JP3132363B2 - 左右2分割シートのスライド機構 - Google Patents

左右2分割シートのスライド機構

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JP3132363B2
JP3132363B2 JP07267537A JP26753795A JP3132363B2 JP 3132363 B2 JP3132363 B2 JP 3132363B2 JP 07267537 A JP07267537 A JP 07267537A JP 26753795 A JP26753795 A JP 26753795A JP 3132363 B2 JP3132363 B2 JP 3132363B2
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加藤  明
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は左右2分割シートの
スライド機構に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、車両の前後方向に沿って
設けられたスライドレールに案内され、上記前後方向に
スライド可能な左右に2分割されたリヤシートが使用さ
れている。この2分割シートの上記前後方向のスライド
は、特に商用車に適用すると、荷室のスペース,乗員ス
ペース及びそのスペース面積の形状を上記分割されたシ
ートの単独又は両方の上記スライドにより、こまめに使
用者の意志により拡張又は縮小することができると便利
である。
【0003】上記のような点を解消するため、特開昭6
3−17134号公報記載には、図示しないが左右分割
されたリヤシートを前後スライド可能に形成し、上記左
右の分割されたリヤシートを互いに相反する方向へスラ
イドさせる連結機構で連結されたものである。従って、
同公報記載の技術では、一方の分割されたリヤシートを
前端位置にスライドさせれば、他方の上記リヤシートは
必ず後端位置に連動してスライドするので、該スライド
操作が重くなり、又左右に分割された両方のリヤシート
を同時に前端位置へスライドさせることができないの
で、上記分割されたリヤシートのいずれか一方のリヤシ
ートが邪魔になって荷室を最大限まで拡張できない。
【0004】更に、この点を解消するために特開平6−
262969号公報が提案されている。同公報記載の技
術では、図21,22に示すように右側リヤシート2A
及び左側リヤシート2Bには各々一対のスライドレール
8,9及び10,11に沿って該車両前後方向にスライ
ド可能に支持されている。
【0005】スライドレール8,9は該車体に固定され
たリヤシートロアフレーム6に取付けられたロアレール
8a,9aと、シートフレーム4に固定されたアッパレ
ール8b,9bとを具備している。又、スライドレール
10,11も上記したスライドレール8,9と同様にロ
アレール10a,11a及びアッパレール10b,11
bを具備している。
【0006】又、スライドロック解除レバー23,24
の作動によりスライドロック機構を解除して、上記アッ
パレール8b,9b及び10b,11bをスライドでき
るようにして左右のリヤシート2A,2Bの上記スライ
ド及び固定を可能にしている。更に、図22に示すよう
に上記のスライドレール8,10の間には一本のコント
ロールケーブル30が配設されていおり、コントロール
ケーブル30のアウタチューブ31の両端は、ロアレー
ル8a,10aに固定されたブラケット33,34に固
定されている。
【0007】このアウタチューブ31に摺動可能に挿通
されているインナケーブル32の両端部が後方に向かっ
て突出している。インナケーブル32の一端部はロック
ブラケット21に形成されたガイド穴21bに摺動可能
に挿通され、該他端部はロックブラケット22に形成さ
れたガイド穴22bに摺動可能に挿通され、更にインナ
ケーブル32の上記両端部にはストッパ32a,32b
が設けられ、該ストッパ32a,32bによって、ガイ
ド穴21b,22bから抜けないように構成されてい
る。
【0008】上記特開平6−262969号公報記載の
技術は上記のように構成されているが、図23に実線で
示すようにインナケーブル32のストッパ32a,32
bがガイド穴21b,22bの後端面に当接した位置を
初期位置とする。この位置から、図23に示すように例
えばリヤシート2Aを前方へ距離Lだけスライドさせる
と、インナケーブル32は静止しているので、該静止し
ている位置に残され、ロックブラケット21と穴21b
はアッパレール8bと共にインナケーブル32に対して
相対的に前方へ摺動する。
【0009】このためインナケーブル32はガイド穴2
1bから後方へ距離Lだけ突出することになる。上記の
ように右側リヤシート2Aを前方へ距離Lだけスライド
させた位置でロックし左側リヤシート2Bを後方へスラ
イドさせると、インナケーブル32のストッパ32aが
ガイド穴21bの後端面に当たる位置まで左側シート2
Bを後方へスライドさせることができる。
【0010】換言すると、左側リヤシート2Bは距離L
を越えて後方へスライドできないので、上記荷室成立条
件を満たすことができる。又、同公報記載の中に上記実
施形態では、インナケーブル32の両端部を左右のシー
ト2A,2Bのガイド穴21b,22bに摺動自在に挿
通したが、図24に示したようにインナケーブル32の
一端部の左右のリヤシート2A,2Bの一方に固定具4
0等によって固定し、上記他端部をリヤシートの他方に
摺動自在に挿通してもよく、インナケーブル32がアウ
タチューブ31に対して摺動できる場合には、この構造
でも動作上問題ないとの記載がある。
【0011】これは、図24に示したように上記固定端
側のリヤシート2Aを前方にスライドさせた時、インナ
ケーブル32の一端部が固定具40と共に前方にスライ
ドしたインナケーブル32はアウタチューブ30内を摺
動してリヤシート2Bを上記のガイド穴22bを摺動し
て該車両後方距離Lだけストッパ32bと共に突出する
ことになる。
【0012】上記のように右側リヤシート2Aを前方へ
距離Lだけスライドさせた位置でロックし、左側リヤシ
ート2Bを後方へスライドさせるとインナケーブル32
のストッパ32bにガイド穴22bの後側面が当たるま
で移動できるように構成されている。従って、上記特開
平6−262969号公報記載の技術では右側リヤシー
ト2Aを前方にスライドした時、図22に示したように
インナケーブル32一端部をガイド穴21bより後方に
直線的に突出して残すか、図23に示したようにガイド
