JP3074770U - シガレット用水パイプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し使用しても常に一定の水パイプの効
果が得られ、水やフィルターの交換頻度が少なくて済む
シガレット用水パイプを得る。 【解決手段】 下面が実質的に平坦で内部空洞をもった
密封容器と、容器上部の前側に斜め前上向きに突設され
前端にシガレットが差込み可能な開口部を有するパイプ
状のシガレットパイプと、容器上部の後側に斜め後上向
きに突設され後端に開口部を有するパイプ状の吸煙管
と、容器上側に開口し着脱可能な蓋をもった注水口と、
前端部がシガレットパイプの前端開口部と連通し容器内
の上方位置まで延伸し後端に開口部を有するパイプ状の
導入煙管と、前端部が吸煙管の後端部に着脱可能とされ
後端部に吸い口が形成されたマウスピースと、吸い口か
らマウスピース内を前下方に略逆漏斗状に伸びて連設さ
れている吸煙ノズルとを備え、吸煙管内にフィルターが
装填可能なスペースを有しているシガレット用水パイ
プ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、喫煙用具の水を利用するシガレット用水パイプ（以下、単に水パイ プと略称する。）の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来タバコの喫煙に際して水を有効に利用し、タバコの味を良くすることを目 的とした各種の水パイプがある。 中近東などで用いられている水パイプは、据え置きの大型のもので煙を水にく ぐらせてから吸い口に達するようにし、刻みタバコや粉タバコを吸煙するもので ニコチンとタールが水に溶解してタバコの味を柔らかくすることができるもので ある。 一方、軽便なものとしては、予め加水した繊維フィルターを内蔵しこれを通し て喫煙するホルダー型の水パイプが市販されている（株式会社 ホワイトホール ジャパン コーポレーション発売 商標名「アクアフィルター」）。 又タバコフィルター内に少量の水を入れたカプセル状の小容器を内蔵し、該フ ィルター外側面より力を加えてカプセル状の小容器を押しつぶし中の水をしみ出 してから喫煙する構造のものがある（例えば実開平４−２４４９１号公報記載） 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来の水パイプのうち据え置き型のものは、大型でハンドリングが不便で あり、小型にすると水の量が少なくなり水パイプの効果が十分発揮できない、傾 けると煙と共に水を吸い込んだり、水がシガレット方向に逆流して消火するおそ れがある等の課題があり余り普及していない。 一方、ホルダー型の水パイプは軽便ではあるが、吸煙すると煙と共に水が口に 入るおそれがある、水が次第に蒸発して効果が低減する、フィルターの汚れが短 期間に蓄積するので寿命が短い、といった課題を有している。 又、タバコフィルターへの水入りカプセル状小容器内蔵型のものは、小容器が 事前に潰れていたり、逆に小容器がなかなか潰れなかつたり、品質が安定せず、 製造コストが高くなる等の課題があり実用に供されていない。 本考案は、喫煙する時は片手で持てる程度の軽便さで、水の量が少なくても充 分水パイプの効果が得られ、繰り返し使用しても常に一定の水パイプの効果が得 られ、水やフィルターの交換頻度が少なくて済むシガレット用水パイプを得るこ とを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために、請求項１の考案にあっては、下面が実質的に平坦 で内部空洞をもった密封容器と、前記容器上部の前側に斜め前上向きに突設され 前端にシガレットが差込み可能な開口部を有するパイプ状のシガレットパイプと 、前記容器上部の後側に斜め後上向きに突設され後端に開口部を有するパイプ状 の吸煙管と、前記容器上側に開口し着脱可能な蓋をもった注水口と、前端部が前 記シガレットパイプの前端開口部と連通し前記容器内の上方位置まで延伸し後端 に開口部を有するパイプ状の導入煙管と、前端部が前記吸煙管の後端部に着脱可 能とされ後端部に吸い口が形成されたマウスピースと、前記吸い口から前記マウ スピース内を前下方に略逆漏斗状に伸びて連設されている吸煙ノズルとを備え、 前記吸煙管内に円筒状のフィルターが装填可能なスペースを有しているシガレッ ト用水パイプにより解決した。 請求項２の考案にあっては、シガレットパイプ前端開口部に対し、着脱可能で あって前側にシガレットが差込み可能な保持筒を有している請求項１に記載のシ ガレット用水パイプとするのが好ましい。 請求項３の考案にあっては、注水口が容器上側略中央部に配設され、導入煙管 の後端開口部が前記注水口直下で開口している請求項１又は２に記載のシガレッ ト用水パイプとすることができる。 請求項４の考案にあっては、吸煙管前側管壁に係止突起が突設され、前記突起 によって吸煙管後端よりわずかにフィルターの後端部が張り出して装填可能とさ れている請求項１〜３のいずれかに記載のシガレット用水パイプとすることがで きる。 請求項５の考案にあっては、吸煙ノズル前端末と吸煙管に装着されたフィルタ ーの後端末との間にわずかな間隙が保持されている請求項１〜４のいずれかに記 載のシガレット用水パイプとするのが好ましい。 請求項６の考案にあっては、請求項１〜５のいずれかに記載のシガレット用水 パイプにおいて、アセテート繊維を主体として形成されたフィルターが装填され ているシガレット用水パイプとすることができる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を図面に基づき以下詳細に説明する。 図１は、本考案の水パイプの一例の使用時の概略説明図である。 図２は、本考案の水パイプの一例の水補給時の概略説明図である。 以下においては、シガレットパイプ側を前、マウスピース側を後として説明す る。 本考案の水パイプ１は、容器２、シガレットパイプ３、導入煙管４、マウスピ ース５、吸煙管６、注水口８を有し、使用時にフィルター７が装填される。 容器２は、金属、ガラス、耐熱性プラスチック等製の内部空洞をもった通常末 広がり瓶型で、内部に水９が収容可能で、底面は平坦で下面視において例えば略 長円形に形成され大径３０〜５０ｍｍで、全体の高さ４０〜１００ｍｍにとられ ている。容器２の形状、寸法は前記に限定されずデザイン、使い勝手等により変 更可能であるが、上下中間部が後述する水パイプ１の水補給時や喫煙時に片手で 把持し易いようにくびれた握り部２１を設けるのが好ましい。また容器２の底面 は厳密に平坦でなくてもよく、滑り止めや脚部を設けてもよく、給水時や不使用 時において姿勢が安定して保持可能なように実質的に平坦であればよい。 容器２の上部において、前側に斜め前上向きにシガレットパイプ３が及び後側 に斜め後上向きに吸煙管６がそれぞれ突設され、上面側略中央部に注水口８が配 設され、シガレットパイプ３の前端、吸煙管６の後端及び注水口８には開口部を 有しているがそれ以外は密封状態に形成されている。 シガレットパイプ３は金属又は耐熱性プラスチック製のパイプ状で容器２の上 面からの突出長さ例えば３０〜５０ｍｍにとられ、前端末に例えば５〜７ｍｍの 短い長さで通常市販されている外周２５ｍｍのシガレット１０が差込み可能な断 面円形の開口部をもった保持筒３１が略水平方向に着脱可能とされている。ここ で、保持筒３１を省略して、シガレットパイプ３の前端末に直接シガレット１０ を差込むこととしてもよいが、喫煙時の点火部分を分離できるので別体の保持筒 ３１を設けるのが好ましい。 注水口８は、通常嵌込み式の着脱可能な蓋８１を有し、例えば直径１０〜２０ ｍｍの円形に形成されているが必ずしも形状は円形に限定されず、蓋８１は嵌込 み式に限定されずねじ込み式でもよい。又設置場所は、容器２上側略中央部に限 定されず、容器２上側であればよいが、使い勝手からは上側略中央部に配設され るのが好ましい。

