JP3182602B2 - 吸収冷温水機とその制御方法 - Google Patents

吸収冷温水機とその制御方法

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JP3182602B2
JP3182602B2 JP07495795A JP7495795A JP3182602B2 JP 3182602 B2 JP3182602 B2 JP 3182602B2 JP 07495795 A JP07495795 A JP 07495795A JP 7495795 A JP7495795 A JP 7495795A JP 3182602 B2 JP3182602 B2 JP 3182602B2
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸収冷温水機の制御方
法に係り、特に吸収冷温水機の冷房運転停止時、高温再
生器内の吸収溶液の晶析防止に配慮した制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】吸収冷温水機の例を図5を参照して説明
する。図示の吸収冷温水機は、作動流体として、吸収剤
であるリチウムブロマイド(LiBr)に冷媒である水を
吸収させた吸収溶液を用いている。吸収溶液のLiBr濃
度は、作動流体が装置内を循環するにつれて変動する
が、この変動はほぼ3段階に分けることができ、濃度レ
ベルの低い方から、希溶液、中間濃溶液、濃溶液と呼
ぶ。
【0003】図示の吸収冷温水機は、内包する吸収溶液
(希溶液)を加熱する手段を備えた高温再生器10と、
高温再生器10の上方に配置され該高温再生器10に上
昇管14で接続された分離器16と、該分離器16の気
相部分に一端を接続された冷媒蒸気コイル23を内装し
た低温再生器22と、該低温再生器22に二次冷媒蒸気
管28で連通され前記冷媒蒸気コイル24の他端が接続
されるとともに冷却水コイル50を内装した凝縮器26
と、該凝縮器26に流量調整弁31を介装した液冷媒管
30で接続され蒸発コイル32を内装した蒸発器34
と、該蒸発器34に蒸発冷媒蒸気通路で連通され冷却水
コイル46を内装した吸収器44と、吸収器44の底部
に希溶液吸入管52で吸入側を接続された溶液循環ポン
プ54と、溶液循環ポンプ54の吐出側に被加熱流体入
り口側を接続させた低温溶液熱交換器42と、低温溶液
熱交換器42の被加熱流体出側に被加熱流体入り口側を
接続させ被加熱流体出側を前記高温再生器10の希溶液
入り口に接続させた高温溶液熱交換器36と、前記分離
器16の液相部と高温溶液熱交換器36の加熱流体入り
口を接続する中間濃溶液管20と、高温溶液熱交換器3
6の加熱流体出側と低温再生器22を接続する中間濃溶
液管38と、低温再生器22の底部と低温溶液熱交換器
42の加熱流体入り側を接続する濃溶液管40と、低温
溶液熱交換器42の加熱流体出側と吸収器44の上部を
接続する濃溶液管41と、前記分離器16の液相部と前
記吸収器44を冷暖房切換弁56を介して接続する冷暖
房切換連絡管58と、冷却水コイル46の出側と冷却水
コイル50の入り側を接続する冷却水管48と、を含ん
で構成されている。
【0004】冷却水コイル50の出側は、図示されてい
ないクーリングタワーに接続され、冷却水コイル46の
入り側は、図示されていない冷却水ポンプを介して前記
クーリングタワーに接続されている。
【0005】上記構成の吸収冷温水機の通常冷房運転時
の動作を以下に説明する。冷房運転では、冷暖房切換弁
56は閉じられている。高温再生器10内の希溶液は加
熱源12に加熱されて気液2相状態で上昇管14内を上
昇し、分離器16に流入する。分離器16に流入した気
液2相状態の希溶液は冷媒蒸気と中間濃溶液に分離さ
れ、冷媒蒸気は低温再生器22に内装された冷媒蒸気コ
イル23を経て凝縮器26に流入し、中間濃溶液は中間
