JP3161710U - 放電管 - Google Patents

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孝一 今井
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Abstract

【課題】電圧印加時の放電応答性に優れた放電管を実現する。【解決手段】平行配置された第1の電極12、第2の電極14、第3の電極16と、第1の電極12と第2の電極14間の第1の筒状体18、第2の電極14と第3の電極16間の第2の筒状体20より成る気密外囲器22を有し、第2の電極14に、第1の筒状体18と第2の筒状体20の内部空間を連通させる貫通孔24を形成すると共に、第1の電極12及び第3の電極16に放電間隙28を設けて対向配置される放電電極部26を形成し、気密外囲器22内に放電ガスを封入した放電管10であって、第1の筒状体18の内壁面18bに、後端が第1の電極12と直接接続された第1のトリガ放電膜30と、後端が第2の電極14と直接接続された第2のトリガ放電膜32を形成すると共に、第2の筒状体20の内壁面20bに、後端が第3の電極16と直接接続された第1のトリガ放電膜30と、後端が第2の電極14と直接接続された第2のトリガ放電膜32を形成した。【選択図】図1

Description

この考案は、プロジェクターや自動車のメタルハライドランプ等の高圧放電ランプやガス調理器等の着火プラグに、点灯用又は着火用の定電圧を供給するためのスイッチングスパークギャップとして、或いは、サージ電圧を吸収するためのガスアレスタ(避***)として使用される放電管に係り、特に、三極構造の放電管に関する。
この種の放電管として、本出願人は、先に実用新案登録第3122357号を提案した。
この放電管60は、図10及び図11に示すように、平行配置された第1の電極62、第2の電極64、第3の電極66と、上記第1の電極62と第2の電極64間に挟まれた絶縁材料より成る第1の円筒管68、上記第2の電極64と第3の電極66間に挟まれた絶縁材料より成る第2の円筒管70より成る気密外囲器72を有している。
中央に配置された第2の電極64には、第1の円筒管68と第2の円筒管70の内部空間同士を連通させる通気孔74が形成されている。
また、左右に配置された第1の電極62、第3の電極66は、気密外囲器72の中心に向けて突出して気密外囲器72内に配置される放電電極部76を備えており、第1の電極62及び第3の電極66の放電電極部76,76間には放電間隙78が形成されている。また、第1の電極62、第3の電極66の外側面には、窪み62b,66bが形成されている。
上記第1の電極62、第2の電極64、第3の電極66と、第1の円筒管68、第2の円筒管70とは、シール材(図示せず)を介して気密に接合される。
上記第1の電極62、第2の電極64、第3の電極66の周縁62a,64a,66aは、第1の円筒管68、第2の円筒管70の外周面68a,70aから外方へ張り出している。
上記気密外囲器72内には、所定の放電ガスが封入されている。
上記放電管60にあっては、第1の電極62及び第3の電極66間に、当該放電管60の放電開始電圧以上の電圧が印加されると、放電間隙78において放電が生成されるのである。
実用新案登録第3122357号公報
上記放電管60は第1の電極62、第2の電極64、第3の電極66を備えた三極構造の放電管であり、両端に配置された第1の電極62−第3の電極66間で放電を生成するものであるが、第1の電極62と第3の電極66との間に第2の電極64が介在している結果、第1の電極62−第2の電極64間、第3の電極66−第2の電極64間に、第1の電極62−第3の電極66間の上記放電間隙78よりも小さい放電間隙が形成されることとなる。 このため、放電間隙の小さい第1の電極62−第2の電極64間、第3の電極66−第2の電極64間での放電生成後に、第1の電極62−第3の電極66間の放電間隙78における放電生成へ移行することとなるため、電圧印加時の放電応答性が不良となる事態を生じていた。
この考案は、従来の上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電圧印加時の放電応答性に優れた放電管を実現することにある。
