JP3085383B2 - 文書処理方法 - Google Patents

文書処理方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はISOのODA規格に従つた文書の編集および割付
を行う文書処理方法およびそのための装置に関する。
〔従来の技術〕
文書の編集割付に関する従来技術を、まず、ジエイム
ス ストツクフオード編「デスクトツプパブリツシング
バイブル」232頁から237頁,284頁から285頁(ホワー
ド サムズ アンド カンパニイ,1987年)(James Sto
ckford“Desktop Publishing Bible"、p.232〜p.237,p.
284〜p.285(HOWARD W.SAMS & COMPANY,1987))を参
照しながら説明する。文書の編集割付処理の形態は大き
く2種類に分けられる。その一つは、編集処理と割付処
理を一体化して対話型で実現する対話型編集割付方式で
あり、上記の文献では、WYSIWYG word processingと呼
ばれている(P.235)。この方式では、文書の割付結果
を常に操作者に見せつつ対話型でテキストの入力、編集
指示、割付指示を与えることによつて編集割付を行い、
操作者の指定に全面的に依存し特定テキストのみを扱う
のが初期の形態であつた。
文書の編集割付処理のもう一つの形態は、編集処理の
割付処理とを分離した自動割付方式であり、上記の文献
ではeditor/formatterシステム(P.233)と呼ばれてい
る。この方式では操作者はまず編集機能(エデイタ)に
よつてテキストと割付指示(上記の文献では、フオーマ
ツテイング・コマンドと呼んでいる、P.233)とを入力
し、次に、割付プログラム(上記の文献ではフオーマツ
タ・プログラムと呼んでいる、P.233)により編集割付
テキスト中に埋めこまれた割付指示を解釈して、操作者
の介在なく割付け処理を行う。この方式では、左右ペー
ジのヘツダテキスト位置の変更など条件により割付を変
えることが自動化できる。この方式においても、特定テ
キストのみを扱うのが初期の形態であつた。
上述のように2種類の方式ともに、初期の形態では、
ユーザが作成したい文書を全面的に初めから入力し、編
集し、割付ける必要があつた。
最近のシステムでは、定型文書処理が可能となつてい
る。議事録や手紙を文書の例として考えると、各々の文
書に共通の内容構成や割付構造が存在する。この共通構
造を予め保持しておけば、特定の文書の入力・編集・割
付のための指示量を低減できる。このような考えによつ
て、定型割付パターン(上記の文献では、スタイルシー
トあるいはテンプレートと呼んでいる。P.284)を用意
し、割付指示を簡単化し、また、あるグループの特定文
書の様式の統一を容易にするシステムが開発されてい
る。
一方、国際的標準化機構であるISOでは、従来、異な
る機種、システム、メーカ間で、各々の作成した文書の
交換性が低いという問題を解決すべく、 ODA(Office Document Architecture)と呼ぶ文書体
系を1988年に規格化した(ISO8613)。この文書体系は
文書交換のため文書表現形式を規定しているが、それは
留まらず次のような重要な概念の規格化を含んでいる。
その一つは、文書を、論理構造と割付構造に分けて表現
することである。次に、これら論理構造・割付構造共
に、個々の文書例を表す特定構造(各々、特定論理構造
及び特定割付構造という)と、複数の文書例に共通な定
型的構造を表す共通構造(各々、共通論理構造及び共通
割付構造という)。規格はこれらの構造を構成する要素
であるオブジエクトの種類を定義しそれらの持ちうる属
性と取りうる値を規定している。また、論理構造の構成
単位から関連する割付構造を指示する属性も定義してい
る。この規格は出来上がつた文書を交換して出力するの
みでなく交換後に文書内容や論理構造及び割付構造を変
更できるよう考慮している。文書作成者が文書内容を入
力しようとするときには、その文書が属する論理構造ク
ラスを表す共通論理構造を指定すると効率が上げられ
る。文書作成者が文書を割付ようとするときには、この
論理構造のほかに、その文書が属する割付構造クラスを
表す共通割付構造を指定すると効率が上げられる。文書
作成者が文書を入力すると、対応する特定論理構造が作
成される。これと共通割付構造とを指定して割付処理を
させると対応する特定割付構造が作成できる。つまり、
編集処理は共通論理構造と作成者の入力する文書内容
(あるいは、既存文書の修正時は作成中の特定論理構
造)とにより、新たな特定論理構造を作成する処理であ
る。共通構造の構成単位の属性の一つとして、共通構造
のその構成単位から生成されうる特定構造単位を示す表
現式がある。この式は複数の構造単位からの選択、構造
単位の繰返し出現の可能性など、その共通構造単位の実
現例としての特定構造単位の可能な代替構造を表現する
ものである。これにより一つの共通構造から様々な特定
構造の文書を作成しうる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は特定文書間に共通の論理構造および割
付構造の概念を導入し、文書作成の容易化等の効果を上
げる方向に向かつているが、実用化された技術では、用
意した共通構造の中の各部分構造単位を、操作者が順次
対話的に正しく指定していくか、あるいは、割付指示と
して編集テキスト中の該当部に正しく指定しておく必要
があり、誤つた構造単位を選択すると自動的には回復で
きない状態になりエラーで終つてしまうという問題があ
る。
前記のISOのODA規格は、代替構造を許容するような文
書の共通構造を認め、これらの代替構造のうちの1つに
適合する文書の作成を効率的に行うための枠組みを用意
している。しかし、この規定ではこれらの枠組みに従つ
て、文書処理システムの編集機能や割付機能が処理する
実現方法については規定していない。
本発明の目的は、部分構造単位の任意回数の繰返しや
複数の部分構造単位からの択一の指定が可能な共通論理
構造および共通割付構造というODA規格の提供するのと
同様の文書モデルのもとで、上記の従来技術の問題点を
解決し、誤つた部分構造単位を選択した後でも、可能な
別の部分構造単位を用いて編集・割付処理を再度試行
し、また、この処理に関して、誤つた入力の割合を低減
すること、誤つた入力を指摘することを可能とし、処理
効率の向上が図れる文書の具体的な処理方法およびその
ための装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明による文書の処
理方法およびそのための装置においては、保持した共通
論理構造と共通割付構造の少なくとも1つを含む共通文
書構造が、ある部分構造単位の不定回数の繰返し、ある
いは、複数の種類の部分構造単位からの択一を指定した
のに対し、該繰返し構造単位のある一つの繰返し回数を
選択し、あるいは、これらの可能な構造単位の一つを選
択して処理を進めると共に、繰返し回数の代替値あるい
は構造単位の代替の選択が可能な代替手段のあることを
記憶し、以降の処理で特定の条件を検出することによつ
て該記憶した状態に処理を戻し、先に選択したのとは異
なる繰返し回数の代替値あるいは構造単位の代替値を選
択し、この新しい代替手段に依つて、以降の文書処理を
再度実施できる。
また、代替手段の選択の可能性のあることを記憶する
に際して、同時にその時の処理状態を記憶することによ
り、代替処理の再試行が可能である。
更に、代替手段の選択の可能性のある時に行う記憶を
必要に応じて累積できること、および、累積して記憶し
た状態を、記憶したのと逆順に取出して代替手段を選択
し処理を再度実施できることを、累積して記憶した状態
の存在する限り繰返し実施することによつて、代替手段
の処理中に、重ねて、代替手段の選択が発生することに