穴22bよりインナケーブル32の他端部を直線的に突
出せしめて、左側リヤシート2Bをその直線的に突出さ
せた距離Lだけ後方へスライドさせるものである。
【0013】即ち同公報記載の技術はインナケーブル3
2を直線的にアウタチューブ内を摺動させると共に、ガ
イド穴21a又は22bより後方に直線状に突出せしめ
ることを技術思想としたものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例として説明した特開平6−262969号公報記載
の技術は、インナケーブル32の両端部がガイド穴21
b,22bに摺動自在に挿通された図23の場合には左
側リヤシート2Bを後方へスライドするとインナケーブ
ル32が引っ張られ右側リヤシートのストッパ32aが
ガイド穴21bの後側面に衝撃的に当たるのでインンナ
ケーブル32の端部に衝撃荷重がかかり、強度,耐久性
上不利である。
【0015】又、左右のリヤシート2A,2Bが共に前
方スライド時に、インナケーブル32の端部及びストッ
パ32a,32bがガイド穴21b,22bの後側面よ
り後方に突出して片持支持の未固定状態となり、該車両
の走行時における振動等により異雑音の原因となる。更
に、上記したようにコントロールケーブル30が、図2
3に示したようにU字状に長く曲折して配設されている
ので、ガイド穴21b,22bやアウタチューブ30内
の摺動部に対するインナケーブル32の摺動作動が円滑
に行われにくい虞れがある。
【0016】本発明はこのような課題に鑑み創案された
もので、左右に2分割された各々のシートに装着され車
両前後方向にスライドさせるスライド装置に設けられた
可動部材と、一端が上記左右の一方の可動部材に他端が
他方の可動部材に枢着又は固定し、上記可動部材を上記
前後方向への移動を許容すると共に、後方への移動が阻
止された状態から、該一方の可動部材が上記前方へ移動
したとき上記他方の可動部材の後方への移動を許容する
屈撓部材とを具備し、乗員のスペースを荷室のスペース
より大きくならないようにした左右2分割シートのスラ
イド機構を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の2分割シートのスライド機構は、車巾方向左
右に配設された左右のシートをそれぞれ該車両前後方向
にスライドさせる左右のスライド装置において、上記の
左右のシートに装着された可動部材と、一端が上記左右
のシートの一方の可動部材に他端が上記他方のシートの
可動部材に枢着又は固定し上記可動部材を上記前後方向
への移動を許容すると共に上記左右の可動部材が後方へ
の移動が阻止された状態から上記の一方の可動部材が上
記前方に移動した時に上記の他方の可動部材の後方への
移動を許容する屈撓部材とを備えたことを特徴としてい
る。
【0018】請求項2記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構は、請求項1記載の構成において、上記屈撓
部材はインナケーブルとアウタチューブとから成るコン
トロールケーブルと上記アウタチューブのセット位置を
拘束するストッパ部とを有するように構成したことを特
徴としている。請求項3記載の本発明の2分割シートの
スライド機構は、請求項1記載の構成において、上記屈
撓部材はワイヤ,ロープ,紐,ベルト等のケーブルから
成るコントロールケーブルと、該コントロールケーブル
の上記可動部材の上記枢着又は固定の部位より少なくと
も前方部位に位置して設けられた中間案内支持部とを有
するように構成したことを特徴としている。
【0019】請求項4記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構は、請求項3記載の構成において、上記中間
案内支持部はプーリ,フック滑りガイド等の上記コント
ロールケーブルの変向部材で構成されていることを特徴
としている。請求項5記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構は、請求項1記載の構成において、上記屈撓
部材の任意の中間部には上記アウタチューブを2分した
端部間に上記インナケーブルがたるみを許容し得る空間
を有するケーシングが配設され上記各端部が該ケーシン
グに接続されていることを特徴としている。
【0020】請求項6記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構は、請求項2記載の構成において、上記イン
ナケーブルは、上記スライド装置の可動側に連結される
部位と上記アウタチューブを拘束するストッパ部とを結
ぶ部分において軸線方向が一致しないズレを有するよう
上記連結部位か上記ストッパ部で傾斜支持されるように
構成したことを特徴としている。
【0021】請求項7記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構は、請求項6記載の構成において、上記イン
ナケーブルが連結される上記スライド装置の可動部材側
に回動自在に支持され、上記インナケーブルのたるみ時
に当該インナケーブルの連結部における軸線が可変回動
可能とされるように形成されたことを特徴としている。
【0022】請求項8記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構は、請求項2記載の構成において、上記の左
右のシートに連結されたコントロールケーブルを左右に
分割し、上記コントロールケーブルの分割端を着脱可能
に連結せしめる着脱可能部材を備えたことを特徴として
いる。請求項9記載の本発明の2分割シートのスライド
機構は、請求項8記載の構成において、上記着脱可能部
材を形成する連結ケースに上記分割されたコントロール
ケーブルのアウタチューブの各端部が取付られ、上記分
割されたコントロールケーブルのインナケーブルの各端
部が上記連結ケース内で着脱自在に連結され、上記のイ
ンナケーブルが連結ケース内で移動できるように構成さ
れたことを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について説
明するが、上記従来例で説明した実質的に同一部位には
同一符号を付して説明する。 (第1実施形態)第1実施形態を図1,2について説明
する。
【0024】図1は本発明の2分割シートのスライド機
構を適用した車室内に搭載される該車巾方向に左右に分
割された左右シートのクッション部を示す概略斜視図,
図2は図1の左右のシートに装着されたスライド装置の
可動部材の作動状態を示す説明図である。本実施形態
