JP3106090B2 - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JP3106090B2
JP3106090B2 JP07144879A JP14487995A JP3106090B2 JP 3106090 B2 JP3106090 B2 JP 3106090B2 JP 07144879 A JP07144879 A JP 07144879A JP 14487995 A JP14487995 A JP 14487995A JP 3106090 B2 JP3106090 B2 JP 3106090B2
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敏朗 栗下
正浩 兼崎
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、積載されたシート状
の用紙の束から一枚づつ用紙を分離して給送する給紙装
置に関し、例えば、静電複写機において原稿トレイ上に
積載された原稿または給紙部に積載されるシート用紙を
給紙する装置に適用される。
【0002】
【従来の技術】以下、静電複写機の原稿の給紙装置を例
に説明する。
【0003】静電複写機において、原稿トレイ上に積載
されたシート状の原稿を最下部から一枚づつ順次搬送す
る給紙装置では、原稿の重送を防止するために、原稿束
の先端(搬送方向の下流側)に対してエアーの吹き付け
を行うようにしたものがある。この場合、エアーの吐出
量を適切な状態に設定する必要があり、そのための構成
として、例えば、特開昭57−160873号公報、特
開昭60−36248号公報等に示されるものが提案さ
れていた。
【0004】特開昭57−160873号公報に記載さ
れた構成は、要約すると、スタック(原稿束)とトレイ
との間の摩擦力を測定し、この摩擦力に応じてエアー吐
出量を制御するものであり、この場合の摩擦力の測定方
法としては以下の二つの方法が記載されている。一つ
は、ソレノイドを使ってスタックを一定距離押し出した
後スタックが戻るまでの時間を摩擦力として求める方法
であり、エアー吐出量が適当でスタックがトレイから適
切な状態で浮き上がっていれば(両者間に適切なギャッ
プが形成されていれば)適当な時間でスタックが戻る
が、エアー吐出量が少なければスタックは元の位置へ戻
らない。これを利用して、エアー吐出量を求める。他の
方法は、トレイとスタックとの間のギャップを直接光セ
ンサで検出し、これを摩擦力に対応する値として用いる
方法である。
【0005】また、特開昭60−36248号公報に記
載された構成は、要約すると、センサによって載置部に
載置される原稿のスタックを高さとして測定、つまり載
置される原稿枚数に応じて高さとして測定し、このスタ
ックの高さに応じてエアー吐出量を制御するものであ
る。そのため、積載される原稿スタックの高さである枚
数に応じたエアー吐出量が決定され、積載されたスタッ
クを浮上させるようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来の構成には次のような問題があった。
【0007】特開昭57−160873号公報に記載さ
れた構成の場合、ギャップを形成するためにスタックを
完全に浮き上がらせる必要があり、用紙サイズや原稿量
によっては制御が困難な場合があった。例えば、原稿サ
イズが小さければスタック全体を浮かすことも可能であ
るが、原稿サイズが大きくなるとスタック全体を浮かす
ことが困難になることがある。すなわち、大サイズ原稿
では、エアー吐出量を少しでも上げすぎると、原稿が波
うったように跳ねて全体が浮き上がらなくなってしま
う。また、スタックが大きい(原稿枚数が多い)場合
は、エアー吐出量を増大させることでスタックを浮かせ
ることができるが、完全に浮き上がるまでにはかなりの
時間を要し、ファーストコピーまでの時間を競う最近の
複写機には不向きであった。
【0008】また、特開昭60−36248号公報に記
載された構成の場合には、スタックの高さを検出してい
るが、実際の原稿においてはカール等が生じていること
が多く、その結果、スタックの大きさの検出に誤差が生
じて適正なエアー吐出量の制御ができない問題があっ
た。例えば、原稿に上向きのカールが生じているとスタ
ックが実際よりも大きいと検出されるためエアー吐出量
が必要以上に大きく設定され、原稿が浮き上がり過ぎ
て、給紙不良(給紙ミス)によるジャムを生じることが
あった。また、原稿に下向きのカールが生じていると、
スタックが実際よりも小さいと検出され、エアー吐出量
が不足して重送等が生じてしまうことがあった。
【0009】本発明は、シートの浮き上がり状態を検出
し、その状態に基づいてエアー吐出量を設定することに
よって、上記問題を解消することのできる給紙装置を提
供することを目的とする。
【0010】また、本発明の目的は、シートの浮き上が
りを直接検出し、この浮き上がり位置が所定位置になる
状態を検出し、この状態を維持できるエアー吐出量を制
御を可能にし、1枚給紙をより確実にすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの第1の発明による給紙装置は、シート束の先端
アーを吐出し、個々のシートを分離した後、シート束よ
り一枚づつシートを給送する給紙装置において、前記シ
ート束の下面のシート載置部に載置され、浮き上がり状
態を検出するために配置位置から載置部に載置されたシ
ートの最下部までの距離を測定する測距センサと、 エア
ーを前記シート束先端に吐出する吐出手段と、 前記吐出
手段によるエアー吐出によりシートを浮上させ前記測距
センサの測定距離が所定値になるように上記吐出手段の
エアー吐出量を制御する吐出量制御手段と、を備えたこ
とを特徴とする。
【0012】上述した構成を特徴とする第1の発明によ
る給紙装置において、前記測距センサは、吐出手段によ
るエアー吐出前の状態で載置されたシートまでの距離L
を測定してなり、前記吐出量制御手段は、エアー吐出後
の前記測距センサにて測定した距離L2との差が、予め
決められた浮上距離ΔLsになれば、そのエアー吐出量
を維持するすることを特徴とする。
【0013】上述の目的を達成するための第2の発明に
よる給紙装置は、シート束の先端に対してエアー吐出を
行うことで個々のシートを分離した後、シート束より一
枚づつシートを給送する給紙装置において、前記エアー
吐出を行う手段として、ファン、ファンからシート束の
先端へ通じるダクト、および、ダクト内に設けられエア
ー通路を段階的に開閉するシャッターを備えるととも
に、前記シート束の下面のシート載置部に載置され、
ート載置部からのシートの浮き上がり状態を検出する検
出手段と、前記シャッターを開いた状態で前記ファンの
回転を開始することで、エアー吐出量を徐々に変動させ
る手段と、前記ファンの回転開始後に、前記検出手段に
よって検出されるシート束の浮き上がり状態が変化した
とき、そのときのエアー吐出量を維持すべく、前記シャ
ッターの開閉段階を設定する手段と、を備えたことを特
徴とする。
【0014】
【0015】上述した構成を特徴とする第2の発明によ
る給紙装置において、シートの浮き上がり状態を検出す
るための検出手段複数個配置し、それらの検出手段の
検出状態に応じてシートのカール等の状況を検出し、該
シートのカール等の状況をも加味して吐出量の制御を行
なうことを特徴とする。
【0016】
【作用】上述した第1の発明の給紙装置によれば、載置
されたシート束を吐出手段によりエアーが吐出されるこ
とで、シート束先端がエアーにより捌かれる。この時、
エアーの吐出量に応じてシートが浮上しようとする。
して、シート束の最下部の浮上状態が測距センサにより
検出される。これは、最下部シートが載置部より浮上し
た時、測距センサにて直接距離として測定される。その
ため、最下部シートの浮上状態を確実に検出でき、この
浮上状態の確認により前記吐出手段によるエアー吐出量
を浮上した状態として確実に制御できる。これにより、
シート束先端の吐出するエアー量が適切となり、1枚給
紙を確実に行うことができる。
【0017】また、上述した第1の発明の給紙装置の構
成において、測距センサにてエアー吐出前の状態におけ
る最下部までの距離Lを事前に測定し、エアー吐出が開
始された状態での載置されたシート最下部の距離L2が
測定されると、その差(L2−L)が予め定められた浮
上距離ΔLsになると、その時のエアー吐出量を維持制
御する。そのため、定められた浮上距離を維持でき、1
枚給紙をより確実に行える。
【0018】第2の発明の給紙装置の構成よれば、シー
の給紙を開始するとき、まず、シャッターが開いた状
態でファンの動作が開始される。ファンの回転は徐々に
上昇してゆき、それに伴ってシート束の先端に吹き付け
られるエアーの吐出量が変化してゆく。ここで、ファン
の回転が十分に立ち上がる前にシート束が浮きかがった
とする。これは、シート束にとって必要なエアー吐出量
は、現在のシャッターの開閉度よりも少ない開閉度で得
られることを表している。したがって、その場合には、
エアー吐出量を適切な状態にすべく、シャッターの開閉
段階を現在の段階よりも小さくする。このように、シー
束の浮き上がり状態が変化したときのエアーの吐出量
を維持すべくシャッターの開閉段階を設定することで、
適切なエアー吐出量を得ることができる。ここで、この
構成では、ファンの動作開始と同時にシート束に対して
エアーの吐出が開始される。このため、必要なエアー吐
出量が小さい場合には、早い段階でエアーの吐出量を決
定できる。
【0019】
【0020】また、上述した第2の発明の給紙装置の構
