JP3125628B2 - 廃水処理方法 - Google Patents

廃水処理方法

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JP3125628B2
JP3125628B2 JP14622095A JP14622095A JP3125628B2 JP 3125628 B2 JP3125628 B2 JP 3125628B2 JP 14622095 A JP14622095 A JP 14622095A JP 14622095 A JP14622095 A JP 14622095A JP 3125628 B2 JP3125628 B2 JP 3125628B2
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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は廃水処理方法に係り、特
に固定化微生物を用いた生物学的な廃水処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】地球環境規模での水質汚染防止策の検討
が問われている昨今、生物学的廃水処理においては、開
発課題の一つとして有機性廃水中の窒素除去の高効率化
があり、様々な対策が検討されている。従来、生物学的
な窒素除去には活性汚泥循環変法が採用されている。こ
の方法は、嫌気性状態の脱窒槽と好気性状態の硝化槽の
2つの槽から成り、脱窒槽では脱窒菌により廃水中の有
機物の分解と脱窒処理が行われ、硝化槽では硝化菌によ
り廃水中のアンモニア態窒素が硝化処理されて硝酸にな
る。そして、硝化槽で硝化処理された硝化液が脱窒槽に
循環されることにより廃水中の窒素成分は窒素ガスとし
て大気に放出されて除去される。この活性汚泥循環変法
は、硝化効率を上げるために硝化菌の固定化が検討され
ており、固定化硝化菌を硝化槽に投入したプロセスが検
討されている。更には、固定化脱窒菌を脱窒槽に投入し
たプロセスも検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の廃水処理方法は、脱窒槽と硝化槽との間で液を
循環させることが必須であり、脱窒槽と硝化槽の2つの
槽が必要になると共に、槽の間で液を循環させる循環水
路等の付帯設備が必要になり、装置が大型化するという
欠点がある。
【0004】また、硝化槽で硝化処理された硝化液の一
部が硝化槽に設けられた処理水の排出水路に排出される
ために、処理水中に窒素成分が残存し易いという欠点が
ある。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもの
で、廃水の硝化処理と脱窒処理を同じ処理槽内で行うこ
とができ、設備のコンパクト化を図ることができると共
に、処理水中の窒素成分を低減することのできる廃水処
理方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明は前記目的を達成す
る為に、窒素成分を含む有機性廃水が流入する処理槽内
に、活性汚泥と、少なくとも硝化菌が固定化されると共
に比重が前記活性汚泥より大きくなるように形成された
担体であって、該担体が高分子物質をゲル化させた担体
とを共存させ、前記処理槽内に曝気して前記処理槽内に
好気性状態を形成すると共に前記担体と前記活性汚泥を
流動させて前記廃水と接触させることにより廃水中のア
ンモニア態窒素成分の硝化を行う硝化処理と、前記曝気
を停止した後、前記担体と前記活性汚泥の比重差を利用
して前記担体が沈降し前記活性汚泥が浮遊するように前
記処理槽内を攪拌しながら前記処理槽内を脱気し、活性
汚泥と前記硝化処理された廃水とを嫌気性状態で接触さ
せることにより廃水中の有機物の酸化と硝酸態窒素成分
の脱窒を行う酸化・脱窒処理と、を同じ処理槽内で1回
以上行い、前記硝化処理時には攪拌機を停止し、前記脱
窒処理時には攪拌機を用いて攪拌することを特徴とす
る。
【0006】また、本発明は前記目的を達成する為に、
窒素成分を含む有機性廃水が流入する処理槽内に、少な
くとも脱窒菌が固定化された脱窒菌担体と、少なくとも