対処する。
また、操作者への問合わせ、あるいは、別途保存され
たデータの参照により、代替手段の選択を行うことを可
能とすることにより処理効率を向上することができる。
これらの代替手段の選択の要因となるデータは、共通
論理構造あるいは共通割付構造に、不定回数の繰返しの
指定された構造単位、あるいは、複数の種類の構造単位
からの択一が指定された部分の内、ある範囲の文書の編
集割付処理の終了時に、その時点までに用いられた部分
の繰返し回数、あるいは、選択結果として保存する。
複数の種類の構造単位からの択一の指定は、そのいず
れの構造によつて特定構造が実現されてもよいというこ
とを示すので、その試行順序の任意性を利用して予め指
定順序を変更しておく等の手段により、正しい処理結果
を得るに到るまでの時間を短縮することができる。
更に、複数の種類の構造単位からの択一や、その繰返
しを共通構造に従つて操作者に指示し、また、操作者の
入力の誤りを指摘することによつて、処理時間の短縮が
図れる。
〔作用〕
本発明の文書の処理方法では、処理の対象である特定
文書の処理に際して、対応する共通論理構造と共通割付
構造の記述に従つて、編集割付を行う。この共通論理構
造と共通割付構造とは、ある構造単位の不定回数の繰返
し、あるいは、複数の種類の構造単位からの択一を指定
することができるが、本発明の文書の処理方法は、これ
に対応して、ある一つの繰返し回数を選択しあるいはこ
れらの可能な構造単位の一つを選択して処理を進めると
共に、代替繰返し回数あるいは代替構造単位の選択とい
う代替手段のあることを記憶する。更に、以降の処理で
特定の条件を検出することによつて該記憶した状態に処
理を戻し、先に選択したのとは異なる代替繰返し回数あ
るいは代替構造単位を選択し、この新しい代替手段に依
つて、以降の処理を再度実施できる。
これにより、部分構造単位の任意回数の繰返しや複数
の部分構造単位からの択一の指定が可能な共通論理構造
及び共通割付構造という高度な記述能力をもつスタイル
シートに従いつつ、上記の従来技術の問題点を解決し、
誤つた部分構造単位を選択した後でも、誤り等の条件を
検出した時点で、自動的に可能な別の部分構造単位を用
いて編集割付処理を再度試行することができる。
本発明の文書の処理方法によると、上記の代替手段の
記憶に際しては、同時に、その時点の処理状態を保持す
ることができ、再開処理の効率が上げられる。また、こ
の記憶情報を代替手段の発生順に累積し、誤り等の条件
の発生時に、記憶したのと逆順に取出して再開処理に用
いることが可能である。これによつて、代替手段のある
処理の進行中に更に代替手段が発生しても、多重に再開
処理ができる。
本発明の文書の処理方法によると、代替手段の発生時
に操作者に問い合わせることが可能であり、それによつ
て、正しい処理を効率的に実現できる。文書のある単位
の処理が正しく終了した時点で、それまでに用いた代替
手段の経過を記憶しておき、当該共通論理構造・割付構
造を用いる特定文書の処理における代替手段の発生時
に、記憶した利用経過の情報によつて、代替手段の選択
を行うことが可能である。これにより、操作者が関与す
ることなく、誤つた代替手段の選択率を低減することが
できる。
本発明の文書処理方法では、共通論理構造および共通
割付構造における複数の部分構造単位からの択一の指定
部分の配列順序を変更し、意味の等価な別の記述に変換
することによつて、文書処理の効率を向上することがで
きる。
本発明の文書処理方法では、共通論理構造の記述に従
つて、操作者が次に入力すべき文書内容をガイドし、ま
た、操作者の入力した文書内容の誤りを指摘することが
できる。
本発明の文書の処理装置では、共通論理構造のセツ
ト、共通割付構造のセツト、あるいは、その両者を保持
した文書共通構造メモリをもち、特定文書の内容あるい
はその入力時に指定された共通論理構造あるいは共通割
付構造を各々のセツトから取出す手段をもつ。本発明の
文書処理プログラムは、該共通論理構造に従つて該特定
文書の内容の編集を行い該共通割付構造に従つて編集結
果の割付を行いながら、該共通論理構造と該共通割付構
造とが、ある構造単位の不定回数の繰返し、あるいは、
複数の種類の構造単位からの択一を指定したのに対し
て、該繰返し構造単位のある一つの繰返し回数を選択
し、あるいは、これらの可能な構造単位の一つを選択し
て処理を進めると共に、代替繰返し回数あるいは代替構
造単位の選択という代替手段のあることを記憶し、以降
の処理において特定の条件を検出することによつて該記
憶した状態に処理を戻し、先に選択したのとは異なる代
替手段を選択し、これに依つて以降の処理を再度実施す
る。
これによつて、部分構造単位の任意回数の繰返しや複
数の部分構造単位からの択一の指定が可能な共通論理構
造及び共通割付構造という高度な記述能力をもつスタイ
ルシートに従いつつ、上記の従来技術の問題点を解決
し、誤つた部分構造単位を選択した後でも、誤り等の条
件を検出した時点で、自動的に可能な別の部分構造単位
を用いて編集割付処理を再度試行する文書の処理装置を
提供することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図を用いて説明する。
第5図は、本発明による文書の編集割付処理システム
の構成図である。第5図で、符号51は文字列や図の入力
のためのキーボード、符号52は文字と図を表示しポイン
テイングできるデイスプレイ装置、符号53は本システム
の処理装置、符号54は本システムのプログラムと文書デ
ータフアイル、および、文字フオントを格納する外部記
憶装置、符号55は文書を出力するプリンタ、符号56は処
理装置の実行時に本システムのプログラムとデータを保
持する主記憶装置、符号561,562、および、563は主記憶
装置上に置かれた文書編集割付プログラムの構成要素で
あり、符号561は、文書の内容の入力と編集を扱う編集
プログラム、符号562は、編集結果を行やページなどの
領域に収めて、その大きさと位置を定める割付プログラ
ム、符号563は、割付結果を目に見える形に展開しデイ
スプレイ装置52やプリンタ55に表示あるいは出力する
(これらをまとめて可視化するという)可視化プログラ
ムである。
第5図の文書編集割付システムによつて、文書を作成
する際の各構成部分の役割を説明する。まず、文書編集
割付システムの各プログラム561、562,563は予め主記憶
装置に読みこまれ、操作者の指示を待つている。編集機
能を用いる場合、操作者は特定文書とデータと共通論理
構造の識別子とをキーボード51で指定する。割付機能を
用いる場合、特定論理構造の識別子と共通割付構造の識
別子をキーボード51で指定する。編集・び割付両機能を
用いる場合、特定文書データと共通論理構造の識別子と
共通割付構造の識別子をキーボード51で指定する。ここ
で特定文章データとは、既存の特定文書を修正する場
合、その特定論理構造の識別子、始めて文書を編集する
場合、入力済みの当該文書の内容部(文書内容のテキス
トをその文書の論理構造単位が判るような区切りと共に
与えたもの)である。
操作者の指示に対して、編集プログラム561は、特定
論理構造あるいは文書内容の形で保存されている特定文
書データを外部記憶装置54より主記憶装置56に読込み、
デイスプレイ装置52に表示する。編集プログラム561は
共通論理構造と既作成の特定論理文書あるいは入力済の
内容部とを対応づけながら処理を進め、共通論理構造の
一実現例として新たな特定論理構造を作成しつつ、内容
部をこれと対応づけていく。
編集プログラム561は共通論理構造を参照することに
よつて現在の入力位置や構造単位を、必要に応じて、デ
イスプレイ装置52等で操作者に知らせ、また、次に編集
すべき内容部に対応する構造単位の候補を操作者に指示
する。操作者はこの中から次に入力する構造単位を選べ