において、シートの浮き上がりを検出する検出手段
複数個設けることで、載置されるシートの状態を把握で
きる。つまり、シートがカールしているか、波うち、折
れ等の状況を検出することができる。例えば、複数の
出手段が全てシートの載置状態を検出しておれば、シー
ト状態がフラットで、カールや波うち、折れ等が生じて
いない状態を検出できる。また、一部の検出手段が載置
されたシートの非載置状態を検出しておれば、その位置
でのシートが浮上しており、カールや波うち、折れ等が
生じていることを検出できる。このように複数個の検出
手段において、シートの状況を検出し、その状況に応じ
てシートを浮上させ、分離させるためのエアーの吐出量
をより正確に制御することが可能になる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。
【0022】(i)装置の構成 図1はこの発明の実施例である給紙装置を複写機の循環
式自動原稿送り装置(RDH)に適用した場合のRDH
部分の概略構成を示している。
【0023】RDH11は、複写機本体の原稿台12上
に配置されている。RDH11は、原稿トレイ13上の
シート状の原稿を給紙装置1、搬送ローラ14、および
搬送ベルト15によって給送して原稿台12上へ送り込
む。そして、原稿台12上にて原稿の複写処理が終了す
ると、その原稿を搬送ベルト15および排紙ローラ1
6,17,18によって再び原稿トレイ13へ戻す。こ
のとき、原稿トレイ13上の原稿は、積載された原稿束
の中から最下部の原稿が取り出されて給送され、原稿束
の最上部へ戻される。このようにして最下部の原稿を順
番に給紙しながらコピー処理を実行し、コピー済の原稿
を原稿束の最上部に戻してゆく。
【0024】このようなRDH11においては、複数部
のコピーを撮る場合に、その部数分だけ原稿の循環が繰
り返される。このためRDHでは、コピー部数に対応し
て給紙回数が増大し、重送防止等の給紙に対する信頼性
も重要となっており、エアー吹き付けによる原稿の分離
制御が重要となっている。
【0025】給紙装置1は、給紙吸引部2、分離エアー
吐出部3を備えている。
【0026】(1)給紙吸引部の構成 給紙吸引部2は、ローラ21,22間に張架された給紙
ベルト23と、吸引ファン24、および浮き上がりセン
サ25a,25bを備えている。
【0027】 給紙ベルト,吸引ファンの構成 図2は給紙装置1の概略平面図を示している。給紙ベル
ト23は、数本の幅の狭いベルト23a,23b・・・
を横方向に並べてローラ21,22間に張架したもの
で、各ベルトの表面には空気を通過させるための複数の
孔部が形成されている。給紙ベルト23は、その上面が
原稿トレイ13に連続するように設けられ、原稿トレイ
13および給紙ベルト23の上に原稿束が積載される。
なお、原稿トレイ13の正面部および背面部には原稿の
斜め送りを防止するための規制ガイド(不図示)が設け
られ、また、原稿搬送方向(矢印A方向)に対する上流
側部分には原稿の後端をガイドするガイドユニット13
aが設けられている。規制ガイドやガイドユニット13
aは、積載される原稿のサイズに応じてスライドし、積
載原稿をガイドする。給紙ベルト23内には吸引ファン
24およびシャッター(不図示)が配置されている。吸
引ファン24は、給紙ベルト23上の原稿を吸引し、こ
の状態で給紙ベルト23が回転することで、吸引されて
いる最下部の原稿が給紙される。
【0028】 浮き上がりセンサの構成 浮き上がりセンサ25a,25bはマイクロスイッチ等
の接触型のセンサからなり、アクチュエータ部分は、給
紙ベルト23の上面に突出されて、給送ベルト23の上
面への原稿の接触状態を検出する。浮き上がりセンサ2
5a,25bは、複数のベルトからなる給紙ベルト23
の個々のベルト間に配置されている。浮き上がりセンサ
の設置個数は1個だけでもよいが、本実施例で2個備え
たように複数個を配置して、それらの相互のオン/オフ
状態によって原稿の浮き上がり状態を検出するようにし
てもよい。複数個の浮き上がりセンサを用いれば、原稿
の波うちやカールの状態、2つ折りや3つ折りにされて
いたために原稿の一部が浮き上がっている状態、原稿ト
レイ13への原稿の積載状態、等によって個々のセンサ
の検出状態が変わるため、それらの状態を把握しながら
原稿の浮き上がり状態を検出することが可能になる。具
体的な浮き上がりセンサ設置例を示す。
【0029】図2に示すように、本実施例の構成は、給
紙ベルト23が5分割されたものであり(ベルト23
a,23b・・)、中央のベルト23cの両側に浮き上
がりセンサ25a,25bが配置されてる。浮き上がり
センサ25a,25bは、原稿の給送方向Aに対して、
後述するエアーの吹き付けが行われるポイントよりも上
流側で、かつ、図中a点よりも下流側に配置されてい
る。このa点は、該RDHにおいて給紙可能な最小サイ
ズの原稿を積載した場合に、該原稿が給紙される方向
(矢印A方向)に対してセンタとなる位置である。この
ような位置に浮き上がりセンサ25a,25bを配置す
ることで、原稿の浮き上がり検知の応答性を向上させる
ことができる。これは以下の理由による。
【0030】原稿束を浮き上がらせるためのエアーは、
分離エアー吐出部3によって積載原稿の給紙方向の先端
部から吹き付けられているため、原稿束の先端側(下流
側部分)は浮き上がり易いが、原稿束の後端側(上流側
部分)は浮き上がり難い。このため、原稿束の上流側部
分に浮き上がりセンサを設置すると原稿のほぼ全体が浮
き上がるまで原稿の浮き上がりが検知されないことにな
り、その間は原稿の給紙が実行されない。一方、原稿束
の下流側部分に浮き上がりセンサを設置すると、原稿束
の下流側部分が浮き上がっていれば、たとえ上流側部分
が浮いていなくても“浮き上がり”が検知され、原稿の
給紙が実行される。これにより、積載されている原稿の
枚数が多く、原稿全体が浮き上がるまでに時間が掛かる
場合でも、下流側が浮き上がった時点で原稿の給紙を実
行することができ、ファーストコピー時間が短縮され
る。
【0031】なお原稿の給紙においては、給紙時に原稿
の先端側となる下流側(以下、先端という)の一部が浮
き上がっていれば重送の問題が生じることはない。特
に、本実施例の構成では、a点=給紙ベルト23の後端
となるように構成しており、原稿の浮き上がった下流側
部分が給紙ベルト23によって送り出され、上流側部分
はそれに引っ張られて送られてゆくために、さらに問題
がない。また、a点は、前記したように給紙可能な最小
の原稿サイズの原稿のセンタとなる位置であり、原稿サ
イズが小さい場合でも十分に検知を行うことができる。
【0032】2個の浮き上がりセンサ25a,25b
は、前記したようにベルト23cの両側に配置されてお
り、互いの原稿搬送方向(矢印A方向)に対する位置は
ずらされている。この実施例では、浮き上がりセンサ2
5aが下流側に、浮き上がりセンサ25bが上流側に配
置されている。これにより、原稿のカール、波うち、折
れ、積載状態等の影響を受けることなく原稿の浮き上が
り状態を検出することができる。なお、さらに多数の浮
き上がりセンサを配置した場合も同様に、矢印A方向に
対する位置、矢印A方向と垂直な方向に対する位置、を
相互のセンサ間でずらして配置することにより、原稿の
カール、波うち、折れ、積載状態等の影響を受けること
なく原稿の浮き上がり状態を検出することが可能とな
る。例えば、原稿にカール等がなくまた積載状態も全く
問題がなければ、原稿を積載したときに全ての浮き上が
りセンサが原稿有りを検出する。しかし、原稿がカール
していたり積載状態が悪い場合には、一部の浮き上がり
センサから原稿が浮き上がった状態になって、そのセン
サが原稿を検出しない。浮き上がりセンサが複数のセン
サで構成されていればこのような原稿の状態を予め検出
することができ、その初期状態に対してのセンサの検出
状態によって原稿の浮き上がりの状態を検出することが
できる。
【0033】 その他 給紙吸引部2のローラ21には図外の駆動系により回転
力が伝達され、給紙ベルト23上の原稿を図中矢印方向
に搬送する方向に回転する。これにより、原稿束中の最
下部の原稿が給紙される。
【0034】(2)分離エアー吐出部の構成 分離エアー吐出部3は給紙吸引部2の下流側(シート原
稿束の給紙側先端)上方に配置されている。分離エアー
吐出部3は、分離ファン31と、分離ファン31から吐
出されたエアーを、前記原稿束の下流側先端部まで導く
ダクト32、および、ダクト32の開閉を行うシャッタ
ーバルブ33を備えている。シャッターバルブ33は、
ステッピングモータ34によって開閉される。シャッタ
ーバルブ33を開閉することによって、原稿トレイ1
3,給紙ベルト23上の原稿束の先端に対して吹き付け
られるエアー吐出量が調整され、原稿束の浮き上がり状
態が適正な状態に制御される。シャッターバルブ33
は、前記浮き上がりセンサ25の検出状態に応じて開閉
される。本発明は、このシャッターバルブ33の開閉状
態を調整するものである。
【0035】上記分離エアー吐出部3は、その詳細な構
成として、図3(A)及び(B)に示す通り、ダクト3
2内の底部にシート原稿束の給紙側先端部にエアーを吹
き付けるための複数に分割された吹き出し口35aを有
するエアーノズル35が設けられており、このエアーノ
ズル35先端が、シート原稿束先端を斜め上方向からエ
アーを吹き付けるような形状に形成されている。これに
よりエアーをシート原稿先端へと吹き付ける一方、シー
ト最下部のシートを特に給紙ベルト23より浮上させる
ように、その位置へとエアーを吐出するように調整され
ている。