硝化菌が固定化されると共に比重が前記脱窒菌担体より
大きくなるように形成された硝化菌担体とを共存させ、
前記処理槽内に曝気して前記処理槽内に好気性状態を形
成すると共に前記両方の担体を流動させて前記廃水と接
触させることにより廃水中のアンモニア態窒素成分の硝
化を行う硝化処理と、前記曝気を停止した後、比重差を
利用して前記硝化菌担体が沈降し前記脱窒菌担体が浮遊
するように前記処理槽内を攪拌しながら前記処理槽内を
脱気し、脱窒菌担体と前記硝化処理された廃水とを嫌気
性状態で接触させることにより廃水中の有機物の酸化と
硝酸態窒素成分の脱窒を行う酸化・脱窒処理と、を同じ
処理槽内で1回以上行うことを特徴とする。
【0007】
【作用】請求項1の発明によれば、処理槽内に少なくと
も硝化菌が固定化された担体と活性汚泥を共存させた状
態で処理槽内にエアを曝気し、担体や活性汚泥を好気性
状態の下で流動させながら廃水と効率良く接触させる。
これにより、担体や活性汚泥に含まれ好気性状態で働く
硝化菌は廃水中のアンモニア態窒素成分を硝化処理して
硝酸態窒素成分に変える。この硝化処理においては硝化
菌が固定化される担体が主として働く。
【0008】次に、曝気を停止した後、担体と活性汚泥
の比重差を利用して担体が沈降し活性汚泥が浮遊するよ
うに処理槽内を攪拌しながら処理槽内を脱気し、活性汚
泥が嫌気性状態の下で硝化処理された廃水と効率良く接
触するようにする。これにより、活性汚泥中の嫌気性状
態で働く脱窒菌は廃水中の有機物を酸化分解すると共
に、硝化処理された硝酸態窒素成分を脱窒処理する。こ
の酸化・脱窒処理において担体を沈降させておくので、
攪拌による担体の破損や、破損による処理水の白濁を防
止できる。そして、廃水の水質に応じて上記した硝化処
理と酸化・脱窒処理を同じ処理槽内で1回以上行う。こ
れにより、1つの処理槽で効率良く硝化処理と酸化・脱
窒処理を行うことができると共に、水質の良好な処理水
を得ることができる。
【0009】請求項2の発明は、少なくとも脱窒菌が固
定化された脱窒菌担体と、少なくとも硝化菌が固定化さ
れると共に比重が前記脱窒菌担体より大きくなるように
形成された硝化菌担体とを処理槽内に共存させ、脱窒菌
担体と硝化菌担体の比重差を利用して請求項1と同様の
操作を行うものである。
【0010】
【実施例】以下添付図面に従って本発明に係る廃水処理
方法の好ましい実施例について詳説する。図1は本発明
に係る廃水処理方法を適用する廃水処理装置の基本構成
図である。図1に示すように、廃水処理装置10は、主
として有機物やアンモニア態窒素成分が含まれる例えば
下水のような廃水が流入する処理槽12と、処理槽12
内の底部に配置され廃水中にエアを曝気する曝気装置1
4と、処理槽12中の廃水を攪拌する攪拌機16と、処
理槽12で処理された処理水中に同伴される活性汚泥を
沈降させる沈殿槽18と、沈殿槽18で沈降した活性汚
泥を処理槽12に返送する返送系路20とから構成され
る。曝気装置14にはブロアー15から圧縮エアが供給
される。そして、この処理槽12内には、活性汚泥22
(図中に微細点で示した)と、少なくとも硝化菌を固定
化した固定化微生物担体24が投入されると共に、処理
槽12の処理水出口26には、固定化微生物担体24が
処理槽12から流出しないようにスクリーン28が内側
に傾斜して設けられている。
【0011】固定化微生物担体24の固定化は、標準活
性汚泥法を行っている下水処理場の返送汚泥を馴養して
硝化菌の菌数を高めたものを固定化用種菌として使用
し、活性汚泥が2重量%、ポリエチレングリコールプレ
ポリマーが15重量%、N,N,N′,N′−テトラメ
チルエチレンジアミンが0.5重量%、及び過硫酸カリ
ウム0.25重量%を水中で混合し、ゲル化させること
により行った。得られたゲルは3mm角のペレットに切
断して使用した。
【0012】次に、上記の如く構成された廃水処理装置
10を用いて本発明の廃水処理方法を説明する。先ず、
処理槽12内に固定化微生物担体24と活性汚泥22を
共存させた状態で曝気装置14により圧縮エアを処理槽
12の底部から廃水中に所定時間曝気する。この曝気に
