の処理装置によって得
られた、例えば、車両のエッジ量、輝度分布、分散、彩
度、色相などの他の特徴情報も併せて判定すれば、より
正確な車両検出を行うことができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る駐車
車両検出方法と装置によるときは、ガウス関数およびそ
の他のぼけ関数を用いたフィルタ処理を施すことによ
り、駐車車両を高輝度(明色系)車両群と低輝度(暗色
系)車両群とに区分し、それぞれの領域について細かな
特徴情報を抽出するようしたので、人間の認識手順を模
範として大局的な認識から局所的な認識へとその判定処
理を進めていくことができ、たとえ車両の重なりが発生
していたとしても、駐車車両を一台一台分離して正確に
検出することができる。
【0039】また、車両を高輝度車両群と低輝度車両群
に区分けした後、車両群ごとに個々の車両の存在範囲を
決定するようにしたので、高輝度車両には高輝度車両用
の判別処理を、また低輝度車両には低輝度車両用の判別
処理をそれぞれ適用することができ、検出精度の向上を
図ることができる。
【0040】また、高輝度車両は窓が大きな情報となる
ことから、窓の抽出処理を行うことで前後左右の車両の
重なりを分離するとともに、車両と車両の間に生じる陰
影を検出対象とすることで車両の境界を検出するように
したので、車両境界の判定も的確に行うことができる。
【0041】また、低輝度車両は車両間に生じる陰影を
検出対象とすることで車両を分離して車両の境界を検出
するようにしたので、車両の存在位置と境界の判定も的
確に行うことができる。
【0042】さらに、ガウス関数およびその他のぼけ関
数の関数形状を検出対象とする窓や境界部などのターゲ
ットに合わせて変えながらフィルタ処理を行うようにし
たので、目的とする特徴情報の抽出が正確で容易とな
り、個々の車両の存在範囲を確実に決定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のブロック図である。
【図2】実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図3】駐車場の撮影画像を示すもので、(a)は原画
像、(b)は原画像中の左列駐車領域の投影加算結果、
(c)は原画像中の右列駐車領域の投影加算結果であ
る。
【図4】投影加算方法の説明図である。
【図5】2次元ガウス関数の関数曲線を示す図である。
【図6】2次元ガウス関数によるフィルタ処理により得
られたぼけ画像を示す図である。
【図7】ぼけ画像の投影加算結果を示すもので、(a)
はぼけ画像中の左列駐車領域の投影加算結果、(b)は
ぼけ画像中の右列駐車領域の投影加算結果である。
【図8】高輝度車両群の抽出結果を示す図である。
【図9】図8中の左列側の高輝度車両群の投影加算結果
を示す図である。
【図10】高輝度成分をカットした画像を示す図であ
る。
【図11】高輝度車両群における窓領域検出のための処
理方法を示すもので、(a)は高輝度成分をカットした
画像の投影加算結果、(b)は(a)にガウス関数によ
るフィルタ処理を施した処理結果、(c)は(a)にガ
ウス1次微分関数によるフィルタ処理を施した処理結果
を示すものである。
【図12】図11で用いたガウス関数を示し、(a)は
1次元ガウス関数の関数曲線、(b)はガウス1次微分
関数の関数曲線を示すものである。
【図13】高輝度車両群における窓領域の抽出結果を示
す図である。
【図14】高輝度所領群における境界領域検出のための
処理方法を示すもので、(a)は高輝度成分をカットし
た画像の投影加算結果、(b)は(a)にガウス関数に
よるフィルタ処理を施した処理結果、(c)は(a)に
ガウス1次微分関数によるフィルタ処理を施した処理結
果を示すものである。
【図15】図14で用いたガウス関数を示し、(a)は
1次元ガウス関数の関数曲線、(b)はガウス1次微分
関数の関数曲線を示すものである。
【図16】高輝度車両群における車両境界の抽出結果を
示す図である。
【図17】低輝度車両群の抽出結果を示す図である。
【図18】低輝度車両群における境界領域検出のための
処理方法を示すもので、(a)は低輝度車両群の投影加
算結果、(b)は(a)にガウス関数によるフィルタ処
理を施した処理結果、(c)は(a)にガウス1次微分
関数によるフィルタを処理を施した処理結果を示すもの
である。
【図19】低輝度車両群における車両境界と車両位置の
抽出結果を示す図である。
【図20】従来方法の説明図である。
【符号の説明】
1 TVカメラ(撮像手段) 2 AD変換器 3 画像メモリ(画像データ記憶手段) 4 大局フィルタ処理部 5 詳細フィルタ処理部 6 車両判別処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀場 勇夫 愛知県刈谷市東境町新林50−2 (56)参考文献 特開 平9−67954(JP,A) 特開 平9−33232(JP,A) 特開 平7−41118(JP,A) 特開 平5−324954(JP,A) 特開 平4−52799(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 7/00 - 7/60 G06T 1/00 280 G08G 1/00 H04N 7/18 G06T 9/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出対象とする駐車領域を斜め上方から
    撮影し、 該撮影画像に所定のぼけ関数によるフィルタ処理を施し
    てぼけ画像を作成するとともに、該得られたぼけ画像中
    の駐車領域について車両前後方向に沿った輝度値の投影
    加算を行い、 該得られた投影加算結果にしきい値処理を施すことによ
    り駐車領域に存在する車両を高輝度(明色系)車両群と
    低輝度(暗色系)車両群に区分し、 該区分された車両群に所定のぼけ関数によるフィルタ処
    理を施すことにより車両群中の窓情報境界情報を抽出
    し、 これら抽出された特徴情報に基づいて駐車領域に存在す
    る車両を判別することを特徴とする駐車車両検出方法。
  2. 【請求項2】 検出対象とする駐車領域を斜め上方から
    撮影する撮影手段と、 該撮影手段によって撮影された駐車領域の撮影画像をデ
    ィジタル画像データに変換して格納する画像データ記憶
    手段と、 該格納された画像データに所定のぼけ関数によるフィル
    タ処理を施すことによりぼけ画像を作成し、該ぼけ画像
    中の駐車領域について車両前後方向に沿った輝度値の投
    影加算を行い、該得られた投影加算結果にしきい値処理
    を施すことにより駐車領域に存在する車両を高輝度(明
    色系)車両群と低輝度(暗色系)車両群に区分する大局
    的フィルタ処理部と、 該大局的フィルタ処理部によって区分された高輝度車両
    群に所定のぼけ関数によるフィルタ処理を施すことによ
    り高輝度車両群中の窓情報と境界情報を抽出するととも
    に、前記低輝度車両群に所定のぼけ関数によるフィルタ
    処理を施すことにより低輝度車両群中の境界情報を抽出
    する詳細フィルタ処理部と、 該詳細フィルタ処理部で抽出された特徴情報に基づいて
    駐車領域に存在する車両を判別する車両判別処理部とを
    備えたことを特徴とする駐車車両検出装置。
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