濃溶液管20を経て高温溶液熱交換器36の加熱流体側
に流入する。高温溶液熱交換器36に流入した中間濃溶
液は、被加熱流体側を流れる希溶液を加熱しつつ高温溶
液熱交換器36を通過し、中間濃溶液管38を経て低温
再生器22に流入し、冷媒蒸気コイル23上に散布され
る。冷媒蒸気コイル23内を流れる冷媒蒸気は、周囲の
中間濃溶液を加熱して冷媒を蒸発させて二次冷媒蒸気を
生成し、自身は冷却されて凝縮し気液2相となって凝縮
器26に流入する。低温再生器22で生成された二次冷
媒蒸気も、二次冷媒蒸気管28を経て凝縮器26に流入
し、冷媒蒸気コイル23を経て流入した冷媒とともに、
冷却水コイル50内を流れる冷却水に冷却されて凝縮
し、液冷媒となる。
【0006】凝縮器で生成された液冷媒は、液冷媒管3
0を経て蒸発器34に流入し、蒸発器に内装された蒸発
コイル32上に散布され、蒸発コイル32内を流れる熱
媒体の熱を奪って蒸発し、再び冷媒蒸気となり、蒸発冷
媒蒸気通路を経て吸収器44に流入する。熱を奪われて
冷却された熱媒体は、冷房負荷に導かれ、冷房を行った
のち再び蒸発コイル32に還流する。低温再生器22で
二次冷媒蒸気として冷媒を蒸発させた中間濃溶液は、濃
溶液となり、濃溶液管40を経て低温溶液熱交換器42
の加熱流体入り側に流入する。低温溶液熱交換器42に
流入した濃溶液は、被加熱流体側を流れる希溶液を加熱
しつつ低温溶液熱交換器42を通過し、濃溶液管41を
経て吸収器44に流入する。吸収器44に流入した濃溶
液は、冷却水コイル46上に散布され、蒸発器34から
流入する冷媒蒸気を吸収して希溶液となる。濃溶液が冷
媒蒸気を吸収するときに発生する吸収熱は、冷却水コイ
ル46内を流れる冷却水に移され、クーリングタワーに
運ばれる。
【0007】吸収器44で生成された希溶液は、希溶液
吸入管52を経て溶液循環ポンプ54に吸入され、加圧
されて低温溶液熱交換器42の被加熱流体側に流入す
る。低温溶液熱交換器42に流入した希溶液は加熱流体
側を流れる濃溶液に加熱されつつ低温溶液熱交換器42
を通過し、高温溶液熱交換器36の被加熱流体側に流入
する。高温溶液熱交換器36に流入した希溶液は、加熱
流体側を流れる中間濃溶液に加熱されつつ高温溶液熱交
換器36を通過し、高温再生器10に流入する。高温再
生器10に流入した希溶液は、再び上述のサイクルを繰
り返す。
【0008】冷却水コイル46で吸収熱を取り出し、冷
却水コイル50で凝縮熱を取り出した冷却水は、クーリ
ングタワーに流入し、運んできた吸収熱及び凝縮熱を大
気中に放出する。通常運転時は以上述べたサイクルが繰
り返される。
【0009】次に、冷房負荷が低下して冷温水機の運転
が停止される場合について説明する。吸収冷温水機の冷
房運転停止時は、図6に示すように、溶液循環ポンプ5
4が間歇的に運転され、溶液濃度が高い高温再生器1
0、低温再生器22、高温溶液熱交換器36、低温溶液
熱交換器42内の吸収溶液を稀釈している。
【0010】上述のように、吸収冷温水機の冷房運転停
止時に溶液循環ポンプを運転して吸収溶液を稀釈する技
術は、例えば、特開昭61−29661号公報に開示さ
れている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、冷房運転中の
吸収溶液濃度は、オーバーインプット等の異常運転時に
は高濃度となり、予め設定された稀釈運転では十分でな
い場合もあった。特に高温再生器10は、内部の吸収溶
液保有量が他の部位に比べて多く、また液面の高さも高
いため、稀釈不十分な場合、底部に比重の大きい高濃度
の吸収溶液が滞留しやすい。高濃度の吸収溶液が滞留す
ると、時間が経って温度が低下した際に、外気温度の条
件によっては吸収剤が晶析する恐れがある。この問題を
解決するために溶液濃度計、圧力計を温度センサと併用
するものが提案されているが、コストの増加を避けられ
なかった。
【0012】また前記特開昭61−29661号公報に