上記目的を達成するため、本考案に係る放電管は、
平行配置された第1の電極、第2の電極、第3の電極と、上記第1の電極と第2の電極間に挟まれた絶縁材料より成る第1の筒状体、上記第2の電極と第3の電極間に挟まれた絶縁材料より成る第2の筒状体より成る気密外囲器を有し、上記第2の電極に、第1の筒状体と第2の筒状体の内部空間同士を連通させる貫通孔を形成すると共に、上記第1の電極及び第3の電極に、気密外囲器の中心に向けて突出し、所定の放電間隙を設けて対向配置される放電電極部を形成し、さらに、上記気密外囲器内に放電ガスを封入して成る放電管であって、
上記第1の筒状体の内壁面に、後端が第1の電極と直接接続された第1のトリガ放電膜と、後端が第2の電極と直接接続された第2のトリガ放電膜を形成すると共に、第2の筒状体の内壁面に、後端が第3の電極と直接接続された第1のトリガ放電膜と、後端が第2の電極と直接接続された第2のトリガ放電膜を形成したことを特徴とする。
上記第1の筒状体の内壁面に形成された第1のトリガ放電膜と、第2の筒状体の内壁面に形成された第2のトリガ放電膜とを同一平面上に配置すると共に、第2の筒状体の内壁面に形成された第1のトリガ放電膜と、第1の筒状体の内壁面に形成された第2のトリガ放電膜とを同一平面上に配置するのが好ましい。
本考案に係る放電管にあっては、第1の筒状体の内壁面に、後端が第1の電極と直接接続された第1のトリガ放電膜と、後端が第2の電極と直接接続された第2のトリガ放電膜を形成すると共に、第2の筒状体の内壁面に、後端が第3の電極と直接接続された第1のトリガ放電膜と、後端が第2の電極と直接接続された第2のトリガ放電膜が形成しており、上記第1のトリガ放電膜及び第2のトリガ放電膜は、その後端が第1の電極、第2の電極、第3の電極の何れかと直接接続されているので、第1のトリガ放電膜及び第2のトリガ放電膜の先端における電界集中の度合が強く、電子を大量に放出できるため、電圧印加時の放電応答性を向上することができる。
第1の筒状体の内壁面に形成された第1のトリガ放電膜と、第2の筒状体の内壁面に形成された第2のトリガ放電膜とを同一平面上に配置すると共に、第2の筒状体の内壁面に形成された第1のトリガ放電膜と、第1の筒状体の内壁面に形成された第2のトリガ放電膜とを同一平面上に配置することにより、第1の電極から第3の電極へ抜ける電圧が印加される場合、及び第3の電極から第1の電極へ抜ける電圧が印加される場合の何れの場合においても、第1の筒状体18内及び第2の筒状体20内で沿面コロナ放電を生成できるので、放電応答性を向上させることができる。
すなわち、第1の電極から第3の電極へ抜ける電圧が印加された場合には、第1の筒状体内の第1のトリガ放電膜の先端に電界が集中して電子が放出されて、第1のトリガ放電膜の先端と第2の電極間で沿面コロナ放電が生成されると共に、第2の筒状体内の第2のトリガ放電膜の先端に電界が集中して電子が放出されて、第2のトリガ放電膜の先端と第3の電極間で沿面コロナ放電が生成される。
また、第3の電極から第1の電極へ抜ける電圧が印加された場合には、第2の筒状体内の第1のトリガ放電膜の先端に電界が集中して電子が放出されて、第1のトリガ放電膜の先端と第2の電極間で沿面コロナ放電が生成されると共に、第1の筒状体内の第2のトリガ放電膜の先端に電界が集中して電子が放出されて、第2のトリガ放電膜の先端と第1の電極間で沿面コロナ放電が生成される。
図1〜図6は本考案に係る放電管10を示すものであり、図1は概略断面図、図2は正面図、図3は左側面図、図4は図1のA−A概略断面図、図5は図1のB−B概略断面図、図6は図1のC−C概略断面図である。
本考案に係る放電管10は三極構造の放電管であり、平行配置された第1の電極12、第2の電極14、第3の電極16と、上記第1の電極12と第2の電極14間に挟まれたセラミック等の絶縁材料より成る略角筒状の第1の筒状体18と、上記第2の電極14と第3の電極16間に挟まれたセラミック等の絶縁材料より成る略角筒状の第2の筒状体20より成る気密外囲器22を有している。
尚、上記第1の電極12、第2の電極14、第3の電極16と、第1の円筒管18、第2の円筒管20とは、銀ろう等のシール材(図示せず)を介して気密封止されている。
中央に配置された第2の電極14には、第1の筒状体18と第2の筒状体20の内部空間同士を連通させる断面円形状の貫通孔24が形成されている。