【0036】また、ダクト32は分離ファン31と連結
部36を介して連結されており、その連結部分近傍の連
結部36側に、シャッターバルブ33が回動可能に設け
られている。シャッターバルブ33の回転軸33aは、
連結部36より突出した位置に固定された従動ギア37
と、ステッピングモータ34の回転軸34aと連結され
た駆動ギア38とが噛み合っており、シャッターバルブ
33の回転軸33a側に固定されたスリット円盤39の
スリットを検出するフォトカプラ40が設けられてい
る。
【0037】スリット円盤39は、シャッターバルブ3
3の回転位置、特に開閉状態を示すために設けられても
ので、そのスリットをフォトカプラ40にて検出するこ
とで、シャッターバルブ33の回転位置を知ることがで
きる。特にスリット円盤39は、円形である必要はな
く、シャッターバルブ33が図3の実線の全開位置から
45度回転した状態で破線で示す閉鎖位置になるため、
少なくとも45度の扇形状としておれば十分である。
【0038】以上のように分離エアー吐出部3は、分離
ファン31の回転により、シャッターバルブ33の開閉
状態に応じて、エアーノズル35より吹き出すエアーの
吐出量を調整でき、この調整をステッピングモータ34
の回転角度を制御することで行うことができる。
【0039】(ii)制御例 以下、エアー吐出量の制御例を説明する。
【0040】<制御例1>以下に制御例 1に係る実例を説明する。
【0041】図4はエアー吐出量を設定する処理手順を
示すフローチャートである。
【0042】プリントスイッチの操作等によって原稿給
紙の実行タイミングになると、まず、分離ファン31が
オンして回転を開始する(n1)。その後、一定時間後
に分離ファン31は所定速度に達する。すると、ステッ
ピングモータ34が動作してシャッターバルブ33が徐
々に開かれてゆく(n2→n3)。これにより原稿束の
先端へエアーが吹き付けられ、そのエアー吐出量が徐々
に多くなってゆく。すると、ある時点で原稿束の先端が
浮き上がり、浮き上がりセンサ25a,25bのオン/
オフ状態が変化する。浮き上がりセンサのオン/オフ状
態の変化は、オンからオフへの変化、オフからオンへの
変化のいずれであってもよいが、通常は、初期時には原
稿によってセンサのアクチュエータが押圧されるからオ
ン状態にあり、エアーの吹き付けによって原稿が浮き上
がるためにオフする。しかし、原稿がカールしていると
き等には、初期時に原稿がセンサを押圧しないために初
期状態でオフしており、原稿が浮き上がったときのばた
つきによって瞬間的にオンすることがある。このような
状態も、原稿が容易に移動し易い(搬送され易い)こと
表すものであるため、そのときのエアー吐出量が適切な
ものであると判断する。したがって、上記した浮き上が
りセンサ25a,25bの状態が変化すると、ステッピ
ングモータ34が動作を停止し、シャッターバルブ33
の開閉状態はそのときの状態で維持される(n4→n
5)。
【0043】図5はこの制御を行った場合の分離エアー
吐出部3の圧力変化の状態を示した図であり、横軸に時
間、縦軸にエアー吐出の圧力を示している。図中実線は
原稿束に対して吹き付けられるエアーの圧力を示してお
り、一点鎖線はシャッターバルブが開かれる前の分離フ
ァン31内部の圧力を示している。分離ファン31のオ
ン後、一定時間後にシャッターバルブが開かれる(t
1)。すると、原稿束に対するエアーの吹き付け圧が徐
々に上昇してゆき、あるタイミング(t2)で原稿の浮
き上がりが検出される。するとシャッターバルブがその
状態が停止され、その後は一定圧P1が維持される。こ
のようにして、一定圧P1でエアーの吹き付けが行われ
ながら、給紙吸引部2により原稿の給紙が行われる。
【0044】給紙吸引部2による原稿の給紙動作を説明
する。給紙吸引部2の吸引ファン24は、分離ファン3
1のオンとほぼ同時にオンされる。そして、浮き上がり
センサ25a,25bがオンすると、その一定時間後に
シャッターを開いて原稿束中の最下部の原稿の吸引を開
始する。これにより、原稿束の最下部の原稿が給紙ベル
ト23に吸引され、これとともに給紙ベルト23が回転
を開始する。これにより、最下部の原稿が給紙されてゆ
く。この原稿は搬送ローラ14、および搬送ベルト15
によって原稿台12上の所定の位置へ搬送される。
【0045】以上の説明においては、原稿を載置する載
置部を構成する原稿トレイ13及び給紙ベルト23上の
シート原稿の浮き上がり状態は、マイクロスイッチによ
る機械的検知手段であるセンサ25a,25bが検知し
ている。このセンサ25a,25bでは、積載原稿を検
知している位置から、原稿が浮き上がる時にスイッチ状
態が変化(例えばON→OFF)する時と、浮き上がっ
た原稿が降下して載置原稿を検知する時のスイッチ状態
が変化(OFF→ON)する時とで、その動作位置が異
なる。そのため、原稿トレイ13に載置された時に、ス
イッチが動作(ON)する状態で調整されたセンサ25
a,25bを設けても、原稿が原稿トレイ13から相当
の距離を隔てて浮き上がらない限り、スイッチ状態が変
化(ON→OFF)しない。また、浮上を検知した状態
で、原稿が原稿トレイ13へと降下しても浮上している
限りは、その降下していく状態を検出することはできな
い。
【0046】そこで、マイクロスイッチによるセンサ2
5a,25bによる検出状態より、より精度の高い吐出
量の制御を行うことを技術的な課題とするなれば、例え
ば光学的センサを用いることが考えされる。この光学的
センサとしては、その一例を図6に示す。図において、
センサ250は、アクチュエータ251に一体形成され
た軸部252の両端を、支持部253に回転可能に設
け、該アクチュエータ251の下部を支持部253に配
置された発光素子254及び受光素子255の光路を遮
蔽する遮蔽部256としたものである。
【0047】また遮蔽部256の回動を規制するため
に、支持部253側に規制ストッパ257が設けられ、
また軸部252には、上記遮蔽部256を規制ストッパ
257側へと付勢するコイルスプリング258を設けて
いる。
【0048】従って、センサ250を図1に示すよう
に、複数箇所にアクチュエータ251の一部が、給紙ベ
ルト23表面より突出するように配置することで、その
上部より載置されるシート原稿によりアクチュエータ2
51がスプリング258の付勢力に抗して回動する。こ
の時、遮蔽部256が発光及び受光素子254,255
の光路の遮蔽状態を解き、受光素子255に光が受光さ
れ、ONすることで載置される原稿を検知する。また、
この状態でエアーの吐出が行われ、給紙ベルト23より
浮上するば、アクチュエータ251より原稿が離間す
る。これにより、遮蔽部256が上述した光路を遮蔽
し、受光素子255への光が受光されずOFF状態とな
り、原稿の浮上状態を検出する。
【0049】ここで、光学的センサによれば、マイクロ
スイッチ等による機械的センサに比べ、ON→OFF又
はOFF→ONに変化するタイミングはほぼ一致する。
そのため、浮上状態か否かの検出は、マイクロスイッチ
よりさらに精度よく検出できる。これにより、浮上状態
を検出をより正確に行うことで、シート原稿の給紙ベル
ト(載置部)23より所定の状態での浮き上がりを維持
させるエアーの吐出量の調整が正確に行える。
【0050】一方、上述した機械的センサ及び光学的セ
ンサによれば、シート原稿の浮上状態を検出する場合、
ON又はOFFといったスイッチの状態そのもので行っ
ている。そのため、その浮上状態そのものを検知するこ
とはできない。つまり、給紙ベルト23からどの離間し
た状態での浮き上がりからが不明である。その結果、エ
アー吐出量が、適正な浮き上がり状態より更に強い場合
(オ−バー)においても、浮き上がり状態を検出するの
みで、浮き上がり過ぎを検出することはできない。
【0051】そのため、エアー吐出量がオーバーする場
合、シート原稿が適正な位置以上に浮上することがあ
り、給紙ベルト23に最下部のシート原稿を吸引するこ
とが不可能になり給紙不良を生じることにもなる。その
ため、上述の実施例記載のように、エアー吐出量を徐々
に上昇するように制御し、浮き上がりを検出した状態で
の吐出量に維持させることが有効となる。
【0052】そこで、その浮上位置を正確に検出する課
題を解決できれば、より精度の高い浮き上がり状態を維
持できるエアー吐出量の制御を行うことができる。その
一例としては、原稿トレイ13である給紙ベルト23上
の原稿の位置から浮き上がりを検出するセンサまでの距
離を実測できれば、上述した課題を解決できる。
【0053】上記距離を実測できるセンサとしては、例
えば「センサ技術」1992年10月号の第12巻、N
o.11の第24頁から第27頁の「8ビット制御の測
距センサ」に記載のものが利用できる。このセンサは、
例えばPSD(PositionSensitive Detector)と呼
ばれ、発光素子からの光りを被測定物に照射し、その被
測定物からの反射光のセンサへと入射位置により距離測
定を行うものである。
【0054】このセンサを簡単に説明すれば、こればP
IN型ホトダイオードの一種で、図7に示すように、シ
リコンチップの表面にp- 層、裏面にn+ 層、そしてそ
の中間にあるi層から構成され、それぞれの表面及び裏
面の層に図に示すような電極A,B及びCを設けた構成
である。図7に示す構造のPSDセンサによる等価回路
を図8に示す。
【0055】図8において、電極Cの端子にバイアス電
圧VBを供給することで、表面に入射される光の位置
(スポット位置)で、抵抗R1及びR2が変化する。例
えば、電極A,B間の中点(d点)に光が入射すれば、