【０００６】 導入煙管４は、保持筒３１の開口部より小径の例えば直径３〜５ｍｍの金属製 のパイプ状で、前端末は保持筒３１と連通しシガレットパイプ３内から容器２内 に伸び下後端末が容器２内の注水口８直下近傍の蓋８１に干渉しない位置で略垂 直方向の開口部４１にまで達している。注水口８が容器上側略中央部に配設され ていない場合に、導入煙管４は容器２内の上方位置まで延伸している。いずれの 場合においても、容器２内に貯水し略水平使用状態のとき開口部４１は該水面よ り高い位置に保持可能とされている。 吸煙管６は、金属又は耐熱性プラスチック製のパイプ状で、容器２の上面から の突出長さ例えば長さ３０〜５０ｍｍにとられ、内部に後述する円筒状のフィル ター７が装填可能な大きさのスペースを有し、前側管壁部分にリング状に係止突 起６１が突設されている。係止突起６１の位置は、フィルター７を吸煙管６に装 填したとき吸煙管６後端末よりフィルター７の後端部が僅かに例えば５〜１５ｍ ｍ程度張出しこの部分を手で掴んでフィルター７を着脱可能なように設定されて いる。係止突起６１の形状は、リング状でなく軸芯回りに複数の扇形のセグメン トを配設する構成としてもよい。 マウスピース５は、例えば金属、ガラス、プラスチック、木製等で、前端部は パイプ状で後端部は次第に細径に絞られて端末に小径例えば１．５〜２ｍｍの開 口をもった吸い口５１が形成され、前端部を吸煙管６の後端の開口部に差込んで 嵌着される。更にマウスピース５内には、吸い口５１から前下方に吸い口５１の 開口と略同様の内径をもって僅かに伸び前端部が下方に次第に広がった略逆漏斗 状の吸煙ノズル５２が連設され、フィルター７を吸煙管６に装填したときフィル ター７の後端末と吸煙ノズル５２前端末との間に好ましくは前後長さ５〜１０ｍ ｍの間隙５３が保持可能となるようにされている。これは後述する通り、吸煙に よって煙と共にフィルター７を通過するわずかな水を分離しフィルターに戻すた めにはわずかな間隙５３を設ける方が好ましい。 フィルター７は、アセテート繊維を主体とする円筒状体で、通常直径８〜１０ ｍｍ、長さ２０〜３０ｍｍにとられている。 前記した各構成要素の寸法のうち保持筒３１の開口部は現在市販されているシ ガレットに合わせるが、その他の寸法は前記に限定されず、デザイン、使い勝手 等により適宜変更可能である。