開示されている技術では、最終的に吸収溶液の濃度が晶
析のない濃度になっているかどうかを確認することは考
慮されていなかった。
【0013】本発明の課題は、冷房運転停止時の吸収溶
液稀釈を安価なコストで確実に実現するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、吸収冷温
水機の冷房運転停止時に溶液循環ポンプを間歇的に運転
して機器内部の吸収溶液の濃度を平準化させる吸収冷温
水機の制御方法において、溶液循環ポンプを所定の時間
間歇的に運転したのち高温再生器内の吸収溶液温度を上
下2か所で測定し、その温度差ΔTが予め設定された限
界値Toよりも小さくなるまで稀釈運転(間歇運転)を
繰り返すことにより達成される。
【0015】高温再生器内の上下2か所の吸収溶液温度
の測定とその温度差ΔTの算出は、溶液循環ポンプを所
定の時間間歇的に運転したのち、予め設定されたサンプ
リング時間経過後行うようにしても良いし、溶液循環ポ
ンプの間歇運転停止後ただちに継続的に行うようにして
もよい。サンプリング時間としては、5〜10分の範囲
内に設定するのが好ましい。
【0016】高温再生器内の吸収溶液温度を上下2か所
で測定するとき、高温再生器上部の吸収溶液温度は高温
再生器の最上部から高温再生器高さの1/10下方まで
の領域で測定し、高温再生器下部の吸収溶液温度は高温
再生器の最低部から高温再生器高さの1/2までの領域
で測定するのが望ましい。
【0017】また、限界値Toは、吸収冷温水機の特性
を示す、吸収溶液の圧力−温度−濃度線図に基づいて、
溶液循環ポンプ54が送り出す吸収溶液の濃度に相当す
る温度と、稀釈運転の目標濃度に対応する温度の差に設
定すればよい。
【0018】上記の課題はまた、高温再生器10内部の
吸収溶液の温度を、上下の2か所で測定して温度信号と
して出力する温度センサ11,15と、上下2か所の温
度の差ΔTを算出し、このΔTが予め設定された限界値
Toよりも大きいときに溶液循環ポンプ54に稀釈運転
を開始させるコントローラ13と、を設けてなる吸収冷
温水機によっても達成される。
【0019】
【作用】吸収冷温水機の冷房運転停止信号が出力される
と、高温再生器の加熱が停止され、溶液循環ポンプが間
歇運転(稀釈運転)を開始し、予め設定された時間が経
過したら停止する。溶液循環ポンプが停止したら高温再
生器内の吸収溶液温度が上下2か所で測定され、その温
度差ΔTが予め設定された限界値Toを超えた場合に再
び溶液循環ポンプが起動され、前記予め設定された時間
の間歇運転(稀釈運転)が実施される。測定される温度
差が前記限界値よりも低くなるまで、上述の手順が繰り
返される。
【0020】高温再生器内での吸収溶液の温度差、つま
り、同一圧力下での吸収溶液の温度差は吸収溶液の濃度
差に対応しており、高温再生器内での吸収溶液の上下2
か所での温度差が例えば4℃であることは、吸収溶液が
LiBr−水のとき、上下の温度測定点で吸収溶液に約2
wt%の濃度差があることを意味する。溶液循環ポンプ運
転中の高温再生器内は、溶液循環ポンプから送りこまれ
る吸収溶液の流れにより撹拌されているため均一温度で
あるが、ポンプ停止後時間が経つにつれ、高温再生器上
部に比重の小さい低濃度の吸収溶液が集まり、下部には
比重の大きい高濃度の吸収溶液が溜ってくる。上部に集
まる吸収溶液の濃度は、溶液循環ポンプから送られて来
る吸収溶液(希溶液)の濃度(例えば52wt%)とほぼ
同じ濃度になるため、高温再生器上下の温度差がわかれ
ば、高温再生器下部の吸収溶液の濃度を推定できる。つ
まり、高温再生器上下の温度差を検出し、検出される温
度差がある限界値以下になるまで溶液循環ポンプの稀釈
運転を繰り返すことにより、高温再生器下部の吸収溶液
の濃度を、晶析のおそれのない濃度に確実に稀釈するこ
とができる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図2は本発明が適用される吸収冷温水機の構成を