る。この操作者への入力ガイダンスは共通論理構造を保
持することの効果である。これについては後で具体例を
示す。
文書の編集処理の終了時点等において、操作者は、特
定論理構造文書(およびそれの指す内容部)と当該文書
の属する共通割付構造とを割付プログラム562に渡して
割付処理を依頼することが出来る。
割付プログラム562は、文書の内容と特定論理構造と
共通割付構造とから、該共通割付構造に従つた特定割付
構造を作成すると共に、それに対応して文書内容を割付
構造内にレイアウトする。割付処理によつて文書の内容
そのものと共通および特定論理構造に変化はない。割付
プログラム562は、該特定割付と該特定文書の内容とを
可視化プログラム563に渡して、可視化を依頼する。
可視化プログラム563は、該特定文書の使用する文字
フオントと図形データを外部記憶装置54より読込み、特
定文書を割付処理の指定する配置がイメージ化し、デイ
スプレイ装置52やプリンタ55に表示あるいは出力する。
ここで、特定文書の例とそれの属する共通論理構造お
よび共通割付構造の例を示す。
第6図は、共通論理構造の一例であり、第7図は、共
通割付構造の一例である。これらの共通構造の記述法は
種々考えられるが、ここではプログラム言語の文法を記
述する方法として広く知られているいわゆるバツカス記
法にならつた方法によつて例示する。
第6図では、8個の記述文によつて共通論理構造を定
義している。ここで、(61)などの番号は説明の都合上
付けた各記述文の符号である。また、<>で括つた名称
は共通論理構造の構造単位の名称である。記述文(61)
は、<タイトル部>と<本文>との2種類の構造単位
(以下、構造単位を<>で括つて示す)によつて<論理
文書>が構成されることを定義している。<論理文書>
とは、論理構造から見た文書のことである。記述文(6
2)は、この内の<本文>が、<本文単位>の1個以上
の繰返しより成ることを示す。記述文(63)は、<タイ
トル部>が<文字列>より成ることを示す。記述文(6
4)は、<本文単位>が<パラグラフ>または<図>よ
り成ることを示す。記述文(65)は、<パラグラフ>が
<文字列>より成ることを示す。記述文(66)は、<図
>が<図本体>と<図タイトル>の系列または、<図本
体>のみから成ることを示す。記述文(67)は、<図タ
イトル>が<文字列>から成ることを示す。記述文(6
8)は、<図本体>が<図データ列>から成ることを示
す。以上の構造単位の中で、<文字列>と<図データ列
>との定義がないのは、それらの意味がプログラムにと
つて明らかな基本構造であるためである。つまり<文字
列>とはいわゆる図形文字の列であり、<図データ列>
とは、例えば、別途定められた形式の図形データの列で
ある。
ここで、上の記述文中に現れた構造単位の並び、繰返
し、選択等の指定法をまとめて説明しておく。構造単位
を横に並べると、それらの構造単位がその並べられた順
に現れることを示す(例えば記述文(61)参照)。構造
単位を横に並べ、それらの間を縦棒で区切るとそれらの
構造単位の中からいずれか1つを選択することを示す
(例えば、記述文(64)参照)。構造単位の前に*記号
を付けるとその右の構造単位の1個以上の繰返しの中か
らいずれかを選択することを示す(例えば、記述文(6
2)参照)。なお、単に構造単位名を<>で括ると、そ
の構造単位1個の意味である。
以上のルールは、第7図の共通割付構造の記述にも適
用される。第7図は8個の記述文によつて共通割付構造
を定義している。ここで、(71)などの番号は説明の都
合上付けた各記述文の符号である。各記述文の意味は、
第6図の説明で用いたルールによつて解釈できる。<割
付文書>とは、割付構造から見た文書のことである。<
矩形領域>という割付構造単位が基本単位として定義な
しで用いられている。
構造単位の名称は任意であるが、第6図、第7図とも
に、それらの役割を表わすような名称を用いた。これら
からも分かるように、論理構造は、文書の論理的な構成
を表わすものであり、割付構造は、文書のレイアウトか
ら見た構成を表わすものである。「共通」という修飾を
付けると、その構造が、複数の特定文書に共通に使われ
るものであることを示す。「特定」という修飾を付ける
と、その構造が、個々の特定文書に対して使われるもの
であることを示す。対応する共通構造を用いて、個々の
文書の特定構造を効率よく作成するのが本発明の目的で
ある。
第8図は、第6図の共通論理構造と第7図の共通割付
構造に従つた特定文書の一例の内容と割付結果を示した
ものである。第8図において、各符号は割付構造単位を
示し、符号81は<先頭ページ>、符号82は<タイトル枠
>、符号83は<文字本文枠>、符号84は<図本体枠>1
個から成る<図本文枠>、符号85は<文字本体枠>であ
る。これらは、本特定文書の特定割付構造を示してお
り、<割付文書>が1ページより成り立つており、その
ページが<タイトル部>,<文字本文枠>,<図本文枠
>,<文字本文枠>の4個の割付構造単位の系列より成
ることを示す。
この特定割付構造を第9図のような木構造で表現する
ことができる。第9図は割付文書という名のノードをル
ートとする木構造である。各ノードは共通割付構造の構
造単位の実現例としての特定構造単位である。ノードA
の子孫としてB,C,Dがある時、特定構造単位Aが特定構
造単位B,C,Dから構成されていることを示す。
本図の最下位レベルの基本的構造単位である矩形領域
はそれが含む内容部分の識別子をもつものとする。
第8図に戻り該特定文書を論理構造の点から調べる。
本図には、本特定文書の特定論理構造は明示されていな
いが、<論理文書>は符号82の<タイトル枠>に割付け
られた<タイトル部>と、その下方に割付けられた3つ
の<本文単位>から成つている。その第1の<本文単位
>は<パラグラフ>であり、符号83の<文字本文枠>に
割付けられている。その第2の<本文単位>は<図タイ
トル>を持たない<図>、つまり、<図本体>であり、
符号84の<図本文枠>に割付けられている。最後に、第
3の<本文単位>は<パラグラフ>であり、符号85の<
文字本体枠>に割付けられている。<文字本体枠>に割
付けられた<パラグラフ>の内容は、図8の中に例示し
てある。
この特定論理構造を第10図のような木構造で表現する
ことができる。第10図は論理文書という名のノードをル
ートとする木構造である。各ノードは共通論理構造の構
造単位の実現例としての特定構造単位である。ノードA
の子孫としてB,C,Dがあるとき、特定構造単位Aが特定
構造単位B,C,Dから構成されていることを示す。本図の
最下位レベルの基本的構造単位は各々対応する内容部分
の識別子をもつ。ここから指される内容部分は第9図の
特定割付構造における基本構造単位から指される内容部
分と共通のものであり、これによつて、特定論理構造単
位と特定割付構造単位との関連付けが可能である。
第11図はこの特定論理構造単位と特定割付構造単位と
の関連付けが内容部を介して実現されることをより単純
な例で概念的に示したものである。第11図には、特定論
理構造の木構造を論理文書ノードをルートノードとして
上から下へ図示し、更に、特定割付構造の木構造を割付
文書ノードをルートノードとして下から上へ図示したも
のである。本図の特定論理構造部分は、論理文書が論理
構造1と論理構造2とから成り、論理構造1が論理構造
11と論理構造12とから成り、論理構造2が論理構造21か
ら成り、論理構造11が内容1から、論理構造12が内容2
と内容3とから、論理構造21が内容4から、成ることを
示している。本図の特定割付構造部分は、割付文書が割
付構造1と割付構造2とから成り、割付構造1が割付構
造11から成り、割付構造2が割付構造21から成り、割付
構造11が内容1と内容2を含み、割付構造21が内容3と
内容4とを含むことを示している。これにより割付構造