R1:R2=1:1となるが、その入射光がA,B電極
のいずれかの方に片寄れば、R1:R2の比がその位置
に比例して変化する。いま、光の入射位置が中心点dに
対してxだけB電極側にずれた位置に入射し、センサの
受光面の長さ(A,B電極間の距離)をDとすれば、R
1+R2=R0とした時、 R1=R0/2(1+2x/D) R2=R0/2(1−2x/D) の関係を示す。
【0056】そのため、PSDセンサの受光面の光の入
射位置(スポット位置)で、上記の抵抗変化を利用し
て、図8における電極A及びBから取り出される電流I
1及びI2の変化として現れ、この時の電流比I1/I
2は、例えば電極Bからの距離に比例する。この時、P
SDセンサに入射する光量より、上記電極I1,I2の
絶対値は変化するものの、光の入射位置は電流比I1/
I2に比例するため、光量そのものによる影響は全くな
い。そこで、この電流比I1/I2の関係において、P
SDセンサ上での受光面の入射光の位置が特定でき、よ
って正確な距離測定を可能にする。特に上記I1/I2
の電流比が大きくなることは、PSDセンサの電極A側
に入射光が近づくことになり、逆に電流比が小さくなる
ほど電極B側に入射光が照射される。
【0057】例えば、図9に示すように、後に説明する
測距センサ(PSDセンサ)50を構成する発光素子
(赤外LED)50aからの光が被測定物(本実施例で
はシート原稿O下面)に照射され、その反射光を受光レ
ンズを介し測距センサであるPSDセンサの受光素子5
0bに受光させる。この時の受光点(スポット位置)の
位置x1は、図に示す関係において x1=α・f/L1 で求められる。上記式において、α;投光レンズと受光
レンズとの中心間距離(一定)、L1;投光レンズから
被測定物Oまでの距離(本発明による測定距離)f;受
光レンズの焦点距離(一定)である。そのため、被測定
物Oの距離が遠いほど、例えばL2となればPSDセン
サの受光面での受光スポットの位置x1が電極A側に近
づきx2の位置へと移動する。また逆に、受光スポット
位置x1が電極B側に近づくと被測定物Oまでの距離が
近くなることになる。
【0058】そこで、PSDセンサの受光面のポイント
xは、上述したように電極A,Bより得られる電流比I
1/I2にて特定できるため、上述の式に従って容易に
発光素子からの被測定物Oまでの距離、つまりPSDセ
ンサ(測距センサ)までの距離を測定できる。
【0059】そのため、本発明においては、測距センサ
であるPSDセンサを、図1及び図2に示したセンサ2
5a,25bの位置に配置する。また、PSDセンサの
駆動及びその出力は、図10に示すブロック図に通り、
給紙装置を駆動制御するためのCPU40にて駆動及び
入力される。CPU41はドライバ42を介して測距セ
ンサ50の発光素子50aを発光駆動させ、その時の受
光素子50bによる受光ポイントに応じた電流I1,I
2を電圧値として変換し処理する信号処理回路43かの
アナログ信号を、図示しないA/D入力ポートを介して
入力する。これにより、測距センサ50から被測定物で
あるシート原稿下面までの距離(L1)を先に説明した
式に基づいて演算する。この演算した求めた測定距離
(L1)に応じて、CPU41はステッピングモータ3
4の回転角度及びその方向を決定し、その駆動を制御回
路44を介して駆動する。これにより、シャッターバル
ブ33の開閉位置に応じたエアーの吐出量が調整制御さ
れる。
【0060】また、図10において、CPU41には制
御プログラムを記憶したROM45及び制御にかかる必
要情報を記憶するRAM46が接続されており、上記R
OM45の記憶に従った制御を順次実行する。この制御
の実行中に生じる必要は情報が上記RAM46に記憶さ
れる。例えば、測距センサ50による測定距離L1等が
RAM46の決められた領域に記憶される。
【0061】さらに、CPU41には上述したエアーの
吐出量を調整するためのシャッターバルブ33を動作さ
せるステッピングモータ34の駆動の他に、給紙ベルト
23に最下部のシートを吸引する吸引ファン34を回転
させる駆動用モータ47を駆動する駆動回路48、吸引
量を調整するためのシャッターバルブ(図示せず)を動
作させる駆動モータ49の回転方向及び回転角度等の制
御を行う駆動制御回路49、及びエアーの吐出を行う分
離ファン31を動作させる駆動用モータ30を駆動する
駆動回路52等が接続されている。
【0062】そこで、図4において説明したフローチャ
ートに従って、測距センサ50により測定された距離に
応じてエアーの吐出量を調整する制御例を説明する。ま
ず、エアーを吐出するために分離ファン31を駆動する
モータ30がCPU41の制御に基づいて駆動(ステッ
プn1)される。そして、モータ30が定速になったか
否かをn2にて判定し、定速に達した時に、シャッター
バルブ33を徐々に開放するようにステッピングモータ
34を起動する。該起動する前又は分離ファンを起動す
る前に、つまり初期の状態において、原稿トレイ13上
に載置される(最下部の)シート原稿下面までの距離が
測距センサ50にて測定され、これが事前にRAM46
の所定領域に記憶されている。
【0063】この距離測定は、CPU41にて発光素子
50aが駆動され、最下部の原稿下面からの反射光を受
光素子50bが受光することでCPU41は、その距離
Lを演算する。つまり、センサ50から最下部までの距
離を測定する。ここで、予め原稿が給紙ベルト23を含
む原稿トレイ13上の載置された状態で測定される距離
を基準値Lsして記憶しておく。そして、上記測距セン
サ50による測定距離Lが基準値Lsと等しい場合にお
いては、載置されるシート原稿がフラット状態でカー
ル、波うちや折れ等がない状態を判別できる。
【0064】特に測距センサ50においては、シート原
稿が載置されない場合には、発光素子50aからの光が
被測定物に照射されないため、距離測定が不能となる。
つまり、測距センサ50にて周期的に測定動作を行うこ
とで、載置される原稿の有無を検出することができる。
そこで、測距センサ50にて距離測定が行われれば、C
PU41側で、上記基準値Lsと測定距離Lとの間に差
があれば、シート原稿の一部、特に測距センサ50と対
向する位置でのシートの浮き上がりを検出したことにな
り、その部分でカール、波うちや折れ等が生じていると
いえる。また、測距センサ50を複数個配置、実施例で
は2個配置することで、それぞれの測距センサ50によ
る測定状態に応じて、シート原稿のカールや折れ等がど
のようになっているかが判別できる。
【0065】例えば、図1におけるセンサ25aの位置
に配置される測距センサ50による測定結果Laが、セ
ンサ25bの位置に配置される測距センサ50の測定結
果Lbより大きい場合(La>Lb)には、シート原稿
先端側が上方向にカール、波うち等が生じれていること
が判別できる。逆にLa<Lbであれば、シート原稿の
後端側の方が上方向にカール又は波うちが生じれいるこ
とを判別できる。
【0066】上述のように、測定距離Lと基準値Lsと
の差によりカール等を検出したこととは別に、n3によ
りエアー吐出が開始され、これにより測距センサ50に
て周期的に距離測定を実行し、その時の測定距離L2
が、事前に測定した距離Lより大きい、つまりL2>L
でれば、シート原稿が浮上したことを検出できる。この
時、基準値Lsとの比較を行うことなく、載置された時
のシート原稿までの測定距離Lとの比較においてエアー
吐出時の浮上状態が正確に検出できる。
【0067】ここで、エアー吐出時の浮上状態を検出す
る際に、L2>Lにて判断することなく、その浮上が予
め定められた浮上距離ΔLsに等しいかを比較すること
で、エアーの吐出量を正確に制御できる。そのため、測
定結果L2と事前に測定した距離Lとの差ΔL=L2−
Lが、上記浮上基準差ΔLsとなれば、その時の吐出量
を維持すべく、ステッピングモータ34の駆動を停止
し、その位置を保持(n5)させる。そのため、給紙ベ
ルト23にて最下部のシート原稿を吸引できる位置とな
るΔLsまで浮上した状態で維持され、1枚給紙をより
確実に行える。
【0068】上記ΔLsは、上述したように給紙ベルト
23にて吸引できる浮き上がりの状態であり、例えば基
準値Lsに対しΔLsがけ浮上した状態である。そし
て、エアーの吐出量が多い場合には、上記浮上状態がΔ
Lsを越えることになる。つまり、エアー吐出状態にお
いて、測距センサ50による測定距離L2と事前に測定
された距離Lとの差ΔLが上記基準差ΔLsを越えるこ
とになり、この状態においてエアーの吐出量を下げる方
向にステッピングモータ34を駆動制御できる。これ
は、シート原稿でなく、複写のためのシートを載置し、
これを徐々に給紙すれば、その載置量が徐々に少なくな
ることで、維持したエアーの吐出量では過剰となり、シ
ートの浮上が決められた位置以上になる。このような状
態を解消できる。
【0069】以上の説明において、エアー吐出量の設定
において、測距センサ50により初期の事前に測定した
距離Lと、エアー吐出開始後の測定距離L2との差によ
りシート原稿の浮上状態を検出している。そのため、マ
イクロスイッチ等に比べて、浮上状態に検出が高精度に
検出でき、正確かつ確実に検出できる。つまり、シート
原稿のカールに関係なく、エアーの吐出による浮き上が
り状態を正確に、かつ即座に検出できるため、その状態
でのエアーの吐出量を維持できる。また、エアー吐出量
を徐々に上げる必要はなく、予め決められた吐出量に設
定しておき、シート原稿の浮上状態を検出することで、
そのエアー吐出量の増減方向を任意に制御できるため、
適正状態での浮上を維持させるエアー吐出量制御の時間