は、図1に示したように左右シート2A,2Bには、ス
ライド装置であるスライドレール8,9及び10,11
内のスライドレール8,10が示されており、該車体側
に固定されたロアレール8a,10aとシート2A,2
B側に固定された可動部材であるアッパレール8b,1
0bが配設されている。
【0025】アッパレール8b,10bはロアレール8
a,10a,に対して該車両前後方にスライド可能に且
つ周知のロック機構により該スライドをロックしたり解
除したりする構造になっている。一端が上記アッパレー
ル8bに固定金具50により固定され他端がアッパレー
ル10bに固定金具51により固定され、ワイヤ,ロー
プ,紐,ベルト等の単一の屈撓部材300により形成さ
れるコントロールケーブルにより連結されている。
【0026】この屈撓部材300の略中間部位は上記固
定金具50,51より該車両の前方の車体フロア側に取
付けられたフック52を摺動可能に設けられている。次
に図1に示した左右2分割シートのスライド機構の作動
状態(A),(B),(C)は図2に示した通りであ
り、図2(A)は左右のアッパレール8b,10bが後
方への移動が阻止された初期状態の標準位置を示してい
る。
【0027】図2(B)は例えば右側シート2Aが前方
へ移動したときの二点鎖線で示すアッパレール8bと固
定金具50の位置が示されており、コントロールケーブ
ル300がフック52とコントロールケーブル300の
固定金具50との間でたるみLが発生してる。上記のよ
うに右側シート2Aを前方へたるみLの距離だけスライ
ドさせた位置でロックし、左側のシート2Bを後方へス
ライドさせるとフック52を摺動して、上記たるみLの
長さだけ後方へスライドさせることができる。
【0028】本実施形態の場合には、フック52の摺動
前のコントロールケーブル300のフック52と固定金
具50とでたるみLを発生させるものであるから、円滑
に上記スライドを行うことができる。そして図2
(B),(C)で示したように左側のアッパレール10
bを前方にスライドすれば荷室を十分に大きくすること
ができる。
【0029】そしてコントロールケーブル300の両端
部は固定金具50,51でアッパレール8b,10bに
固定されているため、シート後方のスライド時にコント
ロールケーブル300の両端部に作用する衝撃荷重に対
して結合強度を高く設定可能であるし、コントロールケ
ーブル300の両端部がアッパレール8b,10bから
片持的に突出する部位がなく未固定状態となる部位もな
いので、振動等による異雑音が発生し難い。
【0030】(第2実施形態)第2実施形態を図3,4
について説明する。上記第1実施形態と大きく相違する
点について説明する。図3(A)は左右の可動部材であ
るアッパレール8,9及び10,11が設けられてお
り、一本のコントロールケーブル300の一端はアッパ
レール9bの長手方向の前端部に設けられたブラケット
56のガイド孔58に摺動可能に挿通され後半部側のア
ッパレール9bに設けられたブラケット60に固定さ
れ、上記他端は上記と同様にアッパレール10bに設け
られたブラケット62のガイド孔64を介してアッパレ
ール10b側に設けられたブラケット66に固定されて
いる。
【0031】上記アッパレール9b,10bの該車両前
方の部位のコントロールケーブル300の略中間には該
車体側に設けられたコントロールケーブル300のガイ
ド溝68を有するワイヤケース70が配設されている。
ワイヤケース70はこのガイド溝68を囲う隔壁72
a,72bが設けられ、コントロールケーブル300の
一部を収容するケースを構成している。
【0032】又、本実施形態の左右2分割シートのスラ
イド機構の作動状態は図3(A),(B)、図4
(A),(B)に示した通りであり、図3(A)は左右
のアッパレール9b,10bが後方への移動が阻止され
た初期状態を示しており、コントロールケーブル300
が上記ガイド溝68aに当接した状態になっている。図
3(B)は、例えば右側シート2Aが前方へ移動したと
きのアッパレール9bの位置が示されており、上記のブ
ラケット56,60及び該ブラケット間のコントロール
ケーブル300が、略そのままアッパレール8bと共に
前進して、図3(B)に二点鎖線で示したP1,P2間
のコントロールケーブル300が実線位置74に無方向
に殆どたわむことなく移動し、上記のワイヤケース70
の隔壁72a,72bの間に保持されている。
【0033】上記のように右側シート2Aを前方へ前進
した距離だけスライドさせた位置でロックし、左側のシ
ート2Bを後方へスライドさせるとワイヤケース70内
を摺動して、図4(A)に実線で示したように上記前進
した長さだけ後方へスライドさせることができる。又、
図4(A)の作動状態から左側のシート2Bも前方へス
ライドさせるとワイヤケース70内を摺動して、図4
(B)に実線で示したように前方へスライドさせること
ができ、上記荷室を最大限に確保することができる。
【0034】本実施形態では、ワイヤケース70内に、
無方向にたわませることなく保持することができるの
で、周囲の他の部位と接触して異雑音を発生させること
なく、円滑に作動させることができる。又、第2実施形
態の応用例としては、種々の形態が考えられるが、例え
ば図5に示したようにワイヤケース70に変えて、単に
プーリを使用したものがあり、該車体側に取付られた回
転軸80に回転自在にプーリ82を枢支し、このプーリ
82に上記コントロールケーブル300を係合したもの
である。
【0035】この場合はアッパレール9bが前進時には
上記のようにコントロールケーブル300が前進した分
はプーリ82からたるみLが前方にはみでるようになる
が、上記プーリ82の大きさを適宜選定すれば、上記と
略同様の作用効果を奏することができる。又、図6に示
した他の応用例は、図2(A)に示した上記した初期状
態の標準設定位置に上記のアッパレール9b,10bが
位置するとき、アッパレール9b側における、コントロ
ールケーブル300とプーリ82との任意の当接部で、
例えば固定又は枢着或いはスライド可能に一点止位置8
6で連結されているが、上記のように、アッパレール9
bが前方にスライドするとプーリ82が回転軸80を中
心に回転し、コントロールケーブル300と共に一点止
位置86が86aの位置に移動しアッパレール10bに
図6に示したように、たるみLができる。
【0036】上記作動の後、アッパレール10bを上記
後方へ上記たるみL分だけスライドすることできる。本
応用例の場合も、コントロールケーブル300はアッパ
レール9b,10bの先端とプーリ82で支持してお