11が論理構造11の内容を含み、かつ、論理構造12の内容
の前半部を含んでいること、また、割付構造21が論理構
造12の内容の後半部を含み、かつ、論理構造21の内容を
含んでいることが分かる。
以上説明したように論理構造と割付構造はそれらの収
める内容を介して関連づけられる。ただし、論理構造単
位と割付構造単位とが1対1に対応するとは限らない。
このことは、論理構造12があるのに対して、割付構造12
がないことでも分かる。実際には、論理構造と割付構造
のトリーの段数が異なることも例外でない。
さて、以上の説明より明らかな通り、第6,7図の共通
論理構造と共通割付構造に従つた特定文書は無限にあり
得る。第8図の特定文書はその中の一例に過ぎない。つ
まり、第6、7図のような共通論理構造あるいは共通割
付構造は多数の特定文書の編集割付において利用でき
る。また、同一の特定文書を、場応によつて異なる共通
論理構造または共通割付構造で編集割付することもあり
得る。例えば、一つの文書を共通割付構造を取替えて割
付ることによつて、レイアウトの変更が容易にできる。
ここで、最初に略述した本発明による文書の編集およ
び割付処理の操作者から見た使い方を、以上の環境条件
を前提として、より具体的に述べておく。
まず、文書の編集処理である。
ここで、特定文書の内容部の例を、第12図に示す。第
12図で、記号“」”は論理構造単位の区切りを示す。符
号121,122,123,124は、各々、特定文書の論理構造単位
の内容部を示すデータである。これが、操作者がこれか
ら編集したい特定文書データとする。操作者は、この特
定文書の内容部と、これが属する共通論理構造(例え
ば、第6図の構造)とを指定して、文書編集機能を呼び
出す。編集処理は、この内容部と共通論理構造とのマツ
チングを逐次行ないつつ、特定論理構造を組立て、最終
的には、特定論理構造(この場合、第10図)を完成す
る。この特定論理構造の最下位構造単位は各内容部との
関連付けられている。共通論理構造が代替構造単位の繰
返しや選択を指定することが有りえるので、このマツチ
ング処理は簡単でないことがある。そこで、操作者と対
話するガイダンス処理を用いる方式を採用するが、自動
的に処理することも可能である。この点については、後
の実現方式の説明で詳しく述べる。
次に、文書の割付処理である。
編集処理で、特定文書の内容部との対応関係を保持し
た特定論理構造を作成したあと、操作者は、当該文書の
目的とする特定割付構造が属する共通割付構造(例え
ば、第7図)を指定して割付機能を呼び出す。割付処理
では、共通割付構造の規定する複数(繰返し指定が有れ
ば、無限)の特定割付構造の可能性の中から、特定論理
構造とその内容部とを収容するのに適した選択を行な
う。これも、編集処理時と同様のマツチング処理であ
る。ここでは、自動的に処理する割付方式を採用する
が、操作者と対話する処理も考えられる。これらについ
ては、後の実現方式の説明で述べる。割付処理の結果は
特定割付構造(例えば、第9図)であり、この最下位構
造単位は内容部と関連付けられている。
この特定割付構造を指定して可視化機能を呼び出す
と、当該文書の割付結果(例えば、第8図)が表示され
る。
さて、次に、本発明の主題である文書編集割付機能の
実現方式についての説明に移る。
第1図は、本発明の文書処理方法によつて、共通論理
あるいは共通割付構造に従いつつ、代替手段を選択して
特定文書の編集割付処理を行い、特定の条件の発生を検
出して後戻りし、先に選んだのとは別の代替手段によつ
て編集割付処理を再試行する文書編集割付処理の流れを
例示したものである。第1図で、符号101はこの処理の
開始を示し、符号102はこの処理で用いる変数N(共通
構造の構造単位)と変数S(特定構造の基本構造単位)
との初期設定である。符号103は変数Nを次に進める処
理、符号104は変数Nの代替手段の有無の判定、符号105
は代替手段の有るときこの時点の状態を変数STACKに待
避する処理、符号106は変数Nが基本構造単位かどうか
の判定である。符号107は上の判定が基本構造単位であ
るときの処理で、変数Nの基本共通構造単位が変数Sの
特定基本構造単位と適合するかの判定、符号108は変数
Sの構造単位が適合と判定された時のSに対する編集割
付処理、符号109はNの次の共通構造単位があるかどう
かの判定である。符号110はNの次の共通構造単位がな
い時の処理で、特定構造単位Sがあるかどうかの判定、
符号111はSがない時の処理で、文書の編集割付構造の
適合時の処理である。符号112は符号107および110での
判定が否定的であつたときの処理で、状態の待避先であ
る変数STACKが空かどうかの判定、符号113は変数STACK
が空でない時の処理で、変数STACKによる状態の回復、
符号114は変数STACKが空の時の処理で、編集割付処理の
最終的な失敗処理である。
ここで、第1図の処理の流れを前述の文書構造の例を
引きつつ説明する。第1図は編集処理と割付処理との両
者に共通に関連処理の流れを示した。そこで、例えば、
第1図を編集処理として見ると、変数Nは共通論理構造
の構造単位を表す変数であり、符号102の処理で<文書
>と設定されているのは、<論理文書>を意味する。ま
た、第1図を割付処理として見ると、変数Nは共通割付
構造の構造単位を表す変数であり、符号102の処理で<
文書>と設定されているのは、<割付文書>を意味す
る。更に、符号108の適合単位の処理は、第1図を編集
処理として見ると、適合単位の編集処理を意味し、第1
図を割付処理として見ると、適合単位の割付処理を意味
する。これと同様のことが第1図全体について言える
が、今後はいちいち注記しないで編集と割付とをまとめ
て説明することがある。
さて、符号102の変数Sは特定文書の基本構造単位を
順に指していく変数であり、初期値はその先頭単位であ
る。例えば、第10図の特定論理文書の場合だと、この初
期値は<文字列0>を指すことになる。また、例えば、
第9図の特定割付文書の場合だと、この初期値は<矩形
領域0>を指すことになる。
第1図に戻つて、符号103は変数Nを次に進める処理
である。これを第6図の共通論理構造の例で考えると、
最初<論理文書>を指した変数Nを記述文(62)に従つ
て<タイトル部>に進めることに対応する。また、これ
を第7図の共通割付構造の例で考えると、最初<割付文
書>を指した変数Nを記述文(71)に従つて<先頭ペー
ジ>に進めることに対応する。符号103の処理は他の処
理の後にも行われるが、ここでは符号102の処理の後に
行われる場合を示した。
符号104は変数Nの代替手段の有無の判定である。第
6図の例では記述文(61)により代替手段は無く、第7
図の例では記述文(71)が二者択一を示しているので代
替手段有りとなる。符号105は代替手段の有るとき、こ
の時点の状態を変数STACKに待避する処理である。第7
図の例では変数STACKに第4図のT1(1)が待避され
る。これに同期してこの時点の特定文書構造がAT11とい
う識別子で保存される。符号104で変数Nの代替手段無
しの判定の時、符号105の処理をスキツプする。
符号106は符号103で得た変数Nが基本構造単位かどう
か(つまり、当該構造単位が更に下位の構造単位に分け
られるか否か)の判定であるが、上記第6図、第7図の
例ではいずれも基本構造単位でない。変数Nが基本構造
単位でなければ符号103の処理で次の構造単位が得られ
る。この共通構造単位を進める順序は、まず下位レベル
に進み、それが尽きると同一レベルの右の構造単位に進
むという方法である。第6図の例では、現状のNが記述
文(61)の<タイトル部>であるので、これの次の単位
は記述文(63)により<タイトル部>の下位レベルの<
文字列>に進むことになる。第6図の例では、現状のN
が記述文(71)の<先頭ページ>であるので、これの次
