JP3086461U - 搬送装置および走行体 - Google Patents

搬送装置および走行体

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JP3086461U JP2001007892U JP2001007892U JP3086461U JP 3086461 U JP3086461 U JP 3086461U JP 2001007892 U JP2001007892 U JP 2001007892U JP 2001007892 U JP2001007892 U JP 2001007892U JP 3086461 U JP3086461 U JP 3086461U
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昇司 久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床上に搬送経路を有する搬送装置を安価に提
供するとともに、全体を小型にしつつ搬送が十分に可能
な搬送装置を提供することであり、加えて、上記搬送装
置の使用に適する走行体をも提供する。 【解決手段】 搬送装置Aは、搬送レール1、走行体
2、駆動伝達手段3および荷物積載手段4とを備えたも
のである。走行体は、搬送レール内を転動して移動する
ものであり、走行車輪5と走行本体6とで構成され、走
行本体は走行車輪に支持されている。この走行体には、
揺動部材61と、この揺動部材に突設された係止部材6
2とが設けられており、この揺動部材の揺動によって係
止部材が駆動伝達手段を構成するチェーンのペンダント
32,33を係止する。また、走行体に設けられる荷物
積載手段には、荷物積載トレイ43が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、搬送装置に関するものであって、特に、搬送荷物を積載しつつ床上 に敷設されたレールに沿って搬送できる搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、加工工場や塗装工場などにおいて、加工途中の製品を搬送する場合には 、その工程の応じて加工または塗装の場所が異なるため、当該場所までの間、何 らかの手段により当該製品を搬送するための搬送装置が設けられており、一般的 にはコンベア、吊り下げ搬送装置または床上搬送装置などが使用されていた。コ ンベアは、ローラベアリングを並列に設けたものであって、駆動装置を備えず、 大型製品のみならず小型製品をも当該コンベアによって手動で移動させるように 構成されていた。この種の搬送装置は加工ラインを頻繁に変更するような工場に は都合がよいものの、塗装工場等にあっては、塗装面に接触する可能性のあるコ ンベアは不向きであり、当該塗装面を浮上させることのできる吊り下げ搬送装置 が使用されていた。しかし、吊り下げ搬送装置は、駆動装置および搬送レール等 が、搬送すべき製品の情報に配置されることとなるため、搬送途中において、当 該駆動装置等の作動により微細な埃等が落下することがあり、床上搬送装置が望 まれていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、床上搬送装置は、床上に敷設されるレールに沿って移動する移 動体を設けるとともに、この移動体の上部に塗装された製品を載置して搬送する ものであるため、当該重量を支えるために十分な大きさまたは剛性を有する移動 体を設けなければならず、吊り下げ搬送装置に比較して装置全体が高価にならざ るを得なかった。即ち、吊り下げ搬送装置の場合は、製品を移動体によって搬送 される際、移動体に引っ掛けられるトレイが、搬送すべき製品を吊り下げるため に必要な強度を有するように設けられていれば十分であるが、床上搬送装置の場 合は、搬送すべき製品の重量によって、移動体が転倒などをしない程度に十分な 強度が要求されるものであった。
【0004】 また、上記のように強度に重点をおいた場合は、各部材のそれぞれが大型化す ることとなり、移動体に細かな移動をさせることが困難となり、これにより敷設 するレールの状態も制限され、また、所望の経路に沿ったレールの敷設が難しく なるものであった。
【0005】 そこで、本考案は、上記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とする ところは、床上に搬送経路を有する搬送装置を安価に提供するとともに、全体を 小型にしつつ搬送が十分に可能な搬送装置を提供することであり、加えて、上記 搬送装置の使用に適する走行体をも提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案は、床上に搬送経路を構成する搬送レールと、上記搬送レール 内を移動する走行体と、この走行体に駆動力を伝達する駆動伝達手段と、上記走 行体に立設される支柱によって支持されてなる荷物積載トレイとを備えた搬送装 置であって、上記走行体は、上記搬送レール内を転動して移動する走行車輪と、 該走行車輪に支持されつつ該走行車輪の転動によって移動する走行本体と、該走 行本体に設けられた揺動部材と、該揺動部材に突設された係止部材と、上記走行 本体に立設され搬送荷物を積載する積載手段とを有し、上記駆動伝達手段は、上 記搬送レールに平行して配設される少なくとも1本の駆動レールと、駆動力を付 与されて該駆動レール内を移動する連続チェーンと、上記駆動レール外方に突出 する該チェーンの複数のペンダントとを有し、上記走行本体に設けられた揺動部 材が所定の状態まで揺動するとき、上記係止部材が上記チェーンのペンダントを 係止し、該ペンダントが直接係止部材に駆動力を付与してなることを特徴とする 搬送装置を要旨とする。
【0007】 そして、前記走行体には、前記搬送レールの内部底面において転動する走行車 輪と、走行本体を該搬送レールの外方上部に支持する支持部材とが備えられてお り、また、上記搬送レールには、上記走行体の走行車輪が転動することができる 平面部と、上記支持部材の移動を許容する走行溝とが備えられていることにより 、走行体を搬送レール内で確実に走行させ得る。
【0008】 上記の場合、前記係止部材は、前記揺動部材の揺動により昇降可能な係止部材 であって、上記揺動部材が上記係止部材を上昇させるような揺動をするとき、上 記チェーンのペンダントが、該係止部材に当接するとともに上記揺動部材に対し て上記係止部材を上昇させる方向に付勢することにより駆動力を伝達するように 構成されてなることが好ましい。