り、片持支持になることがないので、他の部位との接触
が防止でき異雑音の発生を防止することができる。
【0037】又、その他のワイヤケースの応用例として
は、図7に示したように、ワイヤケース70を該車両上
下方向に略垂直又は傾斜するように立設し、且つガイド
溝68に変えて小型のプーリ74a,74bを上記の隔
壁72a,72b間の適宜箇所に、図7に示したように
枢支して実線のように係合させ、上記のようにアッパレ
ール9b,10bを前進せしめると、二点鎖線で示すよ
うに該車両の下方向に略半円形にたるませるこができ
る。
【0038】又、アッパレール9b,10bを交互に前
後進させた場合は上記実施形態の作動と略同様となる。 (第3実施形態)本実施形態の場合のコントロールケー
ブル30は、図8に示すようにアウタチューブ31とア
ウタチューブ31内を摺動自在に挿通するように設けら
れたインナケーブル32とからなるW形式ケーブルで構
成されている。
【0039】インナケーブル32の両端はそれぞれアッ
パレール9b,10bのブラケット60,67に固着さ
れており、アウタチューブ31の両端はそれぞれブラケ
ット60,67より前方でロワレール9a,10aと共
に車体側に固定されているブラケット67のガイド孔に
Wナット90により固定されている。又、このアウタチ
ューブ31の中間部は二分割され、分割されたそれぞれ
の端部は車体側に固定されたワイヤケース70の対向す
る側壁91,93にWナット94により固定されてい
る。
【0040】この側壁91,93の近傍には設けられ
た、図示しないが小型のプーリを有するワイヤガイド9
8が設けられ、このワイヤケース70内で上記分割され
たアウタチューブ31から出たインナケーブル32の移
動が円滑に行えるように形成されている。本実施形態で
は上記のように形成されているので、インナワイヤ32
が上記のように前進するとブラケット60がブラケット
67に対して接近するように前進しインナケーブル32
がアウタチューブ31内を摺動してワイヤケース70内
のたるみ許容部100にたるみLを発生させることによ
り、上記アウタチューブ31の移動量を吸収せしめるも
のである。
【0041】その後、アウタレール10bをたるみL分
だけ後方へスライドすれば、ワイヤケース70内のイン
ナケーブル32は二点鎖線位置から実線の位置に移動し
右側シート2Aの後方へのスライドが阻止されるように
形成されている。従って、上記たるみLがワイヤケース
70内のたるみ許容部で吸収されるので他の部位との接
触の虞もなく、上記作動が円滑に行うことができる。
【0042】又、上記のワイヤケース70は立設された
ものであったが、これは傾斜させたり、水平に配設する
ものであってもよい。 (第4実施形態)本実施形態は上記の第3実施形態のワ
イヤケース70に変えてコントロールケーブル30を二
分割にして該二分割した間を着脱可能部材で連結可能構
造としたものである。
【0043】上記着脱可能部材110は後述する図9
(A)に示すように配設されており、その詳細は図9
(A)、図11〜14に示したように、連結ケース11
2と分割されたコントロールケーブル30a及び30b
を有している。図11,12に示したように、コントロ
ールケーブル30aの分割端部にはWナット114が取
付られ連結ケース112の長手方向の端部壁に設けられ
た取付溝116に上記のWナット114により固着され
ている。
【0044】コントロールケーブル30a側のインナケ
ーブル32端部にはインナケーブル32の軸線方向に対
して略垂直方向に孔118と溝120を有する結合部1
22が設けられ、この結合部122は上記連結ケース1
12の室内を摺動可能に形成されている。一方、図14
に示したようにコントロールケーブル30bのアウタチ
ューブ31の分割端部にはWナット128が取付られて
おり、上記と同様に連結ケース112の端部壁の取付溝
124,126にWナット128により固定されてい
る。
【0045】そして、図14に示したようにインナケー
ブル32の分割端部には上記の結合部122の孔118
と溝120に嵌合する被結合部130が設けられてい
る。又、連結ケース112は上記の結合部122側を覆
うリッド132aと被結合部130側を覆うリッド13
2bを備えている。本実施形態のコントロールケーブル
30は上記第3実施形態の場合と同様にアウタチューブ
31とアウタチューブ31内を摺動自在に挿通するよう
に設けられたインナケーブル32とからなるW形式のケ
ーブルで構成されている。
【0046】インナケーブル32の両端はそれぞれアッ
パレール9b,10bのブラケット60に固着されてお
り、上記のように分割されたコントロールケーブル30
a,30bのそれぞれのアウタチューブ31の両端はそ
れぞれブラケット60より前方で車体に設けられたクロ
スメンバ134,136のブラケット138,140に
ナット等により取付られ、分割された側のそれぞれの端
部は上記のように連結ケース112にWナット114,
128によって連結れている。
【0047】次に、本実施形態の作用について説明す
る。先ず、本実施形態の左右2分割シートのスライド機
構の作動状態は図9(A)、(B)図10(A),
(B)に示した通りであり、図9(A)は左右のアッパ
レール9b,10bが後方への移動が阻止された初期状
態を示しており、上記シート2A,2Bが左右対称の標
準の初期状態の位置に取付られ、上記の連結ケース11
2内においては、図14に二点鎖線で示したようインナ
ケーブル32は結合部122と被結合部130とが上記
のように連結され略直線状態に配設されている。
【0048】図9(B)は、例えば右側シート2Aが前
方へ移動したときのアッパレール9bの位置が示されて
おり、上記のブラケット60は二点鎖線の位置からアッ
パレール9bと共にクロスメンバ134のブラケット1
38の孔にスライドするが、インナケーブル32はブラ
ケット138の孔内を殆ど摺動することなく、ブラケッ
ト138とブラケット60の間に、図9(B)のように
たわみLがシート2Aの車幅方向の中心軸線に近づく方
向にたわみLを発生せしめ、上記スライド分の長さLを
吸収できる構成になっている。
【0049】上記のように右側シート2Aを前方へ前進
した距離だけスライドさせた位置でロックし、左側のシ
ート2Bを後方へスライドさせると連結ケース112内
のインナケーブル32の結合部122が被結合部130
をたわみL分だけ引っ張り、図10(A)に示した位置
に移動し、図9(B)に示したように上記前進した長
(たわみL)さだけ後方へスライドさせることができ
る。
【0050】又、図9(B)の作動状態から左側のシー