の単位は記述文(72)により<先頭ページ>の下位レベ
ルの<タイトル枠>に進むことになる。
さて、先程までの例ではNは基本単位でないが、符号
103の処理をもう1度実行することで、第6図について
は<文字列>という基本単位にいたる。符号107は符号1
06の判定が基本構造単位であるときの処理で、変数Nの
基本共通構造単位が変数Sの特定基本構造単位と適合す
るかの判定である。名が<文字列>でSが<文字列0>
ならば適合する。適合すれば符号108の処理に進んで適
合部分Sの編集割付処理がなされ、特定文書構造のこの
部分が作られる。また、これに付随して変数Sが1単位
進められるものとする。符号109はNの次の共通構造単
位があるかどうかの判定であり、次の共通構造単位があ
れば、符号103に進んでそれを求め、次の共通構造単位
がなくなつた時には、符号110に進んで特定構造単位S
があるかどうかの判定を行う。次の共通構造単位も特定
構造単位Sもなくなつたときには、共通構造と特定構造
とが文書構造として合致したことを意味する。そこで、
Sがない時の処理である符号111は文書の編集割付構造
の適合時の成功終了処理を行う。即ち、符号111では、
文書全体の編集割付処理を行う。一方、符号112以下は
符号107および110での判定が否定的であつたときの処理
であり、代替手段が可能であればこれを試みる余地があ
る。この処理としては、まず符号112で状態の待避先で
ある変数STACKが空かどうかを判定して、代替手段の有
無を調べる。変数STACKが空であれば代替手段は無く、
変数STACKが空でなければ代替手段がある。符号113は代
替手段があるときの処理で、変数STACKによる状態の回
復と代替手段としてのNの設定を行う。この状態の回復
とは、該状態を待避したときの特定構造と変数Sの復元
を含む。符号113で再試行の状態を設定した後は、符号1
04に進む。
符号114は代替手段がないときの処理で、編集割付処
理の最終的な失敗処理である。即ち、符号114ではエラ
ーの表示等の処理を行う。これは、操作者が入力した文
書の内容が指定の共通文書構造に違反しているなどの場
合に起きる。
第1図で重要な役割を果たすのが、変数STACKへの状
態の待避と回復である。これは共通構造における代替手
段の存在に関係する。以下、この点について別の図を用
いて詳しく説明する。
まず、特定文書の編集処理における共通論理構造と変
数STACKの利用法の例を示す。
第2図は、第6図の共通論理構造の例に従つて第8図
の文書を入力していくときの代替手段の選択時に記憶さ
れる待避状態データの例を時系列で示したものである。
第2図の(1)から(4)までは、編集処理における4
つの時点において、論理構造単位の代替手段の選択を記
憶したデータを示したものである。各時点ともに、記憶
データはN要素の配列であり、Nの値は時点(1)から
(4)で、各々、1,3,3および4である。これらの配列
を各々S1,S2,S3,S4と記する。図では、第1要素を最下
位に示し、その上に第2要素,第3要素,...を乗せて示
す。時点(2)における最新の代指選択データは、S2
(4)であり、その内容は、 C,(66)1,OT24 である。本発明の実施例におけるこの配列の要素のデー
タ内容の一般的形式は EXP,(NO)U#,OT# である。ここで、EXPは代替手段選択法の種類を示し、E
XP=‘C'で縦棒による選択を示し、EXP=‘*M'で繰返
し指定*によるM回の繰返しを示す。(NO)は選択条件
を発生した共通論理構造の記述文の識別番号であり、こ
こでは第6図の記述文の番号で示した。(NO)の後のU
#は、選択した構造単位が当該記述文中の何番目の構造
単位であるかを1から始まる順序数で示す。OT#はこの
時点での特定論理構造データを指す識別情報である。
第1図の変数STACKは、この配列Sを収めるメモリで
ある。ある時点でのSTACKの要素数が変数Kで表される
とすると、STACK(1)からSTACK(K)までの状態が有
効である。ここで更に符号105の処理のごとく状態を待
避することは、K=K+1とした後で、STACK(K)に
新たな状態を保存することを意味する。逆に符号113の
処理のごとくSTACKの状態を回復することは、STACK
(K)を取り出しK=K−1とする処理を基本とする。
もちろん、回復処理の前には、符号112のごとく、STACK
が空でないこと、つまり、K>0であることを確認して
おく必要がある。以上の説明から明らかなように、STAC
Kに待避された状態を回復すると、最近に待避された状
態が最初に取り出される。このように変数STACKは、変
数Kと組み合わせて、いわゆるLIFO(LAST−IN−FIRST
−OUT)タイプの記憶構造を実現する。
以上、変数STACKの特性と、そこに収められるデータ
が第2図に示すような状態データであることを述べた。
さて、次に第2図の各配列を、第1図を編集に用いる
場合の処理の一例と関連づけて説明する。この例の処理
では、特定論理構造内の内容部を構造単位の区切りと共
に作成済みとする。編集処理ではこれらの構造単位に対
応する共通構造単位の候補としてその時点で可能な論理
構造単位の種別の一覧を表示し、この中から操作者に選
択させるものとする。この様なガイドのために共通論理
構造を用いることは言うまでもない。このガイドで与え
られる候補から、操作者は特定文書の当該構造単位に対
応する論理構造単位の種別候補の選択を行なう。操作者
の選択の結果として、編集処理は指定の特定論理構造を
1個生成し、更に選択の余地のない論理構造単位を生成
し、また、選択の余地のある構造単位についてはガイン
ダンスを行なう。この様な処理を続けて、最下位論理構
造に到つた段階で当該内容部をその論理構造単位につな
ぐ。このようにして特定論理構造が順次作成され、ま
た、それと内容部との関連が付けられる。
これにより、操作者が論理構造単位を一々指示する手
間が省ける。これだけでも共通論理構造を用いる効果は
あると言えるが、ここでは更に次のことを考える。
それは、ガイダンスに対して操作者が誤つた選択をし
た場合に対処する方法である。その対処法が働く契機
は、処理プログラムが、誤りつまり共通論理構造に対す
る違反を検出した時点である。この時、最近の選択を撤
回し、そのガイダンスから再試行できるものとする。作
業中であつた特定論理構造は、前回の選択時点にまで回
復され、そこから改めて処理がなされる。この時点で操
作者が更に誤りの旨を入力すれば、処理は更にさかのぼ
るものとする。この様な回復処理を実現するために第2
図の配列が重要な役割を果たす。
以下の説明のために、第8図の割付済み特定文書の元
になる文書情報として、その内容部を構造単位の区切り
とともに作成した入力済み内容部である第12図を再度用
いる。前述のように、第12図の符号“」”は論理構造単
位の終了を示す区返りである。符号121,122,123,124
は、各々、本特定文書の論理構造単位に対応する内容部
を示す。この第12図の内容情報と第6図の共通論理構造
とを与えられたとき、最終的には、第10図の特定論理構
造を作成し、その<文字列0>から内容部121を、<文
字列1>から内容部122を、<図データ列>から図参照
部を、<文字列3>から内容部124を指示するようにす
るのが編集処理の仕事である。ここではその処理に、上
記のようなガイダンス処理と回復処理を付加したときの
処理の経過と、その過程で第2図のような配列が果たす
役割を、第1図の流れの中で考える。
第1図の処理の中で、ガイダンス処理の影響を受ける
のは符号104の部分である。ここでYESのとき、符号105
に進む前にガイダンス表示を行なう。それは符号103
(又は符号113)で設定した構造単位を第1候補とし符
号104で求めた代替手段を第2,第3...の候補とする操作
者への問いあわせである。操作者が第1候補を選択した
