JP3049231B2 - 抵抗溶接機の溶接制御装置 - Google Patents

抵抗溶接機の溶接制御装置

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JP3049231B2
JP3049231B2 JP10305636A JP30563698A JP3049231B2 JP 3049231 B2 JP3049231 B2 JP 3049231B2 JP 10305636 A JP10305636 A JP 10305636A JP 30563698 A JP30563698 A JP 30563698A JP 3049231 B2 JP3049231 B2 JP 3049231B2
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稔正 山根
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抵抗溶接機の溶接
制御装置に関し、特に、溶接時にスパッタ(散り)の発
生や溶接外れと呼ばれる溶融不足を招くことなく溶接で
きるようにしたものの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の抵抗溶接機は、例えば
図3に示す如く、エアシリンダ(図示せず)に駆動され
て互いに接離する電極4,10を備え、これら電極4,
10間に鋼板等からなる複数の被溶接材W1,W2を挟
んでエアシリンダにより加圧し、その加圧状態で電極
4,10間に溶接トランス12を介して溶接電流を所定
の通電時間だけ通電してジュール熱を発生させ、このジ
ュール熱により被溶接材W1,W2同士を溶接するもの
であり、その溶接の条件としては溶接電流、通電時間、
加圧力及び電極4,10の先端径がある。そして、上記
ジュール熱Qは、上記溶接電流をI、電極4,10間の
抵抗をR、通電時間をtとすると、Q=0.24I2
tで求められる。
【0003】この抵抗溶接機の溶接制御装置の1例とし
て、従来、例えば特開昭55―126389号公報に示
されるように、スポット溶接機において、溶接電流及び
通電サイクル数から係数を作り、溶接毎の信号により係
数をカウンタでカウントし、このカウンタの出力信号に
より溶接電流の目標値を設定割合だけ補正することによ
り、溶接機の電極が摩耗したときに、溶接電流や通電サ
イクル数の違いによる電極の摩耗量の変化に追従して電
流の補正時期を調整するようにしたものが知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
抵抗溶接機のエアシリンダに加圧エアを供給する場合、
コンプレッサにより加圧された高圧の加圧エアを減圧弁
に供給して設定圧力に減圧調整し、この調整された2次
加圧エアをシリンダに給排することで、そのシリンダを
伸縮作動させて電極間の加圧力を得るようにしている。
尚、溶接現場においては、設備費が安価でメンテナンス
や管理も容易ある等の理由から、上記減圧弁としては
直動型リリーフ式の減圧弁が多用されている。
【0005】そして、上記減圧弁により減圧調整された
2次エア圧力は、通常一定であると考えられていたが、
本発明者の研究によれば、環境温度の変化が原因で減圧
弁の減圧特性が変化し、その調整された2次エア圧力が
季節により変わることが判明した。この原因は、例えば
減圧弁におけるシール用Oリングの摩擦特性の変化等が
考えられる。このため、図7に示すように、夏期と冬期
との間で2次エア圧力に基づく溶接加圧力が変化して適
正溶接条件の1つである溶接電流の適正範囲が異なるこ
ととなり、年間を通じて溶接加工を行うとき、スパッタ
の発生やナゲット規格を外れた溶接外れが生じるという
問題がある。従って、斯かる問題に対処するために、年
間を通じての適正溶接電流の条件が極めて狭くなる。特
に、1つの溶接機により、材質や厚さ、表面のメッキの
種類やメッキ厚が異なる複数種類の被溶接材を溶接する
場合には、上記溶接加圧力の変化により大きな影響を受
け、適正溶接条件がさらに狭められているのが現状であ