より、固定化微生物担体24と活性汚泥22は、図1に
示すように好気性状態の下で流動しながら廃水と効率良
く接触する。これにより、固定化微生物担体24や活性
汚泥22に含まれ好気性状態で働く硝化菌は廃水中のア
ンモニア態窒素成分(NH4 −N)を硝化処理して亜硝
酸態窒素成分(NO2 −N)に変え、更に硝酸態窒素成
分(NO3 −N)に変える。硝化処理では固定化微生物
担体24が主として働く。即ち、硝化処理を行う硝化菌
は脱窒菌に比べて増殖速度が遅く活性汚泥22だけでは
硝化反応がほとんど進行しない欠点があるが、硝化菌を
固定化した固定化微生物担体24を廃水と接触させるこ
とにより硝化反応速度を促進するので硝化処理の高効率
化を図ることができる。
【0013】次に、曝気を停止した後、固定化微生物担
体24と活性汚泥22の比重差を利用して固定化微生物
担体24が沈降し活性汚泥22が浮遊するように攪拌機
16をゆっくりと所定時間回転させ処理槽12内を脱気
する。この攪拌により、活性汚泥が嫌気性状態の下で硝
化処理された廃水(以下、硝化液という)と効率良く接
触する。これにより、活性汚泥22中の嫌気性状態で働
く脱窒菌は廃水中の有機物(BOD成分)を酸化分解す
ると共に、硝化処理された硝酸態窒素成分を脱窒処理す
る。即ち、硝化処理により生成された亜硝酸態窒素成分
や硝酸態窒素成分を、BOD成分を水素供与体として脱
窒を行う。脱窒処理では活性汚泥が主として働く。この
酸化・脱窒処理で固定化微生物担体24を沈降させる理
由は攪拌時にゲル状の担体24が物理的剪断を受けて破
損したり、担体24の破損により処理水の白濁を防止す
るためである。
【0014】上記した硝化処理と酸化・脱窒処理は、廃
水の水質の良否に応じて良好な水質の処理水が得られる
ように1回又は複数回行う。これにより、1つの処理槽
12で効率良く硝化処理と酸化・脱窒処理を行うことが
できる。従って、従来の廃水処理装置のように硝化槽と
脱窒槽の2つの槽を設ける必要がないと共に、槽の間で
液を循環させる循環水路等の付帯設備が必要ないので、
廃水処理装置をコンパクト化することができる。また、
廃水の水質に応じて硝化処理と酸化・脱窒処理を同じ処
理槽で複数回行うことができ、従来のように硝化された
廃水の一部が処理水に混入することがないので、処理水
中の窒素成分を低減することができる。また、酸化・脱
窒処理時に固定化微生物担体24を沈降させるので、固
定化微生物担体24の破損や、この破損によると考えら
れる処理水の白濁を防止できる。
【0015】以下に本発明の廃水処理方法で合成廃水及
び実際の下水廃水について長期連続廃水処理実験を行っ
た実例を説明する。 (実例1) 装置は上記基本構成の廃水処理装置10をそのまま使用
し、約12日間の連続運転を行った。廃水の水質は、ア
ンモニア態窒素濃度が40mg/リットル、酢酸ナトリ
ウム濃度が410mg/リットルの組成から成る合成廃
水を用いた。また、曝気時も曝気を停止している時も常
に処理槽(4リットル容量)には廃水を32リットル/
日の流量で流入させた。そして、処理槽12には活性汚
泥22の他に3mm角の固定化微生物担体24を投入
し、20分間曝気し好気性状態で固定化微生物担体24
や活性汚泥22と廃水を接触させて硝化処理を行った。
この時、攪拌機16は停止しておく。次に曝気を停止し
た後、40分間攪拌機を回転させて固定化微生物担体を
沈降させると共に活性汚泥を浮遊させ、活性汚泥と硝化
液を接触させることにより酸化・脱窒処理を行った。
【0016】図3、図4は処理結果を示すグラフであ
る。図3は曝気期間中、曝気停止期間中における廃水中
の溶存酸素(DO)と酸化還元電位(ORP)の変化を
示したものである。また、図4は連続運転期間中の処理
水の水質の変化を示したものである。処理水の水質分析
は沈殿槽18の上澄水を採取して行い、分析項目として
は処理水のアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素及び硝酸態
窒素の総和濃度をT−N(トータル窒素)として示し
た。
【0017】この結果、アンモニア態窒素濃度が40m
g/リットル含まれる廃水を本発明の廃水処理方法で処