示す。図示の吸収冷温水機が前記図5に記載のものと異
なるのは、高温再生器10に、高温再生器上部の吸収溶
液温度を検出して温度信号を出力する上部温度センサ1
1と、高温再生器下部の吸収溶液温度を検出して温度信
号を出力する下部温度センサ15とが設けられ、上部温
度センサ11、下部温度センサ15の温度信号を入力と
して溶液循環ポンプ54を制御するコントローラ13が
設けられていることである。上部温度センサ11は高温
再生器の最上部の吸収溶液の温度を計測する位置に、下
部温度センサ15は高温再生器の最下部の吸収溶液の温
度を計測する位置に、それぞれ設置されている。他の構
成は前記図5に記載のものと同じであるので説明を省略
する。なお、通常の冷房運転中は、吸収溶液は必ずしも
高温再生器の最上部まで充満しているとは限らないが、
稀釈運転中は吸収溶液は高温再生器の最上部まで充満し
ているので、上部温度センサ11はその状態での吸収溶
液の最上部の温度を計測する位置に配置されている。
【0022】通常運転時の動作はさきに説明した従来技
術の例と同じなので説明を省略し、冷房運転停止時の制
御について図1、図3を参照して説明する。
【0023】吸収冷温水機の冷房運転停止信号が出力さ
れる(手順101)と、高温再生器16の加熱源の燃焼
が停止(手順102)され、溶液循環ポンプは稀釈運転
(間歇運転)を開始する(手順103)。この時点が図
3のA点である。稀釈運転が始まると、高温再生器16
内に低温、低濃度の希溶液が送りこまれ、高温再生器内
の吸収溶液が撹拌され、かつ稀釈され始める。送りこま
れた希溶液により、高温再生器10内の吸収溶液の液面
は次第に上昇し、ついには上昇管14を経て分離器16
に溢れでる。溢れでた吸収溶液は分離器16内の吸収溶
液を稀釈し、ついで中間濃溶液管20を通って高温溶液
熱交換器36、低温再生器22、低温溶液熱交換器42
を流れ、それらの内部の吸収溶液を稀釈する。コントロ
ーラ13のタイマに設定された所定の運転時間が経過す
ると、溶液循環ポンプ54が停止される(手順10
4)。この時点が図3のB点である。冷房運転停止直後
の稀釈運転は、高温再生器10、高温溶液熱交換器3
6、低温再生器22、低温溶液熱交換器42等の内部の
高濃度の吸収溶液を稀釈するために、比較的長時間とし
てある。
【0024】溶液循環ポンプ54運転中の高温再生器内
は、溶液循環ポンプ54から送りこまれてくる吸収溶液
に撹拌されて温度がかなり均一化されているが、溶液循
環ポンプ54が停止すると、高温再生器16内の吸収溶
液の流れが止まり、時間が経つにつれて比重の大きい高
濃度部分が下に、比重の小さい低濃度部分が上に集ま
る。
【0025】高温再生器内での吸収溶液の濃度差、つま
り、同一圧力下での濃度差は溶液温度差と見做すことが
でき、高濃度部分が下に、低濃度部分が上に集まるとい
うことは、上部の温度が低く底部の温度が高くなり、上
下の部分の間に温度差が生じることを意味する。溶液循
環ポンプ54が停止されてから設定されたサンプリング
時間(本実施例では10分とした。)が経過すると、コ
ントローラ13は上部温度センサ11,下部温度センサ
15が出力する温度信号を読み込む(手順105)。コ
ントローラ13は、次いで、上部温度センサ11,下部
温度センサ15が出力する温度信号の差ΔTを算出し
(手順106)、予め設定されている限界値To(本実
施例では4℃とした)と前記ΔTを比較する(手順10
7)。すなわち、この温度差ΔTは、溶液循環ポンプの
停止後、比重差によって高温再生器の上部及び底部にそ
れぞれ集まった吸収溶液の温度差である。
【0026】高温再生器の上部に集まる低濃度の吸収溶
液は、溶液循環ポンプによって送りこまれる濃度約52
wt%の希溶液とほぼ同じ濃度になるから、算出された前
記高温再生器上下の温度差ΔTにより、底部の吸収溶液