ト2Bも前方へスライドさせると上記のブラケット60
は二点鎖線の位置からアッパレール10bと共にクロス
メンバ136のブラケット140の孔方向にスライドす
るが、インナケーブル32はブラケット140の孔内を
殆ど摺動することなく、ブラケット140とブラケット
60の間に図10(B)に示すようにたわみLがシート
2Bの車幅方向の中心軸線に近づく方向にたわみLを発
生せしめ上記スライド分の長さを吸収できる構成になっ
ている。
【0051】上記の図9(A)に示した上記初期状態の
位置から上記両シート2A.2Bを図10(B)に示す
ように何れも、たるみLだけ前方へスライドさせること
ができ、上記荷室を最大限に確保することができる。本
実施形態では、連結ケース112内に、無方向にたわま
せることなく保持することができるので、周囲の他の部
位と接触して異雑音を発生させることなく、円滑に作動
させることができる。
【0052】従って、本実施形態は、結合部122側の
分割されたコントロールケーブル30aは一方の、例え
ば上記のシート2Aに装着し、被結合部130側のコン
トロールケーブル30bは他方のシート2Bに装着した
状態で、運搬したり、又組立ラインの艤装の際等に移動
が容易にできると共に、艤装ライン以外の広い場所で上
記コントロールケーブル30の取付作業が簡単に行うこ
とができ、艤装ライン上においては上記シート2A,2
Bを取付た後、上記の結合部122の孔118と溝12
0に被結合部130とインナコントロールケーブル32
の端部を嵌合せしめて連結し、アウタチューブ31の端
部をWナット128により取付溝124,126に固定
するだけで良いので、極めて簡単に取付ることができる
ものである。
【0053】(第5実施形態)本実施形態は上記の第4
実施形態の着脱可能部材110の構造が相違するのみで
あるので、この相違点について説明し、その構造につい
て説明する。即ち、本実施形態の着脱可能部材111
は、図15に示すように分割されたコントロールケーブ
ル30a,30bの各端部は連結ケース112にWナッ
ト114,128によって取付られている。
【0054】上記相違点は分割されたコントロールケー
ブル30a側のインナケーブル32の端部に設けられた
リング30cが付勢手段146であるスプリングの一端
をスプリングリテーナ148に係合されており、スプリ
ング146の他端のスプリングリテーナ150は上記の
結合部122の端部152に係合れている。上記の結合
部122の孔118,溝120には、図15に示したよ
うに上記同様に分割された他方のインナケーブル32の
分割端部の被係合部130を嵌合せしめられ、スプリン
グ146の自由長の状態で、且つ連結ケース112内の
インナケーブル32の略直線状態で配設されている。
【0055】次に、本実施形態の作用について説明す
る。先ず、本実施形態の左右2分割シートのスライド機
構の作動状態は図16(A)及び図17(A),(B)
に示した通りであり、図16(A)は左右のアッパレー
ル9b,10bが後方への移動が阻止された初期状態を
示しており、上記シート2A,2Bが左右対称の初期状
態の標準位置に取付られ、上記の連結ケース112内に
おいては、図14に示したようインナケーブル32は結
合部122と被結合部130が上記のように連結され略
直線状態に配設されている。
【0056】図16(B)は、例えば右側シート2Aが
前方へ移動したときのアッパレール9bの位置が示され
ており、上記のブラケット60は二点鎖線の位置からア
ッパレール9bと共にクロスメンバ134のブラケット
138の孔方向にスライドするが、インナケーブル32
はブラケット138の孔内を殆ど摺動することなく、上
記付勢手段146の部位は現状を保持した状態でブラケ
ット138とブラケット60の間に、図16(B)に示
すようにたわみLがシート2Aの車幅方向の中心軸線に
近づく方向に発生せしめ、上記スライド分の長さを吸収
できる構成になっている。
【0057】上記のように右側シート2Aを前方へ前進
した距離だけスライドさせた位置でロックし、左側のシ
ート2Bを後方へスライドさせると連結ケース112内
のインナケーブル32の結合部122が被結合部130
を付勢手段であるスプリング146の付勢力に抗してた
わみL分だけ引っ張り、図17(A)に示した位置に移
動し、図17(A)に示したように上記前進した長(た
わみL)さだけ後方へスライドさせることができる。
【0058】上記の状態から逆にアッパレール10bを
前方に上記たるみL分だけスライドさせるとスプリング
146の付勢力で図16(B)の状態に素早く復帰する
ことができ、続いてアッパレール9bを上記たるみL分
だけスライドして図16(A)の状態にし両シート2
A,2Bを初期標準の位置に戻すことができる。又、図
16(B)の作動状態から左側のシート2Bも、前方へ
スライドさせると上記のブラケット60は二点鎖線の位
置からアッパレール10bと共にクロスメンバ136の
ブラケット140の孔方向にスライドするが、インナケ
ーブル32はブラケット140の孔内を殆ど摺動するこ
となく、上記付勢手段146の部位は現状を保持した状
態ブラケット140とブラケット60の間に図17
(B)に示すようにたわみLがシート2Bの車幅方向の
中心軸線に近づく方向にたわみLを発生せしめ上記スラ
イド分の長さを吸収できる構成なっている。
【0059】上記の図17(A)に示した上記初期状態
の位置から上記両シート2A.2Bを図17(B)に示
すように何れも、たるみLだけ前方へスライドさせるこ
とができ、上記荷室を最大限に確保することができる。
本実施形態では、連結ケース112内に、無方向にたわ
ませることなく保持することができるので、周囲の他の
部位と接触して異音を発生させることなく、円滑に作動
させることができる。
【0060】従って、本実施形態は、結合部122側の
分割されたコントロールケーブル30aは一方の、例え
ば上記のシート2Aに装着し、被結合部130側のコン
トロールケーブル30bは他方のシート2Bに装着した
状態で、運搬したり、又組立ラインの艤装の際等で移動
が容易にできると共に、艤装ライン以外の広い場所で上
記コントロールケーブル30の取付作業が簡単に行うこ
とができ、艤装ライン上においては上記シート2A,2
Bを取付た後、上記の結合部122の孔118と溝12
0に被結合部130とコントロールケーブルの端部を嵌
合せしめ連結しアウタチューブ31の端部をWナット1
28により取付溝124,126に固定するだけで良い
ので、極めて簡単に取付ることができるものである。
【0061】次に、上記第4実施形態及び第5実施形態
で使用されるW形式のコントロールケーブル30のイン