理した処理水の水質は、運転期間中においてT−Nが5
mg/リットル以下で安定に推移した。一方、本発明の
廃水処理方法の実例1に対する比較例として、(1)活性
汚泥を用いて曝気のみを行う標準活性汚泥法と、(2)活
性汚泥に上記固定化微生物担体を添加して曝気のみを行
う担体併用活性汚泥法の2種類の従来方法と比較した。
また、廃水の組成、処理槽に流入する廃水流量等の条件
は実例1と同じにし、曝気だけを連続して行った。
【0018】この比較結果を図5に示した。図5から明
らかなように、及び共に処理水のT−Nは20mg
/リットル程度あり、本発明の廃水処理方法での処理水
のT−N5mg/リットル以下に比べて窒素成分が約4
倍残存していた。このことから、本発明の廃水処理方法
で得られる処理水は良好な水質が得られることが分かっ
た。
【0019】従来の廃水処理方法として上記した方法以
外に回分活性汚泥法もあるが、この方法は処理時間が長
いという欠点がある。一方、本法の場合は実際の下水廃
水の場合で3時間程度である。 (実例2)実例2は、曝気時間、曝気停止時間を実例1
のように設定しないで処理水のアンモニア態窒素濃度に
基づいて曝気装置14の曝気、曝気停止及び攪拌機16
の作動の制御を行うようにしたものである。廃水の組
成、処理槽に流入する廃水流量は実例1と同じにして2
か月間の連続運転を行った。
【0020】図6は実例2で使用した廃水処理装置の構
成であり、図1で説明した装置の基本構成と同じ部材、
装置には同符号を付すと共に、説明は省略する。即ち、
実例2では、沈殿槽18に送水された処理水から活性汚
泥22を沈降分離した上澄水が取水系路30を介して分
析装置32に取り込まれてアンモニア態窒素濃度が測定
され、測定された上澄水は戻り系路34を介して沈殿槽
18に戻る。分析装置32で測定された処理水のアンモ
ニア態窒素濃度の測定値は制御装置36に出力され、制
御装置36では測定値に基づいてブロアー15の運転及
び攪拌機16をON−OFFして曝気、曝気停止及び攪
拌機16の作動の制御を行う。例えば、制御装置36
は、分析装置32で測定される処理水のアンモニア態窒
素濃度が1mg/リットル以上でブロアー15を運転
し、アンモニア態窒素濃度が0.8mg/リットル以下
でブロアー15を停止すると共に、攪拌機16を運転す
る。
【0021】この結果、アンモニア態窒素濃度が40m
g/リットル含まれる廃水を本発明の廃水処理方法で処
理した処理水の水質は、運転期間中において1〜3mg
/リットルで安定して推移し、実例1の結果より更に良
い結果が得られた。 (実例3)実例3は、上記した基本構成の廃水処理装置
10の後段に好気脱窒槽を設け、好気脱窒槽で仕上げ処
理を行うようにしたものである。図7は実例3で使用し
た廃水処理装置の構成であり、図1で説明した基本構成
の廃水処理装置10と同じ部材、装置には同符号を付す
と共に、説明は省略する。好気脱窒槽38は、基本構成
の廃水処理装置10に隣接した設けられ、好気脱窒槽3
8の底部には好気脱窒槽用曝気装置40が設けられ、好
気脱窒槽用曝気装置40には好気脱窒槽用ブロアー42
から圧縮空気が供給される。また、処理槽12は150
リットル容量のものを用い、好気脱窒槽38は250リ
ットル容量のものを用いた。
【0022】廃水として実際の下水廃水を用いて2か月
間連続運転し、その間の廃水の水質はアンモニア態窒素
濃度が32〜40mg/リットル、T−N45〜56m
g/リットル、BOD64〜124mg/リットルの組
成であった。処理槽12には曝気時も曝気を停止してい
る時も常に廃水を1600リットル/日の流量で流入さ
せた。そして、処理槽12には活性汚泥22の他に3m
m角の固定化微生物担体24を15リットル投入し、2
0分間曝気し好気性状態で固定化微生物担体24や活性
汚泥22と廃水を接触させて硝化処理を行った。この
時、攪拌機16は停止しておく。次に曝気を停止した
後、40分間攪拌機16を回転させて固定化微生物担体
24を沈降させると共に活性汚泥22を浮遊させ、活性
汚泥22と硝化液を接触させることにより酸化・脱窒処
理を行った。廃水は処理槽12で処理された後、更に好
気脱窒槽38で仕上げ処理を行った。好気脱窒槽38で