濃度を推定できる。温度差ΔTは、濃度差に比例し、吸
収溶液の温度が上下で例えば4℃の差があることは、吸
収溶液の濃度が上下で約2wt%あることを意味するか
ら、底部の吸収溶液濃度は約54wt%あることになる。
つまり、晶析の恐れのない吸収溶液濃度、すなわち稀釈
運転の目標濃度が決まれば、溶液循環ポンプによって送
りこまれる希溶液の濃度と前記目標濃度の濃度差が算出
され、この濃度差に相当する温度差を、吸収溶液の圧力
−温度−濃度線図に基づいて限界値Toとして設定する
ことができる。本実施例においては、目標濃度を54wt
%とし、希溶液の濃度52wt%との濃度差2wt%からこ
れに相当する温度差To=4℃を求め、限界値To=4℃
とした。この限界値は、高温再生器内の吸収溶液の上下
の温度差ΔTがこの限界値Toよりも小さければ、底部
の吸収溶液の濃度は、52+2=54wt%よりも小さ
く、晶析の恐れがないことを示している。上に述べたよ
うに、限界値Toは、希溶液の計画濃度と、稀釈運転の
目標濃度とから、吸収溶液の圧力−温度−濃度線図に基
づいて算定される。
【0027】手順107における比較の結果、ΔT<T
oであれば、上に述べたように、底部の高濃度の部分の
吸収溶液の濃度が、稀釈の目標濃度よりも低いので、稀
釈運転はこれで終了する(手順108)。もし、ΔT<
Toでなければ、底部の高濃度の部分の吸収溶液の濃度
が、稀釈の目標濃度よりもまだ高いことになり、手順1
03に戻って稀釈運転が開始される(図3のC点)。こ
れ以降の稀釈運転は、主として高温再生器内の高濃度部
分の存在の解消を目指すものとなり、運転時間は冷房運
転停止直後の稀釈運転に比べ、短くしてある。
【0028】このようにして、ΔT<Toになるまで、
手順103から手順107までの操作が繰り返される。
図3に示す例では、3回目の稀釈運転終了後のΔT測定
で、ΔT<Toとなり(図3のE点)、稀釈運転が終了
する。
【0029】限界値Toとして、希溶液の濃度と前記目
標濃度の濃度差を算出し、この濃度差に相当する温度差
を設定したが、この値よりも小さい値を限界値として設
定すると、稀釈運転終了時に到達する吸収溶液濃度が目
標濃度よりもひくくなり、溶液循環ポンプの運転時間を
無駄に長くすることになる。また、限界値Toをこれよ
りも大きくすると、稀釈運転終了時に到達する吸収溶液
濃度が目標濃度よりも高くなり、晶析の恐れを解消でき
ない。
【0030】本実施例によれば、溶液循環ポンプの稀釈
運転停止後に高温再生器の上下に集まる吸収溶液の温度
差が限界値以下になるまで、稀釈運転が繰り返されるの
で、高価な装置を付加することなく、確実に高温再生器
内の吸収溶液の濃度を稀釈の目標濃度以下に平準化する
ことができる。
【0031】本実施例においては、溶液循環ポンプの稀
釈運転停止後、高温再生器上下の吸収溶液の温度差ΔT
を測定するまでの時間を10分とした。しかし、この時
間は高温再生器の形状、大きさ、希溶液の導入口の位
置、方向等に左右されるものであり、それらの条件ごと
に予め溶液循環ポンプの稀釈運転停止後の温度変動を測
定した上で設定するのが望ましい。一般的には、5〜1
0分の範囲内で設定すれば十分である。
【0032】また、高温再生器内の上部の吸収溶液の温
度を検出する上部温度センサ11の位置は、高温再生器
の最上部とするのが望ましいが、最上部から高温再生器
高さ(稀釈運転時の高温再生器内の吸収溶液高さ)の1
/10以内であればよい。下部温度センサ15の位置
は、最下部とするのが望ましいが、高温再生器の高さの
1/2以下の位置であれば十分な効果を得ることができ
る。
【0033】なお、上記実施例においては、溶液循環ポ
ンプの稀釈運転停止後、所定の時間経過後の温度差を測
定し、その結果に基づいて溶液循環ポンプの稀釈運転要
否を判断したが、所定の時間経過するのを待つことなく
溶液循環ポンプの稀釈運転停止後ただちに温度差監視を
始めるようにしてもよい。すなわち、この第2の実施例