ナケーブル32のたるみL方向を所望の方向に発生させ
る構成について第6実施形態及び第7実施形態について
説明する。 (第6実施形態)図18はW形式のコントロールケーブ
ル30を装着した場合をの上記シート2A,2Bの縦断
面の概略説明図、図19は図18のコントロールケーブ
ル30をスライドレールに配設状態を示す概略平面の説
明図である。
【0062】上記アウタチューブ31はブラケット13
8により該車両の長手方向の中心軸線に平行な水平軸線
160を含む水平面において時計回転方向に僅かに傾斜
させてナット162で固定され、ブラケット138から
延びるインナケーブル32の端部材164はブラケット
60に回転軸166を介して枢支され、上記水平軸線1
68を含む上記と同様の水平面において反時計回転方向
に僅かに傾斜させるように、端部材164に設けられた
ケーブルセットの向きを拘束するストッパ170を介し
て取付られている。
【0063】又、上記の端部材164は取付位置より、
図19に矢印172で示した反時計方向のみ回転を許容
するように形成されている。従って、アッパレール9b
を前方へスライドすると、ブラケット60は二点鎖線で
示した位置に移動することになるので、上記したように
ブラケット138,60の間のインナケーブル32は二
点鎖線で示したようにたわみLが上記シート2Aの中心
軸線に近づく方向にたわませることがきる。
【0064】又、シート2Bの場合については、図示し
ないが上記図19に示した構造を適用して、シート2B
の上記中心軸線に近づく方向にブラケット134,60
の間のインナケーブル32のたわみLを発生させること
ができることは言うまでもない。本実施形態において
は、インナケーブル32の上記のたわみLをシート2の
それぞれの中心軸線側にたわませるようにしたので、シ
ート2の外側に突出し他の部位と接触して上記作動を阻
害することがなく、極めて円滑な上記スライドを行うこ
とができる。
【0065】(第7実施形態)本実施形態は第6実施形
態が車幅方向への上記たわみLが発生す場合であったが
車両の上下方向へ上記たわみLを発生させること及びイ
ンナケーブル32の端部材の回転軸166がないもの
で、この相違点についてのみ説明する。本実施形態は第
6実施形態の図20は図18のコントロールケーブル3
0をスライドレールに配設した状態を示す縦概略断面の
説明図である。
【0066】図20に示したように、上記のブラケット
138,アウタチューブ31はブラケット138により
該車両の水平軸線160を含む水平面において反時計回
転方向に僅かに傾斜させてナット162で固定され、ブ
ラケット138から延びるインナケーブル32の端部材
164はブラケット60に固定され、上記水平軸線16
8を含む水平面において時計回転方向に僅かに傾斜させ
るように、端部材164に設けられたケーブルのセット
向きを拘束するストッパ170を介して取付られてい
る。
【0067】従って、本実施形態の場合では、上記たわ
みLは該車両の上方へたわむので、他の部位と接触する
ことがないため、上記各実施形態と略同様の作用効果を
奏することができる。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の2分割シートのスライド機構によれば、車巾方向
左右に配設された左右のシートをそれぞれ該車両前後方
向にスライドさせる左右のスライド装置において、上記
の左右のシートに装着された可動部材と、一端が上記左
右のシートの一方の可動部材に他端が上記他方のシート
の可動部材に枢着又は固定し上記可動部材を上記前後方
向への移動を許容すると共に上記左右の可動部材が後方
への移動が阻止された状態から上記の一方の可動部材が
上記前方に移動した時に上記の他方の可動部材の後方へ
の移動を許容する屈撓部材とを備えているので、通常の
初期状態の標準位置では、上記左右両シートは前方への
上記スライドのみ許容されるが、後方へのスライドは拘
束される状態になっている。
【0069】上記の状態で、右側シートを前端までスラ
イドさせると屈撓部材の端部を枢着又は固定する部位が
該車両前端へ移動するため、該屈撓部材がたるみ状態と
なり左側シートが後方へスライド可能となり、該左側シ
ートを後方へ上記たるみ分だけスライドさせると該屈撓
部材が引張られ右側シートの屈撓部材が引張状態とな
り、該右側シートの後方へのスライドを阻止させること
ができる。
【0070】従って、上記のように屈撓部材のたわみを
利用し、上記の荷室と客室との面積比率を常に一定にし
て上記の前後交互にスライド作動させることができると
共に、前方への移動も自由に調整でき、荷室スペースの
確保を図る調整操作を容易にすることができる。請求項
2記載の本発明の2分割シートのスライド機構によれ
ば、請求項1記載の構成において、上記屈撓部材はイン
ナケーブルとアウタチューブとから成るコントロールケ
ーブルと上記アウタチューブのセット位置を拘束するス
トッパ部とを有するように構成したので、上記のアウタ
チューブによりインナケーブルの上記たわみ位置を適宜
の所望位置に拘束せしめることができる。
【0071】従って、上記のように屈撓部材のたわみを
利用し、上記の荷室と客室との面積比率を常に一定にし
て上記の前後交互にスライド作動させることができると
共に、前方への移動も自由に調整でき、荷室スペースの
確保を図る調整操作を容易にすることができる。請求項
3記載の本発明の2分割シートのスライド機構によれ
ば、請求項1記載の構成において、上記屈撓部材はワイ
ヤ,ロープ,紐,ベルト等のケーブルから成るコントロ
ールケーブルと、該コントロールケーブルの上記可動部
材の上記枢着又は固定の部位より少なくとも前方部位に
位置して設けられた中間案内支持部とを有するように構
成したので、その構成も極めて簡単にして廉価に形成す
ることができると共に、その整備も簡単に行うことがで
きる。
【0072】請求項4記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構によれば、請求項3記載の構成において、上
記中間案内支持部はプーリ,フック滑りガイド等の上記
コントロールケーブルの変向部材で構成されているの
で、上記の左右間の両シートへのコントロールケーブル
の変向が容易で円滑に行うことができるため、上記の荷
室と客室との面積比率を常に一定にして上記の前後交互
にスライド作動させることができると共に、前方への移
動も自由に調整でき、荷室スペースの確保を図る調整操
作を容易にすることができる。