【0009】 さらに、前記走行体は、二種類の異なる揺動部材と、それぞれに突設される係 止部材とを備えた走行体であり、該係止部材は、水平に突設された棒状部材で構 成され、上記第一の揺動部材が揺動するとき第一の係止部材がチェーンのペンダ ントの移動域まで移動し、該係止部材が前記チェーンのペンダントに当接されて 係止し、第二の揺動部材が揺動するとき第二の係止部材がチェーンのペンダント の移動域まで移動し、チェーンのペンダントを上記第一および第二の係止部材の 中間に配置させるように構成してなり、上記走行体が水平方向または上り傾斜を 走行するとき第一の係止部材が上記チェーンのペンダントに係止し、下り傾斜を 走行するとき第二の係止部材が上記チェーンのペンダントに係止するように構成 することも可能である。
【0010】 この場合、前記第一および第二の係止部材は、前記第一および第二の揺動部材 の揺動により昇降可能な各係止部材であって、上記各揺動部材が上記各係止部材 を上昇させるような揺動をするとき、上記チェーンのペンダントが、該各係止部 材に当接するとともに上記各揺動部材に対して上記各係止部材を上昇させる方向 に付勢することにより駆動力を伝達するように構成することが好ましい。
【0011】 また、前記搬送レールは、走行本体に設けられた揺動部材の揺動を操作する案 内レールが併設されてなる搬送レールであり、上記案内レールは、上記第二の揺 動部材に設けられた第二の係止部材の一部に摺接して案内するとともに、該係止 部材が案内レールによって案内され揺動部材が揺動するとき該係止部材の一部が チェーンのペンダントの当接を許容するように構成するものであってもよい。
【0012】 なお、上記のような考案においては、走行体が、それぞれ揺動部材の揺動によ ってチェーンのペンダントへの係止およびその解除により個別に走行可能に構成 するとともに、単一の搬送レールに、複数の走行体を同時に走行できるように配 置することも可能である。
【0013】 一方、走行体にかかる本考案は、請求項1記載の搬送装置に使用する走行体で あって、搬送レール内を転動して移動する複数の走行車輪と、上記走行車輪に支 持されつつ該車輪の移動によって走行可能な走行本体と、上記走行車輪のそれぞ れが上記走行本体を支持する支持部材と、上記走行本体に設けられた揺動部材と 、該揺動部材に突設された係止部材と、上記走行本体に立設され搬送荷物を積載 する積載手段とを備え、上記揺動部材は、走行本体の走行方向前端付近において 揺動自在に軸支され、該揺動部材の先端は上記走行本体から外方に突出してなる 揺動部材であることを特徴とする走行体を要旨としている。
【0014】 この場合、前記揺動部材は、係止部材が上方へ移動するように付勢され、係止 部材が上昇するときチェーンのペンダントに当接するように構成することが好ま しい。
【0015】 また、走行体にかかる本考案は、請求項2記載の搬送装置に使用する走行体で あって、搬送レールの底面を転動する複数の走行車輪と、該走行車輪に支持され つつ該走行車輪の移動によって走行可能な走行本体と、上記走行車輪のそれぞれ が上記走行本体を支持する支持部材と、該各支持部材の近傍で搬送レールの走行 溝内側に当接しつつ転動する転動部材と、上記走行本体に設けられた揺動部材と 、該揺動部材の一端に突設された棒状の係止部材と、上記走行本体に立設され搬 送荷物を積載する積載手段とを備え、上記係止部材の一方が案内レールに当接し て上記揺動部材の揺動を操作されてなることを特徴とする走行体をも要旨として いる。
【0016】 さらに、走行体にかかる本考案は、請求項4ないし6のいずれかに記載の搬送 装置に使用する走行体であって、搬送レールの底面を転動する複数の走行車輪と 、該各走行車輪に支持されつつ該各走行車輪の移動によって走行を可能にされて なる走行本体と、上記各走行車輪のそれぞれが上記走行本体を支持する複数の支 持部材と、上記搬送レールの走行溝内側に配置され該各支持部材に転動可能に設 けられた複数の転動部材と、該走行本体の先端から前方外方に一部を突出しつつ 設けられた第一の揺動部材と、該第一の揺動部材の突出端に設けられた回動自在 な第一の錘部材と、該第一の揺動部材他端付近に突設された棒状の第一の係止部 材と、上記第一の揺動部材から所定間隔を有して設けられた第二の揺動部材と、 該第二の揺動部材の一端付近に上記第一の係止部材と同様に突設されてなる第二 の係止部材と、該係止部材を設けた揺動部材端部付近に設けられた第二の錘部材 と、上記走行本体に立設され搬送荷物を積載する積載手段とを備え、上記第二の 係止部材の一部が案内レールに摺接して上記第二の揺動部材の揺動を操作されて なることを特徴とする走行体を要旨とするものである。
【0017】 この場合、前記第二の揺動部材は、他端を回動自在に軸支され、上記第二の係 止部材を昇降自在に設けてなる回動部材で構成することができる。そして、前記 走行本体は、複数に分割されてなるとともに、それぞれを一列に連結することに より走行本体を構成することができる。
【0018】 また、前記走行本体を支持する支持部材は、軸線を上下に配置してなる回動軸 により構成された支持部材であり、前記走行車輪は、前記走行本体の下部におい て該走行本体の両側に配置される2個の車輪が一体的に構成されてなり、上記支 持部材によって回動自在に軸支されてなる走行車輪であり、該走行車輪は上記支 持部材の軸線回りに回動を許容されつつ上記走行本体を支持するように構成され てなることが好ましい。
【0019】 そして、前記走行本体は、その側面に回動自在に軸支される板状のストッパを 備えた走行本体であって、該走行本体が搬送レールに沿って走行するとき、上記 ストッパの下端の一部が該搬送レールの上部端面に摺動するとともに、該ストッ パの回動軸から下端縁までの長さを回動軸から走行レールまでの距離よりも長く 設け、走行本体が逆走するとき該下端縁が搬送レールの上端面に当接して該逆走 を停止させるように構成することが好ましい。
【0020】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。搬送装置にかかる考案の 第一の実施形態は、図1に示すように、所定の搬送経路に従って敷設される搬送 レール1と、この搬送レール1に沿って移動する走行体2と、この走行体2に駆 動力を付与するための駆動伝達手段3と、走行体2に設けられる荷物積載手段4 とで構成されている。そして、上記走行体2は、搬送レール1の内部に配置され て走行および姿勢維持のために必要な走行車輪5と、この走行車輪5によって支 持され、かつ上記搬送レール1の上方において移動する走行本体6とで構成され 、上記荷物積載手段4は、この走行本体6に設けられているものである。各部の 詳細を以下に説明する。