を短縮できる利点がある。
【0070】また、1枚給紙をより確実に行うために
も、シート原稿の載置位置から原稿が浮上する間隔、つ
まりΔLsを常に所定の状態に維持することが要求され
る。この点マイクロスイッチ等の機械式によるものによ
れば、ΔLs以上になったことは検出できるとしても、
ΔLsを維持させることは、上述したように機械的スイ
ッチの特定上、非常に困難となる。この点、測距センサ
50では、実際の浮上した状態を距離として正確に測定
できるため、その測定距離が決められたΔLsになるよ
うにエアーの吐出量を制御するようにシャッターバルブ
33の開閉位置を調整できる。特に、給紙動作の途中に
おいても、シート原稿の浮上状態が変化すれば、それが
距離の変化としてCPU41側で把握されるため、エア
ー吐出量を制御することになる。その結果、エアー吐出
量を調整するために、シャッターバルブ33の開閉を行
うステッピングモータ34の回転方向が制御され、シー
ト原稿が決められたΔLsの範囲内になるように浮上状
態が維持される。
【0071】上記距離測定においては、給紙を行うため
に給紙ベルト23側の吸引ファン24の吸引を制御する
シャッターバルブ開閉モータ49が駆動され、給紙を行
った後に吸引状態を停止させるためにシャッターバルブ
が閉じられる。この時、測距センサ50て距離測定が行
われる。この距離測定については、給紙されたシート原
稿の後端が、測距センサ50の位置を通過した後に行う
必要がある。
【0072】ここで、測距センサ50にて給紙する最下
部シートについて、給紙ベルト23側に吸引されている
か否かを検出するセンサとしても利用できる。つまり、
給紙動作が開始されると、最下部シート原稿がエアー吸
引力により給紙ベルト23側に吸引されることになる。
この吸引後に、測距センサ50にて距離測定を行う。こ
の測定距離L1と、上記浮上制御を行う前に測定した距
離Lとがほぼ一致する場合には、吸引されたことを確認
できる。しかし、上記距離Lは、基準値Lsとほぼ等し
い場合であり、L>Lsにおいては、載置時には例えば
カール状態であり、測定距離L1が基準値Lsにほぼ等
しく場合に吸引状態であることを確認できる。
【0073】上記基準値Lsは、先に説明したが、給紙
装置を組み立てた状態で、フラットのシートを載置し、
給紙ベルト23上の載置シートまでの距離を事前に測距
センサ50にて測定し、これを基準値として設定する。
この基準値Lsは、その給紙装置固有のものであり、測
距センサ50の配置位置に関係なく、測距センサ50と
載置シートまでの距離で決まるものである。そのため、
測距センサ50の配置位置の調整は不要で、測距センサ
のシビアな配置精度が必要としなくなる。
【0074】上記測距センサ50にて給紙時の最下部シ
ートが、給紙ベルト23に吸引されたか否かを検出する
ことができ、吸引が確実に行われていない場合(L>L
s)には、吸引ファン24の回転速度を上げるか、また
はシャッターバルブの開放角度を調整することで吸引力
の制御が行える。これは、給紙動作が開始され所定時間
経過した後に、測距センサ50にて距離測定が行われ、
シート吸引が確認されていなければ、その時点で段階的
に吸引力を高める制御を行う。これにより、給紙不良を
未然に防止することができる。
【0075】上記給紙ベルト23にシートを吸引する場
合、吸引ファン24の回転数は上述した浮上状態でシー
トを吸引できる状態に予め設定されているか、シャッタ
ーバルブの開放角度が予め決められている。これは、初
期時において確実にシートを給紙ベルト23側に吸引で
きるように設定されている。しかしながら、経時変化や
その他の要因により、上記予め設定された状態では所定
の吸引力を得られなくなる。このようなときに、上述し
た吸引状態を測距センサ50にて検出し、吸引力を高め
るように制御できる。この吸引力制御は、給紙動作が開
始される初期時には、予め設定された状態で動作させ、
吸引力不足が確認されれば、吸引力を高める制御を実行
できる。そして、一連の給紙が完了した段階で、その吸
引力を予め設定されている状態に復帰させる。
【0076】上述の給紙時の吸引状態の確認について
は、測距センサ50に限ることなく、マイクロスイッチ
によるセンサ25a,25bまた、光学的センサ250
においても同様に行える。つまり、浮上したシート原稿
が給紙ベルト23に吸引されると、そのスイッチ状態が
原稿が載置された状態と同等となり、吸引状態を検出で
きる。例えば、センサ25a,25bがOFF状態(浮
上状態の検出)からON状態(載置状態の検出)に変化
し、その変化に応答して吸引状態を検出できる。そし
て、所定時間結果しても、吸引状態が検出できなけれ
ば、吸引力を高めるように制御することができる。しか
し、吸引力を高める制御は、測距センサ50のように浮
上状態を確実に距離として確認できないため、精度的に
は落ちるものの、吸引された状態を検出できるため、同
様の効果を期待できる。
【0077】以上説明したように、測距センサ50を利
用することで、シート原稿が実際に浮上している状態を
正確に検出でき、その浮上状態に応じたエアー吐出量の
調整制御が行え、その吐出量によりシート原稿を決めら
た浮上位置に維持することが可能となる。よって、1枚
給紙を確実に行うことができる。
【0078】また、測距センサ50を複数個配置するこ
とで、マイクロスイッチによるセンサ25a及び25b
との検出状態に応じてシート原稿のカールや波うち等を
検出できることは説明した通りである。この点、測距セ
ンサによれば、1個のみでもシートのカールや波うち等
を検出できる共に、複数個設けることで、カールや波う
ちの方向や状態と、そのカールの度合いを測定距離に応
じて判別できる。これらの判別状況に応じてエアーの吐
出量を制御できる。例えば上方向へのシート先端部のカ
ールであれば、その吐出量を少なく制御するように調整
でき、それが逆の場合には、エアーの吐出量を多めに制
御するように調整できる。これは、マイクロスイッチ等
によるセンサ25a,25bにおいても同様に行えるな
えることである。
【0079】<制御例2>制御例 2に係る実例を以下に説明する。
【0080】この実施例では、分離エアー吐出部3から
のエアー吐出開始前の原稿の浮き上がり状態と、エアー
吐出開始後の原稿の浮き上がり状態との関係に応じてエ
アー吐出量を制御する。このために、エアー吐出の開始
前,開始後の原稿の浮き上がり状態(浮き上がりセンサ
25a,25bのオン/オフ状態)と、エアー吐出量と
の関係を予め分離エアー吐出部または給紙装置あるいは
複写機のメモリに記憶しておき、その関係に基づいてエ
アー吐出量を決定する。上記の関係はテーブル形式等で
記憶される。図11はその関係の具体例を示している。
【0081】図示するように、原稿をセットしたときの
状態、すなわちエアー吐出が行われていないときの浮き
上がりセンサ25a,25bのオン/オフ状態と、エア
ー吐出が開始された後の浮き上がりセンサ25a,25
bのオン/オフ状態と、の関係に基づいてエアー吐出量
が設定される。エアー吐出量は、シャッターバルブ33
の開閉状態によって表される。具体的なエアー吐出量の
設定例を示す。
【0082】 原稿セット時のセンサ25a,25b
がオフ,オフであるとき エアー吐出後の浮き上がりセンサ25a,25bの検出
状態にかかわらずエアー吐出量は予め決められている低
い状態にとどめる(シャッターバルブの開状態を数%〜
数十%に設定する)。これは、原稿セット状態で両セン
サ25a,25bがともにオフであるということが、原
稿が非常に少ないこと、または軽いこと、あるいは、折
れ曲がり等があって浮き上がっていること、を表してい
る。したがって、この場合には、エアー吐出量が非常に
少なくても十分に重送を防止することができるものと見
なして、エアー吐出量を最小限にとどめる。
【0083】 原稿セット時のセンサ25a,25b
がオン,オンであるとき これは、原稿が枚数が多い、重量が大きい状態であり、
重送を防止するには、原稿が浮き上がるまで十分にエア
ー吐出量を増加させる必要がある。したがってこの場合
には、エアー吐出量の目標値を吐出可能な最大の状態
(シャッターバルブ100%開状態)に設定する。ただ
し、浮き上がりセンサ25a,25bの少なくともいず
れか一方がオフした場合には、そのときのエアー吐出量
を維持する。いずれの浮き上がりセンサ25a,25b
もオフしなければ、最大のエアー吐出量でエアーの吹き
付けが行われる。
【0084】 原稿セット時に下流側センサ25aが
オフ、上流側センサ25bがオンであるとき 原稿先端が上方にカールしている状態と見なす。原稿先
端が上方にカールしているときには、重送を生じること
なく比較的容易に原稿を給紙できるため、エアー吐出量
の目標値を平均的な中間値にとどめる(シャッターバル
プ50%程度)。ただし、上流側の浮き上がりセンサ2
5bがオフすればその時点のエアー吐出量を最適なエア
ー吐出量として設定する。
【0085】 原稿セット時に下流側センサ25aが
オン、上流側センサ25bがオフであるとき 原稿先端が下方にカールしている状態と見なす。原稿先
端が下側にカールしていると、原稿が引っ掛かりやすく
なってスムーズな給紙ができない。そのため、エアー吐
出量の目標値を最大(シャッターバルブ100%)に設
定し、原稿を十分に浮き上がらせる。ただし、下流側の
浮き上がりセンサ25aがオフすれば、その時点のエア
ー吐出量を最適な値として設定する。
【0086】以上のように、原稿セット時のセンサ25
a,25bの状態と、エアー吐出開始後のセンサ25
a,25bの状態と、に応じて設定されるエアー吐出量
が予めテーブルとして記憶されている。