においては、図1の手順104のあと、上部温度センサ
11、下部温度センサ15に常時継続的に温度信号を出
力させ、コントローラ13に常時To−ΔTをモニタさ
せておく。To−ΔTが0もしくは負になった段階で、
溶液循環ポンプの稀釈運転停止後の経過時間に係わりな
く溶液循環ポンプの稀釈運転を起動する。図4はこの方
式による稀釈運転制御の例を示している。
【0034】この方法によれば、溶液循環ポンプの稀釈
運転停止後、濃度差のある吸収溶液が上下に分離するの
に要する時間を予め調べる必要がなく、また、稀釈運転
を繰り返すうちに上下に分離するのに要する時間が次第
に長くなるような場合に対応できる。ただし、この場
合、溶液循環ポンプの稀釈運転停止後、どの位の時間T
o−ΔTが0もしくは負にならなかったら、稀釈運転終
了とするかを予め決めて制御のコントローラのプログラ
ムに組み込んでおく必要がある。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、高価な装置を付加する
ことなく、確実に高温再生器内の吸収溶液の濃度を稀釈
の目標濃度以下に平準化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すフローチャートである。
【図2】本発明が適用される吸収冷温水機の構成例を示
す系統図である。
【図3】図1に示す実施例を経過時間を横軸にとって示
すタイムチャートの例である。
【図4】図1に示す実施例を経過時間を横軸にとって示
すタイムチャートの他の例である。
【図5】従来の吸収冷温水機の構成例を示す系統図であ
る。
【図6】従来技術の例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10 高温再生器 11 上部温度
センサ 12 加熱源 13 コントロ
ーラ 14 上昇管 15 下部温度
センサ 16 分離器 18 冷媒蒸気
管 20 中間濃溶液管 22 低温再生
器 23 冷媒蒸気コイル 24 凝縮冷媒
蒸気管 26 凝縮器 28 二次冷媒
蒸気管 30 液冷媒管 31 流量調整
弁 32 蒸発コイル 34 蒸発器 36 高温溶液熱交換器 38 中間濃溶
液管 40 濃溶液管 41 濃溶液管 42 低温溶液熱交換器 44 吸収器 46 冷却水コイル 48 冷却水管 50 冷却水コイル 52 希溶液吸
入管 54 溶液循環ポンプ 56 冷暖房切
換弁 58 冷暖房切換連絡管
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 15/00 306

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内包する吸収溶液を加熱する手段を備え
    た高温再生器と、高温再生器の上方に配置され該高温再
    生器に接続された分離器と、該分離器に一端を接続され
    た冷媒蒸気コイルを内装した低温再生器と、該低温再生
    器に連通され前記冷媒蒸気コイルの他端が接続された凝
    縮器と、該凝縮器に液冷媒管で接続され蒸発コイルを内
    装した蒸発器と、該蒸発器に蒸発冷媒蒸気通路で連通さ
    れた吸収器と、吸収器に吸入側を接続され吸収溶液を加
    圧して前記高温再生器に送りこむ溶液循環ポンプと、を
    含んで構成されている吸収冷温水機において、前記高温
    再生器内上部の吸収溶液の温度を測定して出力する上部
    温度センサと、前記高温再生器内下部の吸収溶液の温度
    を測定して出力する下部温度センサと、これら上部温度
    センサの出力する温度信号と下部温度センサの出力する
    温度信号を入力として、溶液循環ポンプの希釈運転が停
    止されてから設定されたサンプリング時間経過後、吸収
    溶液の上下の温度差ΔTを算出し、このΔTと予め設定
    された限界値Toを比較してΔT>Toのとき、溶液循環