【0021】 搬送レール1は、断面方形の筒状に形成され、内部の底面には、走行車輪5が 走行できる走行面11が構成されている。また、この搬送レール1の上面には長 手方向に沿って連続する走行溝12が設けられており、走行車輪5が走行本体6 を支持するための支持部材7を通過させることができるようになっている。そし て、上記走行溝12の両側は、搬送レール1の上面の一部が残存する平面部13 ,14が構成され、上記走行溝12と同様に搬送レール1の長手方向に沿って連 続している。この平面部13,14は、搬送レール1の内側においても平面形状 が維持されており、上記走行面11との間で一定の間隙を有しており、この間隙 内を上記走行車輪5が通過するように構成されているのである。
【0022】 走行体2は、既述のように、走行車輪5が走行本体6を支持しつつ、一体的に 構成されたものであって、搬送レール1の内部を走行する走行車輪5と、搬送レ ール1の上方を移動する上記走行本体6とを連結する支持部材7が設けられ、こ の支持部材7が上記走行本体6を支持するものである。上記走行車輪5は、単一 の走行本体6に対して複数ヶ所に設けられ、また、それぞれに支持部材7が連結 されており、これら複数の走行車輪5および支持部材7が走行本体6に作用する 積載荷物等の重量を分散して支持ものであるとともに、走行本体6の姿勢を安定 させるものである。
【0023】 ここで、走行車輪5は、図2に示すように、2つの車輪51,52が同一の軸 53によって所定の間隔を有しつつ回動自在に軸支されており、搬送レール1の 内部において、上記両車輪51,52が走行面11の幅方向に上記所定間隔の離 れた位置に配置され、上記搬送レール1の走行面11と平面部13,14との間 で走行が許容されるものである。
【0024】 一方、支持部材7は、図3に示すように、上記車輪51,52の回動軸53に 固着されつつ上記走行本体6に連結されており、この走行本体6との連結は、当 該支持部材7の軸回りへの回動が許容されている。即ち、支持部材7は1本の円 柱形状に構成されるとともに、先端付近が走行本体6に嵌入されて、軸回りの回 動が許容されつつ、先端が引っ掛かって離脱が防止されているのである。また、 上記支持部材7には、走行体2の走行方向に沿って、当該支持部材7の両側に2 個の転動部材71,72が回動軸の軸線を鉛直方向に向けつつ設けられており、 かつ、走行体2を搬送レール1に配置させ、走行車輪5を走行面11の表面に載 置したとき、上記転動部材71,72が搬送レール1の走行溝12の中間に配置 される高さに調整されている(図1,図2)。従って、走行車輪5が走行面11 を走行するとき、転動部材71,72の転動部表面は、走行溝12の両側に構成 される平面部13,14の端縁に対向して配置され、当該転動部表面が当該端縁 に当接するとき、転動部が転動して、当該当接による摩擦抵抗を軽減するととも に、走行体2を走行溝12に沿って走行できるように方向修正することができる ようになっている(図1)。
【0025】 即ち、支持部材7に対し、転動部材71,72が直接設けられていること、お よび、走行車輪5を構成している車輪51,52の回動軸53が固着されている ことから、図4に示すように、搬送レール1の湾曲に伴い走行溝12が湾曲する 場合、2個の転動部材71,72のうちいずれか一方が(若しくは双方が)、走 行溝12の片側端縁に当接し、この当接によって2個の転動部材71,72の軸 間方向が走行方向とは異なる方向を向くようになる。そして、このとき、両転動 部材71,72の軸間方向の向きに沿って支持部材7が回動し、この回動に伴っ て、車輪51,52の回動軸53が角度を変更することになるのである。このよ うに、走行体2が湾曲する搬送レール1に沿って走行する際、転動部材71,7 2が走行溝12に従って軌道を調整され、車輪51,52が転動する方向を上記 湾曲する曲線の接線方向に合致させることができるものである。この接線方向に 沿った車輪51,52の転動により、搬送レール1の内部における走行車輪5の 走行、および、走行体2の走行を円滑にすることができるものである。
【0026】 走行本体6は、図1において示したように、その上部に揺動部材61が設けら れ、この揺動部材61の一端には、係止部材62が水平な方向に突設されている 。そして、揺動部材61の揺動に伴って上記係止部材62が昇降可能になってお り、当該係止部材62が上昇するとき駆動伝達手段3との係止が可能となり、ま た、下降するとき当該駆動伝達手段3との係止を解除するものである。
【0027】 ここで、図5に示すように、上記揺動部材61は、走行本体6の進行方向先端 付近において、揺動軸63により軸支されており、この揺動軸63のさらに前方 には、揺動部材61の揺動を左右する錘部材64が設けられている。この錘部材 64の先端には、ローラ状に成形されたローラ部材65が設けられており、その 中心が回動軸66によって軸支されている。そして、このローラ部材65の表面 は、当該揺動部材61の先端において一部分を露出させて設けられている。この ように上記揺動部材61は、錘部材64の重量によって揺動軸63を中心に回動 するのであるが、先端の錘部材64の一部が走行本体6の先端に当接することに よって、その回動が停止され、一方、反対方向への回動は、他端の一部が走行本 体6の上部に当接して停止され、上記の範囲内において揺動部材61の揺動が許 容されているのである。
【0028】 従って、上記揺動部材61は、通常状態の場合、錘部材64の重量により、先 端が下降する方向に、かつ揺動が許容される位置まで揺動し、係止部材62を所 定の高さまで上昇させているが、この錘部材64を持ち上げることによって、上 記揺動部材61は逆の方向に揺動されることとなり、係止部材62を下降させる こととなる。このような逆向きの揺動をさせるものとしては、例えば、図5およ び図6に示すような、走行本体6の後尾に設ける緩衝部材8がある。この緩衝部 材8は、走行本体6の後端付近上部から搬送レール1の上面付近に至る斜状の板 部材で構成されており、同種の走行体2が同一搬送レール1を走行している場合 に、後続の走行体2が衝突する際の衝撃を緩和するとともに、斜状平面が上記揺 動部材61の錘部材64を上方に案内し、この錘部材64の上昇によって係止部 材62を下降させることができるものである。この下降により、係止部材と駆動 伝達手段との係止が解除され、後続の走行体2が停止するものである。なお、こ のような前後に連続する走行体同士の衝突によらない場合でも、所望の場所で走 行体2を停止させる際には、上記のように揺動部材61の錘部材64を持ち上げ ることができる緩衝部材と同種の部材を搬送レール1に設置することにより可能 となる。