る。尚、一般に、上記スパッタは、被溶接材同士の溶接
強度が確保されていることを示すもので発生が好ましい
と考えられているが、実際には、単位面積当たりの溶接
強度の低下やスパッタ付着のために品質劣化、スパッタ
除去のための加工数の増加、設備の劣化、スパッタによ
る災害、入熱過大によるエネルギーロス等を考慮した場
合、発生しない方が理想である。
【0006】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記抵抗溶接機の溶接条件を適正に制
御することにより、環境温度の変化に伴ってアクチュエ
ータに対する気体圧力が変わって加圧力が変化しても、
そのことに関係なく、スパッタや溶接外れのない安定し
た溶接結果が得られて、溶接品質を向上できるようにす
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、溶接機の加圧用アクチュエータに
供給される加圧気体の圧力を検出して、この気体圧力に
応じて溶接電流又は通電時間の少なくとも一方を演算
し、この演算値で被溶接材が溶接されるように溶接機を
制御することとした。
【0008】具体的には、請求項1の発明では、圧力調
整弁で調整された気体圧力により作動するアクチュエー
タを有し、このアクチュエータにより電極間に複数の被
溶接材を挟んで加圧し、その加圧状態で電極間に溶接電
流を所定時間だけ通電して電極間にジュール熱を発生さ
せ被溶接材同士を溶接するようにした抵抗溶接機の溶接
制御装置が対象である。
【0009】そして、上記圧力調整弁により調整された
気体圧力を検出する圧力検出手段と、溶接機による溶接
直前に上記圧力検出手段により検出された気体圧力に基
づき、予め溶接機毎に設定された気体圧力と溶接加圧力
との関係の特性から、溶接機の被溶接材に対する溶接加
圧力を予測して電極間の抵抗値を算出し、この抵抗値か
ら、電極間に発生するジュール熱が略一定となるよう
に、溶接電流又は通電時間の少なくとも一方からなる溶
接条件値を演算し、該溶接条件値で被溶接材が溶接され
るように溶接機を制御する制御手段とを設けたことを特
徴としている。
【0010】上記の構成により、溶接機により被溶接材
を溶接するとき、制御手段において、その直前に圧力検
出手段により検出された気体圧力から、予め溶接機毎に
設定された気体圧力と溶接加圧力との関係の特性から、
被溶接材に対する溶接加圧力が予測されてそれを基に電
極間の抵抗値が算出され、この抵抗値に基づき、電極間
に発生するジュール熱が略一定となるように、溶接電流
又は通電時間の少なくとも一方からなる溶接条件値が演
算され、この溶接条件値で被溶接材が溶接されるように
溶接機が制御される。このため、圧力調整弁により調整
される気体圧力が環境温度の変化により変わってアクチ
ュエータによる電極間の溶接加圧力が変化しても、それ
を補うように溶接電流又は通電時間の少なくとも一方か
らなる溶接条件値が変えられるので、溶接時に電極間に
発生するジュール熱を略一定に維持することができ、環
境温度の変化に拘わらず、溶接外れやスパッタの発生の
ない安定した溶接結果を得ることができ、溶接品質を向
上させることができる。しかも、溶接時にその都度、溶
接条件値を演算するので、リアルタイムで溶接条件値を
変えて略一定のジュール熱を維持することができ、被溶
接材の厚さや材質等が変わっても安定した溶接結果を確
保することができる。
【0011】請求項2の発明では、上記溶接条件値は溶
接電流とする。また、請求項3の発明では、溶接条件値
は通電時間とする。さらに、請求項4の発明では、溶接
条件値は溶接電流と通電時間との積とする。これら発明
によれば、望ましい溶接条件値が得られる。
【0012】請求項5の発明では、溶接機は、少なくと
も材質及び厚さが異なる複数種類の被溶接材を溶接する
ものとする。こうすると、本発明の適用が有効であり、
作用効果が顕著に得られる。
【0013】請求項6の発明では、上記圧力調整弁は減
圧弁とする。この場合も、本発明の適用が有効であり、