    ポンプの間歇運転を起動するコントローラとを有してな
    ることを特徴とする吸収冷温水機。
  2. 【請求項2】 内包する吸収溶液を加熱する手段を備え
    た高温再生器と、高温再生器の上方に配置され該高温再
    生器に接続された分離器と、該分離器に一端を接続され
    た冷媒蒸気コイルを内装した低温再生器と、該低温再生
    器に連通され前記冷媒蒸気コイルの他端が接続された凝
    縮器と、該凝縮器に液冷媒管で接続され蒸発コイルを内
    装した蒸発器と、該蒸発器に蒸発冷媒蒸気通路で連通さ
    れた吸収器と、吸収器に吸入側を接続され吸収溶液を加
    圧して前記高温再生器に送りこむ溶液循環ポンプと、を
    含んで構成されている吸収冷温水機の冷房運転停止時に
    溶液循環ポンプを間歇運転して吸収溶液の濃度を平準化
    させる吸収冷温水機の制御方法において、高温再生器の
    加熱停止後溶液循環ポンプを所定の時間間歇運転し、該
    間歇運転停止後、高温再生器の上下部における吸収溶液
    温度を測定し、測定された上下部の吸収溶液温度の温度
    差ΔTを算出し、算出された温度差が予め設定された限
    界値Toよりも低いかどうかを判断し、算出された温度
    差が予め設定された限界値Toよりも低くないときは再
    び溶液循環ポンプを間歇運転して上記の手順を繰返し、
    算出された温度差が予め設定された限界値Toよりも低
    いときは稀釈運転を終了することを特徴とする吸収冷温
    水機の制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の吸収冷温水機の制御方
    法において、溶液循環ポンプの間歇運転停止後、予め設
    定されたサンプリング時間間隔をおいて測定された上下
    部の吸収溶液温度の温度差ΔTを算出し、算出された温
    度差が予め設定された限界値Toよりも低いかどうかを
    判断することを特徴とする吸収冷温水機の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の吸収冷温水機の制御方
    法において、サンプリング時間間隔が、5〜10分の範
    囲内に設定されることを特徴とする吸収冷温水機の制御
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の吸収冷温水機の制御方
    法において、溶液循環ポンプの間歇運転停止後、連続的
    に測定された上下部の吸収溶液温度の温度差ΔTを算出
    し、算出された温度差が予め設定された限界値Toより
    も低いかどうかを判断することを特徴とする吸収冷温水
    機の制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至5のいずれかに記載の吸収
    冷温水機の制御方法において、高温再生器上部の吸収溶
    液温度は高温再生器の最上部から高温再生器高さの1/
    10下方までの領域で測定され、高温再生器下部の吸収
    溶液温度は高温再生器の最低部から高温再生器高さの1
    /2までの領域で測定されることを特徴とする吸収冷温
    水機の制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至6のいずれかに記載の吸収
    冷温水機の制御方法において、限界値Toは、吸収冷温
    水機の特性を示す、吸収溶液の圧力−温度−濃度線図に
    基づいて、溶液循環ポンプが送り出す吸収溶液の濃度に
    相当する温度と、稀釈運転の目標濃度に対応する温度の
    差に設定されることを特徴とする吸収冷温水機の制御方
    法。
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