【0029】 駆動伝達手段3は、図1において示したとおり、上記搬送レール1に平行な駆 動レール31と、この駆動レール31の内部を移動する連続チェーン(図示せず )と、このチェーンから駆動レール31の外方に突出するペンダント32,33 ,・・・とで構成されている。このペンダント32,33,・・・は、上記図示 せぬチェーンの一部として構成されるものであって、本実施形態では、200m mのピッチで設けられている。駆動レール31は、図示のごとく、搬送レール1 と所定の間隔を有しつつ平行に維持するため、保持部材9によって部分的に接合 されて保持されており、連続チェーンは、図示せぬ駆動装置によって駆動力が伝 達され、装置Aの稼動中は常に上記駆動レール31の内部を移動している。そし て、上記ペンダント32,33,・・・は、上記連続チェーンの移動に伴って、 装置Aの稼動中は常に移動し、駆動力が供給されることとなるものである。
【0030】 また、上記駆動レール31には、その長手方向に沿って連続する溝部35が構 成され、この溝部35からペンダント32,33,・・・を外方に突出させるこ とができるのである。そして、上記各ペンダント32,33,・・・は、上記溝 部35に沿って移動することとなるため、これらのペンダント32,33,・・ ・と走行体2との相対的な位置関係を一定に維持させることができるのである。 なお、上記各ペンダント32,33,・・・の先端は、図示のとおり、円弧状に 成形されている。これは、前記係止部材62が昇降することによって、当該係止 部材62が各ペンダント32,33,・・・との係止およびその解除をするが、 その際に各ペンダント32,33,・・・の先端部が係止部材62に接触するこ とを回避するためである。このことは、係止部材62が揺動部材61の揺動によ って下降する際に、揺動軸63を中心に弧状を描きつつ下降することとなるため 、このときの下降を円滑に行い得るように構成したものである。なお、同様の効 果を得ることができれば、先端の形状を斜状にするものでもよい。
【0031】 ここで、揺動部材61による係止部材62の操作は次のとおりである。即ち、 前述のとおり、走行本体6に設けられた揺動部材61は、通常の場合、錘部材6 4の重量によって当該錘部材64の側が下降する方向に揺動する。このとき、係 止部材62は、上記錘部材64とは逆に上昇することとなり、所定の間隔を有し て移動する上記ペンダント32,33,・・・のいずれかが、当該係止部材6に 当接し、上記ペンダント32,33,・・・の進行方向に押され、これによって 駆動力を付与されて前進するのである。このとき伝達される駆動力は、ペンダン ト32,33,・・・および係止部材62を介して揺動部材61に伝達される。 そして、このときの駆動力は揺動部材61に対し、係止部材62を上昇させるよ うな揺動方向へ作用することとなるが、既に揺動部材61の一部が走行本体6の 一部に当接して停止しているため、上記のような揺動ができず、その結果として 、各ペンダント32,33,・・・が駆動レール31に沿って移動する方向への 駆動力が、当該係止部材62を介して走行体2に伝達されることとなるのである 。
【0032】 なお、荷物積載手段4は、走行本体6に立設された支柱41と、この支柱41 に連続されつつ上端に所定面積の積載部42を有する荷物積載トレイ43とで構 成されるものである。荷物積載トレイ43は、上記支柱41との連結を容易にす るための連結部44が設けられている。そして、この荷物積載トレイ43は、搬 送すべき荷物Bに応じて適宜変更が可能となっており、この交換のために、上記 連結部44の支柱41との着脱が可能となっている。
【0033】 次に、本実施形態の作動態様について説明する。本実施形態は、上記のような 構成であるから、図1において示したとおり、走行体2を搬送レール1に設置す る。このとき、走行体2の走行車輪5を搬送レール1の走行面11に載置するよ うに、当該搬送レール1に設置することにより、走行車輪5と走行本体6との間 を連結する支持部材7が走行溝12の間に配置されることとなる。また、この場 合、支持部材7に設けられた転動部材71,72は、走行溝12を構成する両側 平面部13,14の端縁に接近しつつ配置されることとなる。
【0034】 また、搬送すべき物品に最適な荷物積載トレイ43を支柱41に装着し、搬送 荷物の搬送を準備する。ここで、荷物積載トレイ43は、図示のような大型の荷 物を搬送する場合は、外枠部を有しない荷物積載トレイ43を使用することとな るが、小型の荷物または部品等を搬送する場合は、外枠を備えたケース状の荷物 積載トレイ43を使用することができる。
【0035】 上記のように、各部の装着および事前の準備を終了すると、駆動伝達手段3を 始動することにより、走行体2の走行を開始することとなる。このとき、走行本 体6に設けられている揺動部材61は、錘部材64によって係止部材62を上昇 した状態になっており、駆動伝達手段3が始動してペンダント32,33,・・ ・のいずれかが係止部材62に当接したとき、当該係止部材62がペンダント3 2,33,・・・を係止して、駆動力を付与されることとなる。
【0036】 上記の走行体2は、駆動伝達手段3からの駆動力の付与を受けて、独立して走 行するものであり、同一の搬送レール1に同種・複数の走行体2を設置すること が可能である。この場合、各走行体2の走行本体6は、それぞれが揺動部材61 を備えているため、各走行本体6の係止部材62が個別に昇降して走行または停 止が操作されるものである。そこで、複数の走行体2を同一の搬送レール1に沿 って走行させる場合は、走行体2の後尾に緩衝部材8を備えた走行体2(図6) が使用される。即ち、複数の走行体2が同時に走行する搬送レール1においては 、先行する走行体2が停止しているにもかかわらず、後続の走行体2が駆動伝達 手段3から駆動力を付与されて走行する際には、当然、両走行体2は衝突するこ ととなるが、この場合、走行体2の後尾に設けた緩衝部材8によって、上記衝突 時の衝撃を斜め方向に逃がすとともに、走行体2の先端に設けた揺動部材61の 錘部材64を上記斜め方向に沿って押し上げることができるため、当該揺動部材 61を回動させて係止部材62を下降させることができるのである。そして、こ の係止部材62の下降により、後続の走行体2は駆動力の付与を受けられなくな り、後続の走行体2が先行する走行体2の後尾において、衝突した状態(揺動部 材61が揺動した状態)で停止するのである。