【0073】請求項5記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構によれば、請求項1記載の構成において、上
記屈撓部材の任意の中間部には上記アウタチューブを2
分割した端部間に上記インナケーブルがたるみを許容し
得る空間を有するケーシングが配設され上記各端部が該
ケーシングに接続されているので、上記インナケーブル
のたわみが上記ケーシング内で行われ、他の障害物に阻
止されることなく円滑に上記の荷室と客室との面積比率
を常に一定にして上記の前後交互にスライド作動させる
ことができると共に、前方への移動も自由に調整でき、
荷室スペースの確保を図る調整操作を容易にすることが
できる。
【0074】請求項6記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構によれば、請求項2記載の構成において、上
記インナケーブルは、上記スライド装置の可動側に連結
される部位と上記アウタチューブを拘束するストッパ部
とを結ぶ部分において軸線方向が一致しないズレを有す
るよう上記連結部位か上記ストッパ部で傾斜支持される
ように構成したので、上記スライド作動が行われると可
動側に連結される部位のインナケーブルの軸線と上記ア
ウタチューブを拘束するストッパ部のインナケーブルの
軸線が同一軸線上にないため、積極的に上記たわみを発
生させることができる。
【0075】従って、上記のインナケーブルのたるみ方
向を任意に選定して所望の方向へたるませ該インナケー
ブルのはみ出しを防止すると共に、該たるみ作動が円滑
に行うことができ、上記の荷室と客室との面積比率を常
に一定にして上記の前後交互にスライド作動させること
ができると共に、前方への移動も自由に調整でき、荷室
スペースの確保を図る調整操作を容易にすることができ
る。
【0076】請求項7記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構によれば、請求項6記載の構成において、上
記インナケーブルが連結される上記スライド装置の可動
部材側に回動自在に支持され、上記インナケーブルのた
るみ時に当該インナケーブルの連結部における軸線が可
変回動可能とされるように形成されているので、回動自
在に支持された可動側部のインナケーブルは上記連結部
の回動により上記のスライド作動に追従して極めて積極
的に該たわみを発生させることができる。
【0077】従って、上記のインナケーブルのたるみ方
向を任意に選定して所望の方向へたるませ該インナケー
ブルのはみ出しを防止すると共に、該たるみ作動が円滑
に行うことができ、上記の荷室と客室との面積比率を常
に一定にして上記の前後交互にスライド作動させること
ができると共に、前方への移動も自由に調整でき、荷室
スペースの確保を図る調整操作を容易にすることができ
る。
【0078】請求項8記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構によれば、請求項2記載の構成において、上
記の左右のシートに連結されたコントロールケーブルを
左右に分割し、上記コントロールケーブルの分割端を着
脱可能に連結せしめる着脱可能部材を備えているので、
上記左右のシートのいずれか一方に連結された上記分割
されたコントロールケーブルに上記着脱可能部材を取付
け、上記他方のシートに一方の分割されたコントロール
ケーブルを取付けた後、上記車両の艤装ライン上の車両
への搬入が容易にできると共に、該車両内で上記着脱可
能部材を簡単に連結することができ、該シートの組立性
及び組付性を向上せしめることができる。
【0079】請求項9記載の本発明の2分割シートのス
ライド機構によれば、請求項8記載の構成において、上
記着脱可能部材を形成する連結ケースに上記分割された
コントロールケーブルのアウタチューブの各端部が取付
られ、上記分割されたコントロールケーブルのインナケ
ーブルの各端部が上記連結ケース内で着脱自在に連結さ
れ、上記のインナケーブルが連結ケース内で移動できる
ように構成されているので、上着脱可能部材の連結ケー
スに上記の分割されたアウタチューブの各分割端部を取
付ると共に、上記のインナケーブルの分割端部を着脱自
在に簡単に連結ができ、上記搬送性及び組付性を向上せ
しめることができる。
【0080】又、上記連結ケース内でインナケーブルが
移動するので、他の部位に阻止されることなく、円滑に
該移動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2分割シートのスライド機構を適用し
た左右のシートのクッション部を示す第1実施形態の概
略斜視図である。
【図2】図1の該左右シート装着されたスライド装置の
可動部材の作動状態を示す説明図であり、(A)(B)
(C)は各作動状態を示す。
【図3】本発明の第2実施形態を示す説明図であり、
(A)はその実施形態及び作動状態を示す説明図、
(B)は(A)の右側シートが前進した場合を示す作動
状態図である。
【図4】図3の作動状態図から進展した作動状態図を示
すものであり、(A)は図3(B)の左側シートが後退
した場合を示す作動状態図、(B)は図3(B)の左側
シートが前進した場合を示す作動状態図である。
【図5】図4の第2実施形態の応用例を示す説明図であ
る。
【図6】図4の第2実施形態の他の応用例を示す説明図
である。
【図7】図4の第2実施形態のその他の応用例を示す説
明図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示す説明図である。
【図9】本発明の第4実施形態を示す説明図であり、
(A)はその実施形態及び作動状態を示す説明図、
(B)は(A)の右側シートが前進した場合を示す作動
状態図である。
【図10】図9の作動状態図から進展した作動状態図を
示すものであり、(A)は図9(B)の左側シートが後
退した場合を示す作動状態図、(B)は図9(B)の左
側シートが前進した場合を示す作動状態図である。
【図11】本発明の第4実施形態に適用される着脱可能
部材の分解状態を示す説明図である。
【図12】図11の着脱可能部材の組立順序を示す説明
図である。
【図13】図11の下組立された着脱可能部材を示す斜
視図である。
【図14】図11の下組立された着脱可能部材により分
割されたコントロールケーブルを結合する状況を示す斜
視図である。
【図15】本発明の第5実施形態に適用される他の着脱
可能部材を示す説明図である。
【図16】図15の作動状態を示す説明図であり、
(A)はその実施形態及び作動状態を示す説明図、
(B)は(A)の右側シートが前進した場合を示す作動
状態図である。
【図17】図16の作動状態図から進展した作動状態図
を示すものであり、(A)は図16(B)の左側シート
が後退した場合を示す作動状態図、(B)は図16
(B)の左側シートが前進した場合を示す作動状態図で
ある。
【図18】本発明の第6実施形態を示すシートクッショ
ン部の縦概略断面図である。
【図19】図18の19A−19A線に沿う断面を示す
W形式コントロールケーブルの取付状態の概略平面図で
ある。
【図20】本発明の第7実施形態を示すシートクッショ
ンのW形式コントロールケーブルの取付状態を示す説明
図であり、(A)はシートクッションの縦断面図、
(B)は(A)の20B─20B線に沿う縦断面図であ
る。
【図21】従来例のリヤシートを示す縦断面図である。
【図22】図21の左右リヤシートの車体中心側のスラ
イドレールの斜視図である。
【図23】図22の左右リヤシートの車体中心側のスラ
イドレールの平面図である。
【図24】従来例のその他のリヤシートを示すスライド
レールの平面図である。
【符号の説明】
2 シート 2A 右側シート 2B 左側シート 8 スライドレール 8a ロワレール 8b アッパレール 9 スライドレール 9a ロワレール 10 スライドレール 10a ロワレール 10b アッパレール 30 コントロールケイーブル 30a 分割されたコントロールケーブル 30b 分割されたコントロールケーブル 31 アウタチューブ 32 インナケーブル 50 固定金具 51 固定金具 52 フック 54 たるみ(L) 56 ブラケット 58 ガイド孔 60 ブラケット 62 ブラケット 64 ガイド孔 66 ブラケット 67 ブラケット 68 ガイド溝 70 ワイヤケース 72a 隔壁 72b 隔壁 74a プーリ 74b プーリ 82 プーリ 86 一点止位置 90 Wナット 91 側壁 93 側壁 94 Wナット 100 許容部 110 着脱可能部材 112 連結ケース 114 Wナット 116 取付溝 118 孔 120 溝 124 取付溝 122 結合部 126 取付溝 128 Wナット 130 被結合部 132a リッド 132b リッド 134 クロスメンバ 136 クロスメンバ 138 ブラケット 140 ブラケット 146 付勢部手段(スプリング) 148 スプリングリテーナ 150 スプリングリテーナ 160 水平軸線 162 ナット 164 端部材 166 回転軸 168 水平軸線 170 ストッパ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−262969(JP,A) 特開 昭63−17136(JP,A) 特開 昭63−17134(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 2/00 - 2/72

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車巾方向左右に配設された左右のシート
    をそれぞれ該車両前後方向にスライドさせる左右のスラ
    イド装置において、 上記の左右のシートに装着された可動部材と、 一端が上記左右のシートの一方の可動部材に他端が上記
    他方のシートの可動部材に枢着又は固定し上記可動部材
    を上記前後方向への移動を許容すると共に上記左右の可
    動部材が後方への移動が阻止された状態から上記の一方
    の可動部材が上記前方に移動した時に上記の他方の可動
    部材の後方への移動を許容する屈撓部材とを備えたこと
    を特徴とする、左右2分割シートのスライド機構。
  2. 【請求項2】 上記屈撓部材はインナケーブルとアウタ
    チューブとから成るコントロールケーブルと上記アウタ
    チューブのセット位置を拘束するストッパ部とを有する
    ように構成したことを特徴とする、請求項1記載の左右
    2分割シートのスライド機構。
  3. 【請求項3】 上記屈撓部材はワイヤ,ロープ,紐,ベ
    ルト等のケーブルから成るコントロールケーブルと、該
    コントロールケーブルの上記可動部材の上記枢着又は固
    定の部位より少なくとも前方部位に位置して設けられた
    中間案内支持部とを有するように構成したことを特徴と
    する、請求項1記載の左右2分割シートのスライド機
    構。
  4. 【請求項4】 上記中間案内支持部はプーリ,フック滑
    りガイド等の上記コントロールケーブルの変向部材で構
    成されていることを特徴とする、請求項3記載の左右2
    分割シートのスライド機構。
  5. 【請求項5】 上記屈撓部材の任意の中間部には上記ア
    ウタチューブを2分した端部間に上記インナケーブルが
    たるみを許容し得る空間を有するケーシングが配設され
    上記各端部が該ケーシングに接続されていることを特徴
    とする、請求項1記載の左右2分割シートのスライド機
    構。
  6. 【請求項6】 上記インナケーブルは、上記スライド装
    置の可動側に連結される部位と上記アウタチューブを拘
    束するストッパ部とを結ぶ部分において軸線方向が一致
    しないズレを有するよう上記連結部位が上記ストッパ部
    で傾斜支持されるように構成したことを特徴とする、請
    求項2記載の左右2分割シートのスライド機構。
  7. 【請求項7】 上記インナケーブルが連結される上記ス
    ライド装置の可動部材側に回動自在に支持され、上記イ
    ンナケーブルのたるみ時に当該インナケーブルの連結部
    における軸線が可変回動可能とされるように形成された
    ことを特徴とする、請求項6記載の左右2分割シートの
    スライド機構。
  8. 【請求項8】 上記の左右のシートに連結されたコント
    ロールケーブルを左右に分割し、上記コントロールケー
    ブルの分割端を着脱可能に連結せしめる着脱可能部材を
    備えたことを特徴とする、請求項2記載の左右2分割シ
    ートのスライド機構。
  9. 【請求項9】 上記着脱可能部材を形成する連結ケース
    に上記分割されたコントロールケーブルのアウタチュー
    ブの各端部が取付られ、上記分割されたコントロールケ
    ーブルのインナケーブルの各端部が上記連結ケース内で
    着脱自在に連結され、上記のインナケーブルが連結ケー
    ス内で移動できるように構成されたことを特徴とする、
    請求項8記載の左右2分割シートのスライド機構。
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