【０００７】 次に、水パイプ１の使用法及び作用について説明する。 先ず、マウスピース５を吸煙管６から引き抜いて吸煙管６内にフィルター７を 係止突起６１に当たるまで挿入し、吸煙管６後側上端より５〜１５ｍｍ突出状態 にして、マウスピース５を吸煙管６に差し込み、フィルター７の後端末と吸煙ノ ズル５２前端末との間に５〜１０ｍｍの間隙５３が保持されるようにする。次い で図１に示すように、容器２下面を平面ＦＦ上に略水平状態において、蓋８１を 取外して導入煙管４の開口部４１より水面が例えば１０〜２０ｍｍ程度下に位置 するよう注水口８より水９を入れる。これらの準備作業は、通常１日１回程度行 われるものである。 喫煙するときは図２に示すように、容器２を片手で保持して数秒間マウスピー ス５側を下向きにして傾け、矢印Ｘ方向に水９を移動させてフィルター７に加水 し湿潤状態にした後、容器２を前記図１の水平状態に戻し、シガレット１０を保 持筒３１の開口部に差し込んで点火し喫煙を開始する。 水パイプ１は、容器２に接続する吸煙管６内にフィルター７が装填され、これ に容器２より水９を随時加水をすることによつてフィルター７を湿潤状態に保持 し、水を含んだフィルター７の間を煙が通過することによって煙と水の接触面積 、接触時間を増やし、水によるニコチンやタール等の吸収効果を高めると共に、 フィルター７自体の吸着性をも利用することによつて、水パイプの効果を一層発 揮できるものである。 喫煙時は通常片手で容器２を把持して略水平にして使用するのを原則とするが 、多少傾けてもシガレット１０側や吸い口５１側に水９が流出することはない。 先ず、吸煙管６へのフィルター７の装填により、一次的にはこれが水９のマウ ススピース５側への流出を防止すると共に、吸煙によって煙と共にフィルター７ を通って吸出されたわずかな水は、フィルター７後部と吸煙ノズル５２との間に 設けられた間隙５３内に落下して再びフィルター７に戻るので、煙のみが吸煙ノ ズル５２を通過して吸引できる。 又、容器２には前側にシガレットパイプ３が斜め前上向きに突設されており、 保持筒３１が水面よりかなり高い位置にあることと、導入煙管４の後端末が容器 ２内の上方位置で開口しているので、容器２を多少傾けても水９が導入煙管４に 流入することはない。 フィルター７への水９の補給は喫煙の都度行えば常に一定の水パイプ１の効果 が得られ、フィルター７の汚れは比較的少なく、フィルター７の交換はシガレッ ト２０〜３０本に１回程度で済み、容器２の水９の交換は喫煙の頻度にもよるが １日に１回程度でよい。