【0037】 また、上記のように複数の走行体2を同一の搬送レール1に沿って走行させる 場合、順次走行され荷物が搬送されることとなるが、このとき、所定の場所(搬 送レール1の途中)において、人為的に上記走行体を停止させようとする場合( 搬送荷物の積み下ろしのために一旦停止させるなどの場合)は、揺動部材61の 係止部材62をペンダント32,33,・・・から強制的に下降させるとともに 、係止部材62の延長部分67を係止させることによって、当該係止位置におい て走行体2を停止させることが可能となる。即ち、図7に示すように、停止装置 9によって走行体2の走行を停止させることができるのである。この停止装置9 は、レバー91の操作によって案内部材92と停止部材93が昇降するものであ り、両部材92,93を下降させて走行体2を停止させ、搬送荷物の積み下ろし 作業を終了した後、上記レバー91を操作して、両部材92,93を上昇させる ことによって、走行体2を再び走行させることができるのである。
【0038】 なお、走行体2が停止装置9によって停止する際、または、先行する走行体2 に衝突して停止する際には、当該停止時における衝撃の反作用として、走行体2 が後方に若干戻る場合が考えられる。このような場合、一旦は係止部材62が下 降して係止を解除したものの、再び揺動部材61が復元して係止部材62を上昇 させることとなるため、再度走行を開始することとなってしまう。この走行再開 による不都合は、先行の走行体2と衝突した後続の走行体2が逆走したときに顕 著となる。即ち、先行の走行体2に衝突したとき、走行体2の後尾の緩衝部材8 によって揺動部材61が揺動し、係止部材62を下降させることができるために は、所定以上の慣性力が必要となるが、走行体2が逆走した後の走行開始直後で は、十分な慣性力を持って緩衝部材8に衝突することができず、その結果として 、係止部材62がペンダント32,33,・・・を係止する状態を維持すること となる。そのため、先行の走行体2を同時に走行させることとなるか、または、 上記係止部材62若しくはペンダント32,33,・・・を破損させる結果とな ってしまうおそれがあった。
【0039】 そこで、この逆走を停止させるためには、図8に示すようなストッパ95を使 用することにより、当該逆走を防止することができるものである。このストッパ 95は、その一部が走行本体6の側面において回動自在に軸支されており、この 軸支位置から搬送レール1の平面部13,14までの距離よりもストッパ95の 下部先端までの距離96を長くした部分97を有している。しかも、この長手部 分97は、走行体2の前進方向に対して後方に配置され、かつ、ストッパ95の 上部には、錘98が設けられており、常に、ストッパ95の下端の一部99が搬 送レール1の平面部13,14に当接するように重量が付加されて設けられてい る。従って、走行体2が通常の方向(図中矢印方向)走行する際は、ストッパ9 5の下端の一部99が平面部13,14に摺接するのである。なお、このストッ パ95は、走行体2の両側にそれぞれ設けられているので、走行体2が逆走する (図中矢印の反対方向へ移動する)場合、当該走行体2の両側において同時にス トッパ95が機能することとなるのである。
【0040】 次に、第二の実施形態について説明する。第一の実施形態は、水平面上での搬 送を前提としており、搬送レール1が上下に傾斜する場合は、第二の実施形態に よる必要がある。正確に述べるならば、上り傾斜においては上記第一の実施形態 を使用することができるが、下り傾斜の際には、走行体2が駆動伝達手段3によ らずして、その自重により走行することとなり、走行体2の速度が加速するなど によって、安定した搬送状態を提供できないことがあった。そして、搬送レール 1に上り傾斜を設ければ、どこかに下り傾斜を設けなければならず、搬送レール 1を上下に傾斜する場合を一括して第二の実施形態で対応させることとしたので ある。
【0041】 そこで、第二の実施形態は、第一の実施形態に次に示す部材を付加したもので ある。即ち、本実施形態は、図9に示すとおり、走行本体6の上部において、上 記揺動部材61のほかに第二の揺動部材(または回動部材、以下同じ)161を 設け、搬送レール1に併設されて、上記第二の揺動部材161に突設される第二 の係止部材162の昇降を案内する案内レール101を設けたものである。
【0042】 上記第二の揺動部材161は、先端に係止部材162が水平方向に突設されて おり、他端は、走行本体6の上部において回動自在に軸支されている。そして、 走行本体6から外方に突出する係止部材162が上記案内レール101に当接す ることによって、その高さが上下するようになっているのである。従って、上記 案内レール101により高い位置に係止部材162を案内するときは、係止部材 162が既述のペンダント32,33,・・・を係止できる状態となるのである 。また、上記案内レール101が係止部材162を低い位置に案内する場合、お よび、案内レール101が係止部材162に当接するまでの高さに配置されてい ない場合は、係止部材162がペンダント32,33,・・・を係止することが できない状態となる。
【0043】 そして、上記のような第二の揺動部材161の係止部材162による係止は、 下り傾斜においての係止である。即ち、この第二の揺動部材161の係止部材1 62が上昇するような揺動方向は、第一の実施形態における揺動部材61の揺動 方向と逆向きとなるように構成している。これは、上記第一実施形態における揺 動部材61と同一方向へ揺動する場合、または、同じ揺動部材61により下り傾 斜の係止をさせる場合、ペンダント32,33,・・・による駆動力は、揺動部 材61が下降する方向に作用することとなり、当該駆動力が伝達できないことと なるためである。
【0044】 また、図10に示すように、上記の第二の揺動部材161により昇降する係止 部材162が上昇して係止できる位置は、前記第一実施形態における係止部材6 2からペンダント32,33,・・・の大きさに相当する分だけ離れた場所とな るように調整されている。これは、水平方向および上り傾斜方向への移動は、第 一の実施形態と同様に第一の実施形態における揺動部材61によって駆動され、 下り傾斜の場合にのみ第二の揺動部材161を作用させるのである。従って、案 内レール101により第二の揺動部材161を揺動させ、第二の係止部材162 を上昇させるときには、まだ第一の実施形態における係止部材62が係止してい る状態であり、走行体2が下り傾斜によりペンダント32,33,・・・による 駆動力を受けることなく走行できる状態となった際、上記走行体2の滑落を防止 すべく第二の係止部材162をペンダント32,33,・・・に当接させるので ある。