場合には、処理をそのま続行する。操作者が第1候補以
外の候補を指定した場合には、符号103(又は符号113)
でこの構造単位を選択したかのように変数Nを変更し、
符号105の処理でそれ以外の代替手段に関する回復処理
の準備をする。
ガイダンスに対する操作者の指定によつて候補の選択
順を任意に変更することがあるため、変数STACKの配列
要素のデータ内容形式に関する前述の約束を少し拡張す
る必要がある。ここで、この点について述べておく。
例えば、第6図の共通論理構造において、(62)によ
り<本文単位>は繰返し可能な構造単位であり、一方<
本文単位>は(64)により<パラグラフ>と<図>との
いずれかである。あるガイダンス<本文単位>が指定さ
れたとき、続けてガイダンスがなされ、そこで(つまり
第1の<本文単位>の構造単位として)<パラグラフ>
が指定され、続くガイダンスで更に<本文単位>が指定
されたとき、次のガイダンスで(つまり第2の<本文単
位>の構造単位として)まず<図>が指定されるという
ことがありえる。このとき、第1の選択に対する代替手
段は<図>、第2の選択に対する代替手段は<パラグラ
フ>であり、その根拠となる共通論理構造の記述式は同
じく(64)である。これを、前述のように C,(64)1,OT#1 C,(64)2,OC#2 と表現することは出来ない。ここでの前提は代替手段の
選択を一定順で行なうものとしているから、上の第2の
情報によつて(64)の第1候補を回復することは出来な
いのである。この解決法は(64)式の選択順序を変更し
た式(641)を <本文単位>=<図>|<パラグラフ> (641) のように作成し、上記配列内容を C,(641)1,OT#2 のように変更することである。以下では、この様な共通
構造の記述文の拡張が適宜なされるものとする。
以上、変数STACKの配列要素のデータ内容形式に関す
る前述の約束の拡張の必要性と拡張法とを述べた。
次に、第2図の配列の内容と利用法を説明する。ここ
では、第1図の流れに上記のガイダンス機能を付加した
入力編集処理によつて、第12図の特定文書内容を第6図
の共通論理構造の下で処理する例を考える。
まず、第2図の配列のデータがいかに設定されるかに
ついて説明する。これを第2図(1)の配列S1(1)に
ついて調べる。処理は第6図の<論理文書>より始めら
れ、それを構成する論理構造単位を第6図の記述文に従
つて求めていくことになる。第6図の記述文(61)によ
り、<論理文書>を構成する第1の論理構造単位は選択
の余地なく<タイトル部>であることが判明するから、
第12図の内容の単位121は、自動的に第6図の記述文(6
1)の<タイトル部>の<文字列>であると解釈される
(第1図の符号108)。続いて次の特定文書構造単位
も、選択の余地がないので自動的に<本文>と予想され
る(第1図の符号103で、Nが<本文>となる)。ここ
で、<本文>自身は記述文(62)より、<本文単位>何
回かの繰返しが許されるので、1回の「繰返し」を想定
した上で(第1図の符号103)ガイダンスがなされる。
第13図の(1)に、この時になされるガイダンスの内容
を示す。第12図の特定文書の内容を考える場合、上記の
ガイダンスに対する正しい応答は3回の繰返しを指定す
ることであるが、この場合、操作者が誤つて省略値1回
を選だものと仮定する。この結果、このときの特定論理
構造をOT11と表現して、 S1(1)=‘*1,(61)1,TO11' を配列S1(1)に格納することになる(符号105)。
次に、第6図の記述文(64)により、<本文単位>を
構成する論理構造単位を選択する必要があるので、その
第1の選択肢である<パラグラフ>を想定した上で(第
1図の符号103)、これと<図>との間で選択するよう
に第13図(2)のようなガイダンスがなされる。操作者
が省略値<パラグラフ>を選んだとすると、このときの
特定論理構造をOT12と表現して、 S1(2)=‘C,(61)1,TO12' となる。これらの各々が符号105の処理によつて変数STA
CKに1つずつ積み上げられるのである。このあと、第12
図の内容単位122の編集処理がなされる(第1図の符号1
08)。
これによつて<本文単位>は完成し、これは上記の経
過より、すなわち<本文>と考えられてそれに関する処
理も行なわれ(これらの処理も継続して第1図の符号10
8でなされる)、更に、既に編集処理済みの<タイトル
部>と併せて<論理文書>が完成したかのようになる。
これはつまり、もう共通論理構造単位はないことを意味
する(第1図の符号109の判定がNOとなる)。ところ
が、第12図の特定文書の内容は、まだ終わらず、符号12
3以下の内容を含んでいる。この結果、第1図の符号110
の判定の結果はNOとなり、第1図の処理は符号112に進
むことになる。
このとき、上記のように、STACKは空でないから符号1
12の判定はNOとなり、符号113の処理に進む。この時点
で、変数STACKの最上位の配列データは第2図のS1
(2)である。ここで第1図の符号113の処理を行なつ
た結果、S1(2)の状態が回復され、この配列データを
取去り、この様な条件の発生を操作者に知らせると共に
再びガイダンスを行なう。ここでのガイダンスは、既に
<本文単位>の候補としての<パラグラフ>の処理に失
敗したものであるから、これを候補からはずし、<図>
を想定する。ここでその他の候補は有りえないが、操作
者は、この候補を選ぶか、これを否定するかのいずれか
の選択が出来る。
この場合、正しくは、操作者は候補を否定するはずだ
が、操作者の誤操作に対処できる本処理法の効果を例示
するために、それを誤つて<図>を選択してしまつたも
のとする。そうとすると、<図>が選択されたことによ
つて、第12図の符号122の特定文書の内容に対して、第
6図の記述文(66)とのマツチングを試みることにな
る。しかしこれは、結局、不適合となる。
以上の結果、再び第1図の符号113の処理を行なうこ
ととなり、この場合のSTACK変数の最上位のデータであ
るS1(1)に戻り、<本文単位>の想定繰返し回数を2
と変更した上で、回数を選択させるガイダンスを行な
う。操作者は、先ほど指定した1回の繰返しが不足であ
つたことに気付き、その代わりに2回(本当に正しいの
は3回であるが)の繰返しを選ぶ可能性がある。その
後、同様の処理によりS2(1),S2(2)が設定され、
第2回目の<本文単位>の構造単位の選択に際して操作
者が<パラグラフ>を選択するという誤りをおかしたと
しても、第12図の符号123の出現に対して、S2(3)の
<図>を割当てるよう処理を回復することができる。<
図>の構造としては、まず、第6図記述文<66>の最初
の代替手段として、第1の候補が想定され、S2(4)が
記憶される。
以上のような処理の流れの結果、操作者はガイダンス
に応答する形で論理構造を指定することが出来、操作者
の指示に従つた処理が行なえる。操作者が、第12図の情
報自体の誤りに気付けば、その時点で当該編集作業を中
止して、内容部の修正を行なうことも可能である。ま
た、上述の例のように、操作者が度々誤つた応答を行な
つても、処理途中でそれが検出され次第、回復処理が働
き、この処理に変数STACKが重要な役割を果たす。もち
ろん、ガイダンスに対して操作者が正しい指示を与えれ
ば、正しい編集結果に早く到達できる。
以上、編集処理の例を対話型処理としてガイダンスを
介在させて実現する際の本発明の意義について述べた。
以下では、上記の編集処理を同じ入力情報から行なうも
のとして、対話型処理によらずに(ガイダンスを行なわ
ずに)実現する方法について簡単に付記する。
この場合の編集処理の流れは第1図そものである。第
6図の共通論理構造に従つて、第12図の特定文書内容の
編集処理を行なう途中で、変数STACKに記憶させるデー
タが第2図の様に変化する。上記の対話処理の場合と異