また、左右両端に配置された第1の電極12、第3の電極16は、気密外囲器22の中心に向けて突出し、その先端部26aが第2の電極14の貫通孔24内に挿入配置される円柱状の放電電極部26を備えている。
上記第1の電極12及び第3の電極16の放電電極部26先端面には、硝酸セシウム(CsNO)、硝酸ルビジウム(RbNO)、酸化マグネシウム(MgO)及びガラスが含有された被膜27が形成されている。
上記被膜27を、硝酸セシウム(CsNO)、硝酸ルビジウム(RbNO)、酸化マグネシウム(MgO)及びガラスで構成することにより、電圧印加時の放電応答性向上を図ることができる。
すなわち、硝酸セシウム及び硝酸ルビジウムは仕事関数が低く、インパルス電圧が印加された際の初期電子の放出が早いため応答性の向上に寄与するものである。
また、被膜27に酸化マグネシウムを含有させることにより、耐スパッタ性が向上すると共に、酸化マグネシウムは2次電子放出係数が高いため応答性の向上に寄与するものである。
さらに、被膜27にガラスを含有させると、ガラスの主成分である二酸化珪素(SiO)は耐スパッタ性に優れているため、放電による放電電極部26の消耗を抑制することができる。尚、二酸化珪素を主成分とするガラス中に、耐スパッタ性に優れた酸化アルミニウム(Al)を含有させても良く、また、仕事関数が低く電子放出特性に優れた酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化カリウム(KO)を含有させても良い。
上記被膜27は、以下の方法で形成される。
先ず、純水に珪酸ナトリウムを溶解させて成るバインダーと、硝酸セシウムの粉末、硝酸ルビジウムの粉末、酸化マグネシウムの粉末、ガラスの粉末を準備する。
次に、上記バインダー中に、硝酸セシウムの粉末、硝酸ルビジウムの粉末、酸化マグネシウムの粉末、ガラスの粉末を添加後、撹拌する。
次に、硝酸セシウムの粉末、硝酸ルビジウムの粉末、酸化マグネシウムの粉末、ガラスの粉末が添加された上記バインダーを、第1の電極12及び第3の電極16の先端面に塗布する。
その後、第1の電極12、第2の電極14、第3の電極16と第1の筒状体18、第2の筒状体20とを接合・封止して気密外囲器22を形成する工程において、加熱しつつ真空排気を行うと、上記加熱の過程で、バインダー中の水分が蒸発する。
以上の結果、第1の電極12及び第3の電極16の先端面に、硝酸セシウム、硝酸ルビジウム、酸化マグネシウム及びガラスが含有された被膜27が形成される。
上記硝酸セシウム、硝酸ルビジウム、酸化マグネシウム及びガラスの含有割合は、硝酸セシウムが0.01〜50重量%、硝酸ルビジウムが0.01〜50重量%、酸化マグネシウムが0.01〜50重量%、ガラスが0.01〜50重量%と成すのが、電圧印加時の放電応答性向上の観点から好ましい。
図1に示す通り、第1の電極12の放電電極部26の先端面と、第3の電極16の放電電極部26の先端面は、所定の放電間隙28を設けて対向配置されている。
また、第1の電極12、第3の電極16の外側面には、窪み12b,16bが形成されている。
上記第1の電極12、第2の電極14、第3の電極16は、無酸素銅や、無酸素銅にジルコニウム(Zr)を含有させたジルコニウム銅で構成されている。
尚、上記第2の電極14の貫通孔24内に挿入される第1の電極12及び第3の電極16の放電電極部26の挿入長L(図1参照)は、上記放電間隙28の間隙長の2倍以上に設定するのが好ましい。
上記第1の電極12、第2の電極14、第3の電極16の周縁12a,14a,16aは、第1の筒状体18、第2の筒状体20の外壁面18a,20aから外方へ張り出している。
尚、図3〜図6に示すように、第1の電極12、第2の電極14、第3の電極16の外形は隅丸の略正四角形状と成されている。このように、本考案の放電管10にあっては、第1の電極12、第2の電極14、第3の電極16の周縁12a,14a,16aが、第1の筒状体18、第2の筒状体20の外壁面18a,20aから外方へ張り出すと共に、第1の電極12、第2の電極14、第3の電極16の外形は隅丸の略正四角形状と成されていることから、回路基板(図示省略)へ表面実装する際に放電管10が転がることを防止でき、実装作業を容易に行うことができる。