【0087】給紙動作時の処理手順を説明する。図12
はその処理手順を示すフローチャートである。
【0088】プリントスイッチの操作等によって原稿給
紙の実行タイミングになると、まず浮き上がりセンサ2
5a,25bの状態を検出し、その状態を記憶する(n
11)。そして、分離ファン31をオンして十分に回転
を上げたのち、シャッターバルブ33を開けて原稿束の
先端へのエアーの吹き付けを開始する(n12→n13
→n14)。そして、浮き上がりセンサ25a,25b
の状態を検出しながら図10に示したテーブルに基づい
てエアー吐出量、すなわち、シャッターバルブ33の開
閉量を制御する(n15→n16→n17)。
【0089】詳細には、原稿トレイ13への初期の載置
状態が、センサ25a,25bにて検出され、この状態
がそれぞれ両者ともOFFでられば、シャッターバルブ
33を予め決められた角度だけ開放させるために、ステ
ッピングモータ34をその開放角度に応じた位置まで回
転させて停止(n17)させる。
【0090】また、センサ25a,25bによる原稿載
置の検出状態が両者共ONでれあば、n15においてセ
ンサ25a,25bにより浮き上がり状態が確認され、
もしシャッターバルブ33の全開途中でセンサ25a,
25bによる検出状態が変化すれば、その時点でステッ
ピングモータ34の駆動が停止される。あるいは、n1
5において浮き上がり状態が変化なければ、ステッピン
グモータ34の駆動を維持させ全開方向への回転させ、
全開状態でも浮き上がりが検出されなければ、全開状態
を維持させ、ステッピングモータ34の駆動を停止させ
る。この途中でセンサ25a,25bによる状態変化、
つまりセンサ25a,25bのいずれかがOFFすれ
ば、その時のシャッターバルブ33の開放角度を維持さ
せるためにステッピングモータ34の駆動が停止され
る。
【0091】次にセンサ25a,25bにより原稿載置
の検出状態がOFF,ONであれば、最大エアー吐出量
に対して50%の吐出量を行うためにシャッターバルブ
33を、例えば半開までの開放動作を開始させ、その開
放動作中にセンサ25b側がOFFに変化した状態で、
その吐出量を維持させるためにステッピングモータ34
の駆動を停止させる。しかし、センサ25bがOFFに
変化しない場合には、上述したように最大エアー吐出量
に対し50%を維持する状態でステッピングモータ34
の駆動を停止させる。
【0092】さらに、センサ25a,25bによる原稿
載置の検出状態がON,OFFでれば、最大エアー吐出
量を行うステッピングモータ34の回転駆動を行う途中
で、センサ25a,25bが共にOFF、つまり原稿の
浮上を検出した時点で、その時のエアー吐出量に維持さ
せるためステッピングモータ34の駆動を停止させる。
しかし、上述のようにセンサ25a,25bの両方が共
にOFFにならない場合には、最大吐出量となるように
シャッターバルブ33が全開状態になれば、ステッピン
グモータ34の駆動が停止される。
【0093】以上のように原稿トレイ13に載置される
原稿束または原稿の状態、例えばカール等を検出し、こ
れに応じたエアー吐出量を制御できる。そのため、必要
な吐出量でもってシート原稿を浮上させて給紙すること
ができる。これにより給紙動作を安定させることができ
ると共に、吐出量制御のための動作をより簡単に行え
る。
【0094】上記センサ25a,25bとしては、マイ
クロスイッチでなく、先に説明した光学的センサ250
や測距センサ50に代えても同様にして行える。むし
ろ、マイクロスイッチによるセンサに比べ、ON→OF
F又はOFF→ONと変化する動作位置が異なるのを無
くし、より精度の高い制御を行える。つまりマイクロス
イッチでは上述した動作変化においては大きなストロー
クの変化として現れるため、実際には原稿げ浮上されて
いるのに、それを検出できず、大きな上下移動の変化状
態で検出が行われる。この点、光学的センサや測距セン
サにおいては、マイクロスイッチ以上に僅かな上下移動
の変化を検出できるため、よりエアー吐出量の制御を正
確に行える。
【0095】また、シートのカール等の状況を検出する
ために複数のセンサを配置することが重要となる。その
ため、実施例1で説明したようにセンサによる浮上状態
の検出を行うことによるエアーの吐出量の制御に加味し
て、さらに実施例2によればカール等のシートの状況に
応じたエアーの吐出量制御を行うことができた。この結
果、無駄なエアーの吐出量を設定することがなくなり、
シート状況に応じたエアーの吐出量に調整でき、より一
層の効果を期待できる。
【0096】特に測距センサ50によれば、測定距離に
応じてシートのカール等の状況を検出できるだけでな
く、そのカール等の程度差までも検出できる。その結
果、カールが大きければ、それに応じた吐出量を制御で
きる。例えば、給紙方向先端の測距センサ(図1のセン
サ25aの位置)による測定距離Laが、給紙方向後端
側の測距センサ(図1のセンサ25bの位置)による測
定距離Lbに対し、La>Lbであれば、上カールであ
り、その時のLaと先に説明した基準値Lsとの差に応
じて、そのカールの程度が判別できる。そのカールが大
きければエアーの吐出量を、カールの少ないものに比べ
て少ないに設定する。この場合、50%のエアーの吐出
量に対し、それより少ない吐出量となるように設定すれ
ばよい。
【0097】<制御例3>制御例 3に係る実例を以下に説明する。
【0098】前記した制御例1及び2では、分離ファン
31の回転が十分に立ち上がってからシャッターバルブ
33を開いてエアーの吹き付けを行っているが、この例
では、分離ファン31の立ち上がりを待たないでシャッ
ターバルブ33を開き、原稿束に対するエアーの吹き付
けを開始する。
【0099】図13はこの場合の処理手順例を示すフロ
ーチャートである。
【0100】給紙時には、まず、浮き上がりセンサ25
a,25bの状態が検出され、その状態が記憶される
(n21)。そして、分離ファン31をオンし、同時に
ステッピングモータ34を動作させてシャッターバルブ
33を半開状態にする(n22→n23)。例えば、ス
テッピングモータ34の全開状態が40ステップであれ
ば、20ステップだけ開く。このようにシャッターバル
ブ33を半開状態にすると、分離ファン31の回転が立
ち上がってゆくに伴って原稿束に吹き付けられるエアー
圧も徐々に上昇してゆく。
【0101】ここで、原稿トレイ13上に積載されてい
る原稿が軽い場合、枚数が少ない場合、先端が上側にカ
ールしている場合等には、分離ファン31が十分に立ち
上がらなくても原稿が浮き上がり、浮き上がりセンサ2
5a,25bの検出状態が変化することがある。すなわ
ち、n27における分離ファン31が定速状態に立ち上
がる前に、n24にて浮き上がりセンサ25a,25b
の変化が検出される場合である。この場合には、さらに
分離ファン31の回転が上がってゆくと、エアー吐出量
がオーバーしてしまう、つまりエアー圧が高くなり過ぎ
てしまう問題が生じる。このため、シャッターバルブ3
3をある程度戻して、分離ファン31が完全に立ち上が
ったときに適切なエアー吹き出し圧が得られるようにし
なければならない。その方法を説明する。
【0102】分離ファン31の立ち上げ時のエアーの吐
出圧の立ち上がり特性を図15に示した。図では、シャ
ッターバルブ33の開状態を変えたときのエアー吐出圧
を示している。なお、シャッターバルブ33を全閉の状
態で立ち上げた場合の圧力は分離ファン31室内の圧力
であり、半開および全開状態で立ち上げた場合の圧力は
実際のエアーの吹き出し圧を示している。シッャターバ
ルブ33が全閉のときのエアー吐出時の圧力はほぼ0
(0.9mmAq程度)となる。
【0103】この図を用いることで、半開状態での分離
ファン31の立ち上げ中にセンサ25a,25bが動作
した場合でも浮き上がりに必要なエアーの吹き出し圧が
分かる。例えば、分離ファン31の立ち上げ後、110
0msec 後に浮き上がりセンサ25a,25bの少なく
ともいずれか一方の検出状態が変化したものとする。す
ると、図15から、必要なエアー吐出量は9.9mmAqで
あることが分かる。
【0104】一方、分離ファン31が完全に立ち上がっ
た状態でのエアーの吹き出し圧と、シャッターバルブ3
3の開状態との関係を図17に示している。この図に基
づいて前記9.9mmAqのエアー吹き出し圧が得られるシ
ャッターバルブ33の開閉状態、すなわち、ステッピン
グモータ34のステップ数を求める。この例では、必要
なステップ数は15ステップと16ステップとの間であ
り、大きい方の第16ステップを必要な開閉状態のステ
ップ数として設定する。これは、小さい方の第15ステ
ップに設定するとエアー吹き出し圧が不足してしまう場
合があるためである。このようにして求められたステッ
プ数をステッピングモータ34に設定することで、分離
ファン31が十分に立ち上がった時にシャッターバルブ
を適切な開状態にすることができる。したがって、図1
5及び図17に示したテーブルを予めメモリに記憶して
おくことで、適切なシャッターバルブの開閉度を求める
ことができる。
【0105】このように、分離ファン31が完全に立ち
上がる前に浮き上がりセンサ25a,25bの検出状態
が変化した場合には、シャッターバルブ33の適切な開
度を求めて、ステッピングモータ34によりシャッター
バルブ33の開閉度を調整する(n24→n25→n2
6)。
【0106】一方、浮き上がりセンサ25a,25bの
状態が変化しないまま分離ファン31が立ち上がったと
きには、浮き上がりセンサ25a,25bの検出状態を
判断しながらシャッターバルブ33を徐々に開いてゆく