なるのは、誤りの検出時(ガイダンスによる問いあわせ
を行なうことなく)自動的に回復処理(従つて、変数ST
ACKのデータの取り出しとその指定する代替構造単位の
作用)を行なうことである。
さて、自動処理によつて、第2図の(2)の状態に進
んだとして、この後の処理を考える。
第12図の符号123の内容が<図タイトル>と適合しな
いことによつて、第2図の(2)に到る選択に誤りがあ
ると(自動的に)判定する。これは、第1図の符号107
の処理でNに対応すべきSが存在しないことによつて、
この判定がNOとなり、符号112に進むことを意味する。
その結果、第2図の(3)のように、S2(4)が代替手
段と交換される。これによつて、第12図の符号123の内
容が処理されるが、第12図の文書は、更に符号123の内
容を含んでいるので、このままでは処理できず、結局、
第2図の(4)のように、S4(1)として<本文単位>
の繰返しを3回とし、最後の<本文単位>としてS4
(5)のように<パラグラフ>を選択することによつ
て、第12図の論理文書内容の入力編集処理が成功するこ
とになる。その結果として、第10図の特定論理文書構造
が自動的に得られるのである。この方法によると、特定
文書内容などの入力情報自身に誤りのない限り、操作者
の介在なく編集処理を完了出来る。この効果でも、第2
図のSTACK変数が重要な役割を果たしていることは上の
説明で明らかである。
なお、第2図のS2(4)の時点で、そのときの特定論
理構造OT24として参照される木構造を第3図に示す。こ
の中で<図>の下の<図本体><図タイトル>の選択を
示すのが、S2(4)であるが、この選択を撤回し、<図
>の下に<図本体>のみを選んだ状態がS3である。
以上は、第6図,第2図等を用いて第1図の処理の流
れが文書の編集処理に用いられる仕方を、代替手段の待
避回復を中心として見たものである。
編集処理の説明を終るに当つて、既存文書の変更法に
ついて触れておく。もちろん、既存文書の変更に当つ
て、文書の内容部を含む特定文書データを変更する方法
がある。これにより、文書の内容も構造も変更できる。
同一の内容部,共通論理構造を前提として、複数の特定
論理構造が対応しうる。ある編集処理で、その内の1つ
が得られたが、今、別の対応を求めたいとすれば、もう
一度編集機能を呼び出して、そのガイダンスに対して別
の応答をすれば良い。また、文書の内容の変更を、ガイ
ダンス応答の入力時点でも、必要に応じて行なえるもの
とすることは、既存の技術で可能である。
次に、特定論理構造と共通割付構造とを入力とし特定
割付構造を作成する文書の割付処理において、共通割付
構造と変数STACKとを用いる方法を、代替手段の待避回
復を中心として説明する。
先にも述べたように、第1図の処理の流れは文書の割
付処理の流れをも示すものである。第7図の共通割付構
造による第8図の文書の割付処理時に待避されるデータ
を第4図に示し、それの使われかたを(第1図との関係
については、以上に述べた編集処理と同様なので、省略
して)簡単に説明する。
第4図は、共通割付構造の例として編集された第8図
の文書に割付処理を施すときの割付代替手段の選択時に
記憶される待避状態データの例を時系列で示したもので
ある。割付処理としては対話応答を前提としない自動割
付を考える。
第4図の(1)から(3)までは、割付処理における
3つの時点において、割付構造単位の代替手段の選択を
記憶したデータを示す。第2図と同様に各時点ともに、
記憶データである配列をT1,T2,T3と記す。例えば、時点
(2)における最新の代替手段選択データは、T2(5)
である。この配列要素であるデータ内容の記法は第2図
と同様である。ただし、このデータの指す記述文は第7
図の記述文番号である。割付処理における第1図の変数
STACKがこの配列T1を収容するのに用いられることは言
うまでもない。
次に、第4図の各配列を個別に説明する。
まず、第4図(1)の配列T1は、第10図のタイトル部
の割付処理を終つた直後の記憶データである。しかし、
この処理ではT1(1)に示すように、まず、第7図の記
述文(71)において<先頭ページ>*<後続ページ>と
いう代替手段を選んでいる。ところが、第10図の後続防
分は*<後続ページ>に適合しないため、T1は撤回され
ることとなりT2のデータが記憶される。T2はその後、第
10図の<図>の処理の開始時の状態を保持する。T2に到
る経過としては、まず、第2の代替手段である<先頭ペ
ージ>が選択され、(T2(1))、更に、記述文(72)
で<タイトル枠>の次の<本文枠>が2個選ばれ(1個
選んだ後、失敗によつて2個選ぶことになつた、T2
(2)に対応)、次に記述文(74)において<文字本体
枠>を選び(T2(3))、これに<矩形領域>を対応づ
けて第10図の<文字列1>を割付け、更に(74)でその
後の処理に失敗し、(74)の<図本文枠>に変更し(T2
(4))、(76)の第1番目の代替選択手段を選んだ所
である(T2(5))。このT2の状態のあと一度失安し、
(76)の代替選択手段で成功するものの第10図の<パラ
グラフ3>の割付が不可のため、更に処理の戻りがあり
T3の状態となる。つまり、T3(2)のように、記述文
(72)の<本文枠>の繰返し数を3とし(T3(2))、
T2と同様に3(3),T3(4)と進み、<図本体>の割
付を記述文(76)の第2代替手段によつて行い(T3
(5))、第3の<本文枠>として<文字本文枠>を想
定する(T3(6))。この後割付処理は成功し第8図の
文書、つまり、第10図の特定論理構造は、割付処理の結
果として第9図のように割付けられる。ここで、第9図
と第10図の構造が内容部によつて関連づけられているこ
とを見ておこう。<文字列0>と<矩形領域0>,<文
字列1>と<矩形領域1>,<図データ列>と<矩形領
域2>,<文字列3>と<矩形領域3>とが、各々、同
じ内容部を指していることが図から明らかである。ここ
により特定論理構造と、特定割付構造が内容部によつて
関連づけられているという訳である。
以上、第1図の文書編集割付処理の流れを、第2図,
第3図,第4図およびすでに一度説明した第6図から第
11図を参照しながら詳しく説明した。以上の説明におい
ては、代替手段の選択の可能性を該時点の状態とともに
変数STACKに累積的に保持し、そこからの状態回復によ
る処理の再試行を、該累積記憶状態の存在する限り(第
1図では、変数STACKが空でない限り)繰返し実施し、
再試行の時に用いる代替手段は退避したときの順序と逆
順に取出される。
以上の割付処理の説明においては、変性Nを次に進め
るに当たつて、第7図のような共通割付構造の記述の順
序に依存して自動的に行うものとした。しかし、この点
については幾つかのバリエーシヨンが考えられる。以
下、これらについて簡単に記す。これらのバリエーシヨ
ンは、割付処理時でも、編集処理時でも採用することが
可能であるので、以下では、両者に適用するよう記述す
る。
まず、第1図の符号103の処理で変数Nに次の構造単
位を代入するに当たつて、代替手段があればそれらを操
作者に提示して選ばせることが考えられる(これについ
ては、編集処理ではガイダンス機能として説明済であ
る)。このとき操作者が選んだ構造単位をNに代入し、
その他の処理の流れは変えない。もちろん、この後の符
号105の処理で、変数STACKに退避する状態は操作者の選
択に依存して変わる。この方法は、条件に応じて操作者
に問合せ、その応答によつて代替手段を選択する方法と
要約できる。共通構造の記述の該当部が‘*<A>’の
形であるとき、操作者には<A>の繰返し回数が問合わ
せらるものとする。繰返し回数が指定されると‘*<A
>’は<A>あるいは<A><A>などと展開される。
第2のバリエーシヨンは、別途保存したデータによつ
て次の構造単位を選択する方法である。例えば、共通構
