JP3107668B2 - 押出成形用樹脂組成物 - Google Patents

押出成形用樹脂組成物

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JP3107668B2
JP3107668B2 JP04320062A JP32006292A JP3107668B2 JP 3107668 B2 JP3107668 B2 JP 3107668B2 JP 04320062 A JP04320062 A JP 04320062A JP 32006292 A JP32006292 A JP 32006292A JP 3107668 B2 JP3107668 B2 JP 3107668B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐衝撃性、耐候性及び
押出成形性に優れた押出成形用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は、耐衝撃性、耐候
性、耐水性等多くの優れた特徴を有していることによ
り、幅広い用途に使用されている。
【0003】特に、耐衝撃性や耐候性を必要とする用途
用に、塩化ビニル樹脂、アクリルゴム系強化剤及びアク
リルゴム系加工助剤を混合した塩化ビニル系組成物(特
開昭60−161449号公報)が提案されている。し
かしながら、上記組成物は押出成形性が悪く、流動性が
不均一になるため所定形状の成形体が得られないという
問題点があった。
【0004】これに対して、成形性を改良するために、
部分架橋されたアルキル(メタ)アクリレート重合体に
塩化ビニルをグラフト重合した重合体が用いられてい
る。上記重合体は、低粘度成形が可能なため若干成形性
の改良は見られるものの、均一な流動性が得られないと
いう問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、成形性が優
れており、耐衝撃性及び機械的強度の優れた成形体を得
ることができる押出成形用樹脂組成物に関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明で用いられるアル
キル(メタ)アクリレート重合体は、単独重合体の二次
転移点が−20℃以下であるアルキル(メタ)アクリレ
ートモノマーを主体とし、架橋率50〜95重量%の重
合体である。
【0007】上記アルキル(メタ)アクリレートモノマ
ーは、二次転移点が−20℃以下であれば特に制限がな
く、例えば、エチルアクリレート、n−プロピルアクリ
レート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチル
メタクリレート、n−デシルメタクリレート、n−ドデ
シルメタクリレート等が挙げられ、これらの1種もしく
は2種以上が使用される。
【0008】本発明では、必要に応じて、上記アルキル
(メタ)アクリレートに、該アルキル(メタ)アクリレ
ートと重合可能な他のモノマーが併用されてもよい。
【0009】上記アルキル(メタ)アクリレートと重合
可能な他のモノマーとしては、例えば、スチレン、α−
メチルスチレンのスチレン系モノマー;アクリロニトリ
ル;二次転移点が−20℃を超えるアルキル(メタ)ア
クリレートモノマー等が挙げられる。
【0010】上記二次転移点が−20℃を超えるアルキ
ル(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、メ
チルアクリレート、メチルメタクリレート、イソプロピ
ルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチ
ルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、n−テ
トラデシル(メタ)アクリレート、n−ヘキサデシルア
クリレート、ラウリルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート等のアルキルアクリレート類が挙げられ、こ
れらモノマーの1種もしくは2種以上が使用される。
【0011】上記アルキル(メタ)アクリレート重合体
中における他のモノマーの量は、多くなると耐衝撃性が
低下するので、10重量%以下が好ましい。
【0012】上記アルキル(メタ)アクリレート重合体
の架橋率は、小さくても、大きくても成形体の衝撃強度
が不十分となるので、架橋率は50〜95重量%に限定
される。
【0013】上記架橋率は、一定量のアルキル(メタ)
アクリレート重合体を、30℃のTHFに溶解し、不溶
部分の重量比率を測定することにより求められる。
【0014】上記アルキル(メタ)アクリレート重合体
を架橋するには、多官能モノマーを反応させるのが好ま
しく、このような多官能モノマーとしては、例えば、エ
チレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリル
フタレート、ジアリルマレート等が挙げられる。
【0015】本発明において、架橋されたアルキル(メ
タ)アクリレート重合体を得る方法としては、特に限定
されるものではなく、例えば、乳化重合法、懸濁重合法
等が挙げられるが、乳化重合法が好ましい。
【0016】上記乳化重合時に用いられる添加剤は、特
に制限がなく、例えば、分散乳化剤、重合開始剤等が挙
げられる。
【0017】上記分散乳化剤としては、例えば、アニオ
ン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、部分ケン化ポ
リビニルアルコール、セルロース系分散剤、ゼラチン等
が挙げられ、重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリ
ウム、硫酸アンモニウム、過酸化水素等の水溶性開始
剤;ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド等の油溶性開始剤等が挙げられる。
【0018】上記乳化重合時には、さらに必要に応じ
て、pH調整剤、酸化防止剤等が添加されてもよい。
【0019】本発明で用いられるグラフト重合体は、上
記アルキル(メタ)アクリレート重合体に塩化ビニルモ
ノマーがグラフト重合されている重合体である。
【0020】一般に、押出成形に用いられる塩化ビニル
単独重合体としては、粘度平均重合度600〜1400
のものが好ましい。従って、本発明において塩化ビニル
をグラフト重合する際には、塩化ビニル単独重合体から
作成した粘度平均重合度の検量線を用いた粘度平均重合
法により、粘度平均重合度が600〜1400となるよ
うな条件で重合することが好ましい。
【0021】上記グラフト重合体には、塩化ビニルの特
性を損なわない範囲で、塩化ビニルと塩化ビニル以外の
単量体が共重合体されていもよい。このような単量体と
しては、例えば、エチレン、プロピレン等のα−オレフ
ィン類;酢酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のビニルエ
ステル類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシ
ルマレイミド等のN置換マレイミド類;塩化ビニリデン
等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が使用され
る。
【0022】上記グラフト重合体中、塩化ビニル以外の