【0045】 本実施形態は、上記のような構成であるので、搬送レール1が下り傾斜を構成 する以前において、予め案内レール101を配置させておくことにより、搬送レ ール1に沿って走行する走行体が当該案内レール101に到達したとき、走行本 体6に設けられた第二の揺動部材161の第二の係止部材162が当該案内レー ル101によって案内され、当該第二の係止部材162がペンダント32,33 ,・・・を係止できる高さにまで上昇することとなる。そして、走行体2が下り 傾斜に達すると、走行体2が自重により自走するため、第一の係止部材62がペ ンダント32,33,・・・から離れることとなる(図10)。その際、当該ペ ンダント32,33,・・・の直後において上昇している第二の係止部材162 が当該ペンダント32,33,・・・に当接することとなり、自走する走行体2 の下り傾斜方向の速度を制限することとなる。
【0046】 このように、自重により自走する走行体2をペンダント32,33,・・・に 係止することによって、当該走行体2が自走する速度を減速させることができる とともに、ペンダント32,33,・・・の搬送速度に合わせて下り傾斜を走行 させることができるものである(図10)。そして、上記案内レール101は、 下り傾斜が終了する地点において、第二の係止部材162を案内する高さが徐々 に下降し、最終的に、走行体2は、案内レール101による案内から開放される のである(図9)。こうして、案内レール101によって下降された第二の係止 部材162はペンダント32,33,・・・との係止を解除し、走行体2による 自走が終了することにより再び第一の係止部材62にペンダント32,33,・ ・・が当接し、当該ペンダント32,33,・・・による駆動力の伝達を受けて 通常の走行に復帰することとなるのである。
【0047】 以上のとおり、本考案の実施形態を説明したが、本考案の趣旨を逸脱しない範 囲で種々の変更を加えることは可能である。例えば、上記実施携帯においては、 係止部材62,162に対して駆動力を付与するため手段としてチェーンのペン ダント32,33,・・・を使用することとしたが、この構成のほかに、移動す るチェーンから突出させた部材によって駆動力を伝達させることも可能であり、 また、他の駆動手段(例えばシリンダなど)を採用し、これらを組み合わせて使 用することも可能である。また、係止部材62,162は、揺動部材61,16 2から突出する棒状部材であったが、この棒状部材に代えて他の形状の係止部材 にすることは可能であり、また、図1等において示すように、上記係止部材62 ,162は、揺動部材61,162の片方側にのみ突出させる必然性はなく、両 側に突出させることにより、搬送レール1に対して駆動伝達手段3を設ける側が 固定されるものではなく、走行体2は、その側面のいずれの側からも駆動力を受 けることができることとなる。
【0048】 上記のように、係止部材62,162を走行体2の両側に突出させることによ り、図11に示すように、搬送レール1を分岐させ、分岐後の2本の搬送レール 1a,1bのうち所望の一方を選択させつつ走行体2を走行させる場合に利用す ることができるものである。即ち、図示のとおり、分岐前の駆動レール31aは 搬送レール1(1a)の片方側(図中左側)に配置させておき、分岐点において 、分岐される側の駆動レール31bは、分岐した搬送レール1bにおいて、上記 の反対側(図中右側)に配置させることにより、走行体2に対し、常に駆動力を 作用させることができることとなり、当該分岐点における分岐を円滑に行うこと ができることとなるのである。
【0049】 また、走行本体6の先端に設ける揺動部材61の錘部材64、および走行本体 6の後尾に設ける緩衝部材8にあっては、衝突の際の衝撃力を利用して、錘部材 64を押し上げるように構成したが、これに代えて、センサ等を用いた制御装置 を備えることも可能である。また、図示される緩衝部材8は、単なる斜状に成形 されてなる板状部材であるが、この板状部材の表面形状を斜状のほか曲面にする ことも可能であり、また、ローラ部材が緩衝部材8の所定位置で停止できる引っ 掛け溝を設けることによって、上記揺動部材61が衝撃による逆走を防止するも のであってもよい。
【0050】
【考案の効果】
以上のように、本考案の搬送装置によれば、床上に敷設される搬送レールにそ って長尺な走行体を走行させることができ、かつ当該走行体は荷物を積載できる 積載手段を有しており、小型の床上搬送装置を実現することができるものであり 、各部材を小型化するものであるので、安価に提供し得ることとなる。
【0051】 また、搬送レールに平行に設けられる駆動レールには、常時駆動される駆動チ ェーンが設けられており、かつ、この駆動チェーンに設けられているペンダント とによって、走行体の一部(係止部材)に駆動力を付与することができ、当該係 止部材がチェーンのペンダントに係止するとき、走行体を走行させることができ る一方、上記係止の解除によって、走行体を停止させることが可能となるので、 第1に、同一の搬送レールに複数の走行体を設置した際、それぞれ個別に走行お よび停止を操作することができることとなり、第2に、上記の走行および停止の 操作を係止部材の係止とその解除によって行えるものである。
【0052】 そして、走行本体に二種の揺動部材を設け、それぞれに係止部材を設けること により、搬送レールが上下に傾斜する場合でも、両方の係止部材に分担させてペ ンダントに係止させ、所定の速度で走行させることができる。この場合、上り傾 斜を走行する場合は、通常走行と同様の係止部材が係止し、下り傾斜を走行する ときのみ他方の係止部材が係止することにより、係止部材の昇降を操作すること なく、走行状態に合わせていずれかの係止部材を係止させ得る。従って、簡易な 構造により、種々の状況下における走行体の走行を可能にし、安価な床上搬送装 置を提供し得ることとなる。