【０００８】 更に容器２内の水にメンソールを溶融すれば、好みの強さのメソールタバコが 容易に得られ、ウィスキーやリキュールを添加すれば、好みのフレーバータバコ も容易に得ることができる。

【０００９】

【考案の効果】

本考案のシガレット用水パイプによれば、喫煙する時は片手で持てる程度の軽 便さで、水の量が少なくても充分水パイプの効果が得られ、多少傾けて使用して も煙と共に水を吸引したり、シガレット方向に水が逆流するおそれがなく、繰り 返し使用しても常に一定の水パイプの効果が得られ、水やフィルターの交換頻度 が少なくて済む。又メソールタバコや、好みのフレーバータバコも容易に得るこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の水パイプの一例の使用時の概略説明図
で、（ａ）正面図、（ｂ）左側面図、（ｃ）右側面図、
（ｄ）下面図である。

【図２】図１の水パイプの水補給時の概略説明図で、正
面図である。

【符号の説明】

１ 水パイプ ２ 容器 ２１ 握り部 ３ シガレットパイプ ３１ 保持筒 ４ 導入煙管 ４１ 開口部 ５ マウスピース ５１ 吸い口 ５２ 吸煙ノズル ５３ 間隙 ６ 吸煙管 ７ フィルター ８ 注水口 ８１ 蓋 ９ 水 １０ シガレット

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下面が実質的に平坦で内部空洞をもった
   密封容器と、前記容器上部の前側に斜め前上向きに突設
   され前端にシガレットが差込み可能な開口部を有するパ
   イプ状のシガレットパイプと、前記容器上部の後側に斜
   め後上向きに突設され後端に開口部を有するパイプ状の
   吸煙管と、前記容器上側に開口し着脱可能な蓋をもった
   注水口と、前端部が前記シガレットパイプの前端開口部
   と連通し前記容器内の上方位置まで延伸し後端に開口部
   を有するパイプ状の導入煙管と、前端部が前記吸煙管の
   後端部に着脱可能とされ後端部に吸い口が形成されたマ
   ウスピースと、前記吸い口から前記マウスピース内を前
   下方に略逆漏斗状に伸びて連設されている吸煙ノズルと
   を備え、前記吸煙管内に円筒状のフィルターが装填可能
   なスペースを有していることを特徴とするシガレット用
   水パイプ。
2. 【請求項２】 シガレットパイプ前端開口部に対し、着
   脱可能であって前側にシガレットが差込み可能な保持筒
   を有していることを特徴とする請求項１に記載のシガレ
   ット用水パイプ。
3. 【請求項３】 注水口が容器上側略中央部に配設され、
   導入煙管の後端開口部が前記注水口直下で開口している
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載のシガレット用
   水パイプ。
4. 【請求項４】 吸煙管前側管壁に係止突起が突設され、
   前記突起によって吸煙管後端よりわずかにフィルターの
   後端部が張り出して装填可能とされていることを特徴と
   する請求項１〜３のいずれかに記載のシガレット用水パ
   イプ。
5. 【請求項５】 吸煙ノズル前端末と吸煙管に装着された
   フィルターの後端末との間にわずかな間隙が保持されて
   いることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の
   シガレット用水パイプ。
6. 【請求項６】 請求項１〜５のいずれかに記載のシガレ
   ット用水パイプにおいて、アセテート繊維を主体として
   形成されたフィルターが装填されていることを特徴とす
   るシガレット用水パイプ。