また、上記第1の筒状体18の内壁面18bには、その後端が上記第1の電極12と直接接続された線状の第1のトリガ放電膜30と、その後端が上記第2の電極14と直接接続された線状の第2のトリガ放電膜32が複数形成されている。
同様に、上記第2の筒状体20の内壁面20bにも、その後端が上記第3の電極16と直接接続された線状の第1のトリガ放電膜30と、その後端が上記第2の電極14と直接接続された線状の第2のトリガ放電膜32が複数形成されている。
尚、第1のトリガ放電膜30の先端、第2のトリガ放電膜32の先端は、第1の電極12、第2の電極14、第3の電極16の何れとも直接接続されることはなく、開放端となっている。
図1及び図6においては、第1のトリガ放電膜30、第2のトリガ放電膜32を第2の筒状体20の内壁面20bにおいて90度の等間隔で4本形成した場合が例示されている。図示は省略するが、第1の筒状体18の内壁面18bにおいても、第1のトリガ放電膜30、第2のトリガ放電膜32は90度の等間隔で4本形成されている。
尚、第1の筒状体18の内壁面18bに形成された第1のトリガ放電膜30と第2のトリガ放電膜32、第2の筒状体20の内壁面20bに形成された第1のトリガ放電膜30と第2のトリガ放電膜32は、それぞれ180度の間隔で対向配置されている(図1及び図6参照)。
また、第1の筒状体18の内壁面18bに形成された第1のトリガ放電膜30と、第2の筒状体20の内壁面20bに形成された第2のトリガ放電膜32とが同一平面上に配置され、第2の筒状体20の内壁面20bに形成された第1のトリガ放電膜30と、第1の筒状体18の内壁面18bに形成された第2のトリガ放電膜32とが同一平面上に配置されている(図1参照)。
上記第1のトリガ放電膜30及び第2のトリガ放電膜32は、カーボン系材料等の導電性材料で構成されている。この第1のトリガ放電膜30及び第2のトリガ放電膜32は、例えば、カーボン系材料より成る芯材を擦り付けることにより形成することができる。
また、上記気密外囲器22内には、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、水素(H)より成る放電ガスが封入されている。
この場合、ネオン、アルゴン、水素の混合割合は、ネオンを40〜80体積%、アルゴンを5〜50体積%、水素を1〜50体積%と成すと共に、気密外囲器22内への封入ガス圧を25〜100kPaと成すのが、電圧印加時の放電応答性向上の観点から好ましい。
上記ネオンとアルゴンはペニング効果により効率良く電離を行うと共に、水素は電離電圧が低いため、放電応答性の向上に寄与するものである。
本考案の上記放電管10にあっては、両端に配置された第1の電極12及び第3の電極16間に、当該放電管10の放電開始電圧以上の電圧が印加されると、第1のトリガ放電膜30及び第2のトリガ放電膜32の先端に電界が集中して電子が放出されてトリガ放電としての沿面コロナ放電が発生する。次いで、この沿面コロナ放電は、電子のプライミング効果によってグロー放電へと移行する。そして、このグロー放電が放電電極部26,26間の放電間隙28へと転移し、主放電としてのアーク放電に移行するのである。
本考案の上記放電管10にあっては、気密外囲器22の両端に配置された第1の電極12及び第3の電極16の放電電極部26の先端部26aを、第1の電極12と第3の電極16間に配置された第2の電極14の貫通孔24内に挿入すると共に、第1の電極12の放電電極部26と第3の電極16の放電電極部26とを所定の放電間隙28を設けて対向配置した。このため、従来の放電管60の如く第1の電極12−第2の電極14間、第3の電極16−第2の電極14間で放電が生成されることがなく、第1の電極12の放電電極部26−第3の電極16の放電電極部26間の放電間隙28において直ちに放電生成できると共に、放電生成される放電間隙28が第2の電極14の貫通孔24内に配置されることにより、電界が増すので、電圧印加時の放電応答性が向上する。
尚、上記の通り、第2の電極14の貫通孔24内に挿入される第1の電極12及び第3の電極16の放電電極部26の挿入長L(図1参照)を、放電間隙28の間隙長の2倍以上に設定すれば、放電間隙28が貫通孔24内部における電界の高い位置に配置されるため、放電応答性の向上に寄与する。