単量体の量は20重量%以下が好ましい。
【0023】上記グラフト重合体中のアルキル(メタ)
アクリレート重合体の量は、少なくなると得られた成形
体の衝撃強度が不十分となり、多くなると得られた成形
体の弾性率が低下するので、アルキル(メタ)アクリレ
ート重合体は4〜30重量%に限定され、好ましくは6
〜20重量%である。
【0024】上記アルキル(メタ)アクリレート重合体
に塩化ビニルをグラフト重合させる重合法としては、例
えば、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法等が使用可
能であるが、そのうち懸濁重合法が好ましい。
【0025】上記懸濁重合法では、分散乳化剤として、
例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性
剤、部分ケン化ポリビニルアルコール、セルロース系分
散剤等が挙げられ、重合開始剤としては、例えば、ベン
ゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2
−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート等のパーオ
キサイド類;2,2−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等
のアゾ化合物等が挙げられる。
【0026】上記懸濁重合法では、さらに必要に応じ
て、pH調整剤、重合度調整剤、酸化防止剤等が添加さ
れてもよい。
【0027】本発明で用いられる有機錫化合物は、一般
式(I)で表されるものである。
【0028】
【化2】 式中、R1 、R2 は炭素数4〜8のアルキル基、R3
4 は炭素数16〜27のアルキル基をそれぞれ示す。
【0029】上記R1 及びR2 で示されるアルキル基の
炭素数は小さくなると流動性を改善する効果がなく、大
きなものは入手困難なので、炭素数は4〜8に限定され
る。
【0030】上記R3 及びR4 で示されるアルキル基の
炭素数は小さくなると流動性を改善する効果がなく、大
きくなると滑性が強くなり過ぎ成形体の物性が損なわれ
るので、炭素数は16〜27に限定される。
【0031】本発明の樹脂組成物中、上記有機錫化合物
の量は、少なくなると流動性を改善する効果がなく、多
くなるとプレートの滑性が強くなり耐衝撃強度が不十分
となるので、前記グラフト重合体100重量部に対して
0.2〜3重量部に限定される。
【0032】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、
ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジメ
チル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マ
レートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫
マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート等の有機錫安
定剤;三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛、ステアリン
酸鉛等の鉛系安定剤;カルシウム−亜鉛系安定剤、バリ
ウム−亜鉛系安定剤、バリウム−カドミウム安定剤等の
熱安定剤、エポキシ化大豆油、リン酸エステル等の安定
化助剤;パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、
ステアリン酸ステアリルアルコール、ステアリン酸ブチ
ル等の滑剤;重量平分子量100万未満のアクリル系加
工助剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;光安定剤;炭酸カ
ルシウム、タルク等の充填剤;酸化チタン、カーボンブ
ラック等の顔料等が添加されてもよい。
【0033】また、成形体の加工性を向上させるため
に、少量のジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジブチ
ルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート等の
可塑剤が添加されてもよい。
【0034】本発明の樹脂組成物を混合する方法として
は、ホットブレンドによる方法、コールドブレンドによ
る方法等いずれの方法でもよく、必要に応じて、ペレッ
ト化してもよい。
【0035】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。 (実施例1〜5、比較例1〜8)表1に示した組成の塩
化ビニルグラフト重合体100重量部に、表1に示した
所定量の有機錫化合物、添加剤として、ジブチル錫マレ
ートポリマー(三共有機合成社製「BM(N)」)0.
5重量部、ジブチル錫メルカプト(三共有機合成社製
「JF−10B」)2.5重量部、ステアリン酸(川研
ファインケミカル社製「F−3」)1.5重量部、ポリ
エチレンワックス(三井石油化学社製「4202E」)
0.5重量部、ステアリン酸カルシウム(堺化学社製
「SC−100」)0.5重量部、アクリル系加工助剤
(三菱レーヨン社製「メタブレンP−501」)1重量
部を加えてミキサーで均一に混合し、50mm異方向二
軸押出機にて図1に示す形状の成形体を押出成形した。
この時の樹脂温度190℃、押出量は約50kg/hr
であった。
【0036】上記成形体から採取した試験片につき、下
記の測定を行いその結果を表1に示した。 (1)成形性 図1に示した断面形状の成形体を成形し、A部とB部の
押出速度の比(A/B)を測定して、この比が1に近い
ものを流動性に優れていると判断した。 (2)アイゾット衝撃強度 JIS K7110に準拠して測定した。 (3)曲げ弾性率 JIS K7203に準拠して測定した。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明の押出成形用樹脂組成物は、以上
述べた通りであり、成形性、耐衝撃性、機械的強度に優
れているので、建材部品、車両用部品、オーディオ・通
信機器及びOA機器等のハウジング等に好適に使用され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例において、成形性評価のため
に使用される成形体を示す断面図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単独重合体の二次転移点が−20℃以下で
    あるアルキル(メタ)アクリレートモノマーを主体と
    し、架橋率が50〜95重量%であるアルキル(メタ)
    アクリレート重合体4〜30重量%に、塩化ビニルモノ
    マー96〜70重量%がグラフト重合されているグラフ
    ト重合体100重量部と、一般式(I)で表される有機
    錫化合物0.2〜3重量部からなることを特徴とする押
    出成形用樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1 、R2 は炭素数4〜8のアルキル基、
    3 、R4 は炭素数16〜27のアルキル基をそれぞれ
    示す。)
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