作用効果が顕著に得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】図2は本発明の実施形態の全体構
成を示し、1は例えば溶接ロボットに設けられた抵抗溶
接機としての交流式スポット溶接機で、この溶接機1は
アーム部3を有する溶接機本体2を備えている。上記ア
ーム部3は先端部が水平方向に延びる略L字状のもの
で、その先端部の上面には固定電極4が取付固定されて
いる。溶接機本体2には上記固定電極4の真上位置に上
下方向の軸線を有するアクチュエータとしてのエアシリ
ンダ6が設けられ、このシリンダ6は加圧用及び加圧解
除用の2つのポート7,8を有する。シリンダ6のピス
トンロッド9は下側に突出し、このピストンロッド9の
下端部(先端部)には上記固定電極4と所定間隔をあけ
て上下に対向する移動電極10が取付固定されている。
また、溶接機本体2には、溶接を開始したときに溶接開
始信号を出力する溶接開始信号出力部11と、溶接トラ
ンス12(図3参照)と、この溶接トランス12に接続
された溶接電流入力部13とが設けられており、シリン
ダ6の2つのポート7,8のいずれか一方にそれぞれ後
述の2次加圧エアを供給することにより、シリンダ6を
伸縮作動させて移動電極10を固定電極4に接離させ、
加圧用ポート7に2次加圧エアを供給したときには、シ
リンダ6の伸長作動により移動電極10を下降移動させ
て固定電極4に接近させ、両電極4,10間に複数(図
示例では2枚)の被溶接材W1,W2を挟んで加圧し、
その加圧状態で電極4,10間に溶接電流を所定時間
(通電時間)だけ通電して電極4,10間にジュール熱
を発生させ被溶接材W1,W2を溶接する一方、加圧解
除用ポート8に2次加圧エアを供給したときには、シリ
ンダ6の収縮作動により移動電極10を上昇移動させて
固定電極4から離隔させ、両電極4,10による被溶接
材W1,W2への加圧を停止するようになっている。
【0015】上記エアシリンダ6は圧力調整弁としての
減圧弁26により減圧調整された2次加圧エアの圧力を
受けて作動するようになっている。すなわち、図2にお
いて、20は1次加圧エアを供給するコンプレッサで、
このコンプレッサ20にはドライア21を介して1次エ
ア配管22が接続され、この1次エア配管22の下流端
部は複数の接続部23,23,…に分岐して接続されて
いる。この複数の接続部23,23,…に接続エア配管
24,24,…が接続され、この1つの接続エア配管2
4の下流端部は直動型リリーフ式の減圧弁26(レギュ
レータ)の入力ポート27に接続されている(他の接続
エア配管24,24,…は他の設備に接続されてい
る)。この減圧弁26は上記1次加圧エアを所定の2次
エア圧力に減圧調整して出力ポート28に吐出するもの
で、該出力ポート28には2次エア配管29が接続さ
れ、この2次エア配管29の下流端部は電磁式の方向切
換弁31の入力ポート32に接続されている。この方向
切換弁31は加圧側及び加圧解除側の2つのポート3
3,34を有し、加圧側ポート33は加圧側配管35を
介して上記エアシリンダ6の加圧用ポート7に、また加
圧解除側ポート34は加圧解除側配管36を介して同エ
アシリンダ6の加圧解除用ポート8にそれぞれ接続され
ており、方向切換弁31を切換作動させることで、シリ
ンダ6の2つのポート7,8にそれぞれ択一的に2次加
圧エアを供給してシリンダ6を伸縮作動させ、移動電極
10及び固定電極4を互いに接離させる。
【0016】上記加圧側配管35の途中には、上記減圧
弁26により減圧調整された2次加圧エアの圧力を例え
ば1m秒毎に検出する圧力検出手段としてのエア圧力セ
ンサ40が検出配管38を介して接続され、このセンサ
40の出力は制御部41に入力されている。この制御部
41は、溶接の都度、溶接機1からの溶接開始信号をト
リガ信号として、エア圧力センサ40により検出された
2次加圧エアのエア圧力に基づき適正溶接電流を演算す
る適正電流演算部42と、この適正電流演算部42から
の出力信号により作動して通電時間を設定するタイマ4
3とを備え、このタイマ43から溶接機1の溶接電流入