また、本考案の放電管10は、上記の通り、上記第1の電極12及び第3の電極16の放電電極部26先端面に、硝酸セシウム(CsNO)、硝酸ルビジウム(RbNO)、酸化マグネシウム(MgO)及びガラスが含有された被膜27を形成したことにより、電圧印加時の放電応答性の向上を実現することができる。
さらに、本考案の放電管10は、上記の通り、ネオン40〜80体積%、アルゴン5〜50体積%、水素1〜50体積%と成された放電ガスを、25〜100kPaのガス圧で気密外囲器22内に封入したことにより、電圧印加時の放電応答性が向上する。
また、本考案の放電管10は、第1の筒状体18の内壁面18bに、後端が第1の電極12と直接接続された第1のトリガ放電膜30と、後端が第2の電極14と直接接続された第2のトリガ放電膜32を形成すると共に、第2の筒状体20の内壁面20bに、後端が第3の電極16と直接接続された第1のトリガ放電膜30と、後端が第2の電極14と直接接続された第2のトリガ放電膜32が形成しており、上記第1のトリガ放電膜30及び第2のトリガ放電膜32は、その後端が第1の電極12、第2の電極14、第3の電極16の何れかと直接接続されているので、第1のトリガ放電膜30及び第2のトリガ放電膜32の先端における電界集中の度合が強く、電子を大量に放出できるため、電圧印加時の放電応答性を向上することができる。
尚、上記の通り、第1の筒状体18の内壁面18bに形成された第1のトリガ放電膜30と第2のトリガ放電膜32、第2の筒状体20の内壁面20bに形成された第1のトリガ放電膜30と第2のトリガ放電膜32は、それぞれ180度の間隔で対向配置されている(図1及び図6参照)。これは、正負極性による電位差をなくすためである。
また、上記の通り、第1の筒状体18の内壁面18bに形成された第1のトリガ放電膜30と、第2の筒状体20の内壁面20bに形成された第2のトリガ放電膜32とが同一平面上に配置され、第2の筒状体20の内壁面20bに形成された第1のトリガ放電膜30と、第1の筒状体18の内壁面18bに形成された第2のトリガ放電膜32とが同一平面上に配置されている(図1参照)。
この結果、第1の電極12から第3の電極16へ抜ける電圧が印加された場合には、第1の筒状体18内の第1のトリガ放電膜30の先端に電界が集中して電子が放出されて、第1のトリガ放電膜30の先端と第2の電極14間で沿面コロナ放電が生成されると共に、第2の筒状体20内の第2のトリガ放電膜32の先端に電界が集中して電子が放出されて、第2のトリガ放電膜32の先端と第3の電極16間で沿面コロナ放電が生成される。
また、第3の電極16から第1の電極12へ抜ける電圧が印加された場合には、第2の筒状体20内の第1のトリガ放電膜30の先端に電界が集中して電子が放出されて、第1のトリガ放電膜30の先端と第2の電極14間で沿面コロナ放電が生成されると共に、第1の筒状体18内の第2のトリガ放電膜32の先端に電界が集中して電子が放出されて、第2のトリガ放電膜32の先端と第1の電極12間で沿面コロナ放電が生成される。
このように、第1の筒状体18の内壁面18bに形成された第1のトリガ放電膜30と、第2の筒状体20の内壁面20bに形成された第2のトリガ放電膜32とを同一平面上に配置すると共に、第2の筒状体20の内壁面20bに形成された第1のトリガ放電膜30と、第1の筒状体18の内壁面18bに形成された第2のトリガ放電膜32とを同一平面上に配置することにより、第1の電極12から第3の電極16へ抜ける電圧が印加される場合、及び第3の電極16から第1の電極12へ抜ける電圧が印加される場合の何れの場合においても、第1の筒状体18内及び第2の筒状体20内で沿面コロナ放電を生成できるので、放電応答性を向上させることができる。
図7は、本考案に係る放電管10と従来の放電管60における、インパルス印加電圧とインパルス放電開始電圧との関係を示すグラフである。尚、インパルス放電開始電圧とは、所定値のインパルス(サージ)電圧が印加された場合において、放電管10が放電を開始する電圧値のことをいい、このインパルス放電開始電圧が低いほど放電応答性に優れているものである。
本考案の放電管10は、被膜27中の硝酸セシウムが2.54重量%、硝酸ルビジウムが7.61重量%、酸化マグネシウムが10.15重量%、ガラスが1.02重量%であり、また、ネオン70体積%、アルゴン10体積%、水素20体積%より成る放電ガスを38.6kPaのガス圧で封入したものを用いた。