は処理槽12で処理された液が曝気状態で活性汚泥22
と接触することにより好気脱窒処理が進行する。好気脱
窒槽38で処理された処理水は沈殿槽18に送られ処理
水に同伴した活性汚泥22が沈降分離される。分離され
た活性汚泥22は返送汚泥として処理槽12に返送され
る。また、処理水の分析は沈殿槽18の上澄水を使用し
た。
【0023】この結果、運転期間中の処理水の水質は、
アンモニア態窒素濃度が1mg/l以下、T−Nで5m
g/リットル以下、BODが10mg/リットル以下で
安定して推移し、極めて良好な水質を得ることができ
た。一方、本発明の廃水処理方法の実例3に対する比較
例として、 硝化促進型活性汚泥循環変法と 好気処理法の2種類の従来方法について比較した。
【0024】図8は硝化促進型活性汚泥循環変法を行う
装置の構成図あり、前記した基本構成の廃水処理装置に
使用されているのと同じ装置、部材には同符号を付して
説明する。図8に示すように250リットルの脱窒槽4
4と150リットルの硝化槽46とから成り、硝化槽4
6の底部には曝気装置14が設けられると共に硝化槽4
6には活性汚泥22の他に3mm角の固定化微生物担体
24が実例3と同様に15リットル投入されている。一
方、脱窒槽44には攪拌機16が設けられ、活性汚泥2
2が投入されている。そして、硝化槽46では曝気装置
14から曝気されることにより好気性状態で硝化処理が
行われ、硝化された硝化液は循環水路48を通り循環比
が3になるように脱窒槽44に循環される。脱窒槽44
では嫌気性状態で有機物の酸化と硝化液の脱窒処理が行
われる。の比較例で使用した廃水の水質は、実例3で
用いた廃水と同じ水質のものを用い2か月間の連続運転
を行った。
【0025】この結果、硝化促進型活性汚泥循環変法に
おける連続運転期間中の処理水の水質は、アンモニア態
窒素濃度が1mg/l以下、T−Nで4〜9mg/l、
BODが10mg/l以下であり、T−Nの点で本発明
の実例3で行った結果よりもやや劣った。図9は好気処
理法を行う装置の構成図あり、前記した基本構成の廃水
処理装置に使用されているのと同じ装置、部材には同符
号を付して説明する。好気処理法を行う装置は、図9に
示すように相隣接した150リットルの第1処理槽50
と250リットルの第2処理槽52とから成り、第1処
理槽50には活性汚泥22の他に3mm角の固定化微生
物担体24を実例3と同様に15リットル投入し、第2
処理槽52には活性汚泥22のみを投入した。そして、
第1及び第2の処理槽50、52にはそれぞれ曝気装置
14、14を設け常時曝気した。の比較例で使用した
廃水の水質も、実例3で用いた廃水と同じ水質のものを
用い2か月間の連続運転を行った。
【0026】この結果、好気処理法における連続運転期
間中の処理水の水質は、アンモニア態窒素濃度が2mg
/リットル以下、T−Nで18〜31mg/リットル、
BODが10mg/リットル以下であり、本発明の実例
3で行った結果よりも明らかに劣った。尚、本実施例で
は、固定化微生物担体と活性汚泥の組み合わせで説明し
たが、少なくとも脱窒菌を固定化した脱窒菌担体と、少
なくとも硝化菌を固定化すると共に脱窒菌担体より比重
が大きくなるように形成した硝化菌担体と、を処理槽内
に共存させてもよい。この場合は、酸化・脱窒処理時の
攪拌により脱窒菌担体が破損しないようにする工夫が必
要であるが、処理水に活性汚泥が同伴されないので、沈
殿槽が必要なくなり、都会等のように大きな敷地面積を
確保しにくい場合に最適である。また、固定化微生物担
体の固定化に使用したゲルは、特に制限はなく、各種の
高分子物質、例えば、ポリアクリルアミド、ポリエチレ
ングリコール、ポリビニルアルコール、寒天、カラギー
ナン、アルギン酸液等を用いることができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の廃水処理
方法によれば、廃水の硝化処理と脱窒処理を同じ処理槽
内で行うことができ、従来の廃水処理装置のように硝化
槽と脱窒槽の2つの槽を設ける必要がないと共に、槽の
間で液を循環させる循環水路等の付帯設備が必要ないの
で、廃水処理装置をコンパクト化することができる。