力部13を介して溶接トランス12に通電するようにな
っている。
【0017】ここで、上記制御部41の適正電流演算部
42において適正溶接電流を演算するための処理動作を
図1に示すフローチャートにより説明するに、まず、ス
テップS1で上記エア圧力センサ40により検出された
2次加圧エアのエア圧力を読み込む。次のステップS2
において、上記読み込んだエア圧力が設定値(詳しくは
設定値から所定範囲の間)に達してから一定時間(例え
ば30m秒)が経過したかどうかを判定する。この判定
がYESのときにはそのままステップS4に進むが、N
Oの判定のときにはステップS3に進み、エア供給開始
時間から一定時間(例えば1/60秒を1サイクルとし
て40サイクル)が経過したか否かを判定する。このス
テップS3の判定がNOのときには上記ステップS1に
戻るが、YESのときには上記ステップS4に進む。こ
のステップS4では、上記読み込んだエア圧力を基に電
極4,10間の加圧力を予測する。具体的には、図4に
示すように、予め実験によるデータの蓄積によりエア圧
力と加圧力との関係を示す特性が各溶接機1毎に設定さ
れており、この特性に対し検出されたエア圧力に対応す
る加圧力を求める。
【0018】次のステップS5では、上記予測した加圧
力に基づいて電極4,10間の抵抗値を演算する。具体
的には、図5に示す如く、例えば通電開始後の抵抗値の
変化が加圧力毎に設定されており、例えば加圧力が15
0〜200Kgfであるときには、通電開始から4サイ
クル(4/60秒)後の抵抗値は625Ωであり、加圧
力が225〜325Kgfであるときには、同抵抗値は
560Ωにであるというように演算される。
【0019】さらに、ステップS6で上記演算した抵抗
値から、電極4,10間に発生するジュール熱が略一定
となるように適正の溶接電流値を演算し、この後、ステ
ップS7において、上記演算した適正溶接電流値をタイ
マ43に出力し、しかる後に終了する。
【0020】この実施形態では、上記ステップS1,S
4〜S7により、溶接機1による溶接直前にエア圧力セ
ンサ40により検出された2次加圧エアのエア圧力から
溶接機1の被溶接材W1,W2に対する溶接加圧力を予
測して電極4,10間の抵抗値を算出し、電極4,10
間に発生するジュール熱が略一定となるように溶接電流
値を演算し、この溶接電流値で被溶接材W1,W2が溶
接されるように溶接機1を制御する制御手段45が構成
されている。
【0021】したがって、この実施形態においては、溶
接機1により被溶接材W1,W2を溶接するとき、その
両被溶接材W1,W2を固定電極4上に載せた状態で、
まず、方向切換弁31がその入力ポート32を加圧側ポ
ート33に連通させるように切り換えられ、減圧弁26
で減圧された2次加圧エアが2次エア配管29及び加圧
側配管35を介して溶接機1のシリンダ6の加圧用ポー
ト7に供給され、そのシリンダ6が伸長作動して移動電
極10が固定電極4に接近し、これら両電極4,10間
に被溶接材W1,W2が挟持されて加圧開始される。
【0022】この間、上記加圧側配管35を介して溶接
機1のシリンダ6に供給される2次加圧エアのエア圧力
がエア圧力センサ40により常時検出される。そして、
図6に示すように、この検出されたエア圧力が設定値に
達して一定時間が経過したとき、上記エア圧力に基づい
て電極4,10間の加圧力が予測され、この予測した加
圧力に基づいて電極4,10間の抵抗値が演算され、こ
の演算抵抗値から適正の溶接電流値が求められて、この
演算した適正溶接電流値はタイマ43による通電時間分
だけ溶接機1の溶接電流入力部13に出力され、溶接機
1の溶接トランス12が作動して溶接電流値が上記通電
時間だけ電極4,10間に通電される。このことで、図
3に示すように、電極4,10間にジュール熱が発生
し、このジュール熱により被溶接材W1,W2同士の接
合部が溶融してナゲットWが生じ、被溶接材W1,W2
がスポット溶接される。
【0023】このように、溶接の直前にエア圧力センサ
40により検出された2次加圧エアのエア圧力から適正