造単位毎に重み情報を外部記憶装置54に保存しておき、
第1図の処理の始め(符号101)で主記憶装置56に取込
む。第1図の符号103の処理で変数Nに次の構造単位を
代入するに当たつて、代替手段があれば、取り込んだ重
み情報を参照し、重みの大きいものから選択して、その
構造単位をNに代入し、その他の処理の流れは変えな
い。もちろん、この後の符号105の処理で、変数STACKに
退避する状態はこの選択に依存して変わる。この方法
は、別途保存されたデータに応じて構造単位の繰返し回
数のあるいは選択対象の構造単位を決定するものと要約
できる。
上記の第2のバリエーシヨンにおける「別途保存され
たデータ」は予め人為的に作成されたものでもよいが、
第1図の処理の中で作成することもできる。符号111の
成功終了処理において当該特定文書について共通構造単
位の選択されている代替手段としての構造単位に重みを
付けて重み情報を作成し、これを外部記憶装置54に保存
する。この方法は元の構造に対する付加情報をもつとい
う方法であるが、更に別の方法として元の構造の指定す
る代替構造表現の順序や繰返し回数を修正したものを保
存するという方法もある。
この様な別途保存したデータに従わない場合の代替手
段の選択法としては共通構造単位の指定する表現の順序
に従うというのが通常のやり方である。
なお、先の説明で、論理文書の編集時においても、特
定論理文書がすでに全部入力済みとして説明したが、実
際には文書編集は文書入力を兼ねる。特定文書の構造単
位が処理の始めにあたつて完成している前提は、必ずし
も必要でない。以下、この観点から第1図の処理を見直
す。
まず、符号102で変数Sに先頭構造単位を代入しうと
するに当たつて、それが未入力とすると、その入力を操
作者に実施させ、一つの論理構造単位の入力完成を待つ
て代入する処理であると考えれる。
次に、符号107で変数Nと変数Sの適合性を判定する
に当たつて、Sが未入力であればその入力を操作者に促
すものとする。操作者が文書の入力が既に終わつたこと
を示せず、Sは空となり、Nとしては構造単位があるた
め不適合と判断され、符号112の処理に進む。操作者が
入力すれば、一つの論理構造単位の入力完成を待つて、
これをSとし符号107の判定を行う。
最後に、符号110で変数Sが空かどうかを判定する処
理では、現在のSが空ならば、まず、入力を操作者に催
促し、それに対して、操作者が文書の入力が既に終わつ
たことを示せず、Sが本当に空であると判定し、一方、
催促に対して操作者が入力すれば、一つの論理構造単位
の入力完成を待つて、これをSとし、符号110の判定をN
Oとする。
以上で、文書入力を兼ねる文書処理、つまり、特定文
書を入力しながら、第1図の文書編集処理を行う場合の
第1図の処理の見直しを行つた。
この場合のバリエーシヨンとして、例えば符号103の
処理で、次に入力すべき論理構造単位を操作者に示し、
また、これに対して入力した構造単位の誤りを操作者に
対して指摘することが可能である。
以上で、第1図を中心とした代替処理手段の選択・退
避・回復を含む文書の編集割付処理とその装置の実施例
を説明した。
本実施例によれば、特定文書の編集に際して、当該文
書の内容部と共通論理構造および共通割付構造を指定す
ることによつて、それらの規定する論理構造に従つて特
定論理構造の文書を内容部と関連付けて作成し、また、
この結果と共通割付構造とを指定することによつてそれ
に従つた特定割付構造の文書を作成することが可能であ
る。この編集割付の際、構造単位に代替候補のある場
合、ガイダンスを用いた対話処理を行なうことにより、
操作性の向上や処理効率の向上が得られる可能性を持
つ。また、この特定文書は内容部は既に入力済みであつ
ても良く、編集中に逐次入力するのでも良い。また、同
一の特定論理構造および内容部を持つ文書に対して、異
なる共通割付構造を適用して異なる形式の文書とするこ
とも可能である。
〔発明の効果〕
上記従来技術においては、用意した共通構造の中の各
部分構造単位を、操作者が順次対話的に正しく指定して
いくか、あるいは、割付指示として編集テキスト中の該
当部に正しく指定しておく必要があり、誤つた構造単位
を選択すると自動的には回復できない状態になるが、本
発明ではこの点を改善し、部分構造単位の任意回数の繰
返しや複数の部分構造単位からの択一の指定が可能な共
通論理構造および共通分付構造のもので、誤つた部分構
造単位を選択した後でも、処理を前の代替手段選択時点
に戻すことができ、可能な別の部分構造単位を用いて編
集割付処理を再度試行し、また、この代替手段の選択に
関して、操作者の介入や保存したデータの利用による正
しい代替手段の選択率の向上が図れる、文書の処理方法
およびそのための装置を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の文書編集割付処理の流れ図、第2図は
文書編集時の共通論理構造の代替手段の退避データ例を
示す図、第3図は文書編集途中に作成される特定論理構
造の例を示す図、第4図は文書割付時の共通割付構造の
代替手段の退避データ例を示す図、第5図は本発明の文
書編集割付処理システムの構成図、第6図は文書の共通
論理構造の例を示す図、第7図は文書の共通割付構造の
例を示す図、第8図は文書の内容と割付結果を示す図、
第9図は文書の特定割付け構造の例を示す図、第10図は
文書の特定論理構造の例を示す図である。第11図は、特
定論理文書と特定割付け文書が内容部を介して関連付け
られることを示す図、第12図は特定文書の内容部の例を
示す図、第13図は文書の編集処理中に表示されるガイダ
ンスの2つの例を示す図である。 51……キーボード、52……デイスプレイ装置、53……処
理装置、54……外部記憶装置、55……プリンタ、56……
主記憶装置、561……編集プログラム、562……割付プロ
グラム、563……可視化プログラム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下位 憲司 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 国西 元英 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 平1−185761(JP,A) 特開 昭62−249271(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/21 - 17/27

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の文書に共通の共通論理構造を保持
    し、特定の文書の編集割付処理に際して、前記共通論理
    構造に従って文書内容の編集を行う文書処理において、
    前記共通論理構造の部分が、ある構造単位の不定回数の
    繰返し、または複数の種類の構造単位からの択一を指定
    したのに対し、前記繰返し構造単位のある一つの繰返し
    回数を選択し、またはこれらの可能な構造単位の一つを
    選択して処理を進めると共に、繰返し回数の代替値また
    は構造単位の代替の中からの選択という代替手段のある
    ことを前記構造単位とともに該時点の状態として記憶
    し、以降の処理で特定の条件を検出することによって前
    記記憶した状態に処理を戻し、先に選択したのとは異な
    る繰返し回数の代替値または代替構造単位の代替を選択
    し、この新しい代替手段に依って、以降の処理を再度実
    施できるようにし、さらに前記共通論理構造の記述に従
    って、特定の文書を操作者が入力するのをガイドしかつ
    誤つを指摘することを特徴とする文書処理方法。
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