(n27→n28→n29)。そして、制御例2と同様
に、浮き上がりセンサ25a,25bの検出状態が変化
すると、その位置でシャッターバルブ33を停止し、以
後はその開度でエアーの吹き付けを続行する(n3
0)。シャッターバルブ33を全開状態まで開いても浮
き上がりセンサ25a,25bの検出状態が変化しない
ときには、シャッターバルブ33は全開状態で維持され
る。
【0107】このように、この制御例を実行すると、原
稿束の枚数や種類等によっては分離ファン31の回転が
完全に立ち上がる前に原稿を浮き上がらせることもで
き、その分、原稿の給紙を早く実行することができるよ
うになる。
【0108】図14はエアー吹き付け時の吹き付け圧の
変化を示しており、分離ファン31は図中t1で回転が
所定の速度に達するものとする。図中一点鎖線は、シャ
ッターバルブ33を全開にしたときの圧力を示してお
り、t1よりも前に浮き上がりセンサ25a,25bが
変化した場合の例を“イ”で示し、t1よりも後で浮き
上がりセンサ25a,25bが変化した場合の例を
“ロ”で示している。二点鎖線は、制御例1の場合の圧
力変化を示しており、制御例1ではP1の圧力を得るた
めにt2時間が必要であったものが、本制御例の場合に
はt3時間でP1の圧力を得ることができることから、
給紙を早く実行できることが分かる。
【0109】なお、図16はシャッターバルブ33の開
度を全開,半開,全閉の3つのパターンに設定して、分
離ファンの圧力の立ち上がり状態を示したものであり、
この図から分かるように、シャッターバルブ33を閉状
態で立ち上げるよりも半開または全開状態で立ち上げる
方が立ち上がりも早くなる。このため、制御例1に示し
た全閉の場合に比べて、この例の半開の方がさらに複写
機のファーストコピー速度を向上させることができる。
【0110】<制御例4>上記制御例3の 他の実施例を以下に示す。
【0111】この例では、分離ファン31のオンと同時
にシャッターバルブ33を全開にし原稿へのエアーの吹
き付けを行いながら分離ファン31を立ち上げてゆく。
この間に、浮き上がりセンサ25a,25bが原稿の浮
き上がりを検知すれば、分離ファン31のオン時点から
の時間に応じてシャッターバルブ33の開閉度を決定す
る。
【0112】図19は、この例の処理手順を示したフロ
ーチャートである。
【0113】給紙時には、まず、浮き上がりセンサ25
a,25bの状態を検出する(n31)。そして、分離
ファン31をオンし、それと同時にシャッターバルブ3
3を全開にする(n32→n33)。そして予め決めら
れた時間T1(後述する)を計時し、その間の浮き上が
りセンサ25a,25bの変化状態を検出する(n34
→n35→n36)。前記タイマT1の計時中に浮き上
がりセンサ25a,25bの状態が変化していれば、分
離ファン31オン後に浮き上がりセンサ25a,25b
の状態が変化するまでに要した時間を求め、それに応じ
てシャッターバルブ33の開閉度を設定する(n37→
n38→n39)。一方、タイマT1がタイムアップす
るまでに浮き上がりセンサ25a,25bの検出状態が
変化しなければシャッターバルブ33は全開のままとす
る。
【0114】ここで、前記タイマT1による計時時間
は、分離ファン31によるエアー圧(≒エアー吐出量)
がほぼ100%と見なしても差し支えない程度まで上昇
するのに必要な時間である。具体的な吹き付け圧は80
〜90%以上程度であり、80%〜90%程度以上の吹
き付け圧でエアーを吹き付けても浮き上がらない原稿束
の場合には、100%程度のエアーの吹き付けを行って
も過剰吹き付けの問題が生じることがないからである。
図15を参照すると、全開の状態で80%以上程度に達
するのは1200msec 後である。そこで、例えば前記
タイマTによる計時時間を1200msec 程度に設定す
る。すると、分離ファン31がオンしてから1200ms
ec 後にシャッターバルブ33の開状態が決定され、そ
の後直ちに給紙処理を開始することができるようにな
る。
【0115】すなわち、この例では、分離ファン31が
完全に立ち上がるまで(ほぼ3100μsec )待たなく
ても1200msec の時点で給紙を開始することがで
き、これによって、ファーストコピー時間を短縮でき
る。タイマTの計時時間は、分離ファン31が1200
msec から3100msec の間の適当な値に設定される。
なお、シャッターバルブ33の開閉度を求めるには、制
御例3と同様に、浮き上がりセンサ25a,25bが変
化したときまでの時間に基づき、図15を参照して必要
なエアー吹き出し圧(mmAq)を求める。そして、図17
に基づいて適切なステッピングモータ34のステップ数
を求める。図18は図17のテーブルをグラフ状に示し
たもので、エアー吐出量とシャッターバルブステップ数
との近似式を表したものである。
【0116】なお、図15では、100mmsec ごとのエ
アー圧を示しているが、この時間単位は適宜設定され、
例えば、50mmsec ごと程度にすると、より細かい制御
を行うことができる。その場合には、ステッピングモー
タ34のステップ数もより細かくすることが好ましい。
【0117】<制御例5> この制御例は先の制御例3に係る他の実施例である。
【0118】この例は、制御例4と同様に、予めシャッ
ターバルブ33を全開にしてエアーの吹き付けを行いな
がら分離ファン31を立ち上げてゆくものであり、さら
に、浮き上がりセンサ25a,25bの検出状態が変化
したときに、そのときの分離ファン31の周期(回転
数)を検出し、その回転数に応じてシャッターバルブ3
3の開度を設定する。
【0119】図21は分離ファン31の回転数と、エア
ー圧との関係を示しており、分離ファン31の回転数が
上がればエアー圧も上昇してゆく。ここで、シャッター
バルブ33を全開にした状態で、分離ファン31がある
回転数になったときに浮き上がりセンサ25a,25b
の検出状態が変化したものとする。このときのエアー圧
は、図21に基づいて容易に分かり、そのエアー圧が必
要なエアー圧となる。一方、必要なエアー圧が分かれ
ば、図17に基づいてシャッターバルブ33の開度(ス
テッピングモータ34のステップ数)を求めることがで
きる。したがって、浮き上がりセンサ25a,25bの
検出状態が変化したときの分離ファン31の周期を検出
すれば、シャッターバルブ33の開度を設定することが
可能となる。
【0120】図20はこの制御例の処理手順を示したフ
ローチャートである。
【0121】この処理手順において、n31′〜n3
6′、およびn39′は図19に示した処理と同様であ
り、シャッターバルブ33を全開にした状態で分離ファ
ン31をオンし、その後タイマTがタイムアップするま
での間に浮き上がりセンサ25a,25bの検出状態が
変化すれば、シャッターバルブ33の開度を適宜設定し
直す。ただし、このとき、浮き上がりセンサ25a,2
5bの検出状態が変化したときの分離ファン31の周期
に基づいてシャッターバルブ33の開閉度(ステッピン
グモータ34のステップ数)を設定する(n41→n4
2)。
【0122】このように、分離ファン31の回転数に基
づいてシャッターバルブ33の開閉度を設定すると、例
えば、ある程度続けて給紙処理を実行する場合に、分離
ファン31が停止しきらないうちに次の処理を開始した
ときでも正確な制御を行うことができる。すなわち、制
御例4の場合、分離ファン31がオンしてから浮き上が
りセンサ25a,25bの検出状態が変化するまでの時
間に基づいてシャッターバルブ33の開閉度を設定する
が、分離ファン31がオンする前に、慣性で回転してい
た場合、上記時間に基づいた制御では正確な制御を行う
ことができないことがある。この例では、そのような場
合にも正確な制御を行うことができる。 (iii)誤差補正 上記のように構成される給紙装置において、分離ファン
31の性能のばらつきや、シャッターバルブ33の開閉
度のばらつき、給紙装置の組み立て精度のばらつき等に
より、同じエアー吐出制御を実施しても、給紙装置間に
エアー吐出量のばらつきが生じることがある。そこで、
シャッターバルブ33の初期待機位置(原点)を補正
し、上記したエアー吐出量のばらつきを補正する。
【0123】給紙装置の分離ファン31は、シャッター
バルブ33の開閉状態の影響を受けて回転数が変動す
る。すなわち、密閉状態ではエアーの流れがないために
抵抗が少なく回転数は速くなるが、シャッターバルブを
開けるとエアーが流れて回転数が遅くなる(周期が長く
なる)。図22はシャッターバルブを全開にしたときの
周期と、シャッターバルブを全閉にしたときの周期との
関係を示しており、図示するようにシャッターバルブ3
3を全開にすると周期が長くなる。ここで、「全閉時の
周期/全開時の周期」の値は理論上は一定値となる。し
かし、上記したような分離ファン31の性能のばらつき
や、シャッターバルブ33の開閉度のばらつき等がある
ために、実際には一定値とならないことがあり、そのた
めにエアー吐出量がばらついてしまう。
【0124】そこでまず、次式によって個々の給紙装置
の分離ファンの回転量(%)を求める。
【0125】 回転量=(T0 /T442 /(T0AVG/T44AVG2 ×100 =(T0 /T442 /(2.60/3.06)2 ×100 =(T0 /T442 /0.72 ・・・ ただし、T0 :全閉時の周期 T44:全開時の周期 T0AVG:全閉時の周期(図22より、2.60) T44AVG :全開時の周期(図22より、3.06) この回転量と、エアー吐出量(エアー圧の出力率)とは
対応している。回転量に対応してエアー吐出量が変動す