溶接電流が演算され、この溶接電流値で被溶接材W1,
W2が溶接されるように溶接機1が制御されるので、減
圧弁26により減圧調整される2次加圧エアのエア圧力
が夏期又は冬期の環境温度の変化により変わって溶接機
1のエアシリンダ6による加圧力が変化したとしても、
溶接時に電極4,10間に発生するジュール熱が略一定
になるように溶接電流が補正されることとなる。このた
め、溶接機1により溶接毎に材質及び厚さが異なる複数
種類の被溶接材W1,W2を溶接する場合であっても、
上記の如き環境温度の変化に拘わらず、溶接外れやスパ
ッタの発生のない安定した溶接結果を得ることができ、
溶接品質を向上させることができる。
【0024】また、溶接時にその都度、適正溶接電流を
演算するので、リアルタイムで溶接電流を変えて略一定
のジュール熱を維持することができ、被溶接材W1,W
2の厚さや材質等が変わっても常に安定した溶接結果を
確保することができる。
【0025】さらに、エア圧力センサ40により検出さ
れた2次加圧エアのエア圧力が設定値に達して一定時間
が経過したときに、適正溶接電流値を演算し、その溶接
電流を電極4,10間に通電して溶接を行うので、溶接
電流の通電開始までのスクィーズタイムを一定値に固定
している場合、すなわち例えば溶接電流の通電開始をエ
ア圧力が設定値に安定する前の加圧力が低い時点に固定
している場合のように、加圧力不足によるスパッタの発
生や電極4,10と被溶接材W1,W2との溶着の発生
を招いたり、或いは図6に示す如く溶接電流の通電開始
をエア圧力が設定値に安定しているにも拘わらずそれか
ら暫く経過した時点に固定している場合のように、スク
ィーズタイム延いては1サイクルの溶接時間が長くなっ
たりすることはない。その結果、溶接を最短時間でかつ
最適な加圧力により行うことができ、溶接時間を例えば
1打点につき0.1〜0.2秒程度短縮しかつ溶接品質
を向上させることができる。尚、上記のように2次加圧
エアのエア圧力が何等かの原因により設定値に達しない
ことがあっても、そのときには、エア供給開始時間から
一定時間が経過すると、強制的に溶接電流の通電が開始
される。このため、その通電が無闇に遅れることはな
い。
【0026】尚、本発明は上記実施形態に限定されず、
他の実施形態を包含している。例えば、上記実施形態で
は、減圧弁26により減圧調整された2次加圧エアを溶
接機1のシリンダ6に給排するようにしているが、減圧
弁26に代えて、気体圧力を調整する調整弁を設け、溶
接機1は、圧力調整弁により調整された気体圧力を受け
て作動するアクチュエータを備えていればよく、同様の
作用効果が得られる。
【0027】また、上記実施形態では、エア圧力センサ
40により検出されたエア圧力に基づいて適正溶接電流
を演算するようにしているが、同様にして適正通電時間
を演算するようにしてもよく、さらには溶接電流と通電
時間との積を溶接条件値として演算するようにすること
もできる。
【0028】
【発明の効果】以上説明した如く、請求項1〜4の発明
によると、圧力調整弁により調整された気体圧力を受け
て作動するアクチュエータにより電極間に複数の被溶接
材を挟んで加圧し、その加圧状態で電極間に溶接電流を
通電時間だけ流してジュール熱を発生させ被溶接材を溶
接する抵抗溶接機において、圧力調整弁により調整され
た気体圧力を検出し、予め溶接機毎に設定された気体圧
力と溶接加圧力との関係 の特性から、溶接機による溶接
直前に検出された気体圧力に基づいて溶接加圧力を予測
して電極間抵抗を演算し、この演算抵抗値から溶接電流
又は通電時間の少なくとも一方からなる溶接条件値をジ
ュール熱が略一定となるように演算して、その溶接条件
値で被溶接材を溶接するようにしたことにより、圧力調
整弁により調整される気体圧力が環境温度の変化により
変わってアクチュエータによる加圧力が変化しても、溶
接時にリアルタイムで電極間の発生ジュール熱を略一定
に維持でき、環境温度の変化や被溶接材の厚さや材質等
の変化に拘わらず、溶接外れやスパッタの発生のない安
定した溶接結果を得て溶接品質の向上を図ることができ
る。