【0028】また、廃水の水質に応じて硝化処理と酸化
・脱窒処理を同じ処理槽で複数回行うことができ、従来
のように硝化された廃水の一部が処理水に混入すること
がないので、処理水中の窒素成分を低減することができ
る。また、酸化・脱窒処理時に担体を沈降させるので、
担体の破損や、この破損によると考えられる処理水の白
濁を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃水処理方法を適用する廃水処理
装置の基本構成図で、曝気時の状態を示す図
【図2】本発明に係る廃水処理方法を適用する廃水処理
装置の基本構成図で、曝気停止時の状態を示す図
【図3】本発明の実例1における廃水の酸素濃度と酸化
還元電位のデータ図
【図4】本発明の実例1における処理水の水質を示すデ
ータ図
【図5】本発明の実例1における処理水と比較例におけ
る処理水の水質比較結果図
【図6】本発明の実例2における装置の構成図
【図7】本発明の実例3における装置の構成図
【図8】本発明の実例3に対する比較例としての硝化促
進型活性汚泥循環変法の装置構成図
【図9】本発明の実例3に対する比較例としての好気処
理法の装置構成図
【符号の説明】
10…廃水処理装置 12…処理槽 14…曝気装置 16…攪拌機 18…沈殿槽 20…返送系路 22…活性汚泥 24…固定化微生物担体 26…処理水出口 28…スクリーン 32…分析装置 36…制御装置 38…好気脱窒槽
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−33593(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/34 101 C02F 3/08 C02F 3/30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒素成分を含む有機性廃水が流入する処理
    槽内に、活性汚泥と、少なくとも硝化菌が固定化される
    と共に比重が前記活性汚泥より大きくなるように形成さ
    れた担体であって、該担体が高分子物質をゲル化させた
    担体とを共存させ、 前記処理槽内に曝気して前記処理槽内に好気性状態を形
    成すると共に前記担体と前記活性汚泥を流動させて前記
    廃水と接触させることにより廃水中のアンモニア態窒素
    成分の硝化を行う硝化処理と、 前記曝気を停止した後、前記担体と前記活性汚泥の比重
    差を利用して前記担体が沈降し前記活性汚泥が浮遊する
    ように前記処理槽内を攪拌しながら前記処理槽内を脱気
    し、活性汚泥と前記硝化処理された廃水とを嫌気性状態
    で接触させることにより廃水中の有機物の酸化と硝酸態
    窒素成分の脱窒を行う酸化・脱窒処理と、を同じ処理槽
    内で1回以上行い、 前記硝化処理時には攪拌機を停止し、前記脱窒処理時に
    は攪拌機を用いて攪拌する ことを特徴とする廃水処理方
    法。
  2. 【請求項2】窒素成分を含む有機性廃水が流入する処理
    槽内に、少なくとも脱窒菌が固定化された脱窒菌担体
    と、少なくとも硝化菌が固定化されると共に比重が前記
    脱窒菌担体より大きくなるように形成された硝化菌担体
    とを共存させ、 前記処理槽内に曝気して前記処理槽内に好気性状態を形
    成すると共に前記両方の担体を流動させて前記廃水と接
    触させることにより廃水中のアンモニア態窒素成分の硝
    化を行う硝化処理と、 前記曝気を停止した後、前記硝化菌担体と前記脱窒菌担
    体の比重差を利用して前記硝化菌担体が沈降し前記脱窒
    菌担体が浮遊するように前記処理槽内を攪拌しながら処
    理槽内を脱気し、脱窒菌担体と前記硝化処理された廃水
    とを嫌気性状態で接触させることにより廃水中の有機物
    の酸化と硝酸態窒素成分の脱窒を行う酸化・脱窒処理
    と、 を同じ処理槽内で1回以上行うことを特徴とする廃水処
    理方法。
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