【0053】 一方、走行体にかかる本考案によれば、走行車輪は所定の間隔を有する2個の 車輪で構成されており、走行体の走行を安定させることができる。また、上記2 個の車輪は同一の回転軸によって軸支されるとともに、支持部材の軸線回りの回 動によって、走行体の走行方向とは異なる方向に転動し得ることとなり、搬送レ ールが湾曲等している場合であっても、上記車輪が円滑に転動することとなる。 そして、上記支持部材には、搬送レールの走行溝に配置される転動部材が設けら れるので、搬送レールが湾曲等する場合に、これに適する方向に車輪の転動を合 致させることができる。
【0054】 また、走行本体に設けられる二種の揺動部材には、それぞれ錘部材が設けられ ており、この錘部材の重量により、上記揺動部材は常に一定の方向へ揺動するよ うに付勢されることとなり、係止部材の昇降状態を調整することが容易となる。 そして、上記揺動部材のうち、走行本体先端付近に設ける揺動部材は、他の走行 本体後尾に設けられる緩衝部材に衝突することによって、揺動させることができ るので、連続する走行体の衝突時に、後続車を停止させることができる。
【0055】 以上のように、本考案によれば、細長く敷設される搬送レールと、この搬送レ ールに平行な細長の駆動レールとを中心として、これらに沿って走行体が走行す るので、コンベアのような広い面積を要することなく、また、吊り下げ搬送装置 と同様に、使い勝手のよい搬送装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】搬送装置にかかる本発明の第一の実施形態を示
す説明図である。
【図2】走行車輪の概略を示す説明図である。
【図3】支持部材および転動部材の概略を示す説明図で
ある。
【図4】走行体の走行状況を示す説明図である。
【図5】揺動部材を示す説明図である。
【図6】揺動部材と緩衝部材の関係を示す説明図であ
る。
【図7】搬送レールの途中において走行体を停止させる
手段を示す説明図である。
【図8】ストッパの説明図である。
【図9】第二の実施形態を示す説明図である。
【図10】第二の実施形態を示す説明図である。
【図11】搬送レールが分岐する場合の実施形態を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 搬送レール 2 走行体 3 駆動伝達手段 4 荷物積載手段 5 走行車輪 6 走行本体 7 支持部材 8 緩衝部材 9 保持部材 11 走行面 12 走行溝 13,14 平面部 31 駆動レール 32,33 ペンダント 35 溝部 41 支柱 42 積載部 43 荷物積載トレイ 44 連結部 51,52 車輪 53 回動軸 61 揺動部材 62 係止部材 63 揺動軸 64 錘部材 65 ローラ部材 71,72 転動部材 73,74 転動部材 95 ストッパ 96 長手部分 97 錘 98 ストッパ下端 101 案内レール 161 第二の揺動部材 162 第二の係止部材 A 搬送装置 B 搬送荷物

Claims (15)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床上に搬送経路を構成する搬送レール
    と、上記搬送レール内を移動する走行体と、この走行体
    に駆動力を伝達する駆動伝達手段と、上記走行体に立設
    される支柱によって支持されてなる荷物積載トレイとを
    備えた搬送装置であって、 上記走行体は、上記搬送レール内を転動して移動する走
    行車輪と、該走行車輪に支持されつつ該走行車輪の転動
    によって移動する走行本体と、該走行本体に設けられた
    揺動部材と、該揺動部材に突設された係止部材と、上記
    走行本体に立設され搬送荷物を積載する積載手段とを有
    し、 上記駆動伝達手段は、上記搬送レールに平行して配設さ
    れる少なくとも1本の駆動レールと、駆動力を付与され
    て該駆動レール内を移動する連続チェーンと、上記駆動
    レール外方に突出する該チェーンの複数のペンダントと
    を有し、 上記走行本体に設けられた揺動部材が所定の状態まで揺
    動するとき、上記係止部材が上記チェーンのペンダント
    を係止し、該ペンダントが直接係止部材に駆動力を付与
    してなることを特徴とする搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記走行体は、前記搬送レールの内部底
    面において転動する走行車輪と、走行本体を該搬送レー
    ルの外方上部に支持する支持部材とを備えてなる走行体
    であり、上記搬送レールは、上記走行体の走行車輪が転
    動することができる平面部と、上記支持部材の移動を許
    容する走行溝とを備える筒状の搬送レールである請求項
    1記載の搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記係止部材は、前記揺動部材の揺動に
    より昇降可能な係止部材であって、上記揺動部材が上記
    係止部材を上昇させるような揺動をするとき、上記チェ
    ーンのペンダントが、該係止部材に当接するとともに上
    記揺動部材に対して上記係止部材を上昇させる方向に付
    勢することにより駆動力を伝達するように構成されてな
    る請求項1または2記載の搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記走行体は、二種類の異なる揺動部材
    と、それぞれに突設される係止部材とを備えた走行体で
    あり、該係止部材は、水平に突設された棒状部材で構成
    され、上記第一の揺動部材が揺動するとき第一の係止部
    材が前記チェーンのペンダントの移動域まで移動し、該
    係止部材が該チェーンのペンダントに当接されて係止
    し、第二の揺動部材が揺動するとき第二の係止部材が上
    記チェーンのペンダントの移動域まで移動し、該チェー
    ンのペンダントを上記第一および第二の係止部材の中間
    に配置させるように構成してなり、上記走行体が水平方
    向または上り傾斜を走行するとき第一の係止部材が上記
    チェーンのペンダントに係止し、下り傾斜を走行すると
    き第二の係止部材が上記チェーンのペンダントに係止す
    るように構成してなる請求項2記載の搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記第一および第二の係止部材は、前記
    第一および第二の揺動部材の揺動により昇降可能な各係
    止部材であって、上記各揺動部材が上記各係止部材を上
    昇させるような揺動をするとき、前記チェーンのペンダ