【0029】請求項5の発明では、溶接機は、少なくと
も材質及び厚さが異なる複数種類の被溶接材を溶接する
ものとした。また、請求項6の発明では、圧力調整弁は
減圧弁とした。これらの発明によると、上記発明の適用
が有効であり、作用効果が顕著に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】適正電流制御部において行われる処理動作を示
すフローチャート図である。
【図2】本発明の実施形態の全体構成を示す図である。
【図3】溶接機の溶接原理を示す図である。
【図4】2次加圧エアのエア圧力と加圧力との関係を示
す特性図である。
【図5】加圧力と抵抗値の関係を示す特性図である。
【図6】溶接時の2次エア圧の変化を示す図である。
【図7】適正溶接電流範囲の夏期及び冬期の違いを示す
図である。
【符号の説明】
1 溶接機 4 固定電極 6 エアシリンダ(アクチュエータ) 10 移動電極 26 減圧弁(圧力調整弁) 40 エア圧力センサ(圧力検出手段) 41 制御部 42 適正電流演算部 45 制御手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−95881(JP,A) 特開 平4−158986(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 11/00 - 11/36 330

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力調整弁で調整された気体圧力により
    作動するアクチュエータを有し、該アクチュエータによ
    り電極間に複数の被溶接材を挟んで加圧し、その加圧状
    態で電極間に溶接電流を所定時間だけ通電して電極間に
    ジュール熱を発生させ被溶接材同士を溶接するようにし
    た抵抗溶接機の溶接制御装置であって、 上記圧力調整弁により調整された気体圧力を検出する圧
    力検出手段と、 溶接機による溶接直前に上記圧力検出手段により検出さ
    れた気体圧力に基づき、予め溶接機毎に設定された気体
    圧力と溶接加圧力との関係の特性から、溶接機の被溶接
    材に対する溶接加圧力を予測して電極間の抵抗値を算出
    し、該抵抗値から、電極間に発生するジュール熱が略一
    定となるように、溶接電流又は通電時間の少なくとも一
    方からなる溶接条件値を演算し、該溶接条件値で被溶接
    材が溶接されるように溶接機を制御する制御手段とを備
    えたことを特徴とする抵抗溶接機の溶接制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の抵抗溶接機の溶接制御装置に
    おいて、 溶接条件値は溶接電流であることを特徴とする抵抗溶接
    機の溶接制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の抵抗溶接機の溶接制御装置に
    おいて、 溶接条件値は通電時間であることを特徴とする抵抗溶接
    機の溶接制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の抵抗溶接機の溶接制御装置に
    おいて、 溶接条件値は、溶接電流と通電時間との積であることを
    特徴とする抵抗溶接機の溶接制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの抵抗溶接機の
    溶接制御装置において、 溶接機は、少なくとも材質及び厚さが異なる複数種類の
    被溶接材を溶接するものであることを特徴とする抵抗溶
    接機の溶接制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの抵抗溶接機の
    溶接制御装置において、 圧力調整弁は、減圧弁であることを特徴とする抵抗溶接
    機の溶接制御装置。
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