一方、従来の放電管60は、ネオン55体積%、アルゴン15体積%、クリプトン30体積%より成る放電ガスを119.7kPaのガス圧で封入したものを用いた。
本考案の放電管10と従来の放電管60に1kV、2kV、4kV、6kV、8kV、10kV、12kVのインパルス電圧(1.2/50μs)を印加した際のインパルス放電開始電圧を測定した。
図7のグラフに示す通り、従来の放電管60の場合(図7のグラフB)には、1kV印加時のインパルス放電開始電圧が約900Vであり、12kV印加時のインパルス放電開始電圧約1500Vまで徐々にインパルス放電開始電圧が上昇している。これに対して、本考案の放電管10の場合(図7のグラフA)には、1kV印加時のインパルス放電開始電圧が約500Vであり、12kV印加時においても約600Vとなっていて、放電応答性に優れていることが判る。
図8及び図9は、本考案に係る放電管10の変形例を示すものであり、該放電管10の変形例は、上記第1の電極12及び第3の電極16の放電電極部26先端面に、複数の穴部34が形成されており、該穴部34内面に上記被膜27が形成されている点に特徴を有している。
尚、図8においては、上記穴部34を断面台形状に形成しているが、これに限定されるものではなく、断面方形状や断面円形状に被膜27を形成しても勿論良い。
本考案に係る放電管10の変形例にあっては、放電電極部26の表面に穴部34を形成し、該穴部34内面に被膜27を形成したことにより、被膜27と放電電極部26との密着力が向上し、放電時の衝撃による被膜27のスパッタを抑制することができる。
本考案に係る放電管を示す概略断面図である。 本考案に係る放電管を示す正面図である。 本考案に係る放電管を示す左側面図である。 図1のA−A概略断面図である。 図1のB−B概略断面図である。 図1のC−C概略断面図である。 本考案の放電管と従来の放電管における、インパルス印加電圧とインパルス放電開始電圧との関係を示すグラフである。 本考案に係る放電管の変形例における放電電極部を示す拡大断面図である。 本考案に係る放電管の変形例における放電電極部表面を示す拡大図である。 従来の放電管を示す概略断面図である。 従来の放電管を示す正面図である。
10 放電管
12 第1の電極
12a 第1の電極の周縁
14 第2の電極
14a 第2の電極の周縁
16 第3の電極
16a 第3の電極の周縁
18 第1の筒状体
18a 第1の筒状体の外壁面
18b 第1の筒状体の内壁面
20 第2の筒状体
20a 第2の筒状体の外壁面
20b 第2の筒状体の内壁面
22 気密外囲器
24 貫通孔
26 放電電極部
26a 放電電極部の先端部
27 被膜
28 放電間隙
30 第1のトリガ放電膜
32 第2のトリガ放電膜
34 穴部

Claims (2)

  1. 平行配置された第1の電極、第2の電極、第3の電極と、上記第1の電極と第2の電極間に挟まれた絶縁材料より成る第1の筒状体、上記第2の電極と第3の電極間に挟まれた絶縁材料より成る第2の筒状体より成る気密外囲器を有し、上記第2の電極に、第1の筒状体と第2の筒状体の内部空間同士を連通させる貫通孔を形成すると共に、上記第1の電極及び第3の電極に、気密外囲器の中心に向けて突出し、所定の放電間隙を設けて対向配置される放電電極部を形成し、さらに、上記気密外囲器内に放電ガスを封入して成る放電管であって、
    上記第1の筒状体の内壁面に、後端が第1の電極と直接接続された第1のトリガ放電膜と、後端が第2の電極と直接接続された第2のトリガ放電膜を形成すると共に、第2の筒状体の内壁面に、後端が第3の電極と直接接続された第1のトリガ放電膜と、後端が第2の電極と直接接続された第2のトリガ放電膜を形成したことを特徴とする放電管。
  2. 上記第1の筒状体の内壁面に形成された第1のトリガ放電膜と、第2の筒状体の内壁面に形成された第2のトリガ放電膜とを同一平面上に配置すると共に、第2の筒状体の内壁面に形成された第1のトリガ放電膜と、第1の筒状体の内壁面に形成された第2のトリガ放電膜とを同一平面上に配置したことを特徴とする請求項1に記載の放電管。
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