    ントが、該各係止部材に当接するとともに上記各揺動部
    材に対して上記各係止部材を上昇させる方向に付勢する
    ことにより駆動力を伝達するように構成されてなる請求
    項4記載の搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記搬送レールは、走行本体に設けられ
    た揺動部材の揺動を操作する案内レールが併設されてな
    る搬送レールであり、上記案内レールは、上記第二の揺
    動部材に設けられた第二の係止部材の一部に摺接して案
    内するとともに、該係止部材が案内レールによって案内
    され揺動部材が揺動するとき該係止部材の一部が前記チ
    ェーンのペンダントの当接を許容するように構成された
    請求項5記載の搬送装置。
  7. 【請求項7】 前記搬送レールには、複数の走行体が同
    時に走行可能に配置され、各走行体は、それぞれ揺動部
    材の揺動によって前記チェーンのペンダントへの係止お
    よびその解除により個別に走行可能に構成されてなる請
    求項1ないし6のいずれかに記載の搬送装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の搬送装置に使用する走行
    体であって、搬送レール内を転動して移動する複数の走
    行車輪と、上記走行車輪に支持されつつ該車輪の移動に
    よって走行可能な走行本体と、上記走行車輪のそれぞれ
    が上記走行本体を支持する支持部材と、上記走行本体に
    設けられた揺動部材と、該揺動部材に突設された係止部
    材と、上記走行本体に立設され搬送荷物を積載する積載
    手段とを備え、上記揺動部材は、走行本体の走行方向前
    端付近において揺動自在に軸支され、該揺動部材の先端
    は上記走行本体から外方に突出してなる揺動部材である
    ことを特徴とする走行体。
  9. 【請求項9】 前記揺動部材は、係止部材が上方へ移動
    するように付勢されてなる揺動部材であり、上記係止部
    材が上昇するとき前記駆動伝達手段に設けられるチェー
    ンのペンダントに当接するように構成されてなる請求項
    8記載の走行体。
  10. 【請求項10】 請求項2記載の搬送装置に使用する走
    行体であって、搬送レールの底面を転動する複数の走行
    車輪と、該走行車輪に支持されつつ該走行車輪の移動に
    よって走行可能な走行本体と、上記走行車輪のそれぞれ
    が上記走行本体を支持する支持部材と、該各支持部材の
    近傍で搬送レールの走行溝内側に当接しつつ転動する転
    動部材と、上記走行本体に設けられた揺動部材と、該揺
    動部材の一端に突設された棒状の係止部材と、上記走行
    本体に立設され搬送荷物を積載する積載手段とを備え、
    上記係止部材の一方が案内レールに当接して上記揺動部
    材の揺動を操作されてなることを特徴とする走行体。
  11. 【請求項11】 請求項4ないし6のいずれかに記載の
    搬送装置に使用する走行体であって、搬送レールの底面
    を転動する複数の走行車輪と、該各走行車輪に支持され
    つつ該各走行車輪の移動によって走行を可能にされてな
    る走行本体と、上記各走行車輪のそれぞれが上記走行本
    体を支持する複数の支持部材と、上記搬送レールの走行
    溝内側に配置され該各支持部材に転動可能に設けられた
    複数の転動部材と、該走行本体の先端から前方外方に一
    部を突出しつつ設けられた第一の揺動部材と、該第一の
    揺動部材の突出端に設けられた回動自在な第一の錘部材
    と、該第一の揺動部材他端付近に突設された棒状の第一
    の係止部材と、上記第一の揺動部材から所定間隔を有し
    て設けられた第二の揺動部材と、該第二の揺動部材の一
    端付近に上記第一の係止部材と同様に突設されてなる第
    二の係止部材と、該係止部材を設けた揺動部材端部付近
    に設けられた第二の錘部材と、上記走行本体に立設され
    搬送荷物を積載する積載手段とを備え、上記第二の係止
    部材の一部が案内レールに摺接して上記第二の揺動部材
    の揺動を操作されてなることを特徴とする走行体。
  12. 【請求項12】 前記第二の揺動部材は、他端を回動自
    在に軸支され、上記第二の係止部材を昇降自在に設けて
    なる回動部材で構成された第二の揺動部材である請求項
    11記載の走行体。
  13. 【請求項13】 前記走行本体は、複数に分割されてな
    るとともに、それぞれが一列に連結されてなる走行本体
    である請求項8ないし12のいずれかに記載の走行体。
  14. 【請求項14】 前記走行本体を支持する支持部材は、
    軸線を上下に配置してなる回動軸により構成された支持
    部材であり、前記走行車輪は、前記走行本体の下部にお
    いて該走行本体の両側に配置される2個の車輪が一体的
    に構成されてなり、上記支持部材によって回動自在に軸
    支されてなる走行車輪であり、該走行車輪は上記支持部
    材の軸線回りに回動を許容されつつ上記走行本体を支持
    するように構成されてなる請求項8ないし13のいずれ
    かに記載の搬送装置に使用する走行体。
  15. 【請求項15】 前記走行本体は、その側面に回動自在
    に軸支される板状のストッパを備えた走行本体であっ
    て、該走行本体が搬送レールに沿って走行するとき、上
    記ストッパの下端の一部が該搬送レールの上部端面に摺
    動するとともに、該ストッパの回動軸から下端縁までの
    長さを回動軸から走行レールまでの距離よりも長く設
    け、走行本体が逆走するとき該下端縁が搬送レールの上
    端面に当接して該逆走を停止させるように構成した請求
    項8ないし14のいずれかに記載の走行体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004331247A (ja) * 2003-05-01 2004-11-25 Daifuku Co Ltd 移動体使用の搬送設備
JP2004331245A (ja) * 2003-05-01 2004-11-25 Daifuku Co Ltd 移動体使用の搬送設備

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