るためである。そこで、該回転量をエアー吐出量に対応
させ、それに基づいて適切なシャッターバルブ開閉度を
求めることができる。図18はシャッターバルブ33の
開閉度とエアー吐出量との関係を近似式で表した結果を
示している。ここで、上記回転量は、シャッターバルブ
33が全開のときの状態を表しているため、全開(ステ
ップ数44)の場合の近似式に当てはめる。
【0126】 ステップ数X=(回転量(P44)−78)/0.5 ・・・ ここで求められるステップ数Yは、現在吐出されている
エアー量を、ステップ数に換算するとどの段階になるか
である。したがって、正常な全開状態のエアー量を得る
ためのステップ数は、 補正ステップ数Y=X−44 ・・・ を補正することで得ることができる。すなわち、補正ス
テップ数Yを閉じることによって、シャッターバルブ3
3の開閉度を補正できる。このような補正を行うこと
で、例えば、分離ファンの性能のばらつきやシャッター
バルブの開閉度のばらつき等により全開時のエアーの流
れ量、すなわち、原稿束に吹き付けられるエアー吐出量
が変動してしまうのを防止することができる。
【0127】例えば、分離ファンの回転が遅く回転周期
44が長くなるとエアー吐出量は小さくなる。このよう
な場合には、回転量が小さくなるためステップ数Xが小
さくなり、補正ステップ数Yはマイナス値となり、シャ
ッターバルブ33は開かれる方向に補正される。これに
より、原稿に吹き付けられるエアー吐出量が大きくなる
ように補正できる。
【0128】実際の制御手順例を説明する。図23はそ
の処理手順例を示したフローチャートである。
【0129】この例では、複写機本体の電源オン時に上
記補正処理を実行する。すなわち、電源がオンされてウ
ォームアップに入ると分離ファンを駆動し、分離ファン
が十分に立ち上がればその回転数を検出する(n51→
n52→n53→n54)。このとき、シャッターバル
ブ33は全閉状態である。次に、シャッターバルブ33
を全開状態にし(ステップ数44)、そのときの回転数
を検出する(n55→n56→n57)。そして、両検
出値に基づいて、上記の手順で補正ステップ数Yを求
め、原点を補正する(n58→n59→n60)。
【0130】なお、以上の実施例の説明においては、シ
ート原稿を給紙する場合について説明したが、給紙装置
としてはシート原稿に限られるものではない。つまりシ
ート状の複写用紙の給紙においても同様に実施できるこ
とは明白であり、複写装置のシート給紙にも限られるこ
となく、エアーを利用して積載されてシートを分離し、
該分離後のシートを給紙してなる給紙装置であればどの
ような装置においても実施できる。
【0131】
【発明の効果】第1の発明の給紙装置によれば、測距セ
ンサにより実際にシートが浮上した状態を距離として測
定し、その測定距離により浮上の状態を正確に把握でき
るため、精度の非常に高いエアーの吐出量を制御でき
る。そのため、1枚給紙を確実に行うことが可能にな
る。
【0132】また第1の発明の給紙装置において、測距
センサにて浮上状態を距離として測定できることから、
シートが決められた位置まで浮上させた状態での距離測
定にて、その浮上位置に維持できるため、1枚給紙をよ
り確実に行うことが可能になる。
【0133】第2の発明の給紙装置の構成によれば、フ
ァンの動作開始と同時にシート束に対してエアーの吐出
が開始されるため、特に、必要なエアー吐出量が少ない
場合には、早い段階でエアー吐出量を決定することがで
きる。すなわち、ファンを十分に立ち上げてからシャッ
ターを開く制御に比べて、必要なエアー吐出量の決定を
早い段階で行うことができ、その結果、最初のシートの
給紙タイミングを早くすることができる。
【0134】
【0135】また、シートの浮上状態の検出手段複数
個設けることで、載置されるシートのカールやその田の
シートの状況を検出でき、この状況も加味したエアー吐
出量の制御が可能となり、無駄のない吐出量を設定でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給紙装置を備えるRDHの概略構成を
示した図である。
【図2】同給紙装置の平面構成を示した図である。
【図3】本発明の給紙装置を構成するエアー吐出部の詳
細を示すもので、(A)はエアー吐出を行うノズルの配
置状態を示す断面図、(B)はエアー吐出を行うノズル
の形状を示す部分を断面図である。
【図4】請求項1の実施例に係る処理手順を示したフロ
ーチャートである。
【図5】同処理手順を実行した場合のエアー吐出量の変
動状態例を示した図である。
【図6】本発明のシートの浮上状態を検出するためのマ
イクロスイッチに代わる光学的検出手段であるセンサの
一例を示すもので、(A)は側面図、(B)は正面図で
ある。
【図7】本発明のシート浮上状態を検出するためのセン
サの他の例を示すもので、測距センサの構造を示す断面
構造図である。
【図8】上記図7の測距センサの等価回路図である。
【図9】本発明にかかる距離測定の原理を説明するため
の模式図である。
【図10】本発明による給紙装置を制御すると共に測定
センサによる距離測定の制御を含む制御ブロック図であ
る。
【図11】浮き上がりセンサの検出状態に応じたエアー
吐出量の設定例を示したテーブルを示した図である。
【図12】請求項2の実施例に係る処理手順を示したフ
ローチャートである。
【図13】請求項3の実施例に係る処理手順を示したフ
ローチャートである。
【図14】同処理手順を実行した場合のエアー吐出量の
変動状態例を示した図である。
【図15】分離ファン起動時のエアー吐出量(エアー
圧)の状態を示したテーブルを示した図である。
【図16】同テーブルをグラフ状にした図である。
【図17】エアー吐出量とシャッターバルブの開閉ステ
ップ数との関係を示したテーブルを示した図である。
【図18】同テーブルをグラフ状にし、エアー吐出量と
シャッターバルブステップ数との近似式を表した図であ
る。
【図19】請求項3の第2の実施例に係る処理手順を示
したフローチャートである。
【図20】請求項3の第2の実施例に係る処理手順を示
したフローチャートである。
【図21】分離ファンの回転数とエアー吐出量(エアー
圧)との関係を示すテーブルを示した図である。
【図22】シャッターバルブの開閉度を変えたときの、
分離ファンの回転数およびエアー吐出量(エアー圧)の
変動状態を示したテーブルを示した図である。
【図23】シャッターバルブ等の補正処理に係る処理手
順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 給紙装置 2 給紙吸引部 3 分離エアー吐出部 25a,25b 浮き上がりセンサ 31 分離ファン 32 ダクト 33 シャッターバルブ 34 ステッピングモータ 40 CPU 50 測距センサ 50a 発光素子 50b 受光素子 250 光学的センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 1/00 - 3/68

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート束の先端エアーを吐出し、個々の
    シートを分離した後、シート束より一枚づつシートを給
    送する給紙装置において、 前記シート束の下面のシート載置部に載置され、浮き上
    がり状態を検出するために配置位置から載置部に載置さ
    れたシートの最下部までの距離を測定する測距センサ
    と、 エアーを前記シート束先端に吐出する吐出手段と、 前記吐出手段によるエアー吐出によりシートを浮上させ
    前記測距センサの測定距離が所定値になるように上記吐
    出手段のエアー吐出量を制御する吐出量制御手段と、
    備えたことを特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】前記測距センサは、吐出手段によるエアー
    吐出前の状態で載置されたシートまでの距離Lを測定し
    てなり、 前記吐出量制御手段は、エアー吐出後の前記測距センサ
    にて測定した距離L2との差が、予め決められた浮上距
    離ΔLsになれば、そのエアー吐出量を維持することを
    特徴とする請求項1記載の 給紙装置。
  3. 【請求項3】シート束の先端に対してエアー吐出を行う
    ことで個々のシートを分離した後、前記シート束より一
    枚づつシートを給送する給紙装置において、 前記エアー吐出を行う手段として、ファン、ファンから
    シート束の先端へ通じるダクト、および、ダクト内に設
    けられエアー通路を段階的に開閉するシャッターを備え
    るとともに、 前記シート束の下面のシート載置部に載置され、シート
    載置部からのシートの浮き上がり状態を検出する検出手
    段と、 前記シャッターを開いた状態で前記ファンの回転を開始
    することで、エアー吐出量を徐々に変動させる手段と、 前記ファンの回転開始後に、前記検出手段によって検出
    されるシート束の浮き上がり状態が変化したとき、その
    ときのエアー吐出量を維持すべく、前記シャッターの開
    閉段階を設定する手段と、 を備えたことを特徴とする給紙装置。
  4. 【請求項4】浮き上がり状態を検出するための検出手段
    を複数個配置し、該各センサによる検出状況に応じてシ
    ートのカール状況等を検出し、該シートのカール状況を
    も加味して吐出量の制御を行なうことを特徴とする請求
    項3記